JP2008026098A - X線撮像装置及び撮像方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】従来の吸収及び位相コントラストX線撮像装置では測定が難しかった骨や肺等のような大きな密度変化から生体軟部組織等のような小さな密度変化までを含むような試料を高感度に撮像・観察する。
【解決手段】X線干渉計を用いた位相コントラスト型X線撮像装置において、試料が設置された干渉計内の光路とは異なる光路に、形状及び内部密度分布が試料と類似し、且つ既知の参照体を設置する。
【選択図】図10

Description

本発明はX線撮像装置及び撮像方法に係わり、物体の内部を非破壊に検査する装置及び方法に関する。
X線を用いて試料内部を非破壊に観察する撮像装置として、試料によって生じたX線の強度変化を利用する吸収コントラストX線撮像装置と、位相の変化(位相シフト)を利用する位相コントラストX線撮像装置がある。
前者の吸収コントラストX線撮像装置は、X線源、試料設置機構及び検出器から主に構成され、X線源から出射したX線を試料設置機構により位置決めされた試料に照射し、試料を透過してきたX線を検出器で検出するもので、試料の吸収によって生じたX線の強度変化をコントラストとする像が得られる。測定原理及び装置の構成が比較的簡単であるため、投影による2次元観察の場合はレントゲン、Computed Tomography(CT)による3次元観察の場合はX線CTという名称で医療診断を始めとして多くの分野で広く利用されている。
一方、後者の位相コントラスト型X線撮像装置は、上記装置構成に加えて位相シフトを検出する手段が必要となるが、吸収コントラスト型X線撮像装置に比べて極めて感度が高く、無造影・低被曝で生体軟部組織を観察することが可能である。これは位相シフトを与える散乱断面積が強度の変化を与える散乱断面積に比べて軽元素において約1000倍大きいためである。
位相シフトの検出手段として、Phys. Today 53(2000) 23(非特許文献1)に記載されているように(1)X線干渉計を用いる特開平4−348262号公報(特許文献1)や特開平10−248833号公報(特許文献2)に記載された方法、(2)X線の屈折角をアナライザー結晶で検出するWO95/05725号パンフレット(特許文献3)や特開平9−187455公報(特許文献4)に記載された方法、(3)フレネル回折を用いる方法、がある。このうち、(1)の方法が位相シフトを直接検出しているが故に、最も高感度であることが知られている。ここでは以下、本発明に関連の深い(1)の方法について説明する。
上記に示した特開平4−348262号公報(特許文献1)は、X線源、試料設置機構及び検出器に、ボンゼ・ハート型干渉計(Appl. Phys. Lett. 6,155(1965)(非特許文献2)に記載されたようなもの)や、この型の干渉計を複数の結晶ブロックに分割した干渉計(J. Appl. Cryst. 7, 593(1974)(非特許文献3)に記載されたようなもの)などX線用の干渉計を加えた構成となっている。
図1はボンゼ・ハート型干渉計の構成の概要を示す斜視図である。ボンゼ・ハート型干渉計は、等間隔で平行に配置された3枚の歯(ビームスプリッタ1、ミラー2、アナライザー3)を持ち、単結晶インゴットから一体で形成された結晶ブロックで構成される。入射X線4は1枚目の歯(ビームスプリッタ1)で2本のビーム5及びビーム6に分割され、2枚目の歯(ミラー2)で反射され、3枚目の歯(アナライザー3)上で結合されて2本の干渉ビーム7及び8を形成する。分割されたビーム5或いはビーム6の光路に試料9を設置すると、試料9によって生じたビームの位相の変化が波の重ね合わせ(干渉)により干渉ビーム7及び8の強度変化となって現れる。この現象を利用して、位相の変化を示す像(位相コントラスト像)は、この干渉ビーム7及び8の強度変化を画像検出器等で像として検出し、計算によりを求めている。
また、この位相コントラスト撮像法と通常のX線CTの手法とを組み合わせて、3次元の非破壊観察を可能とした撮像装置として、特開平4−348262号(特許文献1)公報に記載されたものなどがある。通常のX線CTと同様に試料に複数の異なる方向からX線を照射し、得られた各プロジェクション毎の位相コントラスト像から演算処理により試料の断面像を再生している。
Phys. Today 53(2000) 23 Appl. Phys. Lett. 6,155(1965) J. Appl. Cryst. 7, 593(1974) 特開平4−348262号公報 特開平10−248833号公報 WO95/05725号パンフレット 特開平9−187455号公報
酸素や炭素等の軽元素はX線に対してほぼ透明で、入射X線のほとんどが吸収されずに透過してしまう。このため、被写体の吸収によって生じる強度の変化は極めて小さく、上記の吸収コントラストX線撮像法では、軽元素から主に構成される生体軟部組織や有機材料等を感度よく観察することは難しいという問題がある。この感度不足を補うために、造影剤の使用や露光時間の延長等を行っているが、この場合、撮像可能な箇所が限定されることや、被曝が増大しまう等の問題がある。
