JP2008021677A - 錫−亜鉛はんだを用いた電子機器の実装構造及びその製造プロセス - Google Patents

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Abstract

【課題】錫−亜鉛はんだを用いた電子部品8の実装プロセスにおいて,通常の実装を行った後、はんだの固相温度から部品耐熱性温度の範囲内で熱処理プロセスを行うことにより、錫−亜鉛はんだを用いた電子機器で、耐湿寿命を向上することができる製造プロセス及びその接合構造を提供する。
【解決手段】熱処理により、はんだ接合部の表面に酸化亜鉛7の層を強制的に形成し、電子機器の耐湿性を向上させる。
【選択図】 図2

Description

本発明は、錫−亜鉛はんだを用いた電子機器及びその製造プロセスに関し、特に錫−亜鉛はんだ接合部の実装構造とその製造プロセスに関する。
近年の環境対応の観点から、鉛を含まないはんだを使用した電子機器の実用化が進んでいる。その中で、電子部品や実装基板の耐熱性の観点から、錫−亜鉛はんだのような、融点が低く鉛を含まないはんだを用いた電子機器が実用化されている。例えば、非特許文献1に記載されている電子機器等である。これらの電子機器は一般に図1に示す従来プロセス部分により、電子部品8を実装基板2へリフロー炉やフロー炉を利用して錫−亜鉛はんだにて接合される。このとき、溶融金属の酸化を防止するために、非酸化性雰囲気を用いたり、温度プロファイルで酸化を抑制するような方法で実装することにより亜鉛の酸化が抑制され、図3に示すはんだ接合部の実装構造が得られる(特許文献1および特許文献2参照)。図3は錫−亜鉛はんだを用いた電子機器のはんだ接合部の断面図である。電子部品8の電極1と実装基板2の電極5が錫-亜鉛はんだ3により接合されている。電子部品8の電極1と錫-亜鉛はんだ3及び実装基板2の電極5と錫-亜鉛はんだ3の接合界面には亜鉛4を含む金属間化合物6が形成され接合されている。はんだ接合部には亜鉛4が点在し、また金属間化合物6を形成しえなかった亜鉛4が、金属間化合6の層上に数ミクロンの厚さで未反応の亜鉛4の層として残る。
「鉛フリーはんだ実用化ワールドロードマップ徹底検証」株式会社 電子ジャーナル、2003年4月15日、pp.86 特開2001−246493号公報 特開2004−311679号公報
錫−亜鉛はんだを用いた電子機器は、高温多湿環境下での使用が懸念されている。錫−亜鉛はんだは、高温多湿環境下で腐食し、接合信頼性の低下を生じさせ易いということである。この原因は、接合に使用されるはんだ中に存在する亜鉛が水分と反応し易く、高温多湿環境下ではんだ表面からの水分の浸入により、はんだ中の亜鉛が連鎖的に水分と反応して腐食し、最終的には図4に示すように、接合界面の金属間化合物6の上に残った未反応の亜鉛4の層と反応し、接合界面(金属間化合物層)上に腐食物9を形成する。この腐食物9は構造的にもろいことから、はんだ接合部の接続強度の低下が生じ、信頼性の低下の要因となる。
本発明は図1に示すように,従来プロセスの後プロセスとして大気雰囲気中で、はんだの固相温度以上で熱処理を加えることにより、はんだ接合部の表面の亜鉛4を酸化させ、はんだ接合部の表面に図2示すような酸化亜鉛7の層を形成する。さらに、図3に示す従来の製造方法により形成された接合界面の残る亜鉛4の層を、熱処理により電子部品8や実装基板2の電極材と反応させ、亜鉛4との金属間化合物6へ成長させる。本実装構造を得るための電子機器の製造方法は、図1に示すように、従来プロセスの後プロセスとして大気雰囲気中で熱処理を行うことによる。このとき熱処理は、熱風炉やリフロー炉により行う。
