JP2008029862A - ソリッドゴルフボール - Google Patents

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【課題】本発明により、ソリッドゴルフボールの特徴である飛距離や耐久性を損なわずに、打撃時のフィーリングを向上させたソリッドゴルフボールを提供する。
【解決手段】本発明は、コアと該コア上に形成されたカバーから成るソリッドゴルフボールであって、該コアが
(i)基材ゴム100重量部、
(ii)共架橋剤20〜45重量部、
(iii)有機過酸化物0.3〜5重量部、
(iv)有機硫黄化合物0.05〜3重量部、および
(v)金属粉末1〜20重量部
を含有するゴム組成物から成ることを特徴とするソリッドゴルフボールに関する。
【選択図】なし

Description

本発明は、ソリッドゴルフボールの特徴である飛距離や耐久性を損なわずに、打撃時のフィーリングを向上させたソリッドゴルフボールに関する。
従来、ソリッドゴルフボールには、コアをカバー材で直接被覆したツーピースボールやコアとカバーとの間に1層または2層以上の中間層を介在させた多層構造ゴルフボールが知られているが、その芯球はゴム組成物を加硫成形して得られる弾性体で形成される。この場合、弾性部分を形成するためのゴム組成物としては、ポリブタジエンゴム等の基材ゴム、ボールの反発係数および耐衝撃性を向上するための共架橋剤としてのα,β-不飽和カルボン酸の金属塩等の不飽和結合を有するモノマー、共架橋開始剤としての過酸化物を配合したものが知られている。このような配合組成により、三次元架橋重合体を形成するため、コアには適当な硬さと耐久性を付与し、このようなコアを用いたソリッドゴルフボールは優れた耐久性と良好な飛行性能を示すことも知られている。
ところで、ソリッドゴルフボールは、打撃時のボール速度が大きいことから飛距離が大きく、飛行特性に優れており、また耐久性も優れている。その反面、打撃時のフィーリングが硬く、衝撃力も大きい。また打撃時のボール速度が大きいため、ゴルフクラブとの接触面積が小さく、スピンがかかりにくく、アプローチのコントロール性に欠ける等の問題点があった。
打撃時のフィーリングを改良する試みとして、コアの硬度を低くし、ボールを軟らかくすることが行われてきた。しかし、上述した配合系におけるこのような試みは、打撃時のフィーリングは改良されるものの、ボール打撃時の反発性または初速が低下し、十分な飛距離が得られない。
特許文献1に記載されているように、有機硫黄化合物を上記コア組成に配合することにより反発性能の向上が図られている。しかし、それによりコアのコンプレッション値が大きく、つまり軟らかくなることが示されている。従って、所望のコンプレッションを得ようとする場合、従来の有機硫黄化合物を配合しない系と比べて、重合開始剤の配合量を増やす、もしくは共架橋剤であるアクリル酸亜鉛の配合量を増加する必要が生じ、コストが増加する等、満足するには至らず、更に改善の余地があった。
特開平4−109970号公報
本発明は、上記のような従来のソリッドゴルフボールの有する問題点を解決し、飛行性能や耐久性を損なわずに、良好な反発性能および打撃時のフィーリングを有するソリッドゴルフボールを提供することを目的とする。
本発明者らは上記目的を達成すべく鋭意検討を行った結果、コアに有機硫黄化合物および金属粉末を含有するゴム組成物を用いることにより、飛行性能や耐久性を損なうことなく、衝撃力を小さくして打撃時のフィーリングの良好な、反発性能に優れたソリッドゴルフボールが得られることを見い出し、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明はコアと該コア上に形成されたカバーから成るソリッドゴルフボールであって、該コアが(i)基材ゴム100重量部、(ii)共架橋剤20〜45重量部、(iii)有機過酸化物0.3〜5重量部、(iv)有機硫黄化合物0.05〜3重量部、および(v)金属粉末1〜20重量部を含有するゴム組成物から成ることを特徴とするソリッドゴルフボールに関する。
