JP2006293223A - ステージ傾き調整装置及び顕微鏡ステージ - Google Patents

ステージ傾き調整装置及び顕微鏡ステージ Download PDF

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Abstract

【課題】 スペース的な制約を受けることなく、精度の高い傾き調整を可能としたステージ傾き調整装置及び顕微鏡ステージを提供する。
【解決手段】 ステージ101の中座ステージ102が設けられる開口部101a周縁に沿って等間隔に2個所の傾き調整部200と1個所のステージ支持部300を配置し、これら傾き調整部200の鋼球204とステージ支持部300の鋼球206により中座ステージ102を3点支持し、このうち傾き調整部200において、ツマミ201bを回転操作し、回転操作軸201のねじ部201aの移動座203のねじ穴203cへのねじ込みを調整し、移動座203を移動させて鋼球204と中座ステージ102のテーパ面102bとの当接位置を変化させることにより、ステージ支持部300の鋼球206によるテーパ面102bの支持点を中心に中座ステージ102の傾きを調整する。
【選択図】 図2

Description

本発明は、観察試料を載置するステージの傾きを調整するステージ傾き調整装置及び顕微鏡ステージに関するものである。
一般に、ステージ上に観察試料を載置し、この観察試料をステージの上側に配置された対物レンズにより観察する正立顕微鏡では、観察試料のステージ固定面と観察面が異なるので、観察試料の厚さ方向のバラツキ、つまり、試料両面の平行度のバラツキがそのまま片ボケとなって現れる。一方、ステージ上に観察試料を載置し、この観察試料をステージの下側に配置された対物レンズにより観察する倒立顕微鏡の場合は、観察試料のステージ固定面と観察面が同じになるので、観察試料両面の平行度のバラツキは問題ないが、観察試料の観察面の平面度が求められている。
このため、これらの光学顕微鏡により試料観察を行なう場合、観察試料表面を磨いたり、観察試料をスライドガラス上にセットし試料の平行度を高めた状態にしてからステージ上に載置し観察を行なうのが一般的である。
ところが、これまでの光学顕微鏡では、観察試料側に観察面の平面度や平行度などの精度を持たせているため、これら観察試料を載置するステージ面の傾き調整については、基本的に行わないのが現状である。しかし、例えば、顕微鏡観察を高倍率で行うような場合、対物レンズのピントの合っている範囲(被写界深度)が短くなるので、ステージが僅かでも傾いていると、観察視野内で片ボケが発生してしまう。このような観察視野内での片ボケは、視野と深度の関係なので、高倍率での観察だけにとどまらず、広視野観察などの場合にも起こり得る。
そこで、従来、特許文献1に開示されるように試料を載置するための上面部と凸面状の底面を有する試料台を、試料台底面と接して傾斜可能に、圧電素子の上部に配されたサポート部により保持するように構成した傾き調整手段が提案されている。
特開平6-258070号
しかしながら、特許文献1に開示される傾き調整手段は、試料台を、圧電素子の上部に配されたサポート部により傾斜可能に保持するもので、試料台の他に、サポート部及び圧電素子が用いられる構成となっているため、このような構成の傾き調整手段を更にステージ上に配置するとなると、大きなスペースを必要とし、顕微鏡全体が大型化するとともに、価格的にも高価なものになるという問題を生じる。
本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、スペース的な制約を受けることなく、精度の高い傾き調整を可能としたステージ傾き調整装置及び顕微鏡ステージを提供することを目的とする。
請求項1記載の発明は、対物レンズの光軸に対して直交する平面を有し、且つ前記平面に円形の開口部が形成されたステージ本体と、該ステージ本体の開口部に着脱可能に設けられる中座ステージとを有する顕微鏡ステージに設けられるものであって、前記ステージ本体の開口部周縁部に、前記平面方向に沿って配置された回転操作部材と、前記回転操作部材の回転操作に応じて前記ステージ本体の平面方向に沿って移動する移動部材と、前記移動部材に設けられ、且つ前記中座ステージに当接する当接部材を有し、前記移動部材の移動に応じて前記当接部材を介して前記中座ステージに傾きを発生させる傾き発生手段と、を有する傾き調整部を具備したことを特徴としている。
