JP2008015904A - コードリーダを用いた部品認識装置及び部品認識方法 - Google Patents

コードリーダを用いた部品認識装置及び部品認識方法 Download PDF

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Abstract

【課題】複数部品メーカから搬入部品を簡単な作業で認識して納入でき、納入時の間違い等を生じさせることがない部品認識装置及び部品認識方法を提供する。
【解決手段】部品メーカから搬入される部品を読み込んで車体組立ホストコンピュータ10に送信するバーコードリーダ7を用いた部品認識装置において、バーコードリーダ7から送信されるID情報に基づいてバーコードリーダ7を特定するコードリーダ識別部31と、コードリーダ識別部31により識別されたバーコードリーダ7にバーコードを読み込み可能とするプログラムを送信する読み込みプログラム送信部32と、読み込み対象部品がどの部品メーカのものについての情報をバーコードリーダ7から受信する部品メーカ受信部37と、部品メーカ受信部37により受信された部品メーカ用のバーコードに関する部品メーカデータをバーコードリーダ7に送信するメーカデータ送信部38とを有する。
【選択図】図8

Description

この発明は、例えば、車体組み立てライン等の生産ラインへ供給される部品を認識するコードリーダを用いた部品認識装置及び部品認識方法に関する。
従来から、例えば自動車のエンジン組み立てライン等の組立生産ラインに組み付けられるべき組付部品を供給する場合に、組み立てラインに沿うようにして搬入部品を収納するための多数の部品棚を設け、この部品棚に組み立てラインを流れる全ての機種のワークに必要な各種部品を収納しておき、流れてきたワークに応じて作業者が必要部品を部品棚から順次選んで取り出し、これを当該ワークに順次組み付けるのが一般的である。
ここで、このような組立生産ラインへの組付部品の供給をより正確に行うための工夫が種々なされており、例えば、無人搬送車のパレット台車に載置された部品収納棚の各収納部に光電センサを設けておき、各収納部に対して部品が出し入れされたことを検出するようにしたものが開示されている。
ところで、近年、例えば自動車のエンジン組み立てライン等の組立生産ラインでは、ユーザの好みの多様化などに対応して多種類のワークを同一ラインで組立生産する、所謂、混流ラインとすることが求められている。このような混流ラインでは、通常、多種類のワークが、例えば納期順など、種類毎あるいは機種毎にはまとまりのない不規則な順序で流れてくる(例えば特許文献1)。
特開2000−203705号公報
したがって、このような組立生産ラインに組み付けられる部品を搬入する場合には、納入業者は部品メーカ毎に異なる規格の部品番号等を確認しながら納入作業を行う必要があり作業が煩雑であるという問題がある。また、搬入作業をしている際には種類毎あるいは機種毎にまとまりのない不規則な順序で部品を搬入する必要があり作業が煩雑であるという問題がある。また、部品が確実に納入されたか否かを納入業者が確認する必要があり納入時の作業負担が大きいという問題がある。
そこで、この発明は、複数の部品メーカから搬入された部品を簡単な作業で認識して納入することができ、納入時の間違い等を生じさせることがないコードリーダを用いた部品認識装置及び部品認識方法を提供する。
上記目的を達成するために、請求項1に記載した発明は、複数の部品メーカから搬入される部品を読み込んでホストコンピュータ(例えば、実施形態における車体組立ホストコンピュータ10)に送信するコードリーダ(例えば、実施形態におけるバーコードリーダ7)を用いた部品認識装置において、前記コードリーダから送信されるID情報に基づいて当該コードリーダを特定するコードリーダ識別部(例えば、実施形態におけるコードリーダ識別部31)と、前記コードリーダ識別部により識別されたコードリーダにコードを読み込み可能とするプログラムを送信する読み込みプログラム送信部(例えば、実施形態におけるプログラム送信部32)と、コードリーダが読み込み対象としている部品がどの部品メーカのものであるのかについての情報をコードリーダから受信する部品メーカ受信部(例えば、実施形態における部品メーカ受信部37)と、前記部品メーカ受信部により受信された部品メーカ用のコードに関する部品メーカデータをコードリーダに送信するメーカデータ送信部(例えば、実施形態におけるメーカデータ送信部38)とを有することを特徴とする。
このように構成することで、ホストコンピュータのコードリーダ識別部にID情報を送信して、コードリーダを使用することを認識させ、ホストコンピュータの読み込みプログラム送信部からコードを読み込み可能とするプログラムを受信し、これから読み込み作業を行う部品がどの部品メーカのものであるかについての情報をホストコンピュータの部品メーカ受信部に送信し、ホストコンピュータメーカデータ送信部から読み込み対象としている部品メーカ用のコードに関する部品メーカデータを受信して、部品の読み込みを行うことができる。
請求項2に記載した発明は、前記コードリーダは複数の読み込み操作を可能としており、前記ホストコンピュータは前記コードリーダが要求している読み込み操作を選択させるための操作リスト情報を送信し、前記コードリーダにより選択された読み込み操作要求に応じて必要な読み込み操作プログラムをコードリーダに送信する操作プログラム送信部(例えば、実施形態における操作プログラム送信部34)を備えていることを特徴とする。
このように構成することで、部品の入庫作業以外の作業を行う場合であってもコードリーダを使用することができる。
請求項3に記載した発明は、複数の部品メーカから搬入される部品を読み込んでホストコンピュータに送信するコードリーダを用いた部品認識方法において、ホストコンピュータのコードリーダ識別部にID情報を送信して使用することを認識させ、ホストコンピュータの読み込みプログラム送信部からコードを読み込み可能とするプログラムを受信し、これから読み込み作業を行う部品がどの部品メーカのものであるかについての情報をホストコンピュータの部品メーカ受信部に送信し、ホストコンピュータのメーカデータ送信部から読み込み対象としている部品メーカ用のコードに関する部品メーカデータを受信して、部品の読み込みを行うことを特徴とする。
