JP2008026495A - 移動範囲調整装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】高精度に固定調整することで、上限リミットセンサ及び下限リミットセンサによって高精度に検出され、これによりステージ受け部を微細に位置調整でき、ステージ受け部の昇降範囲を正確にとらえることができる移動範囲調整装置を提供することである。
【解決手段】本発明は、ツマミ30、バネ25を有する遮断バー12、バネ25と当接し、ピン24によって遮断バー12と連結している予圧ネジ23、を有する調整環21と、調整環21の回転を止めるストッパツマミを有する本体枠26と、を備え、バネ25によって遮断バー12と予圧ネジ23は突っ張りあい、ガタを一方に寄せてバックラッシをなくしているため、ツマミ30によって調整環21を回転させると、遮断バー12が高精度に移動でき、リミット位置を調整することができる移動範囲調整装置を提供する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、ステージや対物レンズの移動範囲を調整する移動範囲調整装置に関する。
一般に顕微鏡等の光学装置において、試料を観察・測定をする際に試料を載置するステージと対物レンズとの相対距離を変化させて試料に対する焦準合わせを行う必要がある。そのため光学装置には、ステージや対物レンズを移動させる焦準装置が設けられている。このような焦準装置には、ステージや対物レンズを移動させる際に、その移動範囲を調整する移動範囲調整装置が設けられている。
特許文献1には、移動範囲調整装置を設けた顕微鏡用自動合焦装置付検査装置が開示されている。ネジ軸の両端には、上限リミットセンサ及び下限リミットセンサが設けられている。上限リミットセンサ及び下限リミットセンサの間の距離が、ステージの昇降可能範囲である。観察者は、上限リミットセンサ及び下限リミットセンサの取り付け位置を移動させて、ステージの移動範囲の調整を行っている。観察者は、下限リミットセンサを手動にて移動させた後、位置調整し、またツマミを回転させることで上限リミットセンサを移動させ位置調整をしている。上限リミットセンサ及び下限リミットセンサは、ともに位置調整を行った後、ネジによって固定される。
特許公報第2732561号
しかしながら観察者が上述した上限リミットセンサ及び下限リミットセンサを調整するためにツマミを回転させた際に、ネジのバックラッシによるガタが生じてしまう。これにより目標とする位置に正確に移動させることが難しい。また位置を移動させた後、上限リミットセンサ及び下限リミットセンサをネジにて固定する際に、ずれが発生してしまう虞が生じる。このように調整及び固定により上限リミットセンサ及び下限リミットセンサの配置位置がずれてしまと、ステージのリミット位置がずれてしまう。よってステージの正確な昇降範囲がずれ、試料に対して迅速に焦準合わせができなくなってしまう。
本発明は、試料を載置するステージと、ステージに対向して配置される対物レンズとの相対距離を調整する可動部の移動範囲を調整する移動範囲調整装置において、本体枠と、本体枠に対して回転可能に保持され、内側にネジ部が形成されている円筒状の調整部と、可動部の移動を制限し、ネジ部に螺合されるとともに調整部の回転に応じて調整部の軸方向に移動可能な制限部と、制限部に対して軸方向に付勢力を与える付勢部と、を具備することを特徴とする移動範囲調整装置と、試料を載置するステージと、ステージを移動可能に保持する保持部と、保持部に対して回転可能に保持され、内側にネジ部が形成された円筒状の調整部と、ステージの移動を制限し、ネジ部に螺合されるとともに調整部の回転に応じて調整部の軸方向で且つステージの移動方向に移動可能な制限部と、制限部に対して軸方向に付勢力を与える付勢部と、を具備することを特徴とする移動範囲調整装置を提供する。
上記事情に鑑みて小型、且つ試料の焦準合わせを正確に行うために調整部材を高精度に摺動して固定することで、ステージ、または対物レンズの移動範囲を高精度に調整することができる移動範囲調整装置を提供することができる。
以下、本発明に係る実施形態について図面を参照して詳細に説明する。
図1乃至図3を参照して本発明に関わる第1の実施形態について説明する。図1は、本実施形態における顕微鏡電動焦準部周辺の概略断面図、図2は図1に示した拡大断面図、図3は移動範囲調整装置の拡大断面図である。なお図1乃至図3における遮断バー12の位置は、最上位位置に配置されていることを示している。
図示しない顕微鏡本体に設けられたレボルバには、複数の対物レンズ1が保持されている。この対物レンズ1下方には、試料2を載置するステージ3が配置されている。ステージ3は、XY方向に位置調整可能である。このステージ3の下方には、ステージ3をZ軸方向(光軸方向)に昇降させるステージ受け部4が設けられている。ステージ3と、ステージ受け部4は、一体化している。ステージ受け部4の側面下方には、連結部材15が一体化して設けられている。ステージ受け部4と焦準部(以下、焦準本体)17は、ボール5aを有するリニアガイド5によってガタ無く昇降することが可能である。
焦準本体17には、駆動源であるモータ6が設けられている。このモータ6は、連結部材15とステージ受け部4をZ軸方向に移動させるための回転力を発生する。また、モータ6は、図示しない固定部材により焦準本体17に固定されている。このモータ6のモータ軸6aは、軸方向下方に配置されているカップリング7によってスクリューネジ8aと連結され、モータ6の回転力が伝達される。スクリューネジ8aは、途中、ベアリング10に支持され、スムーズに回転する。
