JP2008025730A - 鉄道車両車軸用軸受 - Google Patents
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Abstract
【課題】軸受内部の各部位に長期に亘って安定して潤滑剤(グリース)を供給し続けることが可能な鉄道車両車軸用軸受を提供する。
【解決手段】鉄道車両の車軸13を支持する軌道輪(内輪1、外輪3)と、軌道輪に形成された軌道面1s,3s間に転動自在に組み込まれた複数の円すいころ5とを具備し、円すいころは、軌道面に沿って転動する円すい形状を成す転動面5mと、転動面の両側に形成された円形の端面(小径端面5a、大径端面5b)とを有し、一方の端面は、他方の端面よりも小径に形成されていると共に、一方の端面には、当該端面側から各種潤滑剤を充填可能な凹部29が設けられ、当該凹部には、その端面側に固形潤滑剤Sjを位置決めして収容可能な位置決め収容部29aと、位置決め収容部から凹部内に向けて連続し且つ位置決め収容部よりも潤滑剤の収容空間が広げられた拡大部29bとが設けられている。
【選択図】図1
【解決手段】鉄道車両の車軸13を支持する軌道輪(内輪1、外輪3)と、軌道輪に形成された軌道面1s,3s間に転動自在に組み込まれた複数の円すいころ5とを具備し、円すいころは、軌道面に沿って転動する円すい形状を成す転動面5mと、転動面の両側に形成された円形の端面(小径端面5a、大径端面5b)とを有し、一方の端面は、他方の端面よりも小径に形成されていると共に、一方の端面には、当該端面側から各種潤滑剤を充填可能な凹部29が設けられ、当該凹部には、その端面側に固形潤滑剤Sjを位置決めして収容可能な位置決め収容部29aと、位置決め収容部から凹部内に向けて連続し且つ位置決め収容部よりも潤滑剤の収容空間が広げられた拡大部29bとが設けられている。
【選択図】図1
Description
本発明は、軸受の潤滑性能を長期に亘って一定に維持することが可能な鉄道車両車軸用軸受に関する。
従来、鉄道車両車軸には、例えば特許文献1に開示されたような各種の円すいころ軸受が用いられている。その一例として図1(a)に示された円すいころ軸受は、相対回転可能に対向配置された軌道輪(内輪1、外輪3)と、内外輪1,3の対向面にそれぞれ周方向に連続して形成された軌道面1s,3s間に沿って転動自在に組み込まれた複数の転動体(円すいころ)5と、複数の円すいころ5を1つずつ回転自在に保持しながら、内外輪1,3間に沿って公転する保持器11とが設けられている。なお、円すいころ5は、軌道面1s,3sに沿って転動する円すい形状を成す転動面5mと、転動面5mの両側にそれぞれ形成された円形の端面5a,5bとを備えており、一方の端面(小径端面)5aは、他方の端面(大径端面)5bよりも小径に形成されている。
かかる軸受において、鉄道車両車軸(回転軸)13には、2つの内輪1が背面同士を環状の間座15に当て付けた状態で嵌合されており、これら2つの内輪1の外側に対向して単体(一体型)の外輪3がハウジング(図示しない)に嵌合されている。この場合、各内輪1の対向面には、円すいころ5の転動面5mの円すい形状に沿うように、間座15側から離間する方向に沿って末広がり状に傾斜した環状の内輪軌道面1sが形成されており、一方、外輪3の対向面には、各内輪1の内輪軌道面1sに沿って傾斜した2つの環状の外輪軌道面3sが形成されている。
また、各内輪軌道面1sの両側には、当該軌道面1s,3sに沿って環状の鍔部7,9が突出されており、その突出端7e,9eの径寸法が相互に異なっている。具体的に説明すると、各内輪1において、間座15側の鍔部7(以下、小径鍔部7という)は、比較的小径の突出端7eとなり、反間座15側の突出端9e(以下、大径鍔部9という)は、間座15側の鍔部7よりも比較的大径の突出端9eとなっている。
更に、2つの内輪1の軸方向(アキシアル方向)両側には、それぞれ、環状の当接体(油切り部材17、後蓋19)が鉄道車両車軸(回転軸)13に嵌合(外嵌)した状態で当接している。この場合、一方側(図1(a)中向って左側)の油切り部材(当接体)17に対してエンドキャップ21をアキシアル方向に当て付け、これを複数のキャップスクリュウ23で車軸13に締結することで、円すいころ軸受に所定の予圧を付与することができる。
