<パチンコ機の構成>
図1は、本発明の実施例に係る遊技台としてのパチンコ機1000の外観を示す正面図である。
パチンコ機1000の遊技盤1100には、ほぼ円形に配設された外レール1210及び内レール1220によって遊技領域1300が形成され、この遊技領域1300の上部には天ランプ1410が配置されている。また、遊技領域1300の下方には、パチンコ玉を溜めておく上皿1420及び下皿1430が配置され、更に、下皿1430の側方には、パチンコ玉を発射し、飛距離を調整する発射ハンドル1440が配置してある。
遊技領域1300には、後述する可変表示装置600が配設され、この可変表示装置600の左右には普通図柄始動ゲート1510が配設されている。また、可変表示装置600の下方には、特別図柄始動口1520、可変入賞口1530、大入賞口1540、アウト口1550が、上下に並んで配設されている。更に、遊技領域1300の右側下方には、特別図柄ランプ1560及び特別図柄保留ランプ1570、普通図柄ランプ1580及び普通図柄保留ランプ1590、が配設されている。そして、遊技領域1300の適所には、風車1310及び障害釘1320が、適宜配設されている。また、遊技領域1300には、入賞口1330が、適所に配置されている。なお、前記特別図柄ランプ1560及び普通図柄ランプ1580は、いわゆる7セグ表示器やランプによって構成してある。
次に、パチンコ遊技の概略を説明する。遊技者が発射した打球は、外レール1210及び内レール1220にガイドされて、遊技領域1300へ飛入する。遊技領域1300に飛入した打球が、適宜、流下して普通図柄始動ゲート1510を通過し、この球がセンサによって検出されると、普通図柄ランプ1580が作動する。この普通図柄ランプ1580は、いわゆる7セグ表示器やランプによって構成され、所定の態様が表示されると、例えば「7」が表示されると、当りとなって、可変入賞口1530が、球が入賞し易い状態に開放する。なお、普通図柄始動ゲート1510の通過は、所定数、例えば4個まで記憶され、普通図柄保留ランプ1590によって表示される。
一方、遊技領域1300を流下する打球が、特別図柄始動口1520へ入球し、この球がセンサによって検出されると、可変表示装置600が作動し、表示態様が変動する。そして、可変表示装置600における表示態様が所定の態様になると、いわゆる大当りとなって、球が極めて入球し易い状態に大入賞口1540が開放される。なお、特別図柄始動口1520への入球は、所定数、例えば4個まで記憶され、特別図柄保留ランプ1570によって表示される。
<可変表示装置>
次に、本発明に係る可変表示装置600について説明する。可変表示装置600は、複数の立体的な表示体610を備え、複数の表示体610が可動してそれぞれ所定の停止位置で複数種類の表示情報を表示可能である。
図2及び図3は、可変表示装置600の一実施例を示す模式図である。この可変表示装置600は、7個の表示体610と液晶表示器620(以下、LCDと略称することがある。)とを備え、7個の表示体610が所定の位置に可動可能に配置してある。
7個の各表示体610は、六角形の外形を有し、隣接する各辺同士が接することができ、所定の形状を形成することができるようになっている。また、7個の表示体610が、基準配置で、「8」の字を表わすように配置されている。
そして、一部の表示体610は、所定の点を支点にして所定方向に可動することができるように構成してある。そこで、便宜上、各表示体610に、図2に示すように、A〜Gの符号を付して説明すると、図示の実施例においては、表示体B,C,E,Fが、それぞれ下側の頂点を支点に、外向きに90度回動するように構成してある。
即ち、図3(a)に示すように、表示体B及び表示体Eが、第1のモータ631−1及び第1のベルト632−1によって駆動される。また、表示体C及び表示体Fが、第2のモータ631−2及び第2のベルト632−2によって駆動される。このように、1つのモータで2つの表示体を可動させることができるので、部品点数が削減できコストダウンできる。そして、各表示体610は、図3(a)におけるI−I線断面図である図3に示すように、基板611に配置した複数の発光ダイオード(LED)612を透光性を有するケース613で覆って構成してある。なお、各表示体610は、ランプ等の発光体によって構成してもよい。
前記したモータ631及びベルト632の駆動によって、表示体B,C,E,Fの回動動作が完了すると、図2(a)の(ロ)、即ち可動後に示すように、3つの表示体B,D,Cが、中段において横方向に並ぶと共に、3つの表示体E,G,Fが、下段において横方向に並んだ状態になる。
そこで、図2(b)の(イ)に示すように、表示体B,D,Cを点灯させると、漢字の一を表示することができる。また、図2(b)の(ロ)に示すように、表示体B,D,C及び表示体E,G,Fを点灯すると、漢字の二を表示することができる。更に、図2(b)の(ハ)に示すように、表示体610の全て、即ち、表示体A,表示体B,D,C及び表示体E,G,Fを点灯すると、漢字の三を表示することができる。
このような表示体610を備える可変表示装置600によれば、従来の表示装置とは異なる態様で表示情報を表示可能となる。そこで、例えば、「一」と「三」を大当りになる確率が高く設定されて遊技者に多大な利益をもたらす、いわゆる確変図柄とすることで、遊技者に斬新な演出を見せることができる。なお、可変表示装置600には、LCDが併設してあるが、このLCDの使用法については後述する。
次に、図4及び図5によって、他の実施例による可変表示装置600を説明する。この可変表示装置600は、7個の可動する表示体610を備え、各表示体610が前後に立体的に配置されている。即ち、図5(a)に示す基準位置にある各表示体610は、図5(b)に示すように、上段横方向に配置された表示体Aと、下段縦方向に配置された表示体E,Fとが、最前列に位置し、上段縦方向に配置された表示体B,Cと、下段横方向に配置された表示体Gが、中間列に位置し、中段横方向に配置された表示体Dが、最後列に位置している。
各表示体は、図4に示すように、駆動源としてのモータ631をそれぞれ有し、表示体Bと表示体Dと表示体Gは、リンク機構633を介してモータ631に接続されている。そして、各表示体610は、前記モータ631を駆動することにより、図4及び図5(a)に矢印で示す方向に可動する。
