JP2006337746A - 顕微鏡対物レンズ及び顕微鏡 - Google Patents

顕微鏡対物レンズ及び顕微鏡 Download PDF

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Abstract

【課題】簡単な構造により内部光学系の光軸偏心エラーを確実に防止することができる顕微鏡対物レンズ及び顕微鏡を提供する。
【解決手段】内部光学系を有する内枠1と、内枠1が光軸に沿って移動可能に嵌合された筒状の外枠5のそれぞれに、テーパ面を有する当て付け部10,11を形成するとともに、圧縮コイルばね7により内枠1を光軸方向に押圧することで、テーパ面の当て付け部10,11により内枠1に対し常に光軸上に沿って移動させるような力を作用させる。
【選択図】図1

Description

本発明は、スプリング緩衝機構を有する顕微鏡対物レンズ及び顕微鏡に関するものである。
最近、光学顕微鏡として、照明光学系により照明された標本の光学像を顕微鏡対物レンズを介して投影し、この投影された光学像をCCDカメラなどの撮像手段により撮像し、観察画像をモニターなどに表示可能にしたものが用いられている。
ところで、このような光学顕微鏡のCCDカメラに用いられる撮像素子であるCCDのサイズは、1/2,1/3インチ…と、ますます小さくなっている。ところが、CCDサイズの小型化が進むと、光学顕微鏡に取り付く対物レンズの倍率切り換えの際に、対物レンズの光軸偏心により標本の光学像がCCDの撮像面内に入らずに一部外れるような場合がある。
特に、顕微鏡対物レンズとして、スプリング緩衝機構の付いているもの、つまり、標本から対物レンズ先端までの作動距離(WD Working distance)の短いタイプのもので、標本を破壊するのを防止のため、スプリングによるクッション作用により対物レンズ先端が対物レンズ内部に退避するような機構を有するものは、対物レンズの構成が複雑になるため、対物レンズの光軸偏心量が大きくなり、上述した標本の光学像がCCDの撮像面内に入らないような事態が多々生じることがある。
図6は、スプリング緩衝機構を有する従来の顕微鏡対物レンズの一例を示している。この場合、内枠101の中空部には、光軸Zに沿って複数のレンズ群102を保持した鏡枠群103が配置されている。内枠101の一方開口には、リング部材104が螺着され、このリング部材104のねじ込みにより複数の鏡枠群103が光軸Zに沿って固定されている。また、内枠101は、外枠105の中空部に、光軸Zに沿って移動可能に挿入されている。外枠105は、一方端部にねじ部105aが形成され、不図示の顕微鏡本体に螺着可能になっている。また、外枠105の一方開口には、リング部材106が螺着されている。そして、このリング部材106と内枠101側のリング部材104との間に圧縮コイルばね107が配置され、この圧縮コイルばね107の押圧力により内枠101を光軸Z方向に移動させ、内枠前方端面101aが外枠内径端面105bに当てつけられるようになっている。一方、内枠101の外周面には、光軸Zに沿って長溝108が形成され、この長溝108に、外枠105に螺着されたピン109の先端部が挿入され、内枠101の光軸Z方向の移動の際に、内枠101が不必要に回転して光軸偏心エラーを発生するのを防止する回転防止機構が構成されている。
ところが、このように外枠105に螺着されたピン109先端部を内枠101の長溝108に挿入してなる回転防止機構を構成しても、外枠105の中空部に配置される内枠101の嵌合ガタやピン109先端部と長溝108との間に生じる僅かな隙間などが光軸偏心に影響することがあり、依然として内枠101の移動による光軸偏心エラーが発生するという問題がある。
そこで、従来、特許文献1に開示されるように、上述した図6の構成において、光軸偏心エラーを規制するための圧縮コイルばねにより、内部光学系を光軸方向に移動するように付勢すると同時に、さらに内部光学系を光軸回りに回転させるように付勢することで、ピン先端部と長溝との間に生じる僅かな隙間が原因する光軸偏心エラーの発生を防止するようにしたものや、特許文献2に開示されるように顕微鏡本体に螺着される外枠内に光学系の一部を光軸方向に移動可能にした内部光学系を嵌装し、内部光学系を光軸方向に付勢する圧縮コイルばねの他に、さらに内部光学系を外枠の内周面に付勢する板バネを設け、内部光学系が外枠に対して光軸回りに回転することがないように構成したものが考えられている。
