JP2008010469A - 電子装置 - Google Patents

電子装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2008010469A
JP2008010469A JP2006176455A JP2006176455A JP2008010469A JP 2008010469 A JP2008010469 A JP 2008010469A JP 2006176455 A JP2006176455 A JP 2006176455A JP 2006176455 A JP2006176455 A JP 2006176455A JP 2008010469 A JP2008010469 A JP 2008010469A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
ground
power supply
circuit board
hole
wiring
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2006176455A
Other languages
English (en)
Inventor
Shiro Imai
士郎 今井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Seiko Epson Corp
Original Assignee
Seiko Epson Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Seiko Epson Corp filed Critical Seiko Epson Corp
Priority to JP2006176455A priority Critical patent/JP2008010469A/ja
Publication of JP2008010469A publication Critical patent/JP2008010469A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Structures For Mounting Electric Components On Printed Circuit Boards (AREA)

Abstract

【課題】ノイズ耐性が高い電子装置を提供すること。
【解決手段】電子装置は、回路基板100と、回路基板100に実装される複数のデバイスを含む。また複数のデバイスの各デバイスの電源端子VTと、回路基板100に形成される電源配線との間に設けられる電源用インダクタLV(電源用スルーホールTHV)と、各デバイスのグランド端子GTとグランド配線との間に設けられるグランド用インダクタLG(グランド用スルーホールTHG)と、電源端子VTとグランド端子GTとの間に設けられる第1のデカップリングコンデンサCAと、電源配線とグランド配線との間に設けられる第2のデカップリングコンデンサを含む。
【選択図】図3

Description

本発明は、複数のデバイスが実装される回路基板を含む電子装置に関する。
複数の集積回路装置が回路基板に実装される電子装置では、集積回路装置の高速化・高集積化に伴い、ノイズ対策が重要な課題になっている。
例えば回路基板に実装される第1の集積回路装置からの信号が、第2の集積回路装置に対して入力されたとする。この場合に、第1の集積回路装置の電源端子(VDD)、グランド端子(VSS)での電圧ドロップと、第2の集積回路装置の電源端子、グランド端子での電圧ドロップが異なると、第1の集積回路装置からの信号が第2の集積回路装置に対して適正に伝達されず、誤動作を招く。即ち第1の集積回路装置が接続される回路基板上の電源配線、グランド配線のインピーダンスと、第2の集積回路装置が接続される電源配線、グランド配線のインピーダンスが異なると、電源配線、グランド配線での電圧ドロップも異なってしまう。従って、第1の集積回路装置からの例えば論理レベル「0」の信号を、第2の集積回路装置が論理レベル「1」と判断してしまったり、論理レベル「1」の信号を論理レベル「0」と判断してしまうなどの誤動作が生じる。特に、この誤動作の問題は、集積回路装置の動作周波数が高くなったり、回路基板上の電源配線やグランド配線のインピーダンス(インダクタンス)が大きくなるにつれて、深刻になる。
特開平11−298096号公報
本発明は、以上のような技術的課題に鑑みてなされたものであり、その目的とするといころは、ノイズ耐性が高い電子装置を提供することにある。
本発明は、回路基板と、前記回路基板に実装される複数のデバイスと、前記複数のデバイスの各デバイスの電源端子と、前記回路基板に形成される電源配線との間に設けられる電源用インダクタと、前記各デバイスのグランド端子と、前記回路基板に形成されるグランド配線との間に設けられるグランド用インダクタと、前記各デバイスの前記電源端子と前記グランド端子との間に設けられる第1のデカップリングコンデンサと、前記電源配線と前記グランド配線との間に設けられる第2のデカップリングコンデンサとを含む電子装置に関係する。