本発明のソリッドゴルフボールの衝撃力は、従来のゴルフボールに比較して小さく、1,200〜1,500kgf、好ましくは1,250〜1,350kgfの範囲である。1,200kgfより小さいとゴルフボールが軟らかくなり過ぎ、1,500kgfを越えると硬過ぎる。更に、本発明のソリッドゴルフボールに用いられるコアの表面硬度と中心硬度の差がJIS-C硬度で12〜25、好ましくは15〜22である。コアの表面硬度と中心硬度の差が12より小さいと衝撃力が大きく、打撃時のフィーリングも悪くなり、25より大きいとコアの変形量が大きく、耐久性が悪くなる。
本発明は、ポリブタジエン等の基材ゴムに共架橋剤としてのα,β−不飽和カルボン酸の金属塩、有機過酸化物を配合したゴム組成物に有機硫黄化合物および金属粉末を用いることにより、飛行性能および耐久性を損なうことなく、打撃時フィーリングを向上させ得たものである。
以下、本発明について更に詳述すると、本発明のソリッドゴルフボールに用いられるコアは、基材ゴム、共架橋剤、有機過酸化物、有機硫黄化合物、金属粉末、および必要に応じて充填材等を含有するゴム組成物を、通常のロール等の適宜の混練機を用いて混練し、所定の金型にて140〜170℃、90〜120kgf/cm2で10〜40分間加熱加圧成形することにより得られる。
基材ゴムとしては、従来からソリッドゴルフボールに用いられている天然ゴム、合成ゴムまたはそれらの混合物が用いられる。合成ゴムの例として、ポリブタジエンゴム、ポリイソプレンゴム、スチレンポリブタジエンゴム、エチレン-プロピレン-ジエンゴム(EPDM)が挙げられる。特にシス-1,4-結合少なくとも40%以上、好ましくは80%以上を有するいわゆるハイシスポリブタジエンゴムが好ましい。
共架橋剤として作用するα,β−不飽和カルボン酸の金属塩の例としては、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、フマル酸等のような炭素数3〜8個のα,β−不飽和カルボン酸の、亜鉛、マグネシウム塩等の一価または二価の金属塩が挙げられるが、高い反発性を付与するアクリル酸亜鉛が好適である。配合量は基材ゴム100重量部に対して、20〜45重量部、好ましくは26〜38重量部である。45重量部より多いと硬くなり過ぎて打撃時フィーリングが悪くなり、20重量部未満では、適当な硬さにするために有機過酸化物の量を増加しなければならず反発が悪くなり飛距離が低下する。
有機過酸化物としては、例えばジクミルパーオキサイド、1,1-ビス(t-ブチルパーオキシ)-3,5-トリメチルシクロヘキサン、2,5-ジメチル-2,5-ジ(t-ブチルパーオキシ)ヘキサン、t-ブチルパーオキサイド等が挙げられ、ジクミルパーオキサイドが好適である。配合量は基材ゴム100重量部に対して0.3〜5.0重量部、好ましくは1.0〜2.5重量部である。0.3重量部未満では軟らかくなり過ぎて反発が悪くなり飛距離が低下する。5.0重量部を越えると適切な硬さにするために共架橋剤の量を減少しなければならず反発が悪くなり飛距離が低下する。
本発明のソリッドゴルフボールの製造に用いられるゴム組成物には、上記のものに加えて有機硫黄化合物および金属粉末を配合する。有機硫黄化合物の配合により、軟らかくて反発性能の良好なゴルフボールを提供し、他の構成成分に比較して比重の大きな金属粉末の配合により、コア中のゴム分率が増加し、更に上記有機硫黄化合物の効果を助長し、軟らかくて打撃時のフィーリングの良好な、反発性能に優れたゴルフボールを得ることが可能となる。
本発明に用いられる有機硫黄化合物としては、硫黄数2〜4のジフェニルポリスルフィド、ビス(4-メタクリロイルチオフェニル)スルフィド、4,4'-ジブロモジフェニルスルフィド、4,4'-チオジベンゼンチオール等が挙げられる。配合量は、基材ゴム100重量部に対して0.05〜3.0重量部、好ましくは0.1〜1.5重量部である。0.05重量部未満では配合量が少な過ぎて、有機硫黄化合物の効果が発揮できず、3.0重量部を越えても効果の向上はない。
