JP2008022634A - モータ - Google Patents

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Abstract

【課題】空芯コイルをステータコアに装着する際にコイルそのものを傷付けたり削ったりすることがなく、また、組み立て作業性の良いステッピングモータを提供する。
【解決方法】ステータコア16aの内周縁に起立形成される極歯18a群の外周面に空芯コイル14が装着されたステッピングモータ10において、前記空芯コイル14の内周面には、絶縁性の非磁性スリーブ30が嵌着されている。この非磁性スリーブ30が熱膨張加工を施した合成樹脂材料からなる。
【選択図】 図2

Description

本発明はモータに関し、さらに詳しくは、ステータコアに装着される空芯(ボビンレス)コイルと、ステータコアの内周縁に形成される極歯との間の絶縁性を維持することができるモータ構造に関する。
従来、この種のステッピングモータとして、例えば特許文献1に示されるような、回転子に永久磁石を使用したPM形(Permanent Magnet Type)ステッピングモータ100が知られている。図8にその概略構成を示して説明すると、対をなす内ステータコア104aおよび外ステータコア104bが対向して重ね合わされてステータコア組104が構成され、内ステータコア104aおよび外ステータコア104bの内周縁にはそれぞれ複数本の極歯106が互いに噛み合うように略等間隔に起立形成されている。この内ステータコア104aおよび外ステータコア104bの極歯106群の外周に、空芯(ボビンレス)コイル110が装着され、このステータコア組104が2相重ね合わされてステータ123が構成されている。そして、このステータ123の中心部には、回転軸112の周りにマグネット(永久磁石)114が一体的に設けられたロータ116が軸受118を介して取り付け板120に回転自在に支承されている。
このように構成されたステッピングモータ100では、各ステータコア組104に装着される空芯コイル110に接続される端子ピン122を介して各空芯コイル110に電流が流れ、その磁界の発生によって回転軸112への回転駆動力が付与されて回転軸112の一端側より回転出力されることは周知のとおりである。
ところで、この空芯コイル110をステータコア組104の極歯106群に装着する際に、空芯コイル110が極歯106に接触して短絡することがないよう絶縁する必要があり、上記特許文献1のステッピングモータ100では、空芯コイル110に絶縁塗装(図示省略)が施されている。
また、図9に示すように、特許文献2には、ステータコア200の極歯202群の外周に合成樹脂材料からなる絶縁リング204を嵌着し(図9(b))、更にその外周にボビンレス環状コイル206を配置する(図9(c))ことで、極歯202によってボビンレス環状コイル206が傷つくのを防ぐとともに、絶縁性が維持されるというステッピングモータのステータユニットが提案されている。
特開2004−112985号公報 特開昭62−89463号公報
しかしながら、特許文献1のように空芯コイルに絶縁塗装を施す場合、塗装治具への空芯コイルの着脱の際に空芯コイルが損傷するおそれがあり、また絶縁塗装を均一の膜厚に形成することが難しく、絶縁性にもバラツキが出てしまうという問題がある。さらに絶縁塗装の塗装膜自体の強度(硬さ)が弱く、空芯コイルをステータコアに組み込む際に絶縁塗装と共に空芯コイルそのものを削ってしまうというおそれもある。
また、特許文献2に示されるような構造では、ステータコアに空芯コイルを装着する際に、極歯群の外周面には絶縁リングが嵌着されているものの、空芯コイルの内周面はむき出しのままであり、絶縁リングの外周面と空芯コイルの内周面とを摺動させて空芯コイルをステータコアに装着しなければならない。また、絶縁リングの厚さが薄い場合には、絶縁リングが、空芯コイルをステータコアに装着する際のガイド(保護部材)としての役割を果たすことができず、絶縁リングが変形してしまう等の問題もある。絶縁リングに変形等が生じると空芯コイルの内周面が損傷したり、断線や絶縁不良等の原因となるという問題がある。そのため、組み立ての作業性が悪く、また、製品歩留まりの低下を招くという問題もあった。
