JP2005183790A - プリント配線基板 - Google Patents

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靖之 石川
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Abstract

【課題】基板の面積を増大させることなくEMIを抑制可能なプリント配線基板を提供する。
【解決手段】発生する電磁ノイズのレベルが相対的に大きな回路ブロック11cに接続されたグランド配線パターン21bと、発生する電磁ノイズのレベルが相対的に小さな各回路ブロック11a,11bに接続されたグランド配線パターン21aとを、グランド配線パターン21cによって接続することで高周波的に分離する。また、回路ブロック11cのグランドに接続されたビアホールB3の配置箇所とグランド接続点Qbとを離隔させ、ビアホールB3とグランド接続点Qbとを接続する配線パターンの距離Lが大きくなるように、各グランド配線パターン21a〜21cを配置する。
【選択図】 図1

Description

本発明はプリント配線基板に関するものである。
近年、高度な電子機器が多用されるにつれて、電子機器から発生する電磁波または高周波電流(高周波電圧)が他の電子機器に与える妨害(電磁波妨害:EMI:Electro Magnetic Interference)の抑制がますます重要になっている。そのため、トランジスタ,IC,LSIなどの回路素子が搭載されたプリント配線基板においても、EMIを抑制することが要求されている。
この要求を満足するため、例えば、特許文献1には、複数の回路素子を搭載し、グランド層と信号層と前記回路素子に電源電圧を供給するための電源層とがそれぞれ絶縁材を介して積層された多層プリント基板において、前記各回路素子は、その動作速度に応じて複数のグループに分類され、前記グループごとに前記多層プリント基板における搭載領域が決定され、前記電源層では、前記グループごとに電源パターンが形成され、異なる前記グループに対応する前記電源パターン間が、当該電源パターン間を高周波的に分離する電源配線パターンによって接続している多層プリント基板が開示されている。
また、特許文献2には、片面に電源系導体層を、その反対面にGND導体層を有するプリント配線板において、プリント基板の片面には、部品実装領域ごとに分離された島状の電源系ベタ導体層を複数形成し、前記プリント基板の反対面には、その全面にGNDベタ導体層を形成したプリント配線板が開示されている。
特開平10−270862号公報(第3〜5頁、図1、図2) 特開2002−368355号公報(第3〜4頁、図1)
特許文献1の技術は、グランド層と信号層と電源層とがそれぞれ絶縁材を介して積層された3層以上の多層基板(多層プリント基板)に限定したものであり、片面基板(1層基板)や両面基板(2層基板)には適用できないという問題がある。
また、特許文献1の技術は、各回路素子を動作速度に応じて複数のグループに分類し、そのグループごとに多層プリント基板における搭載領域を決定しているため、基板の面積が増大するという問題がある。
特許文献2の技術は、プリント基板の片面に部品実装領域ごとに分離された島状の電源系ベタ導体層を複数形成する上に、プリント基板の反対面の全面にGNDベタ導体層を形成するため、基板の面積が増大するという問題がある。
本発明は上記問題を解決するためになされたものであって、その目的は、基板の面積を増大させることなくEMIを抑制可能なプリント配線基板を提供することにある。
(請求項1)
請求項1に記載の発明は、複数の回路素子が搭載され、前記各回路素子に供給する電源の配線パターンが絶縁板材の表面側に形成され、前記各回路素子のグランドの配線パターンが前記絶縁材の裏面側に形成されたプリント配線基板であって、発生する電磁ノイズのレベルが相対的に大きな回路素子に接続された第1グランド配線パターンと、発生する電磁ノイズのレベルが相対的に小さな回路素子に接続された第2グランド配線パターンと、前記第1グランド配線パターンと第2グランド配線パターンとを高周波的に分離して接続する第3グランド配線パターンとを備えたことを技術的特徴とする。
(請求項2)
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のプリント配線基板において、前記第2グランド配線パターンには、プリント配線基板をシャーシグランドに接続するためのグランド接続点が設けられており、前記第1グランド配線パターンが前記回路素子に接続された第1接続点と前記グランド接続点との距離が、前記第2グランド配線パターンが前記回路素子に接続された第2接続点と前記グランド接続点との距離よりも大きくなるように、前記各グランド配線パターンを配置していることを技術的特徴とする。