本発明では、デバイスの電源端子と電源配線との間に電源用インダクタが設けられるため、デバイスの動作により発生した高周波電流成分等が電源配線に漏れるのを抑えることができる。またデバイスのグランド端子とグランド配線との間にグランド用インダクタが設けられるため、デバイスの動作により発生した高周波電流成分等がグランド配線に漏れるのを抑えることができる。そしてデバイスの電源端子とグランド端子の間には第1のデカップリングコンデンサが設けられるため、高周波電流成分によるノイズをこの第1のデカップリングコンデンサにより低減できる。従って、ノイズ耐性が高い電子装置の提供が可能になる。
また本発明では、前記電源用インダクタは、前記回路基板の複数の層間を接続する電源用スルーホールにより形成され、前記グランド用インダクタは、前記回路基板の複数の層間を接続するグランド用スルーホールにより形成されてもよい。
このようにすれば、少ない占有面積で電源用インダクタ、グランド用インダクタを形成できるようになり、第1のデカップリングコンデンサの端子の接続位置を、デバイス側に近づけることなどが可能になる。
また本発明では、前記電源用スルーホールは、前記各デバイスの電源端子が接続される前記回路基板の配線層を、前記電源配線が形成される前記回路基板の電源層に電気的に接続するためのスルーホールであり、前記グランド用スルーホールは、前記各デバイスのグランド端子が接続される前記回路基板の配線層を、前記グランド配線が形成される前記回路基板のグランド層に電気的に接続するためのスルーホールであってもよい。
このようにすれば、多層の回路基板を有効活用して、電源用スルーホール、グランド用スルーホールを形成し、これらのスルーホールを電源用インダクタ、グランド用インダクタとして機能させることが可能になる。
また本発明では、前記各デバイスにおける前記電源端子の形成位置から前記電源用スルーホールの形成位置までの距離をD1とし、前記電源端子の形成位置から前記第1のデカップリングコンデンサの一端の接続位置までの距離をD2とし、前記各デバイスにおける前記グランド端子の形成位置から前記グランド用スルーホールの形成位置までの距離をD3とし、前記グランド端子の形成位置から前記第1のデカップリングコンデンサの他端の接続位置までの距離をD4とした場合に、D2≧D1、D4≧D3であってもよい。
このような関係が成り立てば、高周波電流成分のノイズに悪影響を与える寄生インダクタンスを小さく抑えることが可能になり、ノイズ耐性の高い電子装置を提供できる。
また本発明では、前記各デバイスの前記電源端子の接続位置の直下に、前記電源用スルーホールが形成され、前記各デバイスの前記グランド端子の接続位置の直下に、前記グランド用スルーホールが形成されてもよい。
このようにすれば、電源端子の形成位置と電源用スルーホールの形成位置との間の寄生インダクタンスや、グランド端子の形成位置とグランド用スルーホールの形成位置との間の寄生インダクタンスを、最小限に抑えることが可能になる。
また本発明では、前記各デバイスの前記電源端子に対して、前記第1のデカップリングコンデンサの一端が直接に接続され、前記各デバイスの前記グランド端子に対して、前記第1のデカップリングコンデンサの他端が直接に接続されてもよい。
このようにすれば、電源端子の形成位置と第1のデカップリングコンデンサの一端の接続位置との間の寄生インダクタンスや、グランド端子の形成位置と第1のデカップリングコンデンサの他端の接続位置との間の寄生インダクタンを最小限に抑えることが可能になる。
また本発明では、前記電源用スルーホールとして、前記各デバイスの電源端子が接続される前記回路基板の配線層を、前記回路基板の第K(Kは自然数)の層に電気的に接続するための電源用スルーホールと、前記回路基板の第L(Lは自然数)の層を、前記回路基板の電源層に電気的に接続するための電源用スルーホールとが形成され、前記グランド用スルーホールとして、前記各デバイスのグランド端子が接続される前記回路基板の配線層を、前記回路基板の第M(Mは自然数)の層に電気的に接続するためのグランド用スルーホールと、前記回路基板の第N(Nは自然数)の層を、前記回路基板のグランド層に電気的に接続するためのグランド用スルーホールとが形成されてもよい。
このようにすれば、電源用インダクタやグランド用インダクタのインダクタンスを大きくすることが可能になり、ノイズ耐性を更に向上できる。
また本発明では、前記複数のデバイスとして複数の集積回路装置が前記回路基板に実装されてもよい。
以下、本発明の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお以下に説明する本実施形態は特許請求の範囲に記載された本発明の内容を不当に限定するものではなく、本実施形態で説明される構成の全てが本発明の解決手段として必須であるとは限らない。
1.比較例