このような軸受において、鉄道車両車軸(回転軸)13を回転させると、内外輪1,3が回転中心軸Q回りに相対回転する間(軸受回転中)に、当該内外輪1,3の軌道面1s,3s間に保持器11と共に組み込まれた複数の円すいころ5は、その両端面(小径端面5a、大径端面5b)が各鍔部7,9の案内面7s,9sに保持・案内されながら軌道面1s,3sに沿って転動する。この場合、軸受回転中における潤滑性能を一定に維持するために、軸受内部には、潤滑剤(例えば、グリース)が軸受内部に封入されている。
また、内外輪1,3の両側には、軸受内部を軸受外部から密封するための密封機構が設けられており、これにより、潤滑剤(グリース)の軸受外部への漏洩防止と共に、異物(例えば、水、塵埃)の軸受内部への浸入防止が図られている。かかる密封機構は、基端部25eが外輪3に固定され、その先端部25tが当接体(油切り部材17、後蓋19)に非接触状態に位置決めされた環状のシールケース25と、当該シールケース25と当接体17,19との間に介在された密封部材27とを備えている。なお、シールケース25は、基端部25eから軸受内部を覆うように先端部25tに向けて延出されており、先端部25tと当接体17,19との間には、ラビリンス(狭いすきま)が構成されている。
このような密封機構によれば、シールケース25と密封部材27との構成が相互に組合されることで軸受内部の密封性が高められ、軸受回転中における潤滑性能が一定に維持されている。このとき、内外輪1,3間に保持器11と共に組み込まれた複数の円すいころ5は、保持器11により1つずつ回転自在に保持されながら、同時に潤滑剤(グリース)により保持器11や軌道面1s,3sとの間の摩擦抵抗が低減されつつ軌道面1s,3sに沿って転動する。
ところで、上述したような鉄道車両車軸用軸受には、長期間(例えば、連続走行距離で120万km)に亘ってメンテナンスフリー(非分解)の要求がされている。かかる要求を満足するためには、軸受内部の各部位(特に、円すいころ5と保持器11及び内外輪1,3の軌道面1s,3sとの摺接箇所、鍔部9の案内面9s)に長期に亘って安定して潤滑剤(グリース)を供給し続けることが不可欠となる。
このため、例えば特許文献2には、円すいころの小径端面に凹部を形成し、当該凹部に潤滑剤を充填する技術が提案されている。また、例えば特許文献3には、円すいころの小径端面に凹部(又は、貫通孔)を形成し、ここに充填した固形潤滑剤を露出させた技術が提案されている。更に、例えば特許文献4には、本願と同一出願人により、円すいころの小径端面及び外輪と内輪に凹部を形成し、ここに固形潤滑剤を充填する技術が提案されている。
しかしながら、特許文献2,3の技術では、凹部に充填した潤滑剤が軸受回転中に飛散しやすいため、軸受内部の各部位に長期に亘って安定して潤滑剤を供給し続けることが困難になってしまう場合がある。また、特許文献4の技術については、その効果を更に向上させる要望もされている。
そこで、本願と同一出願人による特許文献4の効果を更に向上させて、軸受内部の各部位に長期に亘って安定して潤滑剤(グリース)を供給し続けることが可能な鉄道車両車軸用軸受の開発が望まれているが、現在そのような軸受は知られていない。
特開平2002−139054号公報
特許第3495077号公報
実開平7−14222号公報
実開平7−145818号公報
本発明は、このような要望に応えるためになされており、その目的は、軸受内部の各部位に長期に亘って安定して潤滑剤(グリース)を供給し続けることが可能な鉄道車両車軸用軸受を提供することにある。
かかる目的を達成するために、本発明は、互いに相対回転可能に対向配置され且つ鉄道車両の車軸を支持する軌道輪と、軌道輪の対向面にそれぞれ形成された軌道面間に転動自在に組み込まれた複数の円すいころとを具備し、円すいころは、軌道面に沿って転動する円すい形状を成す転動面と、転動面の両側にそれぞれ形成された円形の端面とを有していると共に、一方の端面は、他方の端面よりも小径に形成されている鉄道車両車軸用軸受であって、円すいころの一方の端面には、当該端面側から各種潤滑剤を充填することが可能な少なくとも1つの凹部が設けられており、当該凹部には、一方の端面側に固形潤滑剤を位置決めして収容することが可能な位置決め収容部と、位置決め収容部から凹部内に向けて連続し且つ当該位置決め収容部よりも潤滑剤の収容空間が広げられた拡大部とが設けられている。