そこで、本発明の解決しようとする課題は、空芯コイルを用いたモータにおいて、空芯コイルに絶縁塗装を行うことなくステータコアに装着でき、しかもその際に空芯コイルそのものを傷付けたり削ったりすることがなく、また、組み立て作業性の良いモータを提供することにある。
上記課題を解決するため、本発明に係るモータは、ステータコアの内周縁に起立形成される極歯の外周に空芯コイルが装着されたモータにおいて、前記空芯コイルの内周面には、非磁性スリーブが嵌着されてなることを要旨とするものである。
本発明によれば、空芯コイルの内周面に絶縁性の非磁性スリーブが装着されているので、空芯コイルの内周面が非磁性スリーブによって保護され、空芯コイルをステータコアの極歯に装着する際などに、空芯コイルの内周面が極歯に触れて傷付けられることがなく、その他の部材に擦れるようなこともないため断線や絶縁耐圧不良等を生じるようなことがない。また、非磁性材料から形成された非磁性スリーブを用いるので、空芯コイルとステータコアの極歯との接触による短絡を確実に防止することができる。
この非磁性スリーブは、熱膨張加工を施した樹脂材料によって形成されていると好ましい。
このように、非磁性スリーブが熱膨張加工を施した樹脂材料によって形成されていれば、熱膨張する前の収縮した状態の非磁性スリーブを空芯コイルの内周に挿入した後に、加熱して非磁性スリーブを膨張させることで、非磁性スリーブを容易に空芯コイルの内周面に嵌着することができる。これにより、空芯コイルの内周面を傷付けることなく非磁性スリーブを空芯コイルの内周面に装着することができ、ステータコアの極歯群に空芯コイルを装着する際には、空芯コイルの内周面が前記非磁性スリーブにより保護されて、空芯コイルの断線や絶縁耐圧不良等を生じさせるようなことがない。
また、空芯コイルに絶縁塗装を施したり、接着剤等によって空芯コイルの内周面に保護部材を接着したりといった繁雑な作業を要しない。したがって、塗装治具への取り付けによる空芯コイルの巻線へのダメージを低減できるだけでなく、空芯コイルの内周面とステータコアの極歯の外周との間に絶縁性の非磁性スリーブを介在させることで、絶縁塗装と比較して安定した絶縁性能を得ることができる。
さらに、非磁性スリーブは、前記空芯コイルの内周面に張り付いて設けられていると、より好ましい。
このように、非磁性スリーブが空芯コイルの内周面に張り付いて一体的に設けられていると、空芯コイルをステータコアの極歯の外周に装着するに際し、空芯コイルの内周面が非磁性スリーブに保護されるため、スタータコアの極歯によって傷付けられるおそれがない。したがって、空芯コイルをステータコアの極歯に装着する際に、空芯コイルとステータコアの極歯とを精密に位置合わせして同心状に配置する必要がなく、これによりモータの組み立て作業性が向上し、品質の安定したモータを得ることができ、製品の歩留まりを向上させることができる。
また、前記ステータコアの前記空芯コイルが載置される台座部に、絶縁シート部材が敷設され、該絶縁シート部材上に前記空芯コイルが載置されるようにすることが好ましい。
このように、ステータコアの台座部に絶縁シート部材が敷設され、その上に空芯コイルが載置されるようにすれば、ステータコアの台座部と空芯コイルの端面との間の絶縁も良好に保たれ、例えば、空芯コイルがステータコアの台座部の内周縁の切断端面などに擦れて、空芯コイルの断線や絶縁不良などの発生を防ぐことができる。
また、前記非磁性スリーブと前記絶縁シート部材とは一体的に形成されていることが好ましい。このように、非磁性スリーブと絶縁シート部材が一体に形成されていれば、部品点数および組み立て工数を削減することができる。
また、前記非磁性スリーブおよび/または前記絶縁シート部材は、前記空芯コイルに嵌着された状態で視認可能な色彩を有しているとより望ましい。このように、非磁性スリーブおよび/または絶縁シート部材が空芯コイルに嵌着された状態で視認可能な色彩を有していれば、取扱性が良い上に、空芯コイルをステータコアに装着した状態で、これらの部材が正しく取り付けられているかどうかを容易に確認することができる。
本発明によれば、空芯コイルの内周面に絶縁性の非磁性スリーブが装着されているので、空芯コイルの内周面が非磁性スリーブによって保護され、空芯コイルをステータコアの極歯に装着する際などに、空芯コイルの内周面が極歯に触れて傷付けられることがなく、その他の部材に擦れるようなこともないため断線や絶縁耐圧不良等を生じさせるようなことがない。また、非磁性材料から形成された非磁性スリーブを用いるので、空芯コイルとステータコアの極歯との接触による短絡を確実に防止することができる。
