JP2008030027A - セメント製造工程を用いたアスベスト含有物の処理方法 - Google Patents

セメント製造工程を用いたアスベスト含有物の処理方法 Download PDF

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Abstract

【課題】アスベスト含有物からアスベストが飛散するおそれがなく、よって容易かつ確実にセメント製造に用いられるロータリーキルンにおいて無害化処理することができるセメント製造工程を用いたアスベスト含有物の処理方法を提供する。
【解決手段】セメント原料を、窯前4側に設けられた加熱手段5によって内部が高温雰囲気に保持されたロータリーキルン1の窯尻2側から供給して、窯前4側に送りつつ焼成するセメント製造工程を用いたアスベスト含有物の処理方法であって、アスベスト含有物に、流動性を与える溶媒を加えて湿式ミル12によって粉砕し、湿式ミル12において粉砕されたアスベスト含有物を含むスラリーを、移送配管15を通じてロータリーキルン1の窯前4側から内部に供給して燃焼処理することを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、セメント製造工程を利用して、アスベストを含む廃棄物等を無害化処理するためのアスベスト含有物の処理方法に関するものである。
アスベスト(石綿)は、天然に生成された鉱物繊維であり、化学的安定性を有するとともに、耐熱性や強度に優れることから、その特性を利用して、これまで耐火被覆材、断熱材、吸音材等として、建築物の壁、天井、床、空調設備等に広く使用されていた。
ところが、近年このアスベストは、化学的な毒性はないものの、その結晶構造が針状であるために、人が吸い込んだ場合に、肺の組織に刺さって排出されずに蓄積し、長期間の潜伏を経て重大な疾病を招来することが指摘されている。
そこで、現在では、多くの建築物等において、飛散のおそれがある壁や天井等に吹き付けられたアスベストや保温材として使用されていたアスベストを除去または撤去する対策が採られており、この結果多量のアスベストが廃棄物として発生している。
ちなみに、この種の飛散のおそれがあるアスベスト廃棄物については、「廃棄物の処理及び清掃に関する法律」において特別管理産業廃棄物に指定され、その排出から収集・運搬・処分までの処理基準が定められている。
そして、上記収集・運搬に係る処理基準においては、アスベスト等をプラスチック等の容器に収納するとともに、破損などにより飛散させないように慎重に取り扱うことや、運搬車両の荷台に覆いを掛けるなどの飛散防止対策を講じることが義務づけられている。また、上記処分に係る処理基準としては、プラスチック袋や容器等の耐水性の材料で二重に梱包するか、または十分な量のセメント等によって固形化したうえで所定の場所に直接埋め立て処分を行う方法や、溶融設備を用いて十分に溶融処理することにより無害化したうえで、普通の産業廃棄物として処理することが定められている。
このようなアスベストの処分方法のうち、前者の直接埋め立て処分する方法にあっては、大量のコンクリートが必要になるとともに、今後想定される排出量に対して、早期の埋め立て地の枯渇が懸念されている。また、後者の溶融設備における中間処理による無害化処分の方法にあっては、溶融温度によっては、アスベストを完全に無害化することが難しいという問題点があった。
さらに、上述した飛散のおそれがあるアスベスト廃棄物に加えて、老朽化した建築物の解体や改築に際して、内装材や屋根材として使用されていたアスベスト成形板等の各種アスベスト廃棄物も発生するために、これらのアスベスト廃棄物の処理についても、相応の考慮を払う必要が生じる。
そこで、下記特許文献1においては、最大粒径が10mm程度に粉砕されてホッパに納められたアスベスト(石綿)廃材を、空気圧を利用したエジェクタによりセメント原料焼成用のロータリーキルンのバーナ近傍に設けた石綿廃材供給管から、当該ロータリーキルン内に供給して無害化処理するセメントの製造方法が提案されている。
特開平9−86982号公報
