JP2008002656A - 鉄道車両車軸用軸受装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】簡単な構成で長期に亘って永続的にフレッチング防止機能を持続させることが可能な鉄道車両車軸用軸受装置を提供する。
【解決手段】互いに相対回転可能に鉄道車両の車軸13を支持する内輪1及び当該内輪の外側に対向配置された外輪3と、内外輪間に転動自在に組み込まれた複数の転動体5と、内外輪の両側に設けられ且つ軸受内部の空間領域を軸受外部から密封する密封機構とを備えた鉄道車両車軸用軸受装置であって、密封機構には、車軸に外嵌した状態で内輪の軸方向両側面1a,1bに当接した当接体(油切り部材17、後蓋19)が設けられており、内輪の軸方向両側の少なくとも一方において、内輪の側面と当該側面に軸方向で対向した当接体の対向面17s,19sとの間には、軸受内部に封入されたグリース中の基油を保持する機能と共にフレッチング防止機能を兼ね備えた湿式ペーパー材29が介挿されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、軸受内部への異物(例えば、水、塵埃)の浸入を防止する密封機構を備えた鉄道車両車軸用軸受装置に関する。
従来、鉄道車両車軸には、例えば特許文献1に開示されたような各種の円すいころ軸受が用いられている。その一例として図1(a)に示された円すいころ軸受は、相対回転可能に対向配置された軌道輪(内輪1、外輪3)と、内外輪1,3の対向面にそれぞれ周方向に連続して形成された軌道面1s,3s間に沿って転動自在に組み込まれた複数の転動体(ころ)5と、複数の転動体(ころ)5を1つずつ回転自在に保持しながら、内外輪1,3間に沿って公転する保持器11とが設けられている。
かかる軸受において、鉄道車両車軸(回転軸)13には、2つの内輪1が背面同士を環状の間座15に当て付けた状態で嵌合されており、これら2つの内輪1の外側に対向して単体(一体型)の外輪3がハウジング(図示しない)に嵌合されている。この場合、それぞれの内輪1の対向面には、間座15側から離間する方向に沿って末広がり状に傾斜した環状の内輪軌道面1sが形成されており、一方、外輪3の対向面には、各内輪1の内輪軌道面1sに沿って傾斜した2つの環状の外輪軌道面3sが形成されている。
また、各内輪軌道面1sの両側には、当該軌道面1s,3sに沿って環状の鍔部7,9が突出されており、その突出端7e,9eの径寸法が相互に異なっている。具体的に説明すると、各内輪1において、間座15側の鍔部7(以下、小径鍔部7という)は、比較的小径の突出端7eとなり、反間座15側の突出端9e(以下、大径鍔部9という)は、間座15側の鍔部7よりも比較的大径の突出端9eとなっている。
更に、2つの内輪1の軸方向(アキシアル方向)両側面1a,1bには、それぞれ、後述する密封機構の一構成を成す環状の当接体(油切り部材17、後蓋19)が鉄道車両車軸(回転軸)13に嵌合(外嵌)した状態で当接している。この場合、一方側(図1(a)中向って左側)の油切り部材(当接体)17に対して押圧体21をアキシアル方向に当て付けてボルト23で締め付け、当該油切り部材(当接体)17と後蓋(当接体)19とで2つの内輪1を挟持することで、円すいころ軸受に所定の予圧を付与することができる。
このような軸受において、鉄道車両車軸(回転軸)13を回転させると、内外輪1,3が回転中心軸Q回りに相対回転する間(軸受回転中)に、当該内外輪1,3の軌道面1s,3s間に保持器11と共に組み込まれた複数の転動体(ころ)5は、各鍔部7,9の案内面7s,9sによって保持・案内されながら軌道面1s,3sに沿って安定して転動する。この場合、軸受回転中における潤滑性能を一定に維持するために、軸受内部には、潤滑剤(例えば、グリース)が軸受内部に封入されている。
また、内外輪1,3の両側には、軸受内部を軸受外部から密封するための密封機構が設けられており、これにより、グリースの軸受外部への漏洩防止が図られていると共に、異物(例えば、水、塵埃)の軸受内部への浸入防止が図られている。かかる密封機構は、基端部25eが外輪3に固定され、その先端部25tが当接体(油切り部材17、後蓋19)に非接触状態に位置決めされた環状のシールケース25と、当該シールケース25と当接体17,19との間に介在された密封部材27とを備えている。なお、シールケース25は、基端部25eから軸受内部を覆うように先端部25tに向けて延出されており、先端部25tと当接体17,19との間には、ラビリンス(狭いすきま)が構成されている。