そこで、先ず、表示体Aは、正面から見た図面である図5(a)において左側の頂点(図4は背面側から見ているので、図4においては右側の頂点)付近に接続されたモータ631(a)の回転軸を支点として回転することができる。そして、この支点は、図4において、表示体Aとモータ631(a)の回転軸との対応関係を示す一点鎖線上に存在するので、この一点鎖線を支点aと表わす(以下、各表示体についても同じ)。
次に、表示体Bは、図5(a)において、上側の頂点付近を支点bとして回転するが、モータ631(b)の回転軸は、表示体Bに直接接続されるのではなく、リンク機構633を介して、表示体Bの背面側ほぼ中央に接続してある。このため、モータ631(b)を駆動すると、表示体Bが支点bを中心に回転することになる。このとき、前記した表示体Aの支点aと表示体Bの支点bとは、前記した表示体Aとモータ631(a)とを結ぶ線上で、互いに重なっている。
表示体Cは、図5(a)において、下側の頂点付近に接続されたモータ631(c)の回転軸を支点cとして回転する。表示体Dは、背面側のほぼ中央にリンク機構633を介して接続したモータ631(d)により、右側の頂点付近を支点dとして回転する。これらの表示体Cの支点cと表示体Dの支点dとは、表示体Cとモータ631(c)とを結ぶ線上で、互いに重なっている。
表示体Eは、図5(a)において、上側の頂点付近に接続されたモータ631(e)の回転軸を支点eとして回転する。表示体Fは、図5(a)において、下側の頂点付近に接続されたモータ631(f)の回転軸を支点fとして回転する。表示体Gは、背面側のほぼ中央にリンク機構633を介して接続したモータ631(g)により、右側の頂点付近を支点gとして回転する。これらの表示体Fの支点fと表示体Gの支点gとは、表示体Fとモータ631(f)とを結ぶ線上で、互いに重なっている。
図6は、この可変表示装置600における表示情報の例示である。先ず、各表示体610が、図5(a)に示す基準位置ある場合は、数字の「8」を示す。この状態から表示体Dを可動させて、表示体Cの後方に重ねる。すると、数字の「0」を表示することができる。
同様にして、表示体Bを可動させて、表示体Aの後方に重ねると共に、表示体Fを可動させて、表示体Gの前方に重ねる。すると、数字の「2」を表示することができる。また、表示体Bを可動させて、表示体Aの後方に重ねると共に、表示体Eを可動させて、表示体Dの前方に重ねると、数字の「3」を表示することができる。
そして、所定の表示体610を所定の方向に可動させて、所定の表示体610の前方または後方に重ねると、図6に例示するように、様々な表示情報を表示することができる。
このような表示体610を備える可変表示装置600によれば、従来の表示装置とは異なる態様で表示情報を表示可能となるので、遊技者に斬新な演出を見せることができる。なお、表示体610には、必要に応じて、リンク機構633や駆動軸を避ける逃げが形成してあり、互いに干渉しないように構成してある。
<パチンコ機の制御>
次に、図7を用いて、パチンコ機1000の制御部の回路構成について説明する。パチンコ機1000の制御部は、遊技の中枢部分を制御する主制御部701と、主制御部701より送信された信号に応じて各種機器を制御する副制御部751と、から構成されている。
主制御部701は、CPU713、ROM714、RAM715、I/O716、カウンタタイマ717を備える基本回路712、水晶発振器711、カウンタ回路718、センサ回路719、表示回路721,723,725、ソレノイド回路727、情報出力回路737を備えている。そして、この水晶発振器711及びカウンタ回路718により基本回路712の内部クロックを生成している。
副制御部751は、CPU763、ROM764、RAM765、I/O766、カウンタタイマ767を備える基本回路762、水晶発振器761、音源IC770、表示回路772、モータ制御回路774を備えている。
前記した遊技盤1100に配置された各種始動口、入賞口、ゲート、可変入賞口、大入賞口等に設けた各種センサ720が、センサ回路719を介して基本回路712に接続されている。例えば、特別図柄始動口1520に遊技球が入賞した場合であれば、特別図柄始動口1520に設けた球検出センサ(各種センサ720の一例)が遊技球の通過を検出し、センサ回路719に信号を出力し、信号を入力したセンサ回路719は基本回路712に信号を出力する。また、特別図柄表示部722は、表示回路721を介して基本回路712に接続され、CPU713により、前記した特別図柄ランプ1560を構成する7セグ表示器やランプが制御される。普通図柄表示部724は、表示回路723を介して基本回路712に接続され、CPU713により、前記した普通図柄ランプ1580を構成する7セグ表示器やランプが制御される。後述する特図関連処理S205で特別図柄表示部722を変動表示すると決定した場合には、後述するポート出力S208で特別図柄ランプ1560を構成する7セグ表示器に出力するべき信号の内容を決定し、基本回路712のCPU713はI/O716及び表示回路721を介して必要な信号を前述の7セグ表示器に出力する。
特別図柄保留ランプ1570、普通図柄保留ランプ1590等の各種状態表示部726は、表示回路725を介して基本回路712に接続され、CPU713により制御される。大入賞口1540や可変入賞口1530に設けた各種ソレノイド728は、ソレノイド回路727を介して基本回路712に接続され、CPU713により制御される。例えば、後述する特図関連処理S205で大入賞口1540を開放する場合には、後述するポート出力S208で大入賞口を開閉駆動するソレノイド728を開放駆動する信号を生成し、基本回路712のCPU713はI/O716及びソレノイド回路727を介して生成した信号をソレノイド728に出力する。
LCD620は、副制御部751とは別基板構成で、液晶制御回路768に接続され、この液晶制御回路768は、更に基本回路762に接続されて、CPU763により制御される。なお、このLCD620は、前記した可変表示装置600が備えるものであり、副制御部751のCPU763からの制御信号に基づいて図柄を表示する。
