JP2008020925A - 光学物品用活性エネルギー線硬化型樹脂組成物 - Google Patents

光学物品用活性エネルギー線硬化型樹脂組成物 Download PDF

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Abstract

【課題】形状保持特性と耐カール性に優れ、透明性、表面硬度等の物性も良好である光学物品用活性エネルギー線硬化型樹脂組成物を提供する。
【解決手段】(メタ)アクリロイル基を3個有するウレタン(メタ)アクリレートと(メタ)アクリロイル基を3個有する(メタ)アクリレートと光重合開始剤とを含む光学物品用活性エネルギ−線硬化型樹脂組成物で、ウレタン(メタ)アクリレートが、3個のイソシアネート基含有化合物と一般式(1)で表される化合物とを反応させて得られ、該組成物の硬化物が、降伏点を持たないことを特徴とする光学物品用活性エネルギ−線硬化型樹脂組成物。
Figure 2008020925

[mは1〜5の整数、nは0〜4の整数で、mとnの和が2〜4である。〕
【選択図】なし

Description

本発明は、透過型の液晶表示素子、ビデオプロジェクター、広告板、光拡散板、後方反射レンズ等の透光性表示体のバックライト(背面光源)に用いられる、例えばレンズ配列シートなどのプリズム作用、或いはレンズ作用を有する光学物品として、或いは投影テレビジョンのスクリーンを構成するレンチキュラーレンズやフレネルレンズ等の平面状の光学物品、光ディスク信号読み取り用のピックアップレンズ、ビデオカメラ、スチルカメラ等のカメラ用レンズ、CRT、液晶表示素子表面の乱反射防止用光学素子など、基材上に樹脂硬化物からなる成形層を設けた構造の光学素子等に用いられる光学物品用活性エネルギー線硬化型樹脂組成物に関する。
近年、光学機器の小型化、軽量化に伴い、微細で複雑な凹凸表面形状を有する光学素子や、超高精度の平面あるいは非球面の表面形状をしたレンズ、プリズム、鏡の必要性が高まっている。また特に、透過型の液晶表示素子においては、軽量化、低消費電力化の要求は一段と高まり、背面光源の光エネルギーを有効に利用するために、所望の出力光の拡散角、出射方向、ピーク方向輝度を得ることを目的としたシート状光学物品が利用されている。このシート状光学物品は、透過型液晶表示素子の大画面化に伴い、上記した如き要求特性が厳しさを増している。これら光学素子の製造方法としては、エネルギー線硬化型樹脂組成物を用いる方法が種々提案されている。
このような光学素子には、通常、光学樹脂層の形状保持力や復元力などの形状保持特性が優れていること、長期間の使用に耐える必要があるため耐久性に優れていることなどが要求されている。また成形物がシート状である場合には、反りや光学歪みを発生することが多く、折り曲げ、押圧による凹み等の変形を起こさないことも要求される。特に液晶表示素子の大画面化によりシート状光学物品の反り、いわゆるカール現象を起こした光学物品は、液晶表示素子の組立工程などで不具合を生じやすく問題となる。
上記した如き種々の問題点を改善するために多くの方法が提案されているが、それら提案の中で、用いるエネルギー線硬化型樹脂組成物中の樹脂材料の構造およびその官能基数とに着目した提案として、特定の高分子量のエネルギー線硬化型オリゴマーの樹脂組成物を用いる方法、例えば、多塩基酸と多価アルコールを反応させて得られるポリエステルオリゴマーにジイソシアネート及びヒドロキシル基を分子中に有する(メタ)アクリレートを反応させて得られる2〜4官能のウレタン変性ポリエステル(メタ)アクリレートオリゴマーと、3官能(メタ)アクリレートと、単官能(メタ)アクリレートとを含有する活性エネルギー線硬化型樹脂組成物をガラス等の基材上に紫外線等の活性エネルギー線で硬化させた硬化樹脂層を設けてなる光学素子がある(例えば、特許文献1参照。)。また、ポリエステル構造と2個以上の重合性不飽和結合を有するウレタン結合をもった反応性オリゴマーと重合性不飽和結合を2個有するモノマーと重合性不飽和結合を3個以上有するモノマーとを含有する光学用活性エネルギー線硬化型樹脂組成物を用いる方法が開示されている(例えば、特許文献2参照。)。
しかしながら、実際に光学物品を製造すると、これらの従来技術による光学物品の製造方法を以てしても、上述の耐カール性と形状保持力を満足させることができなかった。
これらの問題点に対し、硬化物の引張応力と歪との関係図において硬化物が降伏点を持たないエネルギー線硬化型樹脂成物を用いる方法が開示され、硬化物の形状保持力不足が原因となる「置き痕」と称した塑性変形、且つ耐カール性についての改良がなされている(例えば、特許文献3参照。)。しかしながら、記載されている樹脂材料では、(メタ)アクリレートの官能基数と官能基間の距離に着目した硬化物の架橋密度をコントロールする考え方が無いため、透過型液晶表示素子の大画面化に伴う大型化シート状光学物品での更に厳しい形状保持特性への要求特性を満足させることができなかった。
