JP2008009551A - セキュリティシステム及び中継装置 - Google Patents

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聡 篠▲崎▼
Yoshinori Muroi
義則 室井
Koichi Okumura
浩一 奥村
Masahiro Kawaguchi
将広 川口
Hajime Naohara
肇 直原
Koji Sakamoto
浩司 阪本
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Abstract

【課題】検知センサから送信された無線信号を衝突させることなく確実にセキュリティ親機へと到達させる。
【解決手段】中継器30Aの信号処理部34が、センサ送受信器10Aから送信される検知信号を受信してから所定の時間内に、検知信号を受信したセキュリティ親機20Aからの応答を示す応答信号を受信できなかった場合に、受信した検知信号を増幅して、セキュリティ親機20Aに中継送信するよう制御することで実現する。
【選択図】図2

Description

本発明は、何らかの異常状態を検知し、検知結果に応じたセキュリティ処理を実行するセキュリティシステム及び中継装置に関する。
外部から建物内への不法な侵入を防止するために、扉、窓などに設置した検知センサと、侵入を検知した検知センサから送信される無線信号を受信して警報を発する防犯受信器とを備えた防犯システムが考案、実施されている(例えば、特許文献1参照。)。
また、建物内で発生した火災やガス漏れなどを検知した検知センサから送信される無線信号を受信して警報を発する防災受信器とを備えた防災システムなども考案、実施されている。
上述した防犯システムや防災システムのように、検知センサによる検知結果を無線信号によりセキュリティ親機に送信し、検知結果に応じたセキュリティ処理を実行するセキュリティシステムでは、検知センサとセキュリティ親機の互いの距離や設置位置などによって直接無線通信することができない場合、無線信号を増幅して中継することで電波到達距離を広げることができる中継器を適所に設置することで対応している。
特開平07−296282号公報
このような中継器は、検知センサから送信された無線信号を受信すると、必ずセキュリティ親機に対して中継送信する。しかしながら、検知センサから送信された無線信号は、電波状況などによっては、必ずしも中継器による中継送信を経なくてもセキュリティ親機に直接到達する場合がある。このような場合、セキュリティ親機には、検知センサから中継器を介した無線信号と、検知センサから中継器を介さない無線信号とが到達することになり信号同士の衝突を引き起こしてしまう可能性がある。
したがって、セキュリティ親機は、検知センサから送信された無線信号を正確に受信することができない場合があり、検知センサの検知結果に応じた迅速且つ適切な対応を実行することを妨げられてしまうといった問題がある。
そこで、本発明は、上述したような問題を解決するために案出されたものであり、センサ送受信器から送信された無線信号を衝突させることなく確実にセキュリティ親機へと到達させることができるセキュリティシステム及び中継装置を提供することを目的とする。
本発明のセキュリティシステムは、何らかの異常状態を検知したことに応じて検知信号を無線信号として送信する検知センサと、前記検知センサによって送信された検知信号を受信したことに応じて異常状態となったことを報知するセキュリティ親機と、前記検知センサと前記セキュリティ親機との無線通信を中継する中継装置とを備えている。このセキュリティシステムは、前記中継装置が、前記検知センサから送信される検知信号を受信する受信手段と、前記受信手段で受信した検知信号を増幅して、前記セキュリティ親機に中継送信する送信手段と、前記受信手段で検知信号を受信してから所定の時間内に、前記検知信号を受信したセキュリティ親機からの応答を示す応答信号を受信できなかった場合に、前記受信手段で受信した検知信号を増幅して、前記セキュリティ親機に中継送信するよう前記送信手段を制御する制御手段とを有することにより、上述の課題を解決する。
また、本発明のセキュリティシステムは、前記検知センサが、前記セキュリティ親機から送信される前記応答信号を受信したことに応じて、前記検知信号の送信を停止するよう制御する停止制御手段を有し、前記中継装置の制御手段が、前記受信手段で検知信号を受信してから所定の時間内に、前記検知信号を受信したセキュリティ親機からの応答を示す応答信号を受信できなかった場合に、前記応答信号を代行した代行応答信号を前記検知センサに送信するよう前記送信手段を制御することにより、上述の課題を解決する。
