JP2008016522A - 半導体装置の製造方法および半導体装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】ゲート電極を埋め込み形成する製造方法において、膜厚の異なるゲート絶縁膜を形成する際に、半導体基板への掘り込みを防止する半導体装置の製造方法と半導体装置を提供する。
【解決手段】まず、半導体基板11上に、半導体基板11に達する凹部19が設けられた層間絶縁膜18を形成する工程を行う。次に、凹部19の底部に露出された半導体基板11上に、第1の半導体層31をエピタキシャル成長させる工程を行う。次いで、第1の半導体層31の少なくとも表面側を酸化することで、第1のゲート絶縁膜20を形成する工程を行う。その後、第1のゲート絶縁膜20が設けられた凹部19にゲート電極23’を埋め込み形成する工程を行うことを特徴とする半導体装置の製造方法およびこれにより得られる半導体装置である。
【選択図】図2
【解決手段】まず、半導体基板11上に、半導体基板11に達する凹部19が設けられた層間絶縁膜18を形成する工程を行う。次に、凹部19の底部に露出された半導体基板11上に、第1の半導体層31をエピタキシャル成長させる工程を行う。次いで、第1の半導体層31の少なくとも表面側を酸化することで、第1のゲート絶縁膜20を形成する工程を行う。その後、第1のゲート絶縁膜20が設けられた凹部19にゲート電極23’を埋め込み形成する工程を行うことを特徴とする半導体装置の製造方法およびこれにより得られる半導体装置である。
【選択図】図2
Description
本発明は、半導体装置の製造方法および半導体装置に関し、さらに詳しくは、ゲート電極を埋め込み形成する半導体装置の製造方法および半導体装置に関する。
近年、トランジスタの高集積化に伴い、ゲート絶縁膜には高誘電率膜を、ゲート電極には金属膜の使用するデバイスが検討されている。金属膜は耐熱性が低いため、上記デバイスを製造する際には、しばしばゲート電極を埋め込み形成するダマシンフローが用いられる(例えば、非特許文献1、2参照)。
また、半導体基板上にパフォーマンスの異なる素子を作りこむ場合には、各素子領域で異なる膜厚のゲート絶縁膜を形成する場合がある。ここで、ダマシンフローにおいて、各素子領域で膜厚の異なるゲート絶縁膜を形成する場合の例を図4〜図5の製造工程断面図を用いて説明する。
図4(a)に示すように、シリコン基板からなる半導体基板11に各素子領域を分離するためのSTI(Shallow Trench Isolation)構造からなる素子分離領域12を形成する。ここで、この半導体基板11は、異なる膜厚のゲート絶縁膜を形成する3つの素子領域11A、11B、11Cを有している。ゲート絶縁膜は、素子領域11A、11B、11Cと、この順に薄くなるように形成されることとする。
まず、半導体基板11上に、ダミーゲート絶縁膜(図示省略)を介して、上層側がハードマスク(図示省略)で覆われたダミーゲート電極(図示省略)を形成する。次に、ダミーゲート電極の両側の半導体基板11に低濃度の不純物を導入してLDD(Lightly Doped Drain)領域(図示省略)を形成する。その後、ダミーゲート電極の両脇にサイドウォール16を形成し、サイドウォール16が設けられたダミーゲート電極の両側の半導体基板11に高濃度の不純物を導入することで、ソース・ドレイン領域17を形成する。
次いで、ハードマスク上、サイドウォール16上、素子分離領域12上を含む半導体基板11上に、層間絶縁膜18を形成した後、化学的機械的研磨(Chemical Mechanical Polishing(CMP))法により、上記ハードマスクの表面が露出するまで、層間絶縁膜18を除去する。続いて、エッチングにより、ハードマスクとダミーゲート電極とダミーゲート絶縁膜を除去することで、半導体基板11に達する状態の凹部19を形成する。
次に、図4(b)に示すように、凹部19の底部に露出された半導体基板11の表面を酸化して、酸化シリコン(SiO2)からなる第1のゲート絶縁膜20’を形成する。
次いで、図4(c)に示すように、素子領域11Aの凹部19を埋め込む状態で、層間絶縁膜18上に、素子領域11B、11C上が開口されたレジストパターンRを形成する。続いて、このレジストパターンRをマスクとしたウェットエッチングにより、素子領域11B、11Cの第1のゲート絶縁膜20’を除去する。これにより、素子領域11B、11Cの凹部19の底部に露出された半導体基板11は、第1のゲート絶縁膜20’の膜厚分掘り込まれた状態となる。その後、レジストパターンRを除去する。