特開昭62−258401号公報 特開平4−31414号公報 特開平9−61601号公報
本発明が解決しようとする課題は、上述したシート状の光学物品で要求される耐カール性と形状保持特性に優れ、また透明性、表面硬度等の物性も良好であり、硬化時間が短く生産性が向上できる光学物品用活性エネルギー線硬化型樹脂組成物を提供することにある。
本発明者らは、上記の課題を解決する為に鋭意検討の結果、アクリロイル基を3個有するウレタン(メタ)アクリレートと、分子中にアクリロイル基を3個有する(メタ)アクリレートとを用いて硬化物の架橋密度をコントロールし、その硬化物が降伏点を持たない活性エネルギー線硬化型樹脂組成物を用いることにより、従来の特許文献1〜特許文献3に開示されている光学物品用活性エネルギー線硬化型樹脂組成物では困難であった耐カール性と形状保持特性とを満足させ、さらに透明性、表面硬度等にも優れることを見い出し、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明は、分子中に(メタ)アクリロイル基を3個有するウレタン(メタ)アクリレート(A)と分子中に(メタ)アクリロイル基を3個有する(メタ)アクリレート(B)と光重合開始剤とを含んでなる光学物品用活性エネルギ−線硬化型樹脂組成物であって、分子中に(メタ)アクリロイル基を3個有するウレタン(メタ)アクリレート(A)が、3個のイソシアネート基を有する化合物と一般式(1)で表される化合物とを反応させて得られるものであり、該組成物の500mJ/cmの紫外線を照射して硬化させた硬化物が、引張応力と歪との関係図において降伏点を持たないことを特徴とする光学物品用活性エネルギ−線硬化型樹脂組成物を提供するものである。
Figure 2008020925
〔式中、Rは水素原子またはメチル基を示し、R、Rは置換基を有していても良く分岐していても良い炭素原子数2〜8のアルキレン鎖を示し、mおよびnはそれぞれ独立して、mは1〜5の整数、nは0〜4の整数で、mとnの和(m+n)が2〜4である。〕
本発明は、シート状の光学物品で要求される耐カール性と形状保持特性とを満足させ、且つ透明性、表面硬度等に優れ、硬化時間が短く、生産性に優れる光学物品用活性エネルギー線硬化型樹脂組成物を提供できる。
以下に本発明を詳細に説明する。
上記した如き課題に対する本発明の光学物品用活性エネルギー線硬化型樹脂組成物は、該組成物の硬化物が、引張応力と歪との関係図において降伏点を持たないことが必須である。
即ち、本発明の特定の活性エネルギー線硬化性樹脂組成物からなる光学物品は、その硬化物が応力−歪曲線で降伏点を持たないものであるため、加わる応力が弾性限度内であるときは、応力から開放されると弾性復元力により元の形状に復元し、変形が生じることが無い。
シート状の光学物品は、その製造工程中に、あるいは装置に組み込む際に外力を受けて局所的に変形を受けることがある。例えば、シート状の光学物品が異物や気泡を挟んだまま巻き取られると、異物の存在箇所に局所的に大きな応力がかかる。またシートの巻取りロール、或いはシート状の光学物品を多数積層したまま保管する場合もある。これらの場合にも自重により局所的に応力が集中する。この場合、局所的な変形が歪みとなって残留し、応力から開放された後もなお変形が残ることがある。これは、過大な応力により光学物品に、塑性変形を生じるためであると考えられる。
特にこの塑性変形については、単に弾性率を制御したのみでは完全に解消することは出来ず、塑性変形の発生は引張応力−歪曲線の降伏点の有無と関係し、降伏点を有しない本発明による光学物品用活性エネルギー線硬化型樹脂組成物を用いた硬化物は、塑性変形の発生がなく良好なものが得られる。
図1〜図3は、JIS K7113の測定方法に従い、温度23±2℃、相対湿度50±2%で測定した、引張応力(Pa)と歪(%)との関係を模式的に示したものである。歪(%)は、引張後の試料の長さ(l)と初期試料の長さ(l0)との差を、初期試料の長さ(l0)で除し、百分率でその割合を示したもので、歪(%)=[(l−l0)/l0 ]× 100で算出されるものである。
本発明で言う、硬化物が降伏点を持たないとは、引張応力(Pa)と歪(%)との関係図、即ち、硬化物の引張応力−歪曲線、又は一般にS−S(ストレス−ストレイン)曲線又はS−S特性と呼ばれる関係図において、例えば、図2で示される如きの降伏点が存在することなく、図1で示される如きものを言う。更に、図3の如く、降伏点が存在しない場合でも、破断時の応力(σ2)が、引張応力−歪曲線上で、初期引張変形点における接線と破断時の歪での応力との交点(σ1)の比、即ち、(σ2/σ1)は、外力を取り除いた後に、硬化物の変形復元に要する時間を短くするため、0.5以上の値を示すものが特に好ましい。
次に、上記した如き課題に対する本発明の光学物品用活性エネルギー線硬化型樹脂組成物は、上記した組成物の硬化物が、引張応力と歪との関係図において降伏点を持たないことだけでは解決困難である。