さらに、本発明のセキュリティシステムは、前記検知センサが、当該検知センサによって送信された検知信号を受信したセキュリティ親機から警戒モード時に送信される警報信号を受信したことに応じて、侵入者を威嚇す威嚇手段を有し、前記中継装置が、前記セキュリティ親機の動作モードが警戒モードへと切り替えられたことを取得する動作モード取得手段を有し、前記中継装置の制御手段が、前記受信手段で検知信号を受信してから所定の時間内に、前記検知信号を受信したセキュリティ親機から警戒モード時に送信される警報信号を受信できなかった場合に、前記動作モード取得手段によって取得された前記セキュリティ親機の動作モードが警戒モードであることに応じて、前記警報信号を代行した代行警報信号を前記検知センサに送信するよう前記送信手段を制御することにより、上述の課題を解決する。
本発明の中継装置は、何らかの異常状態を検知したことに応じて検知信号を無線信号として送信する検知センサと、前記検知センサによって送信された検知信号を受信したことに応じて異常状態となったことを報知するセキュリティ親機との無線通信を中継する。この中継装置は、前記検知センサから送信される検知信号を受信する受信手段と、前記受信手段で受信した検知信号を増幅して、前記セキュリティ親機に中継送信する送信手段と、前記受信手段で検知信号を受信してから所定の時間内に前記検知信号を受信したセキュリティ親機からの応答を示す応答信号を受信できなかった場合に、前記受信手段で受信した検知信号を増幅して、前記セキュリティ親機に中継送信するよう前記送信手段を制御する制御手段とを備えることにより、上述の課題を解決する。
本発明によれば、中継装置は、検知センサから検知信号が送信されているのに拘わらずセキュリティ親機に到達していないと判断される場合にだけ受信した検知信号を中継送信するため、無駄な中継送信を減らすことができる。
したがって、検知センサから送信された検知信号を衝突させてしまう確率を大幅に低減できることから、確実にセキュリティ親機へと検知信号を到達させることを可能とする。
また、本発明によれば、検知センサは、中継装置により代行送信される応答信号により、セキュリティ親機から送信される検知信号に対する応答信号の受信を待機する待機時間を必要としない。
したがって、検知センサは、応答信号の受信を待機している待機時間中に消費される電力を低減させることができるため、電源の限られた電源供給能力を無駄なく有効に活用することができ、電源の長寿命化を促進することを可能とする。
また、本発明によれば、検知センサは、中継装置により代行送信される警報信号により、セキュリティ親機から送信される検知信号に対する警報信号の受信を待機する待機時間を必要としない。
したがって、検知センサは、警報信号の受信を待機している待機期間中に消費される電力を低減させることができるため、電源の限られた電源供給能力を無駄なく有効に活用することができ、電源の長寿命化を促進することを可能とする。また、中継装置によって警報信号を代行送信することで、侵入者に対する威嚇を何らかの異常状態である侵入者の検知から早期に実行することを可能とする。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
[第1の実施の形態]
まず、図1を用いて、本発明の第1の実施の形態として示すセキュリティシステム1について説明をする。セキュリティシステム1は、検知センサである複数のセンサ送受信器10A(nは、自然数)と、センサ送受信器10Aと所定の周波数帯域を利用して双方向に無線通信することができるセキュリティ親機20Aと、センサ送受信器10Aとセキュリティ親機20Aとの無線通信を中継送信する複数の中継器30A(mは、自然数)とを備えている。
センサ送受信器10Aは、セキュリティ親機20Aに無線信号を送信し、セキュリティ親機20Aから送信される無線信号を受信するアンテナ11、無線送受信部12と、送信するデータに基づき所定の周波数の搬送波を変調し、受信した無線信号に変調されているデータを復調して取り出す変復調部13と、当該センサ送受信器10Aを統括的に制御する信号処理部14と、少なくとも当該センサ送受信器10Aを一意に特定する識別情報を記憶しているデータ記憶部15と、侵入者を検知するセンサ部16と、当該センサ送受信器10Aの各機能部に電源を供給する電池などの電源18とを備えている。
このような構成のセンサ送受信器10Aは、小型形状をしており電池などの電源18を内蔵しているため、住宅をはじめとする様々な建物内外のあらゆる場所に設置可能となっている。センサ送受信器10Aが設置される場所は、センサ部16のセンシング方式によって決定される。
センサ部16は、セキュリティシステム1で防犯管理している建物内、建物周囲領域内へ不当に侵入した侵入者の存在や、セキュリティシステム1で防災管理している建物内、建物周囲領域内の火災、ガス漏れといった、管理管轄領域内での何らかの異常状態を検知することができる検知センサである。