上記従来技術によるアスベスト廃材の処理方法によれば、ロータリーキルン内の焼成帯において1450℃以上の温度で熱処理しているために、アスベストを完全に無害化することができ、よって埋め立て処理等を行うことなく、無害化処理したアスベストをセメント原料の一部として利用することができるという利点がある。
しかしながら、上記従来技術によるアスベスト廃材の処理方法にあっては、アスベスト廃材を最大粒径10mm程度に粉砕した後に、これを圧縮空気によってロータリーキルン内に供給しているために、上記粉砕工程や圧縮空気による搬送工程においてアスベストが飛散し易いという問題点がある。このため、これらの工程においても、別途上記法律において定められている保管時や収集・運搬時における飛散防止対策と同様の対策を講じる必要があり、よって所望の安全性を確保するために、当該アスベスト廃材の処理工程が全体として大掛かりなものになってしまうという問題点がある。
本発明は、かかる事情に鑑みてなされたもので、アスベスト含有物からアスベストが飛散するおそれがなく、よって容易かつ確実にセメント製造に用いられるロータリーキルンにおいて無害化処理することができるセメント製造工程を用いたアスベスト含有物の処理方法を提供することを課題とするものである。
上記課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、セメント原料を、窯前側に設けられた加熱手段によって内部が高温雰囲気に保持されたロータリーキルンの窯尻側から供給して、上記窯前側に送りつつ焼成するセメント製造工程を用いたアスベスト含有物の処理方法であって、アスベスト含有物に、流動性を与える溶媒を加えて湿式ミルによって粉砕し、上記湿式ミルにおいて粉砕された上記アスベスト含有物を含むスラリーを、移送配管を通じて上記ロータリーキルンの窯前側から内部に供給して燃焼処理することを特徴とするものである。
この際に、請求項2に記載の発明は、上記溶媒として、廃液、汚泥、水、流動剤の少なくとも1種類を用いることを特徴とするものである。
また、請求項3に記載の発明は、請求項1または2に記載の溶媒が、塩化カリウム(KCl)および塩化ナトリウム(NaCl)を主成分とすることを特徴とするものであり、さらに、請求項4に記載の発明は、請求項1〜3のいずれかに記載の溶媒に、セメント製造工程から排出される塩素バイパスダストを添加することを特徴とするものである。
また、請求項5に記載の発明は、請求項1〜4のいずれかに記載の発明において、上記粉砕された上記アスベスト含有物を含むスラリーを、圧縮空気を利用して上記ロータリーキルン内に供給することを特徴とするものである。
さらに、請求項6に記載の発明は、請求項1〜5のいずれかに記載の発明の上記湿式ミルにおいて、上記アスベスト含有物を、最大寸法1mm以下に粉砕することを特徴とするものである。
また、請求項7に記載の発明は、請求項1〜6のいずれかに記載の発明において、上記スラリーは、粘度が10000mPa・s以下であることを特徴とするものである。
請求項1〜7のいずれかに記載の発明によれば、アスベスト含有物に溶媒を加えて湿式ミルによって粉砕しているので、例えば上記法律に則ってプラスチック容器内に収納されて搬送された飛散のおそれがあるアスベスト廃棄物についても、当該容器ごと上記湿式ミル内に投入して破砕することにより、アスベストの飛散を確実に防止して、当該アスベストの粉砕を行うことができる。
加えて、湿式ミルからは、粉砕されたアスベストを含むスラリーとして排出されるために、これを移送配管内を通じてロータリーキルンの窯前側から内部に供給することにより、アスベストの粉砕後の移送工程においても、同様にアスベストが飛散するおそれがない。しかも、搬送手段として、汎用のポンプを使用することもできる。
この結果、別途飛散防止対策を講じることなく、容易かつ確実に上記ロータリーキルンにおいて無害化処理することができる。
この際に、湿式ミルに加えて流動性を与えるための溶媒として、請求項2に記載の発明のように、廃液、汚泥、汚水等を用いれば、これら廃棄物の処理も同時に行うことができて経済的である。
