JP2005272147A - 物品保管管理システム - Google Patents
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Abstract
【解決手段】複数の物品を収納するための容器が、物品の貸出返却を受け付ける受付部と容器の複数を収納する棚との間で搬送手段によって搬送され、棚に収納される各容器の収納位置を管理しながら搬送手段を搬送作動させて、物品の貸出及び返却を管理する管理手段Pが、受付部に設けた指示手段U1,U2にて物品の充填率を指定して容器の搬出が指示されると、物品の充填率がその指定された充填率である容器を受付部に搬送するように、搬送手段の搬送作動を制御する。
【選択図】図12
Description
前記棚に収納される各容器の収納位置及び各容器の物品の充填率を管理しながら、前記搬送手段の搬送作動を実行して、物品の貸出及び返却を管理する管理手段とが設けられた物品保管管理システムに関する。
このようなシステムの従来例として、物品としての図書を保管管理するシステムが開示されている。そして、この図書保管管理システムでは、各容器の図書の充填率を管理しながら各図書をサイズ別に仕分けて容器に収納すべく管理することが提案されている。
尚、このように各図書をサイズ別に仕分けて容器に収納する、いわゆるサイズ別仕分け管理を行うことによって、上記公報にも記載されているように、図書のサイズに合わせた収納部を棚に設けることにより、図書の収納効率の向上を図れることになるが、これ以外にも次の利点を挙げることができる。
図書を保管する際の姿勢としては、縦姿勢が好ましいものとなるが、図書を縦姿勢で容器に収納した状態において、サイズつまり高さが大きく異なる図書が混在していると、サイズの小さな図書を容器から取出すときに大きなサイズの図書のために取り出しにくくなる等、図書が扱い難くなる不利を招く虞があるが、サイズを揃えて容器に収納させるようにすれば、図書の容器からの出し入れを行い易い状態に維持できる等の利点がある。
本発明は、上記実情に鑑みて為されたものであって、その目的は、物品を収納する容器について充填率を適宜指定して、物品を指定した充填率の容器に適切に収納させることにより、上記従来技術の不具合を解消させる点にある。
従って、物品の充填率(空きスペース)を指定した容器が受付部に搬送されてくるので、例えば入庫する物品の量に合うような充填率の容器を指定して、その容器の空きスペースに物品を効率良く収納させることができ、これにより、従来のように受付部に充填率の低い容器が優先して搬送されるものでは、入庫する物品量に合うような充填率の容器に効率良く収納できないという不具合を適切に解消させることができる。
従って、例えば入庫物品の量を判断して複数個の容器に物品を分納させて、各容器の空きスペースが極力少ない状態(つまり充填率が高い状態)で収納効率を上げるようにすることができ、又、例えば入庫物品の量が多い場合には、充填率が低い複数個の容器を指定して入庫物品を収納させることにより、極力少ない数の容器を搬送させて作業能率の低下を回避させながら物品を収納させることができる。これにより、従来のように受付部に充填率の低い容器が優先して搬送されるものでは、各容器が同程度の中間的な充填率となって収納容量を有効に使用した満杯状態の容器ができにくくなるとともに、充填率が0の空の容器の数も少なくなるため、上記のように、入庫物品の量から適切な充填率の複数個の容器に物品を分納させて、各容器の収納効率を上げるようなことができず、又、入庫物品の量が多い場合には、中間的な充填率の多数の容器を何回も搬送させて収納作業を行うことが必要になって、作業能率が低下するという不具合が生じるのに対して、かかる不具合を適切に解消させることができ、もって、請求項1の好適な手段が得られる。
