JP2008009908A - 文字入力装置、及び文字入力方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】操作性の向上をはかり、小型機器の更なる小型化に一層貢献可能な文字入力装置、及び文字入力方法を提供する。
【解決手段】操作片14の操作/非操作状態に応じた検出出力を操作検出素子16から発生させる操作・表示キー13の操作態様の違いに応じて、操作片14に対応して設けられた表示素子15に、入力文字候補、又は変換文字候補を識別するための識別文字を更新表示し、この表示された入力文字候補、又は所望の変換文字候補についての識別文字を確認しながら、入力文字又は変換文字の決定を行い、文字入力を行う。
【選択図】図2

Description

本発明は、移動体通信用機器,携帯機器等の小形電子機器に用いて好適な文字入力装置、及び文字入力方法に関する。
従来の小形電子機器に用いられている文字入力装置では、例えば携帯電話装置に見られるように、アルファベット,かな等といった文字種毎に、テンキーを構成する各数字キーに複数の文字を割り当て、所望の文字を含んだ複数の文字が割り当てられている数字キーを所定回数だけ押下操作することよって、所望の文字種の文字を入力できる構成になっている。
また、このようなテンキーを利用した文字入力装置の構成以外でも、例えば特開平11−110108号公報には、例えば左,右,上,下のカーソルキーのような、少なくとも4種類の操作キーを用いるだけで、テンキーよりも少ない操作キー数で各種の文字を入力できるようにした文字入力装置が記載されている。
また、例えば特開2000−47791号公報には、例えばシーソーキーのような、独立して押下可能であり、かつ独立してシフト可能とされている第1,第2のボタンを有する単一操作片の可動式操作キーを用いるだけで、各種の文字の所望入力が行える文字入力装置が記載されている。
特開平11−110108号公報 特開2000−47791号公報
ところで、最近の小型機器は、より小型化の傾向が強まっており、機器に搭載される文字入力装置の操作キーの数,その占める大きさが、機器自体の小型化のための制約の一因になっている。
一方で、このような小型機器の一層の小型化に伴い、文字入力に使用される個々の操作キーのサイズも小型になり、入力操作が行いにくい、操作キーに記載される文字が見づらい、等の問題が現れている。
例えば、特開平11−110108号公報に記載の文字入力装置の場合は、左,右,上,下のカーソルキーのような、少なくとも4種類の操作キーを必要となる。そのため、小型機器では、この文字入力装置のために4種類の操作キーをさらに配置しなければならず、これによる小型機器自体の各操作キーのサイズの小型化は、各操作キーひいては小型機器全体の操作性の低下を招く。
また、例えば、2000−47791号公報に記載の文字入力装置の場合は、その可動式キー(操作キー)の操作片は単一片であっても、その操作片の押下及びシフトといった複数種操作を独立して検出しなければならないため、操作片の操作状態を検出するためのボタンすなわち検出スイッチが操作片の操作の仕方の種類に応じて必要であり、可動式キーの単一の操作片自体の更なる小型化は、その操作性、及び検出面から限界が生じざるを得ない。
本発明は、これら従来の文字入力装置の問題点を鑑みなされたものであって、その操作性の向上をはかるとともに、操作片の数だけではなく、その操作片に備えられている検出スイッチの数の削減をはかって、小型機器の更なる小型化に一層貢献可能な文字入力装置、及び文字入力方法を提供することを目的とする。
本発明の文字入力装置、及び文字入力方法は、操作片の操作/非操作状態に応じた検出出力を発生させる入力手段(操作キー)におけるその操作片の操作態様の違い(例えば、操作キーの連続押下回数、長時間押下、押下操作空き間隔)に応じて、入力手段(操作キー)の操作片に対応して設けられた表示器に、入力文字候補、又は変換文字候補を識別するための識別文字を更新表示し、この表示器に表示された所望の入力文字候補、又は所望の変換文字候補についての識別文字を確認しながら、入力文字又は変換文字の決定を行い、文字入力を行うものである。
そのために、本発明の文字入力装置は、操作片の操作/非操作状態に応じた検出出力を発生させる入力手段と、この入力手段の操作片に対応して設けられ、1つの入力文字候補を表示する表示器と、複数の入力文字候補が記憶されているとともに、入力決定された入力文字又は入力文字列を蓄積記憶するデータ格納手段と、前記入力手段から供給される検出出力に基づいて、当該入力手段の操作片の操作態様が、入力文字候補の更新のための操作態様に該当するか、入力文字候補の入力決定のための操作態様に該当するかを識別する識別手段と、識別手段の識別結果に応じて、入力手段の操作片の操作態様が入力文字候補の更新のための操作態様である場合には、表示器に表示されている1つの入力文字候補を、データ格納手段に記憶されている複数の入力文字候補に基づいて別の1つの入力文字候補に更新し、表示器に表示するとともに、入力手段の操作片の操作態様が入力文字候補の入力決定のための操作態様である場合には、データ格納手段に表示器に現在表示されている1つの入力文字候補を入力文字として蓄積記憶する制御手段とを備えていることを特徴とする。
また、本発明の文字入力方法は、操作片の操作/非操作状態に応じた検出出力を発生させる入力手段の操作片を所定の操作態様で操作して、入力手段の操作片に対応して設けられた表示器に表示されている1つの入力文字候補の更新を指示する入力文字候補更新指示ステップ、この入力文字候補更新指示ステップによる入力文字候補の更新指示を受けて、予め複数の入力文字候補が記憶されているデータ格納手段から予め定められた手順で別の1つの入力文字候補を選び出し、表示器に当該別の1つの入力文字候補を更新表示する入力文字候補更新ステップ、入力手段の操作片を入力文字候補更新指示ステップの場合とは異なる所定の操作態様で操作して、表示器に現在表示されている1つの入力文字候補の入力決定を指示する入力決定ステップ、この入力決定ステップによる入力決定の指示を受けて、表示器に現在表示されている1つの入力文字候補を、予め記憶されている複数の入力文字候補とは別に、データ格納手段に入力文字として蓄積記憶する入力ステップ、を有することを特徴とする。
