JP4880487B2 - 液吐出不良検出装置、およびインクジェット記録装置 - Google Patents

液吐出不良検出装置、およびインクジェット記録装置 Download PDF

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Description

この発明は、発光素子から発した光ビームにヘッド面のノズルから吐出するインク滴等の液滴を衝突して散乱光を発生し、その散乱光を受光素子で受光してその受光データから液体吐出不良を光学的に検出する液吐出不良検出装置に関する。および、そのような液吐出不良検出装置を用いて液体吐出不良を光学的に検出可能として、インクジェットヘッドから吐出するインク滴で、用紙等の記録媒体に画像を記録するインクジェットプリンタ等のインクジェット記録装置に関する。
従来、インクジェット記録装置では、微細なノズルから微小なインク滴を吐出するインクジェットヘッドを備え、そのインクジェットヘッドと用紙等の記録媒体とを相対的に移動しながら、ノズルからインク滴を吐出して記録媒体に画像を記録していた。この種のインクジェット記録装置は、高速かつ低騒音であり、記録媒体の種類に制約が少なく、カラー化も容易であるなどの利点があることから、現在広く普及している。
ところが、微細なノズルからインク滴を吐出することから、停止時にインクが乾燥しやすく、またインクでヘッド面が濡れてヘッド面に紙粉等の粉塵が付着しやすく、さらにノズルから空気が入ることがあるなどの問題があり、これらに起因して不吐出となったり吐出方向が曲がったり液滴サイズが小さくなったりしてインク滴の吐出不良が発生し、画像にドット抜けや白筋などを生じて画像品質が低下する不具合があった。
このような不具合の発生を防止すべく、従来のインクジェット記録装置の中には、例えば特許文献1に記載されるように、インク滴吐出ヘッドが記録媒体上を移動する方向と交差する方向に、発光素子から受光素子に向けてレーザ光を射出し、記録媒体が存在しない状態で、インク滴吐出ヘッドを主走査方向に移動させながら、レーザ光の光軸に向けてインク滴を吐出して、そのインク滴を光学的に検出することにより仮想的な着弾位置を求め、その着弾位置に基づいて画像記録時のインク滴吐出時期を補正して記録画像を向上させるものがある。
特開2000−280461号公報
しかしながら、この方法は、レーザ光の射出方向(ノズル列方向)に対する液吐出方向の主走査方向への曲がりのみを検出して補正を行うものであり、この方法によっては、射出方向に対する液吐出方向のすべての方向への曲がりを検出することはできなかった。一般的にいえば、液吐出方向の主走査方向への曲がりよりノズル列方向への曲がりの方が、記録を行ったときの記録不良が目立つことから、ノズル列方向への曲がりを補正することの方がより大切であった。
そこで、この発明の第1の目的は、受光素子の光出力の低下から、曲がり方向に関係なく、ノズルから吐出したインク滴等の液体のすべての方向への曲がりを正確に検出可能として信頼性を向上した液吐出不良検出装置を提供することにある。
この発明の第2の目的は、各ノズルから吐出する液滴の吐出不良をノズル列に沿って順次連続的に検出可能とした液吐出不良検出装置を提供することにある。
この発明の第3の目的は、光ビームの光出力の影響を受けずに、受光素子により散乱光の光出力を高SN比で受けることができる液吐出不良検出装置を提供することにある。
この発明の第4の目的は、光ビームに液滴を衝突したときに発生する光強度の強い前方散乱光を受光素子で受光する液吐出不良検出装置を提供することにある。
この発明の第5の目的は、発光素子と受光素子との電気系統の集約を図った液吐出不良検出装置を提供することにある。
この発明の第6の目的は、液吐出不良検出時に液滴が飛散することにより生ずる汚れを防止した液吐出不良検出装置を提供することにある。
この発明の第7の目的は、液吐出不良検出を妨げることなく、ノズルから吐出した液滴によって発光素子が汚損することを防止するとともに、経時にわたり光透過部材の働きを有効に保持可能とした液吐出不良検出装置を提供することにある。
この発明の第8の目的は、光透過部材に付着した液滴を自動的に落下するクリーニング効果を持たせた液吐出不良検出装置を提供することにある。