従って、物品の充填率と物品のサイズを併せて指定して容器の搬出を指示するので、例えば充填率のみを指定した容器の寸法が物品のサイズに対して大き過ぎる場合には、容器の収納効率が低下するおそれがあるのに比べて、容器の寸法を物品のサイズに適合させて、容器の収納効率の低下を回避させるようにしながら、各容器の分別データと、各容器に収納される物品の識別データと、各物品のサイズとを関連付けて各容器の物品の充填率を的確に管理して、各物品をサイズ別に仕分けて容器に適切に収納させることができ、もって、請求項1又は2の好適な手段が得られる。
従って、入庫モードとして、容器の充填率を指定する空きスペース指定入庫モードと、通常の入庫モードとを選択できるので、例えば貸し出し物品の返却量等の状況の応じて入庫モードを選択して、物品の入庫作業を適切に行うことができ、もって、請求項3の好適な手段が得られる。
従って、前記空きスペース指定入庫モードと、通常の入庫モードのいずれにおいても、寸法が異なる複数種の容器にその容器寸法に合ったサイズの物品を適切に収納させ、且つ、寸法が大小に異なる複数種の容器を、例えば棚側の同じ収納部ではなく、各容器用の収納部に収納させて収納効率を上げるようにしながら、各容器の物品の充填率を各容器の大きさに応じて適切に管理することができ、もって、請求項4の好適な手段が得られる。
従って、容器内で物品を厚さ方向に重ねて収納させる場合に、物品の高さと幅のうちの大きい方を基準にして、物品を収納する容器の大きさを選択することにより、物品サイズに適した収納形態で、しかも、選択した容器よりも物品が大きいために収納できないというような不都合を適切に回避させることができ、もって、請求項5の好適な手段が得られる。
従って、新規の物品として登録した後に紛失したような物品や、誤って登録したような物品が存在する場合には、その物品の情報を削除することができるので、物品の管理情報と実際の物品とを極力一致させて適正な物品の管理を行うことができ、もって、請求項1〜6のいずれか1項の好適な手段が得られる。
図1に示すように、物品としての図書の貸出や返却を受け付ける受付部Kと、複数の図書を収納するための容器Yの複数を収納する棚Rと、図書のサイズを計測して入力するために受付部Kとは別の箇所に設けた計測部としても機能する作業ステーションSと、受付部Kと棚Rとの間や、作業ステーションSと棚Rとの間で容器Yを搬送する搬送手段TPと、棚Rに収納される各容器Yの収納位置及び各容器Yの図書の充填率を管理しながら、搬送手段TPの搬送作動を実行して、図書の貸出及び返却を管理する管理手段P(図12参照)とが設けられて、物品としての図書を保管管理する図書保管管理システムが構成されている。
そして、容器Yとしては、寸法が大小に異なる複数種が設けられ、具体的には、図9及び図10に示すように、棚Rに収納した状態において、棚横幅方向に沿う幅Lや高さHが大小に異なり、棚奥行き方向に沿う幅Wが同じに形成された、大型容器YLと小型容器YSとの2種が用意されている。尚、各容器Yには、各容器Yを分別するための容器ナンバーをバーコードとして表示するバーコード表示体BCが装着されている。ちなみに、このバーコード表示体BCには、容器ナンバーが数字にて目視可能に記載されている。
前記大型容器YLには、基本的には、A2サイズの新聞類(図9(イ)参照)や、A4サイズ及びB5サイズの書籍類(図9(ロ)参照)が収納され、小型容器YSには、基本的には、A5サイズ及びB6サイズの書籍類(図10(イ)(ロ)参照)や、その他異形サイズの書物類(図10(ハ)参照)が収納されることになる。
そして、各収納形態において、新聞、書籍、及び書物類の並び方向での最大寸法、つまり図書を収納可能な最大寸法が予め設定され、その最大寸法から図書の厚みを順次減算して求められる空き寸法が小さいほど充填率が高いものとなり、本実施形態では、前記空き寸法を空きスペースと呼称する。
大型容器用の棚部RL及び小型容器用の棚部RSの夫々は、前記容器Yの収納部40を長手方向及び上下方向に備えるラック部分1L及び1Sを、棚奥行き方向に複数並べて備えている。そして、複数のラック部分1L及び1Sのうちの両端の間に位置するラック部分が、棚奥行き方向に駆動移動自在に構成され、隣接するラック部分の間にスタッカークレーン2の移動通路Tが選択的に形成されるようになっている。また、スタッカークレーン2を載せて搬送するトラバーサ3が、棚Rの一端部に沿って走行するように設けられている。尚、図示しないが、スタッカークレーン2には、棚の収納部40との間で容器Yを出し入れするための容器移載用のシングル式のフォークが備えられている。