このように構成することで、複数ある各部品メーカが部品を搬入する場合に、搬入場所に置いてあるコードリーダを用いて簡単に搬入作業を行うことができる。
請求項1に記載した発明によれば、ホストコンピュータのコードリーダ識別部にID情報を送信して、コードリーダを使用することを認識させ、ホストコンピュータの読み込みプログラム送信部からコードを読み込み可能とするプログラムを受信し、これから読み込み作業を行う部品がどの部品メーカのものであるかについての情報をホストコンピュータの部品メーカ受信部に送信し、ホストコンピュータメーカデータ送信部から読み込み対象としている部品メーカ用のコードに関する部品メーカデータを受信して、部品の読み込みを行うことができるため、部品メーカに対応させて専用のコードリーダを準備しなくてもよくなり、部品メーカ別に設定されたコード情報に柔軟に対応できるという効果がある。
その結果、部品メーカは異なっているものの、同様の作業で部品の納入作業を行うことができ、搬入作業を容易に行うことができるメリットがある。
請求項2に記載した発明によれば、部品の入庫作業以外の作業を行う場合であってもコードリーダを使用することができるため、コードリーダの使用範囲を拡大することができる効果がある。
請求項3に記載した発明によれば、複数ある各部品メーカが部品を搬入する場合に、搬入場所に置いてあるコードリーダを用いて簡単に搬入作業を行うことができるため、部品の種類が多く、多くの部品メーカが部品を搬入する場合でも簡単で単純な作業で部品の搬入を行うことができる効果がある。
次に、この発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
(生産ラインへの部品供給システム)
図1〜図3に示すように、生産ライン1は製品としての自動車の車体2を組み立てるための生産ラインである。コンベア3上に載置された車体2を搬送しながら、各部品組み立てステーションSにおいてコンベア3脇の作業者によって複数の部品が組み付けられる。ここで、この生産ライン1は受注に応じて計画された生産計画に基づいて複数の機種の車体2がロット単位で混在して生産される混流ラインである。
生産ライン1が設置されているエリアの一部には、生産ライン1からやや離れた場所(生産ライン1の脇ではない)にラックセンタ4が設けられている。このラックセンタ4には部品メーカから出荷され部品を積載した台車5が搬入されるようになっており、この台車5には生産ライン1で組み付けられる部品が収納された通箱6が積載されている。通箱6には各部品メーカにおける収納部品情報が記載された後述するバーコードラベルLが貼付され、このバーコードラベルLに印刷されたバーコードをバーコードリーダ7により読み込むことで各部品は生産計画と対応づけられる。ここで、通箱6には、例えば一日を4分割あるいは8分割した場合にその時間帯に生産に使用される部品が各々収納されている。
図2、図3に示すように、ラックセンタ4には複数のエリアE1〜E3に部品棚8、8、…が各々配置されている。ここで、これら部品棚8には、キャスタQが取り付けられ、各部品棚8が移動可能に載置され、後述する車体組立ホストコンピュータ10や、他の部品棚8とはコネクタRを介して配線により接続されている。このように構成することによりラックセンタ4内の部品棚8のレイアウトを自由に変更することができるため、生産ラインを流れる車種の増減に柔軟に対処することができる。尚、配線とコネクタRの替わりに送受信機を用いても良い。
この部品棚8は部品が収納された通箱6を奥行き方向に収納可能な複数の部品シュータ9を備えている。部品シュータ9は幅方向に4列で、上段、中段、下段の3段の計12箇所に設けられている。各部品シュータ9は手前側は通箱6を搬入する搬入側、奥側は通箱6内の部品を取り出す搬出側として構成され、部品シュータ9は搬入側から搬出側に向かって傾斜していて、部品シュータ9に通箱6を入れると自動的に搬出側に移動して、搬入側から順に搬出側に通箱6が搬入されるようになっている。
図2に示すように、各部品棚8の搬入側のフレーム上部には指示ランプAが設けられ、次に搬入すべき通箱6に対応する部品番号と色番号を点灯して表示するようになっている。また、各部品シュータ9の枠上部には指示ランプBが設けられ、対象となる通箱6を搬入すべき部品シュータ9を点灯により指示するようになっている。尚、この指示ランプBの横にはボタンCが設けられ、指示された通箱6の搬入が終了した時点で押圧されると、これを車体組立ホストコンピュータ10が確認して、次に搬入をすべき通箱6の部品情報を指示ランプAに表示するようになっている。
図3に示すように、各部品棚8の搬出側のフレーム上部には指示ランプDが設けられ、次に搬出される部品に対応する車体番号、部品番号、色番号を点灯して表示するようになっている。また、各部品シュータ9の枠上部には指示ランプEが設けられ、次に取り出すべき部品の個数を点灯して表示するようになっている。更に、部品棚8のフレーム側部には指示ランプFが設けられ、今回搬送台車12の搬送パレット14に取り出される部品棚8の部品の総個数を点灯して表示するようになっている。尚、図3に示すように搬送パレット14は、部品に併せて内部に複数の仕切を備えて区画されたものである。
ここで、指示ランプEにはボタンGが併設されている。このボタンGは、部品を一個取り出す毎に押圧されると、指示ランプE、指示ランプFの個数を減算するものである。また、指示ランプFにはボタンHが併設されている。このボタンHは、総個数がセロになった場合に押圧されると、車体組立ホストコンピュータ10に搬出完了を送信するためのものである。ここで、指示ランプFに表示された個数がゼロとなると、車体組立ホストコンピュータ10は指示ランプFの表示色を変化させ、作業者に搬送パレット14への搬出作業が完了したこと知らせる。