一方、位相コントラストX線撮像の感度は十分であるが、位相アンラップと呼ばれる複雑な演算処理を行う必要がある。図2に示すように位相コントラストX線撮像において、試料によって生じた位相の変化αは、0〜2πで丸め込まれた(ラップされた)値α’(α’=α−Int(α/2π)×2π)で検出される。このため、例えば、特開2001−153797号公報に記載された計算方法等を用いて、真の位相の変化αを復元する処理(位相アンラップ)が必要になる。さらに、試料の形状や内部構造が複雑で密度が空間的に急激に変化している箇所では、X線が屈折されて本来の光路からずれ、図4(B),(C)を参照して後述するように、参照元のビームとは異なったビームと重ね合わさることになる。このため、可干渉距離が数〜数十μmと短いX線では、干渉像の鮮明度(Visibility)の低下や干渉縞の消失等を生じてしまい、正常に上記アンラップ処理ができず、αを正確に復元できないという問題があった。
尚、この問題を回避するために、特開平7−209212号公報に記載されたような試料を液体中に沈めて試料とその周辺との密度差を小さくするという方法もあるが、この場合、形状の影響は低減できても、内部の急激な密度変化には対応することができなかった。また、測定対象が限定されるという問題がある。
図3は、従来の吸収及び位相コントラストX線撮像法における観察領域の制約と本発明による観察領域を説明する図である。従来の吸収及び位相コントラストX線撮像法では、試料の密度変化に対する感度領域が各々大・小の両極に限定されてしまい、例えば骨や肺等のような密度変化の大きい部位と、生体軟部組織等のような密度変化の小さい部位が絡み合って存在するような試料を密度分解能良く観察することができないことがわかる。
本発明の目的は、図3に示すように位相コントラストX線撮像法の密度ダイナミックレンジを吸収コントラストX線撮像法の領域にまで拡大し、上記のような各部位が絡み合った試料であっても位相コントラストX線撮像法と同じ密度分解能で観察できる撮像装置及び撮像方法を提供することにある。
本発明の課題を解決するための手段を図4に示した一般的なX線干渉計を用いて説明する。図4(A)−(C)はX線干渉計のビームの状態を模式的に示す図である。図4(A)に示すように、X線干渉計10において、入射X線ビーム14は、スプリッタ11により第1ビーム15と第2ビーム16に分割され、ミラー光学系12により光路を変更され、アナライザー13により結合されて干渉ビーム17a及び17bを形成する。
スプリッタ11で分割された第1ビーム15と第2ビーム16の強度をそれぞれI及びIとしたとき、干渉ビーム17の強度Iは式(1)で与えられる。
Figure 2008026098
ここで、rはコヒーレンス度、φは第1ビーム15と第2ビーム16の間の位相差である。コヒーレンス度rは、入射X線ビーム14の波長λ、発散角W、アナライザー13上での第1ビーム15と第2ビーム16の光路のずれΔxの関数として、式(2)、式(3)で与えられる。
Figure 2008026098
Figure 2008026098
ここで、Jは第1種のベッセル関数である。
第1ビーム15及び第2ビーム16の光路になにもなく、且つX線干渉計10の形状が理想的にできていればアナライザー13上における第1ビーム15と第2ビーム16の光路は完全に一致してΔx=0となり、rは1(Visibilityが100%)となる。一方、干渉計に形状誤差等があると第1ビーム15と第2ビーム16の光路がずれてΔx≠0となり、Δxの増大に伴ってrは減少し、v=3.8317近傍でr=0、即ち干渉しなくなる。尚、ここでは計算簡略化のために、X線干渉計10の形状は理想的にできているとする。
いま、図4(B)に示すように、X線干渉計10の第1ビーム15の光路内のみに、強度の変化ΔI、位相の変化Δp、X線の伝搬方向の変化Δθを生じる試料18を設置したとすると、試料18を透過したX線は点線17b’のように屈折されることになり、式(1)は式(4)のように変形される。
Figure 2008026098
ここで、r’は伝搬方向の変化Δθに伴って変化したコヒーレンス度を表している。
試料18の中心位置とアナライザー13の中心位置との距離をRとしたとき、Δθによって生じるアナライザー上における第1ビーム15と第2ビーム16の位置ずれΔx’は式(5)で与えられる。
Figure 2008026098
したがって、式(2)及び式(3)によりr’はΔθの関数として、式(6)と表すことができる。
Figure 2008026098
但し、ここでk=2π/λである。
次に、図4(C)に示すように、形状、及び内部密度が既知で、強度の変化ΔI’、位相の変化Δp’、X線の伝搬方向の変化Δθ’を生じる参照体19を第2ビーム16の光路に設置したとすると、参照体19を透過したX線は点線17a’のように屈折されることになり、式(4)は更に変形されて、式(7)となる。
Figure 2008026098
ここで、r’’は伝搬方向の変化Δθ’に伴って変化したコヒーレンス度を表している。