この発明の第9の目的は、ノズルから吐出した液滴によって発光素子が汚損することを防止するとともに、光ビームの光路を曲げることで装置の小型化を図った液吐出不良検出装置を提供することにある。
この発明の第10の目的は、液滴の付着による光反射部材の反射率低下を防止して経時にわたり光反射部材の働きを有効に保持した液吐出不良検出装置を提供することにある。
この発明の第11の目的は、光反射部材を備えてそれを移動することにより、各ノズルから吐出する液滴の吐出不良をノズル列に沿って順次連続的に検出可能とした液吐出不良検出装置を提供することにある。
この発明の第12の目的は、液滴の吐出速度の測定を可能とした液吐出不良検出装置を提供することにある。
この発明の第13の目的は、受光素子の光出力の低下から、曲がり方向に関係なく、ノズルから吐出したインク滴等の液体のすべての方向への曲がりを正確に検出可能として信頼性を向上した液吐出不良検出装置を備えるインクジェット記録装置を提供することにある。
この発明の第1の態様は、レーザダイオード等の発光素子から発した光ビームにヘッド面のノズルから吐出するインク滴等の液滴を衝突して散乱光を発生し、その散乱光をフォトダイオード等の受光素子で受光してその受光データから液体吐出不良を検出する液吐出不良検出装置において、発光素子を、液滴の吐出方向の下流側から上流側に向けて逆向きに光ビームを射出するように設置してなるものである。そして、発光素子から発した光ビームにヘッド面のノズルから吐出する液滴を衝突して散乱光を発生し、その散乱光を受光素子で受光してその受光データから液体吐出不良を検出する。
ノズルを複数直線状に並べてヘッド面にノズル列を形成し、そのノズル列方向にヘッド面に対して光ビームを相対移動可能とするとよい。そして、ノズル列方向においてヘッド面に対して光ビームを相対移動しながら、ノズルごとに順次液吐出不良を検出する。また、受光素子を光ビームから外れた位置に設置するとよい。そして、光ビームに液滴を衝突することにより発生する散乱光を受光素子で受光し、その受光データから液体吐出不良を検出する。
受光素子は、受光部を液滴の吐出方向に向けて設置したり、ヘッド面に向けて設置したりするとよい。また、発光素子の近傍に設置するとよい。他方、液吐出不良検出時には、液滴として、透明な液体とか、洗浄液とかを使用するとよい。
ヘッド面と発光素子との間に配置してその発光素子からの光ビームを透過する光透過部材を備え、発光素子からの光ビームは光透過部材を透過する一方、ノズルから吐出した液滴は光透過部材で遮って発光素子に当たらないようにするとよい。このとき、光透過部材は、傾斜して備えるとよい。
発光素子からの光ビームを反射してヘッド面に向ける光反射部材を備えるとよい。このとき、光反射部材をクリーニングする反射部材清掃手段を備えるとよい。また、ノズルを複数直線状に並べてヘッド面にノズル列を形成し、そのノズル列方向に光反射部材を移動可能とするとよい。そして、ノズル列方向に光反射部材を移動しながらノズル列に沿って光ビームを移動して、ノズルごとに順次液吐出不良を検出する。
受光素子の前に配置して散乱光の受光範囲を制限する見切板を備えるとよい。
この発明の第2の態様は、上述した第1の態様である液吐出不良検出装置を備えるインクジェットプリンタ等のインクジェット記録装置にある。
この発明の第1の態様によれば、ヘッド面のノズルから吐出する液滴の吐出方向の下流側から上流側に向けて発光素子からの光ビームを逆向きに射出し、その光ビームに液滴を衝突して散乱光を発生し、その散乱光を受光素子で受光してその受光データから液体吐出不良を検出するので、受光素子の光出力の低下から、曲がり方向に関係なく、ノズルから吐出した液体のすべての方向への曲がりを正確に検出可能として信頼性を向上した液吐出不良検出装置を提供することができる。
ノズルを複数直線状に並べてヘッド面に形成するノズル列方向に、ヘッド面に対して光ビームを相対移動可能とし、ノズル列方向においてヘッド面に対して光ビームを相対移動しながら、ノズルごとに順次液吐出不良を検出すると、各ノズルから吐出する液滴の吐出不良をノズル列に沿って順次連続的に検出することができる。