また、本発明の文字入力方法は、操作片の操作/非操作状態に応じた検出出力を発生させる入力手段の当該操作片を所定の操作態様で操作して、文字を入力する文字入力モードと入力文字を変換入力する文字変換モードとの間でのモード切換を指示するモード切換ステップ、入力手段の操作片をモード切換ステップの場合とは異なる所定の操作態様で操作して、候補の更新を指示する候補更新指示ステップ、候補更新指示ステップによる候補の更新指示を受けて、モード切換ステップによるモード切換指示によって切換設定されている文字入力モード又は文字変換モードに応じて、入力手段の操作片に対応して設けた表示器に、予め複数の入力文字候補及び入力文字の変換文字候補が記憶されているデータ格納手段から選び出した、1つの入力文字候補、又は1つの変換文字候補を識別するための識別文字を更新表示する候補更新ステップ、入力手段の操作片をモード切換ステップ及び候補更新指示ステップの場合とは異なる所定の操作態様で操作して、表示器に現在表示されている1つの入力文字候補又は1つの識別文字によって特定される変換文字候補の入力決定を指示する入力決定ステップ、この入力決定ステップによる入力決定の指示を受けて、表示器に現在表示されている1つの入力文字候補又は1つの識別文字によって特定される変換文字候補を、予め記憶されている複数の入力文字候補及び入力文字の変換文字候補とは別に、データ格納手段に入力文字として蓄積記憶する入力ステップ、を有することを特徴とする。
文字入力に使用する操作キーを、自動復帰可能な操作片と、この操作片が操作/非操作いずれかの状態にあることだけを検出する検出素子とを用いて構成するとともに、この操作片には入力可能な入力文字候補が表示される表示器を一体化して設けて構成し、その上で、この操作キーの操作片の所定の操作態様によって、操作片に一体化された表示器には入力可能な入力文字候補が変更表示される一方、この操作キーの操作片の別の所定の操作態様によって、表示器に現在表示されている入力文字候補を入力文字として入力することができるようになっているので、文字入力のために要する操作キー数の更なる低減をはかることができる一方、必要に応じて低減された操作キー数分だけこの操作キーの操作片のサイズに余裕を持たせることができるので、操作性を損なうことなく、小型機器の更なる小型化に大いに貢献することができる。
以下、本発明の一実施形態による文字入力装置、及び文字入力方法について、図面を参照しながら説明する。
図1は、本発明の一実施形態による文字入力装置、及び文字入力方法が適用された小型機器の一実施例の正面図である。
小型機器1は、図示の例では、薄厚・縦長の直方体形状の筐体11を有し、その筐体正面11Aには、表示パネル12と単一の表示・操作キー13とが配置された構成になっている。
表示パネル12は、例えば、液晶表示素子(LCD:Liquid Crystal Display)やEL(electro-luminescence)表示素子等の薄型表示素子によって構成される。図示の例では、この表示パネル12の表示画面は、ユーザにより入力決定された入力文字(図1に示した例では、「き」,「の」,「う」が該当)からなる入力文字列(図1に示した例では、「きのう」が該当)が予備登録内容として表示される予備登録表示領域12Aと、ユーザにより登録決定された予備登録表示領域12Aの予備登録内容が表示される登録表示領域12B(図1に示した例では、未だユーザにより登録されていない無表示状態になっている)とに、画面分割されている。
これに対し、表示・操作キー13は、単一の自動復帰可能な操作片14と、この単一の操作片14が操作/非操作いずれかの状態にあることだけを検出する操作検出素子16(図2参照)とを備え、さらにその単一の操作片14には、液晶表示素子又はEL表示素子等といった、1つの入力文字候補(図1に示した例では、仮名「あ」)を表示するための表示素子15が、一体化されて設けられている構成になっている。
このような表示・操作キー13のより具体的な構成例としては、表示素子15を含んだ操作片14が筐体11又は筐体11内に設けられた図示せぬ固定基板に対して押下変位可能に機械的に支持され、この操作片14の押下状態(操作状態)又は非押下状態(操作復帰状態)に応じて閉成又は開成する単一の操作検出スイッチ16aが設けられたストローク操作キーや、表示素子15の表示面を操作片14及び操作検出素子16を兼ねた透明の接触検知シート(例えば、導電性シート,感圧シート等)16bで覆い、この表示素子15の表示面に対するユーザの接触(操作)/非接触(非操作)を接触検知シート16bの出力によって検出可能なタッチパネル操作キー、等が利用可能である。
図2は、本実施例の小型機器に適用された文字入力装置のシステム構成図である。
本実施の形態の文字入力装置10は、上述した構成からなる単一の表示・操作キー13に加えて、入力文字候補記憶手段17,入力文字記憶手段18,指示識別手段19,文字入力制御手段20,変換候補記憶手段21,及び文字変換制御手段22を備えて構成されている。
ここで、入力文字候補記憶手段17は、仮名文字、アルファベット等をそれぞれ入力文字候補として予め記憶している。入力文字記憶手段18は、文字入力制御手段20及び文字変換制御手段22によって予備登録又は登録入力された入力文字及び入力文字列を記憶する。
指示識別手段19は、表示・操作キー13の操作検出素子16によって検出される操作片14の操作態様に基づいて、予め定められた操作態様別に所定の指示を出力する。
文字入力制御手段20は、指示識別手段19から供給される指示が入力文字候補の更新指示である場合に、表示・操作キー13の表示素子15に既に表示されている1つの入力文字候補を、入力文字候補記憶手段17の記憶内容に基づいて別の1つの入力文字候補に変更して表示素子15に表示する。また、指示識別手段19から供給される指示が入力文字候補の入力決定指示である場合は、表示・操作キー13の表示素子15に現在表示されている1つ入力文字候補を入力文字として決定し、入力文字記憶手段18に予備登録する。
変換候補記憶手段21は、文字入力制御手段20によって入力決定され、入力文字記憶手段18に予備登録されている入力文字又は入力文字列に対応した変換文字候補又は変換文字列候補を予め記憶している。