参照体19とアナライザー13の距離をR’としたとき、Δθ’によって生じるアナライザー上における第1ビーム15と第2ビーム16の位置ずれΔx’’は式(5)と同様に、式(8)で与えられ、
Figure 2008026098
式(2)、式(3)、及び式(6)からr’’は、式(9)と表すことができる。
Figure 2008026098
以上から、例えばR≒R’となる位置に、Δθ≒Δθ’、即ち形状と3次元的な密度分布が試料と類似した参照体を設置するなどして、RΔθ≒R’Δθ’を満たすようにすれば、位置ずれΔx’−Δx’’はほぼ0(r’’≒1)となると同時に、ΔθはΔpの空間微分に比例した量であるために必然的にΔp+Δp’も小さくなり、従来問題となっていたVisibilityの低下や、アンラップエラーの問題等を解決できる。
以上から、骨や肺等のような密度変化の大きい部位と、生体軟部組織等のような密度変化の小さい部位が絡み合って存在するような試料であっても密度分解能良く観察することが可能となる。
本発明によると試料と類似した形状及び内部密度の参照体をX線干渉計の参照波に設置することによって、急激な位相シフトを抑えることができ、従来位相コントラストX線撮像装置では測定が難しかった骨や肺等のような大きな密度変化を含むような生体軟部試料であっても、高感度に観察することができる。
以下、図面を用いて本発明の実施例について説明する。尚、以下に示す図面において、同じ機能を有する部分には同じ符号を付し、重複する説明を省略する。
(実施例1)
図5は本発明によるX線撮像装置の実施例1の構成を示す図である。実施例1の撮像装置は、スプリッタ33、ミラー34、アナライザー35を備えるX線干渉計20、X線干渉計用位置調整機構21、試料ホルダー22、試料ホルダー位置決め機構23、参照体24、参照体位置決め機構25、くさび26、くさび位置決め機構27、X線画像検出器28、制御装置29、処理部30、表示装置31から構成される。
ここでは、X線干渉計20として図1に示したボンゼ・ハート型干渉計を用いている。この干渉計において、X線干渉計20に入射したX線32はスプリッタ33、ミラー34、アナライザー35で順次分割・反射・結合され、第1干渉ビーム36a及び第2干渉ビーム36bを形成する。形成された第1干渉ビーム36a及び第2干渉ビーム36bはX線画像検出器28で検出され、処理部30において試料によって生じた位相シフトを計算し、表示装置31で得られた試料像を表示する。この際、試料は干渉計内の分割された一方のビームの光路に試料ホルダー位置決め機構23により位置決めされた試料ホルダー22を用いて、また、参照体24は他方のビーム光路に参照体位置決め機構25を用いて設置する。
X線干渉計20には、スプリッタ33、ミラー34、アナライザー35の各形状とその間隔の加工精度が数ミクロン以下のものを用いるとよい。X線の可干渉距離は一般に数ミクロンから数十ミクロン程度であるので、このようなX線干渉計を利用することによってVisibilityの良いX線干渉像(第1干渉ビーム36a及び第2干渉ビーム36bが形成するビーム像)が得られ、実際に測定に関わる信号強度が増加するために、より精度の高い測定を行うことができる。また、スプリッタ33、ミラー34、アナライザー35の各厚さは、薄いほど歯内でのX線ビームの広がりが抑えられるので高い空間分解能を得ることができるが、機械的な強度不足や厚さ均一性等の問題があるので、大きさが5mm角程度の小さな歯では数十ミクロン程度以上、20mm角より大きな歯では100ミクロンから1mm程度にすると良い。また、X線干渉計20の母材としては、例えばFZのシリコン単結晶インゴット等できる限り結晶転移が少ない単結晶を用いるとよい。結晶転移はX線ビームを極端に歪ませるので、転移が少ないほど、良質なX線干渉像を得ることができる。
X線干渉計用位置調整機構21には、入射角を1/200秒以上の回転精度で位置決めできるものを用いるとよい。X線干渉像のVisibilityはX線の入射角に対して極めて敏感に変化し、例えば、入射角の角度が1/100秒異なるだけでも、Visibilityが60%から20%に低下してしまうこともある。したがって、このような精度の機構を利用することによって、Visibilityの高いX線干渉像が得られる入射角度に調整することができる。
また、X線干渉計20は機械的なストレスに対して極めて敏感で、ごく僅かな外力が作用しただけでもX線干渉像が歪んでしまう。このため、X線干渉計20はX線干渉計用位置調整機構21上に設けた平らな台37の上に単に置く等すると良い。また、スプリッタ33、ミラー34、アナライザー35の各歯はX線干渉計周辺の空気の流れや、騒音等による音圧によって変形し、X線干渉像が歪むことがある。したがって、X線干渉計20とX線干渉計用位置調整機構21の全体を覆うフードなどを設けると、周囲の影響を受け難く、より歪みの少ない良質なX線干渉像を得ることができる。