金属粉末としては、例えばタングステン、モリブデン、チタンなどが挙げられるが、比重10以上を有するものが好ましい。配合量は、それぞれ基材ゴム100重量部に対して1〜20重量部、好ましくは3〜15重量部であることが好ましい。1重量部未満では金属粉末の効果が発揮できず、20重量部を越えても効果の向上はない。
更に本発明のゴルフボールのコアには、酸化亜鉛、老化防止剤、しゃく解剤、重量調整剤としての硫酸バリウム、その他ソリッドゴルフボールのコアの製造に通常使用し得る成分を適宜配合してもよい。
コアの外径は36.7〜40.7mm、好ましくは37.7〜40.1mmである。36.7mmより小さいと反発が低下し、40.7mmより大きいとカバーの成形が難しくなる。
本発明の場合、ソリッドコアは初荷重10kgをかけた状態から終荷重130kgをかけたときまでの圧縮変形量(コンプレッション)が2.7〜4.5mm、好ましくは3.0〜4.2mmである。2.7mmより小さいと硬過ぎて打撃時フィーリングが悪くなり、衝撃力も大きくなる。4.5mmより大きいと軟らか過ぎて反発性能が悪くなり、重い打撃時のフィーリングが重くなったり、打球感のないゴルフボールとなるため好ましくない。
本発明では、上記コア上にはカバーを被覆するが、単層構造はもとより、2層以上の多層構造のカバーであってもよく、この場合カバー材料としては熱可塑性樹脂、特にα−オレフィンと炭素数3〜8個のα,β−不飽和カルボン酸の共重合体中のカルボン酸の一部を金属イオンで中和したアイオノマー樹脂、ポリエステル、ナイロン等またはその混合物が用いられる。上記熱可塑性樹脂中のα−オレフィンとしては、エチレン、プロピレンが好ましく、α,β−不飽和カルボン酸としては、アクリル酸、メタクリル酸等が好ましい。更に、中和する金属イオンとしては、アルカリ金属イオン、例えばNaイオン、Kイオン、Liイオン等;2価金属イオン、例えばZnイオン、Caイオン、Mgイオン等;3価金属イオン、例えばAlイオン等;およびそれらの混合物が挙げられるが、Naイオン、Znイオン、Liイオン等が反発性、耐久性等からよく用いられる。アイオノマー樹脂の具体例としては、それだけに限定されないが、サーリンAD8541、AD8542(デュポン社製)、ハイミラン1555、1557、1605、1652、1705、1706、1707、1855、1856(三井デュポンポリケミカル社製)、IOTEK 7010、8000(エクソン(Exxon)社製)等を例示することができる。
また、本発明において、上記カバー用組成物には、主成分としての上記樹脂の他に必要に応じて、硫酸バリウム等の充填材や二酸化チタン等の着色剤や、その他の添加剤、例えば分散剤、老化防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤並びに蛍光材料または蛍光増白剤等を、ゴルフボールカバーによる所望の特性が損なわれない範囲で含有していてもよいが、通常、着色剤の配合量はカバー用樹脂100重量部に対して、0.1〜5.0重量部が好ましい。
本発明のカバー層は、ゴルフボールのカバーの形成に使用されている一般に公知の方法を用いて行うことができ、特に限定されるものではない。カバー用組成物を予め半球殻状のハーフシェルに成形し、それを2枚用いてコアを包み、130〜170℃で1〜15分間加圧成形するか、または上記カバー用組成物を直接コア上に射出成形してコアを包み込む方法を用いてもよい。
カバーの厚さは1.0〜3.0mm、好ましくは1.3〜2.5mmである。1.0mmより小さいとボール全体の硬度が小さくなって反発係数が小さくなり、3.0mmより大きいとボール全体の硬度が大きくなってコントロール性と打撃時フィーリングが悪くなる。
また、本発明のカバーには、曲げ剛性率500〜4,000kgf/cm2を有する樹脂が用いられることが好ましい。曲げ剛性率500kgf/cm2未満では軟らかくなり過ぎて飛距離が低下し、4,000kgf/cm2を越えると硬くなり過ぎて打撃時フィーリングが悪くなる。また、ショアーD硬度は40〜70、好ましくは50〜68を有し、40より小さいと反発係数が小さくなり、70より大きいとコントロール性と打撃時フィーリングが悪くなる。