特開平11-167066号公報 特開2000−338411号公報
ところが、特許文献1のものは、圧縮コイルばねにより内部光学系を光軸回りに回転させるように付勢することで、回転防止機構を構成するピン先端部と長溝との間に生じる僅かな隙間をなくすことはできるが、外枠の中空部に挿入される内枠の嵌合ガタを抑える効果まで期待することができず、依然、光軸偏心エラーが発生するという問題がある。
また、特許文献2のものは、内部光学系を光軸方向に付勢する圧縮コイルばねの他に、さらに内部光学系を外枠の内周面に付勢する板バネを設けることで、外枠の中空部に挿入される内枠の嵌合ガタを抑制する効果を期待することができるが、スプリング緩衝機構の動作状態が、板バネにより作用される内部光学系を外枠の内周面に付勢する力に影響される。このため、スプリング緩衝機構を適切に機能させるには、板バネの付勢量の設定が非常に難しく、安定したスプリング緩衝動作が得られないことがある。また、板バネの付勢量を安定させるために、さらに付加部品が必要になり、部品点数がが増えて構成が複雑化する可能性もある。
本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、簡単な構成により内部光学系の光軸偏心エラーを確実に防止することができる顕微鏡対物レンズ及び顕微鏡を提供することを目的とする。
請求項1記載の発明は、内部光学系を有する内枠と、前記内枠が光軸に沿って移動可能に嵌合された筒状の外枠と、前記内枠及び外枠の少なくとも一方に設けられた当て付け部と、前記内枠を前記光軸方向に押圧し、前記内枠を前記外枠に対し前記当て付け部を介して当て付ける弾性部材とを具備し、前記当て付け部は、前記弾性部材の弾性力により前記内枠が常に前記外枠との嵌合ガタをなくすように形成されることを特徴としている。
請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明において、前記当て付け部は、テーパ面に形成されていることを特徴としている。
請求項3記載の発明は、請求項1記載の発明において、前記当て付け部は、曲面状に形成されていることを特徴としている。
請求項4記載の発明は、請求項2又は3に記載の発明において、前記当て付け部は、内枠及び外枠の少なくとも一方に着脱可能で、かつ前記光軸方向に移動可能に設けられたことを特徴としている。
請求項5記載の発明は、請求項1乃至3のいずれかに記載の発明において、対物レンズの焦点距離をf、前記内枠の前記外枠の中空部への嵌合長をLとしたとき、f<Lの関係になるように設定されることを特徴としている。
請求項6記載の発明は、請求項1乃至5のいずれかに記載の顕微鏡用対物レンズを顕微鏡に適用したことを特徴としている。。
本発明によれば、簡単な構造により内部光学系の光軸偏心エラーを確実に防止することができる顕微鏡対物レンズ及び顕微鏡を提供できる。
以下、本発明の実施の形態を図面に従い説明する。
(第1の実施の形態)
図1は、本発明の第1の実施の形態にかかる顕微鏡対物レンズの概略構成を示している。この第1の実施の形態では、顕微鏡対物レンズとして、無限遠補正光学系で、同焦距離45mm、倍率40×、結像レンズ焦点距離180mmのものを示している。
図において、1は筒状の内枠で、この内枠1の中空部には、光軸Zに沿って内部光学系を構成する複数のレンズ群2を保持した鏡枠群3が配置されている。内枠1の一方端開口端には、内周面にねじ部1aが形成され、このねじ部1aには、リング部材4が螺着されている。このリング部材4は、ねじ部1aにねじ込まれるもので、このねじ込みにより鏡枠群3を内枠1の他方端開口端の突出部1b側に押し付け、複数の鏡枠群3を光軸Z上に沿って固定している。また、内枠1は、他方開口部の外周面に当て付け部10が形成されている。この当て付け部10は、光軸Z方向に沿って傾斜するテーパ面が形成されている。
このような内枠1は、筒状の外枠5の中空部に、光軸Zに沿って移動可能に嵌合されている。この場合、図2に示すように内枠1の外枠5の中空部への嵌合長をLとすると、この嵌合長Lは、対物レンズの焦点距離fに対して、f<Lの関係になるように設定されている。また、内枠1の外周面と外枠5の内周面との間には、わずかな隙間δが形成され、外枠5中空部での内枠1の光軸Zに沿ったスムーズな動きを得られるようにしている。
