以下、本発明に係る遊技機の好適な一実施形態をパチンコ遊技機を例に図面を参照して説明する。尚、図1は、パチンコ遊技機1の表側側の外観構造を表す正面図、図2は、パチンコ遊技機1の裏面側の構造を表す背面図、図3は、遊技盤11の正面図、図4は、遊技盤11の斜視図、図5は、回転演出装置300の分解斜視図、図6は、回転演出装置300の斜視図、図7は、回転演出装置300及びその周辺部の正面側から見た断面図、図8は、回転演出装置300の上側から見た断面図、図9は回転演出装置300を制御する回路系統を示すブロック図、図10は、円筒部材310が第1の表示領域381を表示した状態を示す説明図、図11は、円筒部材310が第2の表示領域382を表示した状態を示す説明図、図12は、円筒部材310が第3の表示領域383を表示した状態を示す説明図である。
図1において、パチンコ遊技機1は、機枠又は機体として所定の外郭方形枠サイズに構成された固定保持用の外枠2と、この外枠2の前側に設けられ、この外枠2に合わせて方形枠サイズに構成された前枠3とを備えている。
前枠3は、正面左側上下部に配設された開閉連結支持機構4a、4bを介して外枠2に開閉(片持ち横開き)可能に組付けるとともに、正面右側内部に配設された施錠装置5を利用して閉鎖状態に保持される。
前枠3の正面側には、前枠3の前側面域に合わせた方形状のガラス扉6及び上球皿7が共に横開き開閉及び着脱が可能に組付けられており、施錠装置5および図示しないロック機構を利用して前枠3の前面を覆う閉止状態で保持される。
上球皿7には、球払出口7aから払い出された遊技球を貯留して整列させる球皿部7bが設けられるとともに、球皿部7bに貯留する遊技球を下球皿8に排出させる球抜きレバー7cが設けられている。球皿部7bの左下側には演出用の放音部7dが設けられている。
また、前枠3の下部には、球皿部8aおよび球出口8bを有する下球皿8が設けられ、この下球皿8と並んで打球発射装置9が設けられている。打球発射装置9には遊技球の発射操作を行う操作ハンドル9aが取り付けられている。操作ハンドル9aには、遊技者の指により回動操作が行われる操作レバー9bが設けられている。
前枠3の裏側には、この前枠3と一体に方形枠状の収容枠10(図2参照)が成形されている。
さらに、前枠3には、パチンコゲームを展開し得る遊技盤11が、前記収容枠10(図2参照)の収容面域に対して着脱交換可能にセット保持されている。遊技盤11は、前面の遊技領域12を前記ガラス扉6の正面に臨ませており、前枠3の裏側に裏機構13(図2参照)を装備している。
遊技盤11は、所定板厚の積層合板の表面にセルが貼り付けられた化粧板14の前面側に、外周を突出して内側に略円周面を形成した外レール16aおよび帯状の内レール16b(これらを合わせて案内レール15と称する)が固設され、この案内レール15に囲まれた内側に遊技領域12が区画されている。
遊技領域12内には、多数本の遊技釘17とともに、複数の風車18、スルーチェッカ19、一般入賞具20、21、始動入賞具23、24及びアタッカー入賞具25、26などの入賞具、中央役物100等が設けられている。
図1、図3及び図4に示すように、中央役物100は、枠部材101と液晶表示装置200を組み合わせたものである。
図3及び図4に示すように、スルーチェッカ19は、遊技球が通過可能なゲート部19bを有し、ゲート部19bを通過した遊技球を検出する通過球検出センサ(具体的には、遊技球の通過を磁気的、光学的または電気的手段等により検出するセンサ)19aが化粧板14の内側から取り付けられている。
一般入賞具20、21は、遊技球が落入可能な入賞孔を有し、ここに入賞した遊技球を検出する入賞球検出センサ(具体的には、遊技球の通過を磁気的、光学的または電気的手段等により検出するセンサ)20a、21aがそれぞれ取り付けられている。
始動入賞具23は、ポケット状に形成され、入賞した遊技球を検出する入賞球検出センサが取り付けられる。
始動入賞具24は、いわゆる電動チューリップ構成の入賞具からなり、左右のチューリップ羽根24a、24bを開閉させることができる。この始動入賞具24にも入賞した遊技球を検出する入賞球検出センサが取り付けられている。
アタッカー入賞具25、26は、中央に横長方形状の開口からなる大入賞口25a、26aを有し、この大入賞口25a、26aを開閉自在に覆って開閉扉25b、26bが取り付けられている。開閉扉25b、26bは通常閉止されており、遊技中において所定の遊技条件の下で特別遊技状態が成立したときに、開閉扉25b、26bが前方に80度程度倒されて大入賞口25a、26aが開放される。このアタッカー入賞具25、26の大入賞口25a、26a内にも入賞球検出センサが取り付けられる。
一般入賞具20、21、始動入賞具23、24及びアタッカー入賞具25、26の後側には化粧板14を貫通するセーフ球通路孔(不図示)が設けられている。一般入賞具20、21、始動入賞具23、24及びアタッカー入賞具25、26に入賞したセーフ球はセーフ球通路孔を通って遊技盤11の裏面側に排出される。
遊技領域12の最下部には、入賞具20、21、23、24、25、26に入賞せずに落下した遊技球をアウト球として集合して排出させるアウト口27が設けられている。アウト口27の後側には化粧板14を貫通してアウト球通路孔が形成されており、アウト口27に集められたアウト球がアウト球通路孔を通って遊技盤11の裏面側に排出される。
次に、パチンコ遊技機1の裏面側の構造について詳細に説明する。
図2において、遊技盤11は、収容枠10の収容面域の内法に合わせた方形サイズで収容枠10の裏側から着脱可能に形成されている。また、遊技盤11は、収容枠10の収容面域の周囲に配設された係合レバー28a、28b、28cで固定保持されるようになっている。
収容枠10は、遊技盤11をセット保持したときに、遊技盤11の前面が閉鎖状態にあるガラス扉6(図1参照)のガラス板と所定間隔をおいて対向するように構成されており、遊技盤面とガラス板内面との間に遊技球が落下移動する遊技領域空間が形成される。