本発明において、凹部には、位置決め収容部と拡大部との境界部分に掛かり代が形成されており、位置決め収容部に収容された固形潤滑剤は、その一部が掛かり代に支持された状態で位置決めされる。また、位置決め収容部に収容された固形潤滑剤は、その一部が一方の端面から所定量だけ外方に突出した状態で位置決めされている。
本発明によれば、軸受内部の各部位に長期に亘って安定して潤滑剤(グリース)を供給し続けることが可能な鉄道車両車軸用軸受を実現することができる。
以下、本発明の一実施の形態に係る鉄道車両車軸用軸受について、添付図面を参照して説明する。なお、本実施の形態は、上述した鉄道車両車軸用軸受(図1(a))の円すいころ5の改良であるため、以下では改良部分の説明にとどめる。
図1(b)及び図2(a)に示すように、鉄道車両車軸用軸受の円すいころ5において、小径端面5aには、当該端面5a側から各種潤滑剤を充填することが可能な凹部29が設けられている。この場合、各種潤滑剤としては、例えばグリース等の半固形潤滑剤、油等の液状潤滑剤、或いは、固形潤滑剤を想定することができる。なお、固形潤滑剤は、油やグリースとそれに親和性のあるポリオレフィン樹脂とから構成され、樹脂に多量の油やグリースを含有させた潤滑材料である。
また、円すいころ5の凹部29には、その小径端面5a側に固形潤滑剤Sjを位置決めして収容することが可能な位置決め収容部29aと、位置決め収容部29aから凹部29内に向けて連続し且つ当該位置決め収容部29aよりも潤滑剤の収容空間が広げられた拡大部29bとが設けられている。
具体的に説明すると、本実施の形態の凹部29において、位置決め収容部29a及び拡大部29bは、互いに中空の円柱形状(図2(a))を成して連続しており、拡大部29bの内径R1は、位置決め収容部29aの内径R2よりも大きく設定されている。また、位置決め収容部29a及び拡大部29bは、互いに同中心となるように位置付けられており、これにより、位置決め収容部29aと拡大部29bとの境界部分には、急峻に内径が拡大変化した掛かり代29cが形成される。
なお、上述した位置決め収容部29aの内径R2及び拡大部29bの内径R1や、位置決め収容部29aの長さL2及び拡大部29bの長さL1については、例えば凹部29に充填する潤滑剤量や円すいころ5の形状や大きさなどにより任意に設定されるため、ここでは特に数値限定はしない。
ここで、凹部29に小径端面5a側から各種潤滑剤を充填する際に、位置決め収容部29aに固形潤滑剤Sjを収容(充填)する場合には、当該固形潤滑剤Sjの一部が位置決め収容部29aを超えて拡大部29bに回り込むように収容(充填)することが好ましい。こうすることで、固形潤滑剤Sjを掛かり代29cに支持された状態で位置決め収容部29aに位置決めすることができる。これにより、例えば円すいころ5の転動中(軸受回転中)に、凹部29(位置決め収容部29a)から固形潤滑剤Sjが容易に脱落することを防止することができる。
なお、位置決め収容部29aに固形潤滑剤Sjを収容(充填)する際に、拡大部29bに回り込ませる固形潤滑剤Sjの回込量は、拡大部29bに充分な潤滑剤収容空間を確保するためには、あまり大きく設定することは好ましくない。この場合、当該回込量は、凹部29(位置決め収容部29a)から容易に固形潤滑剤Sjが脱落しない程度で充分であり、これは固形潤滑剤Sjの剛性や材質などに応じて増減変化させて適量に設定されるため、ここでは特に数値限定はしない。
このように、位置決め収容部29aに固形潤滑剤Sjが収容(充填)した場合、拡大部29bに充填する潤滑剤Wjとしては、例えば半固形潤滑剤(グリース)や液状潤滑剤(油)を適用することが好ましい。この場合、グリースや油などの潤滑剤Wjを拡大部29bに充填しても、位置決め収容部29aに収容(充填)された固形潤滑剤Sjが一種の蓋の役割を果たすため、例えば円すいころ5の転動中(軸受回転中)に、凹部29(拡大部29b)から潤滑剤(グリース、油)Wjが容易に流出するのを防止することができる。
