JP2008012782A - 液吐出不良検出装置、インクジェット記録装置、および液吐出不良検出方法 - Google Patents

液吐出不良検出装置、インクジェット記録装置、および液吐出不良検出方法 Download PDF

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和正 伊藤
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和哉 村田
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Abstract

【課題】少ない部品点数で、構造簡単にしてコスト高を招くことなく、液吐出不良の検出を確実とする。
【解決手段】インクジェットヘッド16からインク滴を発射し、その液吐出方向n1………と直角に交叉する方向に向けて、半導体レーザ、LED等の発光素子30a、30bから光ビーム34a、34bを発し、その光ビームがインク滴に衝突したときに生ずる散乱光を受光することによりフォトダイオード等の受光素子40で受光データを取得し、その受光データから液体吐出不良を検出する。発光素子は、光ビームを液吐出方向と直角に交叉する方向に向けて複数平行に備える。ビームストッパ33を備え、光ビームがインク滴に衝突しなかったときに、光ビームを受け止めて迷光することを防止する。
【選択図】図2

Description

この発明は、発光素子から発した光ビームを、インク滴等の液体の吐出方向と直角に交叉する方向に向けて備え、発光素子から発した光ビームを受光することにより受光素子で受光データを取得し、その受光データから液体吐出不良を光学的に検出する液吐出不良検出装置、および液吐出不良検出方法に関する。ならびに、そのような液吐出不良検出装置や液吐出不良検出方法を用いて液体吐出不良を光学的に検出可能として、インクジェットヘッドから吐出するインク滴で記録媒体に画像を記録するインクジェット記録装置に関する。
従来、インクジェット記録装置では、微細なノズルから微小なインク滴を吐出するインクジェットヘッドを備え、そのインクジェットヘッドと用紙等の記録媒体とを相対的に移動しながら、ノズルからインク滴を吐出して記録媒体に画像を記録していた。この種のインクジェット記録装置は、高速かつ低騒音であり、記録媒体の種類に制約が少なく、カラー化も容易であるなどの利点があることから、現在広く普及している。
ところが、微細なノズルからインク滴を吐出することから、停止時にインクが乾燥しやすく、またインクでノズル面が濡れてノズル面に紙粉等の粉塵が付着しやすく、さらにノズルから空気が入ることがあるなどの問題があり、これらに起因して不吐出となったり吐出方向が曲がったりしてインク滴の吐出不良が発生し、画像にドット抜けや白筋などを生じて画像品質が低下する不具合があった。
このような不具合の発生を防止すべく、従来のインクジェット記録装置の中には、LED等の発光素子とフォトダイオード等の受光素子とを備え、発光素子から、インク滴の吐出方向と直交する方向に光ビームを発してその光ビームを受光素子で受ける構成とし、受光素子の受光光量の変化から、液体の吐出不良を光学的に検出する液吐出不良検出装置を備えるものがある。
具体的に、液吐出不良を検出するときには、発光素子から光ビームを発して後、端のノズルから順にインク滴を吐出し、光ビームがインク滴に衝突することに起因する受光素子の受光光量の低下からインク滴の吐出を確認し、衝突することなくそのまま通過して受光光量に低下がないことからインク滴の吐出不良を検出していた。吐出不良を検出したときには、インクジェットヘッドを復旧装置位置へと移動し、復旧装置で吐出不良を生じたノズルからインクを吸引して復旧していた。
このような液吐出不良検出装置を備えるインクジェット記録装置には、従来、例えば下記の特許文献1ないし3に記載のものがある。特許文献1に記載のインクジェット記録装置では、光の回折等のためにインクジェットヘッドが長くなれば長くなるほど不吐出の検知を確実に行えなくなることに鑑み、複数のノズルからのインク滴吐出を半分ずつ分割して検出するようにしている。
また、例えば下記の特許文献2に記載のインクジェット記録装置では、吐出不良を生じたときにノズルからインクを吸引して復旧する回復装置を記録領域の外側に備えることから、装置が大型化したり、インクを無駄に消費したりすることに鑑み、支持部材を中心としてインクジェットヘッドを、ノズルが記録媒体に対向する位置から所定角度外れた位置まで、回動自在に支持している。
また、例えば下記の特許文献3に記載のものでは、発光装置と受光装置とを対として並列に複数対配置し、液滴の不吐出とともに、不適切な吐出も検知していた。
特許3501599号公報 特開2005-119268号公報 特開2003-276171号公報
しかしながら、上述した液体の吐出不良を光学的に検出する液吐出不良検出装置を備えるインクジェット記録装置では、インク滴がある場合にも十分な受光光量があることから、インク滴がない場合との受光素子の受光光量の差が小さく、吐出不良の検知が不確実である問題があった。
また、特許文献1に記載の従来の液吐出不良検出装置のように、複数のノズルからのインク滴吐出を半分ずつ分割して検出したり、特許文献2に記載の従来の液吐出不良検出装置のように、支持部材を中心としてインクジェットヘッドを回動自在に支持したりすると、構造が複雑化する問題があった。
さらに、特許文献3に記載の従来の液吐出不良検出装置では、受光距離と光回析との相関関係にともなう光量検知感度に問題があり、特に長いヘッドの場合において液体の不吐出検出が難しく、また液体の不適切な吐出を検知するために、発光装置と受光装置とを並列に複数対配置する場合においても、発光装置と受光装置とを対として構成する必要があり、構造が複雑で、コスト高を招く問題があった。