カバー成形時、必要に応じて、ディンプルと呼ばれるくぼみを多数表面上に形成する。本発明のゴルフボールは美観を高め、商品価値を上げるために、通常ペイント仕上げ、マーキングスタンプ等を施されて市場に投入される。
本発明では、上記配合組成で形成したコアを用い、かつコアの表面硬度と中心硬度の差およびゴルフボールの衝撃力を特定範囲に規定することにより、低硬度化し、打撃時フィーリングを向上させることができる。一方、このような低硬度化に伴う反発係数の低下が有機硫黄化合物および金属粉末の配合によって抑制されるので、低硬度でありながら良好な反発性能および飛行性能を維持するものである。
本発明を実施例を挙げて更に具体的に説明するが、これら実施例に限定されるものではない。
ソリッドコアの作製
以下の表1に示した配合のコア用ゴム組成物を混練し、140〜170℃で20分間、続いて165℃で5〜10分間の加硫条件で金型内で加硫成形することにより直径39.0mmの球状ソリッドコアを得た。得られたコアの圧縮変形量、硬度(表面硬度、中心硬度および両者の差)および反発係数を測定し、その結果を同様の表1に示した。試験方法は後記の通り行った。但し、コアの中心硬度はコアを切断して測定した。
Figure 2008029862

(注1)日本合成ゴム(株)製ハイシスポリブタジエン (1,4-シス-結合含量:96%)
(注2)吉富製薬(株)製のヨシノックス425
(実施例1〜14および比較例1〜7)
以下の表2に示すカバー用配合物を二軸混練型押出機によりミキシングして、ペレット状のカバー用組成物を調製した。押出条件は、スクリュー径45mm、スクリュー回転数200rpm、スクリューL/D=35であり、配合物は押出機のダイ位置で220〜260℃に加熱された。得られたカバー用組成物のショアーD硬度を表2に示した。ショアーD硬度は、上記カバー用組成物を厚さ約2mmの熱プレス成形シートとし、23℃で2週間保存後、ASTM D-747に準じて測定した。次いで、上記の得られたコア上に、このカバー用組成物を射出成形してカバー層を形成し、表面にペイントを塗装して、外径42.7mmを有するツーピースソリッドゴルフボールを得た。得られたゴルフボールの圧縮変形量、打撃時のフィーリング、反発係数、飛距離(キャリー)、耐久性および衝撃力を測定または評価し、その結果を以下の表3(実施例)および表4(比較例)に示した。試験方法は後記の通り行った。
Figure 2008029862
(注3)三井デュポンポリケミカル(株)製のナトリウムイオン中和エチレン-メタクリル酸系アイオノマー樹脂
(注4)三井デュポンポリケミカル(株)製の亜鉛イオン中和エチレン-メタクリル酸共重合体系アイオノマー樹脂
(注5)三井デュポンポリケミカル(株)製のナトリウムイオン中和エチレン-メタクリル酸共重合体系アイオノマー樹脂
(注6)三井デュポンポリケミカル(株)製の亜鉛イオン中和エチレン-メタクリル酸共重合体系アイオノマー樹脂
(注7)三井デュポンポリケミカル(株)製のナトリウムイオン中和エチレン-メタクリル酸共重合体系アイオノマー樹脂
(注8)三井デュポンポリケミカル(株)製の亜鉛イオン中和エチレン-メタクリル酸-アクリル酸エステル三元共重合体系アイオノマー樹脂
(注9)三井デュポンポリケミカル(株)製のナトリウムイオン中和エチレン-メタクリル酸-アクリル酸エステル三元共重合体系アイオノマー樹脂
(試験方法)
(1)コア圧縮変形量
コアに初期荷重10kgfを負荷した時の変形量を基準として、終荷重130kgfを負荷した時の圧縮変形量を測定した。
(2)コア反発係数
コアに198.4gの金属円筒物を40m/秒の速度で衝突させ衝突前後の円筒物およびボールの速度をR&A初速測定機で測定し、それぞれの速度および重量から算出し、コアIを100とした指数で示した。
(3)ボール圧縮変形量
コア同様、ボールに初期荷重10kgfを負荷した時の変形量を基準として、終荷重130kgfを負荷した時の圧縮変形量を測定した。
(4)打撃時フィーリング
プロやトップアマのゴルファー10人により実打し、打撃時のフィーリングに関してアンケートを行い、良いと答えた人数により下記の判定基準で評価した。
