JP2008030560A - ハイブリッド車両のモータ回転制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】ハイブリッド車両のモータ回転制御を、クラッチのスリップ状態からの、若しくは、スリップ状態への切り替え時も、高応答で行わせ得るようにする。
【解決手段】目標モータ回転数tNmをモデルマッチング項MM2に通過させてモデルマッチング後の目標モータ回転数tNmから、実モータ回転数Nmを差し引いてモータ回転偏差を求め、この偏差をモデルマッチング項MM1に通過させて、モータ回転偏差をなくすモータトルク補正量ΔTmを求める。位相補償器INVは、モータ回転数Nm対応のモータトルクを求め、ローパスフィルタLPFは、制御対象へのモータトルク補正量ΔTm’に対しフィルタ処理を施し、両者間のモータトルク偏差を求め、この偏差だけ、モデルマッチング項MM1からのモータトルク補正量ΔTmを差し引いて、制御対象へのモータトルク補正量ΔTm’となす。ΔTm’に、入力変数X=第2クラッチスリップ時伝達トルクTcslipおよびフリクションFを足し込んで制御対象に向かわせ、この時、LPFおよびINVよりなる外乱オブザーバを初期化する。
【選択図】図5

Description

本発明は、エンジン以外にモータ/ジェネレータからの動力によっても走行することができ、モータ/ジェネレータからの動力のみにより走行する電気走行(EV)モードと、エンジンおよびモータ/ジェネレータの双方からの動力により走行可能なハイブリッド走行(HEV)モードとを有するハイブリッド車両に関し、特に、
モータ/ジェネレータの回転数制御を、モータ/ジェネレータおよび車輪駆動系間におけるクラッチのスリップ締結状態のもとでも好適な応答で行わせるためのモータ回転制御装置に関するものである。
上記のようなハイブリッド車両に用いるハイブリッド駆動装置としては従来、様々な型式のものが提案されているが、そのうちの1つとして、特許文献1に記載のごときものが知られている。
このハイブリッド駆動装置は、エンジン回転を変速機に向かわせる軸に結合して、これらエンジンおよび変速機間にモータ/ジェネレータを具え、エンジンおよびモータ/ジェネレータ間を切り離し可能に結合する第1クラッチを有すると共に、モータ/ジェネレータおよび変速機出力軸間を切り離し可能に結合する第2クラッチをトルクコンバータの代わりに有した構成になるものである。
かかるハイブリッド駆動装置を具えたハイブリッド車両は、エンジンを停止し、第1クラッチを解放すると共に第2クラッチを締結する場合、モータ/ジェネレータからの動力のみにより走行する電気走行(EV)モードとなり、第1クラッチおよび第2クラッチをともに締結する場合、エンジンおよびモータ/ジェネレータの双方からの動力により走行可能なハイブリッド走行(HEV)モードとなり得る。
かかるハイブリッド車両において、モータ/ジェネレータの回転数を制御する際は、モータ回転数指令値に対して一義的に決めたモータトルクが発生するようモータ/ジェネレータを駆動制御するフィードフォワード制御と、外乱オブザーバを用いてモータ回転数が指令値に一致するようモータ/ジェネレータトルクを制御するフィードバック制御とがある。
特開平11−082260号公報
ところで第2クラッチは締結、解放の他に、スリップさせた状態で車両を走行させるケースも発生する。
しかし、前者のフィードフォワード制御によるモータ/ジェネレータの回転制御においては、第2クラッチのスリップ状態でその伝達トルク分のロスにより制御対象に入るトルクが変動してしまい、結果としてモータ/ジェネレータの回転数を指令値に一致させることができない。
その点、後者のフィードバック制御は外乱オブザーバを用いてモータ回転数を指令値に一致させるため、第2クラッチのスリップ時においても、その伝達トルクによるトルク減少分が外乱オブザーバで補償され得て、最終的にはモータ/ジェネレータの回転数を指令値に一致させることができる。
しかし、上記のフィードバック制御に当たっては、制御対象である前記ハイブリッド車両のモデルを第1クラッチおよび第2クラッチの状態に応じ切り替えて当該制御を行うが、第2クラッチがスリップ状態である時の制御対象のモデルが、第2クラッチが解放状態である時の制御対象のモデルと同じであるため、第2クラッチがスリップ状態である時のクラッチ伝達トルクも車両モデルのフリクションと共にフィードバックループで補償することになる。
ところで、第2クラッチのスリップ時におけるクラッチ伝達トルクは、アクセル操作にともなって様々に変化し、その変化分に対応した補償量がフィードバックループ(積分器)に蓄積されて大きくなる。
従って、第2クラッチがスリップ状態と非スリップ状態との間で状態変化する過渡時において、上記の大きな蓄積補償分が放出され終わるまでモータ/ジェネレータの回転数を指令値になし得ず、モータ/ジェネレータの回転制御応答性が悪いという問題を生ずる。