そして、前記ラック部分1L、1Sの収納部40は、図11に示すように、左右一対の容器支持部40Aにて容器Yを支持するように構成されている。
前記サービスカウンターK1と前記リファレンスカウンターK2とは、基本的には同じ作業が行えるものであるが、通常は主として、サービスカウンターK1が使用される。そして、サービスカウンターK1の作業量が多過ぎるときに作業の援助を行う場合や、サービスカウンターK1やサービスステーションT1のメンテナンス作業を行うときに作業を継続する場合等において、リファレンスカウンターK2やリファレンスステーションT2が使用される。
前記軌道式搬送台車10は、前記リファレンスステーションT2の下方側に位置させて設けた第2中継コンベヤ11と、前記高速リフター6に接続する前記第1中継コンベヤ9との間での搬送を行う。第2中継コンベヤ11は、第1中継コンベヤ9と同様に、軌道式搬送台車10との間で容器Yを移載する搬出用コンベヤ部11A及び搬入用コンベヤ部11Bを備えている。
図4にも示すように、前記第2中継コンベヤ11と前記リファレンスステーションT2に対応させて設けたリファレンスステーション形成用のコンベヤ12との間に、垂直搬送用のリフター13が設置されている。
前記ホストコントローラP1には、前記サービスカウンターK1に設置される第1端末21、前記リファレンスカウンターK2に設置される第2端末22、前記作業ステーションSに設置される第3端末23、図書館の管理室等に設置される第4端末24、利用者のサービスフロアに設置される第5端末25等の多数の端末が接続される。
叉、バーコード表示体Bが装着された図書、すなわち、ホストコントローラP1に登録された図書は、前記台車Dを用いて諸々の箇所に搬送される。そして、本閉架式保管部において保管管理する場合には、地下の作業ステーションSに運搬される。尚、作業ステーションSでの作業については、「初期登録作業」として後述する。
ここで、上記図書として、例えば雑誌のように各別の存在として管理する図書の複数を一冊に綴じたときには、その綴じたものを一冊の図書として、計測器Jにてサイズを計測した計測データをシステムコントローラP2に入力する。
つまり、前記システムコントローラP2は、前記載置台30に位置する図書の識別データ(図書ナンバー)が入力された状態において、前記計測器Jにて計測された計測データが入力されるに伴って、入力された前記識別データ(図書ナンバー)と前記計測データとを対応付けて記憶するように構成されている。
そのため、システムコントローラP2は、図書のサイズとして、前記計測器Jにて計測された高さ、幅、及び厚さを管理して、後述の「通常入庫モード」において、上記高さと幅のうちの大きい方を基準にして、A4,A5等の図書のサイズに応じた容器Yの選択を行うように構成されている。具体的には、A4サイズとB5サイズの場合には、大型容器YLと小型容器YSのいずれかが選択され、A5サイズとB6サイズの場合には、小型容器YSが選択される。
本システムの作業としては、入庫作業として、「通常入庫作業」と「空きスペース指定入庫作業」とがあり、出庫作業として、「通常の出庫作業」と「相乗り入庫作業」とがあり、その他の作業として、「詰替え作業」、「蔵書点検作業」、「リロケーション」、「初期登録作業」等の作業があり、次に各作業について説明する。
尚、これらの作業のいずれを実行するかの選択は、第1〜第3端末21〜23や第1〜第3設定器U1〜U2にて各作業モードを設定して行うことになる。また、これらの作業は、各所で行えるものであるが、以下の説明においては、主として実行する箇所を特定して説明する。
