JP2008024777A - シリコーンゴム用付加硬化型シリコーン粘着剤組成物及び該組成物から得られる粘着テープ - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 アルケニル基を0.05〜0.10モル%有するポリオルガノシロキサンと、アルケニル基を有しないポリオルガノシロキサンの混合物と、R1 3SiO0.5単位およびSiO2単位を有し,R1 3SiO0.5単位/SiO2単位のモル比が0.6〜0.8であるポリオルガノシロキサンポリオルガノシロキサンと、SiH基を含有するポリオルガノシロキサンとを含む付加硬化型粘着剤用シリコーン組成物。
【選択図】 なし
Description
(A)下記(A−1)及び(A−2)成分よりなり、(A−1)/(A−2)の比率が50/50〜20/80の範囲にあるオルガノポリシロキサン 35〜70質量部、
(A−1)1分子中に少なくとも2個のアルケニル基を有し、かつアルケニル基を0.05〜0.10モル%含むオルガノポリシロキサン、
(A−2)アルケニル基を含まないオルガノポリシロキサン、
(B)R1 3SiO0.5単位およびSiO2単位を含有し、R1 3SiO0.5単位/SiO2単位のモル比が0.6〜0.8であるポリオルガノシロキサン(R1はお互いに異なってよい炭素数1から10の1価炭化水素基。) 65〜30質量部、
(C)1分子中にSiH基を少なくとも3個含有するポリオルガノシロキサンを、(A)成分中のアルケニル基モル数に対する(C)成分中のSiH基モル数の比が0.5〜20となる量、
(D)白金触媒を(A)と(B)と(C)の合計100質量部に対して、白金分として1〜5000ppm、
及び、(E)ヒドロシリル化反応を抑制する制御剤を(A)と(B)と(C)の合計100質量部に対して0〜8.0質量部を含むことを特徴とする付加型シリコーン粘着剤組成物。また、本発明は、基材テープと、該基材テープ上に施与された粘着層からなる粘着テープにおいて、該粘着層が、上記粘着剤用シリコーン組成物のいずれかを含むことを特徴とする粘着テープである。
該粘着テープは、シリコーンゴム,電子機器部品用シリコーンゴム成型物,たとえば,選択接着LIMSや放熱シリコーンゴムシート,電磁波遮断用シリコーンゴム等の固定用として有用であり,両面テープの形態では,前記シリコーンゴムと,金属やプラスチックへのシリコーンゴム部品の固定用としても有用である。
また、本発明の粘着剤用シリコーン組成物は、従来の付加硬化型シリコーン粘着剤よりシリコーンゴムに対する初期粘着力が高いため,作業性の良好なテープを得ることができる。
さらに、長期間貼り合わせた後でもその粘着力は低下することなく,製品安定性に大きく寄与し,不要となった際にも被着体に粘着剤が残らないため容易に剥がすことができる。そのため部品の再利用時にも問題を起こさない。
(A)下記(A−1)及び(A−2)成分よりなり、(A−1)/(A−2)の比率が50/50〜30/70の範囲にあるオルガノポリシロキサン 35〜70質量部、
(A−1)1分子中に少なくとも2個のアルケニル基を有し、かつアルケニル基を0.05〜0.10モル%含むオルガノポリシロキサン、
(A−2)アルケニル基を含まないオルガノポリシロキサン、
(B)R1 3SiO0.5単位およびSiO2単位を含有し、R1 3SiO0.5単位/SiO2単位のモル比が0.6〜0.8であるポリオルガノシロキサン(R1はお互いに異なってよい炭素数1から10の1価炭化水素基。) 65〜30質量部、
(C)1分子中にSiH基を少なくとも3個含有するポリオルガノシロキサンを、(A)成分中のアルケニル基モル数に対する(C)成分中のSiH基モル数の比が0.5〜20となる量、
(D)白金触媒を(A)と(B)と(C)の合計100質量部に対して、白金分として1〜5000ppm、
及び、(E)ヒドロシリル化反応を抑制する制御剤を(A)と(B)と(C)の合計100質量部に対して0〜8.0質量部を含むことを特徴とする付加型シリコーン粘着剤組成物。