透過型液晶表示素子の大画面化に伴う大型化シート状光学物品に求められる更に厳しい形状保持力への特性を向上させる手段として、水素結合を形成し優れた硬化物性を発現することができるウレタン(メタ)アクリレートおよび同時に用いる(メタ)アクリレートの官能基数と官能基間の距離とを緻密にコントロールして硬化物の架橋密度と物性をコントロールすることが必須である。すなわち、分子中に(メタ)アクリロイル基を3つ有するウレタン(メタ)アクリレートと分子中に(メタ)アクリロイル基を3つ有する(メタ)アクリレートとを含んでなる光学物品用活性エネルギー線硬化型樹脂組成物であることが必須である。
本発明の樹脂組成物は、組成物の構成成分として実質的に単官能や2官能の反応性希釈剤を含まず、3つの重合官能基を有する2種類の異なった特定の化合物からなるために、架橋点間距離と水素結合による分子間の凝集力を緻密にコントロールすることができる。そのため、硬化物のカール現象を抑制しながら、かつ高い形状保持特性を付与することができる。
具体的には、本発明で用いるアクリロイル基を3個有する化合物中に含まれるウレタン結合により水素結合が形成され、分子間で形成される水素結合によって分子間の凝集力が増し、これによって硬化速度が増加し、また更に物性強度が高いものとなる。
本発明で用いる、分子中に(メタ)アクリロイル基を3つ有するウレタン(メタ)アクリレート(A)とは、3個のイソシアネート基を有する化合物と一般式(1)で表される化合物とを反応させて得られる化合物が挙げられる。
Figure 2008020925
〔式中、Rは水素原子またはメチル基を示し、R、Rは置換基を有していても良く分岐していても良い炭素原子数2〜8のアルキレン鎖を示し、mおよびnはそれぞれ独立して、mは1〜5の整数、nは0〜4の整数で、mとnの和(m+n)が2〜4である。〕
3官能イソシアネート化合物として特に代表的なものを例示すれば、「ポリウレタン樹脂ハンドブック(岩田敬治編集、日刊工業新聞社)」に記載されているような、例えば、トリフェニルメタントリイソシアネート、トリス(イソシアネートフェニル)チオホスフェート、リジンエステルトリイソシアネート、2−イソシアネートエチルー2,6−ジイソシアネートカプロエート、1,6,11−ウンデカントリイソシアネート、1,8−ジイソシアネート−4−イソシアネートメチルオクタン、1,3,6−ヘキサメチレントリイソシアネート、ビシクロヘプタントリイソシアネートなどが挙げられるし、また上記参考文献に記載されているトリレンジイソシアネート、4,4′−ジフェニルメタンジイソシアネート、水添4,4′−ジフェニルメタンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、水添キシリレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、1,5−ナフタレンジイソシアネート、トリジンジイソシアネート、p−フェニレンジイソシアネート、トランスシクロヘキサン1,4−ジイソシアネート、リジンジイソシアネート、テトレメチルキシレンジイソシアネート、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネートなどの如き芳香族、脂肪族、脂環族ジイソシアネート化合物を3量体化させた化合物、例えばジイソシアネートのビューレット型ポリイソシアネート、ジイソシアネートのイソシアヌレート型ポリイソシアネートなどが挙げられる。また、数種の構造の多核体混合物からなる高分子量化MDIと称されるフェニルイソシアネート骨格を有するポリイソシアネート化合物の内イソシアネート基の平均官能基数が3の化合物も使用できる。
上記した一般式(1)または(2)で表される化合物としては分子中に水酸基を有する(メタ)アクリレート化合物が挙げられる。具体的に特に代表的なものを例示すれば、2−ビドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、脂肪酸変性グリシジル(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート等の単独構造のオキシアルキレン鎖を有する(メタ)アクリレート化合物;ポリエチレングリコール−ポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリオキシブチレン−ポリオキシプロピレンモノ(メタ)アクリレート等のブロック構造のオキシアルキレン鎖を有する(メタ)アクリレート化合物;ポリ(エチレングリコール−テトラメチレングリコール)モノ(メタ)アクリレート、ポリ(プロピレングリコール−テトラメチレングリコール)モノ(メタ)アクリレート等のランダム構造のオキシアルキレン鎖を有する(メタ)アクリレート化合物;ε-カプロラクトンとヒドロキシエチル(メタ)アクリレートの開環反応物等が挙げられる。
