JP4362980B2 - 情報処理端末の文字入力装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、情報処理端末の文字入力装置に関し、特に、カーソルキーを使用せずに、カーソルを移動する情報処理端末の文字入力装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来例として、携帯電話機のような情報処理端末に文字を入力することが行われている。
【0003】
図5は、従来の携帯電話機の外観構成図であり、図6は、図5の携帯電話機の各テンキーへ割り当てられた文字候補の例を示す図である。
【0004】
図5に示すように、従来の携帯電話機は、テンキー10と、カーソルキー11または12と、表示部13とを有しており、各テンキーには、図6に示されるように複数の文字候補が割り当てられている。
【0005】
また、各テンキーを押下する度に、そのテンキーへ割り当てられた文字候補が所定の順序で候補として表示部13に表示され、表示対象が、割り当てられた文字候補の最後尾まで到達した場合には、次に再び先頭の文字が表示され、以後同様の候補表示が繰り返される構成とされている。
【0006】
このような従来の携帯電話機に文字を入力する場合、具体的には「ウ」を入力する場合には、「ア行」が割り当てられたテンキー「1キー」を3回押下する必要があった。
【0007】
具体的には、「1キー」を押下する度に、表示部13には「ア」から順に「イ」,「ウ」と文字候補が表示されることとなる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の携帯電話機の文字入力では、同一のキーに割り当てられた文字を連続して入力する場合、1文字目をテンキーで入力した後に右キー(カーソルキー)を押下して入力カーソルを右へ移動させ、その後、同一のテンキーを押下して同一のキーに割り当てられた文字を入力しなければならず、右キーを押下する動作がユーザにとって非常に煩わしい操作であるという問題があった。
【0009】
特に、携帯電話機の場合は、その構造上片手で文字入力操作を行うことが多いことから、操作が一層煩雑になるという問題がある。
【0010】
本発明の課題は、カーソルキーを使用せずに、同一のキーに割り当てられた文字を連続して入力することができる情報処理端末の文字入力装置を提供することである。
【0011】
【課題を解決するための手段】
そこで本発明においては、携帯電話機のテンキーに使用者の操作で接触しているか否かを検知するタッチセンサを設け、文字の入力時にテンキーへの接触が離れたことを検知した場合、入力文字は決定されたものと判断し、入力カーソルを自動的に右へ1文字分移動させるようにした。
【0012】
このようにすることにより、続けて同じテンキーを押下した場合も同一のキーに割り当てられた文字の連続入力を可能とすることができる。
【0013】
つまり、従来の携帯電話機では、同一のキーに割り当てられた文字を続けて入力する場合、右キーを押下して入力カーソルを右へ移動させてから入力しなければならなかったが、本発明では、テンキーにタッチセンサを設けることにより、テンキーへの接触が離れたことを検知した際に入力カーソルを自動で右へ1文字分移動させることで、右キー(カーソルキー)を押下せずに同一のキーに割り当てられた文字を続けて入力することを可能にすることができる。
【0014】
また、本発明は、所定の文字を入力するキー操作部であって、複数の文字候補が割当てられ各々独立した複数のキーを有し、同一キーを押下する回数に応じて前記複数の文字候補の内の入力する文字候補を切り替えるキー操作部と、前記キー操作部への物体の接触状態の解除を検知し、接触解除信号を送信するタッチセンサと、前記タッチセンサからの接触解除信号を受信して、カーソル移動指示信号を送信するカーソル移動手段を有する制御部とを備え、前記カーソル移動手段は、前記キー操作部から前記複数の文字候補の内の何れかが入力されている状態で、前記タッチセンサからの前記接触解除信号を受信した場合には、前記入力されている文字候補を入力文字として決定し、入力カーソルの表示位置を次へ1文字分移動させる前記カーソル移動指示信号を送信することを特徴とする情報処理端末の文字入力装置を含む。
更に、本発明は、所定の文字を入力するキー操作部であって、複数の文字候補が割当てられ各々独立した複数のキーを有し、同一キーを押下する回数に応じて前記複数の文字候補の内の入力する文字候補を切り替えるキー操作部と、前記キー操作部への物体の接触状態の解除を検知し、接触解除信号を送信するタッチセンサと、前記タッチセンサからの接触解除信号を受信して、カーソル移動指示信号を送信するカーソル移動手段を有する制御部と、前記キー操作部から入力された文字および文字候補を表示し、前記カーソル移動手段からのカーソル移動指示信号に応答して入力カーソルの表示位置を移動する表示部とを備え、前記カーソル移動手段は、前記キー操作部から前記複数の文字候補の内の何れかが入力されている状態で、前記タッチセンサからの前記接触解除信号を受信した場合には、前記入力されている文字候補を入力文字として決定し、入力カーソルの表示位置を次へ1文字分移動させる前記カーソル移動指示信号を送信することを特徴とする情報処理端末を含む。
