JP2008024204A - ハイブリッド車両の制御装置 - Google Patents

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Seiji Shimodaira
誠司 下平
Hiroshi Iwano
岩野  浩
Susumu Komiyama
晋 小宮山
Takezo Yamaguchi
武蔵 山口
Hideaki Watanabe
英明 渡辺
Tetsuya Ikeda
哲也 池田
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    • Y02T10/62Hybrid vehicles

Abstract

【課題】ハイブリッド車両において、車両の走行安定性を維持しながら燃料消費量を低減することを目的とする。
【解決手段】本発明におけるハイブリッド車両の制御装置は、前後輪及び左右輪の駆動力配分を制御可能なようにエンジン(1)及び複数のモータ(3〜5)を備え、前後輪及び左右輪の駆動力配分が、車速VSP及び操舵輪の舵角δに基づいて演算される車両の目標旋回量を所定の許容範囲内で実現し、さらに蓄電装置(11)の所望の充電電力または放電電力に対するエンジン(1)の燃料消費量が最小となる駆動力配分となるようにエンジン(1)及び複数のモータ(3〜5)のトルクを制御する。
【選択図】図1

Description

本発明は、ハイブリッド車両の制御装置に関するものである。
前輪及び後輪の一方をエンジンによって駆動し、他方を電気モータにより駆動させる4輪駆動型のハイブリッド車両において、前後輪のグリップ限界等に応じて前後輪の駆動力配分を制御することで、車両の直進安定性を向上させる技術が知られている。また、上記ハイブリッド車両において、エンジンの燃料消費量を低減するように前後輪の駆動力配分を制御するものが特許文献1に記載されている。
特開2005−53317公報
しかし、従来の技術では前後輪の駆動力を変化させることで車両が旋回するときに横加速度や車体滑り角などの旋回量が変化するので、運転者の操作量が一定であるにもかかわらず車両の旋回量が変化して運転者に違和感を与える可能性がある。
本発明は、ハイブリッド車両において、車両の走行安定性を維持しながら燃料消費量を低減することを目的とする。
本発明のハイブリッド車両は、前後輪及び左右輪の駆動力配分を制御可能なようにエンジン及び複数のモータを備え、運転者の要求駆動力を演算する要求駆動力演算手段と、車速及び操舵輪の舵角に基づいて車両の目標旋回量を演算する目標旋回量演算手段と、駆動力配分を制御するときに目標旋回量のずれが許容できる範囲である旋回量許容範囲を演算する旋回量許容範囲演算手段と、要求駆動力及び旋回量許容範囲内の目標旋回量を実現する前後輪及び左右輪の駆動力配分集合を演算する駆動力配分集合演算手段と、駆動力配分集合の中から、蓄電装置の所望の充電電力または放電電力に対するエンジンの燃料消費量が最小となる駆動力配分を演算する駆動力配分演算手段と、前後輪及び左右輪の駆動力配分が駆動力配分演算手段によって演算された駆動力配分となるようにエンジン及び複数のモータのトルクを制御するトルク制御手段とを備える。
本発明によれば、要求駆動力を実現し、車両の旋回性能を所定の許容範囲内で実現しながらエンジンの燃料消費量が最小となるように前後輪及び左右輪の駆動力配分を制御するので、前後輪の駆動力配分が変化しても車両の走行安定性を維持することで運転者に違和感を与えることなく走行中の燃料消費量を低減することができる。
以下では図面等を参照して本発明の実施の形態について詳しく説明する。図1は本実施形態におけるハイブリッド車両の構成図を示す。パワートレインはエンジン1、クラッチ2、第1モータ3、変速機6、減速装置7及び駆動輪8から構成される前輪駆動力伝達経路と、第2モータ4、第3モータ5、減速装置9a、9b及び駆動輪10a、10bから構成される後輪駆動力伝達経路とを備える4輪駆動可能な車両である。
エンジン1及び第1モータ3の駆動力は、変速機6及び減速装置7を介して駆動輪8に伝達される。第2モータ4の駆動力は、減速装置9aを介して駆動輪10aに伝達される。第3モータ5の駆動力は、減速装置9bを介して駆動輪10bに伝達される。