続いて、図4(d)に示すように、素子領域11B、11Cにおける掘り込まれた凹部19の底部の半導体基板11の表面を酸化して、SiO2からなる第2のゲート絶縁膜21’を形成する。この際、素子領域11Aの凹部19の底部も酸化が促進されて、第1のゲート絶縁膜20’の膜厚は厚くなる。
次に、図5(e)に示すように、素子領域11A、11Bの凹部19を埋め込む状態で、層間絶縁膜18上に、素子領域11C上が開口されたレジストパターンR’を形成する。続いて、このレジストパターンR’をマスクとしたウェットエッチングにより、素子領域11Cの第2のゲート絶縁膜21’を除去する。これにより、素子領域11Cの凹部19の底部に露出された半導体基板11は、さらに第2のゲート絶縁膜21’の膜厚分掘り込まれ、横方向にも掘り込まれた状態となる。その後、レジストパターンR’を除去する。
次いで、図5(f)に示すように、凹部19の内壁を覆う状態で、層間絶縁膜18上に、SiO2よりも比誘電率の高いhigh−k材料からなる第3のゲート絶縁膜22を形成する。続いて、凹部19を埋め込む状態で、第3のゲート絶縁膜22上に、金属含有膜23を成膜する。
その後、図5(g)に示すように、CMP法により、層間絶縁膜18が露出するまで、金属含有膜23(前記図5(f)参照)および第3のゲート絶縁膜22を除去することで、凹部19内に金属を含むゲート電極23’を埋め込み形成する。
以上のようにして、素子領域11A、11B、11Cにゲート絶縁膜の膜厚が異なる素子(トランジスタ)が形成される。素子領域11Aでは、第1のゲート絶縁膜20’と第3のゲート絶縁膜22がこの順に積層された積層構造がゲート絶縁膜として機能し、素子領域11Bでは、第2のゲート絶縁膜21’と第3のゲート絶縁膜22がこの順に積層された積層構造がゲート絶縁膜として機能する。また、素子領域11Cでは、第3のゲート絶縁膜22のみがゲート絶縁膜として機能する。
B.Tavel,et.al, High Performance 40nm nMOSFETs With HfO2 Gate Dielectric and Polysilicon Damascene Gate(米)IEEE,2002年
Y.Akasaka,et.al, Material Selection for the Metal Gate/High-k Transistor「Extended Abstracts of the 2004 International Conference on Solid State Devices and Materials,Tokyo」2004年,p.196-197
しかしながら、上述したような半導体装置の製造方法では、図4(c)、図5(e)を用いて説明したように、素子領域11Bでは、凹部19の底部の半導体基板11の表面を酸化して形成した第1のゲート絶縁膜20’を除去し、素子領域11Cでは、凹部19の底部の半導体基板11の表面を酸化して形成した第1のゲート絶縁膜20’、第2のゲート絶縁膜21’を除去するため、半導体基板11のチャネル領域となる部分が掘り込まれてしまう。このため、掘り込まれた部分にゲート電極23’が形成されることで、チャネル領域が半導体基板11の深さ方向に移動し、チャネル長が長くなる、という問題がある。
また、2回のウェットエッチングにより第1のゲート絶縁膜20’および第2のゲート絶縁膜21’を除去する素子領域11Cの凹部19は、底部の開口幅が広がってしまう。このため、凹部19内に埋め込み形成されるゲート電極23’の底部側の幅が広くなり、これによってもチャネル長が長くなる。また、ゲート電極23’の底部側の幅が広くなることで、隣接するゲート電極23’間の寄生容量が増加し、デバイスの動作特性を悪化させる。
そこで、本発明は、ゲート電極を埋め込み形成する製造方法において、膜厚の異なるゲート絶縁膜を形成する際の半導体基板への掘り込みを防止する半導体装置の製造方法と半導体装置を提供することを目的としている。
上述したような目的を達成するために、本発明の半導体装置の製造方法は、半導体基板上にゲート絶縁膜を介してゲート電極を形成する半導体装置の製造方法において、次のような工程を順次行うことを特徴としている。まず、第1工程では、半導体基板上に、この半導体基板に達する凹部が設けられた絶縁膜を形成する工程を行う。次に、第2工程では、凹部の底部に露出された半導体基板上に、半導体層をエピタキシャル成長させる工程を行う。続いて、第3工程では、半導体層の少なくとも表面側を酸化することで、ゲート絶縁膜を形成する工程を行う。その後、第4工程では、ゲート絶縁膜が設けられた凹部にゲート電極を埋め込み形成する工程を行う。