ベアリング10は、ベアリング抜け止め環9により、焦準本体17から抜け出ないように取り付けられている。ベアリング抜け止め環9及びベアリング10より下方に突き出たスクリューネジ8aは、連結部材15に固定されるナット8bに螺挿されている。この構成によれば、モータ6に回転されるスクリューネジ8aが連結部材15を昇降させることによりステージ受け部4が昇降される。
また連結部材15には、検知部である上限リミットセンサ13及び下限遮断板14がネジ等に固定されて設けられている。本実施形態では上限リミットセンサ13として、光学センサ例えば、発光素子と受光素子の対で構成されるフォトインタラプタ型センサを用いている。この上限リミットセンサ13は、連結部材15(ステージ3)が上昇できる限界(制限)位置(以下、上限リミット位置)にまで移動したことを検出する。つまり、モータ6の回転により連結部材15が上昇に伴い上限リミットセンサ13も上昇する。上昇によって発光素子と受光素子の間に、遮断バー12が非接触で挿入され、発光素子から出射された光が遮蔽される。これによって連結部材15が上限リミット位置にまで移動したことを上限リミットセンサ13は検出する。
焦準本体17には、検知部である下限リミットセンサ16がネジ等により固定されている。本実施形態では、この下限リミットセンサ16は、上限リミットセンサ13と同様なフォトインタラプタ型センサを用いている。下限リミットセンサ16は、連結部材15が下降できる限界(制限)位置(以下、下限リミット位置)にまで移動したことを検出する。
モータ6の回転により連結部材15が下降した際に、下限遮断板14も下降する。下降した際に下限遮断板14は、下限リミットセンサ16に配置された発光素子と受光素子の間に非接触で挿入される。挿入された下限遮断板14は、発光素子から出射され受光素子にて受光される光を遮蔽する。これによって連結部材15が下限リミット位置にまで移動したことを下限リミットセンサ16は検出する。
上述したモータ6、移動範囲調整装置11、上限リミットセンサ13、下限リミットセンサ16、連結部材15及びその周辺に配置されている各構成部材は、カバー18により覆われ、図示していないが、ネジ等で着脱可能に、焦準本体17に取り付けられている。
次に図3を参照してステージの上限リミット位置を高精度に調整する移動範囲調整装置について詳細に説明する。
本実施形態における移動範囲調整装置11は、調整部材である遮断バー12を摺動させて固定することで上限リミット位置を調整する。これにより連結部材15(ステージ3)の移動範囲を調整することができる。移動範囲調整装置11は、上限リミットセンサ13の上方、且つ焦準本体17に固定配置されている。
移動範囲調整装置11には、調整部の基部となる調整環21と、本体枠26と、が設けられている。調整環21は、Z軸方向に摺動して上限リミット位置を調整する制限部としての遮断バー12を有し、また本体枠26に対して嵌合し回転自由である。本体枠26は、焦準本体17に固定される。
調整環21について説明する。
調整環21には、ツマミ30が設けられている。観察者は、ツマミ30により調整環21を回転させると、遮断バー12がZ軸方向に摺動する(繰り出される)。調整環21の内側には、メネジが形成されている。また調整環21内部には、遮断バー12と、ネジ部材であり、オネジである予圧ネジ23と、が設けられている。
この遮断バー12には、オネジ12aと、少なくとも1個の嵌合溝12bが設けられている。オネジ12aは、遮断バー12の上端部に設けられ、嵌合溝12bは、オネジ12aの下方に設けられている。
オネジ12aは、調整環21の内側に形成されたメネジと噛合っている。オネジ12a以外の例えば嵌合溝12bは、調整環21の固定環28の下方に位置する端部と摺動嵌合している。
またオネジ12aの上面中心部には、穴12cが形成されている。この穴12cには、弾性部材であるバネ25が配置される。
また嵌合溝12bには、図示しない開口部がZ軸方向に設けられている。この開口部には、後述するノックピン29が挿入する。そのため嵌合溝12bは、ノックピン29に対してZ軸方向に移動可能である。
予圧ネジ23は、調整環21の内側上部に螺合され、且つオネジ12aの上方に設けられている。オネジである予圧ネジ23は、調整環21の内側に形成されているメネジと噛合っている。
また予圧ネジ23には、規制部材である2本のピン24が貫通してオネジ12aに設けられているバネ用の穴12cの近傍に挿入されている。これらピン24は、オネジ12aと予圧ネジ23とを連結して、抜け止め部材となるネジ22により上方から抜け出ないように押さえられている。また本実施形態においてピン24は、調整環21の回転に対する予圧ネジ23の回転を規制する。
上述したバネ25は、オネジ12aと予圧ネジ23に当接して、互いに離れる方向に付勢力を与えて(突っ張らせ)、それぞれのガタを一方(Z軸方向)に寄せてバックラッシをなくしている。そのためオネジ12aと、予圧ネジ23との間には、微小の空間が設けられている。なお、本実施形態では、コイルバネからなるバネ25を一例として付勢力を発生させているが、他にもゴム等の弾性部材を用いることもできる。このように予圧ネジ23、バネ25、ピン24は遮断バー12に対して軸方向に不勢力を与える付勢部である。
予圧ネジ23と遮断バー12は、ピン24により連結されている。よって観察者が、ツマミ30によって調整環21を回転させると、予圧ネジ23は、遮断バー12と共にZ軸方向に移動できる。
観察者が調整環21を回転させて、予圧ネジ23と遮断バー12を移動させる際、上述したように予圧ネジ23と遮断バー12はバネ25の付勢力によって常に突っ張っている。よって調整環21を回転させ、遮断バー12を繰り出している(移動している)際にも、バネ25の付勢力によりガタが一方(Z軸方向)にのみに寄せられ、バックラッシを無くすことができる。よって観察者が遮断バー12を繰り出して調整している上限リミット位置がずれることは無い。
