JP2008022255A - リミッタ回路 - Google Patents

リミッタ回路 Download PDF

Info

Publication number
JP2008022255A
JP2008022255A JP2006191863A JP2006191863A JP2008022255A JP 2008022255 A JP2008022255 A JP 2008022255A JP 2006191863 A JP2006191863 A JP 2006191863A JP 2006191863 A JP2006191863 A JP 2006191863A JP 2008022255 A JP2008022255 A JP 2008022255A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
pin diode
signal
circuit
pin
limiter circuit
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2006191863A
Other languages
English (en)
Inventor
Goro Yoshida
吾朗 吉田
Daisuke Wakamiya
大輔 若宮
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Japan Radio Co Ltd
Original Assignee
Japan Radio Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Japan Radio Co Ltd filed Critical Japan Radio Co Ltd
Priority to JP2006191863A priority Critical patent/JP2008022255A/ja
Publication of JP2008022255A publication Critical patent/JP2008022255A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Tone Control, Compression And Expansion, Limiting Amplitude (AREA)

Abstract

【課題】PINダイオードを用いた表面実装型のリミッタ回路において、高レベルの高周波信号の入力時における信号の抑圧比が十分に大きなリミッタ回路を提供すること。
【解決手段】それぞれが、PINダイオード(1−1、1−2)と、該PINダイオード及び接続部のインダクタンスを使用周波数において打ち消すキャパシタンス(6−1、6−2)を持つキャパシタからなる、第1直列回路と第2直列回路を、主マイクロストリップ線路と接地導体間に、λ/4間隔で接続する。
【選択図】図1