ここで、アルケニル基含有ポリオルガノシロキサン(A−1)は、(C)成分中のSiH基と付加反応をして、ポリマー網目構造を形成する。ポリオルガノシロキサン(A)中のアルケニル基の量は、1分子中に少なくとも2個であり、且つ、ポリオルガノシロキサン(A−1)中のアルケニル基含有モル%が、0.05〜0.10モル%、好ましくは、0.06〜0.08である。アルケニル基が1分子中に2つ未満であると、ポリシロキサンの網目構造が形成されない。また、ポリオルガノシロキサン(A)中でのアルケニル基の量が前記下限値未満では、硬化しなくなり、前記上限値を超えるとシリコーンゴムに対する粘着性が不充分となる。
(式中、R1は互いに異なっていてよい、アルケニル基を含まない1価炭化水素基であり、Xはアルケニル基含有有機基であり、aは0〜3の整数、好ましくは1、mは0以上、nは100以上、好ましくは500以上、10000以下の整数であり、aとmは同時に0にならない。また、m+nは500以上、10000以下の整数、あるいはこのポリジオルガノシロキサンの25℃における粘度を1000mPa・s以上とする数である。)
(式中、R1は互いに異なっていてよい、アルケニル基を含まない1価炭化水素基であり、mは100以上、好ましくは200以上、10000以下の整数、あるいはこのポリジオルガノシロキサンの25℃における粘度を1000mPa・s以上とする数である。)
(R1上記ポリオルガノシロキサン(A),(B)について上記したのと同様である。)
(B)成分と縮合反応する。縮合反応を行うには、トルエンなどの溶剤に溶解した(A−1)成分と(A−2)成分と(B)成分の混合物をアルカリ性触媒を用い、室温乃至還流下で反応させればよい。
(R1は前記の炭化水素であり、bは0または1、xは1以上の整数、但しbが0のときは、xは3以上の整数であり、yは0以上の整数であり、また、sは3以上の整数、tは0以上の整数であり、好ましくは8≧s+t≧3の整数を示す。)
粘着剤用シリコーン組成物溶液(濃度40質量%)を、厚み25μm、幅25mmのポリイミドフィルムに硬化後の厚みが30μmとなるようにアプリケータを用いて塗工した後、130℃、1分の条件で加熱して硬化させ、粘着テープを作成した。この粘着テープを,過酸化物硬化型シリコーンゴムKE−951(信越化学工業製:商品名,硬度:30(デュロメーターA))をシート状にしたシリコーンゴムシート(厚さ2mm)に貼りつけ、重さ2kgのゴム層で被覆されたローラーを、該テープ基材上で1往復させることにより該テープを圧着した後、室温で約20時間放置した後、25℃において、引っ張り試験機を用いて300mm/分の引張り速度で180゜の角度でテープをシリコーンゴムシートから引き剥がすのに要する力(N/25mm)を測定した。
粘着力評価と同様の方法で粘着テープを作成し、同様の方法によりステンレス板に圧着した。室温で約20時間放置した後、粘着面積を25mm×25mmになるように切断を行い,1kgの錘をつけ,200℃において1時間の加熱を行った。200℃×1時間後の粘着面のずれた長さを測長機能付き拡大鏡にて測定した。
粘着力評価と同様の方法で粘着テープを作成し、同様の方法によりステンレス板に圧着した。室温で14日間放置した後、25℃において、引っ張り試験機を用いて300mm/分の引張り速度で180゜の角度でテープをシリコーンゴムシートから引き剥がすのに要する力(N/25mm)を測定した。
粘着力評価と同様の方法で粘着テープを作成し、同様の方法によりステンレス板に圧着した。室温で14日間放置した後、25℃において、引っ張り試験機を用いて300mm/分の引張り速度で180゜の角度でテープをシリコーンゴムシートから引き剥がした後,シリコーンゴムシート表面への粘着剤移行の有無を目視観察した。
実施例の組成で用いた(A)〜(E)成分は下記の通りである。
(A)成分
(A−1)成分
ポリシロキサン(イ):30%トルエン溶液での粘度が27000mPa・sであり、ビニル基含有量が0.075モル%であり、分子鎖両末端がジメチルビニルシリル基(SiMe2Vi基)で封鎖されたビニル基含有ポリジメチルシロキサン
ポリシロキサン(ロ):30%トルエン溶液での粘度が27000mPa・sであり、ビニル基含有量が0.05モル%であり、分子鎖両末端がジメチルビニルシリル基(SiMe2Vi基)で封鎖されたビニル基含有ポリジメチルシロキサン
ポリシロキサン(ハ):30%トルエン溶液での粘度が27000mPa・sであり、ビ