さらに、請求項3に記載の発明のように、上記溶媒として、塩化カリウム(KCl)および塩化ナトリウム(NaCl)を主成分とするものを用いれば、これらKClおよびNaClによって、上記アスベストを一層効率的かつ効果的に無害化することができて好ましい。
すなわち、本発明者等は、図2に示す溶媒の試料1〜5を作製し、これをアスベストと混合して、電気炉内において650℃〜850℃の雰囲気下においた後に、顕微鏡によって上記アスベストの繊維組織を観察した。この結果、同図の下欄に見られるように、KClとNaClを主成分とする溶媒が、効果的に上記アスベストを無害化し得ることを確認した。
さらに、上記結果によれば、特にKCl/NaCl=0.5〜0.9の範囲において、著しい効果が得られることが判明した。これは、図3に示すように、KCl/NaCl=0.49において、融点の最小点があることから、KClおよびNaClを単独に用いることと比較して、アスベスト周囲で溶媒が液相を形成し易く、これによりアスベストの繊維構造の破壊が促進されたものと考えられる。
また、セメント製造工程においては、ロータリーキルンからの排ガスの一部を塩素バイパスから抜き出して、当該排ガス中に含まれる塩素成分を除去する工程が含まれている。そして、この塩素バイパスから排出された塩素バイパスダスト中には、比較的多くのKClやNaClが含まれている。
そこで、請求項4に記載の発明のように、セメント製造工程から排出される塩素バイパスダストを添加することにより、KClおよびNaClを主成分とする溶媒を製造すれば、一層経済的である。この際に、所望のKCl/NaClを得るために、上記塩素バイパスダスト中のNaClのみでは不足する場合には、別途NaClを添加して調整することができる。なお、本請求項に係るセメント製造工程とは、上記アスベスト含有物の処理を行っているセメント製造工程に限定されるものではない。
さらに、湿式ミルによってアスベスト含有物がスラリー化しているために、請求項5に記載の発明のように、圧縮空気を利用してロータリーキルン内に供給しても、上述した飛散のおそれがなく、かつ当該スラリーを円滑かつ一定量でロータリーキルン内に供給することが可能になる。
ところで、ロータリーキルンの窯前側から上記アスベスト含有物を供給するに際しては、供給量が大きく変動すると、ロータリーキルン自体やこれによって製造されるセメントの品質に悪影響を与えるおそれがある。
これに対して、本発明によれば、湿式ミルによって溶媒とともにアスベスト含有物を粉砕してスラリー化しているために、ロータリーキルン内への単位時間あたりの供給量を容易に均一に保持することができ、さらに請求項6に記載の発明のように、上記湿式ミルにおいてアスベスト含有物を、最大寸法1mm以下に粉砕すれば、一層アスベスト含有物の供給量を均一にしてセメント原料中に分散させることができるために、上記悪影響を生じることがない。
また、請求項7に記載の発明においては、上記スラリーの粘度を10000mPa・s以下としているために、何等の支障を生じることなく、汎用の湿式ミルやポンプを用いて、上記粉砕工程および移送工程を行うことができる。
図1は、本発明に係るセメント製造工程を用いたアスベスト含有物の処理方法の一実施形態に用いられるセメント製造設備およびこれに併設されたアスベスト含有物の処理設備を示すものである。
図1において、符号1がセメント原料を焼成するためのセメントキルンある。このセメントキルン1は、軸芯回りに回転自在に設けられたロータリーキルンであり、図中左方の窯尻部分2に、セメント原料を予熱するためのプレヒータ3が設けられるとともに、図中右方の窯前4に、内部を加熱するための主バーナ5が設けられている。なお、図中符号6は、焼成後のセメントクリンカを冷却するためのクリンカクーラである。
ここで、プレヒータ3は、上下方向に直列的に配置された複数段のサイクロンによって構成されており、供給管7を介して最上段のサイクロンにセメント原料が供給されるとともに、最下段のサイクロンの底部には、内部のセメント原料をセメントキルン1の窯尻部分2へと送る移送管3aが接続されている。
他方、窯尻部分2には、セメントキルン1から排出された燃焼排ガスを最下段のサイクロンへと供給する排ガス管3bが設けられているおり、最上段のサイクロンの上部から排出された排ガスが、図示されない排気ファンによって排気ライン8を介して排気されて行くようになっている。