第1モータ3は蓄電装置11に蓄えられている電力により駆動され、またエンジン1の出力トルクによって回転して発電し、発電電力を蓄電装置11に蓄電する。第2モータ4及び第3モータ5は蓄電装置11の蓄電電力及び第1モータ3で発電した電力のうちの少なくとも一方の電力により駆動される。
エンジンコントローラ12は、統合コントローラ13から出力されるエンジントルク指令値に基づいてスロットル開度を制御することでエンジン1のトルクを制御する。変速機コントローラ14は、統合コントローラ13から出力される変速比指令値に基づいて変速機6の変速比を制御する。蓄電装置コントローラ18は、蓄電装置11の電圧及び電流を電圧センサ及び電流センサで検出してSOCを演算する。第1モータコントローラ15、第2モータコントローラ16及び第3モータコントローラ17は、統合コントローラ13から出力される第1モータトルク指令値、第2モータトルク指令値及び第3モータトルク指令値に基づいて、第1モータ3、第2モータ4及び第3モータ5のトルクをそれぞれベクトル制御する。
統合コントローラ13には、蓄電装置コントローラ18で演算したSOC、車輪速センサ19で検出した車輪速から演算される車速、ステアリング操作量を検出するステアリング角センサ20の出力から演算される前輪舵角δ、及びアクセル開度センサ21で検出した出力から演算されるアクセルペダルの踏み込み位置(以下「APS」という)の信号が入力される。
次に、統合コントローラ13で行う制御について図2を参照しながら説明する。図2は、本発明におけるハイブリッド車両の制御装置の制御を示したフローチャートである。本制御は、車両の旋回量を満足しながら燃料消費量が最小となるように前後輪及び左右輪の駆動力配分を制御する。なお、本制御は微少時間(例えば10ms)ごとに繰り返し行われている。
ステップS100では、車速VSP及びAPSに基づいて運転者の要求駆動力Fsdを演算する。
ステップS200では、車速VSP及び前輪舵角δに基づいて演算される目標旋回量の許容範囲を演算する。
ステップS300では、車速VSP、要求駆動力Fsd及び旋回量許容範囲に基づいて駆動力配分集合を演算する。
ステップS400では、駆動力配分集合の中からエンジン1の燃料消費量が最小となり、かつ目標充電効率を実現できる駆動力配分を演算する。
ステップS500では、駆動力配分を実現するようにエンジン1、第1モータ3、第2モータ4及び第3モータ5のトルク指令値並びに変速機6の変速比指令値を演算する。
次にステップS100の詳細な制御内容について図3に示すフローチャートに従って説明する。
ステップS101ではAPSを読み込み、ステップS102では車速VSPを読み込む。ステップS103では、車速VSP及びAPSに基づいて図4のマップを参照して要求駆動力Fsdを演算する。要求駆動力Fsdは車速VSP及びAPSが大きいほどより大きく演算される。
次にステップS200の詳細な制御内容について図5に示すフローチャートに従って説明する。
ステップS201では、前輪舵角δを読み込み、ステップS202では、車速VSPを読み込む。
ステップS203では、目標旋回量を演算する。本実施形態では旋回量として横加速度Ygと車体滑り角βを採用するが、ヨーレートなどを考慮してもよい。目標横加速度tYgは図6のマップを参照して車速VSP及び前輪舵角δに基づいて演算される。目標横加速度tYgは車速VSP及び前輪舵角δが大きいほどより大きく演算される。目標車体滑り角tβはヨーレートから算出してもよいし、センサで直接検出してもよい。
ステップS204では、旋回量許容範囲を演算する。旋回量許容範囲とは実際の旋回量が目標旋回量からずれても運転者に旋回量の変化を感じさせない旋回量の範囲であり、目標横加速度tYg及び目標車体滑り角tβに所定の許容量を加減してそれぞれの許容範囲最大値及び許容範囲最小値を算出することで画定される。目標横加速度tYgの許容範囲最小値tYgmin及び許容範囲最大値tYgmax並びに目標車体滑り角tβの許容範囲最小値tβmin及び許容範囲最大値tβmaxは以下の(1)〜(4)式によって演算される。