上記した一般式(1)または(2)で表される化合物において、本発明の分子中に(メタ)アクリロイル基を3つ有するウレタン(メタ)アクリレート(A)における官能基間距離をコントロールするためには、一般式(1)または(2)で表される化合物中の水酸基および(メタ)アクリロイル基の長さをコントロールする。この場合、一般式(1)中のm+nで表される繰り返し単位数は、架橋密度の上昇によるカール現象を抑え、また架橋密度の極端な低下による硬度の減少あるいは降伏点の出現による諸特性バランスの悪化を抑制するため、2以上が好ましく、なかでも2〜5が特に好ましい。
本発明で用いる、分子中に(メタ)アクリロイル基を3つ有するウレタン(メタ)アクリレート(A)をイソシアネート基を3つ有する化合物と分子中に水酸基を有する(メタ)アクリレート化合物とを反応させて得る場合、イソシアネート基を3つ有する化合物中のイソシアネート基(NCO)と、分子中に水酸基を有する(メタ)アクリレート化合物の水酸基(OH)との当量比(OH/NCO)が1.0〜1.2の範囲で、60〜100℃の反応温度で反応させることにより得られる。この場合、各種のウレタン化触媒を用いても良い。
本発明で用いる、分子中に(メタ)アクリロイル基を3つ有する(メタ)アクリレート(B)としては、水酸基を含む化合物に(メタ)アクリル酸がエステル化反応で3個結合した構造のモノマーが好ましく、特に代表的なものを例示すれば、トリメチロールプロパン、グリセリン、ペンタエリスリトール、トリメチロールエタン、トリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレート、トリス(ヒドロキシプロピル)イソシアヌレートのトリ(メタ)アクリレート化合物;トリメチロールプロパン、グリセリン、ペンタエリスリトール、トリメチロールエタン、トリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレート、トリス(ヒドロキシプロピル)イソシアヌレートに1〜20モルのエチレンオキサイドを付加させた水酸基含有化合物のトリ(メタ)アクリレート化合物;トリメチロールプロパン、グリセリン、ペンタエリスリトール、トリメチロールエタン、トリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレート、トリス(ヒドロキシプロピル)イソシアヌレートに1〜20モルのプロピレンオキサイドを付加させた水酸基含有化合物のトリ(メタ)アクリレート化合物;トリメチロールプロパン、グリセリン、ペンタエリスリトール、トリメチロールエタン、トリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレート、トリス(ヒドロキシプロピル)イソシアヌレートに1〜20モルのε-カプロラクトンを付加させた水酸基含有化合物のトリ(メタ)アクリレート化合物等が挙げられる。
前記した本発明で用いる、分子中に(メタ)アクリロイル基を3つ有するウレタン(メタ)アクリレート(A)は、水素結合を形成し優れた硬化物性を発現することができるウレタン(メタ)アクリレートによって、得られる硬化樹脂層に強靭性、耐環境特性を有する硬化樹脂層を形成させるためのものであり、本発明の光学物品用活性エネルギー線硬化型樹脂組成物中に通常10〜90重量%、好ましくは20〜80重量%含有することができる。
また、本発明で用いる、分子中に(メタ)アクリロイル基を3つ有する(メタ)アクリレート(B)は、上記した(A)成分と同様に(メタ)アクリレートの官能基数と官能基間の距離とコントロールするために用いられ、また本発明の光学物品用活性エネルギー線硬化型樹脂組成物の粘度を適正値にコントロールするためのものであり、本発明の光学物品用活性エネルギー線硬化型樹脂組成物中に通常10〜90重量%、好ましくは20〜80重量%含有することができる。
本発明においては、硬化反応に活性エネルギー線を用いる。活性エネルギー線としては、可視光線、紫外線、X線等の電磁波、または電子線等の荷電粒子線が用いられるが、これらの内で実用上良く用いられるのは、可視光線、紫外線、または電子線である。特に可視光線または紫外線を用いて、本発明の樹脂調製物ならびに樹脂組成物を硬化させる場合には、波長が1,000〜8,000オングストロームなる紫外線または可視光線によって、解離し、ラジカルを発生するような光重合開始剤を使用すべきである。
かかる光重合開始剤としては、光により解離してラジカルを発生するような光重合開始剤が使用でき、かかる光重合開始剤としてはのものが使用できる。