JP2008022706A - ニトリラーゼおよびニトリラーゼを用いるカルボン酸の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 ニトリル化合物を、有機溶媒を含む水溶液中で、アースロバクター エスピー F−73株に由来し、特定の理化学的性質を有するニトリラーゼと接触させ、生成されるカルボン酸を回収する工程を含む、カルボン酸の製造方法。
【選択図】なし
Description
一般に酵素反応は水溶液中で高活性を示すが、有機溶媒存在下では活性が著しく低下するか活性を全く示さないことがある。実際に、水溶性の低いニトリルを原料とする場合、予め有機溶媒を用いて溶解することが望ましいが、上述したアースロバクター属由来のニトリラーゼは有機溶媒に対する耐性を有しない。したがって、既知のアースロバクター属微生物由来のニトリラーゼ酵素は、水溶性の低いニトリルを原料としたカルボン酸の製造手段として適していなかった。
[1]作用:
ニトリル化合物のニトリル基に作用し、ニトリル基を酸化してカルボキシル基にする、
[2]基質特異性:
2−チオフェンアセトニトリルに作用するが、アセトニトリル、ベンゾニトリルに作用しない、
[3]至適pH:
pH6.0〜8.0(反応温度30℃)でニトリラーゼの酸化活性が至適である、
[4]至適温度:
40〜45℃でニトリル基の酸化作用が最大活性を示す、
[5]pH安定性:
pH5.0−11.0が安定領域である、および
[6]分子量:
ゲルろ過法による分子量が約530kDa、
SDS−ポリアクリルアミドゲル電気泳動により、分子量約44kDaのサブユニットに分離される、
[7]有機溶媒耐性:
メタノール、エタノール、アセトン、DMSOおよび2−プロパノールからなる群から選択されたいずれかの有機溶媒を20%(V/V)含む水溶液で、20℃で60分間処理して50%以上の残存活性を示す。
〔2〕 前記ニトリラーゼが精製酵素である、〔1〕に記載のニトリラーゼ。
〔3〕 前記精製酵素が、下記段階を含む精製工程を経て得られたものである、〔2〕に記載のニトリラーゼ;
(1) アースロバクター エスピー F−73株に由来する無細胞抽出液を、還元剤としてジチオスレイトールを存在させ、さらに酵素が含まれる溶液の温度が5℃以下の条件下で調製する工程;
(2) 還元剤としてジチオスレイトールを存在させ、酵素が含まれる溶液のpHを7.0±0.3の条件下で、無細胞抽出液を硫安分画する工程;
(3) 還元剤としてジチオスレイトールを存在させ、酵素濃度が100μg/ml以下にならない条件下で、陰イオン交換クロマトグラフィーを行う工程;および
(4) 還元剤としてジチオスレイトールを存在させ、酵素濃度が100μg/ml以下にならない条件下で、疎水クロマトグラフィーを行う工程。
〔4〕 有機溶媒を含む水溶液中で、〔1〕〜〔3〕のいずれかに記載のニトリラーゼをニトリル化合物に接触させ、生成されるカルボン酸を回収する工程を含む、カルボン酸の製造方法。
〔5〕 有機溶媒が、水溶性アルコール、水溶性ケトン、アミド類、ジメチルスルホキシド、エステル類、ハロゲンで置換されていてもよい炭化水素類、高級アルコール類およびエーテル類からなる群から選択される少なくとも1種である、〔4〕に記載の製造方法。
〔6〕 ニトリル化合物が、アリールアセトニトリルである、〔4〕または〔5〕に記載の製造方法。
〔7〕 有機溶媒の含有量が、90%(V/V(有機溶媒の耐性/溶液の全体積))以下である、〔4〕〜〔6〕のいずれかに記載の製造方法。
本発明は、アースロバクター エスピー F−73株に由来し、特定の理化学的性質を有するニトリラーゼを提供する。本発明のニトリラーゼは優れた有機溶媒耐性を示す。
本発明のニトリラーゼを含有する「アースロバクター エスピー F−73株」は岐阜大学の構内から採取された土壌より分離した微生物株であり、独立行政法人産業技術総合研究所特許生物寄託センターにおいて「FERM P−20349」として寄託されている。本菌株は本アクセッション番号をもとに前記受託機関より入手することができる。
本発明のニトリラーゼは、アースロバクター エスピー F−73株に由来し、下記の理化学的性質を有するニトリラーゼである。
[1]作用:
ニトリル化合物のニトリル基に作用し、ニトリル基を酸化してカルボキシル基にする、
[2]基質特異性:
2−チオフェンアセトニトリルに作用するが、アセトニトリル、ベンゾニトリルに作用しない、
[3]至適pH:
pH6.0〜8.0(反応温度30℃)でニトリラーゼの酸化活性が至適である、