文字変換制御手段22は、指示識別手段19から供給される指示が文字入力制御手段20によって決定入力された入力文字又は入力文字列についての変換指示である場合に、前述の文字入力制御手段20によって入力文字記憶手段18に予備登録されている入力文字又は入力文字列を取り出して、この取り出した入力文字又は入力文字列に対応する変換文字候補又は変換文字列候補を変換候補記憶手段21から検索して、その検索結果である変換文字候補又は変換文字列候補を、表示パネル12の予備登録表示領域12Aに表示する。本実施の形態では、文字変換制御手段22は、検索結果の変換文字候補又は変換文字列候補を表示パネル12の予備登録表示領域12Aに表示するにあたって、その検索結果である変換文字候補又は変換文字列候補それぞれを特定するための文字(例えば数字)を付して表示する。その上で、文字変換制御手段22は、この変換文字候補又は変換文字列候補それぞれを特定するための文字(数字)を、表示・操作キー13の表示素子15に表示する。そして、指示識別手段19から供給される指示が変換文字候補又は変換文字列候補についての決定指示である場合は、この表示パネル12の予備登録表示領域12Aに表示されている変換文字候補又は変換文字列候補それぞれの中から、この表示・操作キー13の表示素子15に現在表示されている文字(数字)に対応した1つ変換文字候補又は変換文字列候補を変換文字又は変換文字列として決定し、この決定した変換文字又は変換文字列を、入力文字又は入力文字列として、入力文字記憶手段18に蓄積記憶する。
また、本実施の形態では、文字変換制御手段22は、指示識別手段19から供給される文字変換開始指示により上述した文字変換処理を開始し、指示識別手段19から供給される変換文字候補又は変換文字列候補の変換決定指示により、決定した変換文字又は変換文字列を、入力文字記憶手段18に入力文字又は入力文字列として蓄積記憶して変換処理を完了するまでの変換処理の期間を除いて、随時、入力文字記憶手段18に予備登録及び登録入力されている入力文字又は入力文字列をそれぞれ読み出して、その読み出した内容を表示パネル12の予備登録表示領域12A及び登録表示領域12Bに対応表示する。
そのため、本実施の形態の場合では、文字変換制御手段22は、表示パネル12の表示制御手段としても機能している。これにより、文字入力制御手段20の稼動による文字入力処理中(すなわち、後述する制御装置26の文字入力モード時)は、表示パネル12の予備登録表示領域12Aには、現在の入力文字又は入力文字列がその入力決定に応じて随時表示され、文字変換制御手段22の稼動による文字変換処理中(すなわち、後述する制御装置26の文字変換モード時)は、表示パネル12の予備登録表示領域12Aには、変換文字候補又は変換文字列候補が表示され、文字変換処理後(すなわち、後述する制御装置26の文字変換モードから文字入力モードへの切り換り時)は、速やかに、表示パネル12の予備登録表示領域12Aは表示クリアされて、登録表示領域12Bには、変換決定すなわち登録決定された入力文字又は入力文字列が追加された入力文字又は入力文字列が表示される。
本実施例の小型機器1にあっては、入力文字候補記憶手段17,入力文字記憶手段18,変換候補記憶手段21は、RAM(Random Access Memory)及びROM(Read Only Memory)といった記憶装置25上に構成され、指示識別手段19,文字入力制御手段20,文字変換制御手段22は、CPU(Central Processing Unit)からなる制御装置26上の機能手段として構成される。
次に、上述した指示識別手段19のより具体的な構成例について、図3,図4に基づいて説明する。
図3は、図2に示した指示識別手段の一実施例の構成図である。
図3に示した指示識別手段19は、無操作継続状態検出部19a,1回単独操作検出部19b,2回連続操作検出部19c,長時間操作検出部19d,及び指示出力制御部19eを備えている。文字入力装置10の稼動時におけるユーザからの入力待ち状態で、各検出部19a〜19dには、表示・操作キー13の操作検出素子16から、ユーザによる操作片14の操作状態(例えば、押下げ状態)/非操作状態(例えば、押下げ復帰状態(非押下げ状態))に対応した検出信号が供給される。各検出部19a〜19dは、この操作片14の操作状態/非操作状態に対応した検出信号をもとに、ユーザによる操作片14の所定の操作態様を識別し、その識別結果が指示出力制御部19eに供給される。指示出力制御部19eは、各検出部19a〜19dから供給される識別結果に基づき、自身の制御モードを切り替えたり、図2で説明した文字入力制御手段20又は文字変換制御手段22に、操作態様の識別結果に応じた制御指示を供給したりする。
図4は、ユーザによる操作片の操作状態と、指示識別手段の各検出部によって検出される識別結果との関係を示した図である。
図4aは、無操作継続状態検出部19aの動作説明図である。無操作継続状態検出部19aは、文字入力装置10の稼動時におけるユーザからの入力待ち状態で、ユーザによる操作片14の操作状態/非操作状態に対応した操作検出素子16の検出信号に基づいて、予め定められた一定時間tL1の間、ユーザによる操作片14の操作(押下)がなく、非操作状態(押下復帰状態)が継続している無操作継続状態を判別する。無操作継続状態検出部19aは、例えば、非操作状態の一定時間tL1の継続の度にその一定時間tL1の経過をもって、無操作継続状態検出信号を指示出力制御部19eに供給する。なお、本実施の形態では、例えば、一定時間tL1には、表示・操作キー13の表示素子15の表示内容を確認するために必要な時間が確保されるようになっている。
図4bは、1回単独操作検出部19bの動作説明図である。1回単独操作検出部19bは、文字入力装置10の稼動時におけるユーザからの入力待ち状態で、操作片14の操作状態/非操作状態に対応した操作検出素子16の検出信号に基づいて、今回のユーザによる操作片14の操作(押下)が予め定められた操作片14の1回単独操作によるものかを判別する。1回単独操作検出部19bは、例えば、ユーザによる操作片14の操作状態連続時間tCONTが予め定められた連続操作判定時間tINTよりも長く、かつ予め定められた長時間操作判定時間(長押し判定時間)tL2よりも短い場合、又は、ユーザによる操作片14の操作状態連続時間tCONTが予め定められた連続操作判定時間tINTよりも短くても、その連続操作判定時間tINTの経過前にユーザによる操作片14の再操作がなされなかった場合には、その操作片14の操作終了又は連続操作判定時間tINTの経過をもって、1回単独操作検出信号を指示出力制御部19eに供給する。