外枠5は、一方開口端部の外周面にねじ部5aが形成されている。このねじ部5aは、顕微鏡対物レンズを不図示の顕微鏡本体に螺着するためのものである。また、外枠5は、他方開口部の内周面に当て付け部11が形成されている。この当て付け部11は、内枠1の当て付け部10を当接可能としたもので、光軸Z方向に沿って当て付け部10と同じ角度で傾斜するテーパ面が形成されている。
外枠5は、一方開口端の内周面にねじ部5bが形成され、このねじ部5bに、リング部材6が螺着されている。そして、リング部材6と内枠1側のリング部材4との間に、弾性部材として圧縮コイルばね7が配置されている。この圧縮コイルばね7は、内枠1を光軸Z方向に押圧する弾性力を作用するもので、内枠1の当て付け部10のテーパ面を、外枠5の当て付け部11のテーパ面に当接させるようにしている。この場合、圧縮コイルばね7の押圧力は、内枠1の重量を支えるとともに、対物レンズ先端が標本に接触した時に、内枠1が外枠5内部にスムーズに退避するスプリング緩衝動作が得られる力量に設定されている。
内枠1の外周面には、光軸Zに沿って長溝8が形成されている。一方、外枠5の内周面には、ピン9が螺着されている。このピン9は、先端部が長溝8に挿入されていて、内枠1が光軸Zに沿って移動する際に、内枠1の光軸回りの回転を阻止して光軸偏心エラーを防止する回転防止機構を構成している。
なお、図示12は、対物レンズ全体を覆う外側カバーである。
このような構成によると、内枠1の外周面と外枠5の内周面との間に、わずかな隙間δが形成され、内枠1に外枠5中空部の光軸Zに沿ったスムーズな動きが確保されるので、圧縮コイルばね7の弾性力を利用したスプリング緩衝動作を安定して得ることができる。
また、不図示の顕微鏡本体に螺着される外枠5の中空部に配置される内枠1は、圧縮コイルばね7により外枠5の当て付け部11に緩衝作用可能な力量で常に押圧されている。この状態で、内枠1の当て付け部10と、この当て付け部10に当接される外枠5の当て付け部11は、それぞれテーパ面に形成されているので、圧縮コイルばね7の押圧力と調心効果により、内枠1は、常に光軸Z上に沿って移動可能となり、外枠5に対する嵌合ガタによる偏心の影響を受けなくできる。したがって、このような簡単な構成をもって、外枠5に対する内枠1の横ズレの発生を抑制し、内枠1と外枠5の嵌合ガタをなくすことができるので、内枠1の外周面と外枠5の内周面との間に、僅かな隙間δがあっても、この隙間δによる内部光学系の光軸偏心エラーを確実に防止することができる。
これにより、このような構成の対物レンズを顕微鏡に適用すれば、標本観察の途中で対物レンズを切換えることがあっても、観察視野中心のズレの少ない安定した顕微鏡観察を実現することができる。
一方、仮に、内枠1の当て付け部10と外枠5の当て付け部11の、それぞれテーパ面に角度誤差があるような場合、テーパ面の任意の一点が支点となり、内枠1に傾きを生じるおそれがある。この場合、例えば、図2に示すように、上述した任意の支点をa、内枠1と外枠5との間の隙間をδ、内枠1の外枠5の中空部への嵌合長をLとすると、これらの間には、tanθ=δ/Lの関係が得られる。また、対物レンズの光軸偏心量を△とした場合、この光軸偏心量△は△=f・tanθ’(ここで、fは、対物レンズの焦点距離、θ’は、対物レンズ総合傾き)で表わされる。この場合、θ’は、θ+αで表わされ、ここでのαは、顕微鏡本体に対物レンズを取り付け時の偏心等のエラーである。しかし、実際は、α分のエラーは微少であるためθ’≒θと考えることができる。これにより、対物レンズの光軸偏心量△は、△≒f・δ/Lとなる。従来の対物レンズの光軸偏心量△は、横ズレのみを考えたものであり、△1=δとなる。これにより、上述したようにf<Lの関係に構成することにより、常に△>△の関係が成り立ち、従来の対物レンズよりも光軸偏心量を小さくできる。
ちなみな、第1の実施の形態の顕微鏡対物レンズの場合、焦点距離が180÷40=4.5mmとなり、内枠1の外枠5中空部への嵌合長Lが同焦点距離(45mm)の約半分で22.5mm(45÷2=22.5mm)に設定されているとすると、△≒0.2δとなる。このことから、内枠1の外周面と外枠5の内周面との間に、わずかな隙間δがあっても、この隙間δによる光軸偏心量は、隙間δの約1/5と小さな値に抑えることができ、光軸偏心エラーを確実に防止することができる。