そこで、この発明の第1の目的は、インク滴等の液体の吐出方向と直交する方向に発光素子から光を発してその光を受光素子で受ける構成とし、受光素子の受光光量の変化から、液体の吐出不良を検出する液吐出不良検出装置において、少ない部品点数で、構造簡単にしてコスト高を招くことなく、液吐出不良の検出を確実とすることにある。
この発明の第2の目的は、液体の不吐出のみならず、吐出方向や吐出スピードに異常がある不適切な吐出も検出可能とすることにある。
この発明の第3の目的は、小型化を可能とすることにある。
この発明の第4の目的は、液吐出不良検出装置を組み込んだ機器内において、発光素子から発した光が迷光することを防止することにある。
この発明の第5の目的は、吐出液の曲がり検知を効率よく行うことにある。
この発明の第6の目的は、吐出液の曲がり検知をより一層効率よく行うことにある。
この発明の第7の目的は、構造を単純化して取り扱いを簡単とし、コストの低減を図るとともに、小型化を可能とすることにある。
この発明の第8の目的は、より高度な吐出異常検知を可能とし、検知性能を向上することにある。
この発明の第9の目的は、受光素子により散乱光を、効率よく低コストで検知可能とすることにある。
この発明の第10の目的は、受光素子により散乱光を、効率よく高感度で検知可能とすることにある。
この発明の第11の目的は、少ない部品点数で、構造簡単にしてコスト高を招くことなく、インク滴の吐出不良を確実に検出可能としたインクジェット記録装置を提供することにある。
この発明の第12の目的は、少ない部品点数で、構造簡単にしてコスト高を招くことなく、インク滴の吐出不良を確実に検出可能とした液吐出不良検出方法を提供することにある。
この発明の第13の目的は、曲がり量を計測してより高感度な吐出異常検知を可能とした液吐出不良検出方法を提供することにある。
このため、請求項1に記載の発明は、上述したこの発明の第1の目的を達成すべく、
半導体レーザ、LED等の発光素子から発した光ビームを液吐出方向と直角に交叉する方向に向けて備え、前記発光素子から発した光ビームを受光することによりフォトダイオード等の受光素子で受光データを取得し、その受光データから液体吐出不良を検出する液吐出不良検出装置において、
前記受光素子を、前記発光素子が発する光ビームのビーム径から外れた位置であって、光ビームがインク滴等の吐出液に衝突したときに生ずる散乱光を受光し得る位置に配置することを特徴とする。
請求項2に記載の発明は、上述したこの発明の第2の目的を達成すべく、請求項1に記載の液吐出不良検出装置において、光ビームを液吐出方向と直角に交叉する方向に向けて複数平行に備えることを特徴とする。
請求項3に記載の発明は、上述したこの発明の第3の目的を達成すべく、請求項2に記載の液吐出不良検出装置において、前記発光素子の1つから発した光ビームを元に互いに平行な複数の光ビームを形成するビームスプリッタ、ミラー等の光学素子を備えることを特徴とする。
請求項4に記載の発明は、上述したこの発明の第3の目的を達成すべく、請求項3に記載の液吐出不良検出装置において、前記光学素子で、前記発光素子の1つから発した光ビームを分割して互いに平行な複数の光ビームを形成することを特徴とする。
請求項5に記載の発明は、上述したこの発明の第3の目的を達成すべく、請求項3に記載の液吐出不良検出装置において、前記光学素子で、前記発光素子の1つから発した光ビームを折り返して互いに平行な複数の光ビームを形成することを特徴とする。
請求項6に記載の発明は、上述したこの発明の第4の目的を達成すべく、請求項1ないし5のいずれか1に記載の液吐出不良検出装置において、光ビームがインク滴等の吐出液に衝突しなかったときに、光ビームを受け止めて迷光することを防止するビームストッパを備えることを特徴とする。
請求項7に記載の発明は、上述したこの発明の第5の目的を達成すべく、請求項1ないし6のいずれか1に記載の液吐出不良検出装置において、同様に半導体レーザ、LED等よりなる第2の発光素子を備え、その第2の発光素子から、液吐出方向と直角ではあるが、交叉しないでその吐出方向に近接する位置を通過する第2の光ビームを発することを特徴とする。
請求項8に記載の発明は、上述したこの発明の第6の目的を達成すべく、請求項7に記載の液吐出不良検出装置において、液吐出方向を挟んで前記第2の発光素子を2つ備え、それら2つの前記第2の発光素子を液吐出方向において前後にずらせて設けることを特徴とする。
請求項9に記載の発明は、上述したこの発明の第7の目的を達成すべく、請求項1ないし8のいずれか1に記載の液吐出不良検出装置において、発光素子や、その発光素子が発する光を絞るコリメートレンズ等の絞り部材などの、光ビームを発生する部材を一体的に構成することを特徴とする。
請求項10に記載の発明は、上述したこの発明の第8の目的を達成すべく、請求項1ないし9のいずれか1に記載の液吐出不良検出装置において、インク滴等の吐出液による印字面の下流位置で、光ビームが液吐出方向と交叉することを特徴とする。
請求項11に記載の発明は、上述したこの発明の第9の目的を達成すべく、請求項1ないし10のいずれか1に記載の液吐出不良検出装置において、前記受光素子を、光ビームを中心としてまわりに複数個配設することを特徴とする。
請求項12に記載の発明は、上述したこの発明の第10の目的を達成すべく、請求項1ないし10のいずれか1に記載の液吐出不良検出装置において、前記受光素子を環形状につくり、光ビームを中心として配設することを特徴とする。
請求項13に記載の発明は、上述したこの発明の第11の目的を達成すべく、インクジェットヘッドから吐出するインク滴で記録媒体に画像を記録するインクジェット記録装置において、請求項1ないし12のいずれか1に記載の液吐出不良検出装置を備えることを特徴とする。
請求項14に記載の発明は、上述したこの発明の第12の目的を達成すべく、液吐出不良検出方法において、半導体レーザ、LED等の発光素子から光ビームを発するとともに、液吐出ヘッドからインク滴等の吐出液を発射し、光ビームが吐出液に衝突したときに生ずる散乱光を受光することによりフォトダイオード等の受光素子で受光データを取得し、その受光データから液体吐出不良を検出することを特徴とする。