ここで、部品シュータ9の搬入側への通箱6の搬入も、部品棚8の搬出側に位置する通箱6内の部品の搬出も、共に生産ライン1における製品の生産計画に基づいて指定された順序で行われるが、各部品シュータ9には、部品の収納の仕方について3通りの収納形式が設定してある。
第1の形式は固定形式で、部品シュータ9を特定の部品専用として設定するものである。部品シュータ9が同じ部品を収納した通箱6で一杯になると、同じ部品が収納された残りの通箱6は当該部品シュータ9の搬入側の床に積載した状態で載置される。この形式は見分けが難しい色違いの部品が多い場合に同一の色のみを対象とする部品シュータ9として使用される。同一の部品シュータ9に微妙に色の異なる部品を収納した通箱6が並んでいると部品(色違いの)の判別が難しいからである。この形式は微妙に色が異り車体色が多い機種の車体外板部品などに適用される。
また、第2の形式は単純変動形式であって、同一の部品が収納された通箱6が一つの部品シュータ9に入りきらなかった場合にこれを床置きしないで、例えば、隣接する他の部品シュータ9に収納するのである。ここで、収納形式の如何に係わらす部品シュータ9に通箱6を搬入する場合には、作業姿勢に無理が最も少ない高さの中段、その上の上段、中段の下の下段の順に通箱6の搬入位置が設定される。これにより、作業者の姿勢負担をできる限り軽減することができる。
そして、第3の形式は変動順列形式として設定される部品シュータ9である。変動とは同じ部品シュータ9内へ搬入される部品が異なっていることを意味しており、異なる部品が収納された通箱6が搬出順にランダムに配列される形式である。この形式は、生産計画順に搬出側から通箱6を並べることで、常に部品シュータ9、つまり部品棚8を通箱6で満たしておくことができるため、収納スペースを節約でき、ラックセンタ4の工場全体に対する占有面積を最小限にすることができる。尚、各部品棚8は基本的にはこの変動順列形式として設定された部品シュータ9を中心に設定してあるが、前述したように特別な部品については固定形式、単純変動形式に設定された部品シュータ9を一部に設定している。ここで、全ての部品シュータ9を変動順列形式に設定すれば、空きスペースなく通箱6を部品シュータ9に収納できる点で有利である。
図1、図3〜図6に示すように、ラックセンタ4の部品棚8の近傍と各部品組み立てステーションSとの間には自走搬送台車11が移動可能に配置されている。この自走搬送台車11は搬送台車12と自走車13とで構成され、これらが連結・分離可能に接続されるものである。自走車13には搬送台車12に設けた平面視V字状の係止板13bに係合する係止部13aが設けられ、自走車13が搬送台車12の下側に後側から入り込み自走車13の係止部13aが突出して搬送台車12の係止板13bに係止すると、両者が一体となり目的とする場所まで自動で走行するものである。逆に、両者を分離する場合には自走車13の係止部13aが下方に没入して搬送台車12の係止板13bに対する係止状態を解除し、自走車13が搬送台車12から抜け出ることでこれを行う。
搬送台車12には複数の搬送パレット14が載置可能な上棚16が設けられる共に、空の搬送パレット14が載置可能な下棚17が設けられている。ここで、上棚16、下棚17には図示しない搬送用ローラが軸支されている。図3に示す搬送台車12では上棚16は搬入方向に下がるように傾斜した部品供給用の棚、下棚17は搬出方向に向かって下がるように傾斜して設けられた空の搬送パレット14の回収用の棚を備えているが、図4〜図6に示す搬送台車12のように上棚16、下棚17を水平としてもよい。そして、上棚16の搬送パレット14には部品棚8の搬出側に位置する通箱6内から取り出された部品が所定の部品組み立てステーションSで使用する分だけ載置されるようになっていて、搬送パレット14内に部品が必要数だけ収納されたら、自走車13が搬送台車12に係止して、自走搬送台車11として目的とする部品組み立てステーションSに移動する。
具体的には、車体組立ホストコンピュータ10の指示に基づいて、自走車13は待機エリアETを起点として部品棚8の近傍に位置している搬送台車12の配置位置まで往路軌道K1上を移動し、ここで搬送台車12に連結して一体となり、一体となった自走搬送台車11が分岐起動K2を経由して部品組み立てステーションSに移動し、復路軌道K3に入り、ここで自走車13が搬送台車12から分離すると、搬送台車12の上棚16の部品が収納された搬送パレット14が部品組み立てステーションSに供給されるのである。
また、部品組み立てステーションSにおいて部品が使用されて空となった搬送パレット14は、部品組み立てステーションSにおいて搬送パレット14を供給して空となって待機している搬送台車12の下棚17に回収され、空の搬送パレット14が下棚17に一杯になると、搬送台車12から分離し待機位置にある自走車13が復路軌道K3を走行してこの搬送台車12に係止し、車体組立ホストコンピュータ10から指示されたラックセンタ4の部品棚8の近傍に帰還する。尚、自走車13は待機エリアETに戻る。
図1、図4に示すように、部品組み立てステーションSには、搬送パレット給排台Tが配設され、この搬送パレット給排台Tの上段には搬送台車12の搬送パレット14を生産ライン1のコンベア3近傍にスライドして移動させる前側に傾斜する供給シュータ15が設けられている。この供給シュータ15は、自走搬送台車11から自走車13が分離した搬送台車12の上棚16にその搬入端が接続可能に構成されており、搬出端には搬送パレット14の落下を防止する落下防止ストッパST1が配設されている。搬送台車12の上棚16と供給シュータ15が接続された状態で搬送台車12上の上棚16の搬送パレット14が供給シュータ15に供給されるようになっている。