以下に本発明の第1の実施形態に係るモータについて、図面を参照しながら詳細に説明する。図1は本発明の一実施形態に係るモータ10の概略構成を示したものである。本実施形態に係るモータ1はステッピングモータであり、図示のように、回転軸20と回転軸20の外周面に固着された円筒状のマグネット22(永久磁石)を備えたロータRと、ロータRを囲むように配置されたステータSとを有している。
ステータSは、第1のステータ組S1と、この第1のステータ組S1と背中合わせに固定される第2のステータ組S2によって2相構造に構成されている。なお、第1のステータS1と第2のステータS2の基本的な構成は同じであるため、以下では共通する部分については同一の符号を付して説明する。
第1のステータ組S1と第2のステータ組S2は、各々、概ね内ステータコア16aと、外ステータコア16bと、コイルボビンを有しない空芯(ボビンレス)コイル14と、空芯コイル14の内周面と内ステータコア16aの極歯18a、外ステータコア16bの極歯18bとの間に介在された非磁性スリーブ30とから構成されている。なお、本実施の形態において、内ステータコア16aと外ステータコア16bとを組み合わせた態様をステータコア16と称して以下説明する。
本実施の形態において、内ステータコア16aには、空芯コイル14が装着され、一対の内ステータコア16aが背中合わせに重ね合わされている。各内ステータコア16aの内周縁にはそれぞれ複数本づつからなる極歯18aが略等間隔に環状に起立形成されている。
そして、内ステータコア16aには、外ステータコア16bがそれぞれ被着される。外ステータコア16bの内周縁には内ステータコア16aと同様に複数本づつからなる極歯18bが起立形成されており、内ステータコア16aの極歯18aと外ステータコア16bの極歯18bとが周方向に噛み合うように並んだ状態で配置されている。
そして、この内ステータコア16aの極歯18aと外ステータコア16bの極歯18bの外周面に空芯コイル14の内周面が対向するように配置され、内ステータコア16aに空芯コイル14が装着されている。なお、本形態において、外ステータコア16bはモータケースを兼用している。
また、空芯コイル14の内周面には絶縁性を備える非磁性スリーブ30が嵌着され、この非磁性スリーブ30の内周面が、内ステータコア16aと外ステータコア16bの極歯18a,18b群の外周面に対向するように構成されている。
そして、このように構成されたステータSの中央部には、極歯内径から所定の間隙を配して回転軸20の周りにマグネット22が一体的に設けられたロータRが配置されている。
第1のステータ組S1の外ステータコア16bには、ステッピングモータ10を機器に搭載する際の固定板などとして利用される取付板29aが固定されており、この取付板29aには回転軸20を出力側で回転自在に支承する第1のラジアル軸受26aが固定されている。
また、第2のステータ組S2の外ステータコア16bには、回転軸20を反出力側で回転自在に支承する第2のラジアル軸受26bが固定されている。さらに、第2のステータ組S2の外ステータコア16bには、側板29bが固定されており、この側板29bによって回転軸20の軸端がスラスト方向に回転自在に支承されている。なお、本実施の形態においては、回転軸20の軸端を側板29bで回転自在に支持した構造を採用したが、側板29bに替えて回転軸20を軸方向(出力側)に付勢する付勢部材を取り付けてもよい。
すなわち、ロータRは第1のラジアル軸受26aと、第2のラジアル軸受26bと、側板29bにより回転自在に支承されている。そしてロータRの回転軸20の一端側は第1のステータ組S1の外ステータコア16bより外側(出力側)に突出され、回転駆動用の出力軸とされている。
また、第1のラジアル軸受26aとマグネット22との間には樹脂製のワッシャ23が配置され、ロータRの出力側への移動を規制している。
また、各ステータコア16にはそれぞれの電力を供給する端子ピン28が設けられ、この端子ピン28を介して空芯コイル14に交流電流が流され、回転磁界が発生する。この回転磁界によってロータRのマグネット22に磁気的な回転力が付与され、マグネット22とともに回転軸20が回転駆動される。