なお、第1の実施の形態では、内枠1の当て付け部10と外枠5の当て付け部11は、それぞれテーパ面を形成しているが、テーパ面は、内枠1の当て付け部10又は外枠5の当て付け部11の少なくとも一方に形成されていれば、同様の効果が得られる。
(第2の実施の形態)
次に、本発明の第2の実施の形態を説明する。
図3は、本発明の第2の実施の形態に係る顕微鏡対物レンズの概略構成を示すもので、図1と同一部分には、同符号を付している。
この場合も、内枠1は、他方開口部の外周面に当て付け部21が形成されている。この当て付け部21は、曲面状に形成されている。また、外枠5は、他方開口部の内周面に当て付け部22が形成されている。この当て付け部22は、開口中心方向に延出される突出部22aを有するもので、この突出部22a先端を内枠1の当て付け部21に当接可能としている。図4は、この部分の構成を拡大して示している。
また、外枠5側のリング部材6と内枠1側のリング部材4との間には、圧縮コイルばね7が配置されている。この圧縮コイルばね7は、内枠1を光軸Z方向に押圧する弾性力を作用するもので、内枠1の曲面状の当て付け部21に外枠5の当て付け部22の突出部22a先端を当接させるようにしている。この場合、当て付け部22の突出部22a先端は、圧縮コイルばね7の弾性力にともない曲面状の当て付け部21の曲率半径方向に押圧力を作用させるようになっている。
その他は、第1の実施の形態と同様である。
このような構成によると、圧縮コイルばね7の押圧力が作用される内枠1の当て付け部21には、外枠5の当て付け部22の突出部22aが当接される。この場合、外枠5の当て付け部22が当接される内枠1の当て付け部21は、曲面状に形成され、当て付け部22の突出部22a先端が当接されるので、このとき曲面状当て付け部21の曲率中心が光軸Zに向かうようになっていれば、球心効果が発生して、内枠1は、常に光軸Z上に沿って移動されるようになる。これにより、外枠5に対する内枠1の横ズレの発生を防止でき、この間の嵌合ガタを確実になくすことができる。そして、これら内枠1と外枠5の嵌合ガタがなくなることにより、内枠1の外周面と外枠5の内周面との間に、わずかな隙間δがあっても、この隙間δによる光軸偏心エラーも防止できる。
また、内枠1の当て付け部21と外枠5の当て付け部22の、それぞれの形状に寸法誤差があったような場合、これら当て付け部21,22の任意の一点が支点となり、内枠1は傾きを生じるおそれがあるが、この場合も、内枠1の傾きを考慮した対物レンズの光軸偏心量は△≒f・δ/Lで表わされることから、第1の実施の形態で述べたと同様にして光軸偏心量を小さな値に抑えることができ、光軸偏心エラーも防止できる。
なお、この第2の実施の形態では、内枠1の当て付け部21を曲面状に形成した例を述べたが、外枠5の当て付け部22側を曲面状に形成しても同様な効果が得られる。また、図示しないが内枠1又は外枠5の当て付け部に曲面形状を持たせるため、ボール部材を配置固定させてもよい。
(第3の実施の形態)
次に、本発明の第3の実施の形態を説明する。
図5は、本発明の第3の実施の形態に係る顕微鏡対物レンズの概略構成を示すもので、図1と同一部分には、同符号を付している。
この場合、内枠1は、他方開口部の外周面に当て付け部31が形成されている。この当て付け部31は、光軸Z方向に沿って傾斜するテーパ面が形成されている。また、外枠5は、他方開口部の内周面にねじ部5dが形成されている。このねじ部5dには、リング部材32が螺装される。このリング部材32の一方開口部の内周面に当て付け部32aが形成されている。この当て付け部32aは、内枠1の当て付け部31に当接可能としたもので、光軸Z方向に沿って当て付け部31と同じ角度で傾斜するテーパ面が形成されている。
その他は、第1の実施の形態と同様である。
このような構成としても、圧縮コイルばね7の押圧力が作用される内枠1の当て付け部31と、該当て付け部31に当接されるリング部材32の当て付け部32aは、それぞれテーパ面に形成され、これらテーパ面が圧接されるので、外枠5に対する内枠1の横ズレの発生を防止でき、この間の嵌合ガタを確実になくすことができる。そして、これら内枠1と外枠5の嵌合ガタがなくなることにより、内枠1の外周面と外枠5の内周面との間に、わずかな隙間δがあっても、この隙間δによる光軸偏心エラーも防止できる。