また、本発明の本発明の半導体装置は、半導体基板上にゲート絶縁膜を介してゲート電極が設けられた半導体装置において、ゲート絶縁膜は、半導体基板上にエピタキシャル成長させた半導体層の少なくとも表面側を酸化してなることを特徴としている。
このような半導体装置の製造方法およびこれにより得られる半導体装置では、凹部の底部に露出された半導体基板上に半導体層をエピタキシャル成長させた後、この半導体層の少なくとも表面側を酸化することで、ゲート絶縁膜を形成する。このため、複数の素子領域で異なる膜厚のゲート絶縁膜を形成する場合であっても、一部の素子領域の酸化された半導体層部分を除去して、膜厚の異なるゲート絶縁膜を形成すればよいことから半導体基板のチャネル領域となる部分が掘り込まれることが防止される。これにより、チャネル領域が半導体基板の深さ方向に移動することが防止されるだけでなく、凹部の底部が横方向に掘り込まれることが防止されるため、ゲート電極の底部の幅も広がることがない。これにより、チャネル長の増加が防止される。また、ゲート電極の底部の幅が広がらないことで、隣接するゲート電極間の寄生容量の増大が防止される。
以上、説明したように、本発明の半導体装置の製造方法および半導体装置によれば、チャネル長の増加を防止するとともに、隣接するゲート電極間の寄生容量の増加を防止することができるため、半導体装置の動作特性を向上し、高品質化、高性能化を図ることができる。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。
本発明の半導体装置の製造方法に係わる実施の形態の一例を、図1〜図3の製造工程断面図によって説明する。ただし、背景技術で説明したものと同様の構成については、同一の番号を付して説明する。なお、本実施形態においては、半導体装置の構成を製造工程順に説明する。
まず、図1(a)に示すように、例えばシリコン基板からなる半導体基板11に各素子領域を分離するためのSTI構造からなる素子分離領域12を形成する。ここで、この半導体基板11は、異なる膜厚のゲート絶縁膜を形成する3つの素子領域11A、11B、11Cを有している。ゲート絶縁膜の厚さは、素子領域11A、11B、11Cと、この順に薄くなるように形成されることとする。
次に、図1(b)に示すように、例えば熱酸化法により、半導体基板11の表面を酸化して、SiO2からなるダミーゲート絶縁膜13を形成する。
次いで、図1(c)に示すように、ダミーゲート絶縁膜13上に、例えば窒化シリコン(SiN)からなるハードマスク14で上層が覆われたポリシリコンからなるダミーゲート電極15をパターン形成する。なお、このパターンニングにより、ダミーゲート絶縁膜13もパターンニングされることとする。続いて、ダミーゲート電極15の両側の半導体基板11に低濃度の不純物を導入してLDD領域(図示省略)を形成する。その後、ハードマスク14とダミーゲート電極15の両脇にサイドウォール16を形成し、サイドウォール16が設けられたダミーゲート電極15の両側の半導体基板11に高濃度の不純物を導入することで、ソース・ドレイン領域17を形成する。その後、ソース・ドレイン領域17の表面をシリサイド化する。
次いで、図1(d)に示すように、例えば化学的気相成長(Chemical Vapor Deposition(CVD))法により、ハードマスク14(前記図1(c)参照)上、サイドウォール16上、素子分離領域12上を含む半導体基板11上に、例えばSiO2からなる層間絶縁膜18を形成する。その後、例えばCMP法により、ハードマスク14の表面が露出するまで、層間絶縁膜18を除去する。続いて、エッチングにより、ハードマスク14、ダミーゲート電極15(前記図1(c)参照)とダミーゲート絶縁膜13(前記図1(c)参照)を除去することで、半導体基板11に達する状態の凹部19を形成する。
続いて、凹部19の底部に半導体基板11が露出された状態で、水素(H2)を供給し、650℃〜750℃のベーク処理を行う。これにより、半導体基板11上に存在する自然酸化膜を除去することが出来る。
