JP2008029088A - モータ用制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】電流検出のためにPWM信号のデューティ比の範囲を制限する必要がなく、電源電圧の利用率を向上してモータ性能を向上できる三相ブラシレスモータ用制御装置を提供する。
【解決手段】インバータ回路13′の複数のスイッチング素子を三相コイルの相電流に応じたPWM信号により開閉する。スイッチング素子が閉じることで流れ込む三相の中の二相のコイルの相電流を検出する第1、第2電流検出器11u、11vを設ける。両電流検出器11u、11vに対応するスイッチング素子の閉じ時間が電流検出許容域にある時は、三相コイルの相電流、端子電圧、速度起電力の間の記憶した関係と、求めた端子電圧と、求めた速度起電力と、両検出相電流から、残りの1相のコイルの相電流を求める。何れか一方の閉じ時間が電流検出許容域にない時は、その記憶した関係と、求めた端子電圧と、求めた速度起電力と、検出相電流から、残りの2相のコイルの相電流を求める。
【選択図】図2

Description

本発明は、例えば電動パワーステアリング装置における操舵補助力発生用三相ブラシレスモータを制御するためのモータ用制御装置に関する。
三相ブラシレスモータの電機子捲線を構成する三相のコイルにおける相電流を求め、そのモータへの電力供給ラインに配置されるインバータ回路を構成するスイッチング素子を、相電流に応じて生成されるPWM(パルス幅変調)信号により開閉することで、モータ出力を制御することが行なわれている。
三相のコイル全てにおける相電流を検出する場合、電流検出器の数が多くなるために制御装置のコスト低減や小型化が妨げられる。そこで、二相のコイルにおける相電流を検出し、残りの相のコイルにおける相電流を演算により求めることが提案されている(特許文献1参照)。
実用新案登録第2557457号公報
例えば図8に示すように、モータMのU相、V相、W相のコイルの相電流を検出する場合、インバータ回路501を構成するスイッチング素子であるFET502a、502bと接地端との間に電流検出器505a、505bが配置される。電流検出器505a、505bは、検出用抵抗505a′、505b′と、抵抗505a′、505b′での電圧降下に基づき電流検出信号を生成する電流検出回路505a″、505b″を有する。電流検出器505aによりU相コイルの相電流が検出され、電流検出器505bによりV相コイルの相電流が検出され、W相コイルの相電流が演算により求められる。
この場合、U相コイルの相電流を検出するためには、抵抗505a′に電流が流れ込む必要があることからFET502aが閉じなければならず、また、V相コイルの相電流を検出するためには、抵抗505b′に電流が流れ込む必要があることからFET502bが閉じなければならない。また、電流検出回路505a″、505b″の応答性に限界があるため、FET502a、502bの閉じ時間が一定時間以上でないと正確な電流検出ができない。例えば、図9A、図9Bに示すような周期TのPWM信号510のオン時にFET502aが閉じられる場合、PWM信号のデューティ比に対応するFET502aの閉じ時間が図9Aのように一定値(例えば5μsec)以上であれば正確な電流検出ができ、図9Bに示すように一定値未満であれば正確な電流検出ができなくなる。
そのため、PWM信号のデューティ比の範囲を制限する必要があった。例えば図10に示すように、モータMの出力最大時において、正弦波駆動されるモータMにおける電気角度(deg)とU相コイルへの印加電圧に対応するFET502aの閉じ時間との関係は実線の正弦波α′により表され、電気角度とV相コイルへの印加電圧に対応するFET502bの閉じ時間との関係は一点鎖線の正弦波β′により表され、電気角度とW相コイルへの印加電圧に対応するFET502cの閉じ時間との関係は二点鎖線の正弦波γ′により表される。この場合、電流検出器505a、505bに対応する各FET502a、502bの閉じ時間が一定値5μsec以上になるように、周期50μsecのPWM信号のデューティ比の範囲は0.1〜1とされている。すなわち、デューティ比が0.1未満の範囲では正確な電流検出ができないため、デューティ比の範囲を0〜1ではなく0.1〜1に制限し、各PWM周期におけるFET502a、502bの閉じ時間を最低でも5μsec確保している。そのため、電源電圧の利用率が低下してモータ性能の向上が阻害されていた。本発明は、上記問題を解決することのできるモータ用制御装置を提供することを目的とする。