スピーカ771は、CPU763の制御下に音源IC770に基づいて効果音を発声する。また、遊技盤1100に設けた天ランプ1410等の各種ランプ773は、表示回路772を介して基本回路762に接続され、CPU763により制御される。
パチンコ機1000には、更に、上皿1420から供給される球を遊技領域に発射する打球発射装置(図示せず)が設けられ、球の発射強度を遊技者に調節させる発射ハンドル1440、及び該発射ハンドル1440からの信号に応じた発射強度で駆動される発射モータ853が、発射制御部851を介して払出制御部801の制御下にある。また、発射制御部851には、球送り装置854が接続され、上皿1420の球を打球発射装置へ1発づつ供給する。
また、払出制御部801には、払出装置802、払出センサ803が接続され、主制御部701からの払出個数命令信号により指定された個数の賞球を払出装置802から払い出す。また、過払い出し又は払い出し不足などの異常が発生していないかを確認するために払出センサ803により払い出し数をカウントする。なお、払出制御部801は、発射制御部851に接続され、打球発射装置を停止させる機能を有している。
更に、払出制御部801はインターフェース部899を介してパチンコ機1000とは別体のカードユニット889と接続している。カードユニット889からインターフェース部899を介して球貸し指令信号を受信した場合には直ちに、所定数(例えば25球)の貸し球を遊技者に払い出す。
主制御部701が備える情報出力回路737は、普通図柄表示部724、特別図柄表示部722に図柄を確定表示するごと、払出センサ803が賞球の通過を確認するごとに、遊技店の管理装置が備える情報入力回路888に出力している。
そして、パチンコ機1000には、電源制御部871が設けられ、各制御部や諸装置に電源を供給すると共に、電源電圧の低下や電断が発生した場合に、始動記憶や賞球数等の遊技情報をバックアップするために、主制御部701のRAM715及び払出制御部のRAMに主電源がオフの場合に電源を供給するバックアップ電源を備えている。
次に、図8によって、制御部における割り込み制御について簡単に説明する。図8(a)は、リセット割り込みに関するフローチャートであり、図8(b)は、タイマ割り込みに関するフローチャートである。
先ず、図8(a)において、パチンコ機1000に最初に電源を投入すると、ステップ101(以下、S101と略記する。)で、各ポートの初期化やメモリーのチェック等の初期設定を実行する。また、S102において、電源断から正常に復帰した場合には、S103で、電源が遮断される前の状態に復帰させる。
S104では、前述の初期化処理S101中に電源制御部871に設けたRAMクリアボタンが操作されていることを検出した場合、又は、電源が遮断される前のRAMに復帰させることが不可能と判断された場合に、RAMを強制的にクリヤして、前回のデータを全て消去する。S105では、主制御部701に供給される電源の電圧が特定の値未満にまで低下した場合に、電源監視手段から電源異常信号が発生していないかを検出している。電源異常信号を検知した場合には、電断処理、例えばポートの初期化等を実行する。S106では、ソフト乱数を更新し、これらの処理をループする。
ソフト乱数には、普通図柄の当り又は外れを決定する乱数カウンタの初期値を決定する、いわゆる初期値乱数のカウンタが含まれる。その他、特別図柄表示装置722において演出表示する時間を決定する乱数の初期値乱数のカウンタ、特別図柄を大当りとして停止表示する場合に、停止表示させる図柄の種類を決定するための特図乱数用の乱数カウンタ等が含まれる。
次に、図8(b)におけるタイマ割り込み処理について簡単に説明する。このタイマ割り込み処理は、パチンコ機1000における遊技の基本的制御を示すものである。
先ず、S201では、レジスタ退避処理として、レジスタの内容をRAMに退避させる。
S202では、入力ポート取得処理として、各入力ポートデータを取得する。例えば、普通図柄始動ゲート1510や特別図柄始動口1520等に設けたセンサの検出状態を取得するのである。
S203では、ソフト乱数更新処理を実行する。このソフト乱数更新は、前記したように、乱数の初期値、乱数のカウンタの更新に加え、普通図柄の当り又は外れを決定する乱数のカウンタ、特別図柄表示装置722の演出表示する時間を決定する乱数のカウンタ、特別図柄を大当りとして停止表示する場合に、停止表示させる図柄の種類を決定するための特図乱数カウンタを更新するものである。また、所定の乱数カウンタが初期値に達した場合には、その所定の乱数カウンタの値を、対応する初期値乱数カウンタの値に置き換えるものである。
S204では、入賞検出処理を実行して、始動口(特別図柄始動口1520)や入賞口(入賞口1330、可変入賞口1530、大入賞口1540)に入賞があるか否かを監視する。そして、入賞口に入賞があった場合には、賞球数をカウントアップする。具体的には、入賞口に遊技球が入賞したことに基づいて、その入賞口に対して予め定められた賞球数をRAM715に設けた賞球数カウンタに加算する。また、特別図柄始動口1520に入賞があり、保留数が4未満の場合には、カウンタ回路718をラッチして、このカウンタ回路718からの出力値を特図大当乱数値として取得し、前述のソフト乱数更新S203で更新された乱数カウンタに含まれる特図乱数カウンタ、特図演出タイマ乱数カウンタから、特図乱数値、特図演出乱数値を取得し、保留する。更に、普通図柄始動ゲート1510を球が通過し、保留数が4未満の場合には、前述のソフト乱数更新S203で更新された乱数カウンタに含まれる普図当乱数カウンタから、普図当乱数値を取得し、保留する。