本発明に用いられる光重合開始剤として代表的なものを例示すれば、ベンゾフェノン、3,3−ジメチル−4−メトキシベンゾフェノン、4,4´−ビスジメチルアミノベンゾフェノン、4,4´−ビスジエチルアミノベンゾフェノン、4,4−ジクロロベンゾフェノン、ミヒラーズケトン、3,3’,4,4’-テトラ(t-ブチルパーオキシカルボニル)ベンゾフェノンなどのベンゾフェノン類;キサントン、チオキサントン、2−メチルチオキサントン、2−イソプロピルチオキサントン、2−クロロチオキサントン、2,4−ジエチルチオキサントン、2,4−ジメチルチオキサントン、チオキサントン-4-スルホン酸などのキサントン、チオキサントン類;ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾイン−n−ブチルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル、ベンゾインブチルエーテルなどのアシロインエーテル類;ベンジル、ジアセチルなどのα-ジケトン類;テトラメチルチウラムモノスルフィド、テトラメチルチウラムジスルフィド、p-トリルジスルフィドなどのスルフィド類;4−ジメチルアミノ安息香酸、4−ジメチルアミノ安息香酸メチル、4−ジメチルアミノ安息香酸エチル、4−ジメチルアミノ安息香酸ブチル、4−ジメチルアミノ安息香酸−2−エチルヘキシル、4−ジメチルアミノ安息香酸−2−イソアミルなどの安息香酸類等が挙げられる。
またその他、3,3’-カルボニル-ビス(7-ジエチルアミノ)クマリン、1−ヒドロキシシクロへキシルフェニルケトン、2,2−ジメトキシ−1,2−ジフェニルエタン−1−オン、2−メチル−1−〔4−(メチルチオ)フェニル〕−2−モルフオリノプロパン−1−オン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタン−1−オン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキシド、1−〔4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル〕−2−ヒドロキシ−2−メチル−1−プロパン−1−オン、1−(4−イソプロピルフェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン、1−(4−ドデシルフェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン、4−ベンゾイル−4‘−メチルジメチルスルフィド、2,2−ジエトキシアセトフェノン、ベンジルジメチルケタ−ル、ベンジル−β−メトキシエチルアセタール、1−フェニル−1,2−プロパンジオン−2−(o−エトキシカルポニル)オキシム、2−フェニル−1,2−ブタンジオン−2−(o−メトキシカルポニル)オキシム、1,3−ジフェニル−プロパントリオン−2−(o−エトキシカルポニル)オキシム、1−フェニル−3−エトキシ−プロパントリオン−2−(o−ベンゾイル)オキシム、o−ベンゾイル安息呑酸メチル、ビス(4−ジメチルアミノフェニル)ケトン、p−ジメチルアミノアセトフェノン、α,α−ジクロロ−4−フェノキシアセトフェノン、ペンチル−4−ジメチルアミノベンゾエート、2−(o−クロロフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾリルニ量体、2,4−ビス−トリクロロメチル−6−[ジ−(エトキシカルポニルメチル)アミノ]フェニル−S−トリアジン、2,4−ビス−トリクロロメチル−6−(4−エトキシ)フェニル−S−トリアジン、2,4−ビス−トリクロロメチル−6−(3−ブロモ−4−エトキシ)フェニル−S−トリアジンアントラキノン、2−t−ブチルアントラキノン、2−アミルアントラキノン、β−クロルアントラキノン等が挙げられる。
また光(重合)開始剤としては、市販品を用いることもできる。例えば、Irgacure-184、同149、同261、同369、同500、同651、同784、同819、同907、同1116、同1664、同1700、同1800、同1850、同2959、同4043、Darocur-1173(チバスペシャルティーケミカルズ社製)、ルシリンTPO(BASF社製)、KAYACURE-DETX、同MBP、同DMBI、同EPA、同OA(日本化薬(株)製)、VICURE-10、同55(STAUFFER Co.LTD製)、TRIGONALP1(AKZO Co.LTD製)、SANDORY 1000(SANDOZ Co.LTD製)、DEAP(APJOHN Co.LTD製)、QUANTACURE-PDO、同ITX、同EPD(WARD BLEKINSOP Co.LTD製)、等が挙げられる。
またこうした光重合開始剤に各種の光増感剤をも併用することができる。本発明に用いられる光増感剤として代表的なものを例示すれば、アミン類、尿素類、含硫黄化合物、含燐化合物、含塩素化合物またはニトリル類もしくはその他の含窒素化合物などである。
これらは、単独あるいは2種以上を組み合わせて用いることもできる。その使用量は特に制限はないが、感度を良好に保ち、また結晶の析出を抑え、塗膜物性を良好に保つため、組成物中の光重合性単量体に対して0.01〜20重量%、より好ましくは0.1〜10重量%含まれるように使用することができる。