図2はステータSの内ステータコア16aに空芯コイル14を装着する前の状態を示す分解斜視図である。図示のように、この内ステータコア16aには、空芯コイル14が載置される円環状の台座部32が設けられ、その内周縁には複数本の極歯18aが略等間隔に円周上に起立形成されている。そして、台座部32の外周縁の一側には、空芯コイル14に電力を供給するための端子ピン28を支持する端子台27が取り付けられる(図1参照)。また、図示しないが、この内ステータコア16aに空芯コイル14を介して被着される外ステータコア16bは、内ステータコア16aと略対称の形状を有しており、内ステータコア16aの極歯18aと極歯18aの間に対応する位置に極歯18bが起立成形され、内ステータコア16aの極歯18a群と外ステータコア16bの極歯18b群とが噛み合うようになっている。これらの内ステータコア16aおよび外ステータコア16bは例えば鉄などの磁性鋼板をプレス加工により形成される。
この内ステータコア16aの台座部32に敷設される絶縁シート部材36は、絶縁性および耐熱性を有する非磁性の合成樹脂材料から形成される。この絶縁シート部材36は、内ステータコア16aの内周縁に起立形成された極歯18a群の外周とほぼ等しい内径を有し、少なくとも空芯コイル14の端面をほぼ覆うように形成されている。この絶縁シート部材36は、ポリエチレンテレフタレートやポリエステル、ポリアミドイミド樹脂の他に、ウレタン系やアクリル系、エポキシ系の樹脂などの熱硬化性樹脂などの絶縁性の合成樹脂材料が好適に用いられる。
空芯コイル14の内周面に嵌着される非磁性スリーブ30は、両端が開口した薄肉の円筒形状を有しており、絶縁シート部材36と同じく絶縁性を有し、熱膨張加工を施した材料から形成されている。また、空芯コイル14の内径と略同一か若干小さい外径を有し、空芯コイル14の内周に挿入できるように形成されている。この熱膨張加工を施した合成樹脂材料としては、例えば、フッ素樹脂のPFAや、FEPなどが適用できる。このような、絶縁性および耐熱性の非磁性樹脂材料を例えば押し出し成形や引き抜き成形などにより、所定の外径および肉厚を有する長尺の円筒に形成し、この長尺の円筒を所定の長さにカットして非磁性スリーブ30を得ることができる。ここでは、フッ素樹脂等の熱膨張加工を施した合成樹脂材料から形成された非磁性スリーブ30の例を示す。
一方、内ステータコア16aの極歯18a群の外周に装着される空芯コイル14は、銅線などの表面に自己融着層が設けられた巻線を、複数回巻回して形成される。この自己融着層は、加熱しながら巻線を所定の外径を有する治具等に巻いていくと、巻線の表面が融着して、空芯コイル14の形状に固定されるものや、巻線を巻き回した後に溶剤等によって融着するもの等が適用される。これにより、コイルボビンがなくとも、巻線だけで空芯コイル14の形状を維持できるようになっている。
これらの空芯コイル14、非磁性スリーブ30、絶縁シート部材36および内ステータコア16aを組み立てる際の手順を、図2〜図4を参照して説明する。まず、図2に示す空芯コイル14と非磁性スリーブ30および内ステータコア16aと絶縁シート部材36をそれぞれ組み立てる。なお、図示しないが、この内ステータコア16aには、予めこの内ステータコア16aと対をなす内ステータコア16aが背中合わせに重なり合って配置され、溶接されて互いに固定されている。
図3に示すように、絶縁シート部材36の内周に内ステータコア16aの極歯18a群が挿通され、内ステータコア16aの台座部32に絶縁シート部材36が敷設される。これにより、台座部32は絶縁シート部材36で覆われる。
一方、空芯コイル14の内周面には非磁性スリーブ30が嵌着される。非磁性スリーブ30は空芯コイル14の内径と略同一か若干小さい外径を有しているため、空芯コイル14の内周に容易に挿入することができる。例えば、この非磁性スリーブ30が熱膨張加工を施したPFAなどのフッ素系樹脂により形成されていれば、非磁性スリーブ30を空芯コイル14の内周面に挿通した状態で、加熱処理すると、熱膨張加工を施した非磁性スリーブ30が膨張し、空芯コイル14の内周面に張り付いて嵌着される。この非磁性スリーブ30の加熱時間や温度は、空芯コイル14の内径や非磁性スリーブ30の材質・肉厚等の条件によって変動するが、空芯コイル14の内周面にしっかりと嵌着されるようにある一定の温度と時間で加熱することが好ましい。