また、搬送パレット給排台Tの下段には後側に傾斜する排出シュータ18が設けられ、供給シュータ15上で部品が車体2に組み付けられ空となった搬送パレット14が作業者により排出シュータ18に移載され蓄積されるようになっている。排出シュータ18の搬送台車12が接続される側には可動ストッパST2が揺動可能に設けられ、通常時は、この可動ストッパST2が垂下した状態となり空となった搬送パレット14の落下を防止している。ここで、供給シュータ15と排出シュータ18には図示しない搬送用ローラが軸支されている。そして、搬送台車12の下棚17と排出シュータ18が接続された状態で可動ストッパST2を搬送台車12側に回動することにより規制を解除し、空となった搬送パレット14が、排出シュータ18上から搬送台車12の下棚17に回収されるようになっている。ここで、搬送台車12から搬送パレット給排台Tへの搬送パレット14の供給と搬送パレット給排台Tから搬送台車12への空となった搬送パレット14の排出は同時に行われる。また、供給シュータ15の横に排出シュータ18を配設する構成としても良い。尚、図3においては搬送台車12として上棚16と下棚17が傾斜しているものを例にしているが、図4に示すように、上棚16と下棚17が水平状態にあるものについても同様である。
(車体組立ホストコンピュータ)
図7、図8に示すように、車体組立ホストコンピュータ10は、自動車製造ラインL1、L2…での生産計画を管理する生産管理ホストコンピュータSCと接続されている。生産管理ホストコンピュータSCは受注に応じて設定される生産計画を記憶する生産計画データベースSDSと機種毎の部品を設定記憶する部品表データベースBDSから各部品メーカA社、B社、C社…E社に発注する部品を設定し、各部品メーカに発注する。尚、図7において「出荷実績」や「検収実績」とあるのは、生産管理ホストコンピュータSCを介して各部品メーカと自動車製造ラインL1間で出荷実績と検収実績をデータで送受信したり、あるいは帳票で確認し合うことを意味している。ここで、例えば、自動車製造ラインL1には車体組立ホストコンピュータ10の他に、プレスホストコンピュータ、溶接ホストコンピュータ、塗装ホストコンピュータ、エンジンホストコンピュータが設けられ同様に各ホストコンピュータは生産管理ホストコンピュータSCに接続されている。
図8に示すように、車体組立ホストコンピュータ10には、生産計画データ記憶部20が設けられている。ここで、この生産計画データ記憶部20は、当該車体組立の生産ライン1での生産計画データであり、毎日、生産管理ホストコンピュータSCから最新の1週間分の生産計画データが転送され、上書きされる。尚、以下に詳述する図8では説明をわかりやすくするために車体組立ホストコンピュータ10についてはその機能をブロック化して表現している。
生産計画データ記憶部20には各機種の受注状況及び受注状況に応じて必要となる各部品についての情報が記憶されている。受注状況についての情報としては、ロットNo.、仕向け地、機種、タイプ、オプション、塗装色、ロット数、台数などについての情報である。各部品についての情報とは、部品番号、部品名称、色番号などの情報を意味する。また、車体組立ホストコンピュータ10には、生産管理ホストコンピュータSCから各部品メーカに発注された発注データを記憶する発注データ格納部21が設けられている。この発注データ格納部21に記憶されている発注データとは、部品メーカ、部品メーカの工場名、部品の納品場所となるラックセンタ名、部品番号、色番号、発注日時、数量、納期などである。尚、部品メーカへの発注は生産計画データベースSDSに記憶され、毎日更新される週間生産計画に基づいて部品表データベースBDSを参照しつつ生産管理ホストコンピュータSCから発注される。部品メーカからの納期は、自動車製造ラインから部品メーカ工場までの距離、部品の大きさ、1台当たりの使用量などにより1日を4分割、8分割し時間を指定して同一部品を通箱6に入れて納品を行わせる。このとき通箱6の中には連続して生産ライン1に供給できないが、一つの通箱6に収納され別の機会に搬入される部品が収納された通箱6が存在する。
図8に示すように、車体組立ホストコンピュータ10には、部品メーカから台車5でラックセンタ4に搬入された通箱6内の部品の搬入を確認する搬入部品確認部23が設けられている。この搬入部品確認部23は、発注データ格納部21に格納された発注データに対応して部品が納入されたか否かを確認するものである。具体的には、前述したように部品メーカから搬入される部品を積載した台車5が納入先の工場のラックセンタ4に搬入されるが、このとき通箱6に貼付されたバーコードラベルLのバーコードの情報をバーコードリーダ7により読み取り、このコード情報を搬入部品確認部23が受信することで確認する。
尚、部品メーカからの出荷状況、つまり出荷された通箱6のコード情報を生産管理ホストコンピュータSC経由で車体組立ホストコンピュータ10の発送リスト受信部24により受信してこれを搬入部品確認部23に入力し、かつ、その通箱6が納入先の工場に到着した時点で搬入を確認するようにしてもよい。
ここで、搬入部品確認部23には、本来ならば搬入されているべき部品が不足していたこと、異なる部品が搬入されたこと、あるいは、搬入された部品が多すぎることが判明した場合には、これに対して注意を喚起する警報を出力するための報知部25が設けられている。
車体組立ホストコンピュータ10は、通箱6によりラックセンタ4に搬入された部品を通箱6毎に部品棚8の部品シュータ9へ搬入するための指示をする搬入指示部26を備えている。ラックセンタ4に搬入される部品は、一日を4分割あるいは8分割にしこの区切りとなる時間帯に搬入され、部品組み立てステーションSにおいて組み付けられる時間に対応して最適な時間に搬入が終了するように計画されている。よって、各部品が供給される部品組み立てステーションSの組み立てのタイミングにあわせて、部品棚8への搬入時間、搬入順序が設定されている。この部品棚8の搬入側から供給された通箱6は部品棚8の搬出側から順次取り出されるため、結果的に部品棚8の搬出側に次の時点で組み立てられる部品が配置されている必要がある。つまり、このように部品棚8の搬出側に次に組み立てに使用される部品が位置するように、搬入指示部26は対応する通箱6をどの部品シュータ9に入れるのかを指示するのである。