(請求項3)
請求項3に記載の発明は、請求項1または請求項2に記載のプリント配線基板において、前記第3グランド配線パターンは、線路インピーダンスが大きくなるような形状に形成されていることを技術的特徴とする。
(請求項4)
請求項4に記載の発明は、請求項1〜3のいずれか1項に記載のプリント配線基板において、前記各回路素子を前記各グランド配線パターンに対して高周波的に接続するデカップリングコンデンサが設けられていることを技術的特徴とする。
(請求項1)
請求項1に記載の発明によれば、第1グランド配線パターンに接続された回路素子が発生した大きな電磁ノイズは、第1グランド配線パターンと第2グランド配線パターンとを高周波的に分離して接続する第3グランド配線パターンによって遮断され、第1グランド配線パターンから第3グランド配線パターンへ伝搬しにくくなるため、第2グランド配線パターンの電位変動を抑制可能になる。従って、請求項1に記載の発明によれば、基板の面積を増大させることなくEMIを抑制できる。また、請求項1に記載の発明のプリント配線基板は両面基板であるが、この両面基板を複数枚貼り合わせることにより3層以上の多層基板にも適用できる。
(請求項2)
請求項2に記載の発明によれば、第1接続点とグランド接続点との間の線路インピーダンスが大きくなり、第1グランド配線パターンに接続された回路素子が発生した大きな電磁ノイズはグランド接続点へ伝搬しにくくなり、グランド接続点の電位変動を抑制可能になる。そして、当該電磁ノイズがグランド接続点からシャーシアースに伝搬して放射されるのを防止可能になるため、請求項1の発明の作用・効果を更に高めてEMIを抑制できる。
(請求項3)
請求項3に記載の発明によれば、第3グランド配線パターンが線路インピーダンスが大きくなるような形状に形成されているため、請求項1または請求項2に記載の発明の作用・効果を更に高めることができる。
(請求項4)
請求項4に記載の発明によれば、回路素子の動作に伴って発生する高周波電源電流は、低インピーダンスのデカップリングコンデンサを介してグランド配線パターンへバイパスされるため、回路素子から放射される電磁ノイズを抑制すると共に、回路素子から電源配線パターンへ伝搬される電磁ノイズを抑制することが可能になり、請求項1〜3に記載の発明の作用・効果を更に高めることができる。
(用語の説明)
尚、上述した[課題を解決するための手段]に記載した構成要素と、後述する[発明を実施するための最良の形態]に記載した構成部材との対応関係は以下のようになっている。
「絶縁板材」は、絶縁材料からなる板材17に該当する。「電源の配線パターン」は、電源配線パターン15a〜15dに該当する。「発生する電磁ノイズのレベルが相対的に大きな回路素子」は、回路ブロック11cに該当する。「発生する電磁ノイズのレベルが相対的に小さな回路素子」は、回路ブロック11a,11bに該当する。「第1グランド配線パターン」は、グランド配線パターン21bに該当する。「第2グランド配線パターン」は、グランド配線パターン21aに該当する。「第3グランド配線パターン」は、グランド配線パターン21cに該当する。「グランド接続点」は、グランド接続点Qbに該当する。「第1接続点」は、ビアホールB3に該当する。「第2接続点」は、ビアホールB1,B2に該当する。
以下、本発明を具体化した各実施形態について図面を参照しながら説明する。尚、各実施形態において、同一構成部材については符号を等しくしてある。また、各実施形態において、第1実施形態と同一内容の箇所については説明を省略してある。
(第1実施形態)
図1(A)は、第1実施形態のプリント配線基板10の表面側の一部分を示す要部平面図である。図1(B)は、図1(A)に対応するプリント配線基板10の裏面側の一部分を示す要部透視平面図である。尚、図1(B)は、プリント配線基板10を図1(A)に示す表面側から透視して見た図面であり、プリント配線基板10を裏面側から見た図面ではない。
プリント配線基板10は両面基板(2層基板)であり、絶縁材料(例えば、合成樹脂やセラミックなど)からなる板材17の両面に導電材料(例えば、金属箔や導電ペーストなど)からなる導電層によるプリントパターンがプリントされている。