請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明において、前記傾き発生手段は、前記移動部材に設けられ、且つ前記中座ステージに当接する球体と、前記中座ステージの前記球体が当接する面に形成されるテーパ面を有し、前記移動部材の移動に応じた前記球体の前記テーパ面に沿った移動により前記中座ステージに傾きを発生させることを特徴としている。
請求項3記載の発明は、請求項1記載の発明において、前記傾き発生手段は、前記移動部材に設けられ、且つ前記中座ステージ面に当接する球体と、前記中座ステージの前記球体が当接する面に形成される溝幅が徐々に変化するような断面V字状の溝部を有し、前記移動部材の移動に応じた前記球体の前記溝部に沿った移動により前記中座ステージに傾きを発生させることを特徴としている。
請求項4記載の発明は、請求項3記載の発明において、さらに前記中座ステージを前記ステージ本体側に押し付ける弾性力を作用させる弾性部材を有することを特徴としている。
請求項5記載の発明は、請求項1乃至4のいずれかに記載の発明において、前記傾き調整部は、前記ステージ本体の開口部周縁の円周方向に沿って等間隔に複数配置されることを特徴としている。
請求項6記載の発明は、請求項1乃至4のいずれかに記載の発明において、前記傾き調整部は、前記ステージ本体の開口部周縁の円周方向に沿って等間隔の3点の位置のうち、少なくとも2点の位置に配置されることを特徴としている。
請求項7の発明は、対物レンズの光軸に対して直交する平面を有し、且つ前記平面に円形の開口部が形成されたステージ本体と、該ステージ本体の開口部に着脱可能に設けられる中座ステージとを有する顕微鏡ステージであって、前記ステージ本体の開口部周縁部に、前記平面方向に沿って配置された回転操作部材と、前記回転操作部材の回転操作に応じて前記ステージ本体の平面方向に沿って移動する移動部材と、前記移動部材に設けられ、且つ前記中座ステージに当接する当接部材を有し、前記移動部材の移動に応じて前記当接部材を介して前記中座ステージに傾きを発生させる傾き発生手段とを有する傾き調整部を具備したことを特徴としている。
本発明によれば、スペース的な制約を受けることなく、精度の高い傾き調整を可能としたステージ傾き調整装置及び顕微鏡ステージを提供できる。
以下、本発明の実施の形態を図面に従い説明する。
(第1の実施の形態)
図1は、本発明の第1の実施の形態に適用される倒立顕微鏡の概略構成を示している。
図1において、100は顕微鏡本体で、この顕微鏡本体100の上部には、ステージ固定部を構成する前側固定部100aと後側固定部100bが設けられている。これら前側固定部100aと後側固定部100b上には、ステージ本体として板状のステージ(プレーンステージ)101が固定されている。このステージ101は、後述する対物レンズ104の光軸Oに対して直交する平面を有し、この平面の中央部に試料観察のための後述する開口部101aが形成されている。この開口部101aには、中座ステージ102が着脱可能に装着されている。中座ステージ102には、観察試料103が載置される。
ステージ101の下方には、対物レンズ104が配置されている。対物レンズ104は、倍率の異なる複数本(図面では1本のみを示している。)がレボルバー105に保持されている。レボルバー105は、回転操作可能になっていて、複数本の対物レンズ104を択一的に光軸O上に位置させるようになっている。
レボルバー105は、レボルバ台106を介して顕微鏡本体100に保持されている。レボルバ台106には、顕微鏡本体100内部の図示しないラック・ピニオン機構を介して焦準ハンドル107が接続されている。焦準ハンドル107は、検鏡者により回転操作されるもので、この回転運動がラック・ピニオン機構を介してレボルバ台106の光軸O方向の直線運動に変換され、ステージ101と対物レンズ104との相対距離を変化させることで、観察試料103のピント合わせを可能にしている。