本発明は、上記の問題が第2クラッチのスリップ時伝達トルクをフリクションと共にフィードバックループで補償することに起因するとの事実認識にもとづき、
モータ/ジェネレータの回転数を回転数指令値に一致させるための目標モータ/ジェネレータトルクの決定に際し、車両モデルのフリクション、および、第2クラッチのスリップ時伝達トルクを用いて、これら車両モデルのフリクション、および、第2クラッチのスリップ時伝達トルクをフィードバックループで補償する必要がないようにし、
これにより、第2クラッチのスリップ時伝達トルク変化分に対応した補償量がフィードバックループに蓄積されて、第2クラッチの状態変化時にモータ/ジェネレータの回転制御応答性が悪くなるという問題を解消し得るようにしたハイブリッド車両のモータ回転制御装置を提案することを目的とする。
この目的のため、本発明によるハイブリッド車両のモータ回転制御装置は、請求項1に記載した以下の構成とする。
先ず、前提となるハイブリッド車両を説明するに、これは、
動力源としてエンジンおよびモータ/ジェネレータを具え、これらエンジンおよびモータ/ジェネレータ間に伝達トルク容量を連続的に変更可能な第1クラッチを介在させ、モータ/ジェネレータおよび駆動車輪間に伝達トルク容量を連続的に変更可能な第2クラッチを介在させ、
第1クラッチを解放すると共に第2クラッチを締結することによりモータ/ジェネレータからの動力のみによる電気走行モードを選択可能で、第1クラッチおよび第2クラッチを共に締結することによりエンジンおよびモータ/ジェネレータの双方からの動力によるハイブリッド走行モードを選択可能なものである。
本発明は、かかるハイブリッド車両において、
前記第1および第2クラッチの締結状態に応じ、車両モデルのフリクション、および、第2クラッチのスリップ時における伝達トルクを用いて、前記モータ/ジェネレータの回転数を回転数指令値に一致させるための目標モータ/ジェネレータトルクを決定するよう構成したことを特徴とするものである。
上記した本発明によるハイブリッド車両のモータ回転制御装置によれば、
モータ/ジェネレータの回転数を回転数指令値に一致させるための目標モータ/ジェネレータトルクの決定に際し、車両モデルのフリクション、および、第2クラッチのスリップ時伝達トルクを用いるため、
これら車両モデルのフリクション、および、第2クラッチのスリップ時伝達トルクをフィードバックループで補償する必要がない。
従って、第2クラッチのスリップ時伝達トルク変化分に対応した補償量がフィードバックループに蓄積されることがなく、この蓄積に起因して、第2クラッチの状態変化時に上記の蓄積補償分が放出され終わるまでモータ/ジェネレータの回転数を指令値になし得ず、モータ/ジェネレータの回転制御応答性が悪くなるという問題を回避することができる。
以下、本発明の実施の形態を、図面に示す実施例に基づき詳細に説明する。
図1(a)は、本発明のモータ回転制御装置を適用可能なハイブリッド駆動装置を具えたフロントエンジン・リヤホイールドライブ式ハイブリッド車両のパワートレーンを示し、1はエンジン、2は駆動車輪(後輪)である。
図1(a)に示すハイブリッド車両のパワートレーンにおいては、通常の後輪駆動車と同様にエンジン1の車両前後方向後方に自動変速機3をタンデムに配置し、エンジン1(クランクシャフト1a)からの回転を自動変速機3の入力軸3aへ伝達する軸4に結合してモータ/ジェネレータ5を設ける。
モータ/ジェネレータ5は、モータとして作用したり、ジェネレータ(発電機)として作用するもので、エンジン1および自動変速機3間に配置する。
このモータ/ジェネレータ5およびエンジン1間に、より詳しくは、軸4とエンジンクランクシャフト1aとの間に第1クラッチ6を介挿し、この第1クラッチ6によりエンジン1およびモータ/ジェネレータ5間を切り離し可能に結合する。
ここで第1クラッチ6は、伝達トルク容量を連続的に変更可能なものとし、例えば、比例ソレノイドでクラッチ作動油流量およびクラッチ作動油圧を連続的に制御して伝達トルク容量を変更可能な湿式多板クラッチで構成する。
モータ/ジェネレータ5および自動変速機3間に、より詳しくは、軸4と変速機入力軸3aとの間に第2クラッチ7を介挿し、この第2クラッチ7によりモータ/ジェネレータ5および自動変速機3間を切り離し可能に結合する。
第2クラッチ7も第1クラッチ6と同様、伝達トルク容量を連続的に変更可能なものとし、例えば、比例ソレノイドでクラッチ作動油流量およびクラッチ作動油圧を連続的に制御して伝達トルク容量を変更可能な湿式多板クラッチで構成する。
自動変速機3は、2003年1月、日産自動車(株)発行「スカイライン新型車(CV35型車)解説書」第C−9頁〜第C−22頁に記載されたと同じものとし、複数の摩擦要素(クラッチやブレーキ等)を選択的に締結したり解放することで、これら摩擦要素の締結・解放組み合わせにより伝動系路(変速段)を決定するものとする。