Description

本発明は、マイクロ波帯で使用するピン(PIN)ダイオードを用いたリミッタ回路に関する。
マイクロ波帯等の高周波帯で用いられるリミッタ回路は、例えばレーダ装置においてレーダアンテナとレーダ受信機との間に配置され、レーダパルス送信時に漏洩する送信信号や近距離の目標から反射されるレーダパルス信号等、過大なレベルの信号が直接にレーダ受信機に印加されないように、レーダ受信機を保護する回路である。この種のリミッタ回路のリミッタ素子として、PINダイオードやショットキーバリアダイオードなどが用いられる。
従来のリミッタ回路の一例の回路図を図6に示し、その実装例を図7に示す(非特許文献1参照)。この従来例のリミッタ回路において、4はマイクロストリップ線路中心導体(以下、本明細書において、マイクロストリップ線路、という)であり、誘電体基板5の表面に配置されている。誘電体基板5の裏面には、接地導体(図示されていない)が全面に設けられている。
マイクロストリップ線路4の信号線入力端7と反対側の信号線出力端8との間に、使用周波数帯域の中心周波数(例、3GHz)のλ/4(λは波長を表す)の間隔を隔てて、2つのPINダイオード1−1,1−2が設けられる。λ/4の間隔は、従来のリミッタ回路において反射特性を改善するのに好適な距離である。これらPINダイオード1−1,1−2は、それぞれPINダイオードチップを内蔵してパッケージングされている構造のPINダイオードパッケージである。
これらPINダイオード1−1,1−2のアノード電極はマイクロストリップ線路4に接続され、そのカソードはビア(VIA)ホール2−1,2−2を介して接地導体に接続されている。また、直流(DC)リターン線路3が、マイクロストリップ線路4と接地導体との間に、VIAホール2−3を介して接続されている。なお、VIAホール2−1〜2−3は、接続部分とホール部分を含む。
このようにして、この種のリミッタ回路は、回路パターンとVIAホールを形成した誘電体基板にPINダイオードを自動実装可能な表面実装型リミッタ回路である。
この従来のリミッタ回路において、リミットがかからない低レベル(即ち、小信号)の高周波信号が入力端7に入力されると、2つのPINダイオード1−1,1−2はいずれも非導通(即ち、オフ)状態にあり、また、DCリターン線路3は高周波信号に対しては高インピーダンスを有する。したがって、入力された高周波信号はほとんど減衰されることなくマイクロストリップ線路4を伝搬して、出力端8に現れる。
一方、リミットがかかる高レベル(即ち、大信号)の高周波信号が入力端7に入力された場合には、PINダイオード1−1,1−2にはDCリターン線路3を介して整流電流が流れ、これらPINダイオード1−1,1−2はどちらも導通状態になる。このため、入力された高周波信号はほとんど反射されて、出力端8には僅かなレベルの高周波信号しか出力されないことが期待される。
このようにして、従来のリミッタ回路は、出力端8の後段に接続されたレーダ受信機等へ過大なレベルの高周波信号が入力されることを阻止するようにしている。
Ohio Microwave Ltd、"Pin Diode Limiter s 0.5 TO 18 GHz"、[online]、[平成18年4月20日検索]、 インターネット〈URL:http://www.ohiomicrowave.c om/herotek/herotek7.html〉
図6,図7に示すPINダイオードを用いる従来のリミッタ回路では、PINダイオード自体のインダクタンスの他に、PINダイオード1−1,1−2をマイクロストリップ線路4と接地導体との間に接続するためのVIAホール2−1,2−2を含む接続部のインダクタンスを、PINダイオードに直列に含んでしまう。
したがって、接続部を含むPINダイオード回路の等価回路は、小信号入力時のオフ状態時には、図8に示されるように、インダクタンスLとキャパシタンスCとの直列回路になり、また、大信号入力時のオン状態時には、図9に示されるように、インダクタンスLと抵抗Rとの直列回路になる。なお、キャパシタンスCは、PINダイオードオフ時のキャパシタンスであり、抵抗Rは、PINダイオードオン時の抵抗である。