図4に示すように、内周面が非磁性スリーブ30で覆われた空芯コイル14を内ステータコア16aの極歯18a群に装着する。この際、空芯コイル14の内周面に非磁性スリーブ30が張り付いた状態で嵌着されているので、内ステータコア16aの極歯18aが空芯コイル14の内周面に直接触れることがなく、空芯コイル14の断線や絶縁不良等が起こらない。また、空芯コイル14の内周面は非磁性スリーブ30が嵌着されて保護されているので、空芯コイル14と内ステータコア16aの極歯18a群とを同軸に配置して装着する等の繁雑な作業を要しないため、組み立て作業性が向上する。
また、内ステータコア16aの台座部32は、絶縁シート部材36で覆われているので、空芯コイル14の端面が内ステータコア16aの内周縁の端縁で傷付けられるようなことがなく、空芯コイル14の断線や絶縁不良等が起こらない。また、空芯コイル14と内ステータコア16aの極歯18aとがより確実に絶縁された状態に保たれる。
尚、非磁性スリーブ30および/または絶縁シート部材36は内ステータコア16aや空芯コイル14と異なる色彩を有していれば、図3および図4に示すように、非磁性スリーブ30と絶縁シート部材36が空芯コイル14とステータコア16aとの間に配置された状態であっても、容易に視認可能となり、空芯コイル14を内ステータコア16aに装着した状態であっても、非磁性スリーブ30および/または絶縁シート部材36が正しく装着されているか、目視等により容易に確認することができる。この、非磁性スリーブ30および/または絶縁シート部材36の色彩は、例えば、成形時に合成樹脂材料に顔料等を混合して着色することができる。また、成形後に塗装等により着色しても良い。
そして、図1に示すように、この空芯コイル14が装着された内ステータコア16aに、空芯コイル14を介して、外ステータコア16bが被着される。この外ステータコア16bには、内ステータコア16aの極歯18a群と噛み合うように、内周縁に極歯18b群が起立成形されているが、空芯コイル14の内周面に非磁性スリーブ30が張り付いた状態で嵌着されているので、空芯コイル14の内周面が外ステータコア16bの極歯18bにより傷付けられるようなことがない。そのため、空芯コイル14が装着された内ステータコア16aと外ステータコア16bとを同軸に配置する等の繁雑な作業を要せず、組み立て作業性が向上する。また、外ステータコア16bの極歯18bと空芯コイル14の内周面とが直接、接しないため絶縁された状態に保たれている。
このようにしてステータコア16に装着された空芯コイル14の巻線端末は、図1に示すように、内ステータコア16aに端子台27を介して取り付けられた端子ピン28に巻き回されて、半田付け等により電気的に接続される。
次に、本発明の第2の実施形態に係るモータついて、図5〜図7を参照して説明する。なお、第1の実施形態と略同一の部材については説明を省略し、主に、空芯コイル14に嵌着される非磁性スリーブ30と、内ステータコア16aの台座部32に敷設される絶縁シート部材36についてのみ説明する。
図5に示すように、本発明の第2の実施形態においては、非磁性スリーブ30と絶縁シート部材36が一体的に形成されている。この非磁性スリーブ30は、第1の実施形態の場合と同様に、空芯コイル14の内周に挿入できるように、空芯コイル14の内径と略同一か若干小さい外径を有し両端が開口した肉薄の円筒形状を有している。また、非磁性スリーブ30の長さは空芯コイル14の長さと略同一に形成されており、空芯コイル14の内周面を覆うようになっている。
絶縁シート部材36も第1の実施形態と同様に、内ステータコア16aの内周縁に起立形成された極歯18a群の外周とほぼ等しい内径を有し、空芯コイル14の端面をほぼ覆うように形成されている。
そして、この非磁性スリーブ30の一方側の端面(図5において台座部32側の端面)と、絶縁シート部材36の内周縁とが連結されて、一体的に形成されている。この非磁性スリーブ30と絶縁シート部材36とは、第1の実施形態と同様に絶縁性および耐熱性を有する非磁性合成樹脂材料の射出成形等により同時に一体成形することができる。また、非磁性スリーブ30と絶縁シート部材36とを個々に形成した後に、接着または融着等により連結してもよい。この場合、非磁性の合成樹脂材料としてフッ素樹脂等の熱膨張加工を施した合成樹脂材料を適用することができる。