従って自動変速機3は、入力軸3aからの回転を選択変速段に応じたギヤ比で変速して出力軸3bに出力する。
この出力回転は、ディファレンシャルギヤ装置8により左右後輪2へ分配して伝達され、車両の走行に供される。
但し自動変速機3は、上記したような有段式のものに限られず、無段変速機であってもよいのは言うまでもない。
上記した図1(a)のパワートレーンにおいては、停車状態からの発進時などを含む低負荷・低車速時に用いられる電気走行(EV)モードが要求される場合、第1クラッチ6を解放し、第2クラッチ7を締結し、自動変速機3を動力伝達状態にする。
この状態でモータ/ジェネレータ5を駆動すると、当該モータ/ジェネレータ5からの出力回転のみが変速機入力軸3aに達することとなり、自動変速機3が当該入力軸3aへの回転を、選択中の変速段に応じ変速して変速機出力軸3bより出力する。
変速機出力軸3bからの回転はその後、ディファレンシャルギヤ装置8を経て後輪2に至り、車両をモータ/ジェネレータ5のみによって電気走行(EV走行)させることができる。
高速走行時や大負荷走行時などで用いられるハイブリッド走行(HEV走行)モードが要求される場合、第1クラッチ6および第2クラッチ7をともに締結し、自動変速機3を動力伝達状態にする。
この状態では、第1クラッチ6の締結により始動されたエンジン1からの出力回転、または、エンジン1からの出力回転およびモータ/ジェネレータ5からの出力回転の双方が変速機入力軸3aに達することとなり、自動変速機3が当該入力軸3aへの回転を、選択中の変速段に応じ変速して、変速機出力軸3bより出力する。
変速機出力軸3bからの回転はその後、ディファレンシャルギヤ装置8を経て後輪2に至り、車両をエンジン1およびモータ/ジェネレータ5の双方によってハイブリッド走行(HEV走行)させることができる。
かかるHEV走行中において、エンジン1を最適燃費で運転させるとエネルギーが余剰となる場合、この余剰エネルギーによりモータ/ジェネレータ5を発電機として作動させることで余剰エネルギーを電力に変換し、この発電電力をモータ/ジェネレータ5のモータ駆動に用いるよう蓄電しておくことでエンジン1の燃費を向上させることができる。
なお図1(a)では、モータ/ジェネレータ5および駆動車輪2を切り離し可能に結合する第1クラッチ7を、モータ/ジェネレータ5および自動変速機3間に介在させたが、
図2に示すように、第2クラッチ7を自動変速機3およびディファレンシャルギヤ装置8間に介在させても、同様に機能させることができる。
また、図1(a)および図2では第2クラッチ7として専用のものを自動変速機3の前、若しくは、後に追加することとしたが、
この代わりに第2クラッチ7として、図3に示すごとく自動変速機3内に既存する前進変速段選択用の摩擦要素または後退変速段選択用の摩擦要素を流用するようにしてもよい。
この場合、第2クラッチ7が前記したモード選択機能を果たすのに加えて、この機能を果たすよう締結される時に自動変速機を動力伝達状態にすることとなり、専用の第2クラッチが不要でコスト上大いに有利である。
図1〜3に示すハイブリッド車両のパワートレーンを成すエンジン1、モータ/ジェネレータ5、第1クラッチ6、および第2クラッチ7は、図4に示すようなシステムにより制御する。
図4の制御システムは、パワートレーンの動作点を統合制御する統合コントローラ20を具え、パワートレーンの動作点を、目標エンジントルクtTeと、目標モータ/ジェネレータトルクtTm(回転数制御時は目標モータ/ジェネレータ回転数tNm)と、第1クラッチ6の目標伝達トルク容量tTc1と、第2クラッチ7の目標伝達トルク容量tTc2とで規定する。
統合コントローラ20には、上記パワートレーンの動作点を決定するために、
エンジン回転数Neを検出するエンジン回転センサ11からの信号と、
モータ/ジェネレータ回転数Nmを検出するモータ/ジェネレータ回転センサ12からの信号と、
変速機入力回転数Niを検出する入力回転センサ13からの信号と、
変速機出力回転数Noを検出する出力回転センサ14からの信号と、
エンジン1の要求負荷状態を表すアクセルペダル踏み込み量(アクセル開度APO)を検出するアクセル開度センサ15からの信号と、
モータ/ジェネレータ5用の電力を蓄電しておくバッテリ9の蓄電状態SOC(持ち出し可能電力)を検出する蓄電状態センサ16からの信号とを入力する。
なお、上記したセンサのうち、エンジン回転センサ11、モータ/ジェネレータ回転センサ12、入力回転センサ13、および出力回転センサ14はそれぞれ、図1〜3に示すように配置することができる。
統合コントローラ20は、上記入力情報のうちアクセル開度APO、バッテリ蓄電状態SOC、および変速機出力回転数No(車速VSP)から、運転者が希望している車両の駆動力を実現可能な運転モード(EVモード、HEVモード)を選択すると共に、目標エンジントルクtTe、目標モータ/ジェネレータトルクtTm(回転数制御時は目標モータ/ジェネレータ回転数tNm)、目標第1クラッチ伝達トルク容量tTc1、および目標第2クラッチ伝達トルク容量tTc2をそれぞれ演算する。