S205では、特図関連処理を実行する。この特図関連処理では、特別図柄表示部722に図柄を停止表示してから所定の停止表示時間および所定の抽選間隔時間を経過しており、また大当り中ではなく、かつ前述の入賞検出S204で特図に関する乱数を保留した場合に、その保留している乱数を用いて特別図柄関連の処理を行なう。まず特図大当乱数値が所定の大当り判定値と一致するか否かを判定し、一致する場合には大当りフラグを立てる。すなわちRAM715の大当り判定結果記憶領域に、大当りとなることを示す情報を記憶する。一致しない場合には、大当り判定結果記憶領域に、ハズレとなることを示す情報を記憶する。もし大当りフラグを立てた場合には、特図乱数値が特定の値である場合には、特別図柄表示部722を停止表示させ、大当り動作を開始・終了した後で、特別図柄表示部722が再度大当りしやすい確率変動状態にすることを示す情報をRAM715に記憶する。これを確変フラグを立てると呼ぶこととする。また特定の値で無い場合には、確率変動状態にしないことを示す情報をRAM715に記憶する。大当りフラグが立っているか否か、確変フラグが立っているか否か、および特図演出乱数値の値に基づいて特別図柄表示部722の変動表示を開始してから停止表示するまでの時間を決定し、RAM715に記憶する。これを変動時間と呼ぶこととする。また、特図関連処理は、保留数等の更新作業を行う。
S206では、普図関連処理を実行する。この普図関連処理では、普通図柄表示部724に図柄を停止表示してから所定の停止表示時間および所定の抽選間隔時間を経過しており、また当り中ではなく、かつ前述の入賞検出S204で普図に関する乱数を保留した場合に、その保留している乱数を用いて普通図柄関連の処理を行なう。まず普図当乱数値が所定の当り判定値と一致するか否かを判定し、一致する場合には当りフラグを立てる。すなわちRAM715の当り判定結果記憶領域に、当りとなることを示す情報を記憶する。一致しない場合には、当り判定結果記憶領域に、ハズレとなることを示す情報を記憶する。また、普図関連処理は、保留数等の更新作業を行う。
S207では、制御コマンド送信処理を実行する。制御コマンドは、払出コマンド及び演出コマンドを示す。払出コマンドについては、前述のS204の処理で賞球数がカウントアップされていれば、すなわちRAM715に設けた賞球数カウンタがゼロでなければ、その賞球数カウンタの値を払出コマンドに含めて、払出制御部801に送信する。その払出コマンドを受信した払出制御部801は、そのコマンドに含まれる賞球数分払出されるように払出装置802を駆動制御する。演出コマンドは、前述の変動時間などを含むコマンド、変動停止コマンド、副制御部751に送信する。具体的には、主制御部701は大当りフラグ、確変フラグ、および変動時間の値を含む信号を副制御部751に出力する。これにより、副制御部751は受信した信号に含まれる情報に基づいて各種ランプ773、スピーカ771を駆動するとともに、液晶制御回路768に制御信号を出力することでLCD620に図柄の変動表示を開始する。また、後述するタイマ更新S209で変動時間を経過したことを示す情報をRAM715に書き込んだ次の割り込み処理における、当該制御コマンド送信処理S207では、変動停止の処理を開始する。すなわち副制御部751に変動を停止させることを指令する情報を含んだ信号を出力する。これにより、副制御部751は受信した信号に含まれる情報に基づいて各種ランプ773、スピーカ771を駆動するとともに、液晶制御回路768に制御信号を出力することでLCD620に特別図柄が停止したことを演出する画像の表示を開始する。また、後述するタイマ更新S209で大当りを開始するタイミングに設定された次の割り込み処理における、当該制御コマンド送信処理S207では、大当り処理を開始する。すなわち副制御部751に大当りを開始することを示す情報を出力する。これにより、副制御部751は受信した信号に含まれる情報に基づいて各種ランプ773、スピーカ771を駆動するとともに、液晶制御回路768に制御信号を出力することでLCD620に大当り開始を演出する画像の表示を開始する。
S208では、ポート出力処理を実行する。このポート出力処理では、各種表示器の表示制御(例えば、特別図柄表示部724の特別図柄ランプ1560を構成する7セグ表示器やランプの各セグメントランプなどを点灯または消灯させるための信号を出力する。)、大入賞口1540の扉や可変入賞口1530の羽根を開閉駆動するソレノイド728を開駆動または閉駆動するための信号を出力するとともに、遊技店の管理装置が備える情報入力回路888に外部信号の出力制御をする。
S209では、タイマ更新処理を実行する、このタイマ更新処理では、前述の特図関連処理S205で決定した変動時間の経過を監視し、経過すると所定の停止表示時間の経過の監視を行う。この所定の停止表示時間が経過すると、大当たりフラグが立っている場合には、大当たり動作の各時間(例えば、大当たり開始前インターバル、大入賞口開放時間、大入賞口閉鎖時間、大当たり終了インターバル)の経過の監視を行う。また大当たりフラグが立っていない場合には所定の抽選間隔時間の監視を行い、所定の抽選間隔時間が経過すると次の特別図柄変動開始可能な状態とする。普通図柄表示部、可変入賞口に関しても同様の処理を行なう。
S210では、レジスタ復帰処理を実行する。即ち、前記したS201のレジスタ退避処理で退避させたデータをレジスタに再度書き込む。
次に、図9を用いて、副制御部751のCPU763のメイン処理について説明する。S301では、副制御コマンドがバッファに格納されているか否かを判断し、副制御コマンドがバッファに格納されていれば、S302に進み、そうでなければ、S301に戻る。
S302では、バッファに格納されている副制御コマンドを判定する。副制御コマンドは、各デバイスに対して存在している。各デバイスとしては、スピーカ、各種ランプ、また、可変表示装置600の表示体610を可動させるステッピングモータ631等がある。
S303では、演出データ取得処理を実行して、前記各デバイスにおける演出表示を行なうための演出データを取得する。即ち、効果音を発生させるデータ、ランプを点灯させるためのデータ、或いは、表示体610を可動させるためのデータを取得する。
S304では、取得した制御データに各デバイスドライバへの制御データが含まれているか否かを判断し、制御データが含まれていれば、S305にて、各デバイスドライバへ制御データを出力し、そうでなければ、S301へ戻り、同様の処理を繰り返す。
図10は、前記した図4、5に示す可変表示装置600および遊技盤が備えるLCDによる演出パターンの一例を示す演出パターンテーブルであり、この演出パターンテーブルには、3種類のパターンが存在している。