次に、図2(e)に示すように、凹部19の底部の半導体基板11上に、選択的にシリコン単結晶からなる第1の半導体層31をエピタキシャル成長させる。ここで、後工程では、この第1の半導体層31を酸化することで、第1のゲート絶縁膜を形成する。そして、シリコン層は酸化する体積が約2.3倍に増加することから、後工程で形成するゲート絶縁膜の膜厚から、第1の半導体層31の膜厚を換算する。ここでは、第1のゲート絶縁膜を10nmの膜厚で形成するため、上記第1の半導体層31を4.3nmの膜厚で形成する。この際、断面TEM等で形状を確認しながら、成膜条件を最適化する。
この第1の半導体層31のエピタキシャル成長法による成膜条件の一例としては、成膜ガスとして、ジクロロシラン(SiH2Cl2)、水素(H2)、塩酸(HCl)を用い、ガス流量をSiH2Cl2/H2/HCl=5〜100/10〜50/10〜100(ml/min)、圧力を665Pa〜6650Pa、温度を650℃〜750℃に設定する。ただし、ガス流量は標準状態における体積流量を示すものとし、これ以降の工程も同様であることとする。
ここで、第1の半導体層31を成膜する際の温度は、ソース・ドレイン領域17表面のシリサイドの耐熱性により、制約される。このため、上記温度範囲内でもできるだけ低い温度で成膜する方が好ましい。第1の半導体層31が10nm以下の薄膜であれば、650℃程度でも成膜温度でも形成することが可能である。
なお、ここでは、SiH2Cl2をシリコン含有ガスとして用いたが、モノシラン(SiH4)、ジシラン(Si2H6)、トリシラン(Si2H8)を用いてもよい。また、H2の代わりに窒素(N2)を用いてもよい。
その後、図2(f)に示すように、例えばラジカル酸化法により、第1の半導体層31(前記図2(e)参照)の少なくとも表面側を酸化して、第1のゲート絶縁膜20を形成する。ここでは、第1の半導体層31の全体を酸化し、10nmの膜厚で第1のゲート絶縁膜20を形成する。このラジカル酸化処理の一例としては、アルゴン(Ar)と酸素(O2)とを供給した高周波プラズマを使用し、ガス流量をAr/O2=500〜5000/10〜1000(ml/min)、圧力を0.67Pa〜13.3Pa、RFパワーを100W〜1000W、温度を300℃〜700℃に設定する。
なお、ここでは、ラジカル酸化処理において、高周波プラズマを使用することとしたが、マイクロ波プラズマを使用してもよい。また、ここでは、ラジカル酸化法により、第1の半導体層31を酸化することとしたが、熱酸化法等、他の酸化方法であってもよい。ただし、ラジカル酸化法であれば、熱酸化法よりも低温で酸化処理を行うことができるため、好ましい。
次いで、図2(g)に示すように、素子領域11Aの凹部19を埋め込む状態で、層間絶縁膜18上に、素子領域11B、11C上を開口したレジストパターンRを形成する。続いて、例えばこのレジストパターンRをマスクとしたウェットエッチングにより、素子領域11B、11Cの第1のゲート絶縁膜20を除去する。この際、第1のゲート絶縁膜20が第1の半導体層31を酸化して形成されることで、素子領域11B、11Cにおける凹部19の底部の半導体基板11の掘り込みは防止される。その後、レジストパターンRを除去する。
続いて、図2(h)に示すように、素子領域11B、11Cの凹部19の底部に半導体基板11が露出された状態で、H2を供給し、ベーク処理を行う。これにより、半導体基板11上の自然酸化膜が除去される。
次に、素子領域11B、11Cの凹部19の底部の半導体基板11上に、選択的にシリコン単結晶からなる第2の半導体層32をエピタキシャル成長させる。ここで、第1のゲート絶縁膜20と同様に、第2のゲート絶縁膜の膜厚から第2の半導体層32の膜厚を換算する。ここでは、第2のゲート絶縁膜を1.6nmの膜厚で形成するため、上記第2の半導体層32を0.7nmの膜厚で形成する。この際、素子領域11Aの凹部19の底部は第1のゲート絶縁膜20で覆われていることから、第2の半導体層32がエピタキシャル成長することはない。
上記第2の半導体層32のエピタキシャル成長による成膜条件としては、第1の半導体層31の成膜条件と同一条件で行うこととする。
その後、図3(i)に示すように、例えばラジカル酸化法により、第2の半導体層32(前記図2(h)参照)の少なくとも表面側を酸化して、第2のゲート絶縁膜21を形成する。ここでは、第2の半導体層32の全体を酸化する。この際、素子領域11Aの凹部19の底部でも酸化が促進されることで、第1のゲート絶縁膜20の膜厚はさらに厚くなり、必然的に第2のゲート絶縁膜21よりも厚くなる。このラジカル酸化処理は、図2(f)を用いて説明したラジカル酸化処理と同一範囲の処理条件で行うこととする。