[4]至適温度:
40〜45℃でニトリル基の酸化作用が最大活性を示す、
[5]pH安定性:
pH5.0−11.0が安定領域である、および
[6]分子量:
ゲルろ過法による分子量が約530kDa、
SDS−ポリアクリルアミドゲル電気泳動により、分子量約44kDaのサブユニットに分離される、
[7]有機溶媒耐性:
メタノール、エタノール、アセトン、DMSOおよび2−プロパノールからなる群から選択されたいずれかの有機溶媒を20%(V/V)(有機溶媒の体積/溶液の全体積)含む水溶液で、20℃で60分間処理して50%以上の残存活性を示す。
反応液を遠心分離して上清液を得る。HPLCにより基質を定量分析する。HPLC分析は、Wakosil−II C18TS(4.6x150mm)を用いて、展開溶媒として10mM KH2PO4/H3PO4(pH2.8)/CH3CN(基質が2−チオフェンアセトニトリルの場合、13/7(V/V))を用い(流速1ml/min)、235nmで検出する。
標準反応条件下で1分間に1マイクロモル(1μmol)の2−チオフェン酢酸の生成を触媒する酵素量を1ユニットと定義する。
タンパク質の定量は、たとえばBradford法(Bradford,M.(1976) Anal.Biochem.72,248−254.)により、Bio−Rad社製のタンパク定量キットを用いて行うことができる。
基質特異性の検討においては、生成したアンモニアをインドフェノール法(Fawcett,J.K.&Scott,J.E.(1960)J.Clin.Pathol.13,156−159.)によって比色定量することができる。
本発明のニトリラーゼは、これらの有機溶媒のうち、メタノール、エタノール、アセトン、DMSOおよび2−プロパノールからなる群から選択されたいずれかの有機溶媒に対しては、これらを20%(V/V)(有機溶媒の体積/溶液の全体積)含む水溶液で20℃で60分間処理して、50%以上、好ましくは50%−100%、さらに好ましくは65%−100%の残存活性を有する。
たとえば該酵素を産生する微生物を、まず十分に増殖させた後に菌体を回収し、適当な緩衝液中で、破砕して無細胞抽出液とする。緩衝液には、2−メルカプトエタノール(2−mercaptoethanol)等の還元剤や、フェニルメタンスルホニルフルオリド(phenylmethansulfonyl fluoride; PMFS)のようなプロテアーゼ阻害剤を加えることができる。
(1) 無細胞抽出液を硫安分画する工程、
(2) 陰イオン交換クロマトグラフィーを行う工程、および
(3) 疎水クロマトグラフィーを行う工程。
陰イオン交換クロマトグラフィーを行う工程は、還元剤としてジチオスレイトールを存在させ、カラムから溶出させる緩衝液中の酵素濃度が100μg/ml以下にならないように濃度調製して行うことが好ましい。
疎水クロマトグラフィーを行う工程は、還元剤としてジチオスレイトールを存在させ、カラムから溶出させる緩衝液中の酵素濃度が100μg/ml以下にならないように濃度調製して行うことが好ましい。
このような条件であると、12量体である酵素を安定に得ることができる。
本発明は、前記ニトリラーゼを利用して、ニトリルからカルボン酸を製造する方法を提供する。
前記水溶性アルコール類としては、メタノール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、n−ヘプタノール、n−オクタノール、1,3−プロパンジオール、エチレングリコールなどが挙げられ、これらのうち、メタノール、エタノール、プロパノールが好ましく、メタノール、エタノールがさらに好ましい。
前記水溶性ケトン類としては、アセトンなどが挙げられる。前記アミド類としては、ジメチルホルムアミドなどが挙げられる。
エステル類としては、酢酸エチル、酢酸ブチル、t−酪酸メチルなどが挙げられる。
ハロゲンで置換されていてもよい炭化水素類としては、n−ヘキサン、n−オクタン、n−ヘキサデカン、シクロヘキサン、またはクロロホルムなどが挙げられる。
高級アルコール類としては、1−オクタノールなどが挙げられる。
エーテル類としては、ジイソプロピルエーテル、1,4−ジオキサン、テトラヒドロフランなどが挙げられる。
培養:
アースロバクター エスピー F−73株の前培養(4ml)はペプトン、酵母エキスを含む栄養培地を用いて28℃で24時間振とう培養を行った。本培養は0.4%(w/v)L−グルタミン酸ナトリウム、0.15%酵母エキス、0.1%リン酸第一カリウム、0.02%硫酸マグネシウム(7水和物)からなる培地(40ml, pH7.0)を500ml容の肩つき振とうフラスコに入れ、滅菌処理を行った。これに、前培養(4ml)を植菌し、同時に0.3%(V/V)イソバレロニトリルをニトリラーゼ生成のインデユーサーとして添加して、28℃で72時間、振とう培養した。このようにして高活性のニトリラーゼを含む菌体を調製した。
菌株を5℃で15,000rpmで20分間、遠心分離して集菌した。培養液(2L)から得られた菌体(乾燥菌体量として5.2g)を、0.85%(w/v)NaClに懸濁して遠心分離をする操作を2度繰り返して、菌体を十分に洗浄した。この菌体を1mMジチオスレイトール(DTT)を含む50mMリン酸カリウム緩衝液(pH7.0)の50mlに5℃以下で懸濁した。5℃以下で超音波発生装置(Model201久保田製作所)を用いて100W、20分間の破砕操作を行い、細胞抽出液を調製した。これを13,000rpmで20分間遠心分離して菌体を除去し、無細胞抽出液を得た。
本発明の酵素の精製にあたっては、酵素を安定かつ純度よく精製するために各種の精製手段を組み合わせた。
(1)硫安分画
無細胞抽出液に硫酸アンモニウムを40%飽和になるように添加した。この時、10%(w/v)アンモニア溶液を添加してpH7.0に保った。4時間攪拌した後、遠心分離(15,000rpm、20分間)を行い、沈殿画分を1mM DTTを含む50mMリン酸カリウム緩衝液(pH7.0)(BufferA)に懸濁した。この懸濁液をBufferAで十分に透析して硫酸アンモニウムを除いた。透析後、遠心分離して、沈殿物を除去して上清液を得た。
BufferAで十分に平衡化したDEAE−Sephacelカラム(Φ30×250mm)に酵素液をのせ、同緩衝液を流して洗浄した。その後0.25M KClを含むBufferAで洗浄したが活性は溶出しなかった。次に0.35M KClを含むBufferAを流したところ、目的とするニトリラーゼ活性が溶出した。この画分に硫酸アンモニウムを20%飽和となるように添加した。この間、カラムから溶出された緩衝液中の酵素濃度が、109μg/mlとなるように、溶液量を調整した。
20%飽和硫酸アンモニウムを含むBufferAで十分に平衡化したButyl−Toyopearlカラム(Φ20×200 mm)に活性画分をのせ、同緩衝液で十分に洗浄した。次に10%飽和硫酸アンモニウムを含むBufferAで洗浄した後、5%飽和硫安アンモニウムを含むBufferAで目的とするニトリラーゼ活性が溶出した。本活性画分を集めて15%飽和硫酸アンモニウムを含むBuffer Aで十分に透析した。この間、カラムから溶出された緩衝液中の酵素濃度が、376μg/mlとなるように、溶液量を調整した。
15%飽和硫酸アンモニウムを含むBufferAで十分に平衡化したPhenyl−Sepharoseカラム(Φ20×10 mm)に活性画分をのせ、同Bufferを流して洗浄した。その後BufferAで洗浄した後、10%(V/V)ethylene glycolを含むBufferAを流すことにより、目的とするニトリラーゼ活性が溶出した。活性画分を集めて、BufferAで十分に透析を行った。
本アースロバクター エスピー F−73株のニトリラーゼの最終精製標品は総タンパク質4.6mg、標準反応条件下での比活性61.1unit/mg、精製収率13.8%であった。
(1)分子量、サブユニット分子量
SDSゲル電気泳動から、本ニトリラーゼのサブユニットは約44kDa、ゲル濾過クロマトグラフィーから分子量は約530kDaと算出され、同じ大きさのサブユニットの12量体と考えられた。
本酵素反応を30℃で15分行い反応の至適pHを検討したところ、pH6.0−8.0にあり、pH5.0以下、pH9.0以上で急激に活性が低下した。各種pH条件下で酵素溶液を30分間保った後、pH7.0で10分間反応させpH安定性を検討したところ、pH5.0−11.0の範囲で安定であった。
本酵素を15分あるいは30分間、各種温度に保った後、30℃で10分間反応させたところ、40−45℃で安定であったが、50℃を超えると失活が認められた。また20−60℃で10分間反応させた反応の至適温度を検討したところ、40−45℃で最大活性を示した。
基質特異性:
実施例において、酵素活性の測定は、20℃で、50mMリン酸カリウム緩衝液(pH7.0)、1mM DTTと適当量の酵素液を加えた反応液(2ml)に表2の基質10mMを加えることにより反応を開始させて実施した。反応は3NHClを0.2 mlの添加により停止した。反応時間は60分とした。反応液を遠心分離して上清液を得た。