このような等価回路で表される従来のリミッタ回路におけるリミッタ特性(反射特性S11及び伝送特性S21)を図10及び図11に示している。図10は、低レベル(小信号)入力時の反射特性S11と伝送特性S21を示し、図11は、高レベル(大信号)入力時の反射特性S11と伝送特性S21を示している。低レベル入力時には、図10のように、中心周波数の3GHz帯で反射特性S11は良好であり、また伝送特性S21は大きく伝送損失は小さい。しかし、図11のように、高レベル入力時の伝送特性S21は中心周波数の3GHzで約−16dBに留まり、リミッタ回路としての信号の抑圧比を十分に得ることはできていない。
このように、従来のリミッタ回路では、PINダイオード回路が図8、図9のような等価回路で表されるため、高レベルの高周波信号が入力された場合に、インダクタンスLにより、PINダイオード回路のインピーダンスが十分小さな値とならず、特に周波数が高くなるほど信号の抑圧比が低下する問題があった。
本発明は、上記の事情を考慮してなされたものであって、マイクロ波帯で使用するPINダイオードを用いた表面実装型リミッタ回路において、高レベルの高周波信号の入力時における信号の抑圧比が十分に大きなリミッタ回路を提供することを目的とする。
請求項1に記載のリミッタ回路は、マイクロ波帯で使用するPINダイオードを用いた表面実装型のリミッタ回路において、
信号入力端と信号出力端との間に配置されたマイクロストリップ線路と、
前記マイクロストリップ線路の第1接続点と接地導体との間に第1経路接続部を介して直列に接続された、第1PINダイオードと、該第1PINダイオード及び前記第1経路接続部のインダクタンスを使用周波数において打ち消すキャパシタンスを持つ第1整合用キャパシタと、
前記第1PINダイオードと並列に接続された第1直流リターン線路と、
前記第1接続点から使用周波数の電気長で実質的に1/4波長だけ離れた前記マイクロストリップ線路の第2接続点と接地導体との間に第2経路接続部を介して直列に接続された、第2PINダイオードと、該第2PINダイオード及び前記第2経路接続部のインダクタンスを使用周波数において打ち消すキャパシタンスを持つ第2整合用キャパシタと、
前記第2PINダイオードと並列に接続された第2直流リターン線路と、
を備えることを特徴とする。
本発明のリミッタ回路によれば、マイクロ波帯回路で使用するPINダイオードを用いた表面実装型のリミッタ回路において、PINダイオードやその接続部に寄生するインダクタンスが存在しても、高レベルの高周波信号の入力時における信号の抑圧比を十分に大きくすることができる。また、PINダイオードがオフ状態となる小信号入力時に、低レベルの高周波信号の入力時の反射特性の劣化を少なくすることができる。
以下、本発明のリミッタ回路の実施例について、図を参照して説明する。本発明のマイクロ波帯で使用するPINダイオードを用いた表面実装型のリミッタ回路は、信号入力端と信号出力端との間に配置された主のマイクロストリップ線路の第1接続点と接地導体との間に、パッケージ型の第1PINダイオードとチップ型の第1整合用キャパシタとを直列に接続する。この第1整合用キャパシタは、第1PINダイオード及びその直列接続に伴う第1経路接続部のインダクタンスを使用周波数において打ち消すキャパシタンスを持つ。また、その第1接続点から使用周波数の電気長λ/4(但し、λは波長)だけ離れた主のマイクロストリップ線路の第2接続点と接地導体との間に、パッケージ型の第2PINダイオードとチップ型の第2整合用キャパシタとを直列に接続する。この第2整合用キャパシタは、第2PINダイオード及びその直列接続に伴う第2経路接続部のインダクタンスを使用周波数において打ち消すキャパシタンスを持つ。
本発明の実施例の表面実装型リミッタ回路について、図1〜図5を参照して説明する。図1は、実施例に係る表面実装型リミッタ回路の一例の回路図を示しており、図2は、その実装例を示している。
図1,図2において、主マイクロストリップ線路4は、信号入力端(または、信号線入力端、と言っても良い)7と信号出力端(または、信号線出力端、と言っても良い)8との間にあり、誘電体基板5の表面に配置されている。誘電体基板5の裏面には、接地導体(図示されていない)が全面に設けられている。