プリント配線基板10の表面側には、LSI11およびデカップリングコンデンサ12〜14が表面実装により搭載され、そのLSI11へプラス電源を供給するための電源配線パターン15a〜15cがプリントされると共に、LSI11を接地するためのグランド配線パターン16a〜16cがプリントされている。
図2は、LSI11の内部構造を模式的に示す模式図である。LSI11は、20個の端子(ピン)P1〜P20を備えたQFP(Quad Flat Package)型であり、そのチップ内部には3つの回路ブロック11a〜11cが搭載されている。
各回路ブロック11a,11bは、発生する電磁ノイズのレベルが低い低レベルノイズ発生回路によって構成されている。低レベルノイズ発生回路には、例えば、内部電源回路、入出力(I/O)バッファ、アナログ回路などがあり、回路ブロック11aは内部電源回路である。回路ブロック11cは、電磁ノイズのレベルが高い高レベルノイズ発生回路によって構成されている。高ノイズレベル発生回路には、例えば、CPU、ROM、RAM、発振回路、ロジック回路などがある。
尚、各回路ブロック11a〜11cが発生する電磁ノイズは、不用電磁波または高周波電流および高周波電圧からなる。その電磁ノイズは、回路ブロック11a〜11cの動作速度および消費電力と相関関係があり、動作速度が速いほど、また、消費電力が多いほど、電磁ノイズが大きくなる傾向がある。そのため、トランジスタサイズが大きく同時スイッチングを行うロジック回路などは、極めて大きな電磁ノイズを発生する。
回路ブロック11aのグランド(アース)配線は端子P1に接続され、回路ブロック11aのプラス電源配線は端子P2に接続されている。また、回路ブロック11bのグランド配線は端子P7に接続され、回路ブロック11bのプラス電源配線は端子P8に接続されている。また、回路ブロック11cのグランド配線は端子P15に接続され、回路ブロック11cのプラス電源配線は端子P16に接続されている。
内部電源回路である回路ブロック11aは、端子P8から供給されるプラス電源を降圧または昇圧して内部電源電圧Vccを生成し、その内部電源電圧Vccを回路ブロック11cへ供給すると共に、端子P16に印加している。回路ブロック11cは、回路ブロック11aの生成した内部電源電圧Vccによって動作している。
図1(A)に示すように、電源配線パターン15aは、プリント配線基板10の表面側に配置されたプラス電源供給点(給電点)Qaと、各電源配線パターン15b,15cの分岐点J1とを接続する直線状の幅の狭い導電層によるプリントパターンによって形成されている。
電源配線パターン15bは、分岐点J1とLSI11の端子P8とを接続する直線状の幅の狭い導電層によるプリントパターンによって形成されている。電源配線パターン15cは、分岐点J1とLSI11の端子P2とを接続する略コ字状の幅の狭い導電層によるプリントパターンによって形成されている。
グランド配線パターン16aは、LSI11の端子P7とビアホール(コンタクトホール)B1とを接続する略L字状の幅の狭い導電層によるプリントパターンによって形成されている。グランド配線パターン16bは、LSI11の端子P1とビアホールB2とを接続する略L字状の幅の狭い導電層によるプリントパターンによって形成されている。グランド配線パターン16cは、LSI11の端子P15とビアホールB3とを接続する直線状の幅の狭い導電層によるプリントパターンによって形成されている。
各デカップリングコンデンサ12〜14はチップコンデンサである。LSI11の各端子P1,P2の近傍にはデカップリングコンデンサ12が配置され、そのデカップリングコンデンサ12の一端は電源配線パターン15cを介して端子P1に接続され、デカップリングコンデンサ12の他端はグランド配線パターン16bを介してビアホールB2に接続されている。
LSI11の各端子P7,P8の近傍にはデカップリングコンデンサ13が配置され、そのデカップリングコンデンサ13の一端は電源配線パターン15bを介して端子P8に接続され、デカップリングコンデンサ13の他端はグランド配線パターン16aを介してビアホールB1に接続されている。
LSI11の各端子P15,P16の近傍にはデカップリングコンデンサ14が配置され、そのデカップリングコンデンサ14の一端は端子P16に接続され、デカップリングコンデンサ14の他端はグランド配線パターン16cを介してビアホールB3に接続されている。