目標エンジントルクtTeはエンジンコントローラ21に供給され、目標モータ/ジェネレータトルクtTm(目標モータ/ジェネレータ回転数tNm)はモータ/ジェネレータコントローラ22に供給される。
エンジンコントローラ21は、エンジントルクTeが目標エンジントルクtTeとなるようエンジン1を制御し、
モータ/ジェネレータコントローラ22は、モータ/ジェネレータ5をトルク制御する時、そのトルクTmが目標モータ/ジェネレータトルクtTmとなるよう、また、モータ/ジェネレータ5を回転数制御する時、その回転数Nmが目標モータ/ジェネレータ回転数tNmとなるよう、バッテリ9およびインバータ10を介してモータ/ジェネレータ5を制御する。
統合コントローラ20は、目標第1クラッチ伝達トルク容量tTc1および目標第2クラッチ伝達トルク容量tTc2に対応したソレノイド電流を第1クラッチ6および第2クラッチ7の締結制御ソレノイド(図示せず)に供給し、第1クラッチ6の伝達トルク容量Tc1が目標伝達トルク容量tTc1に一致するよう、また、第2クラッチ7の伝達トルク容量Tc2が目標第2クラッチ伝達トルク容量tTc2に一致するよう、第1クラッチ6および第2クラッチ7を個々に締結力制御する。
図5は、モータ/ジェネレータコントローラ22がモータ/ジェネレータ5の回転数Nmを上記のごとく目標モータ/ジェネレータ回転数tNm(指令値)に一致させるよう回転数制御する時の機能ブロック線図を示す。
制御対象である車両モデルGp(s)は、制御対象イナーシャ項をJとし、制御対象粘性項をCとすると、
Gp(s)=1/(J・s+C)・・・(1)
で表される。
ここで制御対象イナーシャ項Jおよび制御対象粘性項Cにつき以下に説明する。
図1(a)に代表的に示すごとく、図1〜3に示したハイブリッド車両用パワートレーンの第1クラッチ6よりもエンジン側におけるエンジンイナーシャ項をJ1およびエンジン粘性項をC1とし、
第1クラッチ6および第2クラッチ7間におけるモータイナーシャ項をJ2およびモータ粘性項をC2とし、
第2クラッチ7よりも駆動車輪側における車両イナーシャ項をJ3および車両粘性項をC3とすると、
制御対象イナーシャ項Jおよび制御対象粘性項Cはそれぞれ、第1クラッチ6および第2クラッチ7の状態の組み合わせ(クラッチ状態)に応じて図1(b)に示すごときものとなる。
なお、イナーシャ項J1,J2,J3および粘性項C1,C2,C3はそれぞれ、実験により予め求めておくことができる。
つまり、第1クラッチ6および第2クラッチ7が共に解放したクラッチ状態(1)においては、制御対象イナーシャ項JはJ2となり、制御対象粘性項CはC2となる。
第1クラッチ6が締結し、第2クラッチ7が解放したクラッチ状態(2)においては、制御対象イナーシャ項JはJ1+J2となり、制御対象粘性項CはC1+C2となる。
第1クラッチ6が解放し、第2クラッチ7が締結したクラッチ状態(3)においては、制御対象イナーシャ項JはJ2+J3となり、制御対象粘性項CはC2+C3となる。
第1クラッチ6および第2クラッチ7が共に締結したクラッチ状態(4)においては、制御対象イナーシャ項JはJ1+J2+J3となり、制御対象粘性項CはC1+C2+C3となる。
第1クラッチ6が解放し、第2クラッチ7がスリップしているクラッチ状態(5)においては、制御対象イナーシャ項JはJ2となり、制御対象粘性項CはC2となる。
第1クラッチ6が締結し、第2クラッチ7がスリップしているクラッチ状態(6)においては、制御対象イナーシャ項JはJ1+J2となり、制御対象粘性項CはC1+C2となる。
図5によるフィードバック制御に当たっては、これら制御対象イナーシャ項Jおよび制御対象粘性項Cを用いた前記(1)式で表される制御対象(車両)モデルGp(s)を第1クラッチ6および第2クラッチ7の状態に応じ、上記のものに切り替えて当該制御を行うが、
図1(b)から明らかなように、第1クラッチ6が解放し、第2クラッチ7がスリップしているクラッチ状態(5)での制御対象イナーシャ項J=J2および制御対象粘性項C=C2はそれぞれ、第1クラッチ6および第2クラッチ7が共に解放したクラッチ状態(1)swの制御対象イナーシャ項J=J2および制御対象粘性項C=C2と同じであり、また、
第1クラッチ6が締結し、第2クラッチ7がスリップしているクラッチ状態(6)での制御対象イナーシャ項J=J1+J2および制御対象粘性項C=C1+C2はそれぞれ、第1クラッチ6が締結し、第2クラッチ7が解放したクラッチ状態(2)での制御対象イナーシャ項J=J1+J2および制御対象粘性項C=C1+C2と同じであることから、