基質特異性の検討においては、生成したアンモニアをインドフェノール法(Fawcett,J.K.&Scott,J.E.(1960)J.Clin.Pathol.13,156−159.)によって比色定量した。
阻害剤の効果:
各種阻害剤を添加して本ニトリラーゼ活性を測定したところ、1mM のCu2+、Hg2+、Ag+、0.1mM p−クロロ水銀安息香酸(p−CMB)などのSH阻害剤の添加によって大きく阻害を受けた。これらの阻害は5mM DTTを添加することで回復した。
有機溶媒の添加効果:
有機溶媒添加条件下、活性を検討した。結果を表3に示す。菌体に比べて精製酵素の有機溶媒に対する耐性は減少したが、表3に示した水に可溶性の有機溶媒添加条件下では、溶媒耐性を示し活性を示した。
有機溶媒存在下の水溶液中における精製ニトリラーゼを用いる各種カルボン酸の生産:
実施例1で得られた精製酵素0.1mgを反応液2ml(表4に列挙した基質 20mMを含む、リン酸カリ緩衝液(pH7.0)100mMメタノール5%(v/v))を含む試験管中で、25℃で、2時間反応させた後、さらに基質20mMを追加添加して、さらに2時間、25℃で反応させた。計4時間の反応のあと、生成したカルボン酸を定量した。結果を表4に示す。基質として用いた2−チオフェンアセトニトリル、3−チオフェンアセトニトリル、3−ピリジンアセトニトリル、2−ピリジンアセトニトリル、4−トリルアセトニトリル、3−トリルアセトニトリル、ベンジルシアナイド、(R,S)−マンデロニトリル、2−ヒドロキシ−4−メチルチオブチロニトリルにおいて、高い収率で、対応するカルボン酸が得られた。結果を表4に示す。
Claims (7)
- アースロバクター エスピー F−73株に由来し、下記の理化学的性質を有するニトリラーゼ;
[1]作用:
ニトリル化合物のニトリル基に作用し、ニトリル基を酸化してカルボキシル基にする、
[2]基質特異性:
2−チオフェンアセトニトリルに作用するが、アセトニトリル、ベンゾニトリルに作用しない、
[3]至適pH:
pH6.0〜8.0(反応温度30℃)でニトリラーゼの酸化活性が至適である、
[4]至適温度:
40〜45℃でニトリル基の酸化作用が最大活性を示す、
[5]pH安定性:
pH5.0−11.0が安定領域である、および
[6]分子量:
ゲルろ過法による分子量が約530kDa、
SDS−ポリアクリルアミドゲル電気泳動により、分子量約44kDaのサブユニットに分離される、
[7]有機溶媒耐性:
メタノール、エタノール、アセトン、DMSOおよび2−プロパノールからなる群から選択されたいずれかの有機溶媒を20%(V/V)含む水溶液で、20℃で60分間処理して50%以上の残存活性を示す。 - 前記ニトリラーゼが精製酵素である、請求項1に記載のニトリラーゼ。
- 前記精製酵素が、下記段階を含む精製工程を経て得られたものである、請求項2に記載のニトリラーゼ;
(1) アースロバクター エスピー F−73株に由来する無細胞抽出液を、還元剤としてジチオスレイトールを存在させ、さらに酵素が含まれる溶液の温度が5℃以下の条件下で調製する工程;
(2) 還元剤としてジチオスレイトールを存在させ、酵素が含まれる溶液のpHを7.0±0.3の条件下で、無細胞抽出液を硫安分画する工程;
(3) 還元剤としてジチオスレイトールを存在させ、酵素濃度が100μg/ml以下にならない条件下で、陰イオン交換クロマトグラフィーを行う工程;および
(4) 還元剤としてジチオスレイトールを存在させ、酵素濃度が100μg/ml以下にならない条件下で、疎水クロマトグラフィーを行う工程。 - 有機溶媒を含む水溶液中で、請求項1〜3のいずれかに記載のニトリラーゼをニトリル化合物に接触させ、生成されるカルボン酸を回収する工程を含む、カルボン酸の製造方法。
- 有機溶媒が、水溶性アルコール、水溶性ケトン、アミド類、ジメチルスルホキシド、エステル類、ハロゲンで置換されていてもよい炭化水素類、高級アルコール類およびエーテル類からなる群から選択される少なくとも1種である、請求項4に記載の製造方法。
- ニトリル化合物が、アリールアセトニトリルである、請求項4または5に記載の製造方法。
- 有機溶媒の含有量が、90%(V/V(有機溶媒の耐性/溶液の全体積))以下である、請求項4〜6のいずれかに記載の製造方法。
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