また、前枠3の裏側下部には打球発射装置9が取り付けられ、前枠3における収容枠10の下部に前枠3と一体に遊技補助盤29が形成されている。なお、遊技補助盤29の表側には打球発射装置9のハンマーと位置整合して遊技球を遊技盤の外レール16a(図1参照)に向けて発射する発射レールや、放音部7dに向けて効果音を発生するスピーカ等が取り付けられている。また、遊技補助盤29は、上球皿7(図1参照)の裏側に位置し、通常閉鎖状態に保持される上球皿7(図1参照)によりその表面側が覆われている。
収容枠10の裏側には、球貯留供給機構30や賞球払出機構40等を有する裏セット盤50がヒンジ51a、51bにより横開き可能となって前枠3の裏側に支持されている。裏セット盤50は、前枠3の裏面を覆う閉止状態で閉止レバー52a、52b、52cにより前枠3に係止保持されるようになっている。
球貯留供給機構30は、基本的な構成として、予備賞球用のタンク部材31、タンク部材31内に貯留された予備賞球を整列して供給させる整列樋部材32、遊技機の作動状態を遊技施設側に出力するためのターミナル制御部33や、その他の関連機構・部材等が装備されて構成される。
整列樋部材32は、タンク部材31から供給された予備賞球を整列状に収容して下端の変向出口34に送出し得るようになっている。
ターミナル制御部33では、図示しないが遊技ホール側からの電源、パチンコゲーム内容の情報、球切れ情報等に係る必要な回路、デバイス及び電線(コード)用コネクタ、アース端子等が配置、接続されている。
賞球払出機構40は、裏セット盤50の盤本体をなす開閉基枠体41に、球貯留供給機構30の変向出口34に繋がる球切れ検出スイッチ42、変向出口34から送出される賞球を整列待機通路に整列待機させる整列待機通路部材43、整列待機通路部材43からの賞球を受け取り所定の払出条件に基づいて払い出す賞球カセット44、賞球カセット44から排出された賞球を球皿側へ排出する賞球排出経路、これらの関連機構・部材等が設けられて構成されている。
球切れ検出スイッチ42は、賞球として払い出すに充分な予備賞球が整列待機通路部材43に保持されているか否かを検出するためのものである。
なお、この開閉基枠体41は、遊技済み球(セーフ球とアウト球)の集合排出経路が設けられるとともに、球貯留供給機構30に一体に繋がっており、裏セット盤50は、球貯留供給機構30、賞球払出機構40及び開閉基枠体41を含めた全体がユニット化されたセット部材として構成されている。
さらに、裏セット盤50の各部には、このパチンコ遊技機1の作動を統括的に制御する主制御基板91や、賞球の払出制御を行う賞球制御基板92、効果照明や効果音の作動制御を行うランプ・音声制御基板93、各制御基板や電子部品に所定の電力を供給する電源基板94、複数のコネクタが取り付けられて制御信号や電力の中継を行う中継基板95、液晶表示装置200(図1参照)用及び回転演出装置300(図1参照)用の表示制御基板96等が設けられている。
次に、パチンコ遊技機1におけるゲーム動作の概要を説明する。
パチンコ遊技機1は、上球皿7およびガラス扉6が閉止施錠された状態で遊技に供され、球皿部7bに遊技球を貯留させて操作ハンドル9aの操作レバー9bを回動操作することにより遊技が開始される。操作ハンドル9aの操作レバー9bが回動操作されると、球皿部7bに貯留する遊技球が図示しない球送り装置によって1球ずつ発射レール上に送り出され、打球発射装置9のハンマーに打ち出されて遊技盤11の外レール16aに沿って遊技領域12に導かれ、以降パチンコゲームが展開される。ここで、打球発射装置9が打ち出す遊技球の初速は、操作レバー9bの回動角により設定される。即ち、打球発射装置9が打ち出す遊技球の初速は、操作レバー9bの回動角が大きいほど早くなる。
遊技領域12に導かれた遊技球が各入賞具20、21、23、24、25、26に入賞すると、各入賞具に取り付けられた入賞球検出センサによって入賞したセーフ球が検出され、その入賞具の種類や遊技状況に応じた所定数の賞球が賞球払出機構40から上球皿7もしくは下球皿8に払い出される。また、遊技盤11の前面側の液晶表示装置200は、遊技盤11の裏面側に取り付けられた表示制御基板96により制御されて前述の遊技状況に応じた種々の表示がなされる。
一方、遊技領域12に導かれた遊技球が入賞具20、21、23、24、25、26に入賞せずに落下すると、アウト球としてアウト口27に集合し、アウト球通路孔を通って遊技盤11の裏面側に排出される。
次に、中央役物100及びその周辺部について詳細に説明する。
図3及び図4において、中央役物100の枠部材101の上側中央の若干左よりには、角部102が設けられており、遊技領域12は、この角部102から左右に分岐して左打ち用の遊技領域201と右打ち用の遊技領域202に分けられている。
左打ち用の遊技領域201には、多数本の遊技釘17とともに、複数の風車18、複数の一般入賞具20、始動入賞具23及びアタッカー入賞具25が設けられている。
左打ち用の遊技領域201は、パチンコ遊技機1が通常モードの状態及び通常モードから当選した2ラウンド確変大当たり(以下、2R確変大当たりと呼ぶ)のラウンド消化において遊技球を導く領域であり、操作レバー9b(図1参照)の回動角が比較的小さく、打球発射装置9(図1参照)が打ち出す遊技球の初速が比較的低い状態で用いられる領域である。ここで、パチンコ遊技機1における通常モードの状態とは、大当たりの抽選確率が低確率で、始動入賞具24のチューリップ羽根24a、24bが開閉しないかもしくは低い確率で開閉する状態(いわゆる電チューサポートがない状態)を示している。
右打ち用の遊技領域202には、多数本の遊技釘17とともに、スルーチェッカ19、一般入賞具21、始動入賞具24及びアタッカー入賞具26が設けられている。