参照体24は、可能な限り試料に似た形状、及び内部密度を持ったものにすると、試料を透過したビームと参照体24を透過したビームのアナライザー35上における位置ずれ、即ちVisibilityの低下を最小限に抑えることができる。試料が生体の場合、参照体24として試料の部位と同じファントムを用いればよい。例えば、小動物の頭の測定をする場合などは、参照体24としては、小動物の頭蓋骨を有機材料等で固めて外形を似せたものとする。この場合、例えば、マウスなどであれば、成長に応じて外形のサイズが異なるので、月齢別に1ヶ月から12ヶ月の参照体を準備すればよい。また、試料が病変部位の場合では、正常部位を参照体24として使用すれば、病気によって生じた変化のみを抽出することができる。
図6は、被測定試料が試験管の内部に溶媒と一緒に収納されている例を示す図である。このように、試料が試験管の内部に溶媒と一緒に収納されている場合、参照体24としては、同じ試験管に同じ溶媒を収納して、そのまま使用すれば、試験管内の変化のみを直接検出することができる。
試料ホルダー位置決め機構23及び参照体位置決め機構25には、ステッピングモータ駆動の直交2軸のX−Zステージなどを用い、リモートで試料及び参照体24を位置決めできるものを用いるとよい。試料と参照体24を各ビームに対してより正確に位置決めすることが可能となり、Visibilityの高いX線干渉像を得ることができる。
X線画像検出器28としては、サチコン管や蛍光体+集光光学系(レンズやオプティカルファイバー)+CCDカメラを組み合わせたものなどを用いるとよい。X線の検出効率が高いため、より短い測定時間で精度の高い測定を行うことができる。
次に、実施例1において、試料によって生じた位相差をコントラストする像を取得する方法について説明する。
図5において、干渉ビーム36a及び36bの強度は、試料と参照体24によって生じた位相の差に応じて変化することになる。したがって、試料によって生じた位相差は、以下に示すフーリエ変換法等のサブフリンジ計測法により求めることができる。分割されたビームの一方の光路にくさび位置決め機構27を用いてアクリルなどX線の吸収が少ない材質でできたくさび26を設置すると、くさびの傾斜方向に直交する方向(X)に干渉モアレ縞が干渉像に重畳して形成される。このとき、干渉像の強度分布は式(10)と表すことができる。
Figure 2008026098
但し、ここで、
Figure 2008026098
であり、αは干渉縞とは無関係の背景強度分布、Aは干渉縞の振幅、Δpは試料を透過したビームと参照体を透過したビーム間の位相差、fはモアレ縞のx方向の空間周波数である。また、*は複素共役を示す。
式(10)を変数xについてフーリエ変換すると、x方向の空間周波数スペクトルI(f,y)は式(12)となる。ここで、αとC及びC は、式(10)のおけるα、C及びCをフーリエ変換した量である。
Figure 2008026098
いま、試料の構造に比べてモアレ縞の間隔が十分に狭くなるようにくさび26の角度を設定すると、式(12)においてαとC及びC はほぼ完全に分離されたスペクトルとなる。このとき、C或いはC 成分のみを分離し、fだけ原点方向にシフトし、逆フーリエ変換すれば位相の変化に関する情報を含んだcのみを取得することができ、偏角の計算から位相差Δpを求めることができる。
したがって、参照体24の形状及び内部密度分布が既知であれば、使用したX線のエネルギーにおいて参照体によって生じる位相差Δp’’を算出でき、Δpから単純に減算することによって、試料によって生じた位相差Δp’を求めることができる。以上の処理は、処理部30で行い、試料によって生じた位相差Δp’をコントラストする像を表示部31で表示する。
図7は、実施例1の計測において、位相差Δpの信号から背景分布を排除する手順を示すフロー図である。X線干渉計20に結晶歪み等が残存していると位相の背景分布(試料がないときの空間的な分布)が一様でなくなり、正確に試料の像を観察できなくなくなってしまう。実施例1では、図7に示す手順を用いて、Δpから背景分布を排除することができる。
ステップ71(背景の測定):試料及び参照体を設置する前に、フーリエ変換法を用いて位相の背景分布(Δpo)を求める。
ステップ72:試料ホルダー22及び試料ホルダー位置決め機構23を用いて試料を、参照体位置決め機構25を用いて参照体24を各々の光路に設置する。この際、試料と参照体24の位置が各ビームにおいてほぼ同じになるように調整する。
ステップ73(本測定):フーリエ変換法により、背景+試料となる位相の分布(Δp1)を求める。
ステップ74:ステップ71及び73で求めた位相の分布像から、試料と参照体によって生じた位相の変化Δp(=Δp1−Δpo)の分布像を求める。
ステップ75:ステップ74で求めた位相の分布像から、分布像の表示の計算を行う。
ところで、フーリエ変換法において、空間分解能はくさび26によって形成されたX線干渉像のキャリアフリンジの間隔によって一般に決定されてしまうので、数百ミクロン程度である。このため、試料によっては空間分解能が不足し、十分に精度の良い観察ができない場合がある。この問題は、以下に示す縞操作法と呼ばれるサブフリンジ計測によって解決できる。縞走査法では、くさび26をくさび位置決め機構27によりX線に対して直交して移動してX線の位相を変化させ、それぞれ異なった位相差にある複数の干渉像を取得する。そして、取得した複数の干渉像から計算で位相シフトを求める。等間隔に位相をシフトさせたM枚の干渉像であれば、位相の変化Δpは式(13)から求めることができる。