これらのなかでは、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、1−〔4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル〕−2−ヒドロキシ−2−メチル−1−プロパン−1−オン、チオキサントンおよびチオキサントン誘導体、2,2−ジメトキシ−1,2−ジフェニルエタン−1−オン、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェノイルフォスフィンオキシド、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルホリノ−1−プロパノン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルホリノフェニル)−ブタン−1−オンの群から選ばれる1種または2種類以上の混合系が硬化性が高いため、特に好ましい。
また、本発明の光学物品用活性エネルギー線硬化型樹脂組成物を用いた光学物品の製造では、紫外線等の活性エネルギー線は、支持体となる透明基板面を通して照射される場合が多い。その場合、使用されうる光開始剤は長波長領域に吸光能力を有する開始剤が好ましく、紫外線が360nmから450nmの範囲において光開始能力を有する光開始剤の使用が望ましい。450nm以上の光を吸収するものは、組成物の安定性が悪く、完全に遮光した環境での製造が必要となり、その取扱いが極めて困難となる。
なお、電子線を用いる場合は、これら光開始剤や光増感剤は不要である。
活性エネルギー線とは、電磁波または荷電粒子線のうち、分子を重合、架橋しうるエネルギー量子を有するものを意味し、通常、紫外線、電子線等が用いられ、紫外線の場合には、超高圧水銀灯、高圧水銀灯、低圧水銀灯、カーボンアーク、ブラックライトランプ、メタルハライドランプ等の光源を用いることができる。紫外線波長は、通常1900〜3800オングストロームの波長域が主として用いられる。
また電子線の場合には、コックロフトワルトン型、バンデグラフ型、共振変圧器型絶縁コア変圧器型、あるいは、直線型、ダイナミトロン型、高周波型等の各種電子線加速器等の照射源を備えた装置を用いることができ、100〜1000KeV、好ましくは100〜300KeVのエネルギーを持つ電子を照射する。照射線量としては、通常0.5〜30Mrad程度が好ましい。
本発明の光学物品用活性エネルギー線硬化型樹脂組成物は、当然のことながら透明性に優れている。厚み0.3mmの硬化物において400〜900nmの波長領域の光線透過率が少なくとも80%以上、好ましくは85%以上であり、さらに好ましくは透過率90%以上である。
また必要に応じて、樹脂組成物中に、塗膜の改質や塗装適性、母型からの離型性を改善させるため、種々の添加剤として、紫外線吸収剤、光安定剤、酸化防止剤、レオロジーコントロール剤、シリコン添加剤、脱泡剤、離型剤、帯電防止剤等を添加することも可能である。
本発明の光学物品用活性エネルギー線硬化型樹脂組成物は、透過型の液晶表示素子、ビデオプロジェクター、広告板、光拡散板、後方反射レンズ等の透光性表示体バックライト(背面光源)に用いられる、例えばレンズ配列シートなどのプリズム作用、或いはレンズ作用を有する光学物品として、或いは投影テレビジョンのスクリーンを構成するレンチキュラーレンズやフレネルレンズ等の平面状の光学物品、光ディスク信号読み取り用のピックアップレンズ、ビデオカメラ、スチルカメラ等のカメラ用レンズ、CRT、液晶表示素子表面の乱反射防止用光学素子などの透明基材上に樹脂硬化物からなるレンズパターン等の微細な光学成形層を設けた構造の光学素子等に用いられる各種光学物品に適した材料であり、シート状光学物品に好適に用いられる。また、用途によってはフィルム状、板状などの他の形状をした透明基板を用いても同様に、微細な光学成形層を設けた構造の光学素子等に用いられる各種光学物品に使用することができる。
これらの光学物品は、例えば、本発明の光学物品用活性エネルギー線硬化型樹脂組成物を、必要とされる微細形状を有する母型上に塗布して該光学物品用活性エネルギー線硬化型樹脂組成物層を形成させ、その層の上に支持体となる透明基板を接着させ、次いでその状態で透明基材面から活性エネルギー線を照射して該樹脂組成物を硬化させた後、該母型から剥離することにより製造される。
これに用いることができるシート状、フィルム状、板状の透明基材としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)等のポリエステル樹脂、トリアセチルセルロース、ポリカーボネート樹脂、メチルメタクリレート系共重合物などのアクリル樹脂、スチレン樹脂、ポリスルホン樹脂、ポリエーテルスルホン樹脂、ポリカーボネート樹脂、塩化ビニル樹脂、ポリメタクリルイミド樹脂等、およびガラスが挙げられる。
次に、実施例、比較例により、本発明をより具体的に説明するが、本発明は、元より、これらに限定されるべきものではない。尚、例中の部及び%は、特に記載のない限り、すべて重量基準である。
(合成例1)