これら制御対象イナーシャ項Jおよび制御対象粘性項Cを用いた前記(1)式で表される制御対象(車両)モデルGp(s)は、第2クラッチ7がスリップ状態である時、第2クラッチ7が解放状態である時と同じである。
従って、一般的な通常のフィードバック制御によりモータ/ジェネレータ5の回転制御を行うと、第2クラッチ7がスリップ状態である時のクラッチ伝達トルクも車両モデルのフリクションと共にフィードバックループで補償することになり、
アクセル操作にともなう第2クラッチスリップ時伝達トルクの変化分に対応した補償量がフィードバックループ(積分器)に蓄積され、
第2クラッチ7がスリップ状態と非スリップ状態との間で状態変化する過渡時において、上記の蓄積補償分が放出され終わるまでモータ/ジェネレータ5の回転数Nmを指令値tNmになし得ず、モータ/ジェネレータ5の回転制御応答性が悪くなるという問題を生ずる。
そこで本実施例においては、モータ/ジェネレータコントローラ22がモータ/ジェネレータ5の回転数Nmを目標モータ/ジェネレータ回転数tNm(指令値)に一致させるよう回転数制御するに際し、当該制御を特に、図5の機能ブロック線図に示すごとくに行うようにする。
つまり、図5に示すモータ/ジェネレータ5の回転数制御ブロックは、
外乱抑制応答時定数τhを用いた伝達関数H(s)=1/(1+τh・s)のローパスフィルタLPFと、
このローパスフィルタLPFおよび上記制御対象モデルの逆系{1/Gp(s)}の組み合わせになる位相補償器INVと、
指令値追従応答時定数τmを用いた伝達関数K1=(J・τm・C)/τmのモデルマッチング項MM1と、
モデルマッチング項MM1の伝達関数K1および制御対象粘性項Cを用いた伝達関数K2=(C+K1)/K1のモデルマッチング項MM2とを具える。
図5においては先ず、目標モータ/ジェネレータ回転数tNmをモデルマッチング項MM2に通過させてモデルマッチングした後の目標モータ/ジェネレータ回転数tNmから、モータ/ジェネレータ回転数Nmを差し引いて両者間のモータ/ジェネレータ回転数偏差を求める。
そして、このモータ/ジェネレータ回転数偏差をモデルマッチング項MM1に通過させて、モータ/ジェネレータ回転数偏差をなくすためのモータ/ジェネレータトルク補正量ΔTmを求める。
位相補償器INVは、モータ/ジェネレータ回転数Nmを発生するモータ/ジェネレータトルクを求め、ローパスフィルタLPFは、制御対象へのモータ/ジェネレータトルク補正量ΔTm’に対してフィルタ処理を施し、
位相補償器INVからのモータ/ジェネレータトルクと、ローパスフィルタLPFからのフィルタ処理後モータ/ジェネレータトルク補正量ΔTm’との間におけるモータ/ジェネレータトルク偏差を求め、
このモータ/ジェネレータトルク偏差だけ、モデルマッチング項MM1からのモータ/ジェネレータトルク補正量ΔTmを差し引いて、制御対象へのモータ/ジェネレータトルク補正量ΔTm’となす。
しかし本実施例においては、上記の問題解決のため特に、モータ/ジェネレータトルク補正量ΔTm’をそのまま制御対象へ向かわせず、これに、入力変数X=第2クラッチスリップ時伝達トルクTcslipおよびフリクションFを足し込んだ値を制御対象に向かわせる。
第2クラッチスリップ時伝達トルクTcslipは、第2クラッチ7がスリップ状態の時における伝達トルクで、
フリクションFは、第1クラッチ6および第2クラッチ7の状態に応じ、図1(b)に示すごとくになる。
つまり、図1(a)に代表的に示すごとく、図1〜3に示したハイブリッド車両用パワートレーンの第1クラッチ6よりもエンジン側におけるエンジンフリクションをF1とし、
第1クラッチ6および第2クラッチ7間におけるモータフリクションをF2とし、
第2クラッチ7よりも駆動車輪側における車両フリクションをF3とすると、図1(b)に示すごとく、
第1クラッチ6および第2クラッチ7が共に解放したクラッチ状態(1)においては、フリクションFはF2となり、
第1クラッチ6が締結し、第2クラッチ7が解放したクラッチ状態(2)においては、フリクションFはF1+F2となり、
第1クラッチ6が解放し、第2クラッチ7が締結したクラッチ状態(3)においては、フリクションFはF2+F3となり、
第1クラッチ6および第2クラッチ7が共に締結したクラッチ状態(4)においては、フリクションFはF1+F2+F3となり、
第1クラッチ6が解放し、第2クラッチ7がスリップしているクラッチ状態(5)においては、フリクションFはF2となり、
第1クラッチ6が締結し、第2クラッチ7がスリップしているクラッチ状態(6)においては、フリクションFはF1+F2となる。
なお、フリクションF1,F2,F3はそれぞれ、実験により予め求めておくことができる。
図4におけるモータ/ジェネレータコントローラ22が、図5に示すモータ/ジェネレータ回転制御を行う時、制御対象(車両)モデルGp(s)を前記(1)により求めるに際して用いる制御対象イナーシャ項Jおよび制御対象粘性項C、および、上記した入力変数Xはそれぞれ図6および図7の制御プログラムにより決定する。