車体組立ホストコンピュータ10は、生産計画データに基づいて部品シュータ9の搬出側にある通箱6内の部品の搬送パレット14への移載を促す移載指示部27を備えている。部品棚8の搬出側に位置する通箱6には次に組み立てに使用される部品が収納されているが、各通箱6の複数の部品の中でどの通箱6の部品が最初に搬送パレット14に移載されるかを、各部品の供給先がどの部品組み立てステーションSでいつ組み立てられるかに基づいて、つまり部品組み立てステーションSまでの搬送時間(自走搬送台車11の搬送時間)を加味して設定する必要がある。この部品棚8の搬出側から取り出され搬送パレット14に移載される部品は最も早く部品組み立てステーションSで必要となる部品である。したがって、このように次に組み付けられる部品をとぎれなく部品組み立てステーションSに自走搬送台車11で搬送するために、移載指示部27は部品棚8のどの部品シュータ9の通箱6の部品を搬送パレット14に移載するのかを指示するのである。
車体組立ホストコンピュータ10は、移載指示部27により搬送台車12の搬送パレット14に部品が移載されると、これを検出して搬送パレット14を備えた自走搬送台車11を搬送先である部品組み立てステーションSに移動する指示を出す台車供給指示部28を備えている。つまり、各部品棚8に隣接した部位には次に部品組み立てステーションSに搬送される搬送台車12が待機しているが、部品棚8の部品シュータ9の搬出側の通箱6内の部品が必要な数だけ移載されると、台車供給指示部28が自走車13に信号を発信し自走車13を待機エリアETから移動させて搬送台車12の係止板13bに自走車13から突出する係止部13aを係止させて、そのまま往路軌道K1に沿って部品組み立てステーションSに移動させるのである。尚、自走搬送台車11が目的とする部品組み立てステーションSに搬送パレット14を供給する時は、往路軌道K1から分岐軌道K2を経由して復路軌道K3に入り、部品組み立てステーションSの前に配設された停止マーカSM上で停止し、次いで、自走車13は係止部13aを自走車13内に没入させ、搬送台車12の係止板13bとの係止状態を解除し、次いで、搬送台車12のみ待機マーカTM上まで移動し、ラックセンタ4側下流の待機位置で前記係止部13aを自走車13内から突出した状態で待機する。
車体組立ホストコンピュータ10は台車回収指示部29を備えている。目的とする部品組み立てステーションSに到着した搬送台車12が搬送パレット給排台Tに対して作業者により接続され、搬送台車12から搬送パレット14が供給され、空の搬送パレット14が回収され、次いで、作業者が搬送台車12を移動させて搬送台車12の係止板13bと、待機している自走車13の係止部13aの係合を行い、自走車13の起動ボタン13cを押釦することにより、台車回収指示部29は、この押釦操作を検出して復路軌道K3上を、部品組み立てステーションSに向けて搬送台車12を送り出した部品棚8の近傍に敷設された停止マーカSMまで移動させた後、停止させる。次いで、自走車の13の係止部13aを自走車13内に没入させて搬送台車12を自走車13から分離し、分離後、自走車13を待機エリアETに帰還させるものである。
したがって、台車5により部品が収納された通箱6がラックセンタ4に搬入され、バーコードリーダ7により各通箱6のバーコードラベルLのバーコードが読み込まれると、これが車体組立ホストコンピュータ10の搬入部品確認部23により確認される。次に、車体組立ホストコンピュータ10は生産計画データ記憶部20、順序設定部40を介して搬入指示部26により各部品棚8の部品シュータ9に順番に搬入すべき通箱6を指示し、この順序で通箱6の搬入を行う。この時、各部品棚8の中の通箱6の配置状況は通箱配置状況確認部43により確認される。
この部品棚8への通箱6の搬入作業の後、あるいはこの搬入作業と並行して各部品棚8から部品を取り出し、搬送台車12の搬送パレット14への移載が行われる。この移載は車体組立ホストコンピュータ10の生産計画データ記憶部20、順序設定部40を介して移載指示部27に移載すべき部品シュータ9を指示することで行われる。そして、搬送台車12への部品の移載が終了したことが移載指示部27により確認されると、台車供給指示部28により自走車13を搬送台車12に係止して、一体となった自走搬送台車11を搬送先である部品組み立てステーションSに移動し、ここで、供給シュータ15に通箱6が供給される。
一方、すでに部品を供給し終わり、空となった搬送パレット14は搬送台車12に載置され、この作業が終了すると、車体組立ホストコンピュータ10は台車回収指示部29により、待機していた自走車13を空の搬送パレット14を積み込んだ搬送台車12に係止させて、一体となった自走搬送台車11を、部品組み立てステーションSに向けて搬送台車12を送り出した部品棚8の近傍に敷設された停止マーカSMまで移動させた後、停止させる。次いで、自走車の13の係止部13aを自走車13内に没入させて搬送台車12を自走車13から分離し、分離後、自走車13を待機エリアETに帰還させるものである。
(バーコードリーダ7を用いた部品認識装置)
図1、図2、図8に示すように、バーコードリーダ7は部品メーカから台車5によりラックセンタ4に搬入された部品、具体的には部品が収納された通箱6のバーコードラベルLのバーコードを読み込んで、車体組立ホストコンピュータ10との間で情報の送受信を行うものである。
バーコードリーダ7はラックセンタ4の任意の場所に複数配置されており、部品メーカから台車5で通箱6が搬入されて作業者が自分の近くにあるバーコードリーダ7の電源を入れると、バーコードリーダ7の送信部30からメモリに記憶されたID情報が車体組立ホストコンピュータ10に送信される。ここで、ID情報とはメモリに記憶されたバーコードリーダ7の固有の識別情報である。車体組立ホストコンピュータ10は、バーコードリーダ7から送信されるID情報を受信し、このID情報に基づいてバーコードリーダ7を特定するコードリーダ識別部31を備えている。これにより、これから使用するバーコードリーダ7が特定されることとなる。