温度計、攪拌器、及びコンデンサ−を備えたフラスコに、ε-カプロラクトンとヒドロキシエチルアクリレートの開環反応物(OH価=163KOH-mg/Kg、一般式(1)中のm+n=3)660部を仕込み、攪拌しながら60℃に昇温し、ヘキサメチレンジイソシアネートのビュ−レット型ポリイソシアネート(NCO%=23.3%)340部を発熱に注意しながら1時間かけて添加反応した。反応を10時間行い赤外吸収スペクトルによりイソシアネート基の吸収が消滅したことを確認し、目的とするアクリロイル基を3つ有するウレタンアクリレート(A−1)を得た。
(合成例2)
温度計、攪拌器、及びコンデンサ−を備えたフラスコに、ε-カプロラクトンとヒドロキシエチルアクリレートの開環反応物(OH価=123KOH-mg/Kg、一般式(1)中のm+n=4)727部を仕込み、攪拌しながら60℃に昇温し、ヘキサメチレンジイソシアネートのイソシアヌレート型ポリイソシアネート(NCO%=23.8%)273部を発熱に注意しながら1時間かけて添加反応した。反応を10時間行い赤外吸収スペクトルによりイソシアネート基の吸収が消滅したことを確認し、目的とするアクリロイル基を3つ有するウレタンアクリレート(A−2)を得た。
(比較合成例1)
温度計、攪拌器、及びコンデンサ−を備えたフラスコに、イソホロンジイソシアネートの444部を仕込み、攪拌しながら60℃に昇温し、1,6−ヘキサンジオールとアジピン酸のポリエステルジオール(OH価=51KOH-mg/Kg)2200部を発熱に注意しながら1時間かけて添加反応した。反応を10時間行い、その後ヒドロキシエチルアクリレートの232部を添加し、更に10時間反応を行った。赤外吸収スペクトルによりイソシアネート基の吸収が消滅したことを確認し、目的とするアクリロイル基を2つ有するウレタンアクリレート(HA−1)を得た。
(実施例1〜4)
表1に示す配合により、光学物品用活性エネルギー線硬化型樹脂組成物を調整した。次に、得られた光学物品用活性エネルギー線硬化型樹脂組成物を、幅120μm、高さ100μmの繰り返し山形形状を有する金型と透明基材としての透明PETフィルム(片面コロナ放電処理)との間に入れ、超高圧水銀灯により800mJ/cm2の紫外線を照射して硬化させた。紫外線硬化後、透明PETフィルムを活性エネルギー線硬化樹脂層と共に金型から剥離し、必要とする形状を転写した光学物品を作製した。
また得られた光学物品用活性エネルギー線硬化型樹脂組成物を、清浄で平滑なガラス板上に約300μmの厚さに塗布し、超高圧水銀灯により500mJ/cm2の紫外線を照射して硬化させた。硬化させた平滑な樹脂層をガラス板から剥し、光線透過率および引張弾性率測定の試料とした。
さらに得られた光学物品用活性エネルギー線硬化型樹脂組成物を、透明PETフィルム上に、約20μmの厚さに塗布し、超高圧水銀灯により500mJ/cm2の紫外線を照射して硬化させ、耐カール性試験の試料とした。
これらの光学物品を用いて、下記の測定・試験方法に従って評価を行った。評価結果を表2に示す。
(1)硬化性:160W/cmの高圧水銀灯で、15cmのランプ高さ、ラインスピ−ド10m/minで照射したとき、表面タックフリ−になるまでの照射回数を測定した。照射回数が少ない方が硬化性が良好であり、2パス以下でタックフリーになるものを○とし、それ以上の照射を必要とするものを×とした。
(2) 光線透過率:作成した厚み300μmのテストピースを用いて、400〜900nmの波長領域の光透過率を測定し、全領域で90%以上の透過率を示すものを○とし、透過率がそれ以下のものを×とした。
(3)版離れ性:透明PETフィルムを用いて作成した形状付き光学物品を作成する際、剥離時に大きな負荷がなく作成できるときを○、剥離時に大きな剥離音や負荷がかかって物品に折れ目や剥離痕ができてしまうものを×とした。
(4)初期外観判定:形状付き光学物品作成後の外観を目視にて判定した。判定基準は、均一なレンズ表面形状が得られたものを○、一部に割れや、形状の抜け落ちが見られたものを△、全面に割れや、形状の抜け落ちがみられたものを×とした。
(5、6)降伏点判定及び弾性評価:作成した厚み300μmのテストピースを株式会社ダンベル社製スーパーダンベル(JIS 7113 2号ダンベル)を用いて打ち抜き、測定シートとし、引張弾性率の測定を行った。但し、測定時、チャックでの測定シートの滑りを防止する目的で、標線間(25mm)の外側の左右上下4箇所を厚さ0.3mm、縦横20mmの鉄板および接着剤(東亜合成化学社製アロンアルファ)を用いて固定し、掴み部とした。試験機は、東洋ボールドウィン社製テンシロンを使用し、変形速度を1.0mm/minとし、25℃、相対湿度50%の雰囲気下にて測定を行った。
降伏点判定は、各々のS−Sカ−ブより、図1および図3に示すような本発明における降伏点のないパターンをA、図2に示すような降伏点を有するパターンをBとして表中に記載した。また引張弾性率は、引張変形開始点からS−Sカ−ブ(応力−歪曲線)の接線を引き、その傾きから算出した(測定回数は5回、その平均値を使用)。弾性評価(σ2/σ1)は、上述で得られた図3に示されるようなパターンのS−S曲線から、σ2およびσ1を読みとりσ2/σ1を算出した。(7)耐カール性:透明PETフィルム用いて、表面が平滑な厚さ20μmの硬化樹脂層を有する試験用硬化物を作成し、70mm×20mmの短冊状の試験片とした。この試験片の末端5mmをガラス基板上に粘着テープで固定し、100℃の温度にて4時間加熱した。室温に戻した後、他端とガラス基板との距離を測定した。距離が0.5mm以下の場合を○とし、それ以上の場合を×とした。