tYgmin=tYg-Yg_allow ・・・(1)
tYgmax=tYg+Yg_allow ・・・(2)
tβmin=tβ-β_allow ・・・(3)
tβmax=tβ+β_allow ・・・(4)
ここで、Yg_allow及びβ_allowは所定の許容量であり、それぞれ横加速度tYg及び車体滑り角tβを演算するために用いる車速VSPや前輪舵角δを検出可能なセンサの最小分解能以下の値に設定される。ステップS203においてヨーレートを考慮する場合には、ヨーレートに加算する所定の許容量は同様にヨーレートを検出可能なセンサの最小分解能以下の値に設定される。
次にステップS300の詳細な制御内容について図7に示すブロック図に従って説明する。
ブロックB301では、車速VSP、要求駆動力Fsd及び目標横加速度tYgの許容範囲最小値tYgminに基づいて、許容範囲最小値tYgminを実現する前後及び左右の駆動力配分の組み合わせを多数有する集合である、tYgmin実現駆動力配分集合Fdist_ygminを演算する。図8を用いてさらに詳しく説明する。
図8は、前輪舵角δをある角度に保ち、ある駆動力を、前輪駆動力配分率および左右駆動力差を変化させて各輪に配分した場合の車両の横加速度Ygと、車体滑り角βの変化を演算した結果の一例を示す。実線は横加速度Ygが一定の等高線であり、後輪に配分する駆動力が大きく左右駆動力差が大きいほど横加速度Ygは大きくなる傾向がある。また、破線は車体滑り角βが一定の等高線であり、前輪に配分する駆動力が大きく左右駆動力差が小さいほど車体滑り角βは大きくなる傾向がある。
車速VSPで車両に配分する駆動力がFsdの場合の横加速度Yg及び車体滑り角βの変化が図8に示す結果であり、目標横加速度tYgが線Π上の値で示されるとすると、目標横加速度tYgの許容範囲最小値tYgminは線Ιで示される。
ブロックB302では、車速VSP、要求駆動力Fsd及び目標横加速度tYgの許容範囲最大値tYgmaxに基づいて、許容範囲最大値tYgminを実現する前後及び左右の駆動力配分の組み合わせを多数有する集合である、tYgmax実現駆動力配分集合Fdist_ygmaxを演算する。tYgmax実現駆動力配分集合Fdist_ygmaxは図8の線Шに示すようになる。
ブロックB303では、車速VSP、要求駆動力Fsd及び目標車体滑り角tβの許容範囲最小値tβminに基づいて、許容範囲最小値tβminを実現する前後及び左右の駆動力配分の組み合わせを多数有する集合である、tβmin実現駆動力配分集合Fdist_βminを演算する。
図8において、目標車体滑り角tβが線B上の値で示されるとすると、tβmin実現駆動力配分集合Fdist_βminは線Cで示される。
ブロックB304では、車速VSP、要求駆動力Fsd及び目標車体滑り角tβの許容範囲最大値tβmaxに基づいて、許容範囲最大値tβmaxを実現する前後及び左右の駆動力配分の組み合わせを多数有する集合である、tβmax実現駆動力配分集合Fdist_βmaxを演算する。tβmax実現駆動力配分集合Fdist_βmaxは図8の線Aに示すようになる。
ブロックB305では、左右差最小駆動力配分集合Fdist_lrminを演算する。左右差最小駆動力配分集合Fdist_lrminは、tYgmin実現駆動力配分集合Fdist_ygminとtβmax実現駆動力配分集合Fdist_βmaxとを比較して、各前輪駆動力配分率ごとに左右の駆動力配分が大きい方のデータを選択することで得られる。
ブロックB306では、左右差最大駆動力配分集合Fdist_lrmaxを演算する。左右差最大駆動力配分集合Fdist_lrmaxは、tYgmax実現駆動力配分集合Fdist_ygmaxとtβmin実現駆動力配分集合Fdist_βminとを比較して、各前輪駆動力配分率ごとに左右の駆動力配分が小さい方のデータを選択することで得られる。
図9において、左右差最小駆動力配分集合Fdist_lrminが線Mで示され、左右差最大駆動力配分集合Fdist_lrmaxが線Nで示される。よって、線M、Nで囲まれる範囲の駆動力配分の組み合わせが目標旋回量を所定の許容範囲で実現する駆動力配分集合である。