【0015】
このような構成により、操作者は、文字入力キーからカーソルキーへの指の移動を伴わずに、カーソル位置を移動させることが可能となる。
【0017】
これにより、1つのキーによって、文字入力および文字候補の決定を行うことが可能となり、文字入力の操作性を向上させることができる。
【0019】
これにより、1つのキーによって、文字入力およびスペースを入れることが可能となり、文字入力の操作性を向上させることができる。
【0020】
さらに、これらの装置において、前記情報処理端末は、携帯電話機であるとすると、携帯電話機における文字入力の操作性を向上させることができる。
【0021】
ここで、本明細書において文字とは、数字,アルファベット,仮名,漢字,記号等の入力可能なデータを広く含む意である。
【0022】
なお、本明細書において、手段とは、単に物理的手段を意味するものではなく、その手段が有する機能をソフトウェアによって実現する場合も含む。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。なお、以下の説明においては、情報処理端末の1例として携帯電話機を対象とする。
【0024】
図1は、本発明の実施の形態に係る入力装置を含む情報処理端末の構成を示すブロック図である。図1に示されるように、本発明の実施の形態に係る入力装置を含む情報処理端末は、キー操作部1,タッチセンサ2,制御部3,表示部4から構成されている。
【0025】
キー操作部1は、文字を入力する機能を備えており、例えば、携帯電話であれば、テンキーのような入力ボタンまたはタッチパネル等によって構成される。
【0026】
また、本明細書においてキーとは、例えば、テンキーの個々の入力ボタン,タッチパネルの個々の入力区画等を意味する。
【0027】
タッチセンサ2は、上記のキー操作部1に対する物体(例:指,ペン等)の接触状態およびその接触状態が解除されたことを検知し、接触検知信号または/および接触解除信号を制御部3へ送信する機能を有する。
【0028】
制御部3は、カーソル移動手段を有し、カーソル移動手段は、上記のタッチセンサ2からの接触解除信号を受信し、表示部4に対してカーソル移動指示信号を送信する。
【0029】
ここで、上記のカーソル移動手段は、キー操作部1によって文字候補が入力された状態で接触解除信号を受信した場合には、その文字候補を決定するようにしてもよい。
【0030】
一方、キー操作部1によって文字候補が入力されていない状態で接触解除信号を受信した場合には、対象とされるカーソル位置にスペースを設定するようにしてもよい。
【0031】
表示部4は、キー操作部1によって入力された文字,文字候補等を表示する機能を有し、ディスプレイ等の表示装置によって実現することができる。
【0032】
このような入力装置において、キー操作部1と制御部3の間に設けられているタッチセンサ2で、キー操作部1のテンキーへの接触が離れた(接触状態が解除された)ことを検知した場合に制御部3へ接触解除信号を送り、制御部3はこの信号を受け取ることにより、入力カーソルを例えば自動的に右へ1文字分移動させるカーソル移動指示信号を表示部4へ送る。
【0033】
これにより、自動的に入力カーソルが右へ1文字分移動し、従来の携帯電話機で(のように)右キーを押下する動作を行わずに、続けて同一のキーに割り当てられた文字の連続入力が可能となる。
【0034】
(実施の形態の動作)
次に、図2のフローチャートを参照して、本発明の実施の形態に係る入力装置を用いて文字を入力する動作について説明する。ここで、図2は、本発明の実施の形態に係る入力装置を用いて文字を入力する動作を説明するフローチャートである。
【0035】
図2に示されるように、携帯電話機の文字入力において、まず入力したい文字候補が割り当てられたテンキーを押下する(ステップ1)。
【0036】
その後、タッチセンサによりテンキーへの接触が離れているか(接触状態が解除されたか)否かを検知し(ステップ2)、離れていないことを検知した場合、入力文字は入力中(決定前)であると判断し、次のテンキー押下を待つ(ステップ2:NO)。
【0037】
離れたことを検知した場合、入力文字は決定されたものと判断し(ステップ2:YES)、入力カーソルを右へ1文字分自動移動させる(ステップ3)。
【0038】
全ての文字入力が完了かどうかの判断により、完了でない場合はテンキーの押下を続けるが(ステップ4:NO)、ここで同一のテンキーを続けて押下した場合であっても、同一のキーに割り当てられた文字については、決定された文字の次の文字として入力が可能となる。
【0039】
そして、全ての文字入力が完了した場合は終了となる(ステップ4:YES)。
【0040】
次に具体例として、携帯電話機に2文字(『ウエ』)を入力する場合について、図3,図6を参照して説明する。図3は、携帯電話機に2文字(『ウエ』)を入力する場合のキーの押下回数を示す図である。
【0041】