本発明は、三相ブラシレスモータへの電力供給ラインに配置されるインバータ回路を構成する複数のスイッチング素子を、そのモータの三相のコイルにおける相電流に応じて生成されるPWM信号により開閉するモータ用制御装置において、前記三相のコイルにおける相電流、端子電圧、および速度起電力の間の予め設定された関係を記憶する記憶部と、前記三相のコイルにおける端子電圧を求める電圧決定部と、前記三相のコイルにおける速度起電力を求める速度起電力決定部と、前記スイッチング素子の中の一つが閉じることで流れ込む前記三相の中の第1の相のコイルにおける相電流を検出する第1電流検出器と、前記スイッチング素子の中の別の一つが閉じることで流れ込む前記三相の中の第2の相のコイルにおける相電流を検出する第2電流検出器と、前記第1電流検出器に対応する前記スイッチング素子の閉じ時間が電流検出許容域にあるか否かを、予め設定された基準値と比較することで判定する第1判定部と、前記第2電流検出器に対応する前記スイッチング素子の閉じ時間が電流検出許容域にあるか否かを、前記基準値と比較することで判定する第2判定部と、相電流演算部とを備え、前記両判定部それぞれにより前記閉じ時間が電流検出許容域にあると判定される時は、第3の相のコイルにおける相電流が、前記両電流検出器による検出相電流と前記記憶部に記憶された関係を用いて前記相電流演算部により演算され、前記第1判定部により前記閉じ時間が電流検出許容域にあると判定されると共に前記第2判定部により前記閉じ時間が電流検出許容域にないと判定される時は、前記第2の相のコイルにおける相電流と前記第3の相のコイルにおける相電流とが、前記第1電流検出器による検出相電流と前記記憶部に記憶された関係を用いて前記相電流演算部により演算され、前記第1判定部により前記閉じ時間が電流検出許容域にないと判定されると共に前記第2判定部により前記閉じ時間が電流検出許容域にあると判定される時は、前記第1の相のコイルにおける相電流と前記第3の相のコイルにおける相電流とが、前記第2電流検出器による検出相電流と前記記憶部に記憶された関係を用いて前記相電流演算部により演算されることを特徴とする。
本発明によれば、第1の相のコイルに対応するスイッチング素子の閉じ時間が基準値以上であれば、第1電流検出器による相電流の検出値の正確性を担保できる。また、第2の相のコイルに対応するスイッチング素子の閉じ時間が基準値以上であれば、第2電流検出器による相電流の検出値の正確性を担保できる。よって、両判定部により閉じ時間が電流検出許容域にあると判定される時は、第3の相のコイルにおける相電流を、両電流検出器による検出相電流と記憶部に記憶された関係を用いて相電流演算部により演算できる。
また、正弦波駆動される3相ブラシレスモータにおいては、第1電流検出器に対応するスイッチング素子の閉じ時間のモータ電気角度に対する変化を表す正弦波と、第2電流検出器に対応するスイッチング素子の閉じ時間のモータ電気角度に対する変化を表す正弦波との間には位相差があることから、第1の相のコイルに対応するスイッチング素子の閉じ時間と第2の相のコイルに対応するスイッチング素子の閉じ時間とが、同時に基準値未満になるのは阻止できる。すなわち、第1判定部と第2判定部とが、閉じ時間は電流検出許容域にないと同時に判定することがないようにできる。よって、第1判定部により閉じ時間が電流検出許容域にあると判定されると共に第2判定部により閉じ時間が電流検出許容域にないと判定される時は、第2の相のコイルにおける相電流と第3の相のコイルにおける相電流を、第1電流検出器による検出相電流と記憶部に記憶された関係を用いて相電流演算部により演算できる。また、第1判定部により閉じ時間が電流検出許容域にないと判定されると共に第2判定部により閉じ時間が電流検出許容域にあると判定される時は、第1の相のコイルにおける相電流と第3の相のコイルにおける相電流を、第2電流検出器による検出相電流と記憶部に記憶された関係を用いて相電流演算部により演算できる。
これにより、第1電流検出器に対応するスイッチング素子の閉じ時間または第2電流検出器に対応するスイッチング素子の閉じ時間が電流検出許容域にない時でも、3相のコイルにおける相電流を正確に求めることができる。よって、PWM信号のデューティ比の範囲を制限する必要がなく、電源電圧の利用率を向上できる。
前記記憶部において以下の式(1)〜(3)で表される関係が記憶され、
Vu=(R+PL)・Iu−PM・(Iv+Iw)/2+Eu…(1)
Vv=(R+PL)・Iv−PM・(Iw+Iu)/2+Ev…(2)
Vw=(R+PL)・Iw−PM・(Iu+Iv)/2+Ew…(3)
ここで、Iu、Iv、Iwはそれぞれ三相の前記コイルにおける相電流、Vu、Vv、Vwはそれぞれ三相の前記コイルにおける端子電圧、Eu、Ev、Ewはそれぞれ三相の前記コイルにおける速度起電力、Rは三相の前記コイルの捲線抵抗、Lは三相の前記コイルの自己インダクタンス、Mは三相の前記コイル間の相互インダクタンス、Pは時間微分演算子であるのが好ましい。
捲線抵抗R、自己インダクタンスL、相互インダクタンスMは予め定めることができる。よって、第1電流検出器と第2電流検出器により2相のコイルの相電流を検出する場合は、残りの相のコイルの相電流を、検出した相電流と記憶した式の中の何れか一つとから演算により求めることができる。また、第1電流検出器または第2電流検出器により1相のコイルの相電流を検出する場合、残りの2相の相電流を検出した相電流と記憶した式とから演算により求めることができる。