受光素子を光ビームから外れた位置に設置し、光ビームに液滴を衝突することにより発生する散乱光を受光素子で受光し、その受光データから液体吐出不良を検出すると、光ビームの光出力の影響を受けずに、受光素子により散乱光の光出力を高SN比で受けることができる。
受光素子は、受光部を液滴の吐出方向に向けて設置したり、ヘッド面に向けて設置したりすると、光ビームに液滴を衝突したときに発生する光強度の強い前方散乱光を直接またはヘッド面で反射して受光部18で受光することができる。また、発光素子の近傍に設置すると、電気系統の集約を図ることができる。
液吐出不良検出時に、液滴として透明な液体を使用すると、液滴が飛散することにより生ずる汚れを防止することができる。洗浄液を使用すると、液滴飛散による汚れをより一層防止することができる。
光透過部材を備え、発光素子からの光ビームは光透過部材を透過する一方、ノズルから吐出した液滴は光透過部材で遮って発光素子に当たらないようにすると、液吐出不良検出を妨げることなく、ノズルから吐出した液滴によって発光素子が汚損することを防止することができる。このとき、光透過部材を傾斜して備えると、光透過部材に付着した液滴を重力により傾斜に沿って下方に向けて流し、例えば廃液タンクに自動的に落下してクリーニング効果を持たせることができる。
発光素子からの光ビームを反射してヘッド面に向ける光反射部材を備えると、ノズルから吐出した液滴を光反射部材に当てて発光素子に当たらないようにし、ノズルから吐出した液滴によって発光素子が汚損することを防止するとともに、光ビームの光路を曲げることで装置の小型化を図ることができる。このとき、光反射部材をクリーニングする反射部材清掃手段を備えると、液滴の付着による光反射部材の反射率低下を防止して経時にわたり光反射部材の働きを有効に保持することができる。
ノズル列方向に光反射部材を移動しながらノズル列に沿って光ビームを移動して、ノズルごとに順次液吐出不良を検出すると、各ノズルから吐出する液滴の吐出不良をノズル列に沿って順次連続的に検出することができる。
受光素子の前に配置して散乱光の受光範囲を制限する見切板を備えると、液滴の吐出速度の測定を可能とすることができる。
この発明の第2の態様によれば、受光素子の光出力の低下から、曲がり方向に関係なく、ノズルから吐出した液体のすべての方向への曲がりを正確に検出可能として信頼性を向上した液吐出不良検出装置を備えたインクジェット記録装置を提供することができる。
以下、図面を参照しつつ、この発明の実施の最良形態につき説明する。
図1には、インクジェット記録装置に備える液吐出不良検出装置の概略構成を示す。この図中符号10は、インクジェットヘッドであり、ヘッド面11を下向きにして備えてなる。ヘッド面11には、複数のノズルn1、n2、n3、………nXを左右方向に直線状に並べたノズル列を、この例では、紙面と直交する方向に、イエロ、マゼンタ、シアン、ブラックの4本互いに平行に設けている。そして、各ノズルn1、n2、n3、………nXからは、下向きにインク滴を吐出する。
インクジェットヘッド10のヘッド面11の下方には、レーザダイオード等の発光素子14と、その発光素子14から発するレーザ光等を平行光として光ビーム15を形成するコリメートレンズ16を設置してなる。そして、光ビーム15を、インク滴の吐出方向の下流側から上流側に向けて射出するようにする。すなわち、この例では、上向きに射出している。
光ビーム15から外れた位置、図示例では光ビーム15の横には、フォトダイオード等の受光素子17を、受光面18をインク滴の吐出方向に向けて、つまり下向きとして設置してなる。受光素子17は、できるだけ光ビーム15に近付け、かつヘッド面11に近接して配置することが好ましい。これにより、光強度の強い前方散乱光を受光することができ、SN比が高くなり、効率のよい検知が可能となる。
そして、発光素子14から発した光ビーム15にヘッド面11のノズルn1、n2、n3、………nXから吐出するインク滴を衝突して散乱光Sを発生し、その散乱光Sを受光素子17で受光してその受光データから液体吐出不良を検出する。
図2には、光ビーム15にインク滴13を衝突したときに散乱光Sを発生した状態を示す。
図示するように、光ビーム15にインク滴13を衝突したとき、S1、S2、S3、S4、S5、S6、S7の散乱光を発生する。散乱光の光強度は、S1>S2=S3>S4=S5>S6=S7となり、光ビーム15の矢示する射出方向にある前方散乱光S1がもっとも強くなる。