判定基準
Figure 2008029862

(5)ボール反発係数
R&A初速測定機により、ボールに198.4gの金属円筒物を45m/秒の速度で衝突させた時の衝突前後のボールおよび円筒物の速度を測定し、それぞれの速度および重量から算出した。
(6)飛距離
ツルーテンパー社製スイングロボットにウッド1番クラブ(ドライバー)を取付け、ゴルフボールをヘッドスピード45m/sで打撃し、キャリー(落下点までの飛距離)を測定した。
(7)耐久性
ツルーテンパー社製スイングロボットにウッド1番クラブ(ドライバー)を取付け、ゴルフボールをヘッドスピード45m/秒で打撃し、破壊が生じるまでの回数を調べた。その結果を、表5では比較例2の耐衝撃回数(破壊が生じるまでの回数)を100とした時の指数で示し、表6〜8では比較例6の耐衝撃回数(破壊が生じるまでの回数)を100とした時の指数で示す。
(8)衝撃力
ツルーテンパー社製スイングロボットに、後部に加速度計を装着したウッド1番クラブ(ドライバー)を取付け、ゴルフボールをヘッドスピード45m/秒で打撃し、インパクト時のヘッドの進行方向に対して逆方向に生じる加速度を測定し、この加速度の最大値を、以下の式:
F(力)=m(ヘッド重量)×a(加速度)
に従ってヘッドが戻される力、即ち衝撃力に変換することによって求めた。
(試験結果)
Figure 2008029862
Figure 2008029862
表3〜表4の結果より、コアに有機硫黄化合物(ジフェニルジスルフィド)および金属粉末(タングステン)を用いた本発明の実施例1〜5のゴルフボールは、有機硫黄化合物および金属粉末を用いない比較例3および4のゴルフボールに比べて、飛距離や耐久性を損なうことなく、打撃時のフィーリングが非常に優れた結果となった。
コア組成物中のアクリル酸亜鉛量が少ない比較例1は、コアの圧縮変形量が大きく、コアが軟らか過ぎて、得られたゴルフボールの飛距離が小さく、かつ打撃時のフィーリングが重く、悪い。逆に、アクリル酸亜鉛量が多い比較例2は、コアの圧縮変形量が小さく、コアが硬過ぎて、飛距離は大きいが、打撃時のフィーリングが悪い。比較例3および4は、有機硫黄化合物および金属粉末を用いていないため、反発係数が小さく、飛距離も小さい。比較例5は、カバーの硬度が小さく、軟らか過ぎて、反発係数が小さて飛距離が小さく、かつ打撃時のフィーリングが重く、悪い。比較例6は、カバーの硬度が大きく、硬過ぎて、飛距離は大きいが、打撃時のフィーリングが悪い。
以上の結果をまとめると、有機硫黄化合物および金属粉末を用いた本発明のソリッドゴルフボールは、飛距離や耐久性を損なうことなく、良好な打撃時フィーリングを示すことがわかった。

Claims (4)

  1. コアと該コア上に形成されたカバーから成るソリッドゴルフボールであって、
    該コアが
    (i)基材ゴム100重量部、
    (ii)共架橋剤20〜45重量部、
    (iii)有機過酸化物0.3〜5重量部、
    (iv)硫黄数2〜4のジフェニルポリスルフィド、ビス(4‐メタクリロイルチオフェニル)スルフィド、4,4'‐ジブロモジフェニルスルフィドおよび4,4'‐チオジベンゼンチオールから成る群から選択される有機硫黄化合物0.05〜3重量部、および
    (v)タングステン1〜20重量部
    を含有するゴム組成物から成ることを特徴とするソリッドゴルフボール。
  2. 前記カバーが、ショアD硬度40〜70および厚さ1.3〜2.5mmを有する請求項1記載のソリッドゴルフボール。
  3. 前記コアが、初荷重10kgをかけた状態から終荷重130kgをかけたときまでの圧縮変形量2.7〜4.5mmを有し、かつ該コアの表面硬度と中心硬度の差がJIS−C硬度で12〜25である請求項1または2記載のソリッドゴルフボール。
  4. 初荷重10kgをかけた状態から終荷重130kgをかけたときまでの圧縮変形量が2.8〜3.4mmである請求項1〜3のいずれか1項記載のソリッドゴルフボール。
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