JP2008026778A - 光コネクタ相互接続用アダプタ - Google Patents

Abstract

【課題】製造上における作業性の向上と低コスト化を図り、同時に光コネクタプラグの保持能力の低下を防止する。
【解決手段】双方向から光コネクタプラグが受け入れ可能となる両端開口の一体構造による外部ハウジング１と、外部ハウジング１内に割りスリーブ３を介して挿入するスリーブホルダー４を備えた内部ハウジング２とから成る。また、内部ハウジング２は、肉厚を十分に採れる位置で外部ハウジング１内を分割可能とする。
【選択図】図３

Description

本発明は、例えばＬＣ型コネクタ等の一対の対向する光ファイバコネクタを相互接続する光コネクタ相互接続用アダプタに関する。

従来、この種の光コネクタ相互接続用アダプタとしては、互いに左右で合体される二個のハウジングを、割りスリーブを内蔵させてから超音波溶着等の手段で一体化させている。また、図１２に示すように、一方向からの光コネクタプラグＰ１を受け入れるハウジング１０１と、他方向からの光コネクタプラグＰ２を受け入れるハウジング１０２との相互に備えた凹凸の丸ピン１０３ａと丸孔１０３ｂとの圧入によって両ハウジング１０１、１０２同士を合体するものもある。

さらに、従来では、特許文献１に開示されているように、一方向からの光コネクタプラグを受け入れる第一のアダプタ半体と、他方向からの光コネクタプラグを受け入れる第二のアダプタ半体とのそれぞれのフランジ部に一組の突起と孔が形成され、互いにフランジ部に形成された突起を対向するフランジ部に形成された孔に圧入して一体化する中継アダプタなる技術も存在する。
特開２００２−２５８１０２号公報

しかしながら、従来においては、二個のハウジング１０１、１０２もしくは二個のアダプタ半体同士を、超音波溶着等の手段もしくは凹凸の嵌合等によって組み付ける作業が必要であるため、製造上における作業性が低下し、且つコスト高となる問題もある。しかも、光コネクタプラグＰ１、Ｐ２の引っ張り力を受ける面は、二個のハウジング１０１．１０２それぞれの接合部分にあり、これらハウジング１０１、１０２を組み合わせた場合には、組み合わせ面の強度管理も必要となって非常に面倒である。

そこで、本発明は、叙上のような従来存した諸事情に鑑み案出されたもので、双方向からの光コネクタプラグを受け入れ可能となる両端開口の一体構造による外部ハウジングを備えることで、製造上における作業性の向上と低コスト化を図ると共に、光コネクタプラグの保持能力の低下を防止することができ、さらに、この内部ハウジング自体は、２心および４心に共用して使用することができる光コネクタ相互接続用アダプタを提供することを目的とする。

上述した課題を解決するため、請求項１にあっては、双方向から光コネクタプラグが受け入れ可能となっている両端開口の一体構造による外部ハウジングと、外部ハウジング内に割りスリーブを介して挿入されるスリーブホルダーを備えた内部ハウジングとから成ることを特徴とする。

また、請求項２にあっては、内部ハウジングは、肉厚を十分に採れる位置で外部ハウジング内を分割可能としてある。

さらに、請求項３にあっては、外部ハウジング内部には、光コネクタプラグ先端部を装着保持するスリーブホルダーを備えた中央仕切部が一体形成され、外部ハウジング内部に挿入された前記内部ハウジングのスリーブホルダーに隣接した状態で対向配置されるものとなっている。

本発明によれば、双方向からの光コネクタプラグを受け入れ可能となる両端開口の一体構造による外部ハウジングを備えることで、製造上における作業性の向上と低コスト化を図ることができる。

また、外部ハウジング内に挿入される内部ハウジングは、２心および４心に共用して使用することができる。

さらに、内部ハウジングは、肉厚を十分に採れる位置で外部ハウジング内を分割可能としたので、光コネクタプラグの保持能力の低下を防止することができる。

さらにまた、外部ハウジング内部には、光コネクタプラグ先端部を装着保持するスリーブホルダーを備えた中央仕切部が一体形成され、外部ハウジング内部に挿入された前記内部ハウジングのスリーブホルダーに対向配置されるので、一体構造の外部ハウジング内に一対のスリーブホルダーが反対向きに配されて成る、例えば、２心用または４心等の光コネクタ相互接続用アダプタを容易且つ低コストにて形成することができる。

以下、図面を参照して本発明を実施するための最良の一形態を説明する。
図において示される符号１は、例えばＬＣ型コネクタ等の一対の対向する光コネクタプラグＰ１、Ｐ２を相互接続するための２心用の光コネクタ相互接続用アダプタを構成する外部ハウジングである。