図6のステップS1においては、第1クラッチ6の動作モードが締結か解放の何れであるかをチェックする。
第1クラッチ6の動作モードが解放である場合、ステップS2およびステップS3において、第2クラッチ7の動作モードが締結、スリップ、解放の何れであるをチェックする。
第1クラッチ6が解放モードで、第2クラッチ7が締結モードである場合、つまり図1(b)のクラッチ状態(3)である場合は、ステップS4において、当該クラッチ状態に符合する入力変数X=F2+F3(第2クラッチスリップ時伝達トルクTcslip=0)、制御対象イナーシャ項J=J2+J3、制御対象粘性項C=C2+C3であるか否かにより、クラッチ状態(3)が継続されているのか、クラッチ状態(3)への切り替え時であるのかをチェックする。
クラッチ状態(3)が継続されているのであれば、制御をそのまま終了して入力変数X、制御対象イナーシャ項J、および制御対象粘性項Cを今のままに保って、それぞれの切り替え(制御対象の切り替えを)を行わない。
しかし、ステップS4でクラッチ状態(3)への切り替え時と判定される場合は、ステップS5において、図5におけるローパスフィルタLPFおよび位相補償器INVで構成される外乱オブザーバ(積分器)を初期化すると共に、クラッチ状態(3)への切り替えに符合するよう入力変数X=F2+F3(第2クラッチスリップ時伝達トルクTcslip=0)、制御対象イナーシャ項J=J2+J3、制御対象粘性項C=C2+C3に切り替えて、図5のモータ/ジェネレータ回転制御に資する。
ステップS1で第1クラッチ6が解放モードと判定し、ステップS2およびステップS3で第2クラッチ7がスリップモードと判定する場合、つまり図1(b)のクラッチ状態(5)である場合は、ステップS6において、当該クラッチ状態に符合する入力変数X=F2+Tcslip、制御対象イナーシャ項J=J2、制御対象粘性項C=C2であるか否かにより、クラッチ状態(5)が継続されているのか、クラッチ状態(5)への切り替え時であるのかをチェックする。
クラッチ状態(5)が継続されているのであれば、制御をそのまま終了して入力変数X、制御対象イナーシャ項J、および制御対象粘性項Cを今のままに保って、それぞれの切り替え(制御対象の切り替えを)を行わない。
しかし、ステップS6でクラッチ状態(5)への切り替え時と判定される場合は、ステップS7において、図5におけるローパスフィルタLPFおよび位相補償器INVで構成される外乱オブザーバ(積分器)を初期化すると共に、クラッチ状態(5)への切り替えに符合するよう入力変数X=F2+Tcslip、制御対象イナーシャ項J=J2、制御対象粘性項C=C2に切り替えて、図5のモータ/ジェネレータ回転制御に資する。
ステップS1で第1クラッチ6が解放モードと判定し、ステップS2およびステップS3で第2クラッチ7も解放モードと判定する場合、つまり図1(b)のクラッチ状態(1)である場合は、ステップS8において、当該クラッチ状態に符合する入力変数X=F2(第2クラッチスリップ時伝達トルクTcslip=0)、制御対象イナーシャ項J=J2、制御対象粘性項C=C2であるか否かにより、クラッチ状態(1)が継続されているのか、クラッチ状態(1)への切り替え時であるのかをチェックする。
クラッチ状態(1)が継続されているのであれば、制御をそのまま終了して入力変数X、制御対象イナーシャ項J、および制御対象粘性項Cを今のままに保って、それぞれの切り替え(制御対象の切り替えを)を行わない。
しかし、ステップS8でクラッチ状態(1)への切り替え時と判定される場合は、ステップS9において、図5におけるローパスフィルタLPFおよび位相補償器INVで構成される外乱オブザーバ(積分器)を初期化すると共に、クラッチ状態(1)への切り替えに符合するよう入力変数X=F2(第2クラッチスリップ時伝達トルクTcslip=0)、制御対象イナーシャ項J=J2、制御対象粘性項C=C2に切り替えて、図5のモータ/ジェネレータ回転制御に資する。
ステップS1で第1クラッチ6が締結モードと判定する場合、図7のステップS10およびステップS11において、第2クラッチ7の動作モードが締結、スリップ、解放の何れであるをチェックする。
第1クラッチ6が締結モードで、第2クラッチ7が締結モードである場合、つまり図1(b)のクラッチ状態(4)である場合は、ステップS12において、当該クラッチ状態に符合する入力変数X=F1+F2+F3(第2クラッチスリップ時伝達トルクTcslip=0)、制御対象イナーシャ項J=J1+J2+J3、制御対象粘性項C=C1+C2+C3であるか否かにより、クラッチ状態(4)が継続されているのか、クラッチ状態(4)への切り替え時であるのかをチェックする。
クラッチ状態(4)が継続されているのであれば、制御をそのまま終了して入力変数X、制御対象イナーシャ項J、および制御対象粘性項Cを今のままに保って、それぞれの切り替え(制御対象の切り替えを)を行わない。