(8)形状保持特性:温度25℃で、平滑な金属板上に透明PETフィルムを用いて作製した形状付きのシート状光学物品の30mm×30mmに切り出したものを活性エネルギー線硬化樹脂層が上部になるように置き、その上から接触面が平坦な円柱状圧子(直径2mm)を乗せ、1Kgの荷重を20分間加えた。続いて荷重をとり除き、各シート状光学物品を蛍光灯に透かし、又は反射光で、目視により変形痕の有無について判定した。形状保持力の判定基準は、2分以内にシートの変形痕の痕跡が確認できなくなるものを◎、5分以内にシートの変形痕の痕跡が確認できなくなるものを○、5分後でもシートに変形痕が確認できるものを×とした。
(比較例1〜3)
表1の配合により、比較対照用活性エネルギー線硬化型樹脂組成物を調整した。これについて実施例1〜5と同様に評価用光学物品及び試験用硬化物を作製した。実施例と同様に比較評価を行った結果を表2に示す。
Figure 2008020925
PO3−TMPTA:トリメチロールプロパンにプロピレンオキサイドを3モル付加させた水酸基含有化合物のトリアクリレート化合物
EO15−TMPTA:トリメチロールプロパンにエチレンオキサイドを15モル付加させた水酸基含有化合物のトリアクリレート化合物
TMPTA:トリメチロールプロパンのトリアクリレート化合物
NPGDA:ネオペンチルグリコールのジアクリレート化合物
DPHA:ジペンタエリスリトールのヘキサアクリレート化合物
TPGDA:トリプロピレングリコールのジアクリレート化合物
Figure 2008020925
引張応力(Pa)と歪(%)との関係(S−S曲線)を示す模式図である。縦軸は引張応力(Pa)、横軸が歪(%)を表す。(降伏点が見られないパターンである。) 引張応力(Pa)と歪(%)との関係(S−S曲線)を示す模式図である。縦軸は引張応力(Pa)、横軸が歪(%)を表す。(降伏点が見られるパターンである。) 引張応力(Pa)と歪(%)との関係(S−S曲線)を示す模式図である。縦軸は引張応力(Pa)、横軸が歪(%)を表す。(降伏点が見られないパターンである。)

Claims (4)

  1. 分子中に(メタ)アクリロイル基を3個有するウレタン(メタ)アクリレート(A)と分子中に(メタ)アクリロイル基を3個有する(メタ)アクリレート(B)と光重合開始剤とを含んでなる光学物品用活性エネルギ−線硬化型樹脂組成物であって、分子中に(メタ)アクリロイル基を3個有するウレタン(メタ)アクリレート(A)が、3個のイソシアネート基を有する化合物と一般式(1)で表される化合物とを反応させて得られるものであり、該組成物の500mJ/cmの紫外線を照射して硬化させた硬化物が、引張応力と歪との関係図において降伏点を持たないことを特徴とする光学物品用活性エネルギ−線硬化型樹脂組成物。
    Figure 2008020925
    〔式中、Rは水素原子またはメチル基を示し、R、Rは置換基を有していても良く分岐していても良い炭素原子数2〜8のアルキレン鎖を示し、mおよびnはそれぞれ独立して、mは1〜5の整数、nは0〜4の整数で、mとnの和(m+n)が2〜4である。〕
  2. 分子中に(メタ)アクリロイル基を3個有する(メタ)アクリレート(B)が、水酸基を含む化合物に(メタ)アクリル酸がエステル化反応で3個結合した構造を有するものである請求項1記載の光学物品用活性エネルギ−線硬化型樹脂組成物。
  3. 分子中に(メタ)アクリロイル基を3個有する(メタ)アクリレート(B)がトリメチロールプロパンのトリ(メタ)アクリレート化合物、トリメチロールプロパンに1〜20モルのエチレンオキサイドを付加させた水酸基含有化合物のトリ(メタ)アクリレート化合物およびトリメチロールプロパンに1〜20モルのプロピレンオキサイドを付加させた水酸基含有化合物のトリ(メタ)アクリレート化合物からなる群から選ばれる一種以上の化合物である請求項1または2記載の光学物品用活性エネルギ−線硬化型樹脂組成物。
  4. トリメチロールプロパンに1〜20モルのエチレンオキサイドを付加させた水酸基含有化合物のトリ(メタ)アクリレート化合物がトリメチロールプロパンにエチレンオキサイドを15モル付加させた水酸基含有化合物のトリアクリレート化合物で、トリメチロールプロパンに1〜20モルのプロピレンオキサイドを付加させた水酸基含有化合物のトリ(メタ)アクリレート化合物がトリメチロールプロパンにプロピレンオキサイドを3モル付加させた水酸基含有化合物のトリアクリレート化合物である請求項2記載の
    光学物品用活性エネルギ−線硬化型樹脂組成物。
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