なお、式(1)〜(3)の関係は、以下の式(5)で示す三相ブラシレスモータについての公知の回路方程式を展開することで求められる。
Figure 2008029088
前記記憶部において上記の式(1)〜(3)の中の2つの式と以下の式(4)で表される関係が記憶されてもよい。
Iu+Iv+Iw=0…(4)
式(4)は三相ブラシレスモータにおいて成立する。
これにより、第1電流検出器と第2電流検出器により2相のコイルの相電流を検出する場合は、残りの相のコイルの相電流を、検出した相電流と記憶した式の中の何れか一つとから演算により求めることができる。また、第1電流検出器または第2電流検出器により1相のコイルの相電流を検出する場合、残りの2相の相電流を検出した相電流と記憶した式とから演算により求めることができる。
本発明のモータ用制御装置によれば、電流検出のためにPWM信号のデューティ比の範囲を制限する必要がないので、電源電圧の利用率を向上してモータ性能を向上できる。
図1に示す第1実施形態の車両用ラックピニオン式電動パワーステアリング装置101は、操舵により回転するステアリングシャフト103と、ステアリングシャフト103に設けられるピニオン103aと、ピニオン103aに噛み合うラック104と、操舵補助力発生用の三相ブラシレスモータ1と、モータ1の出力をラック104に伝達するネジ機構110とを備える。ラック104の両端は操舵用車輪(図示省略)に連結される。操舵によるピニオン103aの回転によりラック104が車両幅方向に沿い移動し、このラック104の移動により舵角が変化する。
モータ1は、ラック104を覆うハウジング108に固定されるステータ1aと、ハウジング108によりベアリング108a、108bを介して回転可能に支持される筒状ロータ1bと、ロータ1bに取り付けられるマグネット1cとを有する。ステータ1aは、モータ1の電機子捲線を構成する三相のコイルを含む。本実施形態においては、三相のコイルとしてU相(第1の相)のコイル、V相(第2の相)のコイル、およびW相(第3の相)のコイルを有する。ロータ1bはラック104を囲む。ロータ1bの回転位置を検出する回転位置検出部がレゾルバ2により構成されている。
ネジ機構110は、ラック104の外周に一体的に形成されたボールスクリューシャフト110aと、ボールスクリューシャフト110aにボールを介してねじ合わされるボールナット110bとを有する。ボールナット110bはロータ1bに連結されている。これにより、モータ1がボールナット110bを回転させることによりラック104の長手方向に沿う操舵補助力が付与される。モータ1はモータ用制御装置10に接続される。
図2は制御装置10の機能ブロック図を示す。制御装置10は、電流検出部11、信号処理部12およびインバータ回路13′により構成される駆動部13を有する。制御装置10に、レゾルバ2、ステアリングシャフト103により伝達される操舵トルクを検出するトルクセンサ7、車速を検出する車速センサ8が接続される。
電流検出部11は、U相コイルにおける相電流を検出する第1電流検出器11u、V相コイルにおける相電流を検出する第2電流検出器11v、第1AD変換器11u′、および第2AD変換器11v′を有する。
信号処理部12は、例えばマイクロコンピュータにより構成され、基本目標電流演算部15、三相目標電流演算部16、PI(比例積分)演算部17u、17v、17w、PWM制御部18u、18v、18w、偏差演算部19u、19v、19w、第1判定部21u、第2判定部21v、および相電流演算部22を有する。本実施形態では、基本目標電流演算部15と三相目標電流演算部16は電流目標値演算部を構成し、相電流演算部22は記憶部を兼用する。
駆動部13は、モータ1への電力供給ラインに配置される複数のスイッチング素子によりインバータ回路13′を構成する。本実施形態のインバータ回路13′においては、一対のU相用FET13u1、FET13u2、一対のV相用FET13v1、FET13v2、および一対のW相用FET13w1、FET13w2が複数のスイッチング素子として3相ブリッジを構成する。各相において、FETソースとFETドレインとの間がモータ1のコイルに接続されている。
各電流検出器11u、11vは公知のものを用いることができる。本実施形態における第1電流検出器11uは、インバータ回路13′におけるU相用下アームFET13u2と接地端との間に直列に配置される検出用抵抗Ruを有し、この検出用抵抗Ruでの電圧降下に応じた電流検出信号を電流検出回路11u″において生成することで、U相用下アームFET13u2が閉じることで流れ込むU相コイルにおける相電流を検出する。第2電流検出器11vは、インバータ回路13′におけるV相用下アームFET13v2と接地端との間に直列に配置される検出用抵抗Rvを有し、この検出用抵抗Rvでの電圧降下に応じた電流検出信号を電流検出回路11v″において生成することで、V相用下アームFET13v2が閉じることで流れ込むV相コイルにおける相電流を検出する。各電流検出器11u、11vによる電流検出信号はAD変換器11u′、11v′によりAD変換された後に信号処理部12に入力される。