Figure 2008026098
但し、Argは偏角を計算することを示す。
したがって、フーリエ変換法を用いた測定と同様に、参照体24の形状及び内部密度分布が既知であれば、使用しているX線のエネルギーにおいて参照体によって生じる位相差Δp’’を算出でき、Δpから単純に減算することによって、試料によって生じた位相差Δp’を求めることができる。
尚、縞走査法による計測では、くさびに代えて図8に示すような位相シフタ等も使用することができる。この場合、くさび26に代えて位相シフタ38を配置し、これを回転させてX線の位相を変化させることによって、それぞれ異なった位相差にある複数の干渉像を取得することができる。
以上の処理は、フーリエ変換法の時と同様に処理部30で行い、試料によって生じた位相差Δp’をコントラストする像を表示部31で表示する。また、背景分布に関しても、フーリエ変換法の時と同様の測定手順を用いることにより排除することができる。尚、変化させる位相シフト量は不等間隔でも良いし、等間隔でも良い。また、くさび26、或いは位相シフタ38の動作制御は制御装置29で行う。
実施例1による測定のシミュレーションとして、図9(A)に示した形状の仮想的な試料を想定し、数値計算により求めた測定結果(試料像)を図9(B)及び(C)に示す。この結果から、従来のように、試料のみを設置した場合は、試料の形状により大きな位相差が生じて干渉縞が消失してしまっており、正常にアンラップ処理ができず試料像を得ることができないことがわかる(図9(B))。
一方、本発明に従って、類似した参照体を他方の光路に設置すると、Visibilityの高い干渉像縞を形成することが可能となり、試料を正確に観察することが可能になることがわかる(図9(C))。
以上、実施例1によれば、試料によって生じた干渉ビームの位相の変化をコントラストとする投影像を取得することができ、骨や肺等のような大きな密度変化から生体軟部組織等のような小さな密度変化までを含むような試料であっても高感度に観察することができる。
(実施例2)
実施例1では、試料を透過してきた像(透過像)しか測定することができなかった。ここでは、非破壊に試料内部の観察を可能な実施例2を示す。図10は本発明によるX線撮像装置の実施例2の構成を示す図である。試料ホルダー回転機構39、及び参照体回転機構40が実施例1の構成に加わった構成となっている。試料は試料ホルダー22に固定され、試料ホルダー回転機構39により光軸に対して垂直な方向(x及びz)で回転できるようになっている。また、同様に参照体24も、参照体回転機構40により、試料の回転と同期して、光軸に対して垂直な方向(x及びz)で回転できるようになっている。
図11は、実施例2の計測において、位相差Δpの信号から背景分布を排除する手順を示すフロー図である。
ステップ111(背景の測定):試料及び参照体を設置する前に、フーリエ変換法を用いて位相の背景分布(Δpo)を求める。
ステップ112:試料ホルダー22及び試料ホルダー位置決め機構23を用いて試料を、参照体位置決め機構25を用いて参照体24を各々の光路に設置する。この際、試料と参照体24の位置が各ビームにおいてほぼ同じになるように調整する。
ステップ113(本測定):フーリエ変換法により、背景+試料となる位相の分布(Δp1)を求める。
ステップ114:ステップ111及び113で求めた位相の分布像から、試料と参照体によって生じた位相の変化Δp(=Δp1−Δpo)の分布像を求める。
ステップ115:上記ステップ111〜ステップ114が必要な回転角(=180°/Δr)だけ繰り返されたか判定する。Yesなら計測終了であり、Noならステップ117に進む。
ステップ116:一旦試料を退避させる。
ステップ117:、試料回転機構39及び参照体回転機構40により、試料及び参照体24をΔrだけ回転させる。
次いで、ステップ111の手順に戻り、新しい回転位置での計測を行う。
ステップ118:ステップ115の判定がYes、すなわち、必要な回転角(=180°/Δr)だけ計測が繰り返された後、Δp像の表示計算を行う。
そして、測定後に得られたデータに基づいて、参照体によって生じた位相シフトを減算し、試料によって生じた位相の変化Δpをコントラストする断面像を処理部30において計算で再構成する。そして、計算により得られた断面像は、表示部31で表示する。尚、再構成の計算には、一般的なX線CTのアルゴリズム等を用いればよい。また、上記の一連の測定フローの制御は制御部29で行う。
以上、実施例2によれば、試料によって生じた干渉ビームの位相の変化をコントラストとする断面像を非破壊で取得することができ、骨や肺等のような大きな密度変化から生体軟部組織等のような小さな密度変化までを含むような試料であっても高感度に観察することができる。
(実施例3)
実施例1及び2で使用したX線干渉計20は一体の結晶ブロックで構成されているために、干渉計の大きさが母材となる結晶インゴットの直径で制限されてしまい、観察視野を2cm以上確保することができないという問題がある。ここでは、X線干渉計の結晶ブロックを2つに分離する結晶分離型X線干渉計を用いることにより、観察視野が2cm以上確保可能な撮像装置の例を示す。