図1に本実施形態の比較例の電子装置の構成を示す。図1の電子装置では、複数の集積回路装置IC1〜IC4が回路基板500に実装されている。そして集積回路装置IC1〜IC3では、電源配線VL1、グランド配線GL1により電源VDD(第1の電源電圧)、グランドGND(第2の電源電圧)が供給される。一方、集積回路装置IC4では、電源配線VL2、グランド配線GL2によりVDD、GNDが供給される。
従って、電源配線VL1、グランド配線GL1の寄生インピーダンスZ1、Z2(抵抗、インダクタ)には、IC1〜IC3の動作電流I1、I2、I3が流れる。一方、電源配線VL2、グランド配線GL2の寄生インピーダンスZ3、Z4には、IC4の動作電流I4が流れる。このため、IC1〜IC3側の電源配線VL1、グランド配線GL1での電圧ドロップと、IC4側の電源配線VL2、グランド配線GL2での電圧ドロップが異なってしまい、IC1〜IC3の電源端子VT1〜VT3、グランド端子GT1〜GT3の電圧レベルと、IC4の電源端子VT4、グランド端子GT4の電圧レベルも異なってしまう。従って、集積回路装置IC1からの信号INがIC4に入力された場合に、論理レベルの判定基準となるしきい値電圧レベルが、IC1、IC4間でずれてしまう。
この結果、IC1からの論理レベル「0」の信号INをIC4が論理レベル「1」と判断してしまったり、論理レベル「1」の信号を論理レベル「0」と判断してしまうなどの問題が生じる。同様にIC4からの信号Qの論理レベルを、IC2が誤って判断するなどの問題が生じる。特にIC1〜IC4の動作周波数が高くなり、動作電流IC1〜IC4が大きくなったり、電源配線VL1、VL2、グランド配線GL1、GL2の寄生インピーダンスが大きくなると、この問題は更に深刻になる。
2.電子装置の構成
以上のような問題を解決できる本実施形態の電子装置(電子機器)の構成を図2に示す。この電子装置は、回路基板100と、この回路基板100に実装される複数の集積回路装置IC1〜IC4(広義にはデバイス)を含む。また電子装置は、各集積回路装置IC1〜IC4(各デバイス)の電源端子VT1〜VT4と、回路基板100に形成される電源配線VL1、VL2との間に設けられる電源用インダクタLV1〜LV4を含む。また各集積回路装置IC1〜IC4のグランド端子(VSS端子)GT1〜GT4と、回路基板100に形成されるグランド配線(VSS配線)GL1、GL2との間に設けられるグランド用インダクタLG1〜LG4を含む。また各集積回路装置IC1〜IC4の電源端子VT1〜VT4とグランド端子GT1〜GT4との間に設けられる第1のデカップリングコンデンサCA1〜CA4を含む。更に電源配線VL1、VL2とグランド配線GL1、GL2との間に設けられる第2のデカップリングコンデンサCBを含む。
なお回路基板100としては、例えば配線層、電源層、グランド層を有する多層回路基板(多層プリント回路基板)を用いることができる。また回路基板100に実装されるデバイスは集積回路装置に限定されず、例えばバイポーラトランジスタ等の能動素子であってもよい。また電源用インダクタLV1〜LV4、グランド用インダクタLG1〜LG4は、後述するスルーホール(ビア)などにより形成されるインダクタであってもよいし、信号線をジグザグに配線することなどで形成されるインダクであってもよい。
例えば集積回路装置IC1〜IC4に流れる動作電流I1〜I4のうち、低周波電流成分をIL1〜IL4とし、高周波電流成分をIH1〜IH4とする。そして集積回路装置IC4に着目した場合に、IC4の動作周波数帯域である高周波帯域(例えば50KHz〜5GHz)では、インダクタLV4、LG4のインピーダンス(インダクタンス)は大きくなる。またこの高周波帯域では、IC4の電源端子VT4とデカップリングコンデンサCA4の一端との間のインピーダンスは、インダクタLV4のインピーダンス(VT4とVL2の間のインピーダンス)に比べて極めて小さい。同様にこの高周波帯域では、IC4のグランド(VSS)端子VT4とデカップリングコンデンサCA4の他端との間のインピーダンスは、インダクタLG4のインピーダンス(GT4とGL2の間のインピーダンス)に比べて極めて小さい。
従って、インダクタLV4、LG4を流れる電流は、IC4の動作電流IL4のうち低周波電流成分IL4だけになり、高周波電流成分IH4については、デカップリングコンデンサCA4側に流れるようになる。
この結果、回路基板100のIC4側の電源配線VL2、グランド配線GL2のインピーダンス(共通インピーダンス)Z3、Z4には、低周波電流成分IL4だけが流れ、高周波電流成分IH4についてはほとんど流れないようになる。同様に、回路基板100のIC1〜IC3側の電源配線VL1、グランド配線GL1のインピーダンス(共通インピーダンス)Z1、Z2には、IC1〜IC3の動作電流(I1+I2+I3)のうち低周波電流成分(IL1+IL2+IL3)だけが流れ、高周波電流成分(IH1+IH2+IH3)についてはほとんど流れないようになる。従って、動作電流の高周波電流成分による電圧ドロップ(リプル)が低減される。そして動作電流の低周波電流成分による電圧ドロップについては、デカップリングコンデンサCBにより低減されるようになる。