なお、第1電流検出器11uの検出用抵抗Ruは、両U相用FET13u1、FET13u2の何れかが閉じることで電流が流れ込む位置であれば配置は限定されず、例えば、U相用上アームFET13u1と電源バッテリーEとの間、あるいは両U相用FET13u1、FET13u2の間に直列に配置できる。また、第2電流検出器11vの検出用抵抗Rvは、両V相用FET13v1、FET13v2の何れかが閉じることで電流が流れ込む位置であれば配置は限定されず、例えば、V相用上アームFET13v1と電源バッテリーEとの間、あるいは両v相用FET13v1、FET13v2の間に直列に配置できる。
基本目標電流演算部15は、トルクセンサ7により検知される操舵トルクと、車速センサ8により検出される車速に基づいて、モータ1の基本目標電流I* を演算する。基本目標電流I* の演算は公知の方法で行うことができ、例えば、操舵トルクの大きさが大きく、車速が小さい程に基本目標電流I* は大きくされる。
三相目標電流演算部16は、基本目標電流I* とレゾルバ2により検出されたロータ1bの回転位置とに基づき、三相のコイルにおける目標相電流Iu* 、Iv* 、Iw* を演算する。三相目標電流演算部16における演算は公知の方法で行うことができる。
偏差演算部19u、19v、19wは、U相コイルにおける目標相電流Iu* と相電流演算部22から出力される相電流Iuとの偏差δIu、V相コイルにおける目標相電流Iv* と相電流演算部22から出力される相電流Ivとの偏差δIv、およびW相コイルにおける目標相電流Iw* と相電流演算部22から出力される相電流Iwとの偏差δIwを、それぞれ演算する。
PI演算部17u、17v、17wは、偏差演算部19u、19v、19wにおいて演算された偏差δIu、δIv、δIwのPI演算を行うことで、U相コイルへの目標印加電圧Vu* 、V相コイルへの目標印加電圧Vv* 、及びW相コイルへの目標印加電圧Vw* をそれぞれ演算する。目標印加電圧Vu* 、Vv* 、Vw* は三相のコイルにおける端子電圧に相当することから、本実施形態においてはPI演算部17u、17v、17wが三相のコイルにおける端子電圧を求める電圧決定部として機能する。なお、電圧決定部として各端子電圧を直接に検出する電圧センサを設けてもよい。
PWM制御部18u、18v、18wは、PI演算部17u、17v、17wにおいて演算された目標印加電圧Vu* 、Vv* 、Vw* に対応するデューティ比を有するPWM信号をそれぞれ形成する。バッテリーEから各相のコイルに印加される電圧が目標印加電圧Vu* 、Vv* 、Vw* になるように、インバータ回路13′におけるFET13u1、13u2、13v1、13v2、13w1、13w2のゲートに入力されるPWM信号のデューティ比が設定される。各FET13u1、13u2、13v1、13v2、13w1、13w2は、相電流Iu、Iv、Iwに応じて生成されるPWM信号により開閉され、それぞれの閉じ時間はPWM信号のデューティ比に対応する。これによりモータ1が正弦波駆動される。
すなわち、上アームFET13u1、13v1、13w1のゲートに入力されるPWM信号と下アームFET13u2、13v2、13w2のゲートに入力されるPWM信号の中の一方がハイパルスである時は他方がローパルスとされ、また、一方の立ち下がり時と他方の立ち上がり時との間にデッドタイムが設定される。PWM信号のデューティ比の範囲はモータ1の出力最大時で0〜1とされる。PWM信号のデューティ比はロータ1bの回転位置に応じて正弦波状に変化し、例えばモータ1の出力最大時においては、図3に示すように、モータ1における電気角度(deg)とU相コイルへの印加電圧に対応するFET13u2の閉じ時間との関係は実線の正弦波αにより表され、電気角度とV相コイルへの印加電圧に対応するFET13v2の閉じ時間との関係は一点鎖線の正弦波βにより表され、電気角度とW相コイルへの印加電圧に対応するFET13w2の閉じ時間との関係は二点鎖線の正弦波γにより表される。各正弦波α、β、γは互いに120度の位相差がある。本実施形態においては、PWM信号のデューティ比の範囲が0〜1である時、FET13u2、FET13v2、FET13w2それぞれの閉じ時間は、最大値50μsec、最小値0μsecとされる。
第1判定部21uは、第1電流検出器11uに対応するU相用下アームFET13u2の閉じ時間が電流検出許容域にあるか否かを、予め設定された基準値と比較することで判定する。本実施形態においては、その閉じ時間はU相コイルに対応するPWM信号のデューティ比に対応することから、そのデューティ比に対応する目標印加電圧Vu* に基づき閉じ時間を演算する。すなわち、FET13u2の閉じ時間が零になると検出用抵抗Ruに電流が流れ込まなくなり、また、零近傍である場合も確実な電流検出ができない。よって、その閉じ時間が基準値以上である場合は電流検出許容域にあり、基準値未満であれば電流検出許容域にないと判定する。その基準値の具体的な値は、正確な検出電流値を確保できる下限値以上の値とされ、予め実験により定めておけばよい。本実施形態においては、FET13u2の閉じ時間の基準値は5μsecとされる。第1判定部21uは、判定結果に対応する信号を相電流演算部22に送る。