主マイクロストリップ線路4の一方側の信号線入力端7と反対側の信号線出力端8との間の第1接続点と接地導体との間に、第1PINダイオード1−1と第1整合用キャパシタ6−1が接続部2−5を介して直列に接続される。この例では、第1接続点に第1整合用キャパシタ6−1の一端が接続され、その第1整合用キャパシタ6−1の他端に第1PINダイオード1−1のアノードが接続され、そのカソードがVIAホール2−1を介して接地導体に接続されている。接続部2−5とVIAホール(接続部分とホール部分を含む、以下同じ)2−1とが、第1経路接続部になる。
この第1整合用キャパシタ6−1は、第1PINダイオード1−1及び接続部2−5やVIAホール2−1等の第1経路接続部のインダクタンスを使用周波数において打ち消すものであり、第1接続点から第1PINダイオード1−1を見たインダクタンスを使用周波数(例えば、3GHz)において実質的に零にするキャパシタンスを持っている。
主マイクロストリップ線路4の一方側の信号線入力端7と反対側の信号線出力端8との間であって、前述の第1接続点と使用周波数の電気長で実質的にλ/4だけ離れた第2接続点と接地導体との間に、第2PINダイオード1−2と第2整合用キャパシタ6−2が接続部2−6を介して直列に接続される。この例では、第2接続点に第2整合用キャパシタ6−2の一端が接続され、その第2整合用キャパシタ6−2の他端に第2PINダイオード1−2のアノードが接続され、そのカソードがVIAホール2−2を介して接地導体に接続されている。接続部2−6とVIAホール2−2とが、第2経路接続部になる。
この第2整合用キャパシタ6−2は、第2PINダイオード1−2及び接続部2−6やVIAホール2−2等の第2経路接続部のインダクタンスを使用周波数において打ち消すものであり、第2接続点から第2PINダイオード1−2を見たインダクタンスを使用周波数(例えば、3GHz)において実質的に零にするキャパシタンスを持っている。
第1DCリターン線路3−1が、第1PINダイオード1−1と並列に接続される。この例では、第1整合用キャパシタ6−1と第1PINダイオード1−1との直列接続点である接続部2−5とVIAホール2−3との間に第1DCリターン線路3−1が接続されている。
また、第2DCリターン線路3−2が、第2PINダイオード1−2と並列に接続される。この例では、第2整合用キャパシタ6−2と第2PINダイオード1−2との直列接続点である接続部2−6とVIAホール2−4との間に第2DCリターン線路3−2が接続されている。
本発明では、第1,第2PINダイオード1−1,1−2にそれぞれ直列に第1、第2整合用キャパシタ6−1,6−2が接続されるから、その第1、第2整合用キャパシタ6−1,6−2で直流電流がカット(遮断)される。これに対応するために、2つのDCリターン線路3−1,3−2を用いて、第1PINダイオード1−1に並列に第1DCリターン線路3−1を接続して、DCリターン電流の経路を確保し、また、第2PINダイオード1−2に並列に第2DCリターン線路3−2を接続して、DCリターン電流の経路を確保している。これにより、第1,第2PINダイオード1−1,1−2でそれぞれ検波整流されたDC電流を、各々のPINダイオード1−1,1−2に帰還(自己バイアス)させている。
さて、本発明のリミッタ回路において、リミットがかからない低レベル(即ち、小信号)の高周波信号が信号入力端7に入力されると、第1,第2のPINダイオード1−1,1−2はいずれも非導通(即ち、オフ)状態にある。このオフ状態における第1,第2のPINダイオード回路(即ち、第1PINダイオード1−1と第1経路接続部、及びPINダイオード1−2と第2経路接続部)の等価回路は、前述の図8のように、寄生インダクタンスLとキャパシタンスCの直列回路で表現される。
第1PINダイオード1−1と第1整合用キャパシタ6−1との直列回路が接続される第1接続点と、第2PINダイオード1−2と第2整合用キャパシタ6−2との直列回路が接続される第2接続点とは、使用周波数の電気長で実質的にλ/4だけ離れている。このオフ状態において、第1接続点での反射信号と第2接続点での反射信号とが相殺されるから、信号線入力端7における合成した反射信号は低いレベルとなる。
