JP2008029607A - 医療用管継手及びこれを用いた輸液または血液の搬送に供されるライン - Google Patents
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Abstract
【解決手段】混注ポート1000の液送路に弁体1011が配設され、三方活栓3000の液送路に開口部3011bが配されている規格の異なる2種のいずれにも連結され得る医療用管継手であって、弁体1011及び開口部3011bのいずれにも嵌入されるルアー部224を先端に有する管体220と、管体220を混注ポート1000及び三方活栓3000に連結固定する際に用いるものであって、混注ポート1000に形成された突起1126と係合する溝部239と、三方活栓3000に形成されたおねじ部3011aと係合するめねじ部238とを有する連結補助具とが、管体220の管軸方向において、前記連結補助具と前記管筒体との相対的位置が異なる第1状態と第2状態との2状態で選択的に移行可能に係合されている。
【選択図】図1
Description
混注ポート1000は、その中央の管壁に設けられた平坦な弁座部1102に貫通孔(不図示)が形成されてなる管状のポート本体1010と、弾性材料からなり上記貫通孔(不図示)を遮蔽するように弁座部102上に配されたディスク状の弁体1011と、この弁体1011をポート本体1010に装着し固定する筒状で中央に透孔1012が配されたカバー体1120から構成されている。
また、カバー体1120には、前記弁体1011に挿入した細管の接続状態を固定するために、前記筒状の筐体の側壁から径方向外方に突出する1対の突起1126が設けられている。
このメスルアー部のテーパー形状と、おねじ部3011a及びおねじ部3012aの位置関係は、上記ISO規格において、厳格に決められている。
このような管を、便宜的にメスルアー部付設管ということとする。
混注ポート1000と、三方活栓3000及びメスルアー部付設管とでは、管を連結するための連結機構がそれぞれ個別に設計されているため、即ち、規格が異なるため、1種類の管継手で、混注ポート1000と、三方活栓3000またはメスルアー部付設管の両方に接続を試みる場合、この管継手のルアー部だけを接続するいわゆるルアースリップ接続はできても、この接続を解除しないように係合機構を用いて互いを係合して固定(以下、「ロック」という。)するいわゆるルアーロック接続することは、一般的には難しい。
この管継手2000は、個別に設計されている異種の医療器具に3通りの方法で接続することができる汎用性の高い管継手であって、接続補助体2230に管体2220が挿設されてなる。
接続補助体2230は、筒状の本体部2223の片側の端部に、カバー体1120に被せられてこれに係合するキャップカバー部2230が配されてなる。
このキャップカバー部2230には、その内周にカバー体1120の一対の突起1126と係合する一対の溝部2239が配されている。
同様に、接続方法(II)に示すように、管継手2000を三方活栓3000に接続する場合には、管継手2000のルアー部2224を、例えば、第1分岐管3011の開口部3011bに挿入すると共に、接続補助体2230をカバー体1120に密着させA1方向に捩ることにより、三方活栓3000のおねじ部3011aが管継手2000のめねじ部2238に螺合し、三方活栓3000と管継手2000との位置がロックされ、いわゆるルアーロック接続される。
このように、それぞれ個別に設計された混注ポート及び三方活栓であっても、1種類の管継手でこれらのどちらにも接続でき、かつ、ロックすることができる。
さらに、接続方法(III)に示すように、管継手2000の接続補助体2230を主管部2221から連絡管2226上に移動させて、接続補助体2230を用いずに、管体2220を三方活栓3000に接続する、いわゆるルアースリップ接続も行うことができる。
カタログ 2002.07.20XA083(株式会社ジェイ・エム・エス)
このシール不良は、図6に示すように、ルアー部2224が弁体1011のスリット部1111に差し込まれたとき、挿入量が浅いために、ルアー部2224の外径の小さな部分でスリット部1111を押し広げているため、スリット部1111の排斥量が少なくなり、上記接触部分の押圧力が不足することによって起こる。
このロック不良は、図7のB部に示すように、管継手2000のめねじ部2238に対する三方活栓3000のおねじ部3011aのかかりが浅いために起きる。
これにより、個別に設計されている異種の器具へのルアーロック接続がそれぞれ問題なく実施することができる。
これにより、管筒体と連結補助具とを相対的に回転させることによって、簡単に管筒体と連結補助具との相対的位置を変更することができる。