まず従来の携帯電話機では、”1キー”を3回押下して『ア』→『イ』→『ウ』を表示し(手順1〜3)、次に同一のキーに割り当てられた文字を入力する場合には”右キー”を押下して入力カーソルを右へ1文字分移動させ『ウ』→『ウ_』(手順4)と表示させる。
【0042】
その後、”1キー”を4回押下して『ウ_』→『ウア』→『ウイ』→『ウウ』→『ウエ』を表示させる必要があり(手順5〜8)、計8回テンキーを押下する必要があった。
【0043】
本発明では、まず”1キー”を3回押下して『ア』→『イ』→『ウ』を表示させる(手順1〜3)。この時”1キー”から接触を離す(接触状態を解除する)ことで入力カーソルを自動的に右へ1文字分移動し(手順4)、その後同じ”1キー”を4回押下することで『ウ』→『ウア』→『ウイ』→『ウウ』→『ウエ』と表示され(手順5〜8)、計7回テンキーを押下することで入力ができる。
【0044】
このようにして、本発明によれば、従来の携帯電話機で”右キー”を押下する1回分の動作を省くことができる。
【0045】
上記においては、携帯電話機を対象として本発明について説明してきた。しかしながら、本発明はこれに限られるものではなく、携帯情報端末等の情報処理端末が広く含まれる。
【0046】
ここで、図4は、複数のアルファベットが1つのキーに割り当てられた例を説明する図である。入力される文字として「カタカナ」を対象として説明したが、本発明はこれに限られるものではなく、図4に示されるように複数のアルファベットが1つのキーに割り当てられた場合や、複数の記号が1つのキーに割り当てられた場合も含まれる。
【0047】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、同じキーに割り当てられた文字を連続入力する場合、テンキーに設けられたタッチセンサでテンキーへの接触が離れた(接触状態が解除された)ことを検知した場合に入力カーソルを自動的に右へ1文字分移動させることができ、少し離れている右キー(カーソルキー)を押下することなく同じキーに割り当てられた文字の連続入力ができ、ユーザは煩わしさを感じないスムーズな文字入力が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る入力装置を含む情報処理端末の構成を示すブロック図である。
【図2】本発明の実施の形態に係る入力装置を用いて文字を入力する動作を説明するフローチャートである。
【図3】携帯電話機に2文字(『ウエ』)を入力する場合のキーの押下回数を示す図である。
【図4】複数のアルファベットが1つのキーに割り当てられた例を説明する図である。
【図5】従来の携帯電話機の外観構成図である。
【図6】図5の携帯電話機の各テンキーへ割り当てられた文字候補の例を示す図である。
【符号の説明】
1 キー操作部
2 タッチセンサ
3 制御部
4,13 表示部
10 テンキー
11,12 カーソルキー
Claims (4)
- 所定の文字を入力するキー操作部であって、複数の文字候補が割当てられ各々独立した複数のキーを有し、同一キーを押下する回数に応じて前記複数の文字候補の内の入力する文字候補を切り替えるキー操作部と、
前記キー操作部への物体の接触状態の解除を検知し、接触解除信号を送信するタッチセンサと、
前記タッチセンサからの接触解除信号を受信して、カーソル移動指示信号を送信するカーソル移動手段を有する制御部とを備え、
前記カーソル移動手段は、前記キー操作部から前記複数の文字候補の内の何れかが入力されている状態で、前記タッチセンサからの前記接触解除信号を受信した場合には、前記入力されている文字候補を入力文字として決定し、入力カーソルの表示位置を次へ1文字分移動させる前記カーソル移動指示信号を送信することを特徴とする情報処理端末の文字入力装置。 - 前記情報処理端末は、携帯電話機であることを特徴とする請求項1に記載の情報処理端末の文字入力装置。
- 所定の文字を入力するキー操作部であって、複数の文字候補が割当てられ各々独立した複数のキーを有し、同一キーを押下する回数に応じて前記複数の文字候補の内の入力する文字候補を切り替えるキー操作部と、
前記キー操作部への物体の接触状態の解除を検知し、接触解除信号を送信するタッチセンサと、
前記タッチセンサからの接触解除信号を受信して、カーソル移動指示信号を送信するカーソル移動手段を有する制御部と、
前記キー操作部から入力された文字および文字候補を表示し、前記カーソル移動手段からのカーソル移動指示信号に応答して入力カーソルの表示位置を移動する表示部とを備え、
前記カーソル移動手段は、前記キー操作部から前記複数の文字候補の内の何れかが入力されている状態で、前記タッチセンサからの前記接触解除信号を受信した場合には、前記入力されている文字候補を入力文字として決定し、入力カーソルの表示位置を次へ1文字分移動させる前記カーソル移動指示信号を送信することを特徴とする情報処理端末。 - 前記情報処理端末は、携帯電話機であることを特徴とする請求項3に記載の情報処理端末。
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