次に本体枠26について説明する。
本体枠26には、係止部であるストッパツマミ27が螺合している。ストッパツマミ27は、調整環21に当接することができる。ストッパツマミ27が調整環21を圧接すると、調整環21の回転が止まり、遮断バー12の繰り出し長さが固定される。遮断バー12には、上述したようにバックラッシが無いために、ストッパツマミ27により結果的に遮断バー12の繰り出し長さが固定される際に、遮断バー12の繰り出し長さがずれることはない。
また本体枠26の内部には、固定環28が図示しないネジ等により調整環21に一体化して設けられている。この固定環28は、調整環21が本体枠26に対して上方に抜けることを防止するための抜け止め防止部材である。
また本体枠26には、規制部であるノックピン29が設けられている。このノックピン29は、固定環28の下方に位置する。観察者がツマミ30を持って調整環21を回転させると、嵌合溝12bがZ軸方向に移動する。その際ノックピン29は、遮断バー12の回転を規制し、遮断バー12が調整環21から抜けることを防止している。
次に移動範囲調整装置11の操作方法について説明する。
観察者はストッパツマミ27を調整環21から離す。次に観察者はツマミ30によって調整環21を回転させる。これにより遮断バー12は摺動して繰り出される。その際、遮断バー12及び予圧ネジ23は、ノックピン29によって回転を規制されている。よって遮断バー12及び予圧ネジ23は、調整環21から抜けることを防止されている。
また予圧ネジ23と遮断バー12はバネ25の付勢力により突っ張りあっているため、遮断バー12のネジガタがZ軸方向に寄せられ、調整環21の回転に対してバックラッシが無く、遮断バー12は高精度に繰り出すことが可能である。
図1、図2,図3に示す遮断バー12は、最上位位置に配置されている。しかしながら遮断バー12は、調整環21を回転させることにより点線で示す配置箇所(最下位位置)にまで繰り出すように調整することができる。本実施形態では、最上位位置から最下位位置までの範囲を繰り出し長さをAとしている。よってこの繰り出し長さAの範囲で遮断バー12を繰り出し可能である。
オネジ12a、嵌合溝12bは、それぞれ調整環21と嵌合しているために、偏心すること無くスムーズに調整環21内部を移動することができる。
観察者は、遮断バー12を繰り出した後、ストッパツマミ27を回転させストッパツマミ27を調整環21に圧接させる。これにより調整環21の回転が止まり、調整環21の位置が固定され、遮断バー12の繰り出し長さもずれることなく固定される。ストッパツマミ27は、調整環21に圧接し、遮断バー12を直接圧接していないため、移動固定した調整位置から動き難くなっている。
次に本実施形態における上限リミット位置の調整方法について説明する。
図1に示すように観察者は、対物レンズ1を使用して試料2を観察する。そのため観察者は、図示しない制御部であるコントローラ、又はハンドスイッチを操作して、ステージを移動させて焦準合わせを行う。その際、モータ6が回転を始め、モータ6の回転力がカップリング7、スクリューネジ8aを介して連結部材15に伝達される。連結部材15には、ナット8bが設けられている。このナット8bは、連結部材15に固定され回転できない。よって連結部材15はネジの作用によってZ軸方向に昇降可能になる。同時に連結部材15を一体化して設けているステージ受け部4及びステージ受け部4に設けられているステージ3が昇降することになる。
なおモータ6の回転方向(CW/CCW)及びネジの巻き方(右ネジ/左ネジ)により、回転方向と移動方向が決定されている。
モータ6の回転により連結部材15が下降した際に、下限遮断板14も同時に下降する。下降した下限遮断板14は、下限リミットセンサ16に設けられている発光素子と受光素子との間に非接触で挿入される。挿入された下限遮断板14は、発光素子から出射され受光素子にて受光される光を遮蔽する。これにより連結部材15が下限リミット位置にまで下降したことを下限リミットセンサ16は検出する。下限リミットセンサ16は、焦準本体17に固定されているために、連結部材15の下限リミット位置は、下限リミットセンサ16によって高精度に検出される。検出した際に、モータ6は、図示しない制御部により強制的に回転を止められるが、逆回転する(連結部材15を上昇させる)ことは可能である。このように連結部材15の下降できる下限リミット位置は、下限リミットセンサ16によって電気的に規制されている。
また連結部材15が上昇した際に、上限リミットセンサ13も同時に上昇する。上限リミットセンサ13は上昇した際に、上述したように高精度に繰り出されている遮断バー12が発光素子と受光素子との間に非接触で挿入される。挿入された遮断バー12が発光素子から出射され受光素子にて受光される光を遮蔽すると、連結部材15が上限リミット位置にまで上昇したことを上限リミットセンサ13は検出する。検出した際には、モータ6は、図示しない制御部により強制的に回転を止められるが、逆回転する(連結部材15を下降させる)ことは可能である。
図1、図2、図3に示す遮断バー12は、最上位位置に配置されている。調整環21を回転させることで、ステージ3は、繰り出し長さAの範囲内で繰り出すことができる。上述したように遮断バー12は、バックラッシが無いために高精度に繰り出すことができる。これによりステージ3の上限リミット位置を高精度に調整することができる。上限リミット位置の調整できる範囲は、全ストローク長にわたって可能である。例えば試料2の高さによっては、遮断バー12を下限リミット位置を検出する下限リミットセンサ16にまで繰り出し、上限リミット位置を下限リミット位置として調整することもできる。