第2判定部21vは、第2電流検出器11vに対応するV相用下アームFET13v2の閉じ時間が電流検出許容域にあるか否かを、予め設定された基準値と比較することで判定する。本実施形態においては、その閉じ時間はV相コイルに対応するPWM信号のデューティ比に対応することから、そのデューティ比に対応する目標印加電圧Vv* に基づき閉じ時間を演算する。すなわち、FET13v2の閉じ時間が零になると検出用抵抗Rvに電流が流れ込まなくなり、また、零近傍である場合も確実な電流検出ができない。よって、その閉じ時間が基準値以上である場合は電流検出許容域にあり、基準値未満であれば電流検出許容域にないと判定する。その基準値の具体的な値は、正確な検出電流値を確保できる下限値以上の値とされ、予め実験により定めておけばよい。本実施形態においては、FET13v2の閉じ時間の基準値は5μsecとされる。第2判定部21vは、判定結果に対応する信号を相電流演算部22に送る。
相電流演算部22は、三相のコイルにおける相電流、端子電圧、および速度起電力の間の予め定めた関係として、上記の式(1)〜(3)で表される関係を記憶する。
相電流演算部22は、レゾルバ2から時系列に入力されるロータ1bの回転位置の変化からロータ1bの回転速度ωを求め、求めた回転速度ωに単位速度起電力Keを乗じることで三相のコイルにおける速度起電力Eu、Ev、EwとしてKe・ωを求める。これにより本実施形態においては、相電流演算部22が三相のコイルにおける速度起電力を求める速度起電力決定部として機能する。本実施形態の単位速度起電力Keは一定値とされ、予め定められて相電流演算部22に記憶される。
第1判定部21uによりU相用下アームFET13u2の閉じ時間が電流検出許容域にあると判定され、且つ、第2判定部21vによりV相用下アームFET13v2の閉じ時間が電流検出許容域にあると判定される時、相電流演算部22はW相のコイルにおける相電流Iwを、両電流検出器11u、11vによる検出相電流Iu、Ivと記憶された式(1)〜(3)の中の何れか一つにより表される関係を用いて演算する。そして相電流演算部22は、検出した相電流Iuを偏差演算部19uに出力し、検出した相電流Ivを偏差演算部19vに出力し、演算により求めた相電流Iwを偏差演算部19wに出力する。
第1判定部21uによりU相用下アームFET13u2の閉じ時間が電流検出許容域にあると判定されると共に第2判定部21vによりV相用下アームFET13v2の閉じ時間が電流検出許容域にないと判定される時、相電流演算部22はV相のコイルにおける相電流IvとW相のコイルにおける相電流Iwを、第1電流検出器11uによる検出相電流Iuと記憶された式(1)〜(3)で表される関係を用いて演算する。そして相電流演算部22は、検出した相電流Iuを偏差演算部19uに出力し、演算により求めた相電流Ivを偏差演算部19vに出力し、演算により求めた相電流Iwを偏差演算部19wに出力する。
第1判定部21uによりU相用下アームFET13u2の閉じ時間が電流検出許容域にないと判定されると共に第2判定部21vによりV相用下アームFET13v2の閉じ時間が電流検出許容域にあると判定される時、相電流演算部22はU相のコイルにおける相電流IuとW相のコイルにおける相電流Iwを、第2電流検出器11vによる検出相電流Ivと記憶された式(1)〜(3)で表される関係を用いて演算する。そして相電流演算部22は、演算により求めた相電流Iuを偏差演算部19uに出力し、検出した相電流Ivを偏差演算部19vに出力し、演算により求めた相電流Iwを偏差演算部19wに出力する。
これにより、三相のコイルにおける相電流Iu、Iv、Iwに応じて生成されるPWM信号によりFET13u1、13u2、13v1、13v2、13w1、13w2が開閉され、目標相電流Iu* 、Iv* 、Iw* と相電流Iu、Iv、Iwとの偏差を低減するようにモータ1の出力がフィードバック制御される。
図4、図5に示すフローチャートは制御装置10による制御手順を示す。
車両のイグニッションスイッチのオン等により制御が開始されると、初期設定が行われ(ステップS1)、各センサによる検出値が読み込まれ(ステップS2)、操舵トルクと車速に応じて基本目標電流I* が演算される(ステップS3)。その演算された目標電流I* とロータ1bの回転位置とに基づき目標相電流Iu* 、Iv* 、Iw* が演算され(ステップS4)、三相のコイルにおける速度起電力Eu、Ev、Ewが演算される(ステップS5)。