先ず、第1の演出パターンAでは、変動表示を開始してから10秒までは、LCDにおいて通常の変動表示を行ない、11秒から15秒までは、リーチ変動、例えば一つの図柄を表示する時間を長くして、ゆっくり変動させる表示を行なったのち、図柄を停止させる。一方、この間、即ち変動表示を開始してから15秒経過するまでは、表示体610に動きはなく、表示は変化しない。
LCDにおける図柄表示が停止したのち、再び変動表示を再開し、所定の図柄で停止する。このとき、表示体610が可動して、例えば「7」に変動する。そして、LCDが表示する図柄と表示体610による表示とが、所定の組み合わせになると、いわゆる大当りが発生して、大入賞口1540が開放される。
第2の演出パターンBでは、変動表示を開始してから10秒間は、LCDにおいて通常の変動表示を行なう。また、11秒から15秒までは、リーチ変動を行ない、その後、図柄を停止させる。一方、表示体610は、変動表示を開始してから12秒間は、何も変化がなく、13秒目から可動を開始して、15秒目までの3秒間をかけて、「6」に変動する。その後、LCDが、再び変動表示を再開し、所定の図柄で停止する。また、表示体610が再可動して、例えば「3」に変動する。そして、LCDが表示する図柄と表示体610による表示とが、所定の組み合わせになると、いわゆる大当りが発生して、大入賞口1540が開放される。
ところで、大当りになった表示「6」に大当り以外に価値がない場合には、表示体610が表わす表示が「6」のままで大当りになっても、遊技者の期待感が少ない。そこで、表示「3」に特別な価値、いわゆる「確変」等の価値が与えられている場合に、表示体610が表わす表示が「3」に変動すると、遊技者にとって更に魅力のある態様となるので、期待感が著しく向上する。
第3の演出パターンCでは、変動表示を開始してから10秒間は、LCDにおいて通常の変動表示を行なう。また、11秒から15秒までは、リーチ変動を行ない、その後、図柄を停止させる。一方、表示体610は、LCDにおける変動表示の開始と共に可動を開始して15秒かけて「6」に変動する。そして、LCDが表示する図柄と表示体610による表示とが、所定の組み合わせになると、いわゆる大当りが発生して、大入賞口1540が開放される。
なお、この演出パターンにおいては、LCDにおける再変動、及び表示体610による再変動は設定されていない。また、表示体610を「6」に変動させる際、直ちに「6」に変動させるのではなく、いろいろな「数字」或いは「アルファベット」を表示させたのち、最終的に「6」が表示されるようにしてもよく、動きのある表示とすることができる。
このような演出パターンによれば、従来にない変動表示が可能になり、大当たり図柄やリーチ図柄等の表示に用いれば、遊技者に斬新な演出を見せることができる。なお、演出パターンは、前記したような3パターンに限られたものではなく適宜変更することができる。
ところで、上記したような可変表示装置600は、大当りの抽選に利用するばかりではなく、大当り中の演出表示にも利用することができる。例えば、大当りのラウンド数を表示させたり、大入賞口1540への入球数を、表示することができる。このような表示を行なう場合も、従来にない新鮮な表示が可能であって、遊技者を飽きさせることがない。
<スロットマシン>
図11は、前記したような可変表示装置600を備える遊技台としてのスロットマシン100の外観を示す斜視図である。
スロットマシン100は、本体101に前面扉201を開閉可能に蝶着して構成してある。スロットマシン100の内部には、複数種類の絵柄が施された複数のリール110,111,112が配設してある。また、これらのリール110,111,112の上方には、液晶表示装置180が配設されている。更に、この液晶表示装置180の側方には、可変表示装置600が配設してある。
リール110,111,112は、後述の主制御部300によって遊技の結果に対応して表示制御が行われる。また、液晶表示装置180は、後述の主制御部300からの制御命令を受けた副制御部A400からの制御命令を受けた副制御部B500によって表示制御が行われている。そして、液晶表示装置180は、リール110,111,112が表示する入賞絵柄の組み合わせとは異なる絵柄を表示することにより、遊技者に指示を与えたり、遊技を盛り上げる。なお、本体101の両サイドには、取手部101cが設けられ、スロットマシン100の運搬の際に利用される。
次に、可変表示装置600について簡単に説明する。可変表示装置600は、前記したように、複数の立体的な表示体610を備え、複数の表示体610が可動してそれぞれ所定の停止位置で複数種類の表示情報を表示可能である。
前面扉201の上部前面に、リール表示窓113を介してリール110,111,112が設けられている。そこで、リール表示窓113の正面から見ると、絵柄がリール表示窓113から縦方向に3つ見えるようになっている。つまり、全リール110〜112が停止した場合、遊技者は、3×3の合計9個の絵柄を見ることができる。これらのリール110〜112が回転し、停止することにより、様々な絵柄の組み合せがリール表示窓113に表示されることになる。なお、本実施例では、3個のリールを備えるものとしたが、リールの数やリールの設置位置はこれに限定されるものではない。
各リール110〜112の裏側には、リール表示窓113上に表示される個々の絵柄を照らすためのバックライト(図示せず)が配置されている。バックライトは、例えば、7色(赤、緑、青紫の三原色と、白色等をはじめとするこれらの混合色)の光を発することが可能であり、各原色に対応したLED等を含んで構成される。
入賞ライン表示ランプ120は、遊技毎に有効となる入賞ライン114を示すランプである。有効となる入賞ライン114は、スロットマシン100に投入された遊技媒体(本実施例ではコインを想定する。)の枚数によって変化する。例えば、図11に示すように5本の入賞ライン114を有する場合、コインを1枚投入したときは中段の水平入賞ライン、2枚投入したときは、上段の水平入賞ラインおよび下段の水平入賞ラインを加えた3つの入賞ライン、3枚投入したときは更に2本の斜めの入賞ラインを加えた5ラインが有効となり、有効な入賞ライン114上に揃った絵柄の組み合せにより入賞が判断されることとなる。勿論、入賞ラインの数は5本に限定されるものではない。