また、仮に、内枠1の当て付け部31とリング部材32の当て付け部32aの、それぞれテーパ面に角度誤差があったような場合は、テーパ面の任意の一点が支点となり、内枠1に傾きを生じるおそれがあるが、この場合も、内枠1の傾きを考慮した対物レンズの光軸偏心量は、△≒f・δ/Lで表わされることから、第1の実施の形態で述べたと同様にして光軸偏心量を小さな値に抑えることができ、光軸偏心エラーも防止できる。
さらに、外枠5のねじ部5dに当て付け部32aを有するリング部材32を螺装し、このねじ込み量に応じてリング部材32の光軸Z方向の位置を調整できるので、内枠1の当て付け部31とリング部材32の当て付け部32aの、それぞれテーパ面の角度誤差により生じる対物レンズ組立時に発生する同焦エラーも、リング部材32の光軸方向の移動により補正することができる。
なお、この第3の実施の形態では、外枠5に当て付け部32aを有するリング部材32を設けるようにしたが、内枠1側に設けても良く、又、外枠5と内枠1の両方に設けるようにしても良い。また、当て付け部31は、テーパ面のみでなく、第2の実施の形態で述べた曲面状のものであってもよい。
その他、本発明は、上記実施の形態に限定されるものでなく、実施段階では、その要旨を変更しない範囲で種々変形することが可能である。
さらに、上記実施の形態には、種々の段階の発明が含まれており、開示されている複数の構成要件における適宜な組み合わせにより種々の発明が抽出できる。例えば、実施の形態に示されている全構成要件から幾つかの構成要件が削除されても、発明が解決しようとする課題の欄で述べた課題を解決でき、発明の効果の欄で述べられている効果が得られる場合には、この構成要件が削除された構成が発明として抽出できる。
本発明の第1の実施の形態に係る顕微鏡対物レンズの概略構成を示す図。 第1の実施の形態の内枠と外枠との隙間δ、内枠の外枠中空部への嵌合長L及び対物レンズ総合傾きθの関係を説明する図。 本発明の第2の実施の形態に係る顕微鏡対物レンズの概略構成を示す図。 第2の実施の形態に用いられる当て付け部を拡大して示す図。 本発明の第3の実施の形態に係る顕微鏡対物レンズの概略構成を示す図。 従来の顕微鏡対物レンズの概略構成を示す図。
符号の説明
1…内枠、1a…ねじ部、1b…突出部
2…レンズ群、3…鏡枠群
4…リング部材、5…外枠、5a、5b…ねじ部
6…リング部材、7…圧縮コイルばね7
8…長溝、9…ピン、10、11…当て付け部
12…外側カバー、21、22…当て付け部
22a…突出部、31…当て付け部
32…リング部材

Claims (6)

  1. 内部光学系を有する内枠と、
    前記内枠が光軸に沿って移動可能に嵌合された筒状の外枠と、
    前記内枠及び外枠の少なくとも一方に設けられた当て付け部と、
    前記内枠を前記光軸方向に押圧し、前記内枠を前記外枠に対し前記当て付け部を介して当て付ける弾性部材と を具備し、
    前記当て付け部は、前記弾性部材の弾性力により前記内枠が常に前記外枠との嵌合ガタをなくすように形成されることを特徴とする顕微鏡用対物レンズ。
  2. 前記当て付け部は、テーパ面に形成されていることを特徴とする請求項1記載の顕微鏡用対物レンズ。
  3. 前記当て付け部は、曲面状に形成されていることを特徴とする請求項1記載の顕微鏡用対物レンズ。
  4. 前記当て付け部は、内枠及び外枠の少なくとも一方に着脱可能で、かつ前記光軸方向に移動可能に設けられたことを特徴とする請求項2又は3のいずれかに記載の顕微鏡用対物レンズ。
  5. 対物レンズの焦点距離をf、前記内枠の前記外枠の中空部への嵌合長をLとしたとき、f<Lの関係になるように設定されることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の顕微鏡用対物レンズ。
  6. 請求項1乃至5のいずれかに記載の顕微鏡用対物レンズを適用したことを特徴とする顕微鏡。
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