次に、三相のコイルにおける目標相電流Iu* 、Iv* 、Iw* と相電流Iu、Iv、Iwとの偏差δIu、δIv、δIwが演算される(ステップS6)。すなわち図5に示すように、第1電流検出器11uに対応するU相用下アームFET13u2の閉じ時間Tuが、予め設定された基準値である5μsec以上か否かにより、電流検出許容域にあるか否かを判定する(ステップS101)。ステップS101において閉じ時間Tuが5μsec以上であって電流検出許容域にあると判定される場合、U相コイルにおける目標相電流Iu* と第1電流検出器11uにより検出された相電流Iuとの偏差δIuが演算される(ステップS102)。ステップS101において閉じ時間Tuが5μsec未満であって電流検出許容域にないと判定される場合、相電流演算部22によりU相のコイルにおける相電流Iuが演算され(ステップS103)、しかる後にステップS102においてU相コイルにおける目標相電流Iu* と相電流演算部22により演算された相電流Iuとの偏差δIuが演算される。また、第2電流検出器11vに対応するV相用下アームFET13v2の閉じ時間Tvが、予め設定された基準値である5μsec以上か否かにより、電流検出許容域にあるか否かを判定する(ステップS104)。ステップS104において閉じ時間Tvが5μsec以上であって電流検出許容域にあると判定される場合、V相コイルにおける目標相電流Iv* と第2電流検出器11vにより検出された相電流Ivとの偏差δIvが演算される(ステップS105)。ステップS104において閉じ時間Tvが5μsec未満であって電流検出許容域にないと判定される場合、相電流演算部22によりV相のコイルにおける相電流Ivが演算され(ステップS106)、しかる後にステップS105においてV相コイルにおける目標相電流Iv* と相電流演算部22により演算された相電流Ivとの偏差δIvが演算される。さらに、相電流演算部22によりW相のコイルにおける相電流Iwが演算され(ステップS107)、しかる後にW相コイルにおける目標相電流Iw* と相電流演算部22により演算された相電流Iwとの偏差δIwが演算される(ステップS108)。なお、制御開始当初において演算に必要な端子電圧Vu、Vv、Vwとしては初期設定値を用いればよい。
次に、演算された偏差δIu、δIv、δIwに応じた目標印加電圧Vu* 、Vv* 、Vw* が演算される(ステップS7)。バッテリーEから各相のコイルに印加される電圧が目標印加電圧Vu* 、Vv* 、Vw* になるように、各FET13u1〜13w2がPWM信号により開閉されることでモータ1が駆動される(ステップS8)。次に、例えばイグニッションスイッチの開閉状態により制御が終了されるか否かが判断され(ステップS9)、終了しない場合はステップS2に戻る。
上記実施形態によれば、U相用下アームFET13u2の閉じ時間が基準値以上であれば第1電流検出器11uによる相電流Iuの検出値の正確性を担保でき、また、V相用下アームFET13v2の閉じ時間が基準値以上であれば第2電流検出器11vによる相電流Ivの検出値の正確性を担保できる。よって、両判定部21u、21vにより閉じ時間が電流検出許容域にあると判定される時は、W相電流Iwを両電流検出器11u、11vによる検出相電流Iu、Ivと記憶された式(1)〜(3)の中の何れか一つを用いて相電流演算部22により演算できる。
また、正弦波駆動される3相ブラシレスモータ1においては、図3に示すように、U相用下アームFET13u2の閉じ時間のモータ電気角度に対する変化を表す正弦波αと、V相用下アームFET13v2の閉じ時間のモータ電気角度に対する変化を表す正弦波βとの間には位相差があることから、U相用下アームFET13u2の閉じ時間とV相用下アームFET13v2の閉じ時間とが、同時に基準値(5μsec)未満になるのは阻止できる。すなわち、第1判定部21uと第2判定部21vとが、閉じ時間は電流検出許容域にないと同時に判定することがないようにできる。よって、第1判定部21uにより閉じ時間が電流検出許容域にあると判定されると共に第2判定部21vにより閉じ時間が電流検出許容域にないと判定される時(例えば図3においてモータ電気角度がθa〜θbである時)は、V相相電流IvとW相相電流Iwを第1電流検出器11uによる検出相電流Iuと記憶された式(1)〜(3)を用いて相電流演算部22により演算できる。また、第1判定部21uにより閉じ時間が電流検出許容域にないと判定されると共に第2判定部21vにより閉じ時間が電流検出許容域にあると判定される時(例えば図3においてモータ電気角度がθc〜θdである時)は、U相相電流IuとW相相電流Iwを第2電流検出器11vによる検出相電流Iuと記憶された式(1)〜(3)を用いて相電流演算部22により演算できる。