上限リミット位置の調整方法には、試料2と対物レンズ1との当接を防止するために、焦準位置より微小に上方、且つ対物レンズ1の先端が試料2に当接しない位置に上限リミット位置を調整することが一般的である。
より詳細に調整方法を説明すると、観察者は図示していないネジ等を緩めてまずカバー18を焦準本体17から外す。次に観察者は、観察する試料2をステージ3上に載せる。
次に観察者は、使用する複数の対物レンズ1の中から最もWD(焦準位置と対物レンズ先端の距離)の短い対物レンズで焦準を合わせる。さらに観察者は、前述したコントローラによってステージ3を上昇させ、対物レンズ1と試料2が干渉しない程度の位置でステージ3を停止させる。この状態で観察者は、前述したように調整環21を回転させて遮断バー12を繰り出して上限リミット位置を調整する。調整後、上限リミットセンサ13が上限リミット位置を検出した際に、例えば観察者にブザー等の音や、発光により知らせるように設定する。つぎにストッパツマミ27を回転させて調整環21の固定を行う。
この設定後、例えば、同じ高さの試料2を交換する際に、一旦ステージ3を適当な位置にまで下降させ、試料2を交換してから、再びステージ3を上昇させる。その際、光学像のピントを見ながらピント位置を探して停止させても良いし、ステージ3を一旦上限リミット位置まで上昇させてから、下降させる方法もある。
本実施形態は、バネ25によって遮断バー12にバックラッシが生じることを防止している。そのため観察者は、遮断バー12を高精度に繰り出すことができ、ステージ3の移動範囲を高精度に調整できる。これにより観察者は、ステージ3の上限リミット位置を高精度に調整することができる。
また繰り出した遮断バー12を固定する際、観察者は、ストッパツマミ27を調整環21に当接させることで、調整環21をずらすことなく調整環21の回転を止めている。バネ25によって遮断バー12にバックラッシが生じることを防止しているため、観察者は、遮断バー12を高精度に固定することができる。これにより観察者は、ステージ3の上限リミット位置を高精度に調整することができる。
観察者は、上限リミット位置を設定する際に、遮断バー12の繰り出し位置を焦準位置、もしくは焦準位置近傍(本実施形態の場合は焦準位置より微小に上方)に設定する。これにより観察者が試料2を交換した際の再焦準合わせや観察者が同じ厚さの試料2を多数観察する場合には、ほぼ焦準があった光学像を迅速に観察することができる。
また、下限リミットセンサ16は、焦準本体17に固定されている。よってステージ3の下限リミット位置は、下限リミットセンサ16によって高精度に検出される。
通常、試料2の厚さは不均一であり、観察者は試料2の厚さにあわせて上限リミット位置を調整する必要がある。本実施形態は操作部(ストッパツマミ27とツマミ30)によって遮断バー12を調整固定する際に、操作部が焦準本体17に対して移動しない。よってツマミ30とストッパツマミ27は操作しやすく、観察者は、不要な負担を負わずに容易に上限リミット位置を調整することができる。
さらに移動範囲調整装置11は、Z軸方向に全長が短くコンパクトである。よって移動範囲調整装置11は、小型な焦準本体17にも(Z軸方向において焦準本体17が高くなくても)、容易に設けることができる。
また、全ストロークに対応するために、操作部を操作し易い位置に設けることも可能である。
また、ツマミ30とストッパツマミ27が互いに近接して配置されているために、観察者は例えば右手でツマミ30を回転させた後、ほとんど右手を移動させずにストッパツマミ27を操作することができ、上限リミット位置を簡単に調整することができる。
移動範囲調整装置11の各構成部材は、旋盤等によりほとんど加工でき、部品点数が少なく、コンパクトなので、安価にすることができる。
また、本実施形態は、カバー18により移動範囲調整装置11を覆っているが、この形状に限定することはなく、変形例を用いても良い。
変形例としては、例えば、カバー18に開口部を設けて、調整環21(ツマミ30)とストッパツマミ27を開口部から突出させる。カバー18が移動範囲調整装置11を覆っていても、観察者は開口部から突出している調整環21とストッパツマミ27を操作することでカバー18を開閉せずに上限リミット位置を調整することができる。
また、調整環21とストッパツマミ27が開口部から突出していなくても開口部に手を差し込んで操作できる形状でも良い。また、カバー18に、容易に取り外せる小カバーを設けて、小カバーを開閉させて調整環21とストッパツマミ27を操作しても良い。
このような変形例を用いることにより操作性を向上させることができ、より高精度にリミット上限位置を調整することができる。
また、本実施形態は、移動範囲調整装置11を固定し、上限リミットセンサ13を昇降させているが、上限リミットセンサ13を固定し、移動範囲調整装置11を昇降させることも可能である。
また、本実施形態は、遮断バー12の回転を規制するために、嵌合溝12bにノックピン29を挿入している。しかし嵌合溝12bは、キー溝形状でも良い。
また、遮断バー12の繰り出しにおいて、調整環21内部のネジのピッチを変えることで、調整環21の1回転当たりの移動量を容易に変更することが可能である。
また本実施形態は、遮断バー12の回転を規制するために、嵌合溝12bにノックピン29を挿入している。しかしこの形状に限定する必要はない。例えば半円形状のノックピンと、外周に溝が形成されている遮断バーを使用して、回転を規制する際に、ノックピンの半円部を遮断バーの溝に係合させてもよい。
また、本実施形態では、顕微鏡の焦準本体17に移動範囲調整装置11を設けているが、電動タイプの一軸ステージ/XYステージでも、移動範囲調整装置11として構成できることは容易に考えられる。