したがって、低レベル(小信号)入力時の反射特性S11は良好(この場合は、反射係数がきわめて小さい)で、伝送特性S21も良好(この場合は、伝送損失がほとんど無い)になる。図3は、本発明の実施例における、小信号入力時の反射特性S11及び伝送特性S21を示す図である。図3を参照すると、中心周波数の3GHzにおいて、反射特性S11は30dB以下に小さくなっており、また、伝送特性S21も劣化がほとんど見られない。
次に、リミットがかかる高レベル(即ち、大信号)の高周波信号が信号入力端7に入力された場合には、第1PINダイオード1−1には第1DCリターン線路3−1を介して整流電流が流れ、また第1PINダイオード1−2には第2DCリターン線路3−2を介して整流電流が流れるから、これら第1,第2PINダイオード1−1,1−2はどちらも導通(即ち、オン)状態になる。このオン状態における第1,第2のPINダイオード回路(PINダイオード1−1,1−2とその接続部を含む)の等価回路は、前述の図9のように、寄生インダクタンスLとオン抵抗Rの直列回路で表現される。
この第1,第2のPINダイオード1−1,1−2は、PINダイオードチップを内蔵してパッケージングされている構造のパッケージ型のものでは例えば、オン時の抵抗値は3Ω程度の低抵抗であるが、PINダイオード回路はPINダイオードパッケージ内のボンディングワイヤーやVIAホールや接続部などの経路接続部の寄生インダクタンスを含んで0.8nH程度のインダクタンスを持つ。以下、具体的数値は例示である。
このため、マイクロ波帯におけるPINダイオード1−1,1−2を含むPINダイオード回路のオン状態のインピーダンスZonは、R+j2πfL(Ω)となる。例えば、使用周波数fが3GHzでは3+j15.1(Ω)となり、その絶対値は15.4Ωとなる。このインピーダンスZonは、特性インピーダンスの50Ωに対して十分に小さいインピーダンスとはみなせないために、信号出力端8へのリークが大きく、従来のリミッタ回路ではオン状態で大きな信号抑圧度を得ることができなかった。
本発明の実施例では、第1,第2のPINダイオード1−1,1−2にそれぞれ直列に、PINダイオード及びその直列接続に伴う経路接続部のインダクタンスを使用周波数において打ち消すキャパシタンスを持つ第1,第2の整合用キャパシタ6−1,6−2を接続する。これら第1,第2の整合用キャパシタ6−1,6−2のキャパシタンスCは、
2πfL=1/(2πfC)から、C=1/{(2πf)2L}=3.52pF、となる。
このキャパシタンスを持つ第1,第2の整合用キャパシタ6−1,6−2を第1,第2のPINダイオード1−1,1−2にそれぞれ直列に挿入することにより、直列共振が生じる。この結果、第1PINダイオード1−1と第1整合用キャパシタ6−1との直列回路、及び第2PINダイオード1−2と第2整合用キャパシタ6−2との直列回路のインピーダンスは、それぞれ3Ωの実抵抗となり、特性インピーダンスの50Ωに対して十分に低いインピーダンスであり、信号出力側へのリークを減らすことができる。
第1,第2リターン回路3−1,3−2は、マイクロストリップ線路を用い、先端短絡の1/4波長線路とすることにより、第1接続点及び第2接続点からインピーダンスは無限大に近づき、使用周波数帯(3GHz)では回路特性にほとんど影響を与えることはない。この第1,第2リターン回路3−1,3−2のマイクロストリップ線路を図2のようにその中間で折り曲げた形状とすることにより、リミッタ回路全体の形状を小型化できる。更に、この第1,第2リターン回路3−1,3−2のマイクロストリップ線路を図7のリターン回路3のようにメアンダ線路とすることで、所定のピッチを持って蛇行させることにより、更に小型化できる。また、第1,第2リターン回路3−1,3−2として、その1/4波長のマイクロストリップ線路の代わりに、インダクタンスを持つコイルを用いても良い。
ここで、第1,第2の整合用キャパシタ6−1,6−2を挿入したことによる、低レベル(即ち、小信号)入力時の動作を念のために具体的に見てみると、PINダイオード回路のインダクタンスLは先に示したように0.8nH程度であり、オフ時のキャパシタンスCoffは0.5pF程度である。