このような密封機構によれば、シールケース25と密封部材27との構成が相互に組合されることで軸受内部の密封性が高められ、軸受回転中における潤滑性能が一定に維持されている。このとき、内外輪1,3間に保持器11と共に組み込まれた複数の転動体(ころ)5は、保持器11により1つずつ回転自在に保持されながら、同時に潤滑剤(グリース)により保持器11や軌道面1s,3sとの間の摩擦抵抗が低減されつつ軌道面1s,3sに沿って転動する。
ところで、上述したような軸受の回転中において、2つの内輪1の軸方向両側面1a,1bと、これに軸方向で対向して当接した各当接体(油切り部材17、後蓋19)の対向面17s,19sとが相対的な微小滑りを繰り返すことで摩耗する現象(フレッチング)が発生することが知られている。このようなフレッチングが発生すると、内輪1の両側面1a,1bと当接体17,19の対向面17s,19sとの接触部分が摩損する虞があるだけで無く、摩損の際に発生した例えば鉄系金属摩耗粉が軸受内部に封入されたグリースに混入することで軸受寿命を短縮する虞もある。
そこで、例えば特許文献2には、内輪1の両側面1a,1bと当接体17,19の対向面17s,19sとの間に応力吸収材を設けたり、当該応力吸収材に潤滑成分を含ませてフレッチングを防止する技術が提案されている。また、例えば特許文献3には、内輪1の両側面1a,1bと当接体17,19の対向面17s,19sとの間に潤滑剤貯まりを構成することで、フレッチングを防止する技術が提案されている。更に、例えば特許文献4には、内輪1の両側面1a,1bと当接体17,19の対向面17s,19sとの間に銅粉発生体を介挿し、当該銅粉発生体から発生した銅粉をグリースに混入させることでグリース寿命を延命化させる技術が提案されている。
しかしながら、上述したような従来の技術では、長期に亘って永続的にフレッチング機能を持続させるには一定の限界がある。また、近年では、軸受に対するメンテナンスフリーの要請も多数ある。そこで、従来よりも更に簡単な構成で長期に亘って永続的にフレッチング防止機能を持続させることが可能な技術の開発が要望されているが、現在そのような技術は知られていない。
特開平2002−139054号公報 特開平9−72344号公報 特開平8−128451号公報 特開平2000−52986号公報
本発明は、このような要望に応えるためになされており、その目的は、簡単な構成で長期に亘って永続的にフレッチング防止機能を持続させることが可能な鉄道車両車軸用軸受装置を提供することにある。
このような目的を達成するために、本発明は、互いに相対回転可能に鉄道車両の車軸を支持する内輪及び当該内輪の外側に対向配置された外輪と、内外輪間に転動自在に組み込まれた複数の転動体と、内外輪の両側に設けられ且つ軸受内部の空間領域を軸受外部から密封する密封機構とを備えた鉄道車両車軸用軸受装置であって、密封機構には、車軸に外嵌した状態で内輪の軸方向両側面に当接した当接体が設けられており、内輪の軸方向両側の少なくとも一方において、内輪の側面と当該側面に軸方向で対向した当接体の対向面との間には、軸受内部に封入されたグリース中の基油を保持する機能と共にフレッチング防止機能を兼ね備えた湿式ペーパー材が介挿されている。
この場合、湿式ペーパー材は、セルロース繊維又は合成繊維が有する網目構造によってグリース中の基油を保持する。また、湿式ペーパー材は、樹脂を含浸することによって機械的強度が高められている。
鉄道車両車軸は、車両走行時の繰り返し疲労を軽減するために中空軸化されており、そのため車軸の撓みが大きくなってフレッチングが激しくなる傾向にあるが、本発明の鉄道車両車軸用軸受装置によれば、内輪の側面と当該側面に軸方向で対向した当接体の対向面との間に、軸受内部に封入されたグリース中の基油を保持する機能と共にフレッチング防止機能を兼ね備えた湿式ペーパー材を介挿させたことで、簡単な構成で長期に亘って永続的にフレッチング防止機能を持続させることができる。
以下、本発明の一実施の形態に係る鉄道車両車軸用軸受装置について、添付図面を参照して説明する。なお、本実施の形態は、上述した鉄道車両車軸用軸受装置(図1(a))の密封装置の改良であるため、以下では改良部分の説明にとどめる。