スタートランプ121は、リール110〜112が回転することができる状態にあることを遊技者に知らせるランプである。再遊技ランプ122は、入賞役である再遊技に入賞したとき(例えば、リプレイ−リプレイ−リプレイ等の再遊技絵柄の組み合せが入賞ライン114上に揃ったとき)、遊技者へ次の遊技が再遊技であることを知らせるランプである。再遊技の場合、次遊技において遊技媒体であるコインの投入が免除される。
告知ランプ123は、特別な入賞役(例えば、ビッグボーナス(BB)やレギュラーボーナス(RB))に内部当選した状態にあることを遊技者に報知するランプである。コイン投入ランプ127は、遊技開始にあたって遊技者にコインの投入が必要であることを報知するランプである。
コイン投入枚数表示ランプ126は、遊技者が投入したコイン枚数を表示するランプである。本実施例では、1回の遊技に最大3枚までコイン投入できるので、縦に配置した3つのランプを用いてコイン投入枚数を表示している。無論、ランプで表示する他に7セグメント表示器等で直接コイン投入枚数を表示しても良い。
払出枚数表示器124は、コインの払い出しのある何らかの入賞役に入賞したとき、遊技者へ払い出されるコインの枚数を表示する表示器である。遊技回数表示器125は、ビッグボーナスゲーム中の一般ゲームの回数等を表示する表示器である。貯留枚数表示器128は、電子的に貯留(クレジット)しているコインの枚数を表示する表示器である。
コイン投入ボタン133、132は、貯留されたコインをスロットマシン100へ電子的に投入するための投入ボタンであり、いわゆるベットボタンと呼ばれているものである。本実施例では、最大コイン投入ボタン133(いわゆるマックスベットボタン)と、1回押下するごとに1枚のコインを投入する1枚コイン投入ボタン132とを有し、これらのボタンのいずれかを押下することにより遊技に必要な1〜3枚のコインがスロットマシン100へ電子的に投入される。2枚のコインを投入する場合は、1枚コイン投入ボタン132を2回押下することとなる。投入されたコイン枚数分は、現在の貯留枚数から減算されて残枚数が貯留枚数表示器128に表示される。
コイン投入口ブロック134は、遊技を開始するに当たって遊技者が直接コインを投入するための開口を有する(なお、以下コイン投入口134ということがある)。コインを直接投入した際に、コイン投入口直下にあるコインセレクターユニット(図示せず)内にコインが詰まってしまった場合は、コインキャンセルスイッチ134aを操作することによってコインの詰まりを解消させる。スタートレバー130は、遊技の開始操作として、リール110〜112の回転を開始させるレバー型のスイッチである。
ストップボタンユニット136には、3つのストップボタン136a〜136cが設けられている。各ストップボタンは、押下することによって対応するリール110〜112を停止させるボタン型のスイッチである。左ストップボタン136aを操作することによって左リール110が、中ストップボタン136bを操作することによって中リール111が、右ストップボタン136cを操作することによって右リール112がそれぞれ停止する。
各ストップボタンの内部にはランプ(図示せず)が設けられており、スタートレバー130が操作された後、リール110〜112の停止操作が可能な状態になると全ランプが点灯し、遊技者に停止操作が可能になったことを報知する。各ストップボタンのランプは各ストップボタンが押下される毎に消灯する。無論、停止操作可能な状態とその他の状態とでランプの発光色を変化させるように構成することもできる。
精算ボタン138は、遊技者が獲得したコインを精算して排出する精算処理を行う場合に押下されるボタンである。なお、精算ボタン138は、遊技者がコイン投入口ブロック134から投入したコインのうち所定枚数(例えば3枚)以上のコインまたは入賞により獲得したコインを最大50枚まで貯留するか否かを切換える場合にも使用され、例えば、一回精算ボタン138が押下されて精算処理が行われると、非貯留モードが設定され、もう一度精算ボタン138が押下されると、貯留モードが設定される。ここに、コインの貯留とは、コインを直接払い出さずに、電子的にその枚数を後述する制御部に一時記憶しておくことを意味する。
キー孔139は、扉開閉用のキーを差し込む孔で、キーを差し込んで時計方向に回すとロックが解除され、スロットマシン100の前面扉201を開けることができる。コイン払出口165は、コインを排出するための開口であり、入賞時に払い出されるコインはここから排出される。排出されたコインは、受皿160に溜まるようになっている。
上部ランプ190、サイドランプ151,151、中央ランプ152,152、腰部ランプ153,153、下部ランプ154,154は、遊技を盛り上げるための演出用のランプであり、遊技状態に応じて点灯/消灯/点滅する。また、図示を省略したタイトルパネルランプによりタイトルパネル140を照明する。本実施例では、受皿160を透光性材料で構成し、受皿取り付け面からランプ光を入射させることで上記演出用のランプと同様の効果を発揮させるように構成している。また、受皿160には、着脱可能に構成した灰皿ユニット170が設けられている。
なお、上部ランプ190の近傍の左右にスピーカーの音孔(図示せず)を設けている。また、ストップボタンユニット136の直下に背面スピーカーからの効果音を出力するための音孔が設けられている。背面スピーカーの音孔には、装飾が施されたスピーカーカバー173が装着され、ここから遊技の効果音が出力される。
次に、図12、図13、図14を用いて、スロットマシン100の制御部の回路構成について説明する。スロットマシン100の制御部は、遊技の中枢部分を制御する主制御部300と、主制御部300より送信された信号に応じて各種機器を制御する副制御部A400及び副制御部B500と、から構成されている。
<主制御部の構成>
先ず、図12を用いて、スロットマシン100の主制御部300について説明する。主制御部300は、主制御部300の全体を制御するための演算処理装置であるCPU310や、CPU310が各ICや各回路と信号の送受信を行うためのデータバス及びアドレスバスを備え、その他、以下に述べる構成を有する。
クロック補正回路314は、水晶発振器311から発振されたクロックを分周してCPU310に供給する回路である。例えば、水晶発振器311の周波数が12MHzの場合に、分周後のクロックは6MHzとなる。CPU310は、クロック補正回路314により分周されたクロックをシステムクロックとして受け入れて動作する。