次に、図3(j)に示すように、素子領域11A、11Bの凹部19を埋め込む状態で、層間絶縁膜18上に、素子領域11C上を開口したレジストパターンR’を形成する。続いて、このレジストパターンR’をマスクに用いたエッチング処理により、素子領域11Cの凹部19の底部の第2のゲート絶縁膜21を除去する。この際、第2のゲート絶縁膜21が第2の半導体層32を酸化して形成されることで、素子領域11Cにおける凹部19の底部の半導体基板11の掘り込みは防止される。その後、レジストパターンR’を除去する。
次いで、図3(k)に示すように、凹部19の内壁を覆う状態で、層間絶縁膜18上に、例えば原子層蒸着(Atomic Layer Deposition(ALD))法により、酸化ハフニウム(HfO2)等のhigh−k材料からなる第3のゲート絶縁膜22を成膜する。成膜条件の一例としては、成膜ガスにTEMAH(TetrakisEthylmethylaminoHafnium)とオゾン(O3)とを用いて、TEMAHとO3とを交互に供給し、ガス流量をTEMAH/O3=100〜1000/100〜1000(ml/min)、温度を200℃〜300℃に設定する。
上記第3のゲート絶縁膜22としては、上記HfO2の他に、ハフニウムシリケート(HfSiO)、窒化ハフニウムシリケート(HfSiON)、酸窒化ハフニウム(HfON)、酸化チタンハフニウム(HfTiO)等が用いられる。
続いて、凹部19を埋め込む状態で、例えばスパッタリング法、MOCVD(Metal-OrganicsCVD)法、ALD法により、例えばハフニウムシリサイド(HfSi)からなる金属含有膜23を成膜する。
ここで、HfSiはNチャネルMOS型電界効果トランジスタ(NMOSFET)用のメタル電極膜であり、他のNMOSFET用のメタル電極膜としては、窒化タンタルシリサイド(TaSiN)、炭化タンタル(TaC)が用いられる。また、PチャネルMOS型電界効果トランジスタ(PMOSFET)用のメタル電極膜としては、ルテニウム(Ru)、窒化タンタル(TiN)が用いられる。このため、半導体基板11上にNMOSFETとPMOSFETの両方が搭載されたCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)FETである場合には、例えば凹部19を埋め込む状態で、第3のゲート絶縁膜22上に、NMOSFETに用いられるHfSiからなる金属含有膜23を形成した後、PMOS領域のHfSiを除去し、PMOS領域の凹部19を埋め込む状態で、第3のゲート絶縁膜22上に、PMOSFETに用いられるRuからなる金属含有膜23を成膜する。
以上のようにして、金属含有膜23を成膜した後、図3(l)に示すように、例えばCMP法により、層間絶縁膜18が露出するまで、金属含有膜23(前記図3(k)参照)と第3のゲート絶縁膜22を除去することで、凹部19内に金属を含むゲート電極23’を埋め込み形成する。ここで、ゲート電極23’の直下の半導体基板11の領域がチャネル領域となる。なお、ここでは、層間絶縁膜18上の第3のゲート絶縁膜22を除去したが、第3のゲート絶縁膜22を残存させてもよい。ただし、層間絶縁膜18上の第3のゲート絶縁膜22を除去した方が、ゲート電極23’間の絶縁膜の比誘電率を低減することができ、容量が低減されるため好ましい。
以上のようにして、素子領域11A、11B、11Cにゲート絶縁膜の膜厚が異なる素子(トランジスタ)が形成される。具体的には、素子領域11Aでは、第1のゲート絶縁膜20と第3のゲート絶縁膜22がこの順に積層された積層構造がゲート絶縁膜として機能し、素子領域11Bでは、第2のゲート絶縁膜21と第3のゲート絶縁膜22がこの順に積層された積層構造がゲート絶縁膜として機能する。また、素子領域11Cでは、第3のゲート絶縁膜22のみがゲート絶縁膜として機能する。以上のことから、半導体基板11上にパフォーマンスの異なる素子が作り込まれた半導体装置が形成される。