通常入庫作業は、主として、サービスカウンターK1を用いて行われるものであって、図12に示すように、先ず、サービスカウンターK1の第1端末21が備えるバーコードリーダーBRにて、利用者から返却された返却図書のバーコード表示体Bを読み取って、返却する図書の識別情報、つまり図書ナンバーを入力する。
次に、返却する図書を必要に合わせて台車Dに載せて、サービスステーションT1に運搬する。第1設定器U1にて「通常入庫」を設定したのち、バーコードリーダCRにて、返却図書のバーコード表示体Bを読み取って、返却する図書の識別情報、つまり図書ナンバーを入力する。複数の図書がある場合には、複数の図書の図書ナンバーを順次入力する。その図書ナンバーの入力が終了すれば、設定を入力する。
この設定の入力に伴って、システムコントローラP2が、設定された図書のサイズに応じて収納可能な容器Yを検索して、検索した容器YをサービスステーションT1に搬出する作業指令を棚管理コントローラU5や搬送用コントローラU6に指令することになる。ここで、通常は、例えば棚Rの出口側(図6でトラバーサ3側)近くで短時間で搬出できる位置の小型容器YSが検索される。そして、棚管理コントローラU5や搬送用コントローラU6が、指令された容器Yを搬出するために作動して、対象とする容器YがサービスステーションT1に搬送される。
容器Yが到着すると、バーコードリーダCRを用いて容器Yのバーコード表示体BCを読み取る等により、容器Yの識別情報を入力する。そして、返却する図書のバーコード表示体BをバーコードリーダCRにて読み取って、その容器Yに図書を収納することを入力した後、図書を容器Yに収納する。その容器Yに収納可能な図書の全てを収納すると、完了を入力する。
完了が入力されるに伴い、システムコントローラP2は、図書の収納が完了した容器Yを棚Rに搬入すべく、棚管理コントローラU5や搬送用コントローラU6に指令することになる。そして、棚管理コントローラU5や搬送用コントローラU6が、指令された容器Yを棚Rに搬入するために作動して、対象とする容器Yが棚Rに搬入される。
このとき、システムコントローラP2は、入庫が指令された図書が残存するか否かを判断して、残存する場合には、その残存する図書を収納する容器Yを上述と同様に検索することになる。その後は手順は、上記と同様である。
この空スペース指定入庫作業は、上記通常入庫作業と同様に、サービスカウンターK1の第1端末が備えるバーコードリーダーBRにて、返却図書のバーコード表示体Bを読み取って、返却する図書の図書ナンバーを入力する。そして、図書ナンバーの入力が終了した返却する図書を、必要に合わせて台車Dに載せてサービスステーションT1に運搬する。
次に、第1設定器U1にて「空きスペース指定入庫」を設定した後、引き続いて、図14に示す第1設定器U1の表示画面に表示された内容に基づいて、必要事項を入力する。すなわち、入庫する図書のサイズから判断して、容器Yのタイプの選択を入力し(つまり、この容器の選択により、A4、A5等の図書のサイズと、大型容器YLか小型容器YSかの容器の大きさとを指定し)、希望する空きスペース(図書の充填率)、及び、必要とする容器数を入力し、設定完了を設定ボタンの操作により入力する。ここで、空きスペースとして、平置容器の場合は、空容器から30cmまでの範囲で選択でき、横置1列容器の場合は、空容器から60cmまでの範囲で選択でき、縦置2列容器の場合は、空容器から60cmまでの範囲で選択できる。
ちなみに、上記表示画面において、スペースの選択の横側には、各スペースに対応して現在存在する容器数が表示される。
容器Yが到着すると、「通常入庫作業」と同様に、バーコードリーダーCRを用いて容器Yのバーコード表示体BCを読み取る等により、容器Yの識別情報を入力する。そして、返却する図書のバーコード表示体BをバーコードリーダCRにて読み取った後、図書を容器Yに収納する。その容器Yに収納可能な図書の全てを収納すると、完了を入力する。
完了が入力されるに伴い、システムコントローラP2が、図書の収納が完了した容器Yを棚Rに搬入すべく、棚管理コントローラU5や搬送用コントローラU6に作業を指令することになり、容器Yが棚Rに搬入される。