図3には、光ビーム15の光強度分布を示す。
光ビーム15の光強度分布は、図示するようにガウシアン分布になっているため、中心の光強度がもっとも強く、円のふちにいくにしたがい低下している。
さて、1つのノズルnNからの液吐出不良検出終了後は、ノズル列方向にヘッド面11に対して光ビーム15を相対移動して次のノズルn(N+1)からの液吐出不良検出を行う。図示例では、インクジェットヘッド10に対して発光素子14とコリメートレンズ16を図1中矢印Bで示すように移動してノズルn1、n2、n3、………nXの順序で液吐出不良検出を行い、順にインク滴の吐出が正常か異常かの判定を行う。しかし、発光素子14とコリメートレンズ16は定位置とし、インクジェットヘッド10の方を図1中矢印Aで示すように移動するようにしてもよい。
図4には、インク滴の吐出が正常である否かの判定方法を説明するための図を示す。図において、インク滴13の吐出が正常である場合がaであり、曲がっている場合がbである。図5(A)にはインク滴の吐出がaの場合、(B)にはbの場合の受光素子17の光出力値の変化を示す。
いま、位置X0でインク滴13を吐出したときの時間をt0とする。このとき、外乱光などにより、ある程度の電圧が計測される。この電圧をVbとする。次に、受光素子17より下の位置X1にインク滴13がある場合、このときの時間をt1とする。すると、この位置X1では、インク滴13の前方散乱光を受光素子17が受光するため、図5(A)に示すように光出力値が上昇する。このときの電圧値をV1とする。その後、インク滴13は、正常な吐出の場合は、図4においてaで示すように、光ビーム15の中心、つまり光強度が強いところを通過し続けるので、図5(A)に示すように位置X2、X3での散乱光の電圧値はV1のままである。
これに対し、図4においてbで示すように、位置X1からインク滴13にノズル列方向の曲がりが発生している場合、得られる波形は、図5(B)のようになる。位置X1までは正常吐出の場合と同様であるが、位置X2に行くまでにインク滴13が光ビーム15の中心から外れていくため、光出力値は低下する。位置X3になると、インク滴13は、光ビーム15から外れた位置となるから、光出力値はVbとなる。
ここでは、ノズル列方向の曲がりを紹介しているが、ノズル列と直角な方向の曲がりやらせん状の曲がりなど、すべての方向に対して同様に受光素子17の光出力値の低下から吐出不良を検出することができる。つまり、光ビーム15から外れた位置にインク滴13がある場合は、光出力として低い値となるか、または光出力がない状態となる。また、光ビーム15の強度分布を把握していれば、光出力値(電圧値)をもとに中心からのずれ量を計算することができる。
なお、液吐出不良検出時には、インク滴13に代えて透明な液体を吐出したり、洗浄液を吐出したりすると、液吐出不良検出において液滴が飛散することにより生ずる汚れを防止することができる。
図6には、受光素子17の他の設置例を示す。
上述した例では、受光素子17の受光部18をインク滴13の吐出方向に向けて受光素子17を設置した。このようにすると、光ビーム15にインク滴13を衝突したときに発生する光強度の強い前方散乱光を受光部18で直接受光し、SN比を高くして効率のよい検出を可能とすることができる。しかし、図6に示すように、受光素子17の受光部18をヘッド面11に向けて受光素子17を設置するようにし、光ビーム15にインク滴13を衝突したときに発生する光強度の強い前方散乱光をヘッド面11の光沢部で反射して受光部18で受光するようにし、高い光出力値を得ることもできる。
図7には、ヘッド面11と発光素子14との間に光透過部材を配置した例を示す。
この例では、ヘッド面11と発光素子14との間に配置してその発光素子14からの光ビーム15を透過する光透過部材20と、その光透過部材20をクリーニングする不図示の透過部材清掃手段とを備えてなる。光透過部材20としては、透明で透過率(波長特性)のよいガラス板等を使用する。
そして、発光素子14からの光ビーム15は、光透過部材20を透過する一方、ノズルnNから吐出したインク滴13は、光透過部材20で遮って発光素子14に当たらないようにする。これにより、液吐出不良検出を妨げることなく、ノズルnNから吐出したインク滴13によって発光素子14が汚損することを防止することができる。