図12は本発明によるX線撮像装置の実施例3の構成を示す図である。実施例3では、観察視野を広げるために、2枚の歯を持った第1結晶ブロック41及び第2結晶ブロック42から構成された結晶分離型X線干渉計を用いる。入射X線32は第1結晶ブロック41の第1歯43でラウエケースのX線回折により第1ビーム44と第2ビーム45に分割される。第1ビーム44は第1結晶ブロック41の第2歯46で、第2ビーム45は第2結晶ブロック42の第3歯47で回折され、第2結晶ブロック42の第4歯48上の同じ点に入射し、結合され第1干渉ビーム49a及び第2干渉ビーム49bを形成する。
この結晶分離型X線干渉計において、分割された結晶ブロック(41と42)間のZ軸周りの相対的な回転変動は、干渉するビームの位相差の変動となって現れる。このため、安定した撮像を行うためには、上記回転変動を極めて高い精度で制御する必要がある。回転変動Δθと干渉ビームの位相の変動Δφの関係は、式(14)で与えられる。
Figure 2008026098
ここで、tは第4歯48の歯の厚さ、xは第3歯47と第4歯48の間隔、dは回折格子面の間隔、θはブラッグ角である。この式から、例えば、Si(220)(d=0.192nm)の回折を利用し、λ=0.07nm、t=1mm、x=63mm、θ=10.5度という条件では、Δφ=2πに対応するΔθは約2n(rad)となる。したがって、安定した測定を行うためには、Δθを少なくともサブn(rad)の位置決め精度で制御する必要がある。
上記位置決め精度を実現するために、実施例3では、動摩擦係数と静止摩擦係数がほぼ等しい滑り材を使用した固体滑り機構を使用し、機械的な剛性を高めたステージ群(干渉計全体のθ軸回転を担う第1θテーブル50、第2結晶ブロック42のθ軸回転を行う第2θテーブル51、第1結晶ブロック41のφ軸回転を行うチルトテーブル52から構成される)を用いて、結晶ブロック間の位置決めを行う。サブnradの位置決めが要求される第2θステージ51には、圧電素子等を用いた極めて精度の高い位置決め機構53を使用する。また、床振動等の影響を低減するために、上記ステージ群は除振装置64上に設置する。更に、長時間にわたるΔθのドリフトを抑制するために、結晶ブロック間の回転をフィードバックループにより逐次調整する制御機構を制御装置29に新たに追加する。
この制御機構には、検出器54で干渉ビーム49aの強度を検出しておき、Δθのドリフト回転によって強度が変動した場合、直ちに変動をキャンセルするように位置決め機構53を介して第2θテーブル51の回転を調整するようなものを用いる。また、入射X線の強度変動等により、強度の検出だけではΔθのドリフトを十分に抑制できない場合には、検出器54に2次元検出器を採用し、X線干渉像そのものを検出し、像に現れているモアレ縞の位置変動をキャンセルするように第2θテーブル51の回転を調整するようなものを用いる。
試料ホルダー55、試料ホルダー位置決め機構56、参照体位置決め機構57には、実施例1と同様の構成に加えて、実施例2の試料ホルダー回転機構39、及び参照体回転機構40の機能を併せ持たせる。これにより、実施例2と同様の測定により非破壊に試料内部を観察することが可能となる。また、参照体24としては、実施例1と同様なものを用いる。
測定は実施例1及び2と同様に行い、取得したデータに基づいて、位相の変化Δpをコントラストとする像を表示部31で表示する。
以上、実施例3によれば、サイズが2cmを超えるような大きな試料においても、試料によって生じた干渉ビームの位相の変化をコントラストとする投影像及び断面像を非破壊で取得することができ、骨や肺等のような大きな密度変化から生体軟部組織等のような小さな密度変化までを含むような試料であっても高感度に観察することができる。
(実施例4)
本発明の撮像法の特徴である、軽元素に対して特に感度が高く、軽元素から主に構成された生体軟部組織の観察に適しているという点を生かした診断装置の一例として、マモグラフィー装置(乳ガン診断装置)を提案する。
図13(A),(B)は本発明によるX線撮像装置の実施例4の構成を示す平面図、側面図である。なお、ここでは、図を簡略にして分りやすくするため、主要な構成要素のみを示した。診断装置には、X線照射による被爆をできる限り抑える手段、被写体を一度に取得できる広い観察視野、何回測定を行っても同じ像が得られる高い安定性が要求される。そこで、実施例4では実施例1及び3の基本的な構成に加えて、X線防護壁58やX線防護カバー59など被写体の照射領域以外へのX線照射を防ぐ手段、X線ビームを拡大する拡大用非対称結晶プレート60を新たに設けた。
X線防護壁58は、X線源61と拡大用非対称結晶プレート60との間に設置し、X線源61から放射されたX線のうち不要なX線を遮蔽するもので、鉛等を含んだ厚い壁で出来ており、X線強度のほぼ100%を遮断することができる。X線防護カバー59は拡大用非対称結晶プレート60、X線干渉計等本装置の主要な構成部分全体を覆うもので、X線干渉計の各歯(43、46、47、48)によって生じた散乱X線が被験者62や、X線画像検出器28及び検出器54に照射することを防ぐ。散乱X線の強度はそれほど強くないので、鉛を含んだアクリル板や、薄い鉛を貼り付けた鉄板等を用いる。被写体63をX線ビーム内に設置する部分は図13に示すように凹型部を備えており、被写体63のビームが照射される部分以外は、X線が照射されないようになっている。