また本実施形態では上限リミットセンサ13が遮断バー12によって上限リミット位置を検出している。検出の際、上限リミットセンサ13は、上限リミットセンサ13に設けられている発光素子と受光素子の間に配置される。その際、遮断バー12は、発光素子から発光され受光素子にて受光される光を遮断する。これにより上限リミット位置が検出される。
しかしこの形状に限定することはなく、例えば遮断バー12に発光素子を設け、また上限リミットセンサ13に受光素子を設けてもよい。繰り出された遮断バー12が固定された際に、発光素子が光を出射し、受光素子がこの光を受光する。このようにして上限リミットセンサ13が、上限リミット位置を検出してもよい。
下限リミットセンサ16と、下限遮断板14も同様である。なおリミットセンサには、非接触式のフォトインタラプタ型のセンサに限定することはなく、例えば接触式のセンサを用いても良い。
また本実施形態は、予圧ネジ23と、バネ25によって遮断バー12に対して付勢力を与えているがこれに限定する必要はない。例えば、予圧ネジ23の代りに調整環21の上面にプレートを設け、このプレートと遮断バー12の上面の間に弾性部材を設けて、遮断バー12に付勢力を与えてもよい。
次に本発明に係る第2の実施形態について図4及び図5を参照して説明する。図4は、本実施形態における顕微鏡電動焦準部の概略断面側面図、図5は移動範囲調整装置近傍の周辺拡大断面図である。前述した第1の実施形態と同様な構成部については同じ符合を付しその詳細な説明は省略する。図4乃至図5に示す遮断バーは、最下位位置に配置されていることを示している。
前述した第1の実施形態では電動ステージを昇降させる移動範囲調整装置を構成した電動焦準部としたが、本実施形態では対物レンズを昇降させる移動範囲調整装置を構成した電動焦準部である点で異なる。なお移動範囲調整装置11は、前述した第1の実施形態と同様な構成であるため詳細な説明は省略する。遮断バー12は、最下位位置に配置されているが、調整環21を回転させることにより上方(最上位位置)にまで繰り出すように調整することができる。本実施形態は、遮断バー12の最上位位置から最下位位置までの範囲を繰り出し長さBとしている。よってこの繰り出し長さBの範囲で遮断バー12を昇降可能である。
なお前述した第1の実施形態はステージ3が昇降したが、本実施形態は、対物レンズ69が昇降する。そのため本実施形態における移動範囲調整装置11は、対物レンズ69の移動範囲を高精度に調整して、対物レンズ69の下限リミット位置を高精度に調整する。移動範囲調整装置11は、下限リミットセンサ61の上方、且つ焦準本体63に固定配置されている。本実施形態における焦準本体63は、顕微鏡のアーム51にネジ等によって一体化されている。
よってから遮断バー12の最下位位置によって対物レンズ69の下限リミット位置が決まる。
本実施形態におけるステージ71は、試料70を載置し、XY方向に位置調整可能であり、図示しない顕微鏡ベースに固定されている。
ステージ71の上方には、複数の対物レンズ69が設けられている。この対物レンズ69は、図示しない顕微鏡本体に設けられているレボルバ等を介して対物座68に保持されている。
対物座68には、連結部材64が設けられている。この対物座68と焦準本体63は、ボール67aを有するリニアガイド67によってZ軸方向(上下方向)にガタ無く昇降することが可能である。
本実施形態におけるモータ52、連結部材64、対物座68、カップリング54、スクリューネジ55a、ナット55b、ベアリング抜け止め環56、ベアリング57の配置構成は、前述した第1の実施形態におけるモータ6、連結部材15、ステージ受け部4、カップリング7、スクリューネジ8a、ベアリング10、ベアリング抜け止め環9、ベアリング10の配置構成と同様である。
連結部材64には、モータ52の回転により生じる回転力がスクリューネジ55aを介して伝達される。これにより連結部材64は昇降可能となっている。このように連結部材64が昇降することで対物座68も同様に昇降する。
また連結部材64には、下限リミットセンサ61及び上限遮断板62がネジ等により一体化して設けられている。
下限リミットセンサ61は、フォトインタラプタ型のセンサ等である。下限リミットセンサ61の構成は、前述した第1の実施形態における上限リミットセンサ13と同様である。この下限リミットセンサ61は、連結部材64(対物レンズ69)が下降できる限界位置(以下、下限リミット位置)にまで移動したことを検出する。
モータ52の回転により連結部材64が移動した際に、下限リミットセンサ61も移動する。移動によって下限リミットセンサ61に設けられている発光素子と受光素子の間に、遮断バー12が非接触で挿入される。挿入された遮断バー12は、発光素子から出射され受光素子にて受光される光を遮蔽する。これにより連結部材64が下限リミット位置にまで移動したことを下限リミットセンサ61は検出する。
焦準本体17には、上限リミットセンサ59がネジ等により固定されている。
この上限リミットセンサ59は、フォトインタラプタ型のセンサ等である。上限リミットセンサ59の構成は、下限リミットセンサ61と同様である。上限リミットセンサ59は、連結部材64(対物レンズ69)が上昇できる限界位置(以下、上限リミット位置)にまで移動したことを検出する。
モータ52の回転により連結部材64が移動した際に、上限遮断板62も移動する。移動によって上限リミットセンサ59に配置された発光素子と受光素子の間に、上限遮断板62が非接触で挿入される。挿入された上限遮断板62は、発光素子から出射され受光素子にて受光される光を遮蔽する。これにより連結部材64が上限リミット位置にまで移動したことを上限リミットセンサ59は検出する。