右打ち用の遊技領域202には、時短モードの状態と、確率変動モードの状態と、15ラウンド確変大当たり(以下、15R確変大当たりと呼ぶ)のラウンド消化と、15ラウンド通常大当たり(以下、15R通常大当たりと呼ぶ)のラウンド消化において遊技球を導く領域であり、操作レバー9b(図1参照)の回動角が比較的大きく、打球発射装置9(図1参照)が打ち出す遊技球の初速が比較的高い状態で用いられる領域である。ここで、パチンコ遊技機1における時短モードの状態とは、通常大当たりのラウンド消化後に突入するモードであり、大当たりの抽選確率が低確率で、始動入賞具24のチューリップ羽根24a、24bが高い確率で開閉する状態(いわゆる電チューサポートがある状態)を示している。尚、パチンコ遊技機1では、通常大当たりとして15R通常大当たりの一種類のみを採用している。
パチンコ遊技機1における確率変動モードの状態とは、確変大当たりのラウンド消化後に突入するモードであり、大当たりの抽選確率が高確率で、始動入賞具24のチューリップ羽根24a、24bが高い確率で開閉する状態を示している。尚、パチンコ遊技機1では、確変大当たりとして15R確変大当たりと2R確変大当たりの二種類を採用している。
一方、枠部材101の左側壁111には、左打ち用の遊技領域201を落下する遊技球が付近の遊技釘17の誘導により比較的低い確率で突入するワープ孔112が設けられている。
枠部材101の下壁113の正面側の上面には、ワープ孔112を通過した遊技球が転がるステージ114が形成されている。ステージ114の中央には遊技球を始動入賞具23に誘導する誘導孔115の入り口115a(図4参照)が設けられている。誘導孔115の出口115bは、始動入賞具23の上方に位置する。
枠部材101の右側壁116の正面側には、回転演出装置300が設けられている。
一方、右打ち用の遊技領域202に配置する枠部材101の右上側の外周面117は、外レール16aに近接しており、外周面と外レール16aに間に球路118が形成されている。球路118の中間部には、球速を低下させるための段部119が形成されている。球路118の下部は、回転演出装置300の上側管状部材302による球路と外側球路120に分岐している。
外側球路120の出口から下方には、右打ち用の遊技領域202が形成されている。
上側管状部材302による球路は、後述の螺旋管状部材303(図5参照)及び下側管状部材304(図5参照)を介して右打ち用の遊技領域202の下部に繋がっている。
次に、パチンコ遊技機1(図1参照)における左打ちの際のゲーム動作を説明する。
パチンコ遊技機1(図1参照)は、通常モードの場合、通常モードに対応した画像を液晶表示装置200に表示する。この場合、遊技者は、操作レバー9b(図1参照)の回動角を比較的小さく調整し、打球発射装置9(図1参照)から初速が比較的低い遊技球を打ち出す。これにより、遊技球は、案内レール15から比較的早い時期に離れ、角部102よりも左下側に落下して左打ち用の遊技領域201に導かれ、遊技釘17や風車18に衝突しながら、あるものは、ワープ孔112、ステージ114及び誘導孔115を通過し始動入賞具23に落下し、また、あるものは、ワープ孔112を介さず直接下方に落下し、一般入賞具20または始動入賞具23に入賞し、また、あるものは、アウト球としてアウト口27に集合し、アウト球通路孔を通って遊技盤11の裏面側に排出される。
このような状態で始動入賞具23に遊技球が入賞した場合、主制御基板91(図2参照)は、低確率(例えば全ての大当たりの合計で390分の1の確率)で2R確変大当たり、15R確変大当たり及び15R通常大当たりの抽選を行う。
主制御基板91(図2参照)は、通常モードから2R確変大当たりに当選した場合、例えば液晶表示装置200に表示される図柄601、602、603を揃えずに停止させてから“確変突入”の文字を表示し、アタッカー入賞具25の開閉扉25bを開放してから閉塞する動作を規定ラウンドの2回まで繰り返す。
ここで、開閉扉25bは比較的幅広に形成されており、遊技者が操作レバー9bの回動角を遊技球が角部102の下側を通過する状態で大まかに調整することで、アタッカー入賞具25に遊技球を高確率で入賞させることが可能となる。この後、パチンコ遊技機1は、確率変動モードに移行する。
パチンコ遊技機1は、2R確変大当たりのラウンド消化から確率変動モードに移行した場合、液晶表示装置200を用いて遊技者に対して右打ちを行うように指示する。これにより、遊技者は、後述の右打ちを行う。
パチンコ遊技機1は、15R確変大当たりと15R通常大当たりのいずれかに当選した場合、例えば液晶表示装置200に表示される図柄601、602、603を揃え、液晶表示装置200を用いて遊技者に対して右打ちを行う指示を行った後、アタッカー入賞具26の開閉扉26bを長時間開放してから閉塞する動作を規定ラウンドの15回まで繰り返す。
ここで、開閉扉26bは比較的幅広に形成されており、遊技者が操作レバー9bの回動角を遊技球が角部102の上側を通過する状態で大まかに調整することで、右打ちの状態となり、アタッカー入賞具26に遊技球を高確率で入賞させることが可能となり、遊技者は、大量の賞球、例えば1700個の賞球を容易に獲得できる。
パチンコ遊技機1は、15R確変大当たりに当選した場合、前記大当たりの規定ラウンド終了後に確率変動モードに移行し、15R通常大当たりに当選した場合、前記大当たりの規定ラウンド終了後に時短モードに移行する。
パチンコ遊技機1は、確率変動モードまたは時短モードに移行した場合、液晶表示装置200を用いて遊技者に対して右打ちを行うように指示する。これにより、遊技者は、確率変動モードと時短モードのいずれの場合にも右打ちを行う。