図1(B)に示すように、プリント配線基板10の裏面側には、LSI11を接地するためのグランド配線パターン21a〜21cがプリントされている。グランド配線パターン21aは、各電源配線パターン15a〜15cと各ビアホールB1,B2およびLSI11の裏面側を覆う島状のベタ導電層によるプリントパターンによって形成され、各ビアホールB1,B2および各グランド配線パターン16a,16bを介して、各デカップリングコンデンサ12,13の一端側およびLSI11の各端子P1,P7に接続されている。また、ビアホールB1の近傍のグランド配線パターン21aの端部には、グランド接続点Qbが配置されている。
グランド配線パターン21bは、ビアホールB3の裏面側を覆う島状のベタ導電層によるプリントパターンによって形成され、ビアホールB3およびグランド配線パターン16cを介して、デカップリングコンデンサ14の一端側およびLSI11の端子P15に接続されている。グランド配線パターン21cは、各グランド配線パターン21a,21bを接続する略L字状の比較的幅の狭い導電層によるプリントパターンによって形成されている。
ところで、プリント配線基板10は、電子機器のシャーシ(図示略)内に搭載されている。そして、電子機器には電源装置(図示略)が内蔵され、プリント配線基板10のプラス電源供給点Qaはプラス電源供給ケーブル(図示略)を介して電源装置に接続され、プラス電源供給点Qaには電源装置からプラス電源電圧が供給されている。また、プリント配線基板10のグランド接続点Qbは、グランド接続ケーブル(図示略)を介して電子機器のシャーシグランド(筺体グランド)に接続されている。そして、LSI11内の各回路ブロック11a,11bは、プラス電源供給点Qaから各電源配線パターン15a〜15cを介して供給されるプラス電源電圧によって動作している。
[第1実施形態の作用・効果]
第1実施形態によれば、以下の作用・効果を得ることができる。
[1]図2に示すように、LSI11のチップ内部では、各回路ブロック11a〜11cのプラス電源配線およびグランド配線がそれぞれ独立に配線されて端子に接続され、当該配線および端子を各回路ブロック11a〜11c間で相互に可能な限り離されている。これにより、高レベルの電磁ノイズを発生する回路ブロック11cから、他の各回路ブロック11a,11bへ当該配線および端子を介して伝搬する電磁ノイズが遮断される。
[2]上記[1]のように、LSI11のチップ内部では各回路ブロック11a〜11cのプラス電源配線およびグランド配線がそれぞれ独立に配線されて端子に接続されているため、プリント配線基板10上でプラス電源配線およびグランド配線を接続する必要がある。
[3]LSI11およびデカップリングコンデンサ12〜14以外に複数の回路素子(例えば、抵抗、コンデンサ、コイル、トランジスタ、IC、LSIなど)をプリント配線基板10に搭載し、それら各回路素子を複雑に接続する場合には、プリント配線基板10の表面側だけでなく裏面側の配線パターンについても各回路素子を接続するために使用する必要がでてくる。
このように、プリント配線基板10の裏面側の配線パターンを回路素子の接続用に使用する場合には、裏面側全面をベタ導電層によるグランド配線(ベタグランド)にすることが不可能なだけでなく、グランド配線パターン全体の面積を多く確保することが困難である。
そのため、グランド配線全体のインピーダンスが大きくなり、各回路ブロック11a〜11cが発生する電磁ノイズによりグランド配線の電位(グランド電位)が変動しやすくなり、グランド配線パターン全体から電磁ノイズが放射されることから、EMIが大きくなってしまう。
[4]上記[1]〜[3]のように、LSI11のチップ内部で各回路ブロック11a〜11cのプラス電源配線およびグランド配線がそれぞれ独立に配線され、両面基板であるプリント配線基板10に複数の回路素子が搭載されている場合、第1実施形態では、図1(B)に示すように、発生する電磁ノイズのレベルが相対的に大きな回路ブロック11cに接続されたグランド配線パターン21bと、発生する電磁ノイズのレベルが相対的に小さな各回路ブロック11a,11bに接続されたグランド配線パターン21aとを、グランド配線パターン21cによって接続することで高周波的に分離している。
つまり、各グランド配線パターン21a,21bを島状のベタ導電層で形成することにより、各グランド配線パターン21a,21bのインピーダンスをできるだけ小さくし、各回路ブロック11a〜11cが発生する電磁ノイズにより各グランド配線パターン21a,21bの電位(グランド電位)を変動しにくく、各グランド配線パターン21a,21bから電磁ノイズが放射されにくくする。