レボルバー105の下方には、落射投光管108が配置されている。この落射投光管108は、顕微鏡本体100の背面(図中左側面)の光軸Oと直交する方向に配置されている。また、落射投光管108の先端には、ランプハウス109が配置されている。このランプハウス109には、光源(不図示)として、例えばハロゲンランプが内蔵されている。このランプハウス109からの光は、落射投光管108を通って不図示のハーフミラーで観察光軸O方向に反射され、対物レンズ104を介して観察試料103の下方から照射される。この場合、観察試料103に照射されるランプハウス109からの光は、顕微鏡本体100正面に配置された調光ボリューム110により明るさを調整できるようになっている。
そして、観察試料103から反射した光は、対物レンズ104を透過し、さらに不図示の光学系を介して顕微鏡本体100正面に配置された鏡筒111の接眼レンズ112により観察される。
次に、このような倒立顕微鏡に用いられるステージ101をさらに説明する。
図2(a)(b)は、ステージ全体の概略構成を示す図で、同図(b)は、同図(a)のa、o、b、c、dに沿った断面図である。また、図3は、図2(a)のa、oに沿った断面図である。
図2(a)(b)において、101は、上述した顕微鏡本体100上部に固定されたステージ本体としてのステージで、このステージ101は、対物レンズ104の光軸Oに対して直交する平面の中央部に円形の開口部101aが形成されている。この開口部101aは、周縁部に沿って段部101bが形成され、この段部101bを介した周縁101c上に中座ステージ102が緩い嵌合状態で設けられている。中座ステージ102は、円板状をなすもので、中央部に開口部102aが形成されている。また、中座ステージ102の周縁部下面には、中心に向かって傾斜するようなテーパ面102bが形成されている。
ステージ101の開口部101a周縁には、円周方向に沿って所定間隔(図示例では120°)をおいた各点ABCのうち、点A、Bの2個所に傾き調整部200、残りの点Cの1個所にステージ支持部300が配置されている。
傾き調整部200は、図3に示すように構成されている。この場合、ステージ101上面の開口部101a周縁部には、凹部101dが形成され、この凹部101dからステージ101周面まで、ステージ101の半径方向に沿った孔部101eが貫通して形成されている。この孔部101eは、凹部101d側開口部の内周面にねじ部101fが形成されている。
孔部101eには、回転操作部材として回転操作軸201が挿入されている。この回転操作軸201は、先端部に所定ピッチ(例えば、右ねじ:0.5mm)のねじ部201aが形成されるとともに、基端部にツマミ201bが設けられ、さらに中間部に先端部側が小径になるような段部201cが形成されている。このような回転操作軸201は、先端部のねじ部201aが凹部101d内に位置され、段部201cが孔部101e内部に位置されている。また、回転操作軸201は、ねじ部101fにねじ込まれる筒状の止めねじ202に段部201cが当接され、ステージ101に対して回転可能で、且つ軸方向に移動しないように固定されている。
凹部101dには、移動部材しての移動座203が配置されている。この移動座203は、凹部101dの開口側上面にV字状の溝部203aが形成されている。この溝部203aには、当接部材としての球体、ここでは鋼球204が位置決め固定されている。この鋼球204は、V字状の溝部203aに固定保持された状態で、中座ステージ102の周縁部下面のテーパ面102bに当接され、テーパ面102bとともに傾き発生手段を構成している。
移動座203には、回転操作軸201の中心軸方向に沿って延出部203bが形成されている。この延出部203bには、回転操作軸201先端部のねじ部201aがねじ込まれるねじ穴203cが形成されている。このねじ穴203cは、回転操作軸201先端部のねじ部201aのねじ込み量に応じて移動座203を回転操作軸201の中心軸方向に移動させるものである。
移動座203の延出部203b周囲には、押え部材205が配置されている。この押え部材205は、延出部203b周囲を挟むようにして左右、上下方向各々に最小のガタ状態で凹部101d底面に固定することで、移動座203全体の回転操作軸201の中心軸方向に沿った移動をスムーズにしている。