請求項15に記載の発明は、上述したこの発明の第13の目的を達成すべく、請求項14に記載の液吐出不良検出方法において、前記液吐出ヘッドを第1の位置として第1の受光データを取得して後、前記吐出ヘッドをわずかに移動して第2の位置として第2の受光データを取得し、それら第1および第2の受光データから吐出液が曲がっている方向を検出することを特徴とする。
請求項1に記載の発明によれば、液体の吐出方向と直交する方向に発光素子から光を発してその光を受光素子で受ける構成とし、受光素子の受光光量の変化から、液体の吐出不良を検出する液吐出不良検出装置において、受光素子を、発光素子が発する光ビームのビーム径から外れた位置であって、光ビームが吐出液に衝突したときに生ずる散乱光を受光し得る位置に配置するだけであるので、部品点数が少なく、構造簡単にして、光軸合わせの必要なく受光素子の配置が容易であり、コスト高を招くことなく、液吐出不良の検出を確実とすることができる。
しかも、散乱光を受光して受光素子の受光光量が大きいことから液体の吐出を確認する一方、受光光量が小さいことから液体の吐出不良を検出するので、吐出液がある場合とない場合の受光素子の受光光量比を大きくすることができ、液吐出不良の検出を確実とすることができる。
請求項2に記載の発明によれば、光ビームを液吐出方向と直角に交叉する方向に向けて複数平行に備えるので、液体の不吐出のみならず、吐出方向や吐出スピードに異常がある不適切な吐出も検出可能とすることできる。
請求項3に記載の発明によれば、発光素子の1つから発した光ビームを元に互いに平行な複数の光ビームを形成する光学素子を備えるので、光軸レイアウトの自由度が増す一方、発光素子を少なくして小型化を可能とすることができる。
請求項4に記載の発明によれば、光学素子で、発光素子の1つから発した光ビームを分割して互いに平行な複数の光ビームを形成するので、光軸レイアウトの自由度が増す一方、発光素子を少なくして小型化を可能とすることができる。
請求項5に記載の発明によれば、光学素子で、発光素子の1つから発した光ビームを折り返して互いに平行な複数の光ビームを形成するので、光軸調整が容易であり、光出力の低下が少なく、発光素子と受光素子とを同一基板に実装可能として構成を簡単とすることができる。
請求項6に記載の発明によれば、光ビームが吐出液に衝突しなかったときに、光ビームを受け止めて迷光することを防止するビームストッパを備えるので、発光素子から発した光が、液吐出不良検出装置を組み込んだ機器内を迷光することを防止し、検知性能の安定化を図ることができる。
請求項7に記載の発明によれば、第2の発光素子から、液吐出方向と直角ではあるが、交叉しないでその吐出方向に近接する位置を通過する第2の光ビームを発するので、吐出液の曲がり検知を効率よく行うことができる。
請求項8に記載の発明によれば、液吐出方向を挟んで第2の発光素子を2つ備え、それら2つの第2の発光素子を液吐出方向に前後にずらせて設けるので、吐出液の曲がり検知をより一層効率よく行うことができる。
請求項9に記載の発明によれば、光ビームを発生する部材を一体的に構成するので、構造を単純化して取り扱いを簡単とし、コストの低減を図るとともに、小型化を可能とすることができる。
請求項10に記載の発明によれば、吐出液による印字面の下流位置で光ビームが液吐出方向と交叉するので、液滴の大きさやスピードが安定状態になり、印字状態の代用特性として有効な受光データを取得することができ、また吐出液の曲がりを下流位置で拡大して検知して、より高度な吐出異常検知を可能とし、検知性能を向上することができる。
請求項11に記載の発明によれば、受光素子を光ビームを中心としてまわりに複数個配設するので、複数の受光素子により散乱光を、効率よく低コストで的確に検知可能とすることができる。
請求項12に記載の発明によれば、受光素子を環形状につくり、光ビームを中心として配設するので、受光素子により散乱光を、効率よく高感度で的確に検知可能とすることができる。
請求項13に記載の発明によれば、請求項1ないし9のいずれか1に記載の液吐出不良検出装置を備えるので、少ない部品点数で、構造簡単にしてコスト高を招くことなく、インク滴の吐出不良を確実に検出可能としたインクジェット記録装置を提供することができる。
請求項14に記載の発明によれば、発光素子から光ビームを発するとともに、液吐出ヘッドから吐出液を発射し、光ビームが吐出液に衝突したときに生ずる散乱光を受光することにより受光素子で受光データを取得し、その受光データから液体吐出不良を検出するので、少ない部品点数で、構造簡単にしてコスト高を招くことなく、インク滴の吐出不良を確実に検出可能とした液吐出不良検出方法を提供することができる。
請求項15に記載の発明によれば、液吐出ヘッドを第1の位置として第1の受光データを取得して後、吐出ヘッドをわずかに移動して第2の位置として第2の受光データを取得し、それら第1および第2の受光データから吐出液が曲がっている方向を検出するので、曲がり量を計測してより高感度な吐出異常検知を可能とした液吐出不良検出方法を提供することができる。
以下、図面を参照しつつ、この発明の実施の最良形態につき説明する。
図1(A)にはこの発明による液吐出不良検出装置を備えるインクジェットプリンタを正面から見て示し、(B)にはその一部を斜め上から見て示す。
図中符号10は、筐体である。筐体10の左右の側板11、12には、ガイドシャフト13とガイド板14を平行に掛け渡して設ける。それらガイドシャフト13とガイド板14で、キャリッジ15を支持する。キャリッジ15には、不図示の無端ベルトを取り付ける。無端ベルトは、筐体10内の左右に設ける図示しない駆動プーリと従動プーリに掛けまわす。そして、駆動プーリの回転とともに従動プーリを従動回転して無端ベルトを走行し、キャリッジ15を図中矢示するごとく左右に移動自在に備える。