このような半導体装置の製造方法およびこれにより得られる半導体装置によれば、凹部19の底部上にエピタキシャル成長させた第1の半導体層31を酸化して第1のゲート絶縁膜20を形成することから、その後の工程で、素子領域11B、11Cの第1のゲート絶縁膜20を除去しても半導体基板11が掘り込まれることが防止される。また、素子領域11B、11Cの凹部19の底部上にエピタキシャル成長させた第2の半導体層32を酸化することで、第2のゲート絶縁膜21を形成することから、その後の工程で、素子領域11Cの第2のゲート絶縁膜21を除去しても半導体基板11が掘り込まれることが防止される。
これにより、膜厚の異なるゲート絶縁膜を形成する際に、チャネル領域の位置が半導体基板11の深さ方向に移動することが防止されるだけでなく、凹部19の底部が横方向に掘り込まれることが防止されるため、ゲート電極23’の底部の幅も広がることがない。これにより、チャネル長の増加を防止することができる。また、ゲート電極23’の底部の幅が広がらないことで、隣接するゲート電極間の寄生容量の増大が防止される。したがって、半導体装置の動作特性を向上し、高品質化、高性能化を図ることができる。
なお、上記実施形態においては、図2(f)、(g)を用いて説明したように、第1の半導体層31の全体を酸化して、第1のゲート絶縁膜20とし、素子領域11B、11Cの第1のゲート絶縁膜20を除去することとしたが、第1の半導体層31の表面から途中までを酸化してもよい。この場合には、素子領域11B、11Cの第1のゲート絶縁膜20を除去する工程において、第1の半導体層31の酸化された部分のみが除去される。その後、残存した第1の半導体層31上に、第2の半導体層32をエピタキシャル成長させる。そして、第2の半導体層32の酸化処理の際に、残りの第1の半導体層31が酸化されるようにする。
また、上記実施形態においては、半導体層のエピタキシャル成長を2回繰り返して、膜厚の異なる第1のゲート絶縁膜20および第2のゲート絶縁膜21を形成する例について説明したが、本発明はこれに限定されず、さらに半導体層のエピタキシャル成長を繰り返して、異なる膜厚のゲート絶縁膜を形成してもよい。この場合には、先に形成するゲート絶縁膜は酸化処理の度に膜厚が増大するため、膜厚の薄いゲート絶縁膜を後に形成する。
11…半導体基板、18…層間絶縁膜、19…凹部、20…第1のゲート絶縁膜、21…第2のゲート絶縁膜、22…第3のゲート絶縁膜、23’…ゲート電極、31…第1の半導体層、32…第2の半導体層
Claims (6)
- 半導体基板上にゲート絶縁膜を介してゲート電極を形成する半導体装置の製造方法において、
前記半導体基板上に、当該半導体基板に達する凹部が設けられた絶縁膜を形成する第1工程と、
前記凹部の底部に露出された前記半導体基板上に、半導体層をエピタキシャル成長させる第2工程と、
前記半導体層の少なくとも表面側を酸化することで、前記ゲート絶縁膜を形成する第3工程と、
前記ゲート絶縁膜が設けられた前記凹部に、前記ゲート電極を埋め込み形成する第4工程とを有する
ことを特徴とする半導体装置の製造方法。 - 請求項1記載の半導体装置の製造方法において、
前記半導体基板が複数の素子領域を有しており、
前記第3工程と前記第4工程の間に、一部の素子領域の前記ゲート絶縁膜を除去し、当該ゲート絶縁膜が除去された前記凹部の底部の前記半導体基板上に半導体層をエピタキシャル成長させた後、当該半導体層の少なくとも表面側を酸化することで、前記ゲート絶縁膜とは膜厚の異なるゲート絶縁膜を形成する工程を行う
ことを特徴とする半導体装置の製造方法。 - 請求項2記載の半導体装置の製造方法において、
前記第3工程と前記第4工程との間に、膜厚の異なる前記ゲート絶縁膜を形成する工程を繰り返して行う
ことを特徴とする半導体装置の製造方法。 - 請求項1記載の半導体装置の製造方法において、
前記半導体基板が複数の素子領域を有しており、
前記第3工程と第4工程との間に、一部の素子領域の前記ゲート絶縁膜を除去し、凹部の内壁を覆う状態で、前記ゲート絶縁膜よりも比誘電率の高いゲート絶縁膜を形成する
ことを特徴とする半導体装置の製造方法。 - 半導体基板上にゲート絶縁膜を介してゲート電極が設けられた半導体装置において、
前記ゲート絶縁膜は、前記半導体基板上にエピタキシャル成長させた半導体層の少なくとも表面側を酸化してなる
ことを特徴とする半導体装置。 - 請求項5記載の半導体装置において、
前記半導体基板上に、前記ゲート絶縁膜の膜厚が異なる複数の素子が設けられている
ことを特徴とする半導体装置。
Priority Applications (1)
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