このとき、システムコントローラP2は、指令された容器Yが残存するか否かを判断して、残存する場合には、その残存する容器Yを上述と同様に検索することになり、その後の手順は、上記と同様である。
通常の出庫作業は、前述した貸出要求書がサービスカウンターK1にて図書館員に渡されることによっておこなわれる。図書館員は、第1設定器U1にて「通常出庫」を設定した後、貸出要求書に記載された図書ナンバーを入力する。複数の図書がある場合には、全ての図書について図書ナンバーを入力することは勿論である。尚、例示はしないが、図書の識別情報が入力されるに伴って、その入力された図書の図書ナンバー及び図書名、その図書を収納する容器を識別する容器ナンバー等の容器Yの識別情報、並びに、図書のタイプが、第1設定器U1の表示画面に表示される。
図書の識別情報の入力が完了すると、設定を入力する。
容器Yが到着すると、バーコードリーダCRを用いて容器Yのバーコード表示体BCを読み取る等により、容器Yの識別情報を入力する。その入力に伴って、例示はしないが、その容器Yから取り出す図書の図書ナンバー、及び、図書名が第1設定器U1の表示画面に表示される。
表示された図書を容器Yから取り出して、その図書のバーコード表示体BをバーコードリーダCRにて読み取ると、表示されている図書のうちでバーコードを読み取られた図書に対応する部分が、赤色等他の部分と異なる色に変化して、取り出された図書であることが明示される。このとき、システムコントローラP2即ち管理手段Pが、取り出された図書を貸出中の図書として、その識別データ(図書ナンバー)と図書のサイズとを関連付けて記憶する。
このとき、システムコントローラP2は、指令された容器Yが残存するか否かを判断して、残存する場合には、その残存する容器Yを上述と同様に検索することになり、その後の手順は、上記と同様である。
図書館員は、貸出要求書に記載された全ての図書の取り出しが完了すると、それらの図書のうちの一つの図書に貸出要求書を挟む。そして、必要に応じて、取り出した図書を台車Dに載せて、サービスカウンターK1に運んで利用者に手渡すことになる。
この相乗り入庫作業は、上述の「通常の出庫作業」を行う際に、利用者から返却された図書であって、出庫された容器Yに収納可能な図書がある場合には、その容器Yに図書を収納して入庫するものであり、上記した「通常の出庫作業」において、その容器Yについての全ての図書の取り出しが完了したときに、上述した「完了を入力」する代わりに、「相乗り入庫」を設定することにより、開始される。
そして、この相乗り入庫作業は、通常の入庫作業と同様に、入庫する図書のバーコード表示体BをバーコードリーダCRにて読み取って、表示画面に表示された図書名を確認しながら、容器Yに図書を収納する。全ての図書の収納が完了すると、設定を入力する。
設定が入力されるに伴い、システムコントローラP2が、作業が完了した容器Yを棚Rに搬入すべく、棚コントローラU5や搬送用コントローラU6に作業を指令することになり、容器Yが棚Rに搬入される。
このとき、システムコントローラP2は、出庫のために指令された容器Yが残存するか否かを判断して、残存する場合には、その残存する容器Yを上述と同様に検索することになり、その後の手順は上記と同様である。
図書館員は、貸出要求書に記載された全ての図書の取り出しが完了すると、それらの図書のうちの一つの図書に貸出要求書を挟む。そして、必要に応じて、取り出した図書を台車Dに載せて、サービスカウンターK1に運んで利用者に手渡すことになる。
この詰替え作業は、空の容器Yを作成するために、図書の詰替えにより容器Yの充填率を高めるように図書の詰替えを行うものであり、主として、作業ステーションSにて行われる。
すなわち、作業ステーションSに設けた第3設定器U3にて「詰替え」を設定したのち、引き続いて、図15に示す第3設定器U3の表示画面に表示された内容に基づいて、必要事項を入力する。