キャリッジ15には、イエロ、シアン、マゼンタ、ブラックの4色のインクジェットヘッド16y、16c、16m、16bをキャリッジ15の移動方向に並べて搭載する。各インクジェットヘッド16は、下向きに複数のノズルを有する。図示しないが、複数のノズルは、キャリッジ15の移動方向と直交する方向に並べて形成している。
そして、キャリッジ15が図示する右端のホームポジションにあるときには、各インクジェットヘッド16を、筐体10内の底板17上に設置する回復装置18と対向する。回復装置18は、インク滴吐出不良のノズルからインクを吸い出し、吐出不良を回復する装置である。
筐体10内の底板17上には、回復装置18の隣りに、この発明に係る液吐出不良検出装置20を設ける。液吐出不良検出装置20については、図2以下を用いて詳しくは後述する。
液吐出不良検出装置20に隣接する位置には、板状のプラテン22を設置する。そのプラテン22の背面側には、プラテン22上に記録媒体である用紙23を供給する給紙台24を斜めに立てて設ける。また、図示省略するが、給紙台24上の用紙23をプラテン22上に送り出す給紙ローラを備える。さらには、プラテン22上の用紙23を矢示方向に搬送して正面側に排出する搬送ローラ25を設ける。
筐体10内の底板17上には、さらに左端に駆動装置26を設置する。駆動装置26は、不図示の給紙ローラや搬送ローラ25などを駆動するとともに、上述した駆動プーリを駆動することにより無端ベルトを走行してキャリッジ15を移動する。
そして、記録時は、駆動装置26で駆動して用紙23をプラテン22上に移動し、所定位置に位置決めするとともに、キャリッジ15を移動して用紙23上を走査し、左方向に移動しながら4色のインクジェットヘッド16y、16c、16m、16bを用いて順にそれぞれのノズルからインク滴を吐出して用紙23上に画像を記録する。画像記録後、キャリッジ15を右方向に戻すとともに、用紙23を矢示方向に所定量搬送する。
次いで、再びキャリッジ15を左方向に移動しながら往路で4色のインクジェットヘッド16y、16c、16m、16bを用いて順にそれぞれのノズルからインク滴を吐出して用紙23上に画像を記録する。そして、同様に画像記録後、キャリッジ15を右方向に戻すとともに、用紙23を矢示方向に所定量搬送する。以下同様に繰り返し、1枚の用紙23上に画像を記録する。
図2には、液吐出不良検出装置20を用いて、1つのインクジェトヘッド16のノズルからのインク滴の吐出不良を検出している状態を、左側からガイドシャフト13の軸方向に見て示す。
図中n1、n2、n3、n4、n5、………nxは、キャリッジ15に搭載する1つのインクジェトヘッド16の各ノズルからの液吐出方向である。液吐出不良検出装置20には、液吐出方向に距離Ly離して並べて設ける2つの発光素子30a、30bと、それらの発光素子30a、30bの互いの光軸31a、31b上に設ける絞り部材としてのコリメートレンズ32a、32bと、発光素子30a、30bからの光ビーム34a、34bを受け止めるビームストッパ33と、そのビームストッパ33の手前であって光ビーム34a、34b間に設ける1つの受光素子40を備える。発光素子30a、30bには例えば半導体レーザを使用し、受光素子40には例えばフォトダイオードを使用する。インクジェットヘッド16が短尺である場合には、発光素子30a、30bとしてLEDを使用してコストの低減を図ることもできる。
発光素子30a、30bは、コリメートレンズ32a、32bで、各々から発する光を絞って互いに平行な光ビーム34a、34bとし、それらの光ビーム34a、34bが重ならないようにそれらの光ビーム34a、34bを液吐出方向n1、n2、n3、n4、n5、………nxと直角に交叉する方向に向けて備える。また、受光素子40は、発光素子30a、30bが発する光ビーム34a、34bのビーム径φdから外れた位置であって、光ビーム34a、34bがインク滴に衝突したときに生ずる散乱光を受光し得る位置に配置する。そして、発光素子30a、30bから発した光ビーム34a、34bを受光することにより受光素子40で後述するごとく受光データを取得し、その受光データから液体吐出不良を検出する構成とする。
ビームストッパ33には、光ビーム34a、34bが当たるところに傾斜面33a、33bを設けてその傾斜面33a、33bで反射した反射光をビームストッパ33の内部で吸収するようにし、発光素子30a、30bから発した光が、液吐出不良検出装置20を組み込んだインクジェットプリンタ内を飛び交い迷光することを防止し、検知性能の安定化を図ることができる。
図3には、図2に示す液吐出不良検出装置20において、一方の発光素子30aが発した光ビーム34aがインク滴に衝突したときの状態を拡大して示す。受光素子40を、発光素子30aが発する径φdの光ビーム34aの光軸31aからその中心線を距離Lだけオフセットして外し、発光素子30aが発する光ビーム34aが直接受光面41に入らず、その光ビーム34aがインク滴に衝突したときに生ずる散乱光の一部(例えば図示S3)が受光面41に入るようにする。
そして、インク滴の吐出不良を検出するときは、発光素子30aから発した光をコリメートレンズ32aで絞ることにより光ビーム34aとして、ノズルから吐出するインク滴の吐出方向に対して直交する方向に出射する。このとき、インク滴が正常に吐出されているときは、そのインク滴で光ビーム34aを遮って光をS1、S2、S3、S4、S5、S6、S7、S8のように散乱し、その散乱した光の一部を受光素子40に入れる。他方、インク滴が正常に吐出されていないときには、インク滴で光ビーム34aを遮ることなく、光ビーム34aをそのまま直進して、発光素子30aの光がビームストッパ33に入り、光軸31aから外れた位置にある受光素子40に入らないようにする。
これにより、受光素子40の受光光量が大きいことからインク滴の吐出を確認する一方、受光光量が小さいことからインク滴の吐出不良を検出する。そして、インク滴がある場合とない場合の受光素子40の受光光量の差を明確にして、受光素子40の受光光量の変化から、液吐出不良の検出をより一層確実とすることができる。