図4cは、2回連続操作検出部19cの動作説明図である。2回連続操作検出部19cは、文字入力装置10の稼動時におけるユーザからの入力待ち状態で、操作片14の操作状態/非操作状態に対応した操作検出素子16の検出信号に基づいて、今回のユーザによる操作片14の操作(押下)が予め定められた操作片14の2回連続操作によるものかを判別する。2回連続操作検出部19cは、例えば、ユーザによる操作片14の操作状態連続時間tCONTが予め定められた連続操作判定時間tINTよりも短く、その連続操作判定時間tINTTの経過前にユーザによる操作片14の再操作がなされた場合は、その2回目の操作片14の操作終了をもって、2回連続操作検出信号を指示出力制御部19eに供給する。
図4dは、長時間操作検出部19dの動作説明図である。長時間操作検出部19dは、文字入力装置10の稼動時におけるユーザからの入力待ち状態で、操作片14の操作状態/非操作状態に対応した操作検出素子16の検出信号に基づいて、今回のユーザによる操作片14の操作(押下)が予め定められた操作片14の継続操作(長押し操作)によるものかを判別する。長時間操作検出部19dは、例えば、ユーザによる操作片14の操作状態連続時間tCONTが予め定められた長時間操作判定時間(長押し判定時間)tL2よりも長い場合は、その長時間操作判定時間tL2の経過をもって、長時間操作検出信号を指示出力制御部19eに供給する。
本実施の形態の場合、指示出力制御部19eは、文字入力モードと文字変換モードとの2つの動作モードを有し、文字入力モードでは長時間操作検出部19dからの長時間操作検出信号の供給により文字変換モードに切り替わり、文字変換モードでは、2回連続操作検出部19cからの2回連続操作検出信号の供給により文字入力モードに切り替わるようになっている。
その上で、本実施の形態の場合では、指示出力制御部19eは、各検出部19a〜19dから供給される操作態様別検出信号に基づき、自身の制御モードを切り替え、その制御モードに応じて、所定の操作態様別検出信号に対応させ、文字入力制御手段20又は文字変換制御手段22に、図5に示すような制御指示を供給する。
図5は、指示出力制御部による制御指示の出力例を示した図である。
本実施の形態の場合では、文字入力モードでは、指示出力制御部19eは、無操作状態継続検出部19aから無操作継続状態検出信号が供給される毎に、入力文字候補についての第1の候補更新指示(例えば「入力文字候補の行変化による次文字更新指示」)を、文字入力制御手段20に供給する構成になっている。
また、指示出力制御部19eは、文字入力動作モードで、1回単独操作検出部19bから1回単独操作検出信号が供給される毎に、入力文字候補についての第2の候補更新指示(例えば「入力文字候補の段変化による次文字更新指示」)を、文字入力制御手段20に供給する構成になっている。
また、指示出力制御部19eは、文字入力動作モードで、2回連続操作検出部19cからの2回連続操作検出信号が供給された場合には、表示・操作キー13の表示素子15に表示された、文字入力制御手段20による現在の入力文字候補についての入力決定指示を、文字入力制御手段20に供給する構成になっている。
これらに対し、指示出力制御部19eは、文字入力動作モードで、長時間操作検出部19dからの長時間操作検出信号が供給された場合には、自身が文字入力作モードから文字変換モードに切り替わるとともに、先に文字入力制御手段20によって入力決定された入力文字又は入力文字列についての変換処理を行うために、文字入力停止指示を文字入力制御手段20に供給し、文字変換開始指示を文字変換制御手段22に供給する構成になっている。
一方、文字変換動作モードでは、指示出力制御部19eは、無操作状態継続検出部19aから無操作継続状態検出信号が供給される毎に、検索結果の変換文字候補群又は変換文字列候補群において、表示パネル12の予備登録表示領域12Aに表示され、選択された1つの変換文字候補又は変換文字列候補の候補更新指示(「次の変換文字候補又は変換文字列候補への更新指示」)を、文字変換制御手段22に供給する構成になっている。
また、指示出力制御部19eは、文字変換モードで、2回連続操作検出部19cからの2回連続操作検出信号が供給された場合には、表示パネル12の予備登録表示領域12Aに表示され、表示・操作キー13の表示素子15に現在表示されている識別文字で特定される選択された1つ変換文字候補又は変換文字列候補への変換決定指示を、文字変換制御手段22に供給するともに、また文字入力制御手段20によって新たな文字入力を行うために、文字入力開始指示を文字入力制御手段20に供給する構成になっている。なお、この場合、文字変換制御手段22に供給する変換決定指示は、文字変換制御手段22への文字変換停止指示も兼ねたものである。
なお、本実施の形態の場合は、指示出力制御部19eは、文字変換動作モードでは、ユーザによる表示・操作キー13の1回単独操作(1回単独操作検出信号の供給)及び長時間操作(長時間操作検出信号の供給)に対しては、文字変換制御手段22に対して指示を供給しない構成となっている。
図6は、上述した構成からなる文字入力装置による文字入力処理のフローチャートである。
文字入力装置10は、その当初は文字入力モード(ステップS100)として、文字入力装置10が適用されている小型機器1の文字入力作業待ち状態になっている(ステップS110)。その適用されている小型機器1で文字入力作業が設定されると、文字入力装置10は、その文字入力制御手段20が、まず予め定められた入力文字候補の初期値(例えば、仮名「あ」)を入力文字候補記憶手段17から設定し(ステップS120)、この設定された文字(この場合は、初期文字「あ」)を表示・操作キー13の表示素子15に表示する(ステップS130)。