また、 前記連結補助具は筒状であって、前記第1係止部は、前記連結補助具の周方向に設けられた一対の溝部であり、前記第1被係止部は、一対の凸部であって、前記第1の管構造体の弁体に前記ルアー部を嵌入させた後に、前記連結補助具を前記周方向の第1の側に捩じることにより前記凸部が前記溝部にそれぞれ突入して係合し、前記連結補助具を前記周方向の前記第1の側と相反する第2の側に捩じることにより前記凸部が前記溝部からそれぞれ脱出して、前記係合が解除され、前記めねじと前記おねじは、前記管筒体に対して前記連結補助具を前記周方向の第2の側に回転させたときに、前記管筒体に対して前記連結補助具が前記嵌入方向へと移動するように螺刻されていることが望ましい。
つまり、弁体内に差し込まれるルアー部の長さが、第1係止部と第1被係止部との係合に伴って短くならない。
また、前記めねじは、前記おねじから離脱可能であることが望ましい。
例えば、医療用管継手の接続相手としては、第1係止部及び第2係止部のいずれにも係合するものがないメスルアー部(その内径が開口部から遠ざかるにつれ漸減する前記ルアー部の受け入れ部)も想定され、このような場合、前記連結補助具が全く意味をなさないだけでなく、メスルアー部の開口部の内径が大きめに作製されているメスルアー部においては、メスルアー部に対するルアー部の挿入深さが通常よりも深くなるため、メスルアー部と連結補助具とが干渉して接続できなくなることもある。
図1は、本発明の実施の形態における医療用の管継手20の構成を説明する概要図である。
この医療用管継手20は、輸液や輸血を搬送する搬送路を構成する管の継ぎ手であって、主送液路に側注路を設ける混注ポート1000、三方活栓3000およびメスルアー部付設管などのいずれにも接続でき、互いの係合を固定可能、即ち、ロック可能な管継手20である。
先にも述べたように、混注ポート1000は、その中央の管壁に設けられた平坦な弁座部1102に貫通孔(不図示)が形成されてなる管状のポート本体1010と、弾性材料からなり上記貫通孔(不図示)を遮蔽するように弁座部102上に配されたディスク状の弁体1011と、この弁体1011をポート本体1010に装着し固定する筒状で中央に透孔1012が配されたカバー体1120から構成されている。
また、三方活栓3000は、先に述べたように、円筒状の本体部3001と、この本体部3001の周面から三方へとそれぞれ延出された第1分岐管3011、第2分岐管3012及びロックナットが付設された第3分岐管3013と、本体部3001に回転自在に挿設された円柱状で内部に三方に貫通孔が配された通路切換部3002とから構成される。
また、上述したように、メスルアー部付設管は、第1分岐管3011と同一構造を端部に採用した単管である。
(医療用管継手20の構成)
この医療用管継手20は、図1に示すように、個別に設計されている異種の器具に3通りの方法で接続することができる汎用性の高い管継手であって、筒状の接続補助体23に管体220が挿設されてなる。
接続補助体23は、筒状の本体部235の第1端部に、カバー体1120に被せられてこれに係合するキャップカバー部230が配されてなる。
本体部235は、その内径が前記主管部221の外径よりも僅かに大きい径小部236と、おねじ部223と螺合可能なめねじ部237と、最小内径が径小部236の内径よりも大きいめねじ部238とが、その第2端部から第1端部にかけてこの順で配設されている。
このため、接続完了時において、図2に示すように、弁体1011のスリット部1111に液密シール性能を確保するのに十分な深さまでルアー部224を挿入することができる。
即ち、図1に示すように、係合ねじり方向がC1方向であるとすると、おねじ部223及びめねじ部237とを螺合した状態で、管体220に対して接続補助体23をC1方向に捩じった場合、管体220が接続補助体23から突出するようにおねじ部223及びめねじ部237のねじ溝の螺刻方向が決定されている。
(まとめ)
本実施の形態の医療用管継手20は、混注ポート1000や三方活栓3000などの個別に設計されている異種の器具にルアーロック接続する場合、接続補助体23をC1またはC2方向に回転させることにより、接続補助体23と管体220との相対的位置を接続対象とする器具に応じて調整可能であるため、相手器具に配されたルアー部224の受け入れ部とルアー部224とが密着しつつ、かつ、接続補助体23に設けられた溝部239及びめねじ部238などの係止部を相手器具に配された被係止部と確実に係合することができる。
(変形例)
医療用管継手20の変形例として、この医療用管継手20を構成する接続補助体23及び管体220に相当する接続補助体623及び管体520が、図4に示すような構成であってもよい。