パチンコ遊技機1は、確率変動モードまたは時短モードの場合、そのモードに対応した画像を液晶表示装置200に表示する。この場合、遊技者は、操作レバー9bの回動角を比較的大きく調整し、打球発射装置9から初速が比較的早い遊技球を打ち出す。これにより、遊技球は、案内レール15に誘導された状態で角部102を超え、球路118を通り、外側球路119を通り、右打ち用の遊技領域202に落下する。右打ち用の遊技領域202に落下する遊技球は、遊技釘17に衝突しながら、あるものはスルーチェッカ19を通過し、あるものは一般入賞具21、始動入賞具24に入賞し、また、あるものは右打ち用の遊技領域202を通過してアウト球としてアウト口27に集合し、アウト球通路孔を通って遊技盤11の裏面側に排出される。また、スルーチェッカ19に遊技球が通過した場合、主制御基板91(図2参照)は、始動入賞具24のチューリップ羽根24a、24bを高確率で所定回数開閉させる。これにより、始動入賞具24には高確率で遊技球が入賞し、賞球の払出を行うため、パチンコ遊技機1において払い出される賞球の数は、打球発射装置9から打ち出される遊技球の数の100%前後となり、遊技者は、手持ちの遊技球をほとんど減らすことなく大当たりの抽選を連続して実行できる。以下、このような状態を、電チューサポートがある状態として説明する。
確率変動モードにおいて、主制御基板91(図2参照)は、電チューサポートがある状態で始動入賞具24に遊技球が入賞する毎に高確率(例えば全ての大当たりの合計で39分の1の確率)で2R確変大当たり、15R確変大当たり及び15R通常大当たりの抽選を行う。
主制御基板91(図2参照)は、確率変動モードにおいて2R確変大当たりに当選した場合、例えば液晶表示装置200に表示される図柄601、602、603を揃えず“確変継続”の文字を表示し、アタッカー入賞具26の開閉扉26bを開放してから閉塞する動作を規定ラウンドの2回まで繰り返す。この後、確変モードを継続する。
また、主制御基板91(図2参照)は、確率変動モードにおいて15R確変大当たりと15R通常大当たりのいずれかに当選した場合、図柄601、602、603を揃え、アタッカー入賞具26の開閉扉26bを長時間開放してから閉塞する動作を規定ラウンドの15回まで繰り返す。ここで確率変動モードは、大当たりに当選するまで継続する。
時短モードにおいて、主制御基板91(図2参照)は、電チューサポートがある状態で始動入賞具24に遊技球が入賞する毎に低確率(例えば全ての大当たりの合計で390分の1の確率)で2R確変大当たり、15R確変大当たり及び15R通常大当たりの抽選を行う。
主制御基板91(図2参照)は、時短モードにおいて2R確変大当たりに当選した場合、例えば液晶表示装置200に表示される図柄601、602、603を揃えずに停止させてから“確変突入”の文字を表示し、アタッカー入賞具26の開閉扉26bを開放してから閉塞する動作を規定ラウンドの2回まで繰り返す。
主制御基板91(図2参照)は、時短モードにおいて、15R確変大当たりと15R通常大当たりのいずれかに当選した場合、図柄601、602、603を揃え、アタッカー入賞具26の開閉扉26bを長時間開放してから閉塞する動作を規定ラウンドの15回まで繰り返す。ここで主制御基板91(図2参照)は、15R通常大当たりから時短モードに突入し、時短モードにおいて100回の抽選までに大当たりに当選しなければ時短モードを終了し、通常モードに戻る。
以下、回転演出装置300について詳細に説明する。
図5において、回転演出装置300は、開閉扉301と、上側管状部材302と、螺旋管状部材303と、下側管状部材304と、ソレノイド305と、ピン306、307と、遊技球検出センサ308と、照明用配線基板309と、円筒部材310と、回転駆動部320とを備えている。
上側管状部材302は、透明プラスチックを素材として形成した管であり、外形がL字状に形成されている。
上側管状部材302は、前記遊技領域12に落下する遊技球が入球可能な開口331を上端に有し、図7に示すように、内部に遊技球500が通過可能な球路332が形成されている。
図7において、上側管状部材302の上側部333は、外レール16aに近接しており、外レール16aとの間に外側球路120を形成している。上側管状部材302の上側部333の下には中央役物100側に折曲する折曲部を介して下側部334が形成されている。下側部334は中央役物100の枠部材101の右側壁116に延出している。
図5において、上側管状部材302の開口331は、縁が右下側に向けて傾斜して形成されている。上側部333の正面側及び背面側の右上隅には、ピン306が嵌入される貫通孔335、336が形成されている。開閉扉301の基端側にはピン306が挿入される貫通孔337が形成されている。開閉扉301は、図6に示すように、ピン306を介して上側管状部材302の開口331を開閉可能な状態で上側部333の右上隅に取り付けられる。
図5に示すように、開閉扉301の背面側の貫通孔337より上側には、L字状の突起部337が設けられている。
突起部337は化粧板14(図3参照)に形成された円周形状の貫通孔131(図3参照)を介して化粧板14(図3参照)の裏側に突出する。ソレノイド305は化粧板14(図3参照)の裏側に取り付けられている。
突起部337はピン307を介してソレノイド305のプランジャ(可動鉄心)341に連結されている。
プランジャ341の直線運動は、開閉扉301の回転運動に変換される。前記開閉扉301は、ソレノイド305のプランジャ341が遊技盤11(図3参照)の右方向に移動すると、開口331を開く方向に回転し、ソレノイド305のプランジャ341が遊技盤11(図3参照)の左方向に移動すると、開口331を閉じる方向に移動する。
前記上側管状部材302の下側部334の下端近傍の背面には、前記上側管状部材302での遊技球の通過を例えば磁気の変化で検出する遊技球検出センサ308が設けられている。
螺旋管状部材303は、透明プラスチックを素材として形成した管であり、図7に示すように、内部に遊技球500が通過可能な球路342が形成され、巻軸を上下方向に向けて前記上側管状部材の下側に球路332、342を連続させた状態で例えば接着剤を用いた接着により取り付けられている。
下側管状部材304は、透明プラスチックを素材として形成した管であり、内部に遊技球が通過可能な球路343が形成され、前記螺旋管状部材303の下側に球路342、343を連続させた状態で例えば接着剤を用いた接着により取り付けられている。下側管状部材304は、下端の開口344から遊技球500を前記大入賞口26aの方向に落下させる。