被験者62の発熱によって生じる第1結晶ブロック41の第2歯46と、第2結晶ブロック42の第3歯47の歪み等は被験者62と、各歯との距離を30cm以上離すことによって抑える。また、被験者62の交代時に生じる床振動等の影響は、拡大用非対称結晶プレート60及びX線干渉計を同一の除振台64の上に設置することによって抑える。この除振台64も被験者の近くで凹型の形状をしており、被験者が除振台に触れない構造とする。測定の高い再現性を実現するために、第2θテーブル51は実施例3と同様なフィードバックにより、位置決めを行う。
参照体24としては、予めX線を用いずに測定した被写体63の形状を参考にして形成した同じ形状をもつジェル状の有機材料(密度は被写体である生体軟部組織と同程度)などを用いると良い。或いは、マモグラフィー装置の測定のように被写体63を平面板で薄く延ばしてほぼ板状にした状態で計測する場合は、図14に示すように単に同じ厚みのD型の有機材料等を用いることができる。
この装置を用いた測定は実施例1で説明したように、図7に示したフローチャートに従って行い、被写体63によって生じた位相シフトをコントラストとする像を処理部30で計算し、その結果を表示部31で表示する。
ボンゼ・ハート型干渉計の構成の概要を示す斜視図である。 位相コントラストX線撮像における計測において、試料によって生じた位相の変化αが、0〜2πで丸め込まれた(ラップされた)値α’(α’=α−Int(α/2π)×2π)で検出されることを説明する図である。 従来の吸収及び位相コントラストX線撮像法における観察領域の制約と本発明による観察領域を説明する図である。 (A)−(C)はX線干渉計のビームの状態を模式的に示す図である。 本発明によるX線撮像装置の実施例1の構成を示す図である。 被測定試料が試験管の内部に溶媒と一緒に収納されている例を示す図である。 実施例1の計測において、位相差Δpの信号から背景分布を排除する手順を示すフロー図である。 縞走査法による計測において、くさびに代えて使用できる位相シフタの例を示す斜視図である。 (A)−(C)は、実施例1による実際の試料の測定に代える仮想的な試料の形状と、数値計算により求めた測定結果(試料像)を示す図である。 本発明によるX線撮像装置の実施例2の構成を示す図である。 実施例2の計測において、位相差Δpの信号から背景分布を排除する手順を示すフロー図である。 本発明によるX線撮像装置の実施例3の構成を示す図である。 (A),(B)は本発明によるX線撮像装置の実施例4の構成を示す平面図、側面図である。 参照体の一例を示す図である。
符号の説明
1…ビームスプリッタ、2…ミラー、3…アナライザー、4…入射X線、5…ビーム、6…ビーム、7…干渉ビーム、8…干渉ビーム、9…試料、10…X線干渉計、11…スプリッタ、12…ミラー光学系、13…アナライザー、14…入射X線ビーム、15…第1ビーム、16…第2ビーム16、17a…干渉ビーム、17b…干渉ビーム、18…試料、19…参照体、20…X線干渉計、21…X線干渉計用位置調整機構、22…試料ホルダー、23…試料ホルダー位置決め機構、24…参照体、25…参照体位置決め機構、26…くさび、27…くさび位置決め機構、28…X線検出器、29…制御装置、30…処理部、31…表示装置、32…入射X線、33…スプリッタ、34…ミラー、35…アナライザー、36a…第1干渉ビーム、36b…第2干渉ビーム、37…平らな台、38…位相シフタ、39…試料ホルダー回転機構、40…参照体回転機構、41…第1結晶ブロック、42…第2結晶ブロック、43…第1歯、44…第1ビーム、45…第2ビーム、46…第2歯、47…第3歯、48…第4歯、49a…第1干渉ビーム、49b…第2干渉ビーム、50…第1θテーブル、51…第2θテーブル、52…チルトテーブル、53…位置決め機構、54…検出器、55…試料ホルダー、56…試料ホルダー位置決め機構、57参照体位置決め機構、58…X線防護壁、59…X線防護カバー、60…拡大用非対称結晶プレート、61…X線源、62…被験者、63…被写体。

Claims (20)

  1. 入射X線ビームを第1及び第2X線ビームに分割する分割素子と、
    該分割された第1及び第2X線ビームを反射する反射素子と、
    該反射された第1及び第2X線ビームを結合する結合素子と、
    よりなるX線干渉計と、
    前記第1X線ビーム及び第2X線ビームの任意の一つのX線ビームの光路内に試料を設置する手段と、
    前記試料を設置したX線ビームとは異なるX線ビームの光路内に、前記試料と形状と内部の密度分布が類似し、且つ既知である参照体を設置する手段と、
    前記結合素子から出射した干渉X線ビームを検出する検出器と、
    該検出器の出力に基づいて前記試料によって生じた干渉X線ビームの位相シフトを表す試料像を得る処理部と、