そして、車体組立ホストコンピュータ10は、コードリーダ識別部31により識別されたバーコードリーダ7にバーコードを読み込み可能ためのプログラムを送信する読み込みプログラム送信部32を備えている。ここで、バーコードリーダ7は、一般入庫操作の他に複数の操作を可能としたものであるので、車体組立ホストコンピュータ10にはバーコードリーダ7を操作する作業者がこれから行おうとしている読み込み操作を選択させるための操作リスト情報を送信する操作リスト情報送信部33と、バーコードリーダ7により操作リスト情報から選択された操作を行うためのプログラムである読み込み操作プログラムをバーコードリーダ7に送信する操作プログラム送信部34とが設けられている。操作リスト情報には、一般入庫操作の他に、例えば、オールクリア操作があり、こられはバーコードリーダ7の表示部35に表示される。
一般入庫用の読み込みプログラムを受信部36により受信したバーコードリーダ7は、作業者が部品メーカのリストがバーコードで記載された部品メーカリスト表から、これから読み込む部品の部品メーカに対応するバーコードを読み込む作業を行うことで、これを送信部30から車体組立ホストコンピュータ10に送信するようになっている。
車体組立ホストコンピュータ10は、バーコードリーダ7が読み込み対象としている部品がどの部品メーカであるのかについての情報、つまりこれから読み込みを行う部品のメーカに対応するバーコードを受信する部品メーカ受信部37を備えると共に、部品メーカ受信部37により受信された部品メーカ用のコードに関する部品メーカデータをバーコードリーダ7に送信するメーカデータ送信部38を備えている。このメーカデータ送信部38から送信されてくるデータを受信部36で受信したバーコードリーダ7は、この時点でその部品メーカ専用のバーコードリーダ7となる。
そして、このように特定の部品メーカ専用器となったバーコードリーダ7により各通箱6に貼付されたバーコードラベルLのバーコードの読み込み作業が始まると、このコード情報は、後述する車体組立ホストコンピュータ10の搬入部品確認部23に入力される。そして、各部品は生産計画と対応づけられる。
したがって、台車5により通箱6がラックセンタ4に搬入され、作業者は近くにあるバーコードリーダ7を手に取って電源を入れると、車体組立ホストコンピュータ10のコードリーダ識別部31がバーコードリーダ7を識別し、このバーコードリーダ7に読み込みプログラム送信部32からバーコードを読み込むためのプログラムを送信する。また、車体組立ホストコンピュータ10の操作リスト情報送信部33から操作リストがバーコードリーダ7に送信されるので、表示部35に「一般入庫操作」、「オールクリア操作」という操作リストが表示される。作業者が「一般入庫操作」を選択すると、車体組立ホストコンピュータ10の操作プログラム送信部34は「一般入庫操作」のための操作プログラムを送信すると共に、メーカの選択を促すメッセージを表示部35に表示する。
そして、作業者がバーコードリーダ7によりメーカリストがバーコードで記載されたリスト表から、これから搬入を行う部品の部品メーカに対応するバーコードの読み込みを行うと、車体組立ホストコンピュータ10のメーカデータ送信部38から必要な部品メーカ用のコードに関する部品メーカデータが送信される。これにより、バーコードリーダ7はその部品メーカ専用の読み取り端末となり、このバーコードリーダ7により、搬入された各通箱6のバーコードラベルLのバーコードの読み取り作業を行ない、搬入された全ての通箱6、つまり全ての部品の情報が車体組立ホストコンピュータ10の搬入部品確認部23に送信される。
(ラックセンタへの部品の搬入装置)
図2、図8に示すように、車体組立ホストコンピュータ10は生産計画データ記憶部20に記憶された生産計画データに基づいて生産計画通りに部品を生産ライン1の各部品組み立てステーションSに供給する順序を設定する順序設定部40を備えている。
生産ライン1には、複数の機種の車体2が受注に応じてランダムに搬送されるが、各部品組み立てステーションSでは、例えば、その日の何時何分にどの機種が搬送されてくるかが予め設定されているため、その時間にどの部品がどのくらい必要であるのかを生産計画から割り出すことができる。
そして、車体組立ホストコンピュータ10はこの順序設定部40の順序設定結果と搬入部品確認部23より送信される各通箱6の搬入部品データに基づいて各通箱6に対応する部品シュータ9を特定して割り当てる部品シュータ割当部41と順序設定部40の順序設定結果に基づいて対応する部品シュータ9のどの位置に通箱6を搬入するかを設定する部品シュータ搬入順序設定部42とを備えている。これら部品シュータ割当部41と部品シュータ搬入順序設定部42とにより搬入指示部26が構成されている。
搬入指示部26は、次に搬入すべき通箱6に対応する部品番号と色番号を部品棚8の上部に設けた指示ランプAに点灯表示する。そして、これに対応して、作業者がバーコードリーダ7により該当する通箱6のバーコードラベルLのバーコードを読み込み、これが正しい場合に搬入すべき部品シュータ9の指示ランプBが点灯表示する。したがって、作業者はその通箱6を指示ランプBが点灯した部品シュータ9に搬入する。このような指示ランプAと指示ランプBの点灯は部品シュータ割当部41と部品シュータ搬入順序設定部42により設定された順序で部品シュータ9に通箱6を搬入するために行われる。点灯した指示ランプBの部品シュータ9に当該通箱6が搬入された後に指示ランプBの横のボタンCが押圧されると、指示ランプAに次に搬入すべき部品番号と色番号が表示される。尚、通箱6のバーコードがバーコードリーダ7により読み込まれる際に、指示ランプBが点灯しない場合には、指示ランプAで表示された部品番号と色番号とは異なった通箱6であることが判明する。
ここで、同じ部品が収納された通箱6を複数個連続して搬入する場合には、最初の通箱6が搬入された後にボタンCが押圧されると指示ランプBは一旦は消灯し、一定の時間をおいてまた点灯する。これにより作業者は複数の通箱6を順に同じ部品シュータ9に搬入する場合に各通箱6を順々に確実に搬入することができる。尚、車体組立ホストコンピュータ10には部品シュータ9内の通箱6の配置状況を把握する通箱配置状況確認部43が設けられ、各部品シュータ9に通箱6が搬入される毎に、各部品シュータ9内の通箱6の配置状況が更新され、順序設定部40に通箱配置状況確認部43から信号が送信される。したがって、部品棚8の各部品シュータ9に最初に搬入し部品シュータ9の最も搬出側に位置する通箱6の部品は、次に生産ライン1に向けて搬出される部品となる。