前記螺旋管状部材303の螺旋の内側には、照明器具として発光ダイオード351、352、353、354を実装した照明用配線基板309が配置される。照明用配線基板309は、化粧板14(図3参照)の裏側からハーネス355を介して表示制御基板96(図2参照)に接続されており、表示制御基板96からの電力及び制御信号の供給により実装した発光ダイオード351、352、353、354を点灯させ、螺旋管状部材303の正面側に向けて光を照射する。
図5において、円筒部材310は、円筒状に形成され、上端及び下端にボールベアリングによる軸受け361、362が取り付けられている。円筒部材310は、この軸受け361、362を介して中央役物100(図3参照)の枠部材101(図3参照)の右側壁116(図3参照)に取り付けられている。これにより、円筒部材310は、筒軸363を上下方向に向けて前記螺旋管状部材303の外周を覆う位置に筒軸363を中心にして回転可能な状態で配置される。軸受け362の上側には、リング状のギア364が取り付け固定されている。
軸受け361の正面側は、パチンコ遊技機1が組み立てられた状態で図3、図4及び図10に示す装飾部材366により覆われる。
軸受け362及びギア364の正面側は、パチンコ遊技機1が組み立てられた状態で図3、図4及び図10に示す装飾部材367により覆われる。
図5において、回転駆動部320は、ステッピングモータ371と、ピニオンギア372と、スパーギア373と、このスパーギア373が取り付けられた回転軸374とを備えている。ステッピングモータ371、スパーギア373及び回転軸374は化粧板14(図3参照)の裏側に設けられている。ステッピングモータ371の回転軸にはピニオンギア372が取り付けられている。ピニオンギア372はスパーギア373と噛み合う。スパーギア373は、化粧板14に形成された図示しない切り抜きを介してギア364と噛み合う。
このような構造により、ステッピングモータ371の回転軸が回転すると、スパーギア373は、ステッピングモータ371からの動力を減速させてトルクアップして回転し、ギア364に駆動力を与えて円筒部材310を回転させる。
図8において、円筒部材310は円筒面の円周方向に並べて3つの領域381、382、383に分割されており、3つの領域381、382、383には図10乃至図12に示すそれぞれ異なるパターン391、392、393が形成されている。
図10において、第1の領域381は、透明な素材の上に印刷により不透明な塗料を印刷したものである。第1の領域381では、破裂形のふきだしをイメージするパターン391が形成されており、パターン391の内側を透明部394とし、パターン391の外側395に不透明な塗料を印刷することで不透明部395としている。透明部394は、螺旋管状部材303を外部から視認可能にしている。
図11において、第2の領域382には、複数種の半透明の塗料による複数の半透明の領域の組み合わせにより、15R確変大当たりに当選している可能性が比較的高い状態をイメージする“激熱”の文字がパターン392として形成されている。
第3の領域には、複数種の半透明の塗料による複数の半透明の領域の組み合わせにより、15R確変大当たりに当選している可能性がかなり高い状態をイメージする“なめんじゃねえ”の文字がパターン393形成されている。
次に、回転演出装置300及びこれを駆動制御する回路系統について詳細に説明する。
図9において、回転演出装置300は、電気回路系統として、ステッピングモータ321と、ソレノイド305と、遊技球検出センサ308と、照明用配線基板309の発光ダイオード351、352、353、354を備えている。
表示制御基板96は、回転演出装置300の全体動作を集中制御するCPU(マイコン)501と、記憶部としてのROM502及びRAM503と、モータ駆動回路504と、ソレノイド駆動回路505と、発光ダイオード駆動回路506と、乱数発生装置507とを備えている。尚、図9は、説明の簡略化のため、液晶表示装置200を使った画像演出など、他のゲームの演出に係る制御を行う表示制御基板96内の回路系統については省略している。
表示制御基板96のCPU501には、遊技球検出センサ308と、パチンコ遊技機1(図2参照)の主制御基板91と、ROM502と、RAM503と、モータ駆動回路504と、ソレノイド駆動回路505と、発光ダイオード駆動回路506と、乱数発生装置507が接続されている。
CPU501は、ROM502に格納された制御プログラム、パチンコ遊技機1の主制御基板91からのコマンドデータ、遊技球検出センサ308の検出結果、乱数発生装置507からの乱数値に基づいて必要なデータをRAM503に記憶し、モータ駆動回路504と、ソレノイド駆動回路505と、発光ダイオード駆動回路506の制御を行う。
表示制御基板96のROM502には入賞役及び役非当選に対応した演出テーブルが記憶され、RAM503には演出フラグが記憶されている。例えばCPU501は、主制御基板91から入賞役の抽選結果に対応した演出制御のコマンドデータが供給された時点で、乱数発生装置507から乱数値を取得し、前記入賞役の抽選結果に対応したROM502の演出テーブルを参照し、得られた乱数値に割り当てられた演出内容(この場合の演出は正面側に向けるパターン391、392、393の選択と照明用配線基板309の発光ダイオード351、352、353、354の発光制御も含む)を選択することで、演出の抽選を行う。そして、CPU501は、乱数値に対応する演出内容をRAM503の演出フラグに記憶する。
CPU501は、ROM502に格納された制御プログラム、パチンコ遊技機1の主制御基板91からのコマンドデータが示す入賞役の抽選結果と遊技球検出センサ308の検出結果に基づいてモータ駆動回路504が出力するパルス数の制御を行うとともに、発光ダイオード駆動回路506が出力する発光ダイオード用電源出力の制御を行う。