    から構成されることを特徴とするX線撮像装置。
  2. 前記第1X線ビーム及び第2X線ビームの任意の一つのX線ビームの光路内に位相シフタを設置する手段を備えた請求項1記載のX線撮像装置。
  3. 前記第1X線ビーム及び第2X線ビームの任意の一つのX線ビームの光路内に試料を設置する手段が前記試料を前記X線ビームの光路内で回転させる第1の回転手段を備え、
    前記試料を設置したX線ビームとは異なるX線ビームの光路内に、前記試料と形状と内部の密度分布が類似し、且つ既知である参照体を設置する手段が前記参照体を前記異なるX線ビームの光路内で回転させる第2の回転手段を備え、
    前記第1の回転手段及び前記第2の回転手段は、前記試料及び前記参照体を同時に、且つ、同一回転角度ずつ回転可能とされるとともに、
    前記処理部は前記試料及び前記参照体の回転で得られた複数の試料像から前記試料の断面像を再生する手段を備えている請求項1記載のX線撮像装置。
  4. 前記X線干渉計は複数枚の結晶プレートとこれらプレートを保持する土台が一体で形成された単結晶ブロックである請求項1記載のX線撮像装置。
  5. 前記X線干渉計は複数枚の結晶プレートとこれらプレートを保持する土台が一体で形成された単結晶ブロックである請求項2記載のX線撮像装置。
  6. 前記X線干渉計は複数枚の結晶プレートとこれらプレートを保持する土台が一体で形成された単結晶ブロックの複数個の組み合わせで構成されている請求項1記載のX線撮像装置。
  7. 前記X線干渉計は複数枚の結晶プレートとこれらプレートを保持する土台が一体で形成された単結晶ブロックの複数個の組み合わせで構成されている請求項2記載のX線撮像装置。
  8. 前記位相シフタの形状がくさび型である請求項2記載のX線撮像装置。
  9. X線源と、X線源から出射したビームを整形・拡大する手段と、整形・拡大されたビームを第1及び第2X線ビームに分割し、反射し、そして結合する手段で構成されるX線干渉計と、前記第1及び第2X線ビームのうち任意のビームの光路内に試料を設置する手段と、前記試料を設置したビームとは反対の第1或いは第2X線X線ビームに形状と内部の密度分布が試料と類似し、且つ既知である参照体を設置する手段と、前記第1及び第2X線ビームのうち任意のビームの光路内に位相シフタを設置する手段と、前記試料のビーム照射領域以外へのX線照射を防ぐ手段と、前記X線干渉計から出射した干渉X線ビームを検出する検出器と、前記検出器の出力に基づいて前記試料によって生じた干渉X線ビームの位相シフトを表す試料像を得る処理部から構成されることを特徴とするX線撮像装置。
  10. 前記X線干渉計は複数枚の結晶プレートとこれらプレートを保持する土台が一体で形成された単結晶ブロックの複数個の組み合わせで構成されている請求項9記載のX線撮像装置。
  11. 複数の各結晶ブロックの回転角度を調整する位置決め機能を備え、位置決め精度が1 nrad以下である請求項10記載のX線撮像装置。
  12. 前記位相シフタの形状がくさび型である請求項9記載のX線撮像装置。
  13. 前記試料と形状と内部の密度分布が類似し、且つ既知である参照体が、骨格はサンプルとなる小動物から得たものであり、これを有機材料で固めて外形をサンプルとなる小動物に似せたものである請求項1記載のX線撮像装置。
  14. 前記試料と形状と内部の密度分布が類似し、且つ既知である参照体が、骨格はサンプルとなる小動物から得たものであり、これを有機材料で固めて外形をサンプルとなる小動物に似せたものである請求項9記載のX線撮像装置。
  15. 入射X線ビームを相互に干渉するビーム1とビーム2に分割し、前記ビーム1及びビーム2の光路に、試料、及び形状と内部密度分布が試料と類似し且つ既知の参照体をそれぞれ設置し、前記試料及び参照体をそれぞれ透過したビーム1’とビーム2を結合し、前記結合によって形成された干渉ビームから前記試料によって生じた位相シフト量を表す像を取得することを特徴とするX線撮像方法。
  16. 試料によって生じた位相シフトは、ビーム1或いはビーム2に設置した位相シフタを動作し、ビーム1とビーム2間の異なる位相差で取得した複数の試料像から計算で求める請求項15記載のX線撮像方法。
  17. 前記試料によって生じた位相シフト量は、前記干渉ビームの位相シフト量から参照体によって生じた位相シフト量を減算して求める請求項15記載のX線撮像方法。
  18. 前記試料によって生じた位相シフト量は、前記干渉ビームの位相シフト量から参照体によって生じた位相シフト量を減算して求める請求項16記載のX線撮像方法。
  19. X線ビームの光路に対して前記試料及び参照体を同時に回転させ、複数の異なる方向からX線を照射して得られた複数の試料像から前記試料の断面像を再生する請求項15記載のX線撮像方法。
  20. X線ビームの光路に対して前記試料及び参照体を同時に回転させ、複数の異なる方向からX線を照射して得られた複数の試料像から前記試料の断面像を再生する請求項16記載のX線撮像方法。
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