これにより、U相用下アームFET13u2の閉じ時間またはV相用下アームFET13v2の閉じ時間が電流検出許容域にない時でも、3相のコイルにおける相電流を正確に求めることができる。よって、PWM信号のデューティ比の範囲を制限する必要がなく、電源電圧の利用率を向上できる。例えば図6に示すように、モータ1の回転速度と出力との関係は、PWM信号のデューティ比の範囲を従来のように0.1〜1とした場合は破線で表され、その範囲を上記実施形態のように0〜1とした場合は実線で表される。
図7は本発明の第2実施形態を示す。第2実施形態においては、ロータ1bの有する界磁(マグネット1c)の磁束方向に沿う軸をd軸、d軸とロータ1bの回転軸とに直交する軸をq軸として、dq座標において目標電流I* から目標印加電圧Vu* 、Vv* 、Vw* を求める演算を行う。第2実施形態においては、第1実施形態における三相目標電流演算部16、PI演算部17u、17v、17w、偏差演算部19u、19v、19wに代えて、dq軸目標電流演算部50、相電流座標変換部51、d軸偏差演算部52d、q軸偏差演算部52q、d軸PI演算部53d、q軸PI演算部53q、および目標電圧座標変換部54を有する。
基本目標電流演算部15により演算された目標電流I* はdq軸目標電流演算部50に入力される。dq軸目標電流演算部50は、d軸方向の磁界を生成するd軸目標電流Id* と、q軸方向の磁界を生成するq軸目標電流Iq* を演算する。dq軸目標電流演算部50における演算は公知の演算式を用いて行うことができる。
相電流演算部22から出力される相電流Iu、Iv、Iwは相電流座標変換部51に入力される。相電流座標変換部51は、d軸方向の磁界を生成するd軸電流Idとq軸方向の磁界を生成するq軸電流Iqを、相電流Iu、Iv、Iwとレゾルバ2により検出されたロータ1bの回転位置から演算する。相電流座標変換部51における演算は公知の演算式を用いて行うことができる。
偏差演算部52dは、d軸目標電流Id* とd軸電流Idの偏差δIdを求め、その偏差δIdのPI演算がd軸PI演算部53dにおいて行われることでd軸目標電圧Vd* が求められる。q軸偏差演算部52qは、q軸目標電流Iq* とq軸電流Iqの偏差δIqを求め、その偏差δIqのPI演算がq軸PI演算部53qにおいて行われることでq軸目標電圧Vq* が求められる。
目標電圧座標変換部54は、d軸目標電圧Vd* 、q軸目標電圧Vq* 、およびレゾルバ2により検出されたロータ1bの回転位置から、U相コイル、V相コイル、W相コイルへの目標印加電圧Vu* 、Vv* 、Vw* を演算する。目標電圧座標変換部54における演算は公知の演算式を用いて行えばよい。これにより第2実施形態においては、第1実施形態における各目標相電流Iu* 、Iv* 、Iw* に代えてd軸とq軸における目標電流Id* 、Iq* が演算され、d軸電流Idとq軸電流Iqが演算され、第1実施形態における各偏差δIu、δIv、δIwに代えて演算されたd軸偏差δIdとq軸偏差δIqに応じて、目標印加電圧Vu* 、Vv* 、Vw* が演算される。他は第1実施形態と同様とされる。
本発明は上記実施形態に限定されない。
例えば、上記実施形態においては相電流演算部22において上記の式(1)〜(3)で表される関係を記憶したが、これに代えて、上記の式(1)〜(3)の中の2つの式と上記の式(4)で表される関係を記憶してもよい。これにより、U相用下アームFET13u2の閉じ時間とV相用下アームFET13v2の閉じ時間が電流検出許容域にあると判定される時は、相電流Iwを、両電流検出器11u、11vによる検出相電流Iu、Ivと式(1)〜(3)の中の記憶された一つ又は記憶された式(4)とから演算により求めることができる。U相用下アームFET13u2の閉じ時間が電流検出許容域にあると判定されると共にV相用下アームFET13v2の閉じ時間が電流検出許容域にないと判定される時は、相電流Ivと相電流Iwを、第1電流検出器11uによる検出相電流Iuと式(1)〜(3)の中の記憶された二つ及び記憶された式(4)とから演算により求めることができる。U相用下アームFET13u2の閉じ時間が電流検出許容域にないと判定されると共にV相用下アームFET13v2の閉じ時間が電流検出許容域にあると判定される時は、相電流Iuと相電流Iwを、第2電流検出器11vによる検出相電流Ivと式(1)〜(3)の中の記憶された二つ及び記憶された式(4)とから演算により求めることができる。
また、U相、V相、W相それぞれは、上記実施形態においては第1の相、第2の相、第3の相に対応するが、第1の相、第2の相、第3の相の中の何れに対応してもよい。W相が第1の相または第2の相に対応する場合、W相コイルにおける相電流が第1電流検出器または第2電流検出器により検出される。
さらに、本発明の制御装置により制御されるモータの用途は特に限定されない。