例えば、窓や扉(ドア)の開閉を検知することで侵入者の存在を間接的に検知するマグネットセンサ(開閉センサ)や、物体の温度と人の温度との温度差を検出することで侵入者の存在を直接的に検知する熱線センサ、煙を検知する煙センサ、ガスを検知するガスセンサなどを利用することができる。
このように、センサ送受信器10Aは、センサ部16としてマグネットセンサが使用されている場合には、窓や扉(ドア)などに設置され、熱線センサ、煙センサ、ガスセンサが使用されている場合には、建物の壁や天井などに設置されることになる。
信号処理部14は、センサ部16によって、セキュリティシステム1の管理管轄領域内での何らかの異常状態が検知されたことに応じて、データ記憶部15に記憶されている当該センサ送受信器10Aを一意に特定する識別情報を読み出し、無線送受信部12、変復調部13を制御して、読み出した識別情報を添付した無線信号(以下、検知信号とも呼ぶ。)をアンテナ11を介してセキュリティ親機20Aに送信する。
このとき、信号処理部14は、電波妨害などによって、セキュリティ親機20Aに検知信号を送信することができない場合を想定して、所定の回数だけ、検知信号を繰り返し送信する。これにより、センサ送受信器10Aの異常状態検知機能の信頼性を高めることができる。
また、信号処理部14は、セキュリティ親機20A、中継器30Aから送信され、アンテナ11、無線送受信部12を介して無線信号が受信されたことに応じて、変復調部13で復調された無線信号に添付されている識別情報と、データ記憶部15に記憶されている当該センサ送受信器10Aを一意に特定する識別情報とを比較し、自身に対して送信された無線信号であるかどうかを判定する。
信号処理部14は、識別信号が一致した場合には、自身に対して送信された無線信号であると判断して、送信された無線信号の命令要求に応じた処理を実行する。
図1に示すように、セキュリティ親機20Aは、センサ送受信器10Aに無線信号を送信し、センサ送受信器10Aから送信される無線信号を受信するアンテナ21、無線送受信部22と、送信するデータに基づき所定の周波数の搬送波を変調し、受信した無線信号に変調されているデータを復調して取り出す変復調部23と、当該セキュリティ親機20Aを統括的に制御する信号処理部24と、セキュリティシステム1を構成する全てのセンサ送受信器10Aの識別情報を記憶したデータ記憶部25と、当該セキュリティ親機20Aの各種機能を操作するための例えば、押下ボタンなどである操作部26と、表示部27と、センサ送受信器10Aから送信された検知信号を受信したことに応じて鳴動し、周囲にいる人に対して、何らかの異常状態が検知されたことを報知する音響部28とを備える。
このような構成のセキュリティ親機20Aは、センサ送受信器10Aに較べて大型な装置となっており、例えば、建物内の所定の場所に、表示部27を視認し易く、操作部26を操作し易い位置に固定的に設置されることになる。したがって、電源は、固定電源を使用する。
表示部27は、例えば、LED(Light Emitting Diode)といった発光素子や、発光ランプなどである。表示部27は、センサ送受信器10Aから送信された無線信号を受信した場合や、操作部26が操作された場合に、信号処理部24による点灯、消灯、点滅制御に応じて表示形態を変えることで、信号受信状況や、操作状況などをユーザに視覚的に提示する。例えば、センサ送受信器10Aから送信された検知信号を受信した場合には、センサ送受信器10Aの設置により何らかの異常状態を検知することが可能となった検知エリアを特定する発光ランプが点滅し、異常状態の発生したエリアをユーザに通知する。
表示部27は、ユーザが一瞥して表示結果を視認することができればどのようなものであってもよく、例えば、赤色光、緑色光、青色光を発光することができるLEDを用い、発光色の組み合わせを変えることで上述した消灯、点灯、点滅と同じように表示形態を変えることもできる。また、このようなLEDばかりではなく、例えば、小型で薄型のEL(Electric Luminescence)発光パネルなどであってもよい。また、表示部27は、文字情報や画像情報を表示することができる液晶ディスプレイなどを用いることもできる。
データ記憶部25は、セキュリティシステム1を構成するセンサ送受信器10Aの全ての識別情報を、センサ送受信器10Aを設置した検知エリアを特定することができる情報に対応付けて記憶している。検知エリアを特定することができる情報は、例えば、検知エリアと対応付けられた発光ランプである表示部27を特定する情報であったり、液晶ディスプレイや発光パネルである表示部27に表示させるシンボル情報などである。