図1(b)〜(d)に示すように、鉄道車両車軸用軸受装置の密封機構において、内輪1の軸方向両側には、内輪1の両側面1a,1bと当該側面1a,1bに軸方向で対向した環状の当接体(油切り部材17、後蓋19)の対向面17s,19sとの間には、軸受内部に封入されたグリース中の基油(図示しない)を保持する機能と共にフレッチング防止機能を兼ね備えた環状の湿式ペーパー材29が介挿されている。なお、湿式ペーパー材29は、セルロース繊維又は合成繊維で形成されている。
この場合、当接体17,19の対向面17s,19sには、その周方向に沿って連続した環状の凹溝31が形成されており、当該凹溝31に湿式ペーパー材29が例えば嵌合や接着などの方法で取り付けられている。ここで、凹溝31の深さWは、湿式ペーパー材29の厚さTよりも小さく(T>W)設定されている。逆の言い方をすると、湿式ペーパー材29の厚さTは、凹溝31の深さWよりも大きく設定されている。なお、凹溝31の深さWや湿式ペーパー材29の厚さTは、例えば軸受及び密封機構の種類や大きさ、形状などに応じて任意に設定されるため、ここでは特に数値限定はしない。
このような設定条件によれば、湿式ペーパー材29が凹溝31に取り付けられた状態において、当該湿式ペーパー材29の一部が対向する内輪1の両側面1a,1bに向けて突出することになる。この結果、鉄道車両車軸用軸受装置を組み立てる際に、2つの内輪1に対して当接体(油切り部材17、後蓋19)を当接させると、湿式ペーパー材29の突出量だけ内輪1の両側面1a,1bと当接体17,19の対向面17s,19sとの間に間隙Gが形成される。
これにより、軸受回転中において、内輪1の両側面1a,1bと当接体17,19の対向面17s,19sとは、互いに非接触状態に維持されるため、内輪1の両側面1a,1bと当接体17,19の対向面17s,19sとの間でフレッチングが発生することは無い。また、軸受回転中に湿式ペーパー材29と内輪1の両側面1a,1b及び当接体17,19の対向面17s,19sとの間で相対的な微小滑りが繰り返された場合でも、セルロース繊維又は合成繊維で形成された湿式ペーパー材29は、内輪1及び当接体17,19よりもやわらかい材質であるため、当該湿式ペーパー材29と内輪1の両側面1a,1b及び当接体17,19の対向面17s,19sとの間でフレッチングが発生することは無い。
更に、本実施の形態の湿式ペーパー材29は、セルロース繊維又は合成繊維が有する網目構造によってグリース中の基油を保持する機能を備えている。これによれば、軸受内部に封入されたグリースから軸受回転中に僅かに分離される基油が当該湿式ペーパー材29の網目構造内に保持されることになる。この場合、湿式ペーパー材29の表面は、常に基油で潤滑された状態に維持されため、軸受回転中に湿式ペーパー材29と内輪1の両側面1a,1b及び当接体17,19の対向面17s,19sとの間で相対的な微小滑りが繰り返されても、その微小滑りの摩擦抵抗を大幅に低減することができる。この結果、フレッチング摩耗を飛躍的に抑制することが可能となる。
なお、軸受回転中にグリースから分離した基油が湿式ペーパー材29の網目構造内に保持された場合でも、その基油の保持量は、グリース自体の性質には何等影響を与えない極僅かな量であるため、軸受の潤滑性能や回転性能が低下することは無い。
また、上述したような湿式ペーパー材29は、その網目構造内に樹脂を含浸させることによって機械的強度を高めることができる。これによれば、湿式ペーパー材29自身の耐久性を向上させることができるため、軸受内部に封入されたグリース中の基油を保持する機能と共にフレッチング防止機能を長期に亘って永続的に維持することが可能となる。
更に、軸受回転中に湿式ペーパー材29が摩耗し、その摩耗粉が軸受内部のグリースに混入した場合でも、当該摩耗粉の材料は、セルロース繊維又は合成繊維の成分からなり、内輪1及び当接体17,19よりもやわらかいため、これが例えば複数の転動体(ころ)5と内外輪1,3の軌道面1s,3sとの間に入り込んでも当該転動体(ころ)5の表面や軌道面1s,3sを損傷させたり圧痕をつけることは無い。この場合、摩耗粉の軸受内部への進入防止対策を講じる必要も無い。従って、密封機構及びこれを用いた軸受の製造コストの低価格化を実現することができる。