図4には、上述した液吐出不良検出装置20の電気ブロック構成を示す。図5には、そのタイミングチャートを示す。これらの図4および図5に基づき、上述した液吐出不良検出装置20における1ノズルの検査手順について説明する。
まず、制御部50からLD駆動部(発光素子駆動部)51に対してLD駆動コマンドを発行し(図5(A)参照)、発光素子であるLD30を点灯する。続いて、ヘッド駆動部53に対して検査するノズルのヘッドアドレスを書き込む(図5(B)参照)。これは同時に吐出のトリガ(印字トリガ)になり、ヘッド駆動(インクの吐出)に併せてヘッド駆動部53からは制御部50に吐出同期信号が出力される(図5(C)参照)。これをインク吐出の開始時間の基準にとって、検知信号の検出を有効にするマスク信号を生成する(図5(D)参照)。これにより、ノズルから吐出するインク滴とLD30から発した光ビーム34とが交叉する前後の一定範囲を除き、受光素子であるPD40が受け取った受光信号の受光データをマスク処理する。このマスクの立上りと立下りは、インク滴の種類により任意の時間に設定されている。
すなわち、インク滴の種類により、マスク信号の立上り、立下りのタイミングが決まる。一般的に、インク滴の大きさが大きい場合は、インク滴の大きさが小さい場合に比べて、インク滴の速度が速い。例えば、インク滴の大きさが大きく、ビーム位置がヘッドから1cmの位置にある場合は、インク滴の速度を10m/sとした場合、ヘッド駆動部53からの吐出同期信号を受けて後、1ms[1(cm)/10(m/s)]後にインク滴が光ビーム34の中心位置に到達する。よって、ヘッド駆動部53からの吐出同期信号を受けてから、マスク信号の立上りのタイミングは、例えば少し余裕を見て0.5ms後と設定しておく。そして、これに合わせて、立下りのタイミングは、例えば1.5ms後と設定しておけばよい。
逆に、インク滴の大きさが小さい場合は、インク滴の速度を5m/sとした場合、ヘッド駆動部53からの吐出同期信号を受けてから、2ms[1(cm)/5(m/s)]後にインク滴が光ビーム34の中心位置に到達するので、ヘッド駆動部53からの吐出同期信号を受けてから、マスク信号の立上りのタイミングは、例えば少し余裕を見て1ms後と設定しておく。そして、これに合わせて、立下りのタイミングは、例えば3ms後と設定しておけばよい。
この場合、インク滴が光ビーム34にかかってから、光ビーム34を抜けるまでにかかる時間(t1−t2)は、ヘッド駆動部53からの吐出同期信号を受けてからインク滴が光ビーム34の中心位置に到達する時間に比べると、とても短いためほとんど無視でき、先ほど見た余裕度を見ておけば十分である。インク滴が小さい場合、時間(t1−t2)の値は大きくなるが、それでもインク滴が光ビーム34の中心位置に到達する時間に比べると、とても短いためほとんど無視できる。
そして、PD40で受光信号を受け取ってマスク内で検知信号を取り出し(図5(E)参照)、その波高値(p0)と閾値でスライスした時間データのパルスのはじめと終わりの時間(t1、t2)を求める(図5(C)、(E)、(F)、(G)参照)。このようにマスクを設けることで、それ以外(マスク外)のタイミングで信号が入力されて誤検知してしまうことはなくなる。マスクを閉じると、LD30は、オフになる。データの処理が終わったときには、制御部50に結果データを返送する(図5(H)参照)。なお、返送データには、時間データt1、t2とピークデータpが含まれる。
次に、図6を用いてインク滴の吐出が正常か異常かの判定方法について説明する。
図1に示すインクジェットプリンタでは、インクジェトヘッド16からインク滴が吐出された場合、インク滴は真っ直ぐに矢印aで示す鉛直方向に進む。
インクジェトヘッド16から吐出されたインク滴は、まず発光素子30aの光ビーム34a内を通り、次に発光素子30bの光ビーム34b内を通る。このときの受光素子40の受光波形は、図7(A)や図7(B)に示すようになる。この得られた波形より、光ビーム34a、34bをインク滴が通過したときのそれぞれの受光データ(t1、t2、p)が取得できるので、その結果を制御部50へ返送する。制御部50では、それぞれの得られたデータ結果からインク滴の速度、インク滴の大きさを算出する。
インク滴の速度Sは、一般的には、光ビーム34a、34bの通過時の受光データ(t1、t2)より時間軸のB点、E点から、経過時間TΔ=(E−B)を算出し、既知である2つの発光素子30a、30b間の距離Lyから、S=Ly/TΔとして求めることができる。他方、インク滴の大きさは、速度が一定だとすると、インク滴のサイズが大きいほどインク滴からの散乱光は強くなる。そこで、インク滴のサイズの関係は、実験的に既知である2次テーブル(t0、p0)から求めることができる。
インクジェトヘッド16からのインク滴の吐出が正常な場合は、2つの発光素子30a、30bの光ビーム34a、34b中をインク滴が通過した結果から算出されたインク滴速度は、ほぼ同じ値となる。また、インク滴の大きさも、発光素子30a、30bのどちらの波高値も吐出したインク滴の大きさに見合った値になる。もし、見合った値でない場合は、ノズルが詰まっている等の理由でノズルが異常状態になっており、インク滴の大きさが意図しない大きさとなってインク滴が吐出されていると考えられる。例えば、大きい滴を吐出したはずが、結果小さい滴が吐出されたときには、図7(A)に示すような波形となるべきところ、図7(B)に示すようなピーク値が小さな波形となる。
このようなインク滴の大きさに見合った光出力値pは、実験的に簡単に求めることができるので、定数としてもよい。また、吐出不良検知前にすべてのノズルから一度ずつ、同じ大きさのインク滴を吐出してそのピーク値の平均を求め、その平均値と標準偏差からインク滴の大きさに応じた値を決めるようにしてもよい。