また、CPU501は、RAM503の演出フラグに記憶した回転角度に基づいてモータ駆動回路504が出力するパルス信号の周波数及びパルス数の制御を行うとともに、RAM503の演出フラグに記憶した発光ダイオード351、352、353、354の発光タイミングに基づいて発光ダイオード駆動回路506が出力する発光ダイオード用電源出力の制御を行う。
モータ駆動回路504は、CPU501からの制御に基づいてステッピングモータ321にパルス信号を供給し、ステッピングモータ321の回転軸を決められた回転速度で決められた角度だけ回転させる。
発光ダイオード駆動回路506は、CPU501からの制御に基づいて発光ダイオード351、352、353、354に電源出力を供給し、発光ダイオード351、352、353、354を決められたタイミングで発光させる。
ソレノイド駆動回路505は、CPU501からの制御に基づいて大当たりのラウンド中にソレノイド305のコイルに駆動電流を流し、ソレノイド305のプランジャ341(図9参照)を右側に移動させ、回転演出装置300の開閉扉301を開いた状態にする。また、ソレノイド305は、ソレノイド駆動回路505から駆動電流が供給させない状態では、内蔵したばねの反発力により、プランジャ341(図9参照)を左側に移動させ、回転演出装置300の開閉扉301を閉じた状態にする。
このような構造及び回路構成により、パチンコ遊技機1は、遊技球が落下する遊技領域12と、操作ハンドル9aの操作により駆動して遊技球を前記遊技領域12に打ち出す打球発射手段としての打球発射装置9と、前記遊技領域12に設けられた横長方形状の開口からなる大入賞口26aと、前記大入賞口26aを所定の条件で開閉する開閉扉26bとを備え、前記打球発射装置9から打ち出され前記遊技領域12に導かれた遊技球が前記大入賞口26aに入球することで所定数の賞球を払い出す。
上側管状部材302は、前記遊技領域12に落下する遊技球が入球可能な開口331を上端に有し、内部に遊技球が通過可能な球路332が形成されている。
螺旋管状部材303は、螺旋状に形成されるとともに、少なくとも正面側の一部が光を透過可能な材質で形成され、内部に遊技球が通過可能な球路342が形成され、巻軸を上下方向に向けて前記上側管状部材302の下側に球路332、342を連続させた状態で設けられている。
下側管状部材304は、内部に遊技球が通過可能な球路343が形成され、前記螺旋管状部材303の下側に球路を連続させた状態で設けられ、下端の開口344から遊技球を前記大入賞口26aの方向に落下させる。
照明用配線基板309は、前記螺旋管状部材303の螺旋の内側に設けられ、当該螺旋管状部材303の正面側に向けて光を照射する。
遊技球検出センサ308は、前記上側管状部材302での遊技球の通過を検出する。
円筒部材310は、円筒状に形成され、筒軸363を上下方向に向けて前記螺旋管状部材303の外周を覆う位置に当該筒軸363を中心にして回転可能な状態で配置されるとともに、円筒面の円周方向に並べて複数のパターン391、392、393が形成され、当該複数のパターン391、392、393の内、少なくとも一つの少なくとも一部分が光を透過可能な材質で形成されている。
回転駆動部320及び表示制御基板96は、前記遊技球検出センサ308の検出結果に対応して、前記円筒部材310の複数のパターン391、392、393を切り替え選択して正面側に向ける円筒部材駆動手段となっている。
以下、回転演出装置300の動作を説明する。
ここで、図柄601、602、603としては、数字の“1”、“3”、“5”、“7”を揃っただけで15R確変大当たりが確定したことを示す確変図柄とし、数字の“2”、“4”、“6”、“8”をチャンス図柄とする。チャンス図柄は、揃っただけで2R確変大当たり以外の大当たりが確定するが、15R確変大当たりか15R通常大当たりかを区別できない図柄である。
表示制御基板96は、大当たりの抽選が行われていない状態では、ソレノイド305を制御し、図7の破線に示すように、回転演出装置300の開閉扉301を閉塞して、球路118に流れた遊技球500が必ず外側球路120に流れ、回転演出装置300の開口331に入球しないようにしている。この状態では、回転演出装置300は、表示制御基板96の制御により、図10に示すように、円筒部材310の第1の領域381を正面に向けることで、破裂形のふきだしをイメージする第1のパターン391を正面に向ける。回転演出装置300は、表示制御基板96の制御により、照明用配線基板309の発光ダイオード351、352、353、354を消灯した状態を維持する。
そして、始動入賞具23、24(図3参照)に遊技球が入賞した場合には、主制御基板91(図2参照)が大当たりの抽選を行い、大当たりに当選しなかった場合、表示制御基板96は、97%の割合で図10に示す状態を選択し、2%の割合で図11に示す状態を選択し、1%の割合で図12に示す状態を選択する。
図11に示す状態では、回転演出装置300は、表示制御基板96の制御により、円筒部材310の第2の領域382を正面に向けることで、“激熱”の文字のパターン392を正面に向ける。また、回転演出装置300は、表示制御基板96の制御により、照明用配線基板309の発光ダイオード351、352、353、354を点灯させる。
図12に示す状態では、回転演出装置300は、表示制御基板96の制御により、円筒部材310の第3の領域383を正面に向けることで、“なめんじゃねえ”の文字のパターン393を正面に向ける。また、回転演出装置300は、表示制御基板96の制御により、照明用配線基板309の発光ダイオード351、352、353、354を点滅させる。
この後、図10に示す状態から主制御基板91の抽選で大当たりに当選しなかった場合、表示制御基板96は、液晶表示装置200に表示される図柄601、602、603を揃えずに停止させる。