この例では、光透過部材20を、ワイパなどを作動して清掃を行う透過部材清掃手段で適宜クリーニングすることで、インク滴13の付着による光透過部材20の透過率低下を防止して経時にわたり光透過部材20の働きを有効に保持することができる。このとき、透過部材清掃手段は、必ずしも不可欠なものではなく、透過部材清掃手段を設けることなく、例えば光透過部材20を傾斜して備えることで、光透過部材20に付着したインク滴13を重力により傾斜に沿って下方に向けて流し、廃液タンク等に自動的に落下してこのような構成とすることによってもクリーニング効果を持たせることができる。
図8には、発光素子14からの光ビーム15を反射する光反射部材を備えた例を示す。
例えば図示するように、発光素子14からの光ビーム15を反射してヘッド面11に向けるプリズムやミラーなどの光反射部材22を傾斜して備える。このようにすると、ノズルnNから吐出したインク滴13を光反射部材22に当てて発光素子14に当たらないようにし、ノズルnNから吐出したインク滴13によって発光素子14が汚損することを防止するとともに、光ビーム15の光路を曲げることで装置の小型化を図ることができる。
そして、光反射部材22は、図中矢示するようにノズル列方向に移動可能としてなる。これにより、ノズル列方向に光反射部材22を移動しながらノズル列に沿って光ビーム15を移動して、ノズルnNごとに順次液吐出不良を検出する。すると、各ノズルnNから吐出するインク滴13の吐出不良をノズル列に沿って順次連続的に検出することができる。この場合も、光反射部材22に代えて、インクジェットヘッド10の方を移動するようにしてもよい。
図9には、光反射部材22をクリーニングする反射部材清掃手段を示す。
この例の反射部材清掃手段23は、光反射部材22の傾斜方向に移動可能とする可動板24と、その可動板24上に立てる第1支持筒25と、その第1支持筒25内に出し入れ自在に入り込む第2支持筒26と、その第2支持筒26で支持する矩形枠状の保持具27と、その保持具27で支持するゴム製のブレード28などで構成する。
そして、可動板24を図中矢示方向に動かすことにより、第1支持筒25に対して第2支持筒26を上下に出し入れしてブレード28を光反射部材22の傾斜方向に移動し、そのブレード28が光反射部材22の傾斜反射面29を摺動して、その傾斜反射面29に付着したインク滴13を除去する。これにより、傾斜反射面29を清掃してインク滴13の付着による光反射部材22の反射率低下を防止し、経時にわたり光反射部材22の働きを有効に保持することができる。
この例では、清掃部材として、ゴム製のブレード28を使用したが、スポンジのような多孔質材を用いてもよく、それに洗浄液を染み込ませるようにしてもよい。また、反射部材清掃手段23を移動しているが、光反射部材22を移動するとき、固定する反射部材清掃手段23の清掃部材が光反射部材22の傾斜反射面29を摺動するようにしてもよい。このようにすると、クリーニング時間を特別に設けることなく、光反射部材22の清掃を行うことができる。
図10には、受光素子17を発光素子14の近傍に設置した例を示す。
この例では、発光素子14と受光素子17とを同一基板30上に取り付ける。そして、光ビーム15にインク滴13を衝突することにより発生した散乱光Sを、ヘッド面11で反射して後、さらに光反射部材22で反射して受光素子17の受光部18で受光するようにする。このようにすると、発光素子14と受光素子17との電気系統の集約を図ることができる。
図11には、受光素子17の前に配置して散乱光Sの受光範囲を制限する見切板を備えた例を示す。
図示するように、受光素子17の前に配置して散乱光Sの受光範囲を制限する見切板34を備えてなる。これにより、インク滴13の吐出速度Vを計算することができる。すなわち、見切板34の開口長さdと、見切板34から光ビーム15の光軸までの距離y、受光素子17までの距離hを設定することにより、散乱光Sを受光できる長さxを求めることができる。つまり、比で求めると、(y+h/2):(h/2)=x:dとなり、この式から、x=d(2y+h)/hとなる。