次に、インクジェットヘッド16から吐出されたインク滴が、図6のbに示す方向に曲がって吐出された場合について考える。
インクジェットヘッド16から吐出されたインク滴は、先の説明と同じように、まず発光素子30aの光ビーム34a内を通り、次に発光素子30bの光ビーム34b内を通る。しかし、インク滴がノズルから曲がって吐出されている場合、インク滴が発光素子30bの光ビーム34b内を通るときは、その中心から外れた位置を通過する。このときの受光素子40の受光波形は、図7(C)に示すようになる。なお、この図7(C)の受光波形では、インク滴が最初の発光素子30aの光ビーム34aを通るときは、その光ビーム34a内のほぼ中心を通っていると仮定している。
しかし、もっと極端に曲がっている場合は、ピーク波形部の光出力の値は、図より小さくなる。これは、光ビームのレーザ光強度分布がビーム中心をピーク値とした図8に示すような分布となっているためであり、ビーム中心を外れた位置をインク滴が通過した場合は、その光強度分布に従ってインク滴からの散乱光は、ビーム中心を通過したときに比べて小さくなるからである。このように、インク滴が曲がって吐出された場合は、発光素子30a、30bのビーム中をインク滴が通過した結果から算出されたインク滴の大きさは、発光素子30a、30bのどちらか一方、または両方で、吐出されたはずのインク滴の大きさに見合った値とはならない。
ところで、例えば図9に示すように、インクジェットヘッド16を第1の位置Jとして第1の受光データを取得し、図7(C)に示すような波形が検出された場合、インクジェットヘッド16をわずかにΔx移動して第2の位置Kとして第2の受光データを取得したとき、図7(D)に示すような波形を得ることができれば、インク滴は図6でbの方向に曲がって吐出されていると判断することができる。すなわち、第1および第2の受光データからインク滴が曲がっている方向を検出することができる。
インク滴が前後方向に曲がった場合は、図7(E)に示されるように、インク滴が発光素子30bのビーム中を通るタイミングは、インク滴の飛行距離が正常時に比べて長くなるので、正常に吐出した場合と比較して遅れることから検知できる。
さて、上述した例では、2つの発光素子30a、30bからそれぞれ平行な光ビーム34a、34bを発したが、発光素子の1つから発した光ビームを元に互いに平行な複数の光ビームを形成する光学素子を備えるようにしてもよい。
例えば図10に示すように、1つの発光素子30から発した光をコリメートレンズ32で絞って光ビーム34とし、その光ビーム34をビームスプリッタ55で一部は透過し、残部は反射することで二方向に分割して後、反射した光ビーム34bをミラー56でさらに反射し、互いに平行な複数の光ビーム34a、34bを形成するようにしてもよい。すなわち、発光素子30の1つから発した光ビーム34をビームスプリッタ55やミラー56等の光学素子を用いて分割して平行な複数の光ビーム34a、34bを得るようにしてもよい。
また、図11に示すように、1つの発光素子30から発した光をコリメートレンズ32で絞って光ビーム34aとし、その光ビーム34aを直角プリズム57などの光学素子で反射して折り返し、光ビーム34aと平行な光ビーム34bとして互いに平行な複数の光ビーム34a、34bを形成するようにしてもよい。このようにすると、光軸調整が容易であり、光出力の低下が少なく、図示するように発光素子30と受光素子40とを同一基板54に実装可能として構成を簡単とすることができる。
次に、図12には、液吐出不良検出方法の他例を示す。
この図12に示す例では、不図示の2つの発光素子30a、30bから発する光ビーム34a、34bが液吐出方向aと直角に交叉する方向に向けて複数平行になるようにし、不図示の第2の発光素子から発した2つの第2の光ビーム58L、58Rが真っ直ぐな液吐出方向aを挟んでその液吐出方向aと直角ではあるが、交叉しないでその液吐出方向aに近接する位置を通過するように、不図示の第2の発光素子を備える。
この例において、インク滴が矢印aで示す鉛直方向に吐出された場合は、図6に示す場合と同様である。ノズルからインク滴が曲がって吐出された場合は、先ほどの図6の場合と異なり、2つの第2の発光素子の第2の光ビーム58L、58R内をインク滴が通り、そのインク滴からの散乱光を受光素子40で受けることで、図6の場合のようにインクジェットヘッド16を移動させることなく、インク滴が曲がっている方向を知ることができる。
図13(B)は、図12において矢印bで示すようにインク滴が左方向に曲がって吐出された場合の受光波形であり、図13(C)は、図12において矢印cで示すように逆にインク滴が右方向に曲がって吐出された場合の受光波形である。次いで、以下には、インク滴が曲がっている方向の認識方法について説明する。
図14に示すフローチャートにしたがい、まずインクジェットヘッド16から吐出されたインク滴は、発光素子30aを通過する(ステップS1)。このとき受光素子40から得られる受光波形の波高値は、インクジェットヘッド16から吐出されたインク滴の大きさに見合った値になる。もし、見合った値でない場合は、ノズルが詰まっている等の理由で、インク滴の大きさが意図しない大きさ(例えば小さな形)で吐出されているか、またはこの時点ですでにインク滴が大きく曲がって吐出され、発光素子30aのビーム中を通過しなかったことが考えられ、ノズル異常と判断される(ステップS2)。
発光素子30aを通過したインク滴が正常と判断された場合は、次にインク滴が発光素子30bを通過するときに得られる受光波形からインク滴の吐出が正常であったかどうか判断する(ステップS3)。ここで、図13(A)で示すような波形となり、正常と判断された場合は、そのノズルは正常であると判断することができる(ステップS4)。