これにより、センサ送受信器10Aから送信された検知信号より取得される識別情報から、データ記憶部25に対応付けられた情報を取得し、表示部27を介してユーザに提示することで、何らかの異常状態があった検知エリアを特定することができる。
信号処理部24は、センサ送受信器10Aから送信され、アンテナ21、無線送受信部22を介して検知信号が受信されたことに応じて、変復調部23で復調された検知信号に添付されている識別情報と、データ記憶部25に記憶されているセンサ送受信器10Aを一意に特定する識別情報とを比較し、対応付けて記憶されている情報を読み出すとともに、音響部28を鳴動させる。そして、信号処理部24は、読み出した情報で特定される何らかの異常状態が検知された検知エリアを表示部27を介してユーザに提示する。
また、信号処理部24は、センサ送受信器10Aから送信される検知信号を受信したことに応じて、検知信号により取得される識別情報を添付した応答信号を生成し、変復調部23、無線送受信部22、アンテナ21を介してセンサ送受信器10Aに送信する。応答信号を受信したセンサ送受信器10Aは、応答信号に添付された識別情報を参照することで自身宛の応答信号であることを把握することができる。
セキュリティ親機20Aは、検知エリア毎に切モード、報知モード、警戒モードといったセキュリティ親機20Aの動作モードである監視モードを設定することができる。
例えば、検知エリアを切モードに設定すると、この検知エリアに設置されたセンサ送受信器10Aから送信される検知信号を受信したとしても報知、通報がなされない。また、検知エリアを報知モードにすると、この検知エリアに設置されたセンサ送受信器10Aから送信される検知信号を受信したことに応じて、音響部28、表示部27でそれぞれ報知音の出力や、報知表示(例えば、緑色ランプ点灯)がなされる。さらに、検知エリアを警戒モードにすると、この検知エリアに設置されたセンサ送受信器10Aから送信される検知信号を受信したことに応じて、音響部28、表示部27でそれぞれ警報音の鳴動(警報メッセージの出力)や、警報表示(例えば、赤色ランプ点灯)がなされる。
図1に示すように、中継器30Aは、センサ送受信器10A、セキュリティ親機20Aから送信される無線信号を受信し、受信した無線信号を増幅してセキュリティ親機20A、センサ送受信器10Aにそれぞれ中継送信するアンテナ31、無線送受信部32と、送信するデータに基づき所定の周波数の搬送波を変調し、受信した無線信号に変調されているデータを復調して取り出す変復調部33と、当該中継器30Aを統括的に制御する信号処理部34と、セキュリティシステム1を構成する全てのセンサ送受信器10Aの識別情報を記憶したデータ記憶部35とを備える。
信号処理部34は、センサ送受信器10A又はセキュリティ親機20Aから送信され変復調部33で復調された無線信号の修復処理を実行する。
信号処理部34は、センサ送受信器10Aから送信され、アンテナ31、無線送受信部32を介して検知信号が受信されたことに応じて、変復調部33で復調された検知信号に添付されている識別情報と、データ記憶部35に記憶されているセンサ送受信器10Aを一意に特定する識別情報とを比較し、セキュリティシステム1に登録されているセンサ送受信器10Aから送信された検知信号であるかどうかを判断する。
また、信号処理部34は、センサ送受信器10Aから送信された検知信号を受信してから所定の時間内に、セキュリティ親機20Aからの応答を示す応答信号を受信できなかった場合、検知信号が送信されているのに拘わらずセキュリティ親機20Aに到達していないと判断して、受信した検知信号をセキュリティ親機20Aに対して中継送信するよう制御する。
また、信号処理部34は、検知信号を受信してから所定の時間内に、セキュリティ親機20Aからの応答を示す応答信号を受信した場合、検知信号がセキュリティ親機20Aに到達したと判断して、受信した検知信号をセキュリティ親機20Aに対して中継送信しないよう制御する。
このような構成の中継器30Aは、センサ送受信器10Aに較べて大型な装置となっており、固定的に設置されることになる。したがって、電源は、固定電源を使用する。
[セキュリティシステム1の処理動作]
次に、図2に示すタイミングチャートを用いて、本発明の第1の実施の形態として示すセキュリティシステム1の処理動作について説明をする。
ステップS1において、センサ送受信器10A、セキュリティ親機20A、中継器30Aは、無線信号の送受信が開始されるのを待機するアイドル状態となっている。
ステップS2において、センサ送受信器10Aの信号処理部14は、センサ部16によって何らかの異常状態が検知されたかどうかを判断する。信号処理部14は、何からの異常状態が検知された場合には、ステップS3へと処理を進める一方、何からの異常状態が検知されない場合にはステップS1へと処理を戻し、上述したアイドル状態を継続する。