そして、文字入力装置10の文字入力制御手段20は、ユーザによって、表示・操作キー13が連続2回押下操作されて指示識別手段19から入力決定指示が供給されるか否か(ステップS140)、又は、表示・操作キー13が単独1回押下操作されて指示識別手段19から第2の候補更新指示が供給されるか否か(ステップS150)、又は、表示・操作キー13がユーザによって一定時間tL1以上操作されないで指示識別手段19から第1の候補更新指示が供給されるか否か(ステップS160)、又は、表示・操作キー13がユーザによって長時間操作判定時間(長押し判定時間)tL2 を超えて押下操作され続けて指示識別手段19から文字変換制御手段22に対する文字変換開始指示の供給と対で供給される文字入力停止指示が供給されるか否か(ステップS170)、を確認している。
その結果、文字入力装置10の文字入力制御手段20は、指示識別手段19から入力決定指示が供給された場合には(ステップS140)、表示・操作キー13の表示素子15に現在表示中の入力文字候補(例えば、仮名「あ」)を入力文字記憶手段18に予備登録し(ステップS141)、ステップS120以下の処理を繰り返し実行する。
また、文字入力制御手段20は、指示識別手段19から第2の候補更新指示(例えば「入力文字候補の段変化による次文字更新指示」)が供給された場合は(ステップS150)、本実施の形態では、予め定められた手順にしたがって入力文字候補記憶手段17から次の入力文字候補を設定し(ステップS151,S152)、ステップS130以下の処理を繰り返し実行する。
本実施の形態では、文字入力制御手段20は、入力文字候補が仮名である場合、予め定められた手順として、表示・操作キー13の表示素子15に現在表示中の入力文字候補(例えば、仮名「あ」)を五十音の子音(行)を変化させずに五十音の母音(段)のみを1つだけずらせた仮名(例えば、仮名「あ」の場合は仮名「い」)を、入力文字候補記憶手段17から選択し(ステップS151)、その結果(仮名「い」)を次の入力文字候補に設定する(ステップS152)。
また、文字入力制御手段20は、指示識別手段19から第1の候補更新指示(例えば「入力文字候補の行変化による次文字更新指示」)が供給された場合は(ステップS160)、本実施の形態では、予め定められた別の手順にしたがって入力文字候補記憶手段17から次の入力文字候補を設定し(ステップS161)、ステップS130以下の処理を繰り返し実行する。
本実施の形態では、文字入力制御手段20は、入力文字候補が仮名である場合、予め定められた別の手順として、表示・操作キー13の表示素子15に現在表示中の入力文字候補(例えば、仮名「あ」)を五十音の母音(段)を変化させずに五十音の子音(行)のみを1つだけずらせた仮名(例えば、仮名「あ」の場合は仮名「か」)を、入力文字候補記憶手段17から選択し、その結果(仮名「か」)を次の入力文字候補に設定する(ステップS161)。
また、文字入力制御手段20は、指示識別手段19から文字入力停止指示が供給される場合は(ステップS170)、上述のステップS100〜S170で示した文字入力処理を停止し、文字変換制御手段22による文字変換モードに移行する(ステップS200)。
図7は、文字入力装置による文字変換モードの文字変換処理のフローチャートである。
文字入力装置10は、指示識別手段19から文字入力制御手段20に対する文字入力停止指示の供給と対の文字変換開始指示が文字変換制御手段22に供給され、文字変換モードになると(ステップS200)、その文字変換制御手段22は、入力文字記憶手段18から予備登録されている入力文字又は入力文字列を取り出して、この入力文字又は入力文字列に基づいて変換候補記憶手段21の記憶内容を検索し、入力文字又は入力文字列に対応した一乃至は複数の変換文字候補又は変換文字列候補(ここでは、入力文字又は入力文字列がそのままの無変換文字又は無変換文字列も1つ変換文字候補又は変換文字列候補として取り扱うものとする)を生成し、この生成した一乃至は複数の変換文字候補又は変換文字列候補全部に、後述する変換決定の際の対象識別用の文字又は文字列(以下、識別文字と称する。この識別文字には、数字が利用される)を付し、その一部又は全部の生成した変換文字候補又は変換文字列候補(以下、変換文字候補と総称する)を、表示パネル12の予備登録表示領域12Aに、予備登録されていた入力文字又は入力文字列に代えて、その識別文字とともに表示する(ステップS210)。
そして、文字変換制御手段22は、ステップS210で表示パネル12の予備登録表示領域12Aに表示した変換文字候補とその識別文字の中から、変換文字候補を特定する識別文字の初期値を設定し(ステップS220)、この識別文字、すなわち最初はこのステップS220で設定した初期値としての識別文字を、表示・操作キー13の表示素子15に表示する(ステップS230)。
そして、文字入力装置10の文字変換制御手段22は、ユーザによって、表示・操作キー13が連続2回押下操作されて指示識別手段19から変換決定指示が供給されるか否か(ステップS240)、又は、表示・操作キー13がユーザによって一定時間tL1以上操作されないで指示識別手段19から、表示・操作キー13の表示素子15に現在表示されている識別文字で特定される変換文字候補の候補更新指示が供給されるか否か(ステップS250)、を確認する。
その結果、文字入力装置10の文字変換制御手段22は、指示識別手段19から変換決定指示が供給された場合には(ステップS240)、この表示パネル12の予備登録表示領域12Aに表示されている変換文字候補又は変換文字列候補の中から、表示・操作キー13の表示素子15に現在表示している識別文字によって特定される1つ変換文字候補を、入力文字又は入力文字列についての変換文字又は変換文字列として決定し、この決定した変換文字又は変換文字列を、入力文字又は入力文字列として、入力文字記憶手段18に蓄積記憶する。その上で、文字変換制御手段22は、ステップS200〜S251で示した文字変換処理を停止し、入力文字記憶手段18の入力文字又は入力文字列が抽出された予備登録内容、及び同じく入力文字記憶手段18の今回変換決定した変換文字又は変換文字列が新たに追加された蓄積記憶内容に基づいて、表示パネル12の予備登録表示領域12Aを表示クリアし、登録表示領域12Bに今回変換決定した変換文字又は変換文字列が新たに追加された入力文字記憶手段18の蓄積記憶内容を表示する(ステップS241)。そして、文字入力装置10は、文字変換制御手段22による文字変換モードを停止して、文字入力制御手段20による文字入力モードに移行する(ステップS100)。