先ず出庫設定方法を選択する。この出庫設定方法としては、出庫する容器Yの総数を指定する出庫容器数設定と、詰替え作業によって作成する容器数を指定する作成空容器数設定とがあり、これらのいずれかを選択する。ちなみに、出庫容器数設定の場合には、詰替え作業の結果として、作成される空の容器数はわからないものであるが、作業量を把握し易いものである。
次に容器Yのタイプの選択を行い、引き続き容器数を入力して、設定を入力する。ちなみに、容器Yのタイプが選択された時点で、その容器Yのタイプの現在の充填率を含めた全体の状態が表示されるようになっており、容器数の設定の目安となるようになっている。
容器Yが到着すると、バーコードリーダCRを用いて容器Yのバーコード表示体BCを読み取る等により、容器Yの識別情報を入力する。この情報の入力に伴って、第3設定器U3の表示画面に、その容器Yに現在収納されている図書のすべてについて、その図書ナンバーと図書名が表示される。
次に行う作業は、その容器Yを空にするために図書を取り出す取出し作業と、その容器Yを満杯にするために図書を収納する収納作業とがあり、取り出した図書が存在する状態であれば、いずれをも任意に選択できるものであるが、先ず取出し作業について説明する。
その容器Yから全ての図書を取出した後、設定を入力するに伴って、システムコントローラP2が、全ての図書が取出されて空となった容器Yを棚Rに搬入すべく、棚管理コントローラU5や搬送用コントローラU6に作業を指令することになり、容器Yが棚Rに搬入される。
引き続いて、システムコントローラP2は、作業ステーションSに次に搬送する容器Yを検索して、上述と同様に、検索した容器Yを作業ステーションSに搬出する作業指令を棚管理コントローラU5や搬送用コントローラU6に指令することになり、指令された容器Yが作業ステーションSに搬送される。
完了が入力されるに伴い、システムコントローラP2が、作業が完了した容器Yを棚Rに搬入すべく、棚コントローラU5や搬送用コントローラU6に作業を指令することになり、容器Yが棚Rに搬入される。
このとき、システムコントローラP2は、出庫すべき容器Yが残存するか否かを判断して、残存する場合には、その残存する容器Yを上述と同様に検索することになり、その後の手順は上記と同様である。
ちなみに、本実施形態では、棚Rを移動棚形式に構成している関係上、この詰替え作業にて扱う容器Yとしては、棚Rの各ラック部分1L及び1Sのうちで、空きスペースの多い容器Yが多く存在するラック部分を優先して選択して、そのラック部分の容器Yを集中して入出庫することが望ましいものであり、また、そのように選択されたラック部分1L及び1Sに収納される容器Yのうちでは、出庫実績が無い容器Yを出庫実績がある容器Yより優先し、且つ、出庫実績が無い場合やある場合の夫々において、空きスペースが多い容器Yほど優先する方が望ましいものであり、本実施形態においては、システムコントローラP2が上記優先関係に基づいて出庫する容器Yを選択するようになっている。
この蔵書点検作業は、容器Yに収納されている図書が、システムコントローラP2が記憶している通りであるか否かを検査するためのものであり、主として、作業ステーションSにて行われる。
すなわち、作業ステーションSに設けた第3設定器U3にて「蔵書点検」を設定したのち、引き続いて、図16に示す第3設定器U3の表示画面に表示された内容に基づいて、必要事項を入力する。
先ず容器Yのタイプを選択する。次に、選択した容器Yのタイプ、つまり大型容器YL叉は小型容器YSに対応する棚部RL叉はRSのうちで、作業対象とするラック部分1L叉は1Sを選択すると共に、点検する容器数をテンキーより入力し、最後に設定を入力する。
尚、各棚部RL及びRSの各ラック部分1L及び1Sは、並び順にアイル番号が付されており、図16においては、このアイル番号が表示されるようになっている。
容器Yが到着すると、バーコードリーダCRを用いて容器Yのバーコード表示体BCを読み取る等により、容器Yの識別情報を入力する。この情報の入力に伴って、第3設定器U3の表示画面に、その容器Yに現在収納されている図書のすべてについて、その図書ナンバーと図書名が表示される。