ステップS3において、センサ送受信器10Aの信号処理部14は、センサ部16により何からの異常状態が検知されたことに応じて、データ記憶部15から識別情報を読み出し、読み出した識別情報を添付した検知信号を生成してセキュリティ親機20Aに送信する。このとき、信号処理部14は、検知信号を送信する毎に送信した回数をカウントする。また、信号処理部14は、検知信号を送信したことに応じて内蔵された図示しないタイマにより計時を開始する。
ステップS4において、中継器30Aの信号処理部34は、センサ送受信器10Aからセキュリティ親機20Aに対して送信される検知信号を受信したかどうか判断をする。信号処理部34は、検知信号を受信した場合には、ステップS8へと処理を進める一方、検知信号を受信できなかった場合には、ステップS1へと処理を戻す。信号処理部34は、検知信号を受信したことに応じて内蔵された図示しないタイマにより計時を開始する。
ステップS5において、セキュリティ親機20Aの信号処理部24は、センサ送受信器10Aから送信される検知信号を受信したかどうかを判断する。信号処理部24は、検知信号を受信した場合には、ステップS6、ステップS7へと処理を進める一方、検知信号を受信できなかった場合には、ステップS11へと進める。
ステップS6において、セキュリティ親機20Aの信号処理部24は、検知信号を受信したことに応じて、検知信号に添付されている識別情報を読み出し、読み出した識別情報を添付した応答信号を生成してセンサ送受信器10Aに送信する。
ステップS7において、セキュリティ親機20Aの信号処理部24は、検知信号を受信したことに応じて、状況に応じた動作を実行する。具体的には、信号処理部24は、検知信号を受信したことに応じて、音響部28を鳴動させるように制御するとともに、検知信号から取得した識別情報に対応付けられた検知エリアを特定する情報をデータ記憶部25から読み出して表示部27を介してユーザに提示する。
ステップS8において、中継器30Aの信号処理部34は、セキュリティ親機20Aからセンサ送受信器10Aに対して送信される応答信号を受信したかどうか判断をする。信号処理部34は、応答信号を受信した場合には、ステップS1へと処理を戻す一方、応答信号を受信できなかった場合には、ステップS9へと処理を進める。
ステップS9において、中継器30Aの信号処理部34は、図示しないタイマを参照し、検知信号を受信してから所定の時間経過したかどうか判断をする。信号処理部34は、所定の時間経過した場合は、ステップS10へと処理を進め、所定の時間経過していない場合は、ステップS8へと戻り応答信号の受信待機状態を継続する。
ステップS10において、中継器30Aの信号処理部34は、所定の時間経過しても応答信号を受信することができないことに応じて、ステップS4で受信された検知信号を増幅してセキュリティ親機20Aに対して中継送信する。なお、信号処理部34は、受信して、復調された検知信号を修復してからセキュリティ親機20Aに中継送信するようにする。
ステップS11において、セキュリティ親機20Aの信号処理部24は、中継器30Aから中継送信された検知信号(中継検知信号)を受信したかどうか判断をする。信号処理部24は、中継送信された検知信号を受信した場合には、ステップS12、ステップS13へと処理を進め、中継送信された検知信号を受信できなかった場合には、ステップS1へと処理を戻す。
ステップS12において、セキュリティ親機20Aの信号処理部24は、中継送信された検知信号を受信したことに応じて、状況に応じた動作を実行する。具体的には、信号処理部24は、検知信号を受信したことに応じて、音響部28を鳴動させるように制御するとともに、検知信号から取得した識別情報に対応付けられた検知エリアを特定する情報をデータ記憶部25から読み出して表示部27を介してユーザに提示する。
ステップS13において、セキュリティ親機20Aの信号処理部24は、中継送信された検知信号を受信したことに応じて、検知信号に添付されている識別情報を読み出し、読み出した識別情報を添付した応答信号を生成してセンサ送受信器10Aに送信する。
ステップS14において、中継器30Aの信号処理部34は、セキュリティ親機20Aからセンサ送受信器10Aに対して送信される応答信号を受信したかどうか判断をする。信号処理部34は、応答信号を受信した場合には、ステップS15へと処理を進める一方、応答信号を受信できなかった場合には、応答信号の待機状態となる。
ステップS15において、中継器30Aの信号処理部34は、セキュリティ親機20Aからセンサ送受信器10Aに対して送信された応答信号を受信したことに応じて、受信した応答信号を増幅してセンサ送受信器10Aに対して中継送信する。なお、信号処理部34は、受信して復調された応答信号を修復してからセンサ送受信器10Aに中継送信する。