なお、車速VSP、前輪舵角δ、駆動力を変化させた場合における車両のヨーレートの等高線は横加速度Ygの場合とほぼ同等の傾向があるので、旋回量としてヨーレートを用いて上記と同様の演算手段で目標ヨーレートを所定の許容範囲で実現する駆動力配分集合を演算してもよい。
また、図10は車速VSP、前輪舵角δ及び駆動力を変化させた場合における車速VSPの等高線を演算した結果の一例を示している。前輪配分率が大きく、左右駆動力差が小さい方ほど、車速VSPは高くなる傾向があり、車体滑り角βの場合と傾向が同じであるので、上記と同様に演算することで車速VSPを所定の許容範囲で実現する駆動力配分集合を演算することができる。
さらに、旋回量が大きくなると図8のマップは、図11に示すような傾向となり、目標旋回量を所定の許容範囲で実現する駆動力配分集合範囲は狭くなる。また、旋回量が過大となって限界値を超えると車両がスピンするので、旋回量が限界値付近においては目標旋回量を実現する駆動力配分のみが演算されることになる。
次にステップS400の詳細な制御内容について図12に示すフローチャートに従って説明する。
ステップS401では、タイヤと路面との間の路面摩擦係数μを演算する。路面摩擦係数μは、前後輪の車輪速に基づいて推定した値であり、例えば特開平11−78843号公報に記載されているタイヤと路面との間の摩擦係数の勾配である路面摩擦係数勾配を推定する方法等を用いて演算される。
ステップS402では、モータの温度に基づいてモータトルク制限値を演算する。モータトルク制限値は、図13のマップを参照して、モータの回転速度及び検出された温度に基づいて演算されるトルクに設定される。よって、モータ温度が高いほどトルクは小さく設定される。
ステップS403では、前輪駆動力配分率範囲を演算する。前輪駆動力配分率範囲は前輪駆動力配分率の最大値(以下「前輪配分率最大値」という)及び最小値(以下「前輪配分率最小値」という)を求めることで画定される。前輪配分率最大値及び前輪配分率最小値は、路面摩擦係数μに基づいて演算される前後輪に伝達可能な駆動力(以下「伝達可能駆動力」という)と、モータ出力制限値とに基づいて以下の(5)式〜(8)式によって演算される。
Ffgrip=μ×Wf×g ・・・(5)
Frgrip=μ×Wr×g ・・・(6)
ηmax=[Min{(Eng+Mot1),Ffgrip}]/Fsd×100 ・・・(7)
ηmin=[Fsd-Min[(Mot2+Mot3),Frgrip]]/Fsd×100 ・・・(8)
ここでFfgripは前輪伝達可能駆動力、Frgripは後輪伝達可能駆動力、ηmaxは前輪配分率最大値、ηminは前輪配分率最小値、Wfは前輪荷重、Wrは後輪荷重、gは重力加速度を示す。
式(7)において(Eng+Mot1)はエンジン1と第1モータ3とのトルク制限の範囲内で出力可能な最大トルクの和に、変速機6の変速比と減速装置のギア比を乗じた駆動力を示し、ηmaxが100以上になる場合は、ηmax=100とする。
式(8)において(Mot2+Mot3)は第2モータ4がトルク制限の範囲内で出力可能な最大トルクに、減速装置9aのギア比を乗じた駆動力と、第3モータ5がトルク制限の範囲内で出力可能な最大トルクに、減速装置9bのギア比を乗じた駆動力との和を示し、ηminが0以下になる場合は、ηmin=0とする。上記の演算により、伝達可能駆動力及びモータ3〜5のトルク制限を考慮して前後輪の駆動力配分率を設定することができる。
ステップS404では、図14のマップを参照してSOCに基づいて蓄電装置11の充放電可能電力を演算する。SOCが低いほど充電可能電力は高く、SOCが高いほど放電可能電力は高く演算される。
ステップS405では、ステップS300で演算した駆動力配分集合を読み込む。
ステップS406では、駆動力配分集合の中から様々な制限を考慮して蓄電装置11の充放電電力に対するエンジン1の燃料消費量が最小になる駆動力配分を演算する。駆動力配分の演算について図15〜図19を用いて説明する。