図11及び図12に示す状態から主制御基板91の抽選で大当たりに当選しなかった場合、表示制御基板96は、液晶表示装置200に表示される図柄601、602、603の内、左右の図柄601、603のみを揃え、図柄602には別の数字を表示する。
主制御基板91の抽選で2R確変大当たりに当選した場合、表示制御基板96は、60%の割合で図10に示す状態を選択し、25%の割合で図11に示す状態を選択し、15%の割合で図12に示す状態を選択する。この後、所定時間、例えば2秒程度経過して、表示制御基板96は、液晶表示装置200に表示される図柄601、602、603を揃えずに停止させ、通常モードまたは時短モード中の場合、“確変突入”の文字を表示し、確変モード中の場合、“確変継続”の文字を表示し、遊技者に2R確変大当たりに当選したことを知らせる。この後、回転演出装置300は、表示制御基板96の制御により、円筒部材310が図11または図12の状態にある場合、一旦円筒部材310を図10の状態に戻し、規定ラウンドの2回までアタッカー入賞具25の開閉扉25bを開放させ、確変モードの状態に移行する。
主制御基板91の抽選で15R通常大当たりに当選した場合、表示制御基板96は、70%の割合で図10に示す状態を選択し、20%の割合で図11に示す状態を選択し、10%の割合で図12に示す状態を選択する。この後、所定時間、例えば10秒程度経過して、表示制御基板96は、液晶表示装置200に表示される図柄601、602、603としてチャンス図柄の“2”、“4”、“6”、“8”のいずれかを揃えて、遊技者に15R確変大当たりか15R通常大当たりに当選したことを知らせる。この後、回転演出装置300は、表示制御基板96の制御により、円筒部材310が図11または図12の状態にある場合、一旦円筒部材310を図10の状態に戻して大当たりのラウンドに突入する。
主制御基板91(図2参照)が抽選で15R確変大当たりに当選した場合、表示制御基板96は、50%の割合で図10に示す状態を選択し、20%の割合で図11に示す状態を選択し、30%の割合で図12に示す状態を選択する。この後、所定時間、例えば10秒程度経過して、表示制御基板96は、液晶表示装置200に表示される図柄601、602、603として50%の割合でチャンス図柄の“2”、“4”、“6”、“8”のいずれかを揃えて遊技者に15R確変大当たりか15R通常大当たりに当選したことを知らせ、残り50%の割合で図柄601、602、603として確変図柄の“1”、“3”、“5”、“7”のいずれかを揃えて遊技者に15R確変大当たりに当選したことを知らせる。この後、回転演出装置300は、表示制御基板96の制御により、円筒部材310が図11または図12の状態にある場合、一旦円筒部材310を図10の状態に戻して大当たりのラウンドに突入する。
15R確変大当たりか15R通常大当たりのラウンドに突入した場合、表示制御基板96はソレノイド305を制御し、図7の実線に示すように、回転演出装置300の開閉扉301を開放して、球路118に流れた遊技球500が外側球路120と回転演出装置300の開口331の両方に流れるようにする。
ここで、15R確変大当たりに当選し表示制御基板96が確変図柄を揃えた場合、既に遊技者に15R確変大当たりに当選したことを知らせているので、一旦円筒部材310を図10の状態のままとし、遊技球検出センサ308が遊技球を検出することで、所定時間、例えば2秒間、照明用配線基板309の発光ダイオード351、352、353、354を点灯させ、球路342に遊技球が通過中の螺旋管状部材303に対してバックライト照明を行い、螺旋管状部材303に遊技球が通過していることを破裂形のパターン391の透明部394を介して遊技者に視認させる。図7において、上側管状部材302、螺旋管状部材303、下側管状部材304の球路332、342、343を通過した遊技球は、開口344から大入賞口26aに向けて落下し、ラウンド中に開口した前記大入賞口26aに高い確率で入球して入賞する。この場合の、開口344から前記大入賞口26aに遊技球が入球する確率は、外側球路120に流れた遊技球より高い確率となる。
この後、15ラウンドを消化すると確変モードの動作を行う。表示制御基板96は確変モードに突入した場合、ソレノイド305を制御し、図7の破線に示すように、回転演出装置300の開閉扉301を閉塞して、球路118に流れた遊技球が外側球路120のみに流れるようにする。
ここで、15R確変大当たりに当選し表示制御基板96がチャンス図柄を揃えた場合、この時点では遊技者に15R通常大当たりか15R確変大当たりか確認できない状態にある。この場合、回転演出装置300は、大当たりの1ラウンドから7ラウンドまでは、一旦円筒部材310を図10の状態のままとし、遊技球検出センサ308が遊技球を検出することで、所定時間、例えば2秒間、照明用配線基板309の発光ダイオード351、352、353、354を点灯させ、上側管状部材302、螺旋管状部材303、下側管状部材304を通過した遊技球は、大入賞口26aに高い確率で入球して入賞する。そして、大当たりの8ラウンド目で、表示制御基板96は、20%の割合で図10に示す状態を選択し、30%の割合で図11に示す状態を選択する。50%の割合で図12に示す状態を選択する。
表示制御基板96が8ラウンド目で図10に示す状態を選択した場合、回転演出装置300は、1ラウンドから7ラウンドまでと同じ動作を8ラウンド目から15ラウンドまで行う。そして15ラウンドが終了した時点で、液晶表示装置200に“確変突入”の文字を表示し、遊技者に15R確変大当たりに当選していたことを知らせる。この直後、パチンコ遊技機1は確変モードに移行する。
表示制御基板96が8ラウンド目で図11に示す状態を選択した場合、回転演出装置300は、8ラウンド目から15ラウンドまで、表示制御基板96の制御により、円筒部材310の“激熱”の文字のパターン392を正面に向け、照明用配線基板309の発光ダイオード351、352、353、354を点灯させ“激熱”の文字を光らせることで、15R確変大当たりに当選した可能性が比較的高いことを遊技者に知らせ、15ラウンドが終了した時点で、液晶表示装置200に“確変突入”の文字を表示し、遊技者に15R確変大当たりに当選していたことを知らせる。この直後、パチンコ遊技機1は確変モードに移行する。