従って本実施形態によれば、電源配線VL1、VL2、グランド配線GL1、GL2に流れる高周波電流成分を低減できるため、これらの配線での電圧ドロップが最低限に抑えられる。従って、例えば集積回路装置IC1からの信号INがIC4に入力された場合や、IC4からの信号QがIC2に出力された場合に、集積回路装置間での論理レベルの判定基準となるしきい値電圧レベルをほぼ同じレベルにすることができる。従って、IC1からの論理レベル「0」の信号INをIC4が論理レベル「1」と判断してしまったり、論理レベル「1」の信号を論理レベル「0」と判断してしまう事態を防止できる。同様にIC4からの信号Qの論理レベルをIC2が誤って判断する事態も防止できる。従って、電源ノイズによる誤動作を効果的に防止できる電子装置の提供が可能になる。
このように本実施形態では、集積回路装置の電源端子と電源配線の間や、グランド端子とグランド配線の間に故意にインダクタを設けることで、集積回路装置の高速動作により発生した高周波電流成分が、電源配線、グランド配線に漏れるのが抑制される。これにより、電源配線、グランド配線での高周波電流成分による電圧ドロップを低減される。そして本実施形態では、集積回路装置で発生した高周波電流成分による電源端子、グランド端子での電圧ドロップについては、電源端子とグランド端子の間に設けたデカップリングコンデンサにより吸収する。一方、電源配線、グランド配線での低周波電流成分による電圧ドロップについては、電源配線とグランド配線の間に設けられたデカップリングコンデンサにより吸収する。従って本実施形態によれば、図1の比較例に比べて、電子装置の電源ノイズに対する耐性を格段に高めることができる。
3.電源用インダクタ、グランド用インダクタの形成手法
本実施形態の電源用インダクタLV(図2のLV1〜LV4)は、多層の回路基板100の複数の層間を接続する電源用スルーホール(ビア)により形成できる。同様にグランド用インダクタLG(図2のLG1〜LG4)も、回路基板100の複数の層間を接続するグランド用スルーホール(ビア)により形成できる。
例えば図3の模式図では、集積回路装置IC(図2のIC1〜IC4)が回路基板100(多層プリント基板)に実装されている。具体的には、多層の回路基板100の第1の層として配線層W1V、W1Gが形成され、第2の層として電源層W2Vが形成され、第3の層としてグランド層W3Gが形成される。そしてICの電源端子VT(図2のVT1〜VT4)を電源用の配線層W1Vにハンダ付け等により接続し、グランド端子GT(図2のGT1〜GT4)をグランド用の配線層W1Gに接続することで、ICが実装される。
そして図3では、電源用インダクタLV(図2のLV1〜LV4)として機能する電源用スルーホールTHVと、グランド用インダクタLG(図2のLG1〜LG4)として機能するグランド用スルーホールTHGが形成されている。ここで電源用スルーホールTHVは、集積回路装置ICの電源端子VTが接続される回路基板100の配線層W1Vを、電源配線が形成される回路基板100の電源層W2Vに電気的に接続するためのスルーホールである。またグランド用スルーホールTHGは、ICのグランド端子GTが接続される回路基板100の配線層W1Gを、グランド配線が形成される回路基板100のグランド層W3Gに電気的に接続するためのスルーホールである。
更に図3では、ICの電源端子VT(VT1〜VT4)が接続される配線層W1Vに対して、デカップリングコンデンサCA(CA1〜CA4)の一端が接続される。また、ICのグランド端子GT(GT1〜GT4)が接続される配線層W1Gに対して、デカップリングコンデンサCAの他端が接続される。
図3のようにICを実装して、スルーホールTHV、THG、デカップリングコンデンサCAを設けることで、図2の電源用インダクタLV1〜LV4、グランド用インダクタLG1〜LG4、デカップリングコンデンサCA1〜CA4を実現できる。
即ちスルーホールTHV、THGは、配線経路が細くなっており、インピーダンスが高くなっている。従って、スルーホールTHV、THGは、高周波電流成分の除去に好適な寄生インダクタとして機能し、高周波電流成分による電源ノイズが電源配線、グランド配線に漏れるのを効果的に抑制できる。
この場合に、電源用インダクタLV、グランド用インダクタLGを、例えばジグザグ配線により実現する手法も考えられる。しかしながらこの手法によると、ジグザグ配線の占有面積が大きくなるため、ICの電源端子VT、グランド端子GTの近くにデカップリングコンデンサCAを接続することが難しくなる。この結果、電源端子VT、グランド端子GTとデカップリングコンデンサCAとの間の寄生インダクタンスが増えてしまい、高周波電流成分による電源ノイズの除去が不十分となる。