このようにして一体的に形成された非磁性スリーブ30と絶縁シート部材36を空芯コイル14に嵌着し、この空芯コイル14を内ステータコア16aに装着する際の手順を、図5〜図7を参照して説明する。まず、図5に示す空芯コイル14に、予め一体に形成された非磁性スリーブ30と絶縁シート部材36を嵌着する。
図6に示すように、空芯コイル14に、一体に形成された非磁性スリーブ30と絶縁シート部材36が装着されて、空芯コイル14の内周面と台座部32側の端面とが非磁性スリーブ30と絶縁シート部材36とで覆われる。非磁性スリーブ30は空芯コイル14の内径と略同一か若干小さい外径を有しているため、空芯コイル14の内周に容易に挿入することができる。例えば、この非磁性スリーブ30および絶縁シート部材36が熱膨張加工をされたフッ素系樹脂などにより形成されていれば、加熱処理することで、非磁性スリーブ30が膨張して空芯コイル14の内周面に張り付いて嵌着される。これにより、空芯コイル14の内周面と台座部34側の端面とが非磁性スリーブ30および絶縁シート部材36で保護される。
図7に示すように、空芯コイル14の内周面と台座部32側の端面とが非磁性スリーブ30および絶縁シート部材36で覆われた空芯コイル14を内ステータコア16aの極歯18a群に装着する。この際、空芯コイル14の内周面と台座部32側の端面とが非磁性スリーブ30および絶縁シート部材36で保護されているので、内ステータコア16aの極歯18aが空芯コイル14の内周面に直接触れることがなく、空芯コイル14の断線や絶縁不良等が起こらない。また、空芯コイル14の台座部32側の端面も保護されているので、空芯コイル14が内ステータコア16aの極歯18a群に傷付けられるおそれがない。そのため、空芯コイル14と内ステータコア16aの極歯18a群とを同軸に配置して装着する等の繁雑な作業を要しないため、組み立て作業性が向上する。
また、内ステータコア16aの台座部32は、絶縁シート部材36で覆われているので、空芯コイル14が内ステータコア16aの内周縁の端縁で傷付けられるようなことがなく、空芯コイル14の断線や絶縁不良等が起こらない。また、空芯コイル14と側ステータコア16aの極歯18aとがより確実に絶縁された状態に保たれる。
尚、第1の実施形態の場合と同様に、非磁性スリーブ30および絶縁シート部材36が内ステータコア16aや空芯コイル14と異なる色彩を有していれば、空芯コイル14を内ステータコア16aに装着した状態であっても、非磁性スリーブ30および絶縁シート部材36が正しく装着されているか、目視等により容易に確認することができる。
そして、第1の実施例の場合と同様に、この空芯コイル14が装着された内ステータコア16aに、空芯コイル14を介して、外ステータコア16bが被着される。この外ステータコア16bを被着する際にも、空芯コイル14の内周面に非磁性スリーブ30が張り付いた状態で嵌着されているので、空芯コイル14の内周面が外側ステータコア16bの極歯18bにより傷付けられるようなことがなく、組み立て作業性が向上する。
このようにしてステータコア16に装着された空芯コイル14の電線端末は、図1に示すように、内ステータコア16aに端子台27を介して取り付けられた端子ピン28に巻き回されて、半田付け等により電気的に接続される。
なお、上記実施形態では、対をなすステータ組S1,S2の内ステータコア16a同士を互いに固着してから、空芯コイル14が装着される例を示したが、先に空芯コイル14を内ステータコア16aに装着し、第1の実施形態または第2の実施形態に係る第1のステータ組S1と第2のステータ組S2を製造して、これら2相分のステータ組S1,S2を互いに背中合わせに重ね合せ、内ステータコア16aの外周端面で溶接して固定するようにしてもよい。
このようにして2相分組み合わされたステータSの中心に、回転軸20の周りにマグネット22が設けられたロータRが配置され、第1のラジアル軸受26aと、第2のラジアル軸受26bと、側板29bにより回転自在に支承されてステッピングモータ10が構成される。
(実施の形態の主な効果)
このようなステッピングモータ10によれば、空芯コイル14の内周面に絶縁性の非磁性スリーブ30が嵌着されているので、空芯コイル14の内周面が非磁性スリーブ30に保護され、空芯コイル14を内ステータコア16aの極歯18a群に装着する際などに、空芯コイル14の内周面が極歯18aに触れて傷付けられることがない。また、その他の部材に擦れるようなこともないため断線や絶縁耐圧不良等を生じさせるようなことがない。これにより品質の安定したステッピングモータを得ることができ、製品の歩留りを向上させることができる。