この外部ハウジング１は、図１および図２に示すように、一対の対向する光コネクタプラグＰ１、Ｐ２を両端開口から相互に挿入可能とする矩形状の筒体によって形成され、外部ハウジング１内部の中央には、図２（ｂ）、図６に示すように、中央仕切部６が一体形成され、該中央仕切部６には、光コネクタプラグＰ１先端部を装着保持するための、内側から一方の開口側へ向けて突出した状態の円筒状を成す左右一対のスリーブホルダー５を備えている。

図３に示すように、外部ハウジング１内部には、この上側内壁面の中央長手方向に沿って、内部ハウジング２上側を挿入するための下面中央にガイド溝条７ａを備えた突部７が形成され、さらに、下側内壁面の中央長手方向に沿って、内部ハウジング２下側を挿入するための長手方向に沿ってガイド溝条７ｂが形成されている。

そして、中央仕切部６側からスリーブホルダー５の内方に割りスリーブ３が嵌挿され、前記中央仕切部６に対向すべく、矩形板体の長手方向一端側に直角に配された左右一対の直角板それぞれに円筒状のスリーブホルダー４を突設して成る内部ハウジング２が、外部ハウジング１の他方の開口側から上下両ガイド溝条７ａ、７ｂに沿って挿入されることで、中央仕切部６を介して両スリーブホルダー４、５が後端面を当接した状態においてそれぞれ反対向きに突出配置される。これにより、隣接する両スリーブホルダー４、５内に、割りスリーブ３が内挿された状態となる。

また、上記した２心の外部ハウジング１による光コネクタ相互接続用アダプタを構成する替わりに、図４および図５に示すように、４心用の外部ハウジング１による光コネクタ相互接続用アダプタを構成しても良い。

すなわち、外部ハウジング１内の中央仕切部６には光コネクタプラグＰ１、Ｐ２先端凹部を装着保持するための、内側から一方の開口側へ向けて突出した状態の円筒状を成す合計４本のスリーブホルダー５を備えている。また、外部ハウジング１内を長手方向に沿って左右に仕切るように、中央仕切部６の前後面中央から開口側に向けて縦仕切部８が一体成形により設けられている。

そして、図５に示すように、この縦仕切部８を介しての左右開口内部には、これら上側内壁面の中央長手方向に沿って、内部ハウジング２上側を挿入するための下面中央にガイド溝条７ａを備えた突部７がそれぞれ形成され、さらに、これら下側内壁面の中央長手方向に沿って、内部ハウジング２下側を挿入するための長手方向に沿ってガイド溝条７ｂがそれぞれ形成されている。

そして、スリーブホルダー５内に、割りスリーブ３が内挿され、前記中央仕切部６に対向すべく、矩形板体の長手方向一端側に直角に配された左右一対の直角板それぞれに円筒状のスリーブホルダー４を突設して成る２個の内部ハウジング２が、外部ハウジング１の他方の開口側の左右それぞれから上下両ガイド溝条７ａ、７ｂに沿って挿入されることで、中央仕切部６を介して後端面を当接した状態において４個のスリーブホルダー４、５がそれぞれ反対向きに突出配置される。これにより隣接する各スリーブホルダー４、５内に割りスリーブ３が内挿された状態となる。

ところで、内部ハウジング２は、図７に示すように、正面から見て逆Ｔ字型となるよう肉薄となった底面部１１を有し、これに対応して一体構造による外部ハウジング１の底面部１２は、底面部１１の分だけ肉薄に形成することができる。しかし、この場合は、上記した実施の形態における一体構造のものに比して、外部ハウジング１および内部ハウジング２それぞれの底面部１１、１２の厚さが部分的に不十分となる。したがって、前記した例の方が好ましいことは言うまでもない。

次に、以上のように構成された最良の形態についての使用、組立、動作の一例について説明する。
本アダプタの組立に際し、先ず、図３に示すように、外部ハウジング１の中央仕切部６側からスリーブホルダー５の内方に向けて割りスリーブ３の略半分が嵌挿される。

そして、内部ハウジング２が外部ハウジング１内の中央仕切部６位置まで上下両ガイド溝条７ａ、７ｂに沿って挿入される。このとき、内部ハウジング２のスリーブホルダー４内に割りスリーブ３の他の略半分が嵌挿される。