一方、ステージ支持部300は、図2(b)に示すようにステージ101の開口部101aの周縁101c上に直接V字状の溝部101gが形成されている。この溝部101gには、鋼球206が位置決め固定されている。この鋼球206は、V字状の溝部101gに保持された状態で、中座ステージ102の周縁部下面のテーパ面102bに当接されている。
このような構成において、まず、初期設定としては、傾き調整部200での鋼球204の高さ位置を、ステージ支持部300での鋼球206の高さ位置と一致させるように設定しておく。
この状態から、中座ステージ102の傾き調整を行なうには、傾き調整部200においてツマミ201bを回転操作する。例えば、ツマミ201bを右回転させると、回転操作軸201の回転により、移動座203は、ねじ穴203cへのねじ部201aのねじ込み(ピッチ(右ネジ:0.5mm))に応じて回転操作軸201の中心軸に沿って外側に向けて移動する。移動座203の移動により中座ステージ102のテーパ面102bに対する鋼球204の当接位置が変わり、中座ステージ102は、下がる方向に移動される。また、ツマミ201bを左回転させると、移動座203は、ねじ穴203cへのねじ部201aのねじ込みに応じて内側に移動する。移動座203の移動により中座ステージ102のテーパ面102bに対する鋼球204の当接位置の変化により、中座ステージ102は、上がる方向に移動される。 この場合、テーパ面102bに沿って鋼球204が移動することによる中座ステージ102の傾き角度は、次式で求められる。ここで、図4に示すように中座ステージ102に対する傾き調整部200の位置を点A、B、ステージ支持部300の位置を点Cとすると、この状態で、A点の傾き調整部200の鋼球204をテーパ面102bに沿って移動したときの中座ステージ102の傾き角度Zは、
Z≒tan−1(Y・sin(θ/L))
で求められる。ここで、Yは鋼球204の移動量、θはテーパ面102bのテーパ角度、Lは支点と作用点の距離である。
これにより、例えば、Y=2mm、θ=5°、L=86mmとすると、Z≒0.12°となり、回転操作軸201のツマミ201bを回転させると、ねじ部201aの1回転0.5mmピッチのねじ込みにより、1回転0.03°(1.8')の角度変化量が得られることとなる。
このような傾き調整部200による傾き調整を図4に示すA、B点の2個所で行なうと、中座ステージ102は、C点のステージ支持部300の鋼球206によるテーパ面102bへの支持点を中心に上下動され、傾き角度の調整が行われる。
この場合、中座ステージ102は、周縁部のテーパ面102bのテーパ角度により最大調整傾き角度を任意に設定できるが、元々の平行度は、ステージ101側である程度確保されているため、中座ステージ102については、ステージ101上面に対して僅かな角度調整ができれば十分である。ここでは、中座ステージ102の傾き振れ角は、±0.2°程度であり、この程度ならば、中座ステージ102自身が傾き過ぎて、ステージ101中央部の円形の開口部101aと干渉するようなことは発生しない。
次に、実際に倒立顕微鏡により試料観察を行なう場合を説明する。
まず、観察試料103をステージ101の中座ステージ102上に載置する。次に、不図示の電源スイッチをオンにして、ランプハウス109の不図示の光源を点灯する。
ランプハウス109からの光は、落射投光管108を通り不図示のハーフミラーで反射し、対物レンズ104を介して観察試料103の下方から照射される。また、観察試料103から反射した光は、対物レンズ104を透過し、不図示の光学系を介して鏡筒111の接眼レンズ112により観察される。
この場合、検鏡者は、調光ボリューム110を回転させて観察試料103に照射される光の必要な明るさを確保し、接眼レンズ112を覗きながら焦準ハンドル107を回して観察試料103にピントを合わせる。その後、観察試料103を動かして見たい場所を探す。ここでは、観察試料103を手で持って観察視野内で動かすようになる。
この場合、中座ステージ102の傾き振れ角は、±0.2°程度で、傾き角度は小さく抑えられているので、例え中座ステージ102の傾き角度が調整されていなくても、観察条件(倍率、視野)によっては、全く片ボケは発生することがない。