上述したモータ52、移動範囲調整装置11、上限リミットセンサ13、上限リミットセンサ59、連結部材64及びその周辺に配置されている各構成部材は、カバー53により覆われ、図示していないが、ネジ等で着脱可能に、焦準本体63に取付けられている。
次に本実施形態における下限リミット位置の調整方法について説明する。
図4に示すように観察者は、対物レンズ69を使用して試料70を観察する。そのため観察者は、図示しない制御部であるコントローラ、又はハンドスイッチを操作して、焦準合わせを行う。その際、モータ52が回転を始めると、第1の実施形態と同様に連結部材64はネジの作用によってZ軸方向に昇降可能になる。同時に連結部材64を一体化して設けている対物座68及び対物座68に設けられている対物レンズ69が昇降することになる。
なおモータ52の回転方向(CW/CCW)及びネジの巻き方(右ネジ/左ネジ)により、回転方向と移動方向が決定されている。
モータ52の回転により連結部材64が上昇した際に、上限遮断板62も同時に上昇する。上昇した上限遮断板62は、上限リミットセンサ59に設けられている発光素子と受光素子の間に非接触で挿入される。挿入された上限遮断板62は、発光素子から出射され受光素子にて受光される光を遮蔽する。これにより連結部材64が上限リミット位置にまで上昇したことを上限リミットセンサ59は検出する。上限リミットセンサ59は、焦準本体63に固定されているために、連結部材64の上限リミット位置は、上限リミットセンサ59によって高精度に検出される。検出した際に、モータ52は、図示しない制御部により強制的に回転を止められるが、逆回転する(連結部材64を下降させる)ことは可能である。このように連結部材64の上昇できる上限リミット位置は、上限リミットセンサ59によって電気的に規制されている。
また連結部材64が移動した際に、下限リミットセンサ61も同時に移動する。下限リミットセンサ61は移動した際に、上述したように高精度に繰り出されている遮断バー12が発光素子と受光素子との間に非接触で挿入される。挿入された遮断バー12が発光素子から出射され受光素子にて受光される光を遮蔽する。これにより連結部材64が下限リミット位置にまで移動したことを下限リミットセンサ61は高精度に検出する。検出した際に、モータ52は、図示しない制御部により強制的に回転を止められるが、逆回転する(連結部材64を上昇させる)ことは可能である。
図4、図5に示す遮断バー12は、最下位位置に配置されている。調整環21を回転させることで、遮断バー12は、繰り出し長さBの範囲内で繰り出すことができる。その際、上述したように遮断バー12は、バックラッシが無いために高精度に繰り出すことができる。これにより連結部材64の下限リミット位置を高精度に調整することができる。下限リミット位置の調整できる範囲は、全ストローク長にわたって可能である。例えば試料70の高さによっては、遮断バー12を上限リミット位置を検出する上限リミットセンサ59にまで繰り出し、下限リミット位置を上限リミット位置として調整することもできる。
下限リミット位置の調整方法には、試料70と対物レンズ69との当接を防止するために、焦準位置より微小に下方、且つ対物レンズ69の先端が試料70に当接しない位置に下限リミット位置を調整することが一般的である。
より詳細に調整方法を説明すると、図示していないネジ等を緩めて観察者はまずカバー53を焦準本体63から外す。次に観察者は、観察する試料70をステージ71上に載せる。
次に観察者は、使用する複数の対物レンズ69の中から最もWD(焦準位置と対物レンズ先端の距離)の短い対物レンズで焦準を合わせる。さらに観察者は、対物座68を前述したコントローラ等によって下降させ、対物レンズ69と試料70が干渉しない程度の位置で対物座68を停止させる。この状態で観察者は、前述したように調整環21を回転させて遮断バー12を繰り出して下限リミット位置を調整する。調整後、下限リミットセンサ61が下限リミット位置を検出した際に、例えば観察者にブザー等の音や、発光により知らせるように設定する。つぎにストッパツマミ27を回転させて調整環21の固定を行う。
この設定後、例えば、同じ高さの試料70を交換する際に、一旦対物座68を適当な位置にまで上昇させ、試料70を交換してから、再び対物座68を下降させる。その際、光学像のピントを見ながらピント位置を探して停止させても良いし、対物座68を一旦下限リミット位置まで下降させてから、上昇させる方法もある。
本実施形態は、上記第1の実施形態と同様にバネ25によって遮断バー12にバックラッシが生じることを防止している。そのため観察者が遮断バー12を高精度に繰り出すことができ、対物レンズ69の移動範囲を高精度に調整できる。これにより観察者は、対物レンズ69の下限リミット位置を高精度に調整することができる。
また本体枠26は、焦準本体63に固定され、調整環21は、本体枠26に嵌合している。繰り出した遮断バー12を固定する際、観察者は、ストッパツマミ27を調整環21に当接させることで、調整環21をずらすことなく調整環21の回転を止めている。よって観察者は、遮断バー12を高精度に固定することができる。これにより観察者は、対物レンズ69の下限リミット位置を高精度に設定できる。
また本実施形態における上限リミットセンサ59と下限リミットセンサ61等の配置構成は、前述した第1の実施形態における上限リミットセンサ13と下限リミットセンサ16等の配置構成と同様であり、本実施形態における上限リミットと下限リミットの位置調整は、上述した第1の実施形態における下限リミットと上限リミットの位置調整と同様である。よって本実施形態におけるリミット調整は第1の実施形態におけるリミット調整と同様の効果を得ることができる。
また変形例として第1の実施形態と同様にカバー53に開口部を設けて、調整環21(ツマミ30)とストッパツマミ27を開口部から突出させるように構成しても良い。