表示制御基板96が8ラウンド目で図12に示す状態を選択した場合、回転演出装置300は、8ラウンド目から15ラウンドまで、表示制御基板96の制御により、円筒部材310の“なめんじゃねえ”の文字のパターン393を正面に向け、照明用配線基板309の発光ダイオード351、352、353、354を点滅さ“なめんじゃねえ”の文字を断続的に光らせることで、15R確変大当たりに当選した可能性がかなり高いことを遊技者に知らせ、15ラウンドが終了した時点で、液晶表示装置200に“確変突入”の文字を表示し、遊技者に15R確変大当たりに当選していたことを知らせる。この直後、パチンコ遊技機1は確変モードに移行する。
ここで、15R通常大当たりに当選した場合、表示制御基板96は必ずチャンス図柄を揃える。この時点では遊技者に15R通常大当たりか15R確変大当たりかを確認できない状態にある。そして大当たりの1ラウンドから7ラウンドまで、回転演出装置300は、表示制御基板96の制御により、一旦円筒部材310を図10の状態のままとし、遊技球検出センサ308が遊技球を検出することで、所定時間、照明用配線基板309の発光ダイオード351、352、353、354を点灯させる。この状態で、下側管状部材304を通過した遊技球は、大入賞口26aに高い確率で入球して入賞する。この後、大当たりの8ラウンド目で、表示制御基板96は、60%の割合で図10に示す状態を選択し、30%の割合で図11に示す状態を選択する。10%の割合で図12に示す状態を選択する。
表示制御基板96が8ラウンド目で図10に示す状態を選択した場合、回転演出装置300は、8ラウンド目から15ラウンドにおいて、1ラウンドから7ラウンドまでの同じ動作を行う。15ラウンドが終了した時点で、液晶表示装置200に“時短突入”の文字を表示し、遊技者に15R通常大当たりに当選していたことを知らせる。この直後、パチンコ遊技機1は通常モードに移行する。
15R通常大当たりで表示制御基板96が8ラウンド目で図11に示す状態を選択した場合、回転演出装置300は、8ラウンド目から15ラウンドまで、表示制御基板96の制御により、円筒部材310の“激熱”の文字のパターン392を正面に向け、照明用配線基板309の発光ダイオード351、352、353、354を点灯させることで、15R確変大当たりに当選した可能性が比較的高いことを遊技者に期待させ、15ラウンドが終了した時点で、液晶表示装置200に“時短突入”の文字を表示し、遊技者に時15R通常大当たりに当選していたことを知らせる。この直後、パチンコ遊技機1は時短モードに移行する。
表示制御基板96が8ラウンド目で図12に示す状態を選択した場合、回転演出装置300は、8ラウンド目から15ラウンドまで、表示制御基板96の制御により、円筒部材310の“なめんじゃねえ”の文字のパターン393を正面に向け、照明用配線基板309の発光ダイオード351、352、353、354を点滅させることで、15R確変大当たりに当選した可能性がかなり高いことを遊技者に期待させ、15ラウンドが終了した時点で、液晶表示装置200に“時短突入”の文字を表示し、遊技者に15R通常大当たりに当選していたことを知らせる。この直後、パチンコ遊技機1は時短モードに移行する。
表示制御基板96は、確変モードか時短モードに突入した場合、ソレノイド305を制御し、図7の破線に示すように、回転演出装置300の開閉扉301を閉塞して、球路118に流れた遊技球が外側球路120のみに流れてスルーチェッカ19及び始動入賞具24側に流れやすくする。
このような動作により、遊技者が受ける15R確変大当たりの期待度は、図12の状態>図11の状態>図10の状態となる。
かかる構成のパチンコ遊技機1によれば、回転駆動部320及び表示制御基板96が、前記遊技球検出センサ308の検出結果に対応して、前記円筒部材310の複数のパターン391、392、393を切り替え選択して正面側に向けるとともに、照明用配線基板309からの光が螺旋管状部材303及び円筒部材310のパターン391、392、393を介して遊技者に視認されるので、文字や絵柄等のパターンを切り替えて表示する場合の動作の立体感を高めるとともに、大当たりのラウンド中、下側管状部材304が下端の開口344から遊技球を前記大入賞口26aの方向に落下させるので、打球発射装置9から打ち出された遊技球が大入賞口26aに入球する確率を高めることができ、遊技者が倦怠感を抱くのを防止することができるとともに、打球発射手段から打ち出された遊技球が大入賞口に入球する確率を高め遊技者が不快感を抱くのを防止する等を行える。
また、演出用の円筒部材310の内側に遊技球の球路342を形成する螺旋管状部材303を設けたので、パチンコ遊技機1の内部スペースの有効活用が可能になる。
さらに、通常モード、確変モード及び時短モードにおいては、回転演出装置300の開閉扉301を閉塞して、回転演出装置300に遊技球が流れないようにすることで、遊技球をスルーチェッカ19及び始動入賞具24側に流れやすくし、開閉扉26bを閉塞したアタッカー入賞具26に流れにくくして、確変モード、時短モードにおいて無駄になる遊技球を減らし、遊技者に好ましい印象を与えることができる。
尚、図1乃至図12に示した実施の形態では、遊技球検出センサ308が前記上側管状部材302で遊技球の通過を検出するように構成したが、遊技球検出センサ308が前記螺旋管状部材303で遊技球の通過を検出するように構成してもよい。
また、図1乃至図12に示した実施形態では、本発明を右打ち用の遊技領域202にスルーチェッカ19と電動チューリップ構成の始動入賞具24を設けたパチンコ遊技機1に適用したが、スルーチェッカと電動チューリップ構成の始動入賞具を左打ち用の遊技領域に設けたパチンコ機に適用してもよい。