この溝部637は、下端が径小径部536の内方側縁部にまで達しており、径小径部536の内方側縁部を図4における上方向から見て反時計まわりに進んだとき、溝部637と遭遇する直前の位置に突起部637cが配設されており、また、径小径部536の内方側縁部を図4における上方向から見て時計まわりに進んだとき、溝部637と遭遇する直前の位置に突起部637dが配設されている。
凸部523は、溝部637に丁度嵌まり込むようになっている。
以上のような構成を有する本変形例の医療用管継手は、混注ポート1000と接続する場合、管体520が接続補助体623に挿嵌された状態で、凸部523が径小径部536の内方側縁部上に存するように管体520を移動させることで、上記接続のために接続補助体623は図4における上方向から見て時計方向に捩じられたとき、動きが抑制されている管体520の凸部523が径小径部536の内方側縁部を図4における上方向から見て反時計方向に進んで突起部637cに近づくので、突起部637cに当接する場合にはFの位置に、そこまで至らない場合にはFの位置の近傍に位置することになり、混注ポート1000との接続においてルアー部224の接続補助体623から適切な突出量が維持される。
上述の突起部637c及び突起部637dは、混注ポート1000との接続の際に、凸部523が溝部637に突入することを防止するためのものであるが、突起部637dは無くてもよく、その場合が、混注ポート1000との接続から三方活栓3000との接続に切り替える場合には、接続補助体623を図4における上方向から見て時反計方向に捩じることにより、凸部523はが径小径部536の内方側縁部を図4における上方向から見て時計方向に進むので、溝部637に容易に突入させることができ、上記切り替えがスムーズとなる。
23 接続補助体
102 弁座部
220 管体
221 主管部
223 めねじ部
224 ルアー部
226 連絡管
230 キャップカバー部
235 本体部
236 径小部
237 めねじ部
238 めねじ部
239 溝部
520 管体
521 主管部
523 凸部
536 径小部
623 接続補助体
637 溝部
637 突起部
723 接続補助体
737 溝部
737a 狭窄部
1000 混注ポート
1010 ポート本体
1011 弁体
1102 弁座部
1111 スリット部
1120 カバー体
1126 突起
3000 三方活栓
3001 本体部
3002 通路切換部
3011b 開口部
3012a おねじ部
3011 第1分岐管
3012 第2分岐管
3013 第3分岐管
Claims (5)
- 液送路を備えて互いに異なる規格に依拠して形成された第1の管構造体と第2の管構造体とにおいて、前記第1の管構造体の液送路には管連結機構としての弁体が配設され、第2の管構造体の液送路には連結孔が配されている2種のいずれにも連結され得る医療用管継手であって、
前記弁体及び前記連結孔のいずれにも嵌入されるルアー部を先端に有する管筒体と、
前記管筒体を前記第1の管構造体及び前記第2の管構造体に連結固定する際に用いるものであって、前記第1の管構造体に形成された第1被係止部と係合する第1係止部と、前記第2の管構造体に形成された第2被係止部と係合する第2係止部とを有する連結補助具とが、
前記管筒体の管軸方向において、前記連結補助具と前記管筒体との相対的位置が異なる第1状態と第2状態との2状態で選択的に移行可能に係合されていることを特徴とする医療用管継手。 - 前記連結補助具は筒状であって、内周にめねじが螺刻されており、
前記管体の外周に前記めねじと螺合するおねじが螺刻されていることを特徴とする請求項1に記載の医療用管継手。 - 前記連結補助具は筒状であって、
前記第1係止部は、前記連結補助具の周方向に設けられた一対の溝部であり、
前記第1被係止部は、一対の凸部であって、
前記第1の管構造体の弁体に前記ルアー部を嵌入させた後に、前記連結補助具を前記周方向の第1の側に捩じることにより前記凸部が前記溝部にそれぞれ突入して係合し、前記連結補助具を前記周方向の前記第1の側と相反する第2の側に捩じることにより前記凸部が前記溝部からそれぞれ脱出して、前記係合が解除され、
前記めねじと前記おねじは、前記管筒体に対して前記連結補助具を前記周方向の第2の側に回転させたときに、前記管筒体に対して前記連結補助具が前記嵌入方向へと移動するように螺刻されていることを特徴とする請求項1に記載の医療用管継手。 - 前記めねじは、前記おねじから離脱可能であることを特徴とする請求項2に記載の医療用管継手。
- 請求項1から4に記載の医療用管継手が連結されている輸液または血液の搬送に供されるライン。
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