これに対して図3では、スルーホールTHV、THGは、電源端子VT、グランド端子GTの近くに形成されると共に、回路基板100に対して鉛直方向に形成される。従って、スルーホールTHV、THGの占有面積を小さくできるため、ICの電源端子VT、グランド端子GTの近くにデカップリングコンデンサCAを接続することが容易になる。この結果、電源端子VT、グランド端子GTとデカップリングコンデンサCAとの間の寄生のインダクタンスを小さくでき、高周波電流成分による電源ノイズの効果的な除去が可能になる。
図4に、図3の集積回路装置ICを上方向から見た模式図を示す。図4において、D1は、集積回路装置ICにおける電源端子VTの形成位置P1から電源用スルーホールTHVの形成位置P2までの距離である。またD2は、電源端子VTの形成位置P1からデカップリングコンデンサCAの一端の接続位置P3までの距離である。またD3は、ICにおけるグランド端子GTの形成位置P4からグランド用スルーホールTHGの形成位置P5までの距離である。またD4は、グランド端子GTの形成位置P4からデカップリングコンデンサCAの他端の接続位置P6までの距離である。この場合に図3、図4では、D2≧D1、D3≧D3の関係が成り立つようになっている。
例えば図5(A)において、N1は、電源端子VTの形成位置P1に対応するノードであり、N2は、電源用スルーホールTHVの形成位置P2に対応するノードであり、N3は、デカップリングコンデンサCAの一端の接続位置P3に対応するノードである。またN4は、グランド端子GTの形成位置P4に対応するノードであり、N5は、グランド用スルーホールTHGの形成位置P5に対応するノードであり、N6は、デカップリングコンデンサCAの他端の接続位置P6に対応するノードである。
そしてLP1は、ノードN1、N2(P1、P2)の間に形成される寄生インダクタのインダクタンスであり、LP2は、ノードN2、N3(P2、P3)の間に形成される寄生インダクタのインダクタンスである。またLP3は、ノードN4、N5(P4、P5)の間に形成される寄生インダクタのインダクタンスであり、LP4は、ノードN5、N6(P5、P6)の間に形成される寄生インダクタのインダクタンスである。またLP5は、電源用インダクタLVのインダクタンスであり、LP6は、グランド用インダクタLGのインダクタンスである。
この場合に、インダクタンスLP1は、電源配線VL(図2のVL1、VL2)及びデカップリングコンデンサCAに対して、共通のインピーダンスとなる。またインダクタンスLP3は、グランド配線GL(図2のGL1、GL2)及びデカップリングコンデンサCAに対して、共通のインピーダンスとなる。従って、インダクタンスLP1、LP3を、インダクタンスLP5、LP6に比べて極力小さくすることが望ましく、理想的には図5(B)に示すように、LP1、LP3をほぼゼロにすることが望ましい。
また、集積回路装置ICで発生した高周波電流成分が、電源配線VLに漏れるのを抑制し、デカップリングコンデンサCAにおいて効率的に高周波電流成分を吸収するようにするためには、インダクタンス(LP1+LP2)をインダクタンスLP5に比べて極力小さくすることが望ましい。同様に、高周波電流成分がグランド配線GLに漏れるのを抑制し、デカップリングコンデンサCAにおいて効率的に高周波電流を吸収するようにするためには、インダクタンス(LP3+LP4)をLP6に比べて極力小さくすることが望ましい。
そして、このようにインダクタンスLP1、LP3を極力小さくすると共に、インダクタンス(LP1+LP2)、(LP3+LP4)を極力小さくするためには、図4に示すようにD2≧D1、D4≧D3の関係が成り立つことが望ましい。
具体的には図4の距離D1、D3を極力短くすることで、インダクタンスLP1、LP3を小さくできる。即ちスルーホールTHV、THGの形成位置P2、P5をIC側に極力近づけることで、インダクタンスLP1、LP3を小さくできる。これにより、共通インダクタンスを小さくでき、図5(B)のような理想的な状態にすることが可能になる。
そして、D2≧D1、D4≧D3の関係が成り立つようにして、距離D1、D3を極力短くしながら距離D2、D4についても極力短くすれば、インダクタンス(LP1+LP2)、(LP3+LP4)も小さくできる。即ちスルーホールTHV、THGの形成位置P2、P5をIC側に極力近づけながら、デカップリングコンデンサCAの接続位置P3、P6についてもIC側に極力近づければ、インダクタンスLP1、LP3を小さくしながら、インダクタンス(LP1+LP2)、(LP3+LP4)も小さくできる。これにより、電源配線VL、グランド配線GLに高周波電流成分が漏れるのを抑制でき、デカップリングコンデンサCAにより高周波電流成分を効率的に吸収することが可能になる。
例えば図6(A)では、集積回路装置ICの電源端子VTの接続位置の直下(ICに最も近い位置)に、電源用スルーホールTHVが形成されている。即ち電源用スルーホールTHVの形成位置に電源端子VTを接続(実装)している。また図6(A)では、ICのグランド端子GTの接続位置の直下(ICに最も近い位置)に、グランド用スルーホールTHGが形成されている。即ちグランド用スルーホールTHGの形成位置にグランド端子GTを接続(実装)している。