ニル基含有量が0.10モル%であり、分子鎖両末端がジメチルビニルシリル基(SiMe2Vi基)で封鎖されたビニル基含有ポリジメチルシロキサン
ポリシロキサン(ニ):30%トルエン溶液での粘度が27000mPa・sであり、ビニル基含有量が0.02モル%であり、分子鎖両末端がジメチルビニルシリル基(SiMe2Vi基)で封鎖されたビニル基含有ポリジメチルシロキサン
ポリシロキサン(ホ):30%トルエン溶液での粘度が27000mPa・sであり、ビニル基含有量が0.15モル%であり、分子鎖両末端がジメチルビニルシリル基(SiMe2Vi基)で封鎖されたビニル基含有ポリジメチルシロキサン
ポリシロキサン(へ):30%トルエン溶液での粘度が30000mPa・sであり、アルケニル基を含まないポリジメチルシロキサン
ポリシロキサン(ト):Me3SiO0.5単位及びSiO2単位からなるポリシロキサン(Me3SiO0.5単位/SiO2単位=0.72)の60%トルエン溶液
ポリシロキサン(チ):Me3SiO0.5単位及びSiO2単位からなるポリシロキサン(Me3SiO0.5単位/SiO2単位=0.61)の60%トルエン溶液
ポリシロキサン(リ):Me3SiO0.5単位及びSiO2単位からなるポリシロキサン(Me3SiO0.5単位/SiO2単位=0.79)の60%トルエン溶液
ポリシロキサン(ヌ):Me3SiO0.5単位及びSiO2単位からなるポリシロキサン(Me3SiO0.5単位/SiO2単位=0.58)の60%トルエン溶液
ポリシロキサン(ル):Me3SiO0.5単位及びSiO2単位からなるポリシロキサン(Me3SiO0.5単位/SiO2単位=0.82)の60%トルエン溶液
ポリシロキサン(ヲ):下式で表されるSiH基を1分子中に3つ以上有するポリオルガノシロキサン
(E)成分:エチニルシクロヘキサノール
(A−1)成分としてポリシロキサン(イ)を25部、(A−2)成分としてポリシロキサン(へ)を25部、(B)成分としてポリシロキサン(ト)を83.3部及びトルエン33.3部からなる溶液に、(C)成分としてポリシロキサン(ヲ)を0.24部と、(E)成分としてエチニルシクロヘキサノール0.16部を添加して混合した。
表1に示す配合において実施例1と同様に粘着剤用シリコーン組成物溶液を調製した。このシリコーン粘着剤の粘着力、耐熱保持力,経時粘着力,粘着剤のシリコーンゴムへの移行を測定した結果を表1に示す。
[比較例1〜10]
表2に示す配合において実施例1と同様に粘着剤用シリコーン組成物溶液を調製した。このシリコーン粘着剤の粘着力、耐熱保持力,経時粘着力,粘着剤のシリコーンゴムへの移行を測定した結果を表2に示す。
Claims (2)
- (A)下記(A−1)及び(A−2)成分よりなり、(A−1)/(A−2)の比率が50/50〜20/80の範囲にあるオルガノポリシロキサン 35〜70質量部、
(A−1)1分子中に少なくとも2個のアルケニル基を有し、かつアルケニル基を0.05〜0.10モル%含むオルガノポリシロキサン、
(A−2)アルケニル基を含まないオルガノポリシロキサン、
(B)R1 3SiO0.5単位およびSiO2単位を含有し、R1 3SiO0.5単位/SiO2単位のモル比が0.6〜0.8であるポリオルガノシロキサン(R1はお互いに異なってよい炭素数1〜10の1価炭化水素基。) 65〜30質量部、
(C)1分子中にSiH基を少なくとも3個含有するポリオルガノシロキサンを、(A)成分中のアルケニル基モル数に対する(C)成分中のSiH基モル数の比が0.5〜20となる量、
(D)白金触媒を(A)と(B)と(C)の合計100質量部に対して、白金分として1〜5000ppm、
(E)ヒドロシリル化反応を抑制する制御剤を(A)と(B)と(C)の合計100質量部に対して0〜8.0質量部、
を含むことを特徴とする付加型シリコーン粘着剤組成物。 - 基材テープと、該基材テープ上に施与された粘着層からなる粘着テープにおいて、該粘着層が、請求項1乃至2のいずれか1項に記載の粘着剤用シリコーン組成物を含むことを特徴とする粘着テープ。
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