次に、高倍率観察や広視野観察により観察視野内において片ボケが発生したような場合は、傾き調整部200において、ツマミ201bをボケ具合によって右又は左に回転操作し、回転操作軸201を回転させて移動座203のねじ穴203cへのねじ部201aのねじ込み量を調整し、移動座203を移動させて鋼球204と中座ステージ102のテーパ面102bとの当接位置を変化させ中座ステージ102の傾きを調整する。この場合、中座ステージ102は、2個所の傾き調整部200の鋼球204と1個所のステージ支持部300の鋼球206により3点支持されているので、傾き調整部200による傾き調整を図4に示すA、B点の2個所で行なうと、C点のステージ支持部300の鋼球206によるテーパ面102bの支持点を中心に上下動され、傾き角度の調整が行われる。このとき、中座ステージ102は、ステージ101開口部101aに対して緩い嵌合状態で設けられているため、観察視野内の像は僅か移動するが、傾き調整部200による鋼球204の移動に伴う中座ステージ102の角度変化は極めて小さいので、観察像を視野内に止めることができる。また、中座ステージ102に対する耐荷重としては、中座ステージ102の剛性により決まるが、従来の傾き調整をしないものと相違するところは無く、逆に鋼球204、206による3点支持により面接触により支持するものと比べ、ガタ付などに対する安定性を高めることができる。
従って、このようにすれば、ステージ101の中座ステージ102が設けられる開口部101a周縁に沿って等間隔に2個所の傾き調整部200と1個所のステージ支持部300を配置し、これら傾き調整部200の鋼球204とステージ支持部300の鋼球206により中座ステージ102を3点支持し、このうち傾き調整部200において、ツマミ201bを回転操作し、回転操作軸201のねじ部201aの移動座203のねじ穴203cへのねじ込み量を調整し、移動座203を直線移動させて鋼球204と中座ステージ102のテーパ面102bとの当接位置を変化させることにより、ステージ支持部300の鋼球206によるテーパ面102bの支持点を中心に中座ステージ102の傾きを高い精度で調整することができる。これにより、顕微鏡観察を高倍率で行う場合の観察視野内で片ボケが発生するような場合も、中座ステージ102の傾きを調整することで、片ボケの修正を確実に行なうことができる。また、広視野観察での片ボケに対しても同様で、傾き調整部200のツマミ201bを回転操作し、中座ステージ102の傾きを微調整することにより、片ボケの修正を確実に行なうことができる。
また、傾き調整部200を構成する回転操作軸201、止めねじ202、移動座203、押え部材205の各部品は、ステージ101の平面方向に配置され、高さ方向を低く抑えられ、ステージ101上方に突出しないように組み込まているので、厚みのないステージ101に対しても容易に適用することができる。これによりスペース的な制約を受けることがなく、顕微鏡構成(ステージ位置、レボルバ位置)の変更を伴うことがない。さらに、各構成部品は、通常の精度で容易に製作できるものであり、価格的にも安価にできる。
なお、上述した第1の実施の形態では、鋼球204は、移動座203のV字状の溝部203aに固定保持されていたが、回転自在に保持するようにしても同様な効果が得られる。この場合、鋼球204を緩めの嵌合穴に落し込むような方法が考えられる。また、回転操作軸201のねじ部201aは、右ネジで、ピッチ0.5mmのものを用いたが、左ネジ、さらに異なるピッチのものも使用可能である。さらに、移動座203は、延出部203b周囲に設けられた押え部材205により移動可能に支持されるようにしたが、最小のガタで可動支持できるものであれば、ボール、ローラ等他のガイド方法も容易に考えられる。また、中座ステージ102の材料は、剛性を確保できて鋼球204の磨耗に耐えられるものならば何であってもよい。
(第2の実施の形態)
次に、本発明の第2の実施の形態を説明する。