このようにすれば、図4の距離D1、D3を極小にできる。従って、図5(A)のインダクタンスLP1、LP3を極小にできるため、共通インダクタンスを最小にできる。
また図6(B)では、集積回路装置ICの電源端子VTに対して、デカップリングコンデンサCAの一端(電源側端子)が直接に接続されている。即ち電源端子VT上にハンダが形成され、このハンダによりデカップリングコンデンサCAの一端が電源端子VTに接続される。また図6(B)では、ICのグランド端子GTに対して、デカップリングコンデンサCAの他端(グランド側端子)が直接に接続されている。即ちグランド端子GT上にハンダが形成され、このハンダによりデカップリングコンデンサCAの他端がグランド端子GTに接続される。
このようにすれば、図4の距離D2、D4を極小にできる。従って、図5(A)のインダクタンス(LP1+LP2)、(LP3+LP4)を極小にできるため、電源配線VL、グランド配線GLに漏れる高周波電流成分を最小限に抑えることが可能になる。
4.複数個のスルーホールの形成
図3では、電源用スルーホール、グランド用スルーホールとして、各々、1個のスルーホールが形成されているが、2個以上のスルーホールを形成してもよい。
例えば図7(A)では、電源端子VTが接続される配線層W1Vを、VDDの配線層W2Vに接続するための1個の電源用スルーホールTHVだけが形成されている。これに対して、図7(B)では2個の電源用スルーホールTHV1、THV2が形成され、図7(C)では3個の電源用スルーホールTHV1、THV2、THV3が形成されている。
具体的には図7(B)では、集積回路装置ICの電源端子VTが接続される回路基板100の配線層W1Vを、回路基板100の第3の層W3V(広義には第Kの層。Kは自然数)に電気的に接続するための電源用スルーホールTHV1が形成されている。また回路基板100の第3の層W3V(広義には第L(=K)の層。Lは自然数)を、電源層W2V(VDD)に電気的に接続するための電源用スルーホールTHV2が形成されている。
また図7(C)では、電源端子VTが接続される配線層W1Vを、回路基板100の第3の層W3V(第Kの層)に電気的に接続するための電源用スルーホールTHV1が形成されている。また第3の層W3Vを、回路基板100の第1の層W1V’に電気的に接続するため電源用スルーホールTHV2が形成されている。更に、第1の層W1V’(第Lの層)を、回路基板100の電源層W2V(VDD)に電気的に接続するため電源用スルーホールTHV3が形成されている。
なお図7(B)、図7(C)では、複数の電源用スルーホールを設ける場合の例を示しているが、グランド用スルーホールについても図7(B)、図7(C)と同様の手法で形成できる。具体的には、ICのグランド端子GTが接続される回路基板100の配線層を、回路基板100の第M(Mは自然数)の層に電気的に接続するためのグランド用スルーホールや、回路基板100の第N(Nは自然数)の層を、回路基板100のグランド層(GND)に電気的に接続するためのグランド用スルーホールを形成すればよい。
図7(B)、図7(C)のように、複数個の電源用、グランド用スルーホールを形成する手法によれば、スルーホールにより形成される寄生インダクタンスを大きくできる。即ち、あたかも回路基板100の鉛直方向(上下方向)に沿って電源線がジグザグ配線された配線状態を作り出すことができる。これにより、1個のスルーホールを形成する場合に比べて、スルーホールにより形成される寄生インダクタンスを大きくできる。
しかも、この手法によれば、ジグザグ配線による寄生インダクタンスの増加を実現しながらも、デカップリングコンデンサCAの接続位置がICから遠くなってしまう事態を防止できる。従って、図4、図5(A)、図5(B)で説明した関係式を容易に成り立たせることが可能になる。そして寄生インダクタンスが大きくなれば、電源端子VT、グランド端子GTから電源配線VL、グランド配線GLへの高周波電流成分の漏れを、更に低減できる。従って、高周波電流成分による電源ノイズの悪影響を防止でき、ノイズ耐性が高い電子装置の提供が可能になる。
なお、上記のように本実施形態について詳細に説明したが、本発明の新規事項および効果から実体的に逸脱しない多くの変形が可能であることは当業者には容易に理解できるであろう。従って、このような変形例はすべて本発明の範囲に含まれるものとする。例えば、明細書又は図面において、少なくとも一度、より広義または同義な異なる用語(デバイス等)と共に記載された用語(集積回路装置等)は、明細書又は図面のいかなる箇所においても、その異なる用語に置き換えることができる。また電源用インダクタ、グランド用インダクタの形成手法や配線の接続手法も、本実施形態で説明したものに限定されず、種々の変形実施が可能である。