そして、上記構成からなるセメント製造設備に、下記構成からなるアスベスト含有物の処理設備が併設されている。
図1において、符号10は、アスベスト廃棄物等のアスベスト含有物が投入されるホッパである。そして、このホッパ10の下部排出口は、大径の開閉手段11を介して湿式ミル12の供給側に接続されている。また、この湿式ミル12には、内部に流動性を与える溶媒として、廃液、汚泥、水、流動剤の少なくとも1種類を供給する溶媒供給管13が接続されている。
ここで、上記溶媒としては、上記廃液、汚泥、水、流動剤に、塩化カリウム(KCl)および塩化ナトリウム(NaCl)を加えることにより、これらKClおよびNaClを主成分としたものを用いれば一層好適である。また、このような溶媒を得るに際して、図1に示すセメント製造工程あるいは他のセメント製造工程における塩素除去工程から排出される塩素バイパスダストを用いることができる。
他方、この湿式ミル12の排出側には、移送ポンプ14が介装された移送配管15の一端部が接続されており、この移送配管15の他端部は、ロータリーキルン1の窯前4であって、かつ主バーナ5の上方位置に導入されている。
さらに、この移送配管15の窯前4の上流側には、圧縮空気供給管16が接続されている。ここで、圧縮空気供給管16は、移送配管15内のスラリーのロータリーキルン1側への移送を促進するように、圧縮空気を移送配管15内であって、かつロータリーキルン1の窯前4側に噴き出すように傾斜して配管されている。
次に、以上の構成からなるセメント製造設備およびアスベスト含有物の処理設備を用いた本発明に係るアスベスト含有物の処理方法の一実施形態について説明する。
先ず、供給管7からプレヒータ3の1段目のサイクロンに供給されたセメント原料は、順次下方のサイクロンへと落下するにしたがって、下方から上昇するセメントキルン1からの高温の排ガスによって予熱され、最終的に最下段のサイクロンから移送管3aを介してセメントキルン1の窯尻部分2に導入される。
そして、このセメントキルン1内において、窯尻部分2側から窯前4側へと徐々に送られる過程において、主バーナ5からの燃焼排ガスによって約1450℃まで加熱され、焼成されてクリンカとなる。次いで、窯前4に到達したクリンカは、クリンカクーラ6内に落下して図中右方に送られる。この際に、クリンカクーラ6内に供給された空気によって所定温度まで冷却されて最終的に当該クリンカクーラ6から取り出される。
これと並行して、プラスチック容器に格納されて上記セメント製造設備に搬入されたアスベスト廃棄物を、容器ごと直接ホッパ10内に投入し、開閉手段11を開くことにより、湿式ミル12内に供給する。また湿式ミル12内には、溶媒供給管13のバルブ13aを開いて、流動性を与えるための廃液、汚泥、水または流動剤を供給する。
そして、この湿式ミル12において、アスベスト廃棄物をその容器ごと湿式で最大寸法1mm以下に粉砕する。この際に、湿式ミル12内で生成される粉砕後のアスベスト廃棄物と溶媒等からなるスラリーの粘度が10000mPa・s以下になるように調整する。次いで、この湿式ミル12から排出された粉砕後のアスベスト廃棄物を含むスラリーを、ポンプ14により移送配管15を通じてロータリーキルン1の窯前4側へと送る。
そして、圧縮空気供給管16から移送配管15内へと圧縮空気を供給することにより、上記スラリーをロータリーキルン1の窯前4側から内部に噴出させる。
これにより、アスベスト廃棄物は、ロータリーキルン1内における主バーナ5からの火炎近傍において、約2000℃の高温により燃焼される。この結果、例えば水和物であるアスベスト中の結晶水が脱水するとともに、鉱物組成を変化させて非アスベスト化することにより、無害化される。さらに、セメント原料の一部として利用される。また、スラリー中の水分は、瞬時に気化して燃焼排ガスとともに排気されてゆく。