従来の図7では、PINダイオード回路のインピーダンスは、使用周波数f=3GHzにおいてj{2πfL−1/(2πfCoff)}=−j91.1Ωとなる。一方、本発明では、第1PINダイオード1−1と第1整合用キャパシタ6−1との直列回路、及び第2PINダイオード1−2と第2整合用キャパシタ6−2との直列回路のインピーダンスは、使用周波数f=3GHzにおいてj{2πfL−1/(2πfCoff)−1/2πfC}=−j106.2Ωとなる。
このように、本発明でのPINダイオード1−1,1−2のオフ時のインピーダンスは、従来例のものに比べて多少増加するが、2つのPINダイオード1−1,1−2は実質的に1/4波長の間隔で並列に接続されているから従来回路と同様に、反射特性は改善され、良好な伝送特性を維持できる。
図4は、本発明の実施例における、大信号入力時の反射特性S11及び伝送特性S21を示す図である。図4を参照すると、中心周波数の3GHzにおいて、反射特性S11は十分に大きな値であり、また、伝送特性S21は約−40dB以上であり、従来の図11の伝送特性S21の約−16dBに比して、十分に小さな値に低減されている。
図5は、中心周波数3GHzにおけるリミッタ回路の入出力特性を示す図である。図5において、Aが本発明の実施例におけるリミッタ特性であり、Bが従来例のリミッタ特性であり、Cが理想のリミッタ特性である。なお、リミッタ回路を設けないときの特性を、参考として特性Dで示している。これらのリミッタ特性A,Bは過度的な状態を無視して、模式的に表したものである。
小信号入力に対しては、第1,第2PINダイオード1−1,1−2はオフ状態にあり、並列インピーダンスが大きいため主マイクロストリップ線路4にほとんど影響を与えない。即ち、多少の伝送損失は生じるが、図中+8dBm以下の範囲では入力信号とほぼ同じレベルの出力信号が得られる。
入力信号レベル+8dBmを超えて大きくなるにつれて第1、第2PINダイオード1−1,1−2は次第に低抵抗に変化し、やがて完全にオン状態になる。
従来の図6,図7のリミッタ回路では伝送特性S21は−16dB程度となる。したがって、従来のリミッタ特性Bは、リミッタ回路を設けないときの特性Dから約−16dB減じた特性となる。なお、従来のリミッタ特性Bで、入力信号レベルが約+8dBmから約+25dBmの範囲では、模式的には理想のリミッタ特性Cと同様となる。
一方、本発明の実施例の図1,図2のリミッタ特性Aは、リミッタ回路を設けないときの特性Dから−40dB以上減じた特性(図5では−40dBで表現している)となる。なお、本発明のリミッタ特性Aで、入力信号レベルが約+8dBmから約+48dBmの範囲では、模式的には理想のリミッタ特性Cと同様となる。
このように、本発明の図1,図2のリミッタ特性Aは、入力信号レベルの大きな範囲(約+48dBm以上)において、−40dBの伝送特性の改善がなされているし、また、理想のリミッタ特性Cと同様のリミッタ特性を得られる範囲も拡大されている(約+8dBmから約+48dBmの範囲)。
なお、第1PINダイオード1−1と第1整合用キャパシタ6−1との直列回路及び第2PINダイオード1−2と第2整合用キャパシタ6−2との直列回路において、第1PINダイオード1−1と第2PINダイオード1−2を主マイクロストリップ線路4側にし、第1整合用キャパシタ6−1と第2整合用キャパシタ6−2を接地導体側に配置することとしても良い。この場合にも、第1,第2DCリターン線路3−1,3−2は、第1,第2PINダイオードに、それぞれ並列に接続される。
本発明の実施例に係るリミッタ回路の一例の回路を示す図 本発明の実施例に係るリミッタ回路の実装例を示す図 本発明のリミッタ回路における小信号入力時のリミッタ特性を示す図 本発明のリミッタ回路における大信号入力時のリミッタ特性を示す図 中心周波数におけるリミッタ回路の入出力特性を示す図 従来のリミッタ回路を示す図 従来のリミッタ回路の実装例を示す図 オフ状態時のPINダイオード回路の等価回路を示す図 オン状態時のPINダイオード回路の等価回路を示す図 従来のリミッタ回路における小信号入力時のリミッタ特性を示す図 従来のリミッタ回路における大信号入力時のリミッタ特性を示す図
符号の説明
1−1,1−2 PINダイオード
2−1〜2−4 VIAホール
2−5.2−6 接続部
3−1、3−2 DCリターン線路
4 主マイクロストリップ線路
5 誘電体基板
6−1〜6−2 キャパシタ
7 信号入力端
8 信号出力端