比較例の電子装置の構成例。 本実施形態の電子装置の構成例。 電源用インダクタ、グランド用インダクタの形成手法の説明図。 距離D1、D2、D3、D4の関係についての説明図。 図5(A)、図5(B)は寄生インダクタンスについての説明図。 図6(A)、図6(B)は電源用スルーホール、グランド用スルーホールの形成手法の説明図。 図7(A)〜図7(C)は複数のスルーホールを形成する手法の説明図。
符号の説明
IC1〜IC4 集積回路装置、VL、VL1、VL2 電源配線、
GL、GL1、GL2 グランド配線、LV、LV1〜LV4 電源用インダクタ、
LG、LG1〜LG4 グランド用インダクタ、
CA、CA1〜CA4 第1のデカップリングコンデンサ、
CB 第2のデカップリングコンデンサ、VT、VT1〜VT4 電源端子、
GT、GT1〜GT4 グランド端子、W1V、W1G 配線層、W2V 電源層、
W3G グランド層、100 回路基板

Claims (8)

  1. 回路基板と、
    前記回路基板に実装される複数のデバイスと、
    前記複数のデバイスの各デバイスの電源端子と、前記回路基板に形成される電源配線との間に設けられる電源用インダクタと、
    前記各デバイスのグランド端子と、前記回路基板に形成されるグランド配線との間に設けられるグランド用インダクタと、
    前記各デバイスの前記電源端子と前記グランド端子との間に設けられる第1のデカップリングコンデンサと、
    前記電源配線と前記グランド配線との間に設けられる第2のデカップリングコンデンサとを含むことを特徴とする電子装置。
  2. 請求項1において、
    前記電源用インダクタは、前記回路基板の複数の層間を接続する電源用スルーホールにより形成され、
    前記グランド用インダクタは、前記回路基板の複数の層間を接続するグランド用スルーホールにより形成されることを特徴とする電子装置。
  3. 請求項2において、
    前記電源用スルーホールは、
    前記各デバイスの電源端子が接続される前記回路基板の配線層を、前記電源配線が形成される前記回路基板の電源層に電気的に接続するためのスルーホールであり、
    前記グランド用スルーホールは、
    前記各デバイスのグランド端子が接続される前記回路基板の配線層を、前記グランド配線が形成される前記回路基板のグランド層に電気的に接続するためのスルーホールであることを特徴とする電子装置。
  4. 請求項3において、
    前記各デバイスにおける前記電源端子の形成位置から前記電源用スルーホールの形成位置までの距離をD1とし、前記電源端子の形成位置から前記第1のデカップリングコンデンサの一端の接続位置までの距離をD2とし、前記各デバイスにおける前記グランド端子の形成位置から前記グランド用スルーホールの形成位置までの距離をD3とし、前記グランド端子の形成位置から前記第1のデカップリングコンデンサの他端の接続位置までの距離をD4とした場合に、D2≧D1、D4≧D3であることを特徴とする電子装置。
  5. 請求項2乃至4のいずれかにおいて、
    前記各デバイスの前記電源端子の接続位置の直下に、前記電源用スルーホールが形成され、
    前記各デバイスの前記グランド端子の接続位置の直下に、前記グランド用スルーホールが形成されることを特徴とする電子装置。
  6. 請求項2乃至5のいずれかにおいて、
    前記各デバイスの前記電源端子に対して、前記第1のデカップリングコンデンサの一端が直接に接続され、
    前記各デバイスの前記グランド端子に対して、前記第1のデカップリングコンデンサの他端が直接に接続されることを特徴とする電子装置。
  7. 請求項2乃至6のいずれかにおいて、
    前記電源用スルーホールとして、
    前記各デバイスの電源端子が接続される前記回路基板の配線層を、前記回路基板の第K(Kは自然数)の層に電気的に接続するための電源用スルーホールと、
    前記回路基板の第L(Lは自然数)の層を、前記回路基板の電源層に電気的に接続するための電源用スルーホールとが形成され、
    前記グランド用スルーホールとして、
    前記各デバイスのグランド端子が接続される前記回路基板の配線層を、前記回路基板の第M(Mは自然数)の層に電気的に接続するためのグランド用スルーホールと、
    前記回路基板の第N(Nは自然数)の層を、前記回路基板のグランド層に電気的に接続するためのグランド用スルーホールとが形成されることを特徴とする電子装置。
  8. 請求項1乃至7のいずれかにおいて、
    前記複数のデバイスとして複数の集積回路装置が前記回路基板に実装されることを特徴とする電子装置。