これに対し、文字入力装置10の文字変換制御手段22は、指示識別手段19から、変換文字候補の候補更新指示が供給された場合には、前述したステップS230の処理によって表示・操作キー13の表示素子15に現在表示されている識別文字を変更表示し、変換決定指示によって決定される変換文字候補を変更し(ステップS251)、この変更された1つ変換文字候補について、ステップS230以下の処理を繰り返し実行する。
図8は、上述した本実施の形態の文字入力装置による文字入力の動作説明図である。
ここでは、ユーザが入力文字候補の「き」,「の」,「う」を順次入力し、所望の入力文字列として「昨日」を入力文字記憶手段18に蓄積記憶する場合を例に説明する。
文字入力装置10は、その適用された小型機器1において文字入力作業が設定されると(ステップSt10)、前述した図6のステップS100〜S130の処理を行い、まず、その表示・操作キー13の表示素子15には入力文字候補としての初期文字「あ」が表示された状態になる(ステップSt20)。
ユーザは、所望の入力文字列「昨日」取得のための最初の文字「き」を入力するため、この表示・操作キー13の表示素子15に表示された初期文字「あ」が「か」に更新されるのを待つ。
この場合、文字入力装置10は、表示素子15に入力文字候補 (この場合は、初期文字「あ」)を表示後(ステップSt20)、ユーザによる表示・操作キー13の操作片14の操作入力がないため、一定時間tL1を経過する毎に前述した図6のステップS160,S161の処理によって、表示・操作キー13の表示素子15に現在表示される入力文字候補を五十音の母音(段)を変化させずに五十音の子音(行)のみを1つだけずらせた仮名に更新変更する。そのため、表示・操作キー13の表示素子15には、入力文字候補の初期文字「あ」が表示された後(ステップSt20)、ユーザが操作片14を操作しないまま一定時間tL1が経過すると、次の入力文字候補「か」が表示される(ステップSt30)。
そして、ユーザは、表示・操作キー13の表示素子15に入力文字候補の「か」が表示された段階で(ステップSt30)、表示・操作キー13の操作片14を1回だけ単独1回押下操作する。
文字入力装置10は、表示・操作キー13の操作片14の単独1回押下操作が繰り返される毎に、前述した図6のステップS150〜S152の処理によって、表示・操作キー13の表示素子15に現在表示されている入力文字候補を五十音の子音(行)を変化させずに五十音の母音(段)のみを1つだけずらせた仮名に更新変更する処理を繰り返す。そのため、表示・操作キー13の表示素子15に入力文字候補の文字「か」が表示されている状態では(ステップSt30)、ユーザによる操作片14の単独1回押下操作が1回行われることにより、表示素子15には入力文字候補の「き」が表示される(ステップSt40)。
次に、ユーザは、表示・操作キー13の表示素子15に入力文字候補の「き」が表示されている状態で(ステップSt40)、入力決定として表示・操作キー13の操作片14を2回連続操作する。
これにより、文字入力装置10では、前述した図6のステップS140,S141の処理によって、表示・操作キー13の表示素子15に現在表示されている入力文字候補の「き」が入力文字記憶手段18に予備登録され、小型機器1の表示パネル12の予備登録表示領域12Aには、この予備登録された入力文字候補の「き」が表示されるとともに(ステップSt50)、前述した図6のステップS120,S130の処理の繰り返しによって、表示・操作キー13の表示素子15には、入力文字候補として初期文字「あ」が表示される(ステップSt60)。
同様にして、ユーザは、所望の入力文字列「昨日」取得のための次の文字「の」を入力するため、この表示・操作キー13の表示素子15に表示された入力文字候補の初期文字「あ」が「な」に更新されるのを一定時間tL1×4だけ待って(ステップSt70)、表示・操作キー13の操作片14の単独1回押下操作を4回繰り返し、表示素子15に入力文字候補の「の」が表示されている状態にして(ステップSt80)、入力決定として操作片14の2回連続操作を行い、入力文字候補の「の」を入力文字記憶手段18に予備登録する(ステップSt90)。
さらに同様にして、ユーザは、所望の入力文字列「昨日」取得のための次の文字「う」を入力するため、今度は表示・操作キー13の表示素子15に入力文字候補の初期文字「あ」が表示されている状態で(ステップSt100)、表示・操作キー13の操作片14の単独1回押下操作を2回繰り返し、表示素子15に入力文字候補の「う」が表示されている状態にして(ステップSt110)、入力決定として操作片14の2回連続操作を行い、入力文字候補の「う」を入力文字記憶手段18に予備登録する(ステップSt120,St130)。
続いて、ユーザは、所望の入力文字列「昨日」取得のために入力文字候補の「き」,「の」,「う」を順次入力して、小型機器1の表示パネル12の予備登録表示領域12Aに入力文字列の「きのう」が表示されている状態で(ステップSt120,St130)、表示・操作キー13の操作片14を長時間操作判定時間tL2 を超えて押下操作する。
文字入力装置10は、前述した図6のステップS170,S200の処理によって、この表示・操作キー13の操作片14の長押し操作を受けて、文字入力制御手段20による文字入力モードを停止して、文字変換制御手段22による文字変換モードに移行する(ステップS170,S171)。そして、文字入力装置10は、前述した図7のS200〜S230の処理によって、入力文字記憶手段18から予備登録されている入力文字列「きのう」を取り出して、変換候補記憶手段21の記憶内容を検索し、検索結果の変換文字列候補の「機能」及び「昨日」を、それぞれ識別文字「1」及び「2」を付して、表示パネル12の予備登録表示領域12Aに表示する。その際、文字入力装置10は、この識別文字「1」及び「2」の初期値を識別文字「1」に設定する。これにより、変換当初は、予備登録表示領域12Aに表示されている識別文字の「1」が他の識別文字の「2」に比して強調表示され、表示・操作キー13の表示素子15には、この識別文字の「1」が表示されて、操作片14の操作によって変換文字列候補の「機能」に変換決定が可能であることが案内されている(ステップSt140)。