このステップS15の処理は、ステップS13において、セキュリティ親機20Aから送信された応答信号が、センサ送受信器10Aに必ずしも到達しないことを想定して実行される。
ステップS16において、センサ送受信器10Aの信号処理部14は、セキュリティ親機20Aから送信される応答信号、又は中継器30Aから中継送信される応答信号を受信したかどうか判断をする。信号処理部14は、いずれかの応答信号を受信した場合には、ステップS1へと処理を戻す一方、応答信号を受信できなかった場合には、ステップS17へと処理を進める。
ステップS17において、センサ送受信器10Aの信号処理部14は、内蔵された図示しないタイマを参照し、検知信号を送信してから所定の時間経過したかどうかを判断する。信号処理部14は、所定の時間経過していない場合には、ステップS16へと処理を戻す一方、所定の時間経過した場合にはステップS18へと処理を進める。
ステップS18において、センサ送受信器10Aの信号処理部14は、検知信号を所定の回数送信したかどうかを判断する。信号処理部14は、検知信号を所定の回数送信した場合は、ステップS1へと処理を戻す一方、検知信号を所定の回数送信していない場合は、ステップS3へと処理を戻す。
[第1の実施の形態の効果]
このように、本発明の第1の実施の形態としてセキュリティシステム1では、中継器30Aの信号処理部34により、センサ送受信器10Aから送信された検知信号を受信してから所定の時間内に、セキュリティ親機20Aからの応答を示す応答信号を受信できなかった場合に、受信した検知信号をセキュリティ親機20Aに対して中継送信するよう制御する。
これにより、中継器30Aの信号処理部34は、センサ送受信器10Aから検知信号が送信されているのに拘わらずセキュリティ親機20Aに到達していないと判断される場合にだけ受信した検知信号を中継送信するため、無駄な中継送信を減らすことができる。
したがって、センサ送受信器10Aから送信された検知信号を衝突させてしまう確率を大幅に低減できることから、確実にセキュリティ親機20Aへと検知信号を到達させることができる。
[第2の実施の形態]
続いて、図3を用いて、本発明の第2の実施の形態として示すセキュリティシステム2について説明をする。図3に示すように、第2の実施の形態として示すセキュリティシステム2は、複数のセンサ送受信器10B(nは、自然数)と、セキュリティ親機20Bと、中継器30B(mは、自然数)とを備えた構成となっている。
なお、センサ送受信器10B、セキュリティ親機20B、中継器30Bは、上述した本発明の第1の実施の形態として示すセキュリティシステム1のセンサ送受信器10A、セキュリティ親機20A、中継器30Aに若干の機能を付加しただけでありほぼ同じ構成であるため、機能的にほぼ重複するブロックには、同一番号を付して説明を省略し、変更のあった機能、追加された機能について適宜説明をする。
セキュリティシステム2では、中継器30Bの信号処理部34が、センサ送受信器10Bから送信される検知信号を受信してから所定の時間内にセキュリティ親機20Bからの応答信号を受信できなかった場合に、検知信号を中継送信する前に応答信号をセンサ送受信器10Bに代行送信する。これにより、上述したセキュリティシステム1において、センサ送受信器10Aは、検知信号を中継送信した結果としてセキュリティ親機20Aから応答信号が送信されるのを待つ必要があったが、センサ送受信器10Bは、中継器30Bにより代行送信される応答信号により、このような無駄な待機時間を必要としない。したがって、応答信号の受信を待機している間に消費される電力を低減させることができる。
図3に示すように、センサ送受信器10Bは、電源18から当該センサ送受信器10Bの各機能部に供給される電源の供給制御を行う電源制御部17を備えている。
電源制御部17は、信号処理部14の制御により、検知信号を受信したセキュリティ親機20Bから送信される応答信号を受信した場合、検知信号の所定回数までの送信や、応答信号の受信の必要性がなくなることから、無線送受信部12、変復調部13などといった無線信号の送受信にかかわる全ての機能部に対する電源供給を停止するように制御する。
センサ送受信器10Bの各機能部は、電池である電源18によって電源供給がなされている。無線信号の送受信にかかわる無線送受信部12、変復調部13などへの電源供給量は非常に多く、電源18の蓄電量を大幅に減少させることになる。したがって、信号処理部14により、上述したように応答信号を受信したことに応じて、無線送受信部12、変復調部13などへの電源供給を停止するよう制御することで、電源18の限られた電源供給能力を無駄なく有効に活用することができる。