ここで、受光素子17では、図12に示す光出力値の波形が計測でき、波形の立上り時間t1は位置X1、立下り時間t3は位置X2となる。したがって、インク滴13の吐出速度Vは、V=x/(t3−t1)となり、結果、V=d(2y+h)/h(t3−t1)となる。また、見切板34につばを付けてあげることにより、散乱光Sを受光できる長さxを調整することも可能である。
図13〜15には、液吐出不良検出の一連の流れをまとめて示す。
まず、図13には、全ノズルn1、n2、n3、………nXから順次インク滴13の吐出を行い、各ノズルnNの吐出状況を検出している状態を示す。
上述したように、発光素子14とコリメートレンズ16を用いて平行な光ビーム15を形成し、その光ビーム15がインクジェットヘッド10のノズル列と平行になるように射出して光反射部材であるミラー32に照射する。ミラー32で照射した光ビーム15は、ミラー32で上方のインクジェットヘッド10のヘッド面11に向けて反射する。反射した光ビーム15の横には、2つの受光素子17A・17Bを配置してなる。
発光素子14からノズル列と平行になるように射出した光ビーム15には、各ノズルnNからインク滴13を吐出する。吐出したインク滴13が光ビーム15に照射されると、前方散乱光を発生し、ミラー32で反射して一方の受光素子17Aで受光することにより各ノズルnNの吐出状況を検出する。
図14には、各ノズルnNの吐出状況を検出して後、速度異常や光出力低下などの不良が発生している場合に、ミラー32を移動してさらに詳しく問題のノズルのインク滴13の吐出状況を測定している状態を示す。
図13に示す方法で検出した不良ノズルnNの場所に、光ビーム15を照射できるように他方の受光素子17Bとともにミラー32を移動してから、その不良ノズルnNからインク滴13を吐出して吐出状況を測定する。このとき、ミラー32と受光素子17Bとを一体化しておけば、受光素子17Bの位置を調整する必要がなくなる。また、上述したと同様に、ミラー32の反射面をクリーニングする機能を付けておけば、汚れた場合にすぐにクリーニングできるので、連続での測定を行うことができる。
図15には、液吐出不良検出の手順のフローチャートを示す。
液吐出不良検出の開始とともに発光素子14から光ビーム15を射出し(ステップS1)、ノズルn1からnXまで順次インク滴13を吐出すると同時に、受光素子17により光出力値を測定する(ステップS2)。そして、光出力値が任意の値以上か否かを判定し(ステップS3)、以上であるときは、インク滴13の速度が任意の値以上か否かを判定し(ステップS4)、以上であるときは、正常ノズルと判断して(ステップS5)、1つのノズルの液吐出不良検出を終了する。
光出力値が任意の値に達しないときは、その不良ノズルの番号を記録し(ステップS6)、不良検出がn回以上か否かを判定し(ステップS7)、n回に達しないときは、その不良ノズルに対してクリーニングを行ってステップS1に戻る(ステップS8)。不良検出がn回以上の場合には、そのノズルの液吐出不良検出を終了する。
インク滴13の速度が任意の値に達しないときは、不良ノズルまでミラー32を移動して後(ステップS9)、不良ノズルからインク滴13を吐出すると同時に、受光素子17により光出力値を測定する(ステップS10)。そして、光出力値が任意の値以上か否かを判定し、またインク滴の速度が任意の値以上か否かを判定し(ステップS11)、以上であるときは、正常ノズルと判断して(ステップS5)、ノズルの液吐出不良検出を終了する。
反対に、光出力値が任意の値に達していないか、インク滴13の速度が任意の値に達していないときは、不良ノズルと判断して(ステップS12)、その不良ノズルの番号を記録し(ステップS13)、次いで不良検出がn回以上か否かを判定し(ステップS7)、n回に達しないときは、その不良ノズルに対してクリーニングを行ってステップS1に戻る(ステップS8)。不良検出がn回以上の場合には、そのノズルの液吐出不良検出を終了する。