また、部品シュータ搬入順序設定部42は生産計画データに基づいて連続して生産ライン1に供給できない部品が収納された端数部品が残存する通箱6が存在する場合には、この端数部品が供給された以降の早い時期、つまりこの端数部品が供給された後の次のタイミングで生産ライン1に供給される部品を収容した通箱6を端数部品が残存する通箱6の直ぐ後ろに設定する。つまり、通箱6には一日を4分割あるいは8分割した場合にその時間帯で生産に使用される部品が各々収納されているが、必ずしも通箱6に収納されている部品全てが一度に生産ラインに供給されるとは限らないため、端数部品の生ずる通箱6が存在する。このような通箱6が存在する場合には、その通箱6内の端数となった部品が使用されない限りその直後の通箱6内の部品は取り出せないことになるから、この端数部品が残存する通箱6の直後に次に生産ライン1に供給可能な部品を収容した通箱6が配置されるのである。
ここで、生産計画データに基づいて連続して生産ライン1に供給できない部品が収納された端数部品が残存する通箱6が存在する場合には、部品シュータ割当部41によりこの端数部品が収納された通箱6を部品シュータ9への割当から除外し、部品棚8とは別にこれを収納する端数パレット44(キャスタ付き)を設け、この端数パレット44に端数部品が残存する通箱6の搬入を促すようにしてもよい。尚、このように端数パレット44を設けた場合には、部品棚8の各部品シュータ9と同様の位置づけで端数パレット44の搬入側には指示ランプB、ボタンCが、搬出側には指示ランプE、ボタンGが設けられている(図2、図3参照)。
したがって、バーコードリーダ7により通箱6のバーコードラベルLのバーコードが読み込まれると、車体組立ホストコンピュータ10の搬入指示部26が指示ランプAに部品番号と色番号を点灯表示すると共に、搬入すべき部品シュータ9の指示ランプBを点灯表示する。
指示ランプBが点灯している部品シュータ9に指示ランプAに表示してある部品を収納した通箱6を搬入し、その後ボタンCを押圧すると、次に搬入すべき部品番号と色番号が指示ランプAに表示されると共に、搬入すべき部品棚8の指示ランプBが点灯する。そして、同様の操作を繰り返し通箱6を搬入する。これにより、各部品棚8の部品シュータ9の搬出側には生産順序に応じた最も早く生産ライン1に供給される部品が収納された通箱6が配置されることとなる。
(ラックセンタからの部品搬出装置)
図3、図8に示すように、車体組立ホストコンピュータ10は前述した生産計画データに基づいて生産計画通りに部品を生産ライン1の各部品組み立てステーションSに搬出できる順序を設定する順序設定部40を備えているが、この順序設定部40の設定結果に基づいて、どの部品シュータ9の搬出側にある通箱6の部品を何個搬出すべきかを移載指示部27を介して指示する搬出部品指示部45を備えている。
搬出部品指示部45は指示ランプDに車体番号、部品番号、色番号を表示すると共に、指示ランプEを点灯させ取り出すべき部品の個数(今回搬送する個数)を表示する。更に、搬出部品指示部45は指示ランプFを点灯させ搬送台車12の搬送パレット14に移載される部品の総個数を表示する。また、1つの部品が取り出される毎にボタンGが押されるが、このボタンGが押圧されると、指示ランプE、指示ランプFの個数を減算して表示する。したがって、搬出部品指示部45によりあと何個の部品が取り出されるべきであるかが、指示ランプE,Fに指示されることとなる。ここで、部品が通箱6から取り出され、空となった通箱6が取り出されると、次の通箱6が搬出側に移動するが、このように逐次変更される部品シュータ9内の通箱6の配置状況は、搬入指示部26からの情報を加味して通箱配置状況確認部43により把握されている。尚、ボタンG,Hは各々指示ランプE,Fと各々一体で構成してもよい。
このようにして、必要な部品が一つの部品シュータ9から搬送台車12の搬送パレット14に移載されて指示ランプEの個数がゼロとなり、その部品の搬出が完了したことを車体組立ホストコンピュータ10の搬出部品確認部46が検出すると、次に搬出すべき部品が収容された通箱6が収納された部品シュータ9の指示ランプEを搬出部品指示部45により点灯して個数を表示する。そして、最終的に指示ランプFの総個数の表示がゼロとなり移載指示部27を介して指示ランプFの表示色が変化する。その後、作業者によりボタンHが押圧されると、搬出部品確認部46を介して移載指示部27がこれを検出するので、台車供給指示部28により自走車13を待機エリアETから前記部品を搬出した部品棚8近傍の往路軌道K1に敷設された停止マーカSMまで移動させ係止部13aを突出した状態で停止待機させる。そして、作業者が搬送台車12の係止板13bと待機している自走車13の係止部13aを係合させ、起動ボタン13cを押釦することにより台車供給指示部28はこの押釦を検出して搬送パレット14を備えた自走搬送台車11を搬送先である部品組み立てステーションSに移動する指示を出力する。
ここで、ラックセンタ4には複数の部品棚8が配置されているが、搬出部品指示部45は部品の搬出が最も優先される部品棚8と、次に部品の搬出が優先される部品棚8とを区別するために、最も部品の取り出しが優先される部品棚8の指示ランプDを点灯し、二番目に部品の取り出しが優先される部品棚8の指示ランプDは点滅表示することができる。これにより、作業者が自分の近くにある部品棚8のみから部品を取り出すことを防止できる。尚、二番目以降に部品の取り出しが優先される部品棚8の指示ランプDは消灯しておくことも可能である。