また、信号処理部14は、応答信号を受信する受信待機時間を所定の時間だけとし、所定の時間経過した場合には、上述したように検知信号を所定の回数だけ送信したことに応じて、無線送受信部12、変復調部13などといった無線信号の送受信にかかわる全ての機能部に対する電源供給を停止するように制御する。このように、応答信号を受信する受信待機時間に制限を加えることで、電源18の電源供給能力を長時間確保することができる。
[セキュリティシステム2の処理動作]
次に、図4に示すタイミングチャートを用いて、本発明の第2の実施の形態として示すセキュリティシステム2の処理動作について説明をする。なお、図4に示すタイミングチャートは、上述した図2に示すタイミングチャートのステップS2、ステップS9、ステップS14、ステップS18の処理の後にステップS2a、ステップS9a、ステップS14a、ステップS14b、ステップS18aをそれぞれ付加し、ステップS17をステップS17xに変更しただけであるので、重複する処理については同一のステップ番号を付して説明を省略する。
ステップS2aにおいて、センサ送受信器10Bの信号処理部14は、センサ部16で何らかの異常が検出されたことに応じて、電源制御部17を制御して、無線送受信部12、変復調部13などといった無線信号の送受信にかかわる全ての機能部に対する電源供給を開始するよう制御する。信号処理部14は、電源供給を開始したことに応じて、内蔵された図示しないタイマにより計時を開始する。
ステップS9aにおいて、中継器30Bの信号処理部34は、所定の時間経過しても応答信号を受信することができないことに応じて、検知信号に添付されている識別情報を読み出し、読み出した識別情報を添付した応答信号を生成して、センサ送受信器10Bに代行送信する。このステップS9aの処理は、図2に示すタイミングチャートのステップS15での応答信号の中継送信を先取りして実行したと捉えることができる。
ステップS14aにおいて、中継器30Bの信号処理部34は、セキュリティ親機20Bからセンサ送受信器10Bに対して送信される応答信号を受信できなかったことに応じて、所定の時間経過したかどうか判断をする。信号処理部34は、所定の時間経過した場合にはステップS14bへと処理を進める一方、所定の時間経過していない場合にはステップS14へと処理を戻す。
ステップS14bにおいて、中継器30Bの信号処理部34は、検知信号を所定の回数中継送信したかどうかを判断する。信号処理部34は、検知信号を所定の回数中継送信した場合は、ステップS1へと処理を戻す一方、検知信号を所定の回数中継送信していない場合は、ステップS10へと処理を戻す。
このステップS14a、ステップS14bの処理は、中継器30Bの信号処理部34によって、ステップS9aにおいてセンサ送受信器10Bに対して応答信号を代行送信したことを保証するための処理である。このように信号処理部34は、セキュリティ親機20Bから応答信号を受信できなかった場合に、所定の時間経過する間に所定回数だけ繰り返し検知信号を中継送信することで、セキュリティ親機20Bに検知信号を到達させる確率を高め、応答信号を先取りして代行送信したことを保証する。
ステップS17xにおいて、センサ送受信器10Bの信号処理部14は、内蔵された図示しないタイマを参照し、無線信号の送受信にかかわる全ての機能部に対する電源供給の開始から所定の時間経過したかどうか判断をする。信号処理部14は、所定の時間経過していない場合には、ステップS16へと処理を戻す一方、所定の時間経過した場合にはステップS18へと処理を進める。
ステップS18aにおいて、センサ送受信器10Bの信号処理部14は、検知信号を所定の回数送信したことに応じて、電源制御部17を制御して、無線信号の送受信にかかわる全ての機能部に対する電源供給を停止させる。
[第2の実施の形態の効果]
このように、本発明の第2の実施の形態として示すセキュリティシステム2では、中継器30Bの信号処理部34により、センサ送受信器10Bから送信される検知信号を受信してから所定の時間内にセキュリティ親機20Bからの応答信号を受信できなかった場合に、検知信号を中継送信する前に応答信号をセンサ送受信器10Bに代行送信する。これにより、センサ送受信器10Bは、中継器30Bにより代行送信される応答信号により、セキュリティ親機20Bから送信される検知信号に対する応答信号の受信を待機する待機時間を必要としない。
したがって、本発明の第2の実施の形態として示すセキュリティシステム2において、センサ送受信器10Bは、応答信号の受信を待機している待機時間中に消費される電力を低減させることができるため、電源18の限られた電源供給能力を無駄なく有効に活用することができ、電源18の長寿命化を促進する。
[第3の実施の形態]
さらに、図5を用いて、本発明の第3の実施の形態として示すセキュリティシステム3について説明をする。図5に示すように、第3の実施の形態として示すセキュリティシステム3は、複数のセンサ送受信器10C(nは、自然数)と、セキュリティ親機20Cと中継器30C(mは、自然数)を備えた構成となっている。