インクジェット記録装置に備える液吐出不良検出装置の概略構成図である。 その光ビームにインク滴を衝突したときの散乱光の発生状態図である。 その光ビームの光強度分布図である。 そのインク滴の吐出が正常である否かを判定する判定方法を説明するための図である。 (A)にはインク滴の吐出が正常である場合、(B)には曲がっている場合の受光素子の光出力値の変化を示す図である。 受光素子の他の設置例を示す図である。 ヘッド面と発光素子との間に光透過部材を配置した例を示す図である。 発光素子からの光ビームを反射する光反射部材を備えた例を示す図である。 光反射部材をクリーニングする反射部材清掃手段を示す斜視図である。 受光素子を発光素子の近傍に設置した例を示す図である。 受光素子の前に配置して散乱光の受光範囲を制限する見切板を備えた例を示す図である。 このときの受光素子の光出力値の波形図である。 全ノズルから順次インク滴の吐出を行い、各ノズルの吐出状況を検出している状態を示す図である。 各ノズルの吐出状況を検出して後、速度異常や光出力低下などの不良が発生している場合に、ミラーを移動してさらに詳しく問題のノズルのインク滴の吐出状況を測定している状態を示す図である。 液吐出不良検出の手順のフローチャートである。
符号の説明
10 インクジェットヘッド
11 ヘッド面
13 インク滴(液滴)
14 発光素子
15 光ビーム
16 コリメートレンズ
17 受光素子
18 受光素子の受光部
20 光透過部材
22 光反射部材
23 反射部材清掃手段
28 ブレード(清掃部材)
29 光反射部材の反射面
30 基板
32 ミラー(光反射部材)
34 見切板
n1〜nX ノズル列
S 散乱光
20 液吐出不良検出装置
35 吸引キャップ

Claims (15)

  1. 発光素子から発した光ビームにヘッド面のノズルから吐出する液滴を衝突して散乱光を発生し、その散乱光を受光素子で受光してその受光データから液体吐出不良を検出する液吐出不良検出装置において、
    前記発光素子を、前記液滴の吐出方向の下流側から上流側に向けて逆向きに光ビームを射出するように設置してなることを特徴とする液吐出不良検出装置。
  2. 前記ノズルを複数直線状に並べて前記ヘッド面にノズル列を形成し、そのノズル列方向に前記ヘッド面に対して前記光ビームを相対移動可能としてなることを特徴とする、請求項1に記載の液吐出不良検出装置。
  3. 前記受光素子を前記光ビームから外れた位置に設置してなることを特徴とする、請求項1または2に記載の液吐出不良検出装置。
  4. 前記受光素子の受光部を前記液滴の吐出方向に向けて設置してなる、請求項3に記載の液吐出不良検出装置。
  5. 前記受光素子の受光部を前記ヘッド面に向けて設置してなる、請求項3に記載の液吐出不良検出装置。
  6. 前記受光素子を前記発光素子の近傍に設置してなる、請求項3に記載の液吐出不良検出装置。
  7. 液吐出不良検出時に、前記液滴として透明な液体を使用してなることを特徴とする、請求項1ないし6のいずれか1に記載の液吐出不良検出装置。
  8. 液吐出不良検出時に、前記液滴として洗浄液を使用してなることを特徴とする、請求項1ないし6のいずれか1に記載の液吐出不良検出装置。
  9. 前記ヘッド面と前記発光素子との間に配置してその発光素子からの光ビームを透過する光透過部材を備えてなることを特徴とする、請求項1ないし8のいずれか1に記載の液吐出不良検出装置。
  10. 前記光透過部材を傾斜して備えてなることを特徴とする、請求項9に記載の液吐出不良検出装置。
  11. 前記発光素子からの光ビームを反射して前記ヘッド面に向ける光反射部材を備えてなることを特徴とする、請求項1ないしのいずれか1に記載の液吐出不良検出装置。
  12. 前記光反射部材をクリーニングする反射部材清掃手段を備えてなることを特徴とする、請求項11に記載の液吐出不良検出装置。
  13. 前記ノズルを複数直線状に並べて前記ヘッド面にノズル列を形成し、そのノズル列方向に前記光反射部材を移動可能としてなることを特徴とする、請求項11または12に記載の液吐出不良検出装置。
  14. 前記受光素子の前に配置して散乱光の受光範囲を制限する見切板を備えてなることを特徴とする、請求項1ないし13のいずれか1に記載の液吐出不良検出装置。
  15. 請求項1ないし14のいずれか1に記載の液吐出不良検出装置を備えることを特徴とする、インクジェット記録装置。
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