初めに、前輪配分率最大値ηmax及び前輪配分率最小値ηminの範囲内に含まれる駆動力配分集合を演算する。この駆動力配分集合は、ステップS300において演算した図11に示す駆動力配分集合のうち、前輪配分率最大値ηmaxを上回る駆動力配分集合及び前輪配分率最小値ηminを下回る駆動力配分集合を除外することで図15に示すように演算される。
次に、図15に示す駆動力配分集合のうち、蓄電装置11の充放電電力に対するエンジン1の燃料消費量が最小となる駆動力配分を左右輪の駆動力差毎に演算する。この駆動力配分は以下のようにして演算される。
図16は、蓄電装置11の充放電電力に対するエンジン1の燃料消費量を前輪配分率毎に示すマップを、さらに左右輪の駆動力差毎に示すマップである。このマップは車速VSP及び要求駆動力Fsdに対応するように複数用意されており、その中から車速VSP、要求駆動力Fsd及び図15に示す駆動力配分集合の左右駆動力差範囲に基づいてマップを検索する(図17左側参照)。
上記のように検索した左右駆動力差毎のマップを参照して、図15に示す駆動力配分集合のうちで、蓄電装置11の充放電電力に対するエンジン1の燃料消費量が最小になる駆動力配分(前輪配分率)を左右駆動力差毎に演算する(図17右側参照)。
さらに、演算された左右駆動力差毎の駆動力配分データ(図18左側参照)の中から蓄電装置11の充放電電力に対するエンジン1の燃料消費量が最小になる駆動力配分を演算する(図18右側参照)。これにより、図15に示す駆動力配分集合の中で蓄電装置11の充放電電力に対するエンジン1の燃料消費量が最小になる駆動力配分が演算される。
次に、この駆動力配分の中から、充放電可能電力の範囲を超える駆動力配分データを取り除く(図19参照)。さらに、図19に示す駆動力配分から目標充電効率を実現する駆動力配分を演算する。目標充電効率は図20のテーブルを参照してSOCに基づいて演算される。ここで、充電効率とは単位燃料消費量あたりの充電電力であり、図21に示すように横軸を燃料消費量、縦軸を充電電力としたときの傾きである。すなわち、この傾きと図19に示す駆動力配分データの傾きとが一致する点における駆動力配分が目標充電効率を実現する駆動力配分となる。
次にステップS500の詳細な制御内容について図22に示すフローチャートに従って説明する。
ステップS501では、ステップS406で演算した駆動力配分データを読み込む。
ステップS502では、駆動力配分データから各モータへ配分するトルクデータを読み込み、各モータのトルク指令値を演算する。各モータのトルク指令値はそれぞれ各モータコントローラ15〜17に送信され、各モータ3〜5のトルクがベクトル制御される。
ステップS503では、駆動力配分データから変速機6の変速比データを読み込み、変速比指令値を演算する。変速比指令値は変速機コントローラ14へ送信され変速比が制御される。
ステップS504では、駆動力配分データからエンジン1のトルクデータを読み込み。エンジン1のトルク指令値を演算する。エンジン1のトルク指令値はエンジンコントローラ12へ送信され、エンジン1のスロットル開度を制御することでトルクが制御される。
以上のように本実施形態では、要求駆動力Fsd及び許容範囲内の目標旋回量を実現しながらエンジン1の燃料消費量が最小となるように前後輪及び左右輪の駆動力配分を制御するので、駆動力配分が変化しても車両の走行安定性を維持することで運転者に違和感を与えることなく走行中の燃料消費量を低減することができる。
また、目標旋回量として横加速度Yg、車体滑り角β及びヨーレートのうち少なくとも2つを採用するので、より確実に車両の安定性を維持しながら燃料消費量を低減することができる。
さらに、目標旋回量のずれが許容できる範囲を目標旋回量を中心として所定の許容量を加算及び減算することで演算し、所定の許容量は車速及び操舵輪の舵角を検出するセンサの最小分解能より小さい値に設定されるので、旋回量の変化はセンサで計測できない範囲、すなわち運転者が旋回量の変化を感じない程度に抑制することができる。
さらに、要求駆動力Fsd及び許容範囲内の目標旋回量に加えて、車速VSPを許容範囲内で実現しながら燃料消費量が最小となるように前後輪及び左右輪の駆動力配分を制御するので、駆動力配分が変化しても車両の走行安定性とともに車速VSPが維持され、運転者に違和感を与えることなく走行中の燃料消費量を低減することができる。