なお、上述した実施の形態において、湿式ペーパー材29及びこれを取り付ける凹溝31の幅Lについては特に言及しなかったが、図に示すように当接体17,19の対向面17s,19sよりも小さく設定しても良いし、或いは、当該対向面17s,19s全体に亘って設定しても良い。いずれの設定条件においても、湿式ペーパー材29及びこれを取り付ける凹溝31の幅Lは、例えば軸受及び密封機構の種類や大きさ、形状などに応じて任意に設定されるため、ここでは特に数値限定はしない。
また、上述した実施の形態では、湿式ペーパー材29を内輪1の軸方向両側に介挿させているが、いずれか一方にのみ介挿させるように構成しても良い。なお、湿式ペーパー材29を取り付ける凹溝31の形状として、図面では矩形状を例示したが、湿式ペーパー材29を堅牢に取り付けられるような形状であれば、これ以外の形状(例えば、半円形、楕円形、三角形など)としても良い。
更に、上述した実施の形態では、当接体17,19の対向面17s,19sに環状の凹溝31を形成したが、内輪1の両側面1a,1bに同様の凹溝を形成しても良い。また、当接体17,19の対向面17s,19s及び内輪1の両側面1a,1bに凹溝を互いに対向して形成し、これら凹溝間に湿式ペーパー材29を取り付けるようにしても良い。なお、凹溝31を形成すること無く、内輪1の両側面1a,1b及び当接体17,19の対向面17s,19sとの間に直接湿式ペーパー材29を介挿させても良い。
また、上述した実施の形態において、湿式ペーパー材29は、周方向に沿って環状に連続した構成を想定しているが、グリース中の基油(図示しない)を保持する機能と共にフレッチング防止機能を兼ね備えることができれば、必ずしも連続させる必要は無く、所定間隔で断続的に湿式ペーパー材29を内輪1の両側面1a,1b及び当接体17,19の対向面17s,19sとの間に介挿させるようにしても良い。
また、図面には、内輪1の両側面1a,1b及び当接体17,19の対向面17s,19sとの間に1本の湿式ペーパー材29を介挿させた構成例が示されているが、複数本の湿式ペーパー材29を介挿させるように構成しても良い。
(a)は、鉄道車両車軸用軸受装置の全体の構成を示す断面図、(b)は、本発明の一実施の形態に係る鉄道車両車軸用軸受装置の改良部分の構成を拡大して示す断面図、(c)は、当接体(油切り部材)と内輪との間に介挿された湿式ペーパー材の構成を拡大して示す断面図、(d)は、当接体(後蓋)と内輪との間に介挿された湿式ペーパー材の構成を拡大して示す断面図。
符号の説明
1 内輪
1a,1b 内輪の軸方向両側面
3 外輪
5 転動体
13 車軸
17 油切り部材(当接体)
19 後蓋(当接体)
17s,19s 当接体の対向面
29 湿式ペーパー材

Claims (3)

  1. 互いに相対回転可能に鉄道車両の車軸を支持する内輪及び当該内輪の外側に対向配置された外輪と、内外輪間に転動自在に組み込まれた複数の転動体と、内外輪の両側に設けられ且つ軸受内部の空間領域を軸受外部から密封する密封機構とを備えた鉄道車両車軸用軸受装置であって、
    密封機構には、車軸に外嵌した状態で内輪の軸方向両側面に当接した当接体が設けられており、内輪の軸方向両側の少なくとも一方において、内輪の側面と当該側面に軸方向で対向した当接体の対向面との間には、軸受内部に封入されたグリース中の基油を保持する機能と共にフレッチング防止機能を兼ね備えた湿式ペーパー材が介挿されていることを特徴とする鉄道車両車軸用軸受装置。
  2. 湿式ペーパー材は、セルロース繊維又は合成繊維が有する網目構造によってグリース中の基油を保持することを特徴とする請求項1に記載の鉄道車両車軸用軸受装置。
  3. 湿式ペーパー材は、樹脂を含浸することによって機械的強度が高められていることを特徴とする請求項1又は2に記載の鉄道車両車軸用軸受装置。
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JP2010195345A (ja) * 2009-02-27 2010-09-09 Railway Technical Res Inst 鉄道車両の車軸異常検知システム
JP2014005904A (ja) * 2012-06-26 2014-01-16 Jtekt Corp 車軸用軸受装置

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