しかし、ステップS12でクラッチ状態(4)への切り替え時と判定される場合は、ステップS13において、図5におけるローパスフィルタLPFおよび位相補償器INVで構成される外乱オブザーバ(積分器)を初期化すると共に、クラッチ状態(4)への切り替えに符合するよう入力変数X=F1+F2+F3(第2クラッチスリップ時伝達トルクTcslip=0)、制御対象イナーシャ項J=J1+J2+J3、制御対象粘性項C=C1+C2+C3に切り替えて、図5のモータ/ジェネレータ回転制御に資する。
ステップS1で第1クラッチ6が締結モードと判定し、ステップS10およびステップS11で第2クラッチ7がスリップモードと判定する場合、つまり図1(b)のクラッチ状態(6)である場合は、ステップS14において、当該クラッチ状態に符合する入力変数X=F1+F2+Tcslip、制御対象イナーシャ項J=J1+J2、制御対象粘性項C=C1+C2であるか否かにより、クラッチ状態(6)が継続されているのか、クラッチ状態(6)への切り替え時であるのかをチェックする。
クラッチ状態(6)が継続されているのであれば、制御をそのまま終了して入力変数X、制御対象イナーシャ項J、および制御対象粘性項Cを今のままに保って、それぞれの切り替え(制御対象の切り替えを)を行わない。
しかし、ステップS14でクラッチ状態(6)への切り替え時と判定される場合は、ステップS15において、図5におけるローパスフィルタLPFおよび位相補償器INVで構成される外乱オブザーバ(積分器)を初期化すると共に、クラッチ状態(6)への切り替えに符合するよう入力変数X=F1+F2+Tcslip、制御対象イナーシャ項J=J1+J2、制御対象粘性項C=C1+C2に切り替えて、図5のモータ/ジェネレータ回転制御に資する。
ステップS1で第1クラッチ6が締結モードと判定し、ステップS10およびステップS11で第2クラッチ7も解放モードと判定する場合、つまり図1(b)のクラッチ状態(2)である場合は、ステップS16において、当該クラッチ状態に符合する入力変数X=F1+F2(第2クラッチスリップ時伝達トルクTcslip=0)、制御対象イナーシャ項J=J1+J2、制御対象粘性項C=C1+C2であるか否かにより、クラッチ状態(2)が継続されているのか、クラッチ状態(2)への切り替え時であるのかをチェックする。
クラッチ状態(2)が継続されているのであれば、制御をそのまま終了して入力変数X、制御対象イナーシャ項J、および制御対象粘性項Cを今のままに保って、それぞれの切り替え(制御対象の切り替えを)を行わない。
しかし、ステップS16でクラッチ状態(2)への切り替え時と判定される場合は、ステップS17において、図5におけるローパスフィルタLPFおよび位相補償器INVで構成される外乱オブザーバ(積分器)を初期化すると共に、クラッチ状態(2)への切り替えに符合するよう入力変数X=F1+F2(第2クラッチスリップ時伝達トルクTcslip=0)、制御対象イナーシャ項J=J1+J2、制御対象粘性項C=C1+C2に切り替えて、図5のモータ/ジェネレータ回転制御に資する。
上記した本実施例によるハイブリッド車両のモータ回転制御装置によれば、
モータ/ジェネレータ5の回転数Nmを回転数指令値tNmに一致させるための目標モータ/ジェネレータトルクの決定に際し、車両モデルのフリクションF、および、第2クラッチ7のスリップ時伝達トルクTcslipを用いるため、
これら車両モデルのフリクションF、および、第2クラッチ7のスリップ時伝達トルクTcslipをフィードバックループで補償する必要がない。
従って、第2クラッチスリップ時伝達トルクTcslipの変化分に対応した補償量がフィードバックループに蓄積されることがなく、この蓄積に起因して、第2クラッチ7の状態変化時に上記の蓄積補償分が放出され終わるまでモータ/ジェネレータ5の回転数Nmを指令値tNmになし得ず、モータ/ジェネレータ5の回転制御応答性が悪くなるという問題を回避することができる。
また、モータ/ジェネレータ5の回転数Nmを回転数指令値tNmに一致させるための目標モータ/ジェネレータトルクの決定時に、車両モデルのフリクションF、および、第2クラッチ7のスリップ時伝達トルクTcslipを用いるに際し、
これら車両モデルのフリクションF、および、第2クラッチ7のスリップ時伝達トルクTcslipを、目標モータ/ジェネレータトルクに加算するため、
そして、この際ローパスフィルタLPFおよび位相補償器INV(図5参照)で構成される外乱オブザーバ(積分器)を初期化するため、
上記の作用効果を確実に達成することができる。
なお上記では詳しい説明を省略したが、第2クラッチ7のスリップ時伝達トルクTcslipは、車両運転状態に応じて決まる要求駆動力から推定したり、クラッチ作動油圧またはクラッチ作動油圧指令値から推定するのが、コスト上大いに有利である。