また、本実施形態は、移動範囲調整装置11を固定し、下限リミットセンサ61を昇降させているが、下限リミットセンサ61を固定し、移動範囲調整装置11を昇降させることも可能である。
また、本実施形態は、遮断バー12の回転を規制するために、嵌合溝12bにノックピン29を挿入している。しかし嵌合溝12bは、キー溝形状でも良い。
また、遮断バー12の繰り出しにおいて、調整環21内部のネジのピッチを変えることで、調整環21の1回転当たりの移動量を容易に変更することが可能である。
また、本実施形態では、遮断バー12を下方に繰り出している。対物レンズ69は、顕微鏡を載置している机の表面よりも上方に位置する。よって移動範囲調整装置11を焦準本体63の底面部に逆向きで付ける。これにより遮断バー12を上向きに繰り出すことで対物レンズ69の下限リミット位置を調整することができる。なお本実施形態では対物レンズ69のみを昇降させる構成としたがこれに限定することはなく例えば複数の対物レンズを保持するレボルバを昇降させる構成としても良い。
次に本発明に係る第3の実施形態について図6乃至図8を参照して説明する。図6は本実施形態におけるガイド部材の概略断面図、図7は図6に示したガイド部材の平面図、図8は図6に示したガイド部材の一部拡大概略断面図である。 図6乃至図8に示すように遮断バー12は、繰り出し長さCの中間に位置している。遮断バー12は、繰り出し長さCの範囲内であればこの中間位置からさら伸ばすことも、縮めることも可能である。
前述した第1の実施形態と同様な構成部については同じ符合を付しその詳細な説明は省略する。本実施形態における移動範囲調整装置11は、前述した第1の実施形態と同様な構成であるため詳細な説明は省略する。
前述した第1の実施形態の移動範囲調整装置11は、昇降するステージ3の移動範囲を調整し上限リミット位置を調整した。また前述した第2の実施形態の移動範囲調整装置11は、昇降する対物レンズ69の移動範囲を調整し下限リミット位置を調整した。しかしながら本実施形態の移動範囲調整装置11は、ステージの移動範囲を調整し移動位置を調整する。本実施形態におけるステージは、1軸(X方向、またはY方向)のみに移動する。
移動部材(ステージ)96を移動可能に保持する保持部としてのガイド本体92には、側板91,93と、ガイド部材94,95とが設けられている。なおこれらは一体的に形成されても構わない。
側板91,93は、ガイド本体92の短手方向両側に図示しないネジ等により固定されている。この側板91,93には、移動範囲調整装置11と、遮断バー12をガイド本体92に挿入するための図示しない開口部と、が設けられている。移動範囲調整装置11は、ネジ等によって固定されている。移動範囲調整装置11は、遮断バー12を繰り出し長さCの範囲内で繰り出すことができる。開口部には、遮断バー12が挿入される。開口部は、遮断バー12が後述する移動部材96の側面96aの中央に当接するように形成されている。
ガイド部材94,95は、ガイド本体92の長手方向両側に図示しないネジ等により固定されている。またガイド部材94,95は、後述する移動部材96に対向する面にV溝98,99を設けている(V溝99は図示せず)。
移動部材96は、側板91,93及びガイド部材94,95に囲まれている。移動部材96は、ガイド部材94,95に沿ってのみ移動する。移動部材96の長手方向両側面(ガイド部材94,95と対向する面)には、図示していないV溝がそれぞれ設けられている。
移動部材96に設けられたV溝と、ガイド部材94,95に設けられたV溝98,99には、複数のボール97が介挿されている。そのため移動部材96は、ボール97を介してガイド部材94,95に沿って移動可能である。観察者が移動部材96を移動させる際、観察者は、図示していない取っ手によって移動部材96を移動させる。移動部材96の移動範囲は、側板91と側板93の間である。
次に移動範囲調整装置による移動部材の移動位置調整方法について説明する。
観察者は、前述した第1及び第2の実施形態と同様にストッパツマミ27を緩め、ツマミ30にて調整環21を回転させる。次に観察者は遮断バー12を繰り出し、繰り出し長さCを調節する。これにより移動部材96の移動範囲が調整され、移動位置が調整される。そして次に観察者は、ストッパツマミ27にて調整環21を圧接させ、調整環21の回転を止める。観察者は、図示していない取っ手を保持して移動部材96をガイド部材94,95に沿って移動させる。その際、観察者は移動部材96の側面96aを遮断バー12の先端に当接させる。移動部材96は、移動位置に配置される。
このように移動範囲調整装置11は、遮断バー12を繰り出すことによって移動部材96のストロークを規制することができる。なお移動部材96は、遮断バー12の繰り出し長さCの範囲内で移動することができる。
本実施形態は、バネ25によって遮断バー12にバックラッシが生じることを防止している。そのため観察者は、遮断バー12を高精度に繰り出すことができる。これにより観察者は、移動部材96の位置決めを高精度に調整することができる。
また繰り出した遮断バー12を固定する際、観察者は、ストッパツマミ27を調整環21に当接させて調整環21の回転を止めている。当接の際、調整環21がずれることは無いために移動部材96の移動位置を高精度に固定することができる。
また、遮断バー12の繰り出し長さCにおいて、調整環21内部のネジのピッチを変えることで、調整環21の1回転当たりの移動量を容易に変更することが可能である。