この表示が行われた時点で、容器Y内の図書の全てを台車Dに移し替える等により、容器Yから一旦取出す。そして、取出しが完了すれば、今度は、取出した図書のバーコード表示体BをバーコードリーダCRにて読み取り、再び収納する図書を確定する情報を入力したのち、図書を容器Yに収納することになる。
上記の読み取りに伴い、表示画面に表示されている図書の情報のうちでバーコードを読み取られた図書に対応する部分が、赤色等他の部分と異なる色に変化して、以前に収納されていて再び収納される図書であることが明示される。従って、バーコードを読み取っても表示が変化しない場合には、システムコントローラP2が、図書の収納を正しく管理していない図書である。このような図書に対する処理としては、第3設定器U3にて、入庫を指令して容器Yに収納するか、削除を設定して別途処理することになる。
一つの容器Yに対する作業の完了に伴って、完了を入力すると、システムコントローラP2が、蔵書点検が終了した容器Yを棚Rに搬入すべく、棚管理コントローラU5や搬送用コントローラU6に指令することになり、容器Yが棚Rに搬入される。
このとき、システムコントローラP2は、作業ステーションSに次に搬送する容器Yが残存するか否かを判断して、残存する場合には次の容器Yを検索して、上述と同様に、検索した容器Yを作業ステーションSに搬出する作業指令を棚管理コントローラU5や搬送用コントローラU6に指令することになり、指令された容器Yが作業ステーションSに搬送される。その後の手順は、上記と同様である。
このリロケーション作業は、半年または1年などの設定期間内において、入出庫の実績の無い容器Yを、棚Rの奥側に配置替えすることを目的とするものであり、作業用ステーションSの第3設定器U3から「リロケーション」が設定されると、配置替え作業が開始される。
すなわち、システムコントローラP2は、記憶管理している容器Yの出庫実績に基づいて、上記設定期間内において出庫の実績の無い容器Yと、それが収納されている棚内の位置とを検索する。次に、その出庫実績の無い容器Yよりも棚Rの奥側に位置する容器Yのうちで、出庫実績のある容器Yを検索して、その出庫実績のある容器Yを、棚R内に予め設けた仮置き収納部に移動させる。そして、次に出庫実績の無い容器Yを、出庫実績がある容器Yが収納されていた収納部4に収納し、最後に出庫実績がある容器Yを出庫実績の無い容器Yが収納されていた収納部4に収納する。
以上の手順で、容器Yの配置替えが行われることになる。
この初期登録作業は、上述した如く、ホストコントローラP1にて登録処理された図書のうちで、閉架式の本図書保管管理システムでの管理が指定された図書を対象として行われるものであって、主として作業ステーションSにて実行される。
すなわち、作業用ステーションSの第3設定器U3から「初期登録」が設定されると、初期登録作業が開始されることになり、そして、図17に示す第3設定器U3の表示画面に表示された内容に基づいて、必要事項を入力しながら作業を進めることになる。
図17に示す表示画面には、ホストコントローラP1からシステムコントローラP2を経由して、第3設定器U3に通信された「登録対象となる図書の情報」が表示されている。叉、第4端末24の説明のときに記載した如く、登録対象となる図書が台車Dに載せられて作業ステーションSに予め搬送されている。
作業者は、登録対象とする図書の情報を入力する。この入力方法は、表示画面内からマウスのクリック等により登録対象の図書を直接選択する、登録対象とする図書のバーコード表示体BをバーコードリーダCRにて読み取る、又は、図書の図書ナンバーを表示画面のテンキーを用いて入力する、のうちのいずれかによって行う。
登録対象の図書が選択されるに伴い、表示画面に表示されている表示されている図書の情報のうちで選択された図書に対応する部分が、反転表示状態に変化して、図書の選択が正しく行われたことが確認できる。
ちなみに、計測を失敗したときなどにおいては、表示画面のサイズ入力/ 変更を指定することにより、登録データを修正できるようになっている。