さらに、蓄電装置11の充放電可能電力はSOCが低いほど充電可能電力は高く、SOCが高いほど放電可能電力は高く演算されるので、過充放電による蓄電装置11の性能劣化を防止することができる。
さらに、SOCに応じて演算される目標充電効率を実現するように前後輪及び左右輪の駆動力配分を演算するので、蓄電装置11に充電または放電する際の燃料消費量を最小にするエンジン1及びモータのトルクを演算することができ、燃料消費量を効果的に低減することができる。
さらに、タイヤと路面との間の路面摩擦係数μに基づいて伝達可能駆動力を演算し、伝達可能駆動力範囲内で駆動力配分を演算するので、前後輪に過回転スリップが生じることを防止できる。
さらに、蓄電装置11の充放電可能電力の範囲内の所望の充電電力または放電電力に対するエンジン1の燃料消費量が最小となる駆動力配分を演算するので、過充放電による蓄電装置11の性能劣化を防止できる。
さらに、モータの出力が出力制限値を超えない範囲で蓄電装置11の所望の充電電力または放電電力に対するエンジン1の燃料消費量が最小となる駆動力配分を演算するので、モータに過負荷を与えることを防止できる。
以上説明した実施形態に限定されることなく、その技術的思想の範囲内において種々の変形や変更が可能である。
本実施形態におけるハイブリッド車両の制御装置を示す全体構成図である。 本実施形態におけるハイブリッド車両の制御装置の制御を示すフローチャートである。 要求駆動力Fsdの演算制御を示すフローチャートである。 車速VSP、アクセル開度及び要求駆動力Fsdの関係を示すマップである。 旋回量許容範囲の演算制御を示すフローチャートである。 車速VSP、前輪舵角δ及び目標横加速度tYgの関係を示すマップである。 駆動力配分集合の演算制御を示すブロック図である。 駆動力配分及び車両挙動の関係を示すマップである。 駆動力配分集合を示すマップである。 駆動力配分及び車速VSPの関係を示すマップである。 旋回量が大きいときの駆動力配分及び車両挙動の関係を示すマップである。 駆動力配分の演算制御を示すフローチャートである。 モータの回転速度、トルク及び出力の関係を示すマップである。 SOC及び充放電可能電力の関係を示すマップである。 駆動力配分集合を示すマップである。 燃料消費量、充放電電力、前輪配分率及び左右駆動力差の関係を示すマップである。 燃料消費量、充放電電力及び左右駆動力差の関係を示すマップである。 燃料消費量及び充放電電力の関係を示すマップである。 充放電可能電力の範囲内で燃料消費量及び充放電電力の関係を示すマップである。 SOC及び目標充電効率の関係を示すテーブルである。 目標充電効率の演算方法について説明した説明図である。 各指令値の演算制御を示すフローチャートである。
符号の説明
1 エンジン
2 クラッチ
3 第1モータ
4 第2モータ
5 第3モータ
6 変速機
7 減速装置
8 駆動輪
9a 減速装置
9b 減速装置
10a 駆動輪
10b 駆動輪
11 蓄電装置
12 エンジンコントローラ
13 統合コントローラ
14 変速機コントローラ
15 第1モータコントローラ
16 第2モータコントローラ
17 第3モータコントローラ
18 蓄電装置コントローラ
19 車輪速センサ
20 ステアリング角センサ
21 アクセル開度センサ

Claims (11)

  1. 車両の駆動力源であるエンジン及び複数のモータと、前記複数のモータに電力を供給する蓄電装置とを備え、前記車両の前後輪及び左右輪の駆動力配分を制御可能なハイブリッド車両の制御装置において、
    運転者の要求駆動力を演算する要求駆動力演算手段と、
    車速及び操舵輪の舵角に基づいて前記車両の目標旋回量を演算する目標旋回量演算手段と、
    前記駆動力配分を制御するときに前記目標旋回量のずれが許容できる範囲である旋回量許容範囲を演算する旋回量許容範囲演算手段と、
    前記要求駆動力及び前記旋回量許容範囲内の前記目標旋回量を実現する前記前後輪及び前記左右輪の駆動力配分集合を演算する駆動力配分集合演算手段と、