また、移動範囲調整装置11は、コンパクトな構成であり、操作部は固定されている。よって観察者は、移動部材96の調整がしやすく、微細な位置決めも容易に調整できる。また遮断バー12は、調整環21内側のメネジと噛合っており、ネジの引っ張り応力と同等の衝撃力にも耐え得る剛性を確保できている。また、予圧ネジ23とバネ25の作用で、ネジのバックラッシ(長さ0.2mm位)を一方向(遮断バー12の先端方向)に寄せているため、移動部材96が、遮断バー12に当接した際には、バネ25の弾性力により、衝撃を緩和することができる。
本実施形態の変形例として、移動範囲調整装置11のストッパ時の耐荷重はネジのピッチ/遮断バー12等の構成部品の直径等により簡単に剛性をあげることが可能であり、容易に考えられる。
また、移動部材96が、遮断バー12に当接した際の衝撃を緩和させる緩和力の大きさも、バネの弾性力に左右されており、バネ径を広げる/線形を大きくする/バネ長を長くすること等により調整が可能である。
また、調整環21を回転した際の遮断バー12の繰り出し長さであるが、ネジのピッチを変えることにより、調整環の1回転当たりの移動量を容易に変更することが可能である。
本実施形態における移動範囲調整装置11は、ステージ3の上限リミット位置、対物レンズ69の下限リミット位置、移動部材96の移動範囲を調整している。しかしこれらに限定されることはない。例えば上述した第3の実施形態では、手動タイプの一軸ステージであるが、XYステージ(2軸)、またはZステージでも構成できることは容易に考えられる。
このように本発明は、上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合せにより種々の発明を形成できる。
本発明に係る第1の実施形態に関わる顕微鏡電動焦準部周辺の概略断面側面図である。 図1に示した断面部の拡大図である。 電動焦準部に設けられた移動範囲調整装置の拡大断面図である。 本発明に係る第2の実施形態に関わる顕微鏡電動焦準部周辺の概略断面側面図である。 移動範囲調整装置近傍の周辺拡大断面図である。 本発明に係る第3の実施形態に関わるガイド部材の概略断面図である。 図6に示したガイド部材の平面図である。 図6に示したガイド部材の一部拡大概略断面図である。
符号の説明
1…対物レンズ、2…試料、3…ステージ、4…ステージ受け部、5…リニアガイド、5a…ボール、6…モータ、7…カップリング、8a…スクリューネジ、8b…ナット、9…ベアリング抜け止め環、10…ベアリング、11…移動範囲調整装置、12…遮断バー、12a…オネジ、12b…嵌合溝、12c…穴、13…上限リミットセンサ、14…下限遮断板、15…連結部材、16…下限リミットセンサ、17…焦準本体、18…カバー、21…調整環、22…メネジ、23…予圧ネジ、24…ピン、25…バネ、26…本体枠、27…ストッパツマミ、28…固定環、29…ノックピン、51…アーム、52…モータ、53…カバー、54…カップリング、55a…スクリューネジ、55b…ナット、56…調整環、57…ベアリング、59…上限リミットセンサ、61…下限リミットセンサ、62…上限遮断板、63…焦準本体、64…連結部材、67…リニアガイド、67a…ボール、68…対物座、69…対物レンズ、70…試料、71…ステージ、91…側板、92…ガイド本体、93…側板、94,95…ガイド部材、96…移動部材、96a…側面、97…ボール。

Claims (6)

  1. 試料を載置するステージと、前記ステージに対向して配置される対物レンズとの相対距離を調整する可動部の移動範囲を調整する移動範囲調整装置において、
    本体枠と、
    前記本体枠に対して回転可能に保持され、内側にネジ部が形成されている円筒状の調整部と、
    前記可動部の移動を制限し、前記ネジ部に螺合されるとともに前記調整部の回転に応じて前記調整部の軸方向に移動可能な制限部と、
    前記制限部に対して前記軸方向に付勢力を与える付勢部と、
    を具備することを特徴とする移動範囲調整装置。
  2. 前記調整部は、
    前記本体枠に嵌合される調整環と、
    前記本体枠から前記調整環の抜出を防止する固定環と、
    を具備することを特徴とする請求項1に記載の移動範囲調整装置。
  3. 前記本体枠は、
    前記制限部の回転を規制する規制部を具備することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の移動範囲調整装置。
  4. 前記可動部の制限位置を検知する検知部をさらに具備することを特徴とする請求項1乃至請求項3に記載の移動範囲調整装置。
  5. 前記付勢部は、
    前記ネジ部に螺合されるとともに前記調整部の回転に応じて前記調整部の軸方向に移動可能なネジ部材と、
    前記制限部に付勢力を与える弾性部と、
    前記調整部の回転に対する前記ネジ部材の回転を規制する規制部材と、
    を具備することを特徴とする請求項1乃至4記載の移動範囲調整装置。
  6. 試料を載置するステージと、
    前記ステージを移動可能に保持する保持部と、
    前記保持部に対して回転可能に保持され、内側にネジ部が形成された円筒状の調整部と、
    前記ステージの移動を制限し、前記ネジ部に螺合されるとともに前記調整部の回転に応じて前記調整部の軸方向で且つ前記ステージの移動方向に移動可能な制限部と、
    前記制限部に対して前記軸方向に付勢力を与える付勢部と、
    を具備することを特徴とする移動範囲調整装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2017204454A (ja) * 2016-05-13 2017-11-16 株式会社豊田自動織機 観察装置、及び観察方法

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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