図5(a)(b)は、第2の実施の形態に適用されるステージ全体の概略構成を示す図で、同図(b)は、同図(a)のh、o、i、j、kに沿った断面図である。また、図6は、図5(a)のi、oに沿った断面図、図7は、図5(a)のhoに沿った断面図、図8は、図5(a)のq、oに沿った断面図である。なお、これら図5乃至図8は、第1の実施の形態で述べた図1乃至図3と同一部分には、同符号を付している。
この場合、図5(a)に示すA点の傾き調整部400では、図7に示すように鋼球204に対応する中座ステージ401の周縁部下面にV字状の溝部402が形成されている。この断面V字状の溝部402は、図9に示すように中座ステージ401の周縁から中心に向かって、溝幅が徐々に小さくなるような形状をしたもので、移動座203の移動にともない、鋼球204が溝部402に沿って移動すると、溝部402への鋼球204の挿入量を変化させることで、中座ステージ401の上下方向の移動を可能にし、傾き発生手段を構成している。この場合、傾き調整部400付近では、中座ステージ401下面は、上面と平行(平行の必要はなく加工上有利)となっている。
また、図5(a)に示すB点の傾き調整部500では、図8に示すように鋼球204に対応する中座ステージ401の周縁部下面にテーパ面403が形成されている。このテーパ面403は、図9に示すように中座ステージ401の周縁から中心に向かって傾斜したもので、移動座203の移動にともない、鋼球204をテーパ面403に当接させて移動させることで、中座ステージ401の上下方向の移動調整を可能にし、ここでも傾き発生手段を構成している。
さらに、図5(a)に示すC点のステージ支持部600では、図6に示すようにステージ101の開口部101aの周縁に直接V字状の溝部101gが形成されている。この溝部101gには、鋼球206が位置決め固定されている。また、鋼球206に対応する中座ステージ401の周縁部下面にV字状の溝部404が形成されている。このV字状の溝部404は、鋼球206が嵌合されることで、中座ステージ401の位置決めを行なうようにしている。この場合、ステージ支持部600付近では、中座ステージ401下面は、上面と平行(平行の必要はなく加工上有利)となっている。
中座ステージ401の周縁部には、傾き調整部400と500との間、傾き調整部400とステージ支持部600の間及び傾き調整部500とステージ支持部600との間に、それぞれバネ穴405が設けられている。また、これら中座ステージ401のバネ穴405に対応するステージ101の開口部101a周縁部には、図10に示すようにバネ穴405に連通するバネ穴101hが形成されている。
これら連通するバネ穴405、101hには、弾性部材としてのコイル状の引張りバネ601が配置されている。この場合、引張りバネ601は、バネ穴405に設けられたノックピン601aとバネ穴101hに設けられたノックピン601bにそれぞれ引っかけるようにして設けられ、その引張り力により、中座ステージ401をステージ101側に押し付けるようにしている。
その他は、図1乃至図3と同様である。
このようにすると、中座ステージ401の周縁部に沿って配置された引張りバネ601により中座ステージ401をステージ101側に押し付けるようにしているので、傾き調整部400の鋼球204、傾き調整部500の鋼球204、ステージ支持部600の鋼球206をそれぞれを中座ステージ401側の溝部402、テーパ面403及び溝部404に確実に圧接させることができる。これにより、傾き調整部400、500による傾き調整の際に、中座ステージ401の傾き方向の動きのみが許容され、水平方向の前後左右の動きを防止できるので、傾き調整作業の途中で中座ステージ401が不用意に回転するのを防止することができる。つまり、中座ステージ401が不用意に回転することがないので、観察試料103が動いてしまうことがなくなり、片ボケに対する修正作業をやり易くできる。
なお、上述した第2の実施の形態では、中座ステージ401の周縁部に沿って複数のコイル状の引張りバネ601を配置したものについて述べたが、これに代えて板バネを用いることもできる。要は、中座ステージ401を弾性部材を用いてステージ101側に押し付けた状態で傾き調整ができればよく、他の手段も容易に考えられる。また、引張りバネ601の配置は、実施の形態では中座ステージ401の周縁に沿って等間隔(120°)に3個所としているが、中座ステージ401と鋼球204,206との間で押し付け力が作用すればよく、例えば、中座ステージ401の中心部に1個所や中座ステージ401の周縁部にバランスよく2〜複数個配置するようなことも容易に考えられる。