ところで上記実施例では、モータ/ジェネレータ回転数Nmと回転数指令値tNmとの間における偏差に応じ、モータ/ジェネレータ回転数Nmを回転数指令値tNmに一致させるための目標モータ/ジェネレータトルクを、フィードバック制御により決定する場合について説明したが、
本発明の上記した着想は、フィードフォワード制御により目標モータ/ジェネレータトルクを決定する場合においても同様に適用して、同様の作用効果を奏し得ること勿論である。
また上記実施例では、図1〜3に示すハイブリッド車両のパワートレーンを前提として説明したが、これらに限られるものではなく、1個のモータ/ジェネレータでハイブリッド走行とエンジン始動との双方を行わせる型式のハイブリッド車両であれば、本発明の着想はあらゆる型式のハイブリッド車両に適用可能である。
本発明の着想を適用可能なハイブリッド車両のパワートレーンを示し、 (a)は、その概略平面図、 (b)は、第1および第2クラッチの締結・解放状態の組み合わせと、イナーシャ項および粘性項との関係説明図である。 本発明の着想を適用可能な他のハイブリッド車両のパワートレーンを示す概略平面図である。 本発明の着想を適用可能な更に他のハイブリッド車両のパワートレーンを示す概略平面図である。 図1〜3に示したパワートレーンの制御システムを示すブロック線図である。 同制御システムにおけるモータ/ジェネレータコントローラが実行するモータ回転数制御の機能ブロック線図である。 同モータ/ジェネレータコントローラが実行するモータ回転数制御に当たって実行すべき制御対象モデル切り替え制御プログラムの半部を示すフローチャートである。 同モータ/ジェネレータコントローラが実行するモータ回転数制御に当たって実行すべき制御対象モデル切り替え制御プログラムの残部を示すフローチャートである。
符号の説明
1 エンジン
2 駆動車輪(後輪)
3 自動変速機
4 伝動軸
5 モータ/ジェネレータ
6 第1クラッチ
7 第2クラッチ
8 ディファレンシャルギヤ装置
9 バッテリ
10 インバータ
11 エンジン回転センサ
12 モータ/ジェネレータ回転センサ
13 変速機入力回転センサ
14 変速機出力回転センサ
15 アクセル開度センサ
16 バッテリ蓄電状態センサ
20 統合コントローラ
21 エンジンコントローラ
22 モータ/ジェネレータコントローラ

Claims (5)

  1. 動力源としてエンジンおよびモータ/ジェネレータを具え、これらエンジンおよびモータ/ジェネレータ間に伝達トルク容量を連続的に変更可能な第1クラッチを介在させ、モータ/ジェネレータおよび駆動車輪間に伝達トルク容量を連続的に変更可能な第2クラッチを介在させ、
    第1クラッチを解放すると共に第2クラッチを締結することによりモータ/ジェネレータからの動力のみによる電気走行モードを選択可能で、第1クラッチおよび第2クラッチを共に締結することによりエンジンおよびモータ/ジェネレータの双方からの動力によるハイブリッド走行モードを選択可能なハイブリッド車両において、
    前記第1および第2クラッチの締結状態に応じ、車両モデルのフリクション、および、第2クラッチのスリップ時における伝達トルクを用いて、前記モータ/ジェネレータの回転数を回転数指令値に一致させるための目標モータ/ジェネレータトルクを決定するよう構成したことを特徴とする、ハイブリッド車両のモータ回転制御装置。
  2. 請求項1に記載のモータ回転制御装置において、
    前記車両モデルのフリクション、および、第2クラッチのスリップ時における伝達トルクを、前記目標モータ/ジェネレータトルクに加算するよう構成したことを特徴とする、ハイブリッド車両のモータ回転制御装置。
  3. 前記目標モータ/ジェネレータトルクを、モータ/ジェネレータ回転数と回転数指令値との間における偏差に応じたフィードバック制御により決定するようにした、請求項1または2に記載のモータ回転制御装置において、
    前記第2クラッチの締結状態およびスリップ状態間での切り替わり時に前記フィードバック制御の外乱オブザーバの値を初期化するよう構成したことを特徴とする、ハイブリッド車両のモータ回転制御装置。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載のモータ回転制御装置において、
    前記第2クラッチのスリップ時伝達トルクを、車両運転状態に応じて決まる要求駆動力から推定するよう構成したことを特徴とする、ハイブリッド車両のモータ回転制御装置。
  5. 請求項1〜3のいずれか1項に記載のモータ回転制御装置において、
    前記第2クラッチのスリップ時伝達トルクを、クラッチ作動油圧またはクラッチ作動油圧指令値から推定するよう構成したことを特徴とする、ハイブリッド車両のモータ回転制御装置。
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