本発明によって得られる実装構造を図2に示す。大気雰囲気中で、はんだの固相温度以上で熱処理を行うことにより、はんだ表面の亜鉛を酸化させるとともに、熱により活性化したはんだ内部の亜鉛4が大気中の酸素と結びつこうとして接合部表面へ析出し、酸化された酸化亜鉛7の層を形成する。高温多湿環境下において、このはんだ接合部の表面に形成された酸化亜鉛7の層が大気中の水分の進入を阻害し、はんだ内部に点在する未反応の亜鉛4と結びつき腐食物9を形成することを阻害する働きを有する。さらに、熱処理を行うことにより、図3に示す従来のプロセスにより接合界面に残された未反応の亜鉛4の層が実装基板2の電極5や電子部品8の電極1の構成材料である銅,鉄,ニッケル,金等と反応し,金属間化合物6を成長させ,未反応の亜鉛4の層をなくす働きも有する。他の金属と結びついて金属間化合物に変化した亜鉛4は、水分による腐食の影響を受け難く、図4に示すような接合界面への腐食物の形成を抑制することが可能となる。これらの相乗効果により、電子部品8の電極1や実装基板2の電極5と錫−亜鉛はんだ3の接合界面に非常にもろい腐食物9が形成させることを防止し、はんだ接合界面のはんだ接合信頼性に与える影響を減少させる効果をもたらす。また、はんだの固相温度以上で熱処理を行うことにより、亜鉛がはんだ中で動きやすい状況を作り出すことが可能となり、目的とする実装構造形態を得やすい。すなわち、熱処理することで、はんだ接合部表面への酸化亜鉛層の形成、はんだ中の未反応の亜鉛の減少、部品電極及び実装基板電極とはんだの接合部近傍に存在する亜鉛の金属間化合物への形成を促進させることにより、高温多湿環境下での製品信頼性の向上を実現した錫−亜鉛はんだを用いた電子機器の実装構造及びその製造プロセスを提供することが可能となる。
[構成の説明]
次に、本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。図1のうちの従来プロセス部分により製造された電子機器のはんだ接合部の実装構造を図3に示す。この未処理の実装構造に対して、熱処理を加えることにより、本発明による図2の実装構造を得ることができる。亜鉛の反応性を利用し、図2に示すように接合部のはんだ表面の亜鉛を酸素と反応させ酸化亜鉛7の層を形成させるとともに、熱により活性化されたはんだ内部に点在する亜鉛4が大気中の酸素と結びつこうとしてはんだ接合部表面に析出し、酸化され酸化亜鉛7の層を形成する。これにより酸化亜鉛7の層がはんだ接合部の表面に形成される。また、この酸化亜鉛7の層の成長は熱処理のピーク温度と時間により制御することが可能であり、電子部品8や実装基板9の信頼性に影響を及ぼさない範囲で熱処理を行い、可能な限り酸化亜鉛7の層を厚くすることが望ましい。この酸化亜鉛7の層が、高温多湿環境下で、はんだ接合部の表面からの水分が浸入するのを阻害し、はんだ内部に残る未反応の亜鉛4と腐食物を形成するのを防ぐ、緩衝的な役割を担う。これにより、水分がはんだ内部の亜鉛4と連鎖的に反応し、腐食が接合界面近傍まで急激に進行し、全面腐食にいたるのを(図4参照)、遅延させる働きを有する。本発明の実施の形態において、電子部品8としてリード構造をもつQFPの電極部と基板電極部の接合による実装構造を例としてあげているが、電子部品はチップ部品、BGA、CSP、LGA、QFN等の他の電極構造を有する一般的な電子部品8で、実装基板2とはんだ接合を行うことが可能なすべての電子部品で適用が可能である。他の部品での実施例としてチップ部品での場合を図6に示す。 また、図5に示す評価例に使用した錫−亜鉛はんだは、錫-9%亜鉛での事例であるが、亜鉛を含む他の組成のはんだでも適用が可能である。一般的なものとして、次のような組成のものが用いられる。錫−9%亜鉛共晶、錫−8%亜鉛−3%ビスマス、錫−7%亜鉛−微量アルミ添加等である。評価試験は温度85℃・湿度85%の負荷の高い環境下で行っているが、電子機器が一般的に使用される環境下では、更に高い耐湿性向上効果が期待できる。
(製法の説明)
次に、第1の実施の形態の製造方法を説明する。始めに、図1の従来プロセスにおいて、電子部品8を実装基板2上へリフロー炉やフロー炉にて錫−亜鉛はんだにより実装する。このとき特許文献1や特許文献2に示されるように、溶融金属の酸化を防止するために、非酸化性雰囲気を用い、温度プロファイルで酸化を抑制するような方法で実装されることにより亜鉛の酸化が抑制され、図3に示すはんだ接合部の実装構造が得られる。次に本発明の特徴である大気雰囲気中での熱処理を行い、はんだ接合部の表面に酸化亜鉛7の層を得る。これにより図2に示される熱処理後の実装構造を得ることができる。熱処理はリフロー炉あるいはフロー炉を使用して行う。前記のリフロー炉やフロー炉による熱処理は、通常の電子部品8の実装基板2への実装を非酸化性雰囲気中で行うのとは異なり、必ず大気雰囲気中で行う。