なお、円すいころ5の他の構成として、例えば図1(b)に示すように、位置決め収容部29aに収容(充填)した固形潤滑剤Sjの一部を小径端面5aから所定量Hだけ外方に突出した状態で位置決めするようにしても良い。この場合、固形潤滑剤Sjの突出量Hは、例えば円すいころ5と保持器11との間のスペースを考慮しつつ、保持器11の軸方向の動き量以内であって、且つ、当該保持器11のポケット(図示しない)内で円すいころ5を軸方向に拘束しない範囲に設定することが好ましい。
以上、本実施の形態によれば、円すいころ5の小径端面5aに凹部29を設けて、ここに各種潤滑剤Sj,Wjを充填したことにより、軸受内部の各部位(特に、円すいころ5と保持器11及び内外輪1,3の軌道面1s,3sとの摺接箇所、鍔部9の案内面9s)に長期に亘って安定して潤滑剤(グリース)を供給し続けることが可能な鉄道車両車軸用軸受を実現することができる。
具体的に説明すると、当初は位置決め収容部29aに収容(充填)された固形潤滑剤Sjに含有されたグリース又は油によって軸受内部の潤滑(固形潤滑)が行われ、その後、当該固形潤滑剤Sjの減少に伴って、拡大部29bに充填された潤滑剤(グリース、油)Wjが固形潤滑剤Sjを通して滲み出すことで軸受内部の潤滑(半固形・液状潤滑)が行われる。このような固形潤滑及び半固形・液状潤滑のいずれの場合でも、潤滑剤Sj,Wjは、軸受回転中における遠心力の作用を受けることで、当該円すいころ5の転動面5mから大径端面5b方向へ徐々に移動することになる。
この場合、円すいころ5の全体表面は、常に潤滑剤Sj,Wjで覆われた湿潤状態に維持されるため、軸受内部の各部位(特に、円すいころ5と保持器11及び内外輪1,3の軌道面1s,3sとの摺接箇所、鍔部9の案内面9s)に長期に亘って安定して潤滑剤(グリース、油)を供給し続けることができる。同時に、円すいころ5と保持器11及び内外輪1,3の軌道面1s,3sとの間の摩耗や摩損などの発生を低減させることができる。これにより、摩耗粉などによる潤滑剤(グリース)の潤滑性能の低下を抑制することが可能となり、その結果、長期間(例えば、連続走行距離で120万km)に亘ってメンテナンスフリー(非分解)の要求を満足する鉄道車両車軸用軸受を実現することができる。
なお、上述した実施の形態では、位置決め収容部29a及び拡大部29bが互いに中空の円柱形状(図2(a))を成した凹部29を想定したが、これ限定されることは無く、その第1の変形例として図2(b)に示すように、位置決め収容部29a及び拡大部29bが互いに中空の立方体形状を成した凹部29としても同様の効果を実現することができる。この場合、立方体形状を成す位置決め収容部29a及び拡大部29bの各辺の長さについては、例えば凹部29に充填する潤滑剤量や円すいころ5の形状や大きさなどにより任意に設定されるため、ここでは特に数値限定はしない。
また、上述した実施の形態では、円すいころ5の小径端面5aに1つの凹部29を設けた構成を例示したが、これに限定されることは無く、その第2の変形例として図2(c)に示すように、小径端面5aに複数の凹部29を設けた円すいころ5を構成しても良い。なお、同図(c)では、位置決め収容部29a及び拡大部29bが互いに中空の円柱形状を成した凹部29を小径端面5aに4つ設けた構成例が示されているが、それ以下又はそれ以上の数の凹部29を設けても良い。この場合、各凹部29の配置位置や配置間隔については、例えば円すいころ5の形状や大きさ、軸受の使用環境や使用目的に応じて任意に設定されるため、ここでは特に限定しない。
また、小径端面5aに複数の凹部29を設ける場合において、第3の変形例として図2(d)に示すように、位置決め収容部29a及び拡大部29bが互いに中空の立方体形状を成した凹部29を適用しても良い。なお、同図(c)では、凹部29を小径端面5aに4つ設けた構成例が示されているが、それ以下又はそれ以上の数の凹部29を設けても良い。この場合、各凹部29の配置位置や配置間隔については、例えば円すいころ5の形状や大きさ、軸受の使用環境や使用目的に応じて任意に設定されるため、ここでは特に限定しない。