本発明の実施形態に係る電動パワーステアリング装置の部分破断正面図 本発明の第1実施形態に係るモータ用制御装置の構成説明図 本発明の実施形態に係るモータにおける電気角度とスイッチング素子の閉じ時間との関係を示す図 本発明の実施形態に係るモータ用制御装置による制御手順を示すフローチャート 本発明の実施形態に係るモータ用制御装置による制御手順を示すフローチャート 本発明の実施形態に係るモータと従来のモータにおける回転速度と出力との関係を示す図 本発明の第2実施形態に係るモータ用制御装置の構成説明図 モータにおけるインバータ回路の構成説明図 スイッチング素子の閉じ時間が電流検出許容域にある場合のPWM信号の一例を示す図 スイッチング素子の閉じ時間が電流検出許容域にない場合のPWM信号の一例を示す図 従来例のモータにおける電気角度とスイッチング素子の閉じ時間との関係を示す図
符号の説明
1…ブラシレスモータ、10…制御装置、11u…第1電流検出器、11v…第2電流検出器、11w…第3電流検出器、13′…インバータ回路、13u1、13u2、13v1、13v2、13w1、13w2…FET(スイッチング素子)、17u、17v、17w…PI演算部(電圧決定部)、21u…第1判定部、21v…第2判定部、22…相電流演算部(記憶部、速度起電力決定部)

Claims (3)

  1. 三相ブラシレスモータへの電力供給ラインに配置されるインバータ回路を構成する複数のスイッチング素子を、そのモータの三相のコイルにおける相電流に応じて生成されるPWM信号により開閉するモータ用制御装置において、
    前記三相のコイルにおける相電流、端子電圧、および速度起電力の間の予め設定された関係を記憶する記憶部と、
    前記三相のコイルにおける端子電圧を求める電圧決定部と、
    前記三相のコイルにおける速度起電力を求める速度起電力決定部と、
    前記スイッチング素子の中の一つが閉じることで流れ込む前記三相の中の第1の相のコイルにおける相電流を検出する第1電流検出器と、
    前記スイッチング素子の中の別の一つが閉じることで流れ込む前記三相の中の第2の相のコイルにおける相電流を検出する第2電流検出器と、
    前記第1電流検出器に対応する前記スイッチング素子の閉じ時間が電流検出許容域にあるか否かを、予め設定された基準値と比較することで判定する第1判定部と、
    前記第2電流検出器に対応する前記スイッチング素子の閉じ時間が電流検出許容域にあるか否かを、前記基準値と比較することで判定する第2判定部と、
    相電流演算部とを備え、
    前記両判定部それぞれにより前記閉じ時間が電流検出許容域にあると判定される時は、第3の相のコイルにおける相電流が、前記両電流検出器による検出相電流と前記記憶部に記憶された関係を用いて前記相電流演算部により演算され、
    前記第1判定部により前記閉じ時間が電流検出許容域にあると判定されると共に前記第2判定部により前記閉じ時間が電流検出許容域にないと判定される時は、前記第2の相のコイルにおける相電流と前記第3の相のコイルにおける相電流とが、前記第1電流検出器による検出相電流と前記記憶部に記憶された関係を用いて前記相電流演算部により演算され、
    前記第1判定部により前記閉じ時間が電流検出許容域にないと判定されると共に前記第2判定部により前記閉じ時間が電流検出許容域にあると判定される時は、前記第1の相のコイルにおける相電流と前記第3の相のコイルにおける相電流とが、前記第2電流検出器による検出相電流と前記記憶部に記憶された関係を用いて前記相電流演算部により演算されることを特徴とするモータ用制御装置。
  2. 前記記憶部において以下の式(1)〜(3)で表される関係が記憶され、
    Vu=(R+PL)・Iu−PM・(Iv+Iw)/2+Eu…(1)
    Vv=(R+PL)・Iv−PM・(Iw+Iu)/2+Ev…(2)
    Vw=(R+PL)・Iw−PM・(Iu+Iv)/2+Ew…(3)
    ここで、Iu、Iv、Iwはそれぞれ三相の前記コイルにおける相電流、Vu、Vv、Vwはそれぞれ三相の前記コイルにおける端子電圧、Eu、Ev、Ewはそれぞれ三相の前記コイルにおける速度起電力、Rは三相の前記コイルの捲線抵抗、Lは三相の前記コイルの自己インダクタンス、Mは三相の前記コイル間の相互インダクタンス、Pは時間微分演算子である請求項1に記載のモータ用制御装置。
  3. 前記記憶部において以下の式(1)〜(3)の中の2つの式と以下の式(4)で表される関係が記憶され、
    Vu=(R+PL)・Iu−PM・(Iv+Iw)/2+Eu…(1)
    Vv=(R+PL)・Iv−PM・(Iw+Iu)/2+Ev…(2)
    Vw=(R+PL)・Iw−PM・(Iu+Iv)/2+Ew…(3)
    Iu+Iv+Iw=0…(4)
    ここで、Iu、Iv、Iwはそれぞれ三相の前記コイルにおける相電流、Vu、Vv、Vwはそれぞれ三相の前記コイルにおける端子電圧、Eu、Ev、Ewはそれぞれ三相の前記コイルにおける速度起電力、Rは三相の前記コイルの捲線抵抗、Lは三相の前記コイルの自己インダクタンス、Mは三相の前記コイル間の相互インダクタンス、Pは時間微分演算子である請求項1に記載のモータ用制御装置。
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