また、CPU310には、後述するセンサやスイッチの状態を常時監視するための監視周期やモータの駆動パルスの送信周期を設定するためのタイマ回路315がバスを介して接続されている。CPU310は、電源が投入されると、データバスを介してROM312の所定エリアに格納された分周用のデータをタイマ回路315に送信する。
タイマ回路315は、受信した分周用のデータを基に割り込み時間を決定し、この割り込み時間ごとに、割り込み要求をCPU310に送信する。CPU310は、この割込み要求を契機に、各センサ等の監視や駆動パルスの送信を実行する。例えば、CPU310のシステムクロックを6MHz、タイマ回路315の分周値を1/256、ROM312の分周用のデータを44に設定した場合、この割り込みの基準時間は、256×44÷6MHz=1.877msとなる。
CPU310には、各ICを制御するためのプログラム、入賞役の内部抽選時に用いる抽選データ、リールの停止位置等を記憶しているROM312や、一時的なデータを保存するためのRAM313が接続されている。これらのROM312やRAM313については他の記憶手段を用いてもよく、この点は後述する各制御部においても同様である。
また、CPU310には、外部の信号を受信するための入力インタフェース360が接続され、割込み時間ごとに入力インタフェース360を介して、コイン受付センサ320、スタートレバーセンサ321、ストップボタンセンサ322、コイン投入ボタンセンサ323、精算/貯留スイッチ324の状態を検出し、各センサを監視している。
コイン受付センサ320は、コイン投入口134の内部の通路に2個設置されており、コインの通過有無を検出する。スタートレバーセンサ321は、スタートレバー130に設置されており、遊技者によるスタート操作を検出する。ストップボタンセンサ322は、各々のストップボタン136a乃至136cに設置されており、遊技者によるストップボタンの操作を検出する。
コイン投入ボタンセンサ323は、コイン投入ボタン132、133のそれぞれに設置されており、RAM313に電子的に貯留されているコインを遊技用のコインとして投入する場合の投入操作を検出する。たとえば、CPU310は、コイン投入ボタン132に対応するコイン投入センサ323がHレベルになった場合に、電子的に貯留コインを1枚投入し、コイン投入ボタン133に対応するコイン投入センサ323がHレベルになった場合に、電子的に貯留コインを3枚投入する。なお、コイン投入ボタン133が押された際、貯留されているコイン枚数が2枚の場合は2枚投入され、1枚の場合は1枚投入される。
精算/貯留スイッチ324は、精算ボタン138に設けられている。精算ボタン138が一回押されると、貯留されているコインを精算し、もう一回押されると、払い出されるコインが電子的に貯留される貯留モードとなる。なお、以上の各センサは、非接触式のセンサであっても接点式のセンサであってもよい。
CPU310には、さらに、入力インタフェース361、出力インタフェース370、371がアドレスデコード回路350を介してアドレスバスに接続されている。CPU310は、これらのインタフェースを介して外部のデバイスと信号の送受信を行っている。
入力インタフェース361には、インデックスセンサ325が接続されている。インデックスセンサ325は、具体的には、各リール110乃至112の取付台の所定位置に設置されており、リールに設けた遮光片がこのインデックスセンサ325を通過するたびにHレベルになる。CPU310は、この信号を検出すると、リールが1回転したものと判断し、リールの回転位置情報をゼロにリセットする。
出力インタフェース370には、リールを駆動させるためのリールモータ駆動部330と、賞としてコインを払い出す所謂ホッパーのモータを駆動するためのホッパー駆動部331と、遊技ランプ340(具体的には、入賞ライン表示ランプ120、スタートランプ121、再遊技ランプ122、告知ランプ123、コイン投入ランプ127等)と、7セグメント表示器341(払出枚数表示器124、遊技回数表示器125、貯留枚数表示器128等)が接続されている。
また、CPU310には、乱数発生回路317がデータバスを介して接続されている。乱数発生回路317は、水晶発振器311及び水晶発振器316から発振されるクロックに基いて、一定の範囲内で値をインクリメントし、そのカウント値をCPU310に出力することのできるインクリメントカウンタであり、入賞役の内部抽選をはじめ各種抽選処理に使用される。本実施例における乱数発生回路317は、2つの乱数カウンタを備えている。例えば、水晶発振器311のクロック周波数を用いて0〜65535までの値をインクリメントするカウンタと、水晶発振器316のクロック周波数を用いて0〜16777215までの値をインクリメントするカウンタが備えている。
また、CPU310のデータバスには、副制御部A400にコマンドを送信するための出力インタフェース371が接続されている。
<副制御部Aの構成>
次に、図13を用いて、スロットマシン100の副制御部A400について説明する。副制御部A400は、主制御部300より送信された主制御コマンド等に基づいて副制御部A400の全体を制御する演算処理装置であるCPU410や、CPU410が各IC、各回路と信号の送受信を行うためのデータバス及びアドレスバスを備え、以下に述べる構成を有する。
クロック補正回路414は、水晶発振器411から発振されたクロックを補正し、補正後のクロックをシステムクロックとしてCPU410に供給する回路である。
また、CPU410にはタイマ回路415がバスを介して接続されている。CPU410は、所定のタイミングでデータバスを介してROM412の所定エリアに格納された分周用のデータをタイマ回路415に送信する。タイマ回路415は、受信した分周用のデータを基に割り込み時間を決定し、この割り込み時間ごとに、割り込み要求をCPU410に送信する。CPU410は、この割込み要求のタイミングをもとに、各ICや各回路を制御する。
CPU410には、副制御部A400の全体を制御するための命令及びデータ、バックライトの点灯パターンや各種表示器を制御するためのデータが記憶されたROM412や、データ等を一時的に保存するためのRAM413が各バスを介して接続されている。