そして、グランド配線パターン21cを略L字状の比較的幅の狭い導電層で形成することにより、グランド配線パターン21cの線路インピーダンスをできるだけ大きくし、その線路インピーダンスの大きなグランド配線パターン21cを介して接続することにより、各グランド配線パターン21a,21bを高周波的に分離する。
その結果、回路ブロック11cが発生した電磁ノイズは、グランド配線パターン21cによって遮断され、グランド配線パターン21bからグランド配線パターン21aへ伝搬しにくくなり、グランド配線パターン21aの電位変動を抑制可能になるため、EMIを抑制できる。
[5]上記[4]に加えて、第1実施形態では、図1(B)に示すように、ビアホールB3とグランド接続点Qbとを接続する配線パターンの距離Lが、各ビアホールB1,B2とグランド接続点Qbとを接続する各配線パターンの距離よりも大きくなるように、各グランド配線パターン21a〜21cを配置している。ここで、ビアホールB3は、グランド配線パターン21bと回路ブロック11cのグランドとの接続点である。また、各ビアホールB1,B2はそれぞれ、グランド配線パターン21aと各回路ブロック11a,11bのグランドとの接続点である。
その結果、ビアホールB3とグランド接続点Qbとの間の線路インピーダンスが大きくなり、回路ブロック11cが発生した電磁ノイズはグランド接続点Qbへ伝搬しにくくなり、グランド接続点Qbの電位変動を抑制可能になる。そして、当該電磁ノイズがグランド接続点Qbからグランド接続ケーブル(図示略)を介して電子機器のシャーシ(筺体)に伝搬し、グランド接続ケーブルやシャーシから放射されるのを防止可能になるため、上記[4]の作用・効果を更に高めてEMIを抑制できる。
[6]上記[4][5]により、グランド接続点Qbの高周波帯域(FM帯域:76〜108MHz)における電位変動を約10dBも抑制できる。
このように、第1実施形態によれば、両面基板であるプリント配線基板10の裏面側に形成したグランド配線パターン21a〜21cを上記[4][5]のようにすることで、基板の面積を増大させることなくEMIを抑制できる。
[7]LSI11の各端子P1,P2,P7,P8,P15,P16の近傍にデカップリングコンデンサ12〜14を配置し、各端子P1,P2間にデカップリングコンデンサ12を接続することで端子P2とグランド配線パターン21aとを高周波的に接続し、各端子P7,P8間にデカップリングコンデンサ13を接続することで端子P8とグランド配線パターン21aとを高周波的に接続し、各端子P15,P16間にデカップリングコンデンサ14を接続することで端子P14とグランド配線パターン21bとを高周波的に接続している。
そのため、各回路ブロック11a,11bの動作に伴って発生する高周波電源電流はそれぞれ、低インピーダンスの各デカップリングコンデンサ12,13を介してグランド配線パターン21aへバイパスされる。また、回路ブロック11cの動作に伴って発生する高周波電源電流は、低インピーダンスのデカップリングコンデンサ14を介してグランド配線パターン21bへバイパスされる。
その結果、LSI11の各端子P2,P8,P16から放射される電磁ノイズを抑制すると共に、各端子P2,P8からそれぞれ各電源配線パターン15c,15bへ伝搬される電磁ノイズを抑制することが可能になり、EMIを抑制できる。
[8]ところで、LSI11のチップ内部で各回路ブロック11a〜11cのグランド配線が独立に配線されて端子に接続されておらず、各回路ブロック11a〜11cのグランド配線が共通化されている場合には、高レベルの電磁ノイズを発生する回路ブロック11cから各回路ブロック11a,11bへ当該配線を介して電磁ノイズが伝搬しやすい。
そのため、この場合には、上記[4][5]を実施しても第1実施形態ほどのEMI抑制効果は得られないものの、上記[4][5]を実施しない場合に比べればEMIを抑制することができる。
(第2実施形態)
図3(A)は、第2実施形態のプリント配線基板30の表面側の一部分を示す要部平面図である。図3(B)は、図3(A)に対応するプリント配線基板30の裏面側の一部分を示す要部透視平面図である。尚、図3(B)は、プリント配線基板30を図3(A)に示す表面側から透視して見た図面であり、プリント配線基板30を裏面側から見た図面ではない。
この図3において、第1実施形態の図1と異なるのは以下の点である。
(2−1)プリント配線基板30において、第1実施形態のプリント配線基板10と異なるのは、LSI11がLSI31に置き換えらている点と、その表面側に各電源配線パターン15a〜15cに加えて電源配線パターン15dがプリントされている点である。