この場合、文字入力装置10は、前述した図7のS200〜S230の処理によって、表示素子15にこの変換文字列候補を表示した後、ユーザによる表示・操作キー13の操作片14の操作入力がない場合は、同じく図7のステップS250,S251の処理によって、一定時間tL2を経過する毎に、検索結果の変換決定可能な変換文字列候補を順次更新変更する。
そのため、ユーザは、所望の入力文字列「昨日」を取得するために、一定時間tL2の間、操作片14を操作せず、表示・操作キー13の表示素子15に表示された変換決定可能な変換文字列候補の「機能」が「昨日」に更新変更され、表示・操作キー13の表示素子15に対応する識別文字の「2」が表示されるのを待つ(ステップSt150)。
そして、ユーザは、表示・操作キー13の表示素子15に「昨日」に対応する識別文字の「2」が表示されている状態で(ステップSt150)、操作片14の2回連続操作を行って変換決定し、変換文字列候補の「昨日」を入力文字記憶手段18に登録入力する。
これにより、文字入力装置10では、前述した図7のステップS240,S241,S100の処理によって、表示・操作キー13の表示素子15に表示されている識別文字の「2」に対応する変換文字列候補の「昨日」が入力文字記憶手段18に登録入力されて蓄積記憶され、小型機器1の表示パネル12の登録表示領域12Bにはこの登録入力された「昨日」が表示され、予備登録表示領域12Aは次の文字入力に備えて表示クリアされる(ステップSt160)。そして、文字入力装置10は、文字変換制御手段22による文字変換モードを停止して、文字入力制御手段22による文字入力モードに復帰する(ステップSt170)。
本実施の形態の文字入力装置10及び文字入力方法は、以上説明したとおりであるが、その具体的な構成及び手順は説明した内容に限定されるものではなく、種々の変形例が可能である。
例えば、上述した実施の形態では、単一の操作キー13の図4で示したような一定時間tL1の無操作状態、1回単独操作、2回連続操作、所定時間tL2 を超える長押し操作を、操作キー13のそれぞれ別の操作態様として識別してそれぞれ別の文字入力制御を行うように構成したが、識別する操作キー13の操作態様及び操作態様数はこれに限られるものではない。また、無操作状態、1回単独操作、2回連続操作、長押し操作と、入力文字候補や変換文字候補についての次候補の更新変更、入力決定や変換決定、モード切換変更といった各制御内容との対応も、上記説明した実施の形態による対応に限られるものではない。
さらに、上述した実施の形態における入力文字候補や変換文字候補についての次候補の更新変更、入力決定や変換決定、モード切換変更といった各制御内容についても、種々の変更が可能である。
例えば、上記説明した実施の形態では、入力文字候補や変換文字候補についての次候補の更新変更は、一定時間tL1の経過毎に自動的にその更新変更が行われる構成としたが、入力文字候補の更新変更と変換文字候補の更新変更との間で一定時間tL1を異ならせるようにしたり、一定時間tL1をユーザが任意設定できるようにしたりすることも可能である。
図9は、候補を更新変更する一定時間が設定変更可能な文字入力装置、及び文字入力方法が適用された小型機器の一実施例の正面図である。
図9に示す小型機器1'は、通常の携帯端末においてカーソル移動のために存在する方向キー27を、候補を更新変更する一定時間tL1の設定調整キーとして利用できるようにしたものである。なお、上述した小型機器1と同じ構成部分については、同一符号を付し、その説明は省略する。
本実施例の小型機器1'では、例えば、文字入力モード又は文字変換モードで、方向キー27の左方向キー27Lを押下操作することにより、対応モードにおける一定時間tL1を、現在の設定時間に対して予め定められている最短時間まで、押下時間及び押下回数に応じて、減少させることができる構成になっている。また、右方向キー27Rを押下操作することにより、対応モードにおける一定時間tL1を、現在の設定時間に対して予め定められている最長時間まで、押下時間及び押下回数に応じて、増大させることができる構成になっている。
さらに、本実施例の小型機器1'では、文字入力モードで、方向キー27の下方向キー27Dを押下操作することにより、操作キー13の長押し操作の長時間操作判定時間tL2を、現在の設定時間に対して予め定められている最短時間まで、押下時間及び押下回数に応じて、減少させることができる構成になっている。また、方向キー27の上方向キー27Uを押下操作することにより、操作キー13の長押し操作の長時間操作判定時間tL2を、現在の設定時間に対して予め定められている最長時間まで、押下時間及び押下回数に応じて、増大させることができる構成になっている。
これにより、入力文字候補や変換文字候補の更新変更操作や、入力文字候補の決定操作を、ユーザの操作に合わせて、誤操作を防止しながら遅滞なく、迅速に行うことができる。なお、単一の操作キー13の操作のための補助となる設定調整は、このような一定時間tL1や長時間操作判定時間tL2といった操作時の調整に限るものばかりではなく、操作回数等を調整するものであってもよい。
さらにまた、図1及び図9に示した文字入力装置10とも、単一の自動復帰可能な操作片14と、この単一の操作片14が操作/非操作いずれかの状態にあることだけを検出する検出素子16とを備え、さらにその単一の操作片14には、1つの入力文字候補を表示するための表示素子15が、一体化されたキー構成を採用したが、表示素子15は現在の入力文字候補を一義的に特定できる構造であれば、操作片14及び検出素子16からなる操作キーと別体構成であっても構わない。
また、上述した実施の形態の説明では、かなの文字入力を例に説明したが、アルファベット、記号文字にも適用可能である。