仮に、異常と判断された場合には、第2の発光素子60Lまたは60Rをインク滴が通過したかどうかをチェックする。例えば、最初は一方の第2の発光素子60Lの方だけを点灯し(ステップS5)、他方の第2の発光素子60Rの方は消灯させておく。ここで、インク滴を第2の発光素子60Lからの光ビーム58L内を通過していることが検知されれば、インク滴は、図12において矢印bで示すような左曲がりであると判断される(ステップS6)。
もし検知されなかった場合は、次に一方の第2の発光素子60Rの方だけを点灯し(ステップS7)、他方の第2の発光素子60lの方は消灯させてもう一度同様にインク滴を吐出させる。そこで、インク滴が第2の発光素子60Rからの光ビーム58R内を通過していることが検知されれば、インク滴は、図12において矢印cで示すような右曲がりであると判断される(ステップS8)。
例えば図13(D)に示すような受光波形となり、どちらにもインク滴が曲がっていることが確認できなかった場合は、その他の要因でノズルが異常状態であると判断される(ステップS2)。
ノズル異常と判断されたノズルは、クリーニング動作の対象ノズルとしてその情報をメモリに記憶される。メモリに記憶された異常ノズルは、任意のタイミングでクリーニング動作を行い、ノズル復帰させる。
図14では、インク滴の曲がり方向を検知できるシーケンスとなっているが、曲がっている方向まで検知する必要がない場合は、2つの第2の発光素子60L、60Rを同時に点灯させれば、左右どちらにインク滴が曲がって吐出されても検知することができる。
また、図15には、液吐出不良検出方法のさらに他例を示す。図16には、インク滴が正常に吐出された場合、左曲がりで吐出された場合、右曲がりで吐出された場合の受光波形を示す。
この例では、光ビーム58Lを発する第2の発光素子60Lと、光ビーム58Rを発する第2の発光素子60Rを液吐出方向aを挟んで備えてなり、それら2つの第2の発光素子60L、60Rを液吐出方向aに前後に距離Lyずらせて設ける。すなわち光ビーム58L、58Rも、液吐出方向aに前後に距離Lyずらして設ける
この例においても、インク滴が矢印aで示す鉛直方向に吐出された場合は、図6に示す場合と同様である。ノズルからインク滴が曲がって吐出された場合は、先ほどの図11の場合と同様に、どちらか一方の発光素子からのビーム内をインク滴が通過し、インク滴からの散乱光を受光素子40が受ける。ただこのとき、インク滴がインクジェットヘッド16から吐出されてから、光ビーム58L、58Rを通過するタイミングは、第2の発光素子が液吐出方向aに前後に距離Lyずらせて配置されているので、図12のようにインク滴が同じタイミングでビーム内を通過することはない。
吐出同期信号からの時間(t1、t2)より、どちらの第2の発光素子からの散乱光を検知したのか、容易に判別できる。つまり、図12のようにインク滴をそれぞれの第2の発光素子の点灯に合わせて吐出する必要なく、インク滴が曲がっている方向を知ることができる。
図17には、液吐出不良検出方法のまたさらに他例を示す。図18には、その受光波形を示す。
この例においては、発光素子30aを中心としてそれぞれビーム径dの1/4ずつずらして左に光ビーム62Lを発する発光素子63Lを、右に光ビーム62Rを発する発光素子63Rを配設したものである。そして、一方の発光素子63Lは、発光素子30aから液吐出方向aに距離(1/2)Ly離れた位置にあり、他方の発光素子63Rは、発光素子63Lから液吐出方向aに距離(1/2)Lyさらに離れた位置にある。すなわち、図17に示すように、光ビーム62Lは、発光素子30aの光ビーム34aから左にビーム径dの1/4ずれ、液吐出方向aに距離(1/2)Ly離れた位置にあり、光ビーム62Rは、発光素子30aの光ビーム34aから右にビーム径dの1/4ずれ、液吐出方向aに距離Ly離れた位置、つまり光ビーム62Lからは液吐出方向aに距離(1/2)Ly離れた位置にある。
このとき、インク滴は、図17のaに示すように真っ直ぐに吐出された場合には、図18(A)に示すような受光波形となり、図17のbに示すように左曲がりに吐出された場合には、図18(B)に示すような受光波形となり、図17のcに示すように右曲がりに吐出された場合には、図18(C)に示すような受光波形となる。これにより、液吐出の正常、異常の判定をすることが可能となる。この例によれば、光ビームを3本とすることができることから、省スペースであり、低コストの液吐出不良検出装置を得ることができる。
ところで、図19に示すように、発光素子30a、30bを発光素子アレー65に組み込んで一体化したり、コリメートレンズ32a、32bをコリメートレンズアレイ66に組み込んで一体化したりするなど、光ビームを発生する部材を一体的に構成すると、構造を単純化して取り扱いを簡単とし、コストの低減を図るとともに、小型化を可能とすることができる。
また、図20に示すように、インクジェットヘッド16からインク滴を吐出するとき、複雑な駆動から、ヘッドを出たインクははじめは70で示すように繋がっており、その後に71で示すように分離して複数の球形72となり、印字面73で球体72が合体する。この球体72が合体する状態が、液滴の大きさやスピードを得るのに適した安定状態であり、印字状態の代用特性として有効なデータを取得することができる。また、曲がりについては、さらに下方にある光ビームで検出するので、その変化量を拡大して確認することができる。すなわち、吐出液による印字面73の下流位置で光ビームが液吐出方向と交叉するようにすると、より高度な吐出異常検知を可能とし、検知性能を向上することができる。
さて、図示例で使用する受光素子40は、例えば図21に符号40a、40b、40c、40dで示すように、光ビーム34a、34bを中心としてそれらのまわりに複数個配設するようにしてもよい。このようにすると、複数の受光素子40a、40b、40c、40dにより散乱光を、効率よく低コストで的確に検知可能とすることができる。また、例えば図22に示すように、環形状につくり、2本の光ビーム34a、34bを中心として配設するようにしてもよい。このようにすると、環形状の受光素子40により散乱光を、効率よく高感度で的確に検知可能とすることができる。