JP2006176455A 2006-06-27 2006-06-27 電子装置 Pending JP2008010469A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006176455A JP2008010469A (ja) 2006-06-27 2006-06-27 電子装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006176455A JP2008010469A (ja) 2006-06-27 2006-06-27 電子装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2008010469A true JP2008010469A (ja) 2008-01-17

Family

ID=39068447

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2006176455A Pending JP2008010469A (ja) 2006-06-27 2006-06-27 電子装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2008010469A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011239162A (ja) * 2010-05-10 2011-11-24 Mitsumi Electric Co Ltd 受信装置
WO2013082371A3 (en) * 2011-12-02 2014-01-23 Microchip Technology Incorporated Integrated circuit device with integrated voltage controller

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011239162A (ja) * 2010-05-10 2011-11-24 Mitsumi Electric Co Ltd 受信装置
WO2013082371A3 (en) * 2011-12-02 2014-01-23 Microchip Technology Incorporated Integrated circuit device with integrated voltage controller

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5196868B2 (ja) プリント回路板
US8063480B2 (en) Printed board and semiconductor integrated circuit
US7594105B2 (en) Multilayer print circuit board
US7466560B2 (en) Multilayered printed circuit board
US8199522B2 (en) Printed circuit board
US10470296B2 (en) Printed circuit board, printed wiring board, and differential transmission circuit
US7047515B1 (en) Method for selecting and placing bypass capacitors on multi-layer printed circuit boards
JP2002043525A (ja) 半導体集積回路装置及び半導体集積回路装置の回路ブロック搭載方法
JP6922175B2 (ja) 電力変換装置
JP2007035710A (ja) 多層プリント配線板
EP2728976B1 (en) Printed circuit board with reduced emission of electro-magnetic radiation
JP2008010469A (ja) 電子装置
JP2008198761A (ja) 半導体装置
JP2006121377A (ja) 入力回路及び半導体装置
US20140104800A1 (en) Printed circuit board with reduced emission of electro-magnetic radiation
JP2010098162A (ja) プリント配線基板および設計支援システム
JP2009010273A (ja) プリント配線板の電源ノイズフィルタ構造
JP4696628B2 (ja) 電気回路およびノイズ抑制方法
JP2005183790A (ja) プリント配線基板
JP2007281004A (ja) 多層配線構造体および多層プリント基板
JPH04132252A (ja) 半導体集積回路装置
US9048249B2 (en) Integrated circuit chip with high speed input and output pins directly coupled to common node
JP2006245320A (ja) 多層回路基板及び多層回路基板のパターニング方法
JP2009117697A (ja) 半導体集積回路および電子回路
JPH1041629A (ja) 多層プリント回路基板