また、CPU410には、外部の信号を送受信するための入出力インタフェース460が接続されており、入出力インタフェース460には、各リール110乃至112の絵柄を背面より照明するためのバックライト420、前面扉201の開閉を検出するための扉センサ421、RAM413のデータをクリアにするためのリセットスイッチ422が接続されている。
CPU410には、データバスを介して主制御部300から主制御コマンドを受信するための入力インタフェース461が接続されており、入力インタフェース461を介して受信したコマンドに基づいて、遊技全体を盛り上げる演出処理等が実行される。
また、CPU410のデータバスとアドレスバスには、音源IC480が接続されている。音源IC480は、CPU410からの命令に応じて音声の制御を行う。また、音源IC480には、音声データが記憶されたROM481が接続されており、音源IC480は、ROM481から取得した音声データをアンプ482で増幅させてスピーカ483から出力する。
CPU410には、主制御部300と同様に、外部ICを選択するためのアドレスデコード回路450が接続されており、アドレスデコード回路450には、主制御部300からのコマンドを受信するための入力インタフェース461、副制御部B500からの信号を入力するための入力インタフェース471、時計IC423、7セグメント表示器440への信号を出力するための出力インタフェース472が接続されている。
時計IC423が接続されていることで、CPU410は、現在時刻を取得することが可能である。7セグメント表示器440は、スロットマシン100の内部に設けられており、たとえば副制御部A400に設定された所定情報を店の係員等が確認できるようになっている。
更に、出力インタフェース470には、デマルチプレクサ419が接続されている。デマルチプレクサ419は、出力インタフェース470から送信された信号を各表示部等に分配する。即ち、デマルチプレクサ419は、CPU410から受信されたデータに応じて上部ランプ190、サイドランプ151、中央ランプ152、腰部ランプ153、下部ランプ154、リールパネルランプ129、タイトルパネルランプ141、受皿ランプ210、払出口ストロボ171を制御する。なお、リールパネルランプ129はリールパネルを照明するランプであり、タイトルパネルランプ141はタイトルパネル140を照明するランプであり、払出口ストロボ171は、コイン払出口165の内側に設置されたストロボタイプのランプであり、受皿ランプ210は受皿160を照明するランプであるが、図11においては表記されていない。
なお、CPU410は、副制御部B500への信号送信は、デマルチプレクサ419を介して実施する。逆に、CPU410は、入力インタフェース471を介して副制御部B500からの信号を受信する。すなわち、CPU410は、デマルチプレクサ419と入力インタフェース471を介して副制御部B500と双方向通信を行う。
<副制御部Bの構成>
次に、図14を用いて、スロットマシン100の副制御部B500について説明する。副制御部B500は、演算処理装置であるCPU510や、各IC、各回路と信号の送受信を行うためのデータバス及びアドレスバスを備え、以下に述べる構成を有する。
クロック補正回路514は、水晶発振器511から発振されたクロックを補正して、補正後のクロックをシステムクロックとしてCPU510に供給する回路である。
また、CPU510にはタイマ回路515がバスを介して接続されている。CPU510は、所定のタイミングでデータバスを介してROM512の所定エリアに格納された分周用のデータをタイマ回路515に送信する。タイマ回路515は、受信した分周用のデータを基に割り込み時間を決定し、この割り込み時間ごとに、割り込み要求をCPU510に送信する。CPU510は、この割込み要求のタイミングをもとに、各ICや各回路を制御する。
CPU510は、副制御部A400の出力インターフェース470、デマルチプレクサ419を介して出力されたCPU410からの信号を、入力インターフェース520およびバスを介して受信し、副制御部B500全体を制御する。また、CPU510は、必要に応じて、出力インターフェース521を介して、副制御部A400に信号を送信する。
ROM512には、副制御部B500全体を制御するためのプログラムやデータが記憶されている。RAM513は、CPU510で処理されるプログラムのワークエリア等を有する。ROM512やRAM513は、バスを介してCPU510に接続されている。
また、CPU510には、バスを介して、CPU530、モータドライバ550が接続され、このモータドライバ550には、モータ631が接続されている。このモータ631は、可変表示装置600において、表示体610を可動させるものである。
また、CPU530には、バスを介して、ROM531、RAM532、VDP(ビデオ・ディスプレイ・プロセッサー)534が接続されている。
一方、ROM531には、CPU530で処理されるプログラムが格納されている。RAM532は、CPU530で処理されるプログラムのワークエリア等を有する。VDP534には、水晶発信器533が接続され、さらに、バスを介して、ROM535、RAM536が接続されている。ROM535には、液晶表示装置180の画像データが複数種類格納されている。そして、CPU530は、CPU510からの信号をもとにROM535の画像データを読み出し、RAM536のワークエリアを使用して画像信号を生成し、D/Aコンバータ537を介して、液晶表示装置180の表示画面に画像を表示する。
そこで、このスロットマシン100においては、可変表示装置600を、例えば、ボーナスゲーム確定までのカウントダウンや、通常ゲームにおける予告表示に使うことができる。このような表示を行なう場合は、従来にない新鮮な表示が可能であって、遊技者を飽きさせることがない。
以上、本発明を図示の実施例について説明したが、本発明は前記した各実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載した構成を変更しない限り適宜に実施できる。