また、空芯コイル14の内周面に非磁性スリーブ30が嵌着されているので、内ステータコア16aまたは外ステータコア16bの極歯18a,18bが、直接、空芯コイル14の内周面に接触することがないので、空芯コイル14と極歯18a,18bとの絶縁を確実に確保することができ、短絡を防止することができる。
さらに、空芯コイル14の端面は、絶縁シート部材36によって保護されているので、空芯コイル14の端面が傷付けられることがなく、さらに、空芯コイル14の端面と内ステータコア16aの台座部32とが直接、接触することがないため、空芯コイル14の端面と内ステータコア16aの台座部32との絶縁を確実に確保することができ、短絡を防止することができる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明はこうした実施形態に何ら限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において、種々なる態様で実施できることはもちろんである。例えば、非磁性スリーブ30を形成する合成樹脂材料は、上記実施形態に例示したものに限られず、絶縁性、耐熱性を有する非磁性性樹脂材料であればよいし、また、上記実施形態においては、空芯コイル14を内ステータコア16aに装着してから外ステータコア16bを被着する構成としたが、先に外ステータコア16bに空芯コイル14を装着してから内ステータコア16aを外ステータコア16bに被着するようにしても良いことは言うまでもない。
本発明の第1の実施形態に係るステッピングモータの構成を示す断面矢視図である。 図1に示したステッピングモータのステータを示す分解斜視図である。 図2に示したステッピングモータのステータコアに絶縁シート部材を装着し、空芯コイルに非磁性スリーブを装着した状態を示す図である。 図3に示したステッピングモータのステータコアに空芯コイルを装着した状態を示す図である。 本発明の第2の実施形態に係るステッピングモータのステータを示す分解斜視図である。 図5に示した非磁性スリーブを空芯コイルに装着した状態を示す図である。 図6に示した空芯コイルがステータコアに装着された状態を示す図である。 従来一般に知られるステッピングモータの概略構成を示す断面図である。 従来のステッピングモータのステータコアに空芯コイルを装着する工程の説明図である。
符号の説明
10 ステッピングモータ
14 空芯コイル
16 ステータコア
16a 内ステータコア
16b 外ステータコア
18a,18b 極歯
20 回転軸
22 マグネット
30 非磁性スリーブ
32 台座部
36 絶縁シート部材
R ロータ
S ステータ

Claims (6)

  1. ステータコアの内周縁に起立形成される極歯の外周に空芯コイルが装着されたモータにおいて、前記空芯コイルの内周面には、非磁性スリーブが嵌着されてなることを特徴とするモータ。
  2. 前記非磁性スリーブは、熱膨張加工を施した樹脂材料によって形成されていることを特徴とする請求項1に記載のモータ。
  3. 前記非磁性スリーブは、前記空芯コイルの内周面に張り付いて設けられていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のモータ。
  4. 前記ステータコアの前記空芯コイルが載置される台座部に、絶縁シート部材が敷設され、該絶縁シート部材に前記空芯コイルが載置されてなることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載のモータ。
  5. 前記非磁性スリーブと前記絶縁シート部材とは一体的に形成されていることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれかに記載のモータ。
  6. 前記非磁性スリーブおよび/または前記絶縁シート部材は、前記空芯コイルに嵌着された状態で視認可能な色彩を有していることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれかに記載のモータ。
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