(A)はこの発明による液吐出不良検出装置を備えるインクジェットプリンタの正面図、(B)はその一部を斜め上から見て示す斜視図である。 その液吐出不良検出装置を用いて、1つのインクジェトヘッドのノズルからのインク滴の吐出不良を検出している状態を、左側からガイドシャフトの軸方向に見て示す図である。 図2に示す液吐出不良検出装置において、一方の発光素子が発した光ビームがインク滴に衝突したときの状態を拡大して示す図である。 上述した液吐出不良検出装置の電気ブロック構成図である。 そのタイミングチャートである。 液吐出不良検出方法の一例を示す図である。 (A)ないし(E)はそれぞれその受光波形図である。 半導体レーザが発する光ビームのレーザ光強度分布曲線図である。 キャリッジを移動してインクジェットヘッドをわずかに移動した状態を示す図である。 1つの発光素子の光を分割して平行な複数の光ビームを形成する場合の説明図である。 1つの発光素子の光を折り返して平行な複数の光ビームを形成する場合の説明図である。 液吐出不良検出方法の他例を示す図である。 (A)ないし(D)はそれぞれその受光波形図である。 液吐出不良を検出するフローチャートである。 液吐出不良検出方法のさらに他例を示す図である。 (A)ないし(C)はそれぞれその受光波形図である。 液吐出不良検出方法のまたさらに他例を示す図である。 (A)ないし(C)はそれぞれその受光波形図である。 光ビームを発生する部材を一体化した場合を示す図である。 印字面の下流位置で光ビームが液吐出方向と交叉することを説明する図である。 受光素子を光ビームを中心としてまわりに複数個配設した例を示す図である。 受光素子を環形状につくり、光ビームを中心として配設する例を示す図である。
符号の説明
16 インクジェットヘッド
20 液吐出不良検出装置
30、30a、30b 受光素子
31 光軸
32 コリメートレンズ(絞り部材)
33 ビームストッパ
34、34a、34b 光ビーム
40、40a、40b、40c、40d 受光素子
41 受光面
50 ビームスプリッタ(光学素子)
51 ミラー(光学素子)
57 直角プリズム(光学素子)
58L、58R 第2の光ビーム
60L、60R 第2の発光素子
62L、62R 第2の光ビーム
63L、63R 第2の発光素子
65 発光素子アレイ
66 コリメートレンズアレイ
73 印字面
n1、n2、n3、n4、n5、………nx 液吐出方向
a 真っ直ぐな液吐出方向
b 左曲がりの液吐出方向
c 右回りの液吐出方向
d ビーム径

Claims (15)

  1. 発光素子から発した光ビームを液吐出方向と直角に交叉する方向に向けて備え、前記発光素子から発した光ビームを受光することにより受光素子で受光データを取得し、その受光データから液体吐出不良を検出する液吐出不良検出装置において、
    前記受光素子を、前記発光素子が発する光ビームのビーム径から外れた位置であって、光ビームが吐出液に衝突したときに生ずる散乱光を受光し得る位置に配置することを特徴とする液吐出不良検出装置。
  2. 光ビームを液吐出方向と直角に交叉する方向に向けて複数平行に備えることを特徴とする、請求項1に記載の液吐出不良検出装置。
  3. 前記発光素子の1つから発した光ビームを元に互いに平行な複数の光ビームを形成する光学素子を備えることを特徴とする、請求項2に記載の液吐出不良検出装置。
  4. 前記光学素子で、前記発光素子の1つから発した光ビームを分割して互いに平行な複数の光ビームを形成することを特徴とする、請求項3に記載の液吐出不良検出装置。
  5. 前記光学素子で、前記発光素子の1つから発した光ビームを折り返して互いに平行な複数の光ビームを形成することを特徴とする、請求項3に記載の液吐出不良検出装置。
  6. 光ビームが吐出液に衝突しなかったときに、光ビームを受け止めて迷光することを防止するビームストッパを備えることを特徴とする、請求項1ないし5のいずれか1に記載の液吐出不良検出装置。
  7. 第2の発光素子を備え、その第2の発光素子から、液吐出方向と直角ではあるが、交叉しないでその吐出方向に近接する位置を通過する第2の光ビームを発することを特徴とする、請求項1ないし6のいずれか1に記載の液吐出不良検出装置。
  8. 液吐出方向を挟んで前記第2の発光素子を2つ備え、それら2つの前記第2の発光素子を液吐出方向に前後にずらせて設けることを特徴とする、請求項7に記載の液吐出不良検出装置。
  9. 光ビームを発生する部材を一体的に構成することを特徴とする、請求項1ないし8のいずれか1に記載の液吐出不良検出装置。
  10. 吐出液による印字面の下流位置で光ビームが液吐出方向と交叉することを特徴とする、請求項1ないし9のいずれか1に記載の液吐出不良検出装置。
  11. 前記受光素子を光ビームを中心としてまわりに複数個配設することを特徴とする、請求項1ないし10のいずれか1に記載の液吐出不良検出装置。
  12. 前記受光素子を環形状につくり、光ビームを中心として配設することを特徴とする、請求項1ないし10のいずれか1に記載の液吐出不良検出装置。
  13. 請求項1ないし12のいずれか1に記載の液吐出不良検出装置を備えることを特徴とするインクジェット記録装置。
  14. 発光素子から光ビームを発するとともに、液吐出ヘッドから吐出液を発射し、光ビームが吐出液に衝突したときに生ずる散乱光を受光することにより受光素子で受光データを取得し、その受光データから液体吐出不良を検出することを特徴とする、液吐出不良検出方法。
  15. 前記液吐出ヘッドを第1の位置として第1の受光データを取得して後、前記吐出ヘッドをわずかに移動して第2の位置として第2の受光データを取得し、それら第1および第2の受光データから吐出液が曲がっている方向を検出することを特徴とする、請求項14に記載の液吐出不良検出方法。
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