(2−2)電源配線パターン15dは、電源配線パターン15cの分岐点J2と、LSI11の端子P16とを接続する略コ字状の幅の狭い導電層によるプリントパターンによって形成されている。
図4は、LSI31の内部構造を模式的に示す模式図である。この図4において、第1実施形態の図2と異なるのは、各回路ブロック11a,11cがLSI31のチップ内部で接続されていない点である。
つまり、第1実施形態では、LSI11内の回路ブロック11aが生成した内部電源電圧Vcが回路ブロック11cに供給されている。それに対して、第3実施形態では、回路ブロック11cについても各回路ブロック11a,11bと同様に、LSI31の外部からプラス電源供給点Qaを介してプラス電源が供給されている。
そして、第3実施形態では、発生する電磁ノイズのレベルが相対的に大きな回路ブロック11cには、プラス電源供給点Qa→電源配線パターン15a→分岐点J1→電源配線パターン15c→分岐点J2→電源配線パターン15d→端子P16という長い配線経路でプラス電源を供給している。
そのため、回路ブロック11cにプラス電源を供給する電源配線パターンの線路インピーダンスが大きくなり、回路ブロック11cのプラス電源供給用端子であるLSI31の端子P16とプラス電源供給点Qaとが高周波的に分離される。その結果、回路ブロック11cが発生した電磁ノイズはプラス電源供給点Qaへ伝搬しにくくなり、プラス電源供給点Qaの電位変動を抑制可能になるため、EMIを抑制できる。
尚、電源配線パターン15dによって直流電圧降下が生じるため、その直流電圧降下が回路ブロック11cのプラス電源電圧の許容値の範囲内に収まるように、電源配線パターン15dの長さ及び配置を設定する必要がある。
ところで、第2実施形態においても、グランド配線パターン21a〜21cについては、第1実施形態と同様の構成をとるため、前記[1]〜[8]と同様の作用・効果が得られる。
(第3実施形態)
図5(A)は、第3実施形態のプリント配線基板40の表面側の一部分を示す要部平面図である。図5(B)は、図5(A)に対応するプリント配線基板40の裏面側の一部分を示す要部透視平面図である。尚、図5(B)は、プリント配線基板40を図5(A)に示す表面側から透視して見た図面であり、プリント配線基板40を裏面側から見た図面ではない。
この図5において、第1実施形態の図1と異なるのは以下の点である。(3−1)各電源配線パターン15a,15cには、幅の狭い導電層によるプリントパターンが葛折り状に折れ曲がった部分が形成されている。(3−2)グランド配線パターン21cには、幅の狭い導電層によるプリントパターンが葛折り状に折れ曲がった部分が形成されている。
プリントパターンを葛折り状に折れ曲がらせると、配線経路が長くなる分だけ直流抵抗が大きくなることに加えて、インダクタンスも大きくなるため、線路インピーダンスが増大する。
そのため、LSI11内の各回路ブロック11a,11bにプラス電源を供給する各電源配線パターン15a〜15cの線路インピーダンスが、各電源配線パターン15a,15cの葛折り状の折れ曲がりの分だけ大きくなり、各回路ブロック11a,11bのプラス電源供給用端子であるLSI11の各端子P2,P8とプラス電源供給点Qaとが高周波的に分離される。その結果、各回路ブロック11a,11bが発生した電磁ノイズはプラス電源供給点Qaへ伝搬しにくくなり、プラス電源供給点Qaの電位変動を抑制可能になるため、EMIを抑制できる。
尚、各電源配線パターン15a〜15cによって直流電圧降下が生じるため、その直流電圧降下が各回路ブロック11a,11bのプラス電源電圧の許容値の範囲内に収まるように、各電源配線パターン15a〜15cの葛折り状に折れ曲がった部分を設定する必要がある。
また、グランド配線パターン21cの線路インピーダンスが葛折り状の折れ曲がりの分だけ大きくなるため、前記[4]の作用・効果を更に高めることが可能になる。加えて、ビアホールB3とグランド接続点Qbとを接続する配線パターンの距離Lが、グランド配線パターン21cの葛折り状の折れ曲がりの分だけ大きくなるため、前記[5]の作用・効果を更に高めることが可能になる。その結果、第3実施形態によれば、第1実施形態よりも更に大きなEMI抑制効果が得られる。
[別の実施形態]
ところで、本発明は上記各実施形態に限定されるものではなく、以下のように具体化してもよく、その場合でも、上記各実施形態と同等もしくはそれ以上の作用・効果を得ることができる。