    前記駆動力配分集合の中から、前記蓄電装置の所望の充電電力または放電電力に対する前記エンジンの燃料消費量が最小となる駆動力配分を演算する駆動力配分演算手段と、
    前記前後輪及び前記左右輪の駆動力配分が前記駆動力配分演算手段によって演算された駆動力配分となるように前記エンジン及び前記複数のモータのトルクを制御するトルク制御手段と、
    を備えることを特徴とするハイブリッド車両の制御装置。
  2. 前記目標旋回量は前記車両の横加速度であることを特徴とする請求項1に記載のハイブリッド車両の制御装置。
  3. 前記目標旋回量は前記車両の車体滑り角であることを特徴とする請求項1または2に記載のハイブリッド車両の制御装置。
  4. 前記目標旋回量は前記車両のヨーレートであることを特徴とする請求項1から3までのいずれか1項に記載のハイブリッド車両の制御装置。
  5. 前記旋回量許容範囲演算手段は、前記目標旋回量を中心として所定の許容量を加算及び減算することで前記旋回量許容範囲を演算し、
    前記所定の許容量は前記車速及び前記操舵輪の舵角を検出するセンサの最小分解能より小さい値に設定されることを特徴とする請求項1から4までのいずれか1項に記載のハイブリッド車両の制御装置。
  6. 前記駆動力配分を制御するときに前記車速のずれが許容できる範囲である前記車速許容範囲を演算する車速許容範囲演算手段をさらに備え、
    前記駆動力配分集合演算手段は、前記要求駆動力、前記旋回量許容範囲内の前記目標旋回量及び前記車速許容範囲内の前記車速を実現する前記前後輪及び前記左右輪の駆動力配分集合を演算することを特徴とする請求項1から5までのいずれか1項に記載のハイブリッド車両の制御装置。
  7. 前記駆動力配分演算手段において、前記蓄電装置の所望の充電電力または放電電力は、前記蓄電装置の蓄電状態に基づいて前記蓄電状態が低いほど前記充電電力を大きく、前記蓄電状態が高いほど前記放電電力を大きく設定されることを特徴とする請求項1から6までのいずれか1項に記載のハイブリッド車両の制御装置。
  8. 前記エンジンの単位燃料消費量あたりの発電電力である充電効率を前記蓄電装置の前記蓄電状態に基づいて演算する充電効率演算手段をさらに備え、
    前記駆動力配分演算手段は、前記駆動力配分集合の中から、前記充電効率を実現しながら前記蓄電装置の所望の充電電力または放電電力に対する前記エンジンの燃料消費量が最小となる駆動力配分を演算することを特徴とする請求項1から6までのいずれか1項に記載のハイブリッド車両の制御装置。
  9. 前記車両のタイヤと路面との間の摩擦係数である路面摩擦係数に基づいて前記前後輪に伝達可能な駆動力を演算する伝達可能駆動力演算手段をさらに備え、
    前記駆動力配分演算手段は、前記駆動力配分集合の中から、前記伝達可能駆動力の範囲内であって、前記蓄電装置の所望の充電電力または放電電力に対する前記エンジンの燃料消費量が最小となる駆動力配分を演算することを特徴とする請求項1から8までのいずれか1項に記載のハイブリッド車両の制御装置。
  10. 前記蓄電装置の蓄電状態に基づいて前記蓄電装置の充放電可能電力を演算する充放電可能電力演算手段をさらに備え、
    前記駆動力配分演算手段は、前記駆動力配分集合の中から、前記蓄電装置の前記充放電可能電力の範囲内の所望の充電電力または放電電力に対する前記エンジンの燃料消費量が最小となる駆動力配分を演算することを特徴とする請求項1から9までのいずれか1項に記載のハイブリッド車両の制御装置。
  11. 前記モータの温度に基づいて前記モータの出力制限値を演算するモータ出力制限値演算手段をさらに備え、
    前記駆動力配分演算手段は、前記駆動力配分集合の中から、前記モータの出力が前記出力制限値を超えない範囲で前記蓄電装置の所望の充電電力または放電電力に対する前記エンジンの燃料消費量が最小となる駆動力配分を演算することを特徴とする請求項1から10までのいずれか1項に記載のハイブリッド車両の制御装置。
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