このようにして図書の登録を順次行なうことになり、そして、図書の登録を終了するときには、表示画面の設定完了を指定する。
容器Yが到着すると、バーコードリーダCRを用いて容器Yのバーコード表示体BCを読み取る等により、容器Yの識別情報を入力する。そして、その容器Yに収納する図書のバーコード表示体BをバーコードリーダCRにて読み取って、その容器Yに図書を収納することを入力した後、図書を容器Yに収納する。その容器Yに収納可能な図書の全てを収納すると、完了を入力する。
このとき、システムコントローラP2は、初期登録済で入庫前の図書、つまり入庫を必要とする図書が残存するか否かを判断して、残存する場合には、その残存する図書を収納する容器Yを上述と同様に検索することになる。その後は手順は、上記と同様である。
以上より、システムコントローラP2は、計測器Jからの入力情報に基づいて作業ステーションSに搬送する容器Yを特定して、棚Rと作業ステーションSとの間での容器Yの搬送を実行するように構成されている。
以下、別の実施形態について列挙する。
上記実施形態では、受付部Kの指示手段U1,U2にて、物品の充填率や、物品のサイズや、容器の大きさや、容器の個数等を指定して容器Yの搬出を指示できるようにしたが、必ずしも、これら全ての項目を常に指定する必要はなく、種々の形態が可能である。以下、いくつかの例を示す。
a)物品の充填率のみを指定してもよい。
b)物品の充填率に加えて、容器の個数を併せて指定してもよい。
c)物品の充填率に加えて、物品のサイズを併せて指定してもよい。
d)物品の充填率に加えて、容器の個数と、物品のサイズとを併せて指定してもよい。
又、物品の充填率(空きスペース)を指定するのに、長さ(cm)ではなく、選択した容器Yの収納可能な最大寸法に対する割合(%)で指定することもできる。この場合、前記台車Dの物品(図書)を並べる棚の手間側側面に、上記割合(%)を表す目盛を付しておくと便利である。
更に、容器Yの別形態として、搬送用の大きめの容器が、複数のサブ容器を格納できるようにし、そのサブ容器の中に、管理する物品(図書等)を収納させるように構成してもよい。
上記実施形態では、棚Rを、並置したラック部分を並び方向に移動させてスタッカークレーン2用の通路を形成する移動ラック式に構成したが、各ラック部分に対してスタッカークレーン2用の通路が固定して形成されている固定ラック式でもよい。又、棚のラック部分を、上下あるいは水平方向に回転させて、固定位置の物品出し入れ部に移動させる回転ラック式でもよい。
又、上記実施形態では、棚Rの各収納部40に1個の容器Yを収納させるとともに、スタッカークレーン2側に容器移載用のシングル式のフォークを備えるようにしたが、これ以外に、各収納部40の奥行き方向に2個の容器Yを並べて収納させるとともに、スタッカークレーン2側に、手前側と奥側の2個の容器を移載できるダブル式のフォークを備えるようにしてもよい。
P 管理手段
R 棚
RL 収納部
RS 収納部
TP 搬送手段
U1,U2 指示手段
U3 指令手段
Y 容器
Claims (1)
- 複数の物品を収納するための容器を、物品の貸出返却を受け付ける受付部と前記容器の複数を収納する棚との間で搬送する搬送手段と、
前記棚に収納される各容器の収納位置及び各容器の物品の充填率を管理しながら、前記搬送手段の搬送作動を実行して、物品の貸出及び返却を管理する管理手段とが設けられた物品保管管理システムであって、
前記受付部に設けた指示手段にて、物品の充填率を指定して容器の搬出を指示できるように構成され、且つ、物品の充填率に加えて、容器の個数を併せて指定できるように構成され、
前記管理手段が、前記指示手段の指示情報に基づいて、物品の充填率が指定された充填率である容器を指定された個数分前記受付部に搬出するように、前記搬送手段の搬送作動を制御するように構成されている物品保管管理システム。
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