熱処理における雰囲気中の酸素濃度は高い方が望ましい。また、熱処理のピーク温度は、はんだの固相温度以上から実装する電子部品8及び実装基板2の一般的な耐熱限界温度である230℃以下の範囲内で設定し、熱処理の時間は実用性を考えると30分以内で行うことが望ましいが、それ以上でも問題はない。また、最適な条件として、使用した錫-亜鉛はんだの融点以上で熱処理を行うことが望ましい。ただし、熱処理条件は1つに限定されるもではなく、熱処理を行う対象である電子部品8や実装基板2の熱容量などにより、ピーク温度と時間を最適な条件に変更することもできる。また、熱処理を行う条件は1つではなく、前記温度範囲内において複数の条件で、多段的に組み合わせて段階的に行うこともできる。本実施の形態では、一般的な電子機器の製造に用いられるリフロー炉を用いて熱処理を行うプロセスを採用しているので、比較的容易に、図2に示す熱処理後の実装構造を得るための熱処理条件を設定し、処理を行うことができる。従って、新たな設備投資が不要という利点も得られる。
(評価例)
図5に本発明による評価例を示す。図5に示す評価例では熱処理条件として、199℃以上230℃(このとき用いたQFP部品の耐熱限界温度)以下で60秒で熱処理を行っている。本評価例の結果より、未処理の場合に比較し、熱処理により接合強度の低下が緩和されることが確認できる。従って、熱処理による錫−亜鉛はんだを用いた電子機器のはんだ接合部の耐湿性の向上効果が確認できる。
[発明の他の実施の形態]
上記実施の形態において、図1の熱処理のための装置として熱風炉で行うこともできる。第2の実施の形態では、熱風炉を用いることにより、第1の実施形態で用いたリフロー炉に比較して、熱処理時間を数時間から数日の単位で、任意の範囲で長くすることが可能となるが、実用性を考えると24時間以内で熱処理を行うのが望ましい。また、熱処理時間を長くとることで電子部品8や実装基板2にダメージを与えにくい比較的低い温度範囲で、はんだ表面への酸化亜鉛7の層の成長及び接合界面の未反応の亜鉛4の層と実装基板や電子部品8の電極材料である鉄やニッケル、銅や金との金属間化合物6の成長を促しやすく、かつ、それらの層の厚さを制御しやすいというメリットがある。さらにリフロー炉による熱処理と熱風炉による熱処理を組み合わせることにより、より効果的にはんだ接合部のはんだ表面への酸化亜鉛7の層の形成とはんだと電極の接合界面での金属間化合物6の層の成長を得ることができるという相乗的な効果を奏する。
本発明によるプロセスである。 本発明により得られた,錫−亜鉛はんだを用いたQFPのはんだ接合部の実装構造の形態を示す断面図である。 従来の錫−亜鉛はんだを用いたQFPのはんだ接合部の実装構造の形態を示す断面図である。 従来の実装構造での亜鉛の腐食状態を示す断面図である。 熱処理による耐湿性向上評価例である。 本発明の錫−亜鉛はんだを用いたチップ部品の接合部の実装構造の形態を示す断面図である。
符号の説明
1 電極
2 実装基板
3 錫−亜鉛はんだ(主に錫)
4 亜鉛
5 電極
6 金属間化合物
7 酸化亜鉛
8 電子部品
9 腐食物

Claims (6)

  1. 錫−亜鉛はんだを用いた電子機器の製造プロセスにおいて、電子部品実装後に、熱処理を行うことを特徴とする製造方法。
  2. ピーク温度がはんだの固相温度以上から部品はんだ付け保証温度の範囲で熱処理を行うことを特徴とする請求項1に記載の製造方法。
  3. ピーク温度が複数ある熱処理を行うことを特徴とする請求項1に記載の製造方法。
  4. 大気雰囲気中または高酸素濃度雰囲気で熱処理を行うことを特徴とする請求項1から3に記載の製造方法。
  5. 錫−亜鉛はんだを用いた電子部品と実装基板の接合部において、請求項1から4の記載の製造方法により、はんだ接合部表面の少なくとも一部が酸化亜鉛層で覆われる実装構造。
  6. 請求項1から4の記載の製造方法により、電子部品の電極と錫−亜鉛はんだ間及び実装基板の電極と錫−亜鉛はんだ間の接合界面に形成されている亜鉛を含む金属間化合物層上の未反応の亜鉛を消失させることを特徴とした請求項5に記載の実装構造。
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