なお、センサ送受信器10C、セキュリティ親機20C、中継器30Cは、上述した本発明の第2の実施の形態として示すセキュリティシステム2のセンサ送受信器10B、セキュリティ親機20B、中継器30Bに若干の機能を付加しただけでありほぼ同じ構成であるため、機能的にほぼ重複するブロックには、同一番号を付して説明を省略し、変更のあった機能、追加された機能について適宜説明をする。
セキュリティシステム3では、センサ送受信器10Cによって何らかの異常状態を検知したことに応じて送信される検知信号を受信したセキュリティ親機20Cが、警戒モードである場合に、音響部28、表示部27でそれぞれ警報音の鳴動(警報メッセージの出力)、警報表示(例えば、赤色ランプ点灯)をする以外に、外部機器に対して警報信号を送信しその旨を外部に通報することができるようになっている。
センサ送受信器10Cは、警戒モードとなったセキュリティ親機20Cから送信される警報信号を受信したことに応じて侵入者を威嚇する威嚇機能を備えている。図5に示すように、センサ送受信器10Cは、音響部19を備えており、セキュリティ親機20Cから送信される警報信号を受信したことに応じた信号処理部14による制御により音響部19から威嚇音(威嚇メッセージ)を発することで侵入者を威嚇することができる。
つまり、本発明の第3の実施の形態として示すセキュリティシステム3を、防犯機能を特に強化したシステム構成とすることができる。
なお、センサ送受信器10Cが備える威嚇機能は、当該センサ送受信器10Cの近傍に存在する侵入者を威嚇することができればよいため、上述したように威嚇音を発する音響部19に限定されるものではなく、例えば、強い光を発光するランプや機械的な機構などであってもよい。
また、センサ送受信器10Cの威嚇機能を、異常状態を周囲に報知する報知機能とすることもできる。この場合、センサ送受信器10Cの信号処理部14は、警戒モードとなったセキュリティ親機20Cから送信される警報信号を受信したことに応じて、音響部19を制御し、何らかの異常状態を報知させる。
このような構成のセキュリティシステム3における、中継器30Cの信号処理部34は、センサ送受信器10Cからセキュリティ親機20Cに送信された検知信号を受信してから所定の時間内に、セキュリティ親機20Cから警戒モード時に送信される警報信号を受信できなかった場合、検知信号が送信されているのに拘わらずセキュリティ親機20Cに到達していないと判断して、受信した検知信号をセキュリティ親機20Cに対して中継送信するよう制御する。
また、信号処理部34は、検知信号を受信してから所定の時間内に、セキュリティ親機20Cから警戒モード時に送信される警報信号を受信した場合、検知信号がセキュリティ親機20Cに到達したと判断して、受信した検知信号をセキュリティ親機20Cに対して中継送信しないよう制御する。
これは、応答信号を警報信号に置き換えたと考えると、上述した本発明の第2の実施の形態として示すセキュリティシステム2の中継器30Bの信号処理部34が、センサ送受信器10Bから送信された検知信号を受信してから所定の時間内に、セキュリティ親機20Bからの応答を示す応答信号を受信できなかった場合に、検知信号が送信されているのに拘わらずセキュリティ親機20Bに到達していないと判断して、受信した検知信号をセキュリティ親機20Bに対して中継送信するよう制御する処理と同様の処理と捉えることができる。つまり、警報信号は、警戒モードとなったセキュリティ親機20Cが検知信号を受信したことに応じて送信する応答信号であるといえる。
したがって、中継器30Cの信号処理部34は、センサ送受信器10Cから検知信号が送信されているのに拘わらずセキュリティ親機20Cに到達していないと判断される場合にだけ受信した検知信号を中継送信するため、無駄な中継送信を減らすことができる。
よって、センサ送受信器10Cから送信された検知信号を衝突させてしまう確率を大幅に低減できることから、確実にセキュリティ親機20Cへと検知信号を到達させることができる。
また、セキュリティシステム3では、中継器30Cの信号処理部34が、センサ送受信器10Cから送信される検知信号を受信してから所定の時間内に警戒モードであるセキュリティ親機20Cからの警報信号を受信できなかった場合、検知信号を中継送信する前に警報信号をセンサ送受信器10Cに代行送信する。
セキュリティ親機20Cは、監視モードが変更される度に、中継器30Cに対して変更された監視モードを特定する情報を添付したモード変更信号を送信する。中継器30Cの信号処理部34は、モード変更信号を受信し、受信したモード変更信号に添付された現在の監視モードを特定する情報をデータ記憶