その他、本発明は、上記実施の形態に限定されるものでなく、実施段階では、その要旨を変更しない範囲で種々変形することが可能である。例えば、上述した実施の形態では、ステージ101の開口部101a周縁に沿って2個の傾き調整部200と1個のステージ支持部300を配置した例を述べたが、ステージ101の開口部101a周縁に沿って傾き調整部200のみを複数個配置するようにしてもよい。
また、上述した実施の形態では、傾き発生手段の当接部材として鋼球204を用いているが、これに代えてテーパ面102bとの接触面積を小さくした突出部材を用いることもできる。
さらに、上述した第1及び第2の実施の形態では、板状で全く動かないプレーンステージについて述べたが、XYステージに対しても適用できる。この場合、XYステージは、上ステージ、中ステージ、下ステージの3枚の構成からなっていて、中ステージには、微動操作可能なXY操作ハンドルが固定され、このX操作ハンドルを回すことで中ステージに対して上ステージをX方向に微動移動し、同様に、Y操作ハンドル回すことで下ステージに対して中ステージ(及び上ステージ)をY方向に微動移動するようになっている。そして、このようなXYステージの上ステージに中座ステージが設けられるものについて、上述したと同様にして傾き調整機能を付加することができる。
さらに、上述した第1及び第2の実施の形態では、倒立顕微鏡に適用した例を述べたが、例えば、正立顕微鏡や生物顕微鏡などの他の顕微鏡にも適用することができる。
さらに、上記実施の形態には、種々の段階の発明が含まれており、開示されている複数の構成要件における適宜な組み合わせにより種々の発明が抽出できる。例えば、実施の形態に示されている全構成要件から幾つかの構成要件が削除されても、発明が解決しようとする課題の欄で述べた課題を解決でき、発明の効果の欄で述べられている効果が得られる場合には、この構成要件が削除された構成が発明として抽出できる。
なお、上述した実施の形態には、以下の発明も含まれる。
(1)請求項7記載の顕微鏡ステージにおいて、前記傾き発生手段は、前記移動部材に設けられ、且つ前記中座ステージに当接する球体と、前記中座ステージの前記球体が当接する面に形成されるテーパ面を有し、前記移動部材の移動に応じた前記球体の前記テーパ面に沿った移動により前記中座ステージに傾きを発生させることを特徴としている。
(2)請求項7記載の顕微鏡ステージにおいて、前記傾き発生手段は、前記移動部材に設けられ、且つ前記中座ステージ面に当接する球体と、前記中座ステージの前記球体が当接する面に形成される溝幅が徐々に変化するような断面V字状の溝部を有し、前記移動部材の移動に応じた前記球体の前記溝部に沿った移動により前記中座ステージに傾きを発生させることを特徴としている。
(3)(2)記載の顕微鏡ステージにおいて、さらに前記中座ステージを前記ステージ本体側に押し付ける弾性力を作用させる弾性部材を有することを特徴としている。
(4)(1)〜(3)記載の顕微鏡ステージにおいて、前記傾き調整部が、前記ステージ本体の開口部周縁の円周方向に沿って等間隔に複数配置されることを特徴としている。
(5)(1)〜(4)記載の顕微鏡ステージにおいて、前記傾き調整部が、前記ステージ本体の開口部周縁の円周方向に沿って等間隔の3点の位置のうち、少なくとも2点の位置に配置されることを特徴としている。
本発明の第1の実施の形態に適用される倒立顕微鏡の概略構成を示す図。 第1の実施の形態のステージの概略構成を示す図。 第1の実施の形態に用いられる傾き調整部の概略構成を示す図。 第1の実施の形態の傾き調整を説明する図。 本発明の第2の実施の形態のステージの概略構成を示す図。 第2の実施の形態に用いられるステージ支持部の概略構成を示す図。 第2の実施の形態に用いられる傾き調整部の概略構成を示す図。 第2の実施の形態に用いられる傾き調整部の概略構成を示す図。 第2の実施の形態に用いられる中座ステージの概略構成を示す図。 第2の実施の形態に用いられる引張りバネ部の概略構成を示す図。