1 内輪
1s 内輪軌道面
3 外輪
3s 外輪軌道面
5 円すいころ
5a 小径端面
5b 大径端面
5g 窪み部
5m 転動面
13 車軸
29 凹部
29a 位置決め収容部
29b 拡大部
Sj 固形潤滑剤
1s 内輪軌道面
3 外輪
3s 外輪軌道面
5 円すいころ
5a 小径端面
5b 大径端面
5g 窪み部
5m 転動面
13 車軸
29 凹部
29a 位置決め収容部
29b 拡大部
Sj 固形潤滑剤
Claims (3)
- 互いに相対回転可能に対向配置され且つ鉄道車両の車軸を支持する軌道輪と、軌道輪の対向面にそれぞれ形成された軌道面間に転動自在に組み込まれた複数の円すいころとを具備し、円すいころは、軌道面に沿って転動する円すい形状を成す転動面と、転動面の両側にそれぞれ形成された円形の端面とを有していると共に、一方の端面は、他方の端面よりも小径に形成されている鉄道車両車軸用軸受であって、
円すいころの一方の端面には、当該端面側から各種潤滑剤を充填することが可能な少なくとも1つの凹部が設けられており、
当該凹部には、一方の端面側に固形潤滑剤を位置決めして収容することが可能な位置決め収容部と、位置決め収容部から凹部内に向けて連続し且つ当該位置決め収容部よりも潤滑剤の収容空間が広げられた拡大部とが設けられていることを特徴とする鉄道車両車軸用軸受。 - 凹部には、位置決め収容部と拡大部との境界部分に掛かり代が形成されており、位置決め収容部に収容された固形潤滑剤は、その一部が掛かり代に支持された状態で位置決めされることを特徴とする請求項1に記載の鉄道車両車軸用軸受。
- 位置決め収容部に収容された固形潤滑剤は、その一部が一方の端面から所定量だけ外方に突出した状態で位置決めされていることを特徴とする請求項1又は2に記載の鉄道車両車軸用軸受。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006199530A JP2008025730A (ja) | 2006-07-21 | 2006-07-21 | 鉄道車両車軸用軸受 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2006199530A JP2008025730A (ja) | 2006-07-21 | 2006-07-21 | 鉄道車両車軸用軸受 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2008025730A true JP2008025730A (ja) | 2008-02-07 |
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ID=39116561
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Country Status (1)
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JP (1) | JP2008025730A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2018180290A1 (ja) * | 2017-03-29 | 2018-10-04 | Ntn株式会社 | 円すいころ軸受 |
-
2006
- 2006-07-21 JP JP2006199530A patent/JP2008025730A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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WO2018180290A1 (ja) * | 2017-03-29 | 2018-10-04 | Ntn株式会社 | 円すいころ軸受 |
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