Claims (1)

  1. マイクロ波帯で使用するPINダイオードを用いた表面実装型のリミッタ回路において、
    信号入力端と信号出力端との間に配置されたマイクロストリップ線路と、
    前記マイクロストリップ線路の第1接続点と接地導体との間に第1経路接続部を介して直列に接続された、第1PINダイオードと、該第1PINダイオード及び前記第1経路接続部のインダクタンスを使用周波数において打ち消すキャパシタンスを持つ第1整合用キャパシタと、
    前記第1PINダイオードと並列に接続された第1直流リターン線路と、
    前記第1接続点から使用周波数の電気長で実質的に1/4波長だけ離れた前記マイクロストリップ線路の第2接続点と接地導体との間に第2経路接続部を介して直列に接続された、第2PINダイオードと、該第2PINダイオード及び前記第2経路接続部のインダクタンスを使用周波数において打ち消すキャパシタンスを持つ第2整合用キャパシタと、
    前記第2PINダイオードと並列に接続された第2直流リターン線路と、
    を備えることを特徴とするリミッタ回路。
JP2006191863A 2006-07-12 2006-07-12 リミッタ回路 Pending JP2008022255A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006191863A JP2008022255A (ja) 2006-07-12 2006-07-12 リミッタ回路

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006191863A JP2008022255A (ja) 2006-07-12 2006-07-12 リミッタ回路

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2008022255A true JP2008022255A (ja) 2008-01-31

Family

ID=39077898

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2006191863A Pending JP2008022255A (ja) 2006-07-12 2006-07-12 リミッタ回路

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2008022255A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011160262A (ja) * 2010-02-02 2011-08-18 Mitsubishi Electric Corp リミッタ回路
WO2019211898A1 (ja) * 2018-05-01 2019-11-07 三菱電機株式会社 リミッタ回路
WO2019211897A1 (ja) * 2018-05-01 2019-11-07 三菱電機株式会社 リミッタ回路

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5642414A (en) * 1979-09-14 1981-04-20 Toshiba Corp Limiter circuit
JPH01101002A (ja) * 1987-10-13 1989-04-19 Nec Corp 半導体装置
JPH06109829A (ja) * 1992-09-29 1994-04-22 Mitsubishi Electric Corp 送受信装置
JP2005051364A (ja) * 2003-07-30 2005-02-24 Toshiba Corp リミッタ回路

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5642414A (en) * 1979-09-14 1981-04-20 Toshiba Corp Limiter circuit
JPH01101002A (ja) * 1987-10-13 1989-04-19 Nec Corp 半導体装置
JPH06109829A (ja) * 1992-09-29 1994-04-22 Mitsubishi Electric Corp 送受信装置
JP2005051364A (ja) * 2003-07-30 2005-02-24 Toshiba Corp リミッタ回路

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011160262A (ja) * 2010-02-02 2011-08-18 Mitsubishi Electric Corp リミッタ回路
WO2019211898A1 (ja) * 2018-05-01 2019-11-07 三菱電機株式会社 リミッタ回路
WO2019211897A1 (ja) * 2018-05-01 2019-11-07 三菱電機株式会社 リミッタ回路
JPWO2019211897A1 (ja) * 2018-05-01 2020-08-06 三菱電機株式会社 リミッタ回路
JPWO2019211898A1 (ja) * 2018-05-01 2020-08-27 三菱電機株式会社 リミッタ回路

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US8421552B2 (en) High-frequency switch
JP5261119B2 (ja) 高周波スイッチ
US11251792B2 (en) Single-pole double-throw switch
JP2005516525A (ja) 送信及び/又は受信モジュール
JP2008022232A (ja) リミッタ回路
TWI663785B (zh) 電子裝置、射頻裝置及其訊號傳輸構件
US8089328B2 (en) Electronic switching device for high-frequency signals
WO1997025754A1 (en) Wide-banded base station antenna
US10862440B2 (en) High-frequency amplifier
JP2008022255A (ja) リミッタ回路
US20060097821A1 (en) Microwave variable attenuator
JP2010062900A (ja) リミッタ回路
JP2007318264A (ja) リミッタ回路
EP1492245B1 (en) Transmitting-receiving switch
JP4363922B2 (ja) リミッタ回路
JP2010114502A (ja) バイアス回路
JP2003101304A (ja) 高周波スイッチ回路およびそれを用いた電子装置
JP5405919B2 (ja) 高周波スイッチ
JP4213706B2 (ja) 高周波スイッチ回路
JP5255587B2 (ja) リミッタ回路
JPH07221509A (ja) マイクロ波帯終端器
EP2117070A1 (en) Microwave device, high frequency device and high frequency apparatus
JPH11340872A (ja) デュアルバンド対応アンテナ切り替え回路
JP2001111451A (ja) 送受信機
JP5405920B2 (ja) 高周波スイッチ

Legal Events

Date Code Title Description
RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

Effective date: 20090119

RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20090130

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20090706

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20101111

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20101116

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20110405