本発明の一実施の形態による文字入力装置、及び文字入力方法が適用された小型機器の一実施例の正面図である。 本発明の一実施の形態による文字入力装置のシステム構成図である。 図2に示した指示識別手段の一実施例の構成図である。 ユーザによる操作片の操作状態と、指示識別手段の無操作継続状態検出部によって検出される識別結果との関係図である。 ユーザによる操作片の操作状態と、指示識別手段の1回単独操作検出部によって検出される識別結果との関係図である。 ユーザによる操作片の操作状態と、指示識別手段の2回連続操作検出部によって検出される識別結果との関係図である。 ユーザによる操作片の操作状態と、指示識別手段の長時間操作検出部によって検出される識別結果との関係図である。 指示出力制御部による制御指示の出力例を示した図である。 本実施の形態による文字入力装置による文字入力処理のフローチャートである。 本実施の形態による文字入力装置による文字変換処理のフローチャートである。 本実施の形態の文字入力装置による文字入力の動作説明図である。 候補を更新変更する一定時間が設定変更可能な文字入力装置、及び文字入力方法が適用された小型機器の一実施例の正面図である。
符号の説明
1 小型機器
10 文字入力装置
11 筐体
12 表示パネル
13 表示・操作キー
14 操作片
15 表示素子
16 操作検出素子
17 入力文字候補記憶手段
18 入力文字記憶手段
19 指示識別手段
20 文字入力制御手段
21 変換候補記憶手段
22 文字変換制御手段
25 記憶装置
26 制御装置
27 方向キー

Claims (7)

  1. 操作片の操作/非操作状態に応じた検出出力を発生させる入力手段と、
    該入力手段の操作片に対応して設けられ、1つの入力文字候補を表示する表示器と、
    複数の入力文字候補が記憶されているとともに、入力決定された入力文字又は入力文字列を蓄積記憶するデータ格納手段と、
    前記入力手段から供給される検出出力に基づいて、当該入力手段の操作片の操作態様が、入力文字候補の更新のための操作態様に該当するか、入力文字候補の入力決定のための操作態様に該当するかを識別する識別手段と、
    該識別手段の識別結果に応じて、前記入力手段の操作片の操作態様が入力文字候補の更新のための操作態様である場合には、前記表示器に表示されている1つの入力文字候補を、前記データ格納手段に記憶されている複数の入力文字候補に基づいて別の1つの入力文字候補に更新し、前記表示器に表示するとともに、前記入力手段の操作片の操作態様が入力文字候補の入力決定のための操作態様である場合には、前記データ格納手段に前記表示器に現在表示されている1つの入力文字候補を入力文字として蓄積記憶する制御手段と
    を備えていることを特徴とする文字入力装置。
  2. 前記表示器は、前記入力手段の操作片に一体的に構成されて設けられている
    ことを特徴とする請求項1記載の文字入力装置。
  3. 前記識別手段は、入力文字候補の更新のための操作態様を、前記入力手段から供給される検出出力に基づいて、前記入力手段の操作片が一定時間の間、操作されていないことを検出することによって識別するとともに、かつ当該一定時間が設定変更可能になっている
    ことを特徴とする請求項1又は2記載の文字入力装置。
  4. 操作片の操作/非操作状態に応じた検出出力を発生させる入力手段の該操作片を所定の操作態様で操作して、前記入力手段の操作片に対応して設けられた表示器に表示されている1つの入力文字候補の更新を指示する入力文字候補更新指示ステップ、
    該入力文字候補更新指示ステップによる入力文字候補の更新指示を受けて、予め複数の入力文字候補が記憶されているデータ格納手段から予め定められた手順で別の1つの入力文字候補を選び出し、前記表示器に当該別の1つの入力文字候補を更新表示する入力文字候補更新ステップ、
    前記入力手段の操作片を前記入力文字候補更新指示ステップの場合とは異なる所定の操作態様で操作して、前記表示器に現在表示されている1つの入力文字候補の入力決定を指示する入力決定ステップ、
    該入力決定ステップによる入力決定の指示を受けて、前記表示器に現在表示されている1つの入力文字候補を、予め記憶されている複数の入力文字候補とは別に、前記データ格納手段に入力文字として蓄積記憶する入力ステップ、
    を有することを特徴とする文字入力方法。
  5. 前記入力文字候補更新指示ステップは、前記入力手段の操作片の操作間隔を予め定められた一定時間間隔だけ空ける毎に、又は前記入力手段の操作片を1回単独操作する毎に、1つの入力文字候補の更新を指示する
    こと特徴とする請求項4記載の文字入力方法。
  6. 前記入力文字候補更新ステップは、入力文字候補更新指示ステップの、前記入力手段の操作片の操作間隔を予め定められた一定時間間隔だけ空ける毎の更新指示と、前記入力手段の操作片を1回単独操作する毎の更新指示とで、予め複数の入力文字候補が記憶されているデータ格納手段から別の1つの入力文字候補を選び出すための予め定められた手順を異ならせる
    こと特徴とする請求項5記載の文字入力方法。
  7. 操作片の操作/非操作状態に応じた検出出力を発生させる入力手段の当該操作片を所定の操作態様で操作して、文字を入力する文字入力モードと入力文字を変換入力する文字変換モードとの間でのモード切換を指示するモード切換ステップ、
    前記入力手段の操作片を該モード切換ステップの場合とは異なる所定の操作態様で操作して、候補の更新を指示する候補更新指示ステップ、
    該候補更新指示ステップによる候補の更新指示を受けて、前記モード切換ステップによるモード切換指示によって切換設定されている文字入力モード又は文字変換モードに応じて、前記入力手段の操作片に対応して設けた表示器に、予め複数の入力文字候補及び入力文字の変換文字候補が記憶されているデータ格納手段から選び出した、1つの入力文字候補、又は1つの変換文字候補を識別するための識別文字を更新表示する候補更新ステップ、
    前記入力手段の操作片を前記モード切換ステップ及び候補更新指示ステップの場合とは異なる所定の操作態様で操作して、前記表示器に現在表示されている1つの入力文字候補又は1つの識別文字によって特定される変換文字候補の入力決定を指示する入力決定ステップ、
    該入力決定ステップによる入力決定の指示を受けて、前記表示器に現在表示されている1つの入力文字候補又は1つの識別文字によって特定される変換文字候補を、予め記憶されている複数の入力文字候補及び入力文字の変換文字候補とは別に、前記データ格納手段に入力文字として蓄積記憶する入力ステップ、
    を有することを特徴とする文字入力方法。
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