図中１３は、外部ハウジング１に設けられた係止孔、１４は内部ハウジング２に設けられた係止爪であって、内部ハウジング２が外部ハウジング１の所定の位置に挿入されたとき、係止孔１３と係止爪１４とは互いに係止され、これによって両ハウジングの抜けが阻止される。

こうして、中央仕切部６を介して両スリーブホルダー４、５が後端面を当接した状態でそれぞれ反対向きに突出配置され、且つ隣接する両スリーブホルダー４、５内に割りスリーブ３が内挿された状態となる。

光コネクタプラグＰ１、Ｐ２の相互接続に際し、図６に示すように、外部ハウジング１の両端開口側から光コネクタプラグＰ１、Ｐ２の先端部分が挿入され、両スリーブホルダー４、５内の割りスリーブ３内にそれぞれの心線（フェルール内）が導入される。これによって光コネクタプラグＰ１、Ｐ２同士が接続される。

次に、本発明の他の実施形態につき、図８乃至図１１に基づいて説明する。
図８は、既述した実施形態で採用されている外部ハウジング１の反対側を示すもので、両側板１ａ、１ａおよび中央のガイド溝条７ａの上端面に、弧状の切欠き部１５を形成してある。

また、内部ハウジング２の前部上端面にも、前記外部ハウジング１のガイド溝条７ａと対応するように同形状（弧状）の切欠き部１６を形成してある。したがって、図１０に示すように、外部ハウジング１内に内部ハウジング２を上下両ガイド溝条７ａ、７ｂに沿って中央仕切部６に当接するまで挿入すると、図８乃至図１１に示すように、外部ハウジング１の切欠き部１５と内部ハウジング２の切欠き部１６とは合致する。

尚、本実施形態において、既述した第１例と同じ部分には同じ符号を付与することで、その詳細な説明は省略する。また、本実施形態についての使用、組立、動作も既述の第１例と変わりはないので、その説明は省略する。

本発明を実施するための最良の形態における光コネクタ相互接続用アダプタにおける内部ハウジングを挿入した２心用の外部ハウジングを示す斜視図である。 同じく（ａ）平面図、（ｂ）は（ａ）中のＸ−Ｘ断面図、（ｃ）は左側面図、（ｄ）は右側面図である。 同じく２心用の外部ハウジングに割りスリーブと内部ハウジングを挿入する状態を示す斜視図である。 内部ハウジングを挿入した４心用の外部ハウジングを示す斜視図である。 同じく４心用の外部ハウジングに割りスリーブと内部ハウジングを挿入する状態を示す斜視図である。 同じく光コネクタ相互接続用アダプタの双方向から光コネクタプラグを差し込んだ状態の縦断面図である。 ２心用の外部ハウジングに割りスリーブと内部ハウジングを挿入する状態を示す斜視図である。 他例の光コネクタ相互接続用アダプタにおける内部ハウジングを挿入した２心用の外部ハウジングを示す斜視図である。 同じく内部ハウジングを示す斜視図である。 同じく他例の光コネクタ相互接続用アダプタにおける内部ハウジングを挿入した２心用の外部ハウジングの断面図である。 同じく光コネクタ相互接続用アダプタの一方向から光コネクタプラグを差し込んだ状態の縦断面図である。 従来例における光コネクタ相互接続用アダプタに、双方向から光コネクタプラグを差し込んだ状態の縦断面図である。

符号の説明

Ｐ１、Ｐ２ 光コネクタプラグ
１ 外部ハウジング
２ 内部ハウジング
３ 割りスリーブ
４、５ スリーブホルダー
６ 中央仕切部
７ 突部
７ａ、７ｂ ガイド溝条
８ 縦仕切部
１１、１２ 底面部
１３ 係止孔
１４ 係止爪
１５ 切欠き部
１６ 切欠き部
１０１、１０２ ハウジング
１０３ａ 丸ピン
１０３ｂ 丸孔

Claims (3)

1. 双方向から光コネクタプラグが受け入れ可能となっている両端開口の一体構造による外部ハウジングと、外部ハウジング内に割りスリーブを介して挿入されるスリーブホルダーを備えた内部ハウジングとから成ることを特徴とする光コネクタ相互接続用アダプタ。
2. 内部ハウジングは、肉厚を十分に採れる位置で外部ハウジング内を分割可能とした請求項１記載の光コネクタ相互接続用アダプタ。
3. 外部ハウジング内部には、光コネクタプラグ先端部を装着保持するスリーブホルダーを備えた中央仕切部が一体形成され、外部ハウジング内部に挿入された前記内部ハウジングのスリーブホルダーに隣接した状態で対向配置されるものとした請求項１または２記載の光コネクタ相互接続用アダプタ。

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