符号の説明
100…顕微鏡本体、100a…前側固定部
100b…後側固定部、101…ステージ
101a…開口部、101b…段部
101c…周縁、101d…凹部
101e…孔部、101f…ねじ部
101g…溝部、101h…バネ穴
102…中座ステージ、102a…開口部
102b…テーパ面、103…観察試料
104…対物レンズ、105…レボルバー
106…レボルバ台、107…焦準ハンドル
108…落射投光管、109…ランプハウス
110…調光ボリューム、111…鏡筒
112…接眼レンズ、200…傾き調整部
201…回転操作軸、201a…ねじ部
201b…ツマミ、201c…段部
202…止めねじ、203…移動座、203a…溝部
203b…延出部、203c…ねじ穴
204.206…鋼球、205…押え部材
300…ステージ支持部、400、500…傾き調整部
401…中座ステージ、402…溝部
403…テーパ面、404…溝部
405…バネ穴、600…ステージ支持部
601…引張りバネ、601a、601b…ノックピン

Claims (7)

  1. 対物レンズの光軸に対して直交する平面を有し、且つ前記平面に円形の開口部が形成されたステージ本体と、該ステージ本体の開口部に着脱可能に設けられる中座ステージとを有する顕微鏡ステージに設けられるものであって、
    前記ステージ本体の開口部周縁部に、前記平面方向に沿って配置された回転操作部材と、
    前記回転操作部材の回転操作に応じて前記ステージ本体の平面方向に沿って移動する移動部材と、
    前記移動部材に設けられ、且つ前記中座ステージに当接する当接部材を有し、前記移動部材の移動に応じて前記当接部材を介して前記中座ステージに傾きを発生させる傾き発生手段と、
    を有する傾き調整部を具備したことを特徴とするステージ傾き調整装置。
  2. 前記傾き発生手段は、前記移動部材に設けられ、且つ前記中座ステージに当接する球体と、前記中座ステージの前記球体が当接する面に形成されるテーパ面を有し、前記移動部材の移動に応じた前記球体の前記テーパ面に沿った移動により前記中座ステージに傾きを発生させることを特徴とする請求項1記載のステージ傾き調整装置。
  3. 前記傾き発生手段は、前記移動部材に設けられ、且つ前記中座ステージ面に当接する球体と、前記中座ステージの前記球体が当接する面に形成される溝幅が徐々に変化するような断面V字状の溝部を有し、前記移動部材の移動に応じた前記球体の前記溝部に沿った移動により前記中座ステージに傾きを発生させることを特徴とする請求項1記載のステージ傾き調整装置。
  4. さらに前記中座ステージを前記ステージ本体側に押し付ける弾性力を作用させる弾性部材を有することを特徴とする請求項3記載のステージ傾き調整装置。
  5. 前記傾き調整部は、前記ステージ本体の開口部周縁の円周方向に沿って等間隔に複数配置されることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載のステージ傾き調整装置。
  6. 前記傾き調整部は、前記ステージ本体の開口部周縁の円周方向に沿って等間隔の3点の位置のうち、少なくとも2点の位置に配置されることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載のステージ傾き調整装置。
  7. 対物レンズの光軸に対して直交する平面を有し、且つ前記平面に円形の開口部が形成されたステージ本体と、該ステージ本体の開口部に着脱可能に設けられる中座ステージとを有する顕微鏡ステージであって、
    前記ステージ本体の開口部周縁部に、前記平面方向に沿って配置された回転操作部材と、
    前記回転操作部材の回転操作に応じて前記ステージ本体の平面方向に沿って移動する移動部材と、
    前記移動部材に設けられ、且つ前記中座ステージに当接する当接部材を有し、前記移動部材の移動に応じて前記当接部材を介して前記中座ステージに傾きを発生させる傾き発生手段と
    を有する傾き調整部を具備したことを特徴とする顕微鏡ステージ。
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