したがって、指示ランプDに車体番号、部品番号、色番号が点灯表示されると共に、部品を取り出すべき部品シュータ9の指示ランプEが点灯すると、この指示ランプEが点灯している部品シュータ9の部品を搬送台車12の搬送パレット14に載置する。この作業を行っている際には、部品を移載する度毎にボタンGを押圧すると、該当する部品シュータ9の指示ランプEの個数と指示ランプFの総個数が減少してゆく。そして、最後の部品を取り出して指示ランプEの個数と指示ランプFの総個数がゼロとなると指示ランプFの表示色が変化するので、作業者は視覚的にも搬出が終了したことを知ることができ、その後ボタンHが作業者により押圧されると、自走車13は待機エリアETから前記部品を搬出した部品棚8近傍の往路軌道K1に敷設された停止マーカSMまで移動し係止部13aを突出した状態で停止待機する。そして、作業者が移載作業を終えた搬送台車12の係止板13bと前記待機している自走車13の係止部13aを係合させ、起動ボタン13cを押釦することにより自走搬送台車11が部品組み立てステーションSに移動する。
尚、前述した端数パレット44に生産計画データに基づいて連続して生産ライン1に供給できない部品が収納された端数部品が残存する通箱6が収納されている場合には、このは端数パレット44を各部品棚8と同等に扱って、ここから端数部品が収納された通箱6を搬入することができる。この場合には、端数パレット44の搬出側に設けた指示ランプEを確認し、ボタンGを押釦し、搬送パレット14への搬出を行う。
上記実施形態によれば、車体組立ホストコンピュータ10のコードリーダ識別部31にバーコードリーダ7のID情報を送信して、バーコードリーダ7を使用することを認識させ、車体組立ホストコンピュータ10の読み込みプログラム送信部32からバーコードを読み込み可能とするプログラムを受信し、これから読み込み作業を行う部品がどの部品メーカのものであるかについての情報を車体組立ホストコンピュータ10の部品メーカ受信部37に送信し、車体組立ホストコンピュータ10のメーカデータ送信部38から読み込み対象としている部品メーカ用のバーコードに関する部品メーカデータを受信して、部品の読み込みを行うことができるため、部品メーカに対応させて専用のバーコードリーダ7を準備しなくてもよくなり、部品メーカ別に設定されたバーコードに柔軟に対応できる。
その結果、部品メーカは異なっているものの、同様の作業で部品の納入作業を行うことができ、搬入作業を容易に行うことができるメリットがある。
また、複数ある各部品メーカが部品を搬入する場合に、搬入場所に置いてあるバーコードリーダ7を用いて簡単に搬入作業を行うことができるため、部品の種類が多く、多くの部品メーカが部品を搬入する場合でも簡単かつ単純な作業で部品の搬入を行うことができる。
バーコードリーダ7が複数の読み込み操作を可能としており、車体組立ホストコンピュータ10の操作リスト情報送信部33はバーコードリーダ7が要求している読み込み操作を選択させるための操作リスト情報を送信し、バーコードリーダ7により選択された読み込み操作要求に応じて必要な読み込み操作プログラムをバーコードリーダ7に送信する操作プログラム送信部34を備えているため、部品の入庫作業以外の作業を行う場合であってもコードリーダを使用することができる。よって、バーコードリーダ7の使用範囲を拡大することができる。
尚、この発明は前述した実施形態に限られるものではなく、例えば、通箱にバーコードが貼付された場合を例にして説明したが、このような一方向のみにデータをもつバーコードに限られず、縦横の2次元に情報をもつ2次元コードを適用することができる。また、通箱のバーコードリーダを読み込む場合について説明したが、部品そのものに貼付されたバーコードを読み込むような場合に適用することができる。
この発明の実施形態の全体平面図である。 この発明の実施形態の部品棚の搬入側から視た図である。 この発明の実施形態の部品棚の搬出側から視た図である。 図1のA矢視図である。 図1のB矢視図である。 図5の自走車格納状態を示す平面図である。 この発明の実施形態の全体システムを示すブロック図である。 この発明の実施形態の主として車体組立ホストコンピュータの機能ブロック図である。
符号の説明
7 バーコードリーダ(コードリーダ)
10 車体組立ホストコンピュータ
31 コードリーダ識別部
32 プログラム送信部
34 操作プログラム送信部
37 部品メーカ受信部
38 メーカデータ送信部

Claims (3)

  1. 複数の部品メーカから搬入される部品を読み込んでホストコンピュータに送信するコードリーダを用いた部品認識装置において、前記コードリーダから送信されるID情報に基づいて当該コードリーダを特定するコードリーダ識別部と、前記コードリーダ識別部により識別されたコードリーダにコードを読み込み可能とするプログラムを送信する読み込みプログラム送信部と、コードリーダが読み込み対象としている部品がどの部品メーカのものであるかについての情報をコードリーダから受信する部品メーカ受信部と、前記部品メーカ受信部により受信された部品メーカ用のコードに関する部品メーカデータをコードリーダに送信するメーカデータ送信部とを有することを特徴とするコードリーダを用いた部品認識装置。
  2. 前記コードリーダは複数の読み込み操作を可能としており、前記ホストコンピュータは前記コードリーダが要求している読み込み操作を選択させるための操作リスト情報を送信し、前記コードリーダにより選択された読み込み操作要求に応じて必要な読み込み操作プログラムをコードリーダに送信する操作プログラム送信部を備えていることを特徴とする請求項1記載のコードリーダを用いた部品認識装置。
  3. 複数の部品メーカから搬入される部品を読み込んでホストコンピュータに送信するコードリーダを用いた部品認識方法において、ホストコンピュータのコードリーダ識別部にID情報を送信して使用することを認識させ、ホストコンピュータの読み込みプログラム送信部からコードを読み込み可能とするプログラムを受信し、これから読み込み作業を行う部品がどの部品メーカのものであるかについての情報をホストコンピュータの部品メーカ受信部に送信し、ホストコンピュータのメーカデータ送信部から読み込み対象としている部品メーカ用のコードに関する部品メーカデータを受信して、部品の読み込みを行うことを特徴とするコードリーダを用いた部品認識方法。
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