(1)第2実施形態では、LSI11内の回路ブロック11cに各回路ブロック11a,11bと同じプラス電源電圧を供給している。しかし、回路ブロック11cにプラス電源を供給する電源配線パターン15dと、各回路ブロック11a,11bにプラス電源を供給する各電源配線パターン15a〜15cとを切り離し、各回路ブロック11a,11bとは異なる電源電圧を回路ブロック11cに供給するようにしてもよい。
(2)第3実施形態では、各配線パターン15a,15c,21cに、幅の狭い導電層によるプリントパターンが葛折り状に折れ曲がった部分を形成することにより、線路インピーダンスを増大させている。しかし、各配線パターン15a,15c,21cに、幅の狭い導電層によるプリントパターンが渦巻き状に形成された部分を設けるようにしてもよい。このようにしても、配線経路が長くなるため直流抵抗が大きくなると共に、インダクタンスが大きくなるため、線路インピーダンスを増大させることができる。
(3)上記各実施形態では、1つのLSI11,31内に3つの回路ブロック11a〜11cが搭載されている。しかし、各回路ブロック11a〜11cを独立したLSIによって構成し、それら各LSIをプリント配線基板10,30,40に搭載してもよい。また、各回路ブロック11a〜11cをディスクリート回路によって構成し、それら各ディスクリート回路をプリント配線基板10,30,40に搭載してもよい。
(4)上記各実施形態は両面基板に適用したものであるが、プリント配線基板10,30,40を複数枚貼り合わせることにより、3層以上の多層基板に適用することもできる。
図1(A)は、本発明を具体化した第1実施形態のプリント配線基板10の表面側の一部分を示す要部平面図である。図1(B)は、図1(A)に対応するプリント配線基板10の裏面側の一部分を示す要部透視平面図である。 図2は、LSI11の内部構造を模式的に示す模式図である。 図3(A)は、本発明を具体化した第2実施形態のプリント配線基板30の表面側の一部分を示す要部平面図である。図3(B)は、図3(A)に対応するプリント配線基板30の裏面側の一部分を示す要部透視平面図である。 図4は、LSI31の内部構造を模式的に示す模式図である。 図5(A)は、本発明を具体化した第3実施形態のプリント配線基板40の表面側の一部分を示す要部平面図である。図5(B)は、図5(A)に対応するプリント配線基板40の裏面側の一部分を示す要部透視平面図である。
符号の説明
10,30,40…プリント配線基板
11a〜11c…回路ブロック
15a〜15d…電源配線パターン
17…絶縁材料からなる板材
21a〜21c…グランド配線パターン
Qb…グランド接続点
B1〜B3…ビアホール

Claims (4)

  1. 複数の回路素子が搭載され、前記各回路素子に供給する電源の配線パターンが絶縁板材の表面側に形成され、前記各回路素子のグランドの配線パターンが前記絶縁材の裏面側に形成されたプリント配線基板であって、
    発生する電磁ノイズのレベルが相対的に大きな回路素子に接続された第1グランド配線パターンと、
    発生する電磁ノイズのレベルが相対的に小さな回路素子に接続された第2グランド配線パターンと、
    前記第1グランド配線パターンと第2グランド配線パターンとを高周波的に分離して接続する第3グランド配線パターンと
    を備えたことを特徴とするプリント配線基板。
  2. 請求項1に記載のプリント配線基板において、
    前記第2グランド配線パターンには、プリント配線基板をシャーシグランドに接続するためのグランド接続点が設けられており、
    前記第1グランド配線パターンが前記回路素子に接続された第1接続点と前記グランド接続点との距離が、前記第2グランド配線パターンが前記回路素子に接続された第2接続点と前記グランド接続点との距離よりも大きくなるように、前記各グランド配線パターンを配置していることを特徴とするプリント配線基板。
  3. 請求項1または請求項2に記載のプリント配線基板において、
    前記第3グランド配線パターンは、線路インピーダンスが大きくなるような形状に形成されていることを特徴とするプリント配線基板。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載のプリント配線基板において、
    前記各回路素子を前記各グランド配線パターンに対して高周波的に接続するデカップリングコンデンサが設けられていることを特徴とするプリント配線基板。
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