したがって、上記構成からなるセメント製造工程を用いたアスベスト含有物の処理方法によれば、ホッパ10から投入されるアスベスト廃棄物に溶媒供給管13から供給される溶媒を加えて湿式ミル12によって湿式で粉砕しているので、飛散防止のためにプラスチック容器に収納されて搬送されてきたアスベスト廃棄物についても、その容器ごと湿式ミル12内に投入して湿式で破砕することにより、アスベストの飛散を確実に防止して、当該アスベストの粉砕を行うことができる。
しかも、湿式ミル12からは、粉砕されたアスベストを含むスラリーとして排出されるために、これをポンプ14によって移送配管15内を通じてロータリーキルン1の窯前4側から内部に供給することにより、アスベスト廃棄物の粉砕後の移送工程においても、同様にアスベストが飛散するおそれがない。しかも、搬送手段として、汎用のポンプ14を使用することもできる。
加えて、圧縮空気供給管16から圧縮空気を供給して、移送配管15内のスラリーをロータリーキルン1内に噴出させているので、上記スラリーをロータリーキルン1内の広範囲に供給して瞬時に燃焼処理することができる。
この結果、別途飛散防止対策を講じることなく、容易かつ確実に上記ロータリーキルンにおいて無害化処理することができる。
さらに、湿式ミル12によって溶媒とともにアスベスト廃棄物を粉砕し、スラリー化してロータリーキルン1内に供給しているために、ロータリーキルン1内への単位時間あたりの供給量を容易に均一に保持することができるとともに、湿式ミル12においてアスベスト廃棄物を、最大寸法1mm以下に粉砕しているために、燃焼処理後の非アスベスト化した処理物を、セメント原料中に均一に分散させることができ、よってセメント原料の品質に悪影響を生じることもない。
本発明の一実施形態を説明するための全体設備の概略構成図である。 KClとNaClを主成分とする溶媒によるアスベストの無害化効果を確認するために行った実験における試料の諸元とその観察結果とを示す図表である。 KCl/NaClと融点との関係を示すグラフである。
符号の説明
1 ロータリーキルン
4 窯前
5 主バーナ(加熱手段)
10 ホッパ
12 湿式ミル
13 溶媒供給管
15 移送配管
16 圧縮空気供給管

Claims (7)

  1. セメント原料を、窯前側に設けられた加熱手段によって内部が高温雰囲気に保持されたロータリーキルンの窯尻側から供給して、上記窯前側に送りつつ焼成するセメント製造工程を用いたアスベスト含有物の処理方法であって、
    アスベスト含有物に、流動性を与える溶媒を加えて湿式ミルによって粉砕し、上記湿式ミルにおいて粉砕された上記アスベスト含有物を含むスラリーを、移送配管を通じて上記ロータリーキルンの窯前側から内部に供給して燃焼処理することを特徴とするセメント製造工程を用いたアスベスト含有物の処理方法。
  2. 上記溶媒は、廃液、汚泥、水、流動剤の少なくとも1種類を用いることを特徴とする請求項1に記載のセメント製造工程を用いたアスベスト含有物の処理方法。
  3. 上記溶媒は、塩化カリウム(KCl)および塩化ナトリウム(NaCl)を主成分とすることを特徴とする請求項1または2に記載のセメント製造工程を用いたアスベスト含有物の処理方法。
  4. 上記溶媒に、セメント製造工程から排出される塩素バイパスダストを添加することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のセメント製造工程を用いたアスベスト含有物の処理方法。
  5. 上記粉砕された上記アスベスト含有物を含むスラリーを、圧縮空気を利用して上記ロータリーキルン内に供給することを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載のセメント製造工程を用いたアスベスト含有物の処理方法。
  6. 上記湿式ミルにおいて、上記アスベスト含有物を、最大寸法1mm以下に粉砕することを特徴とする請求項1ないし5のいずれかに記載のセメント製造工程を用いたアスベスト含有物の処理方法。
  7. 上記スラリーは、粘度が10000mPa・s以下であることを特徴とする請求項1ないし6のいずれかに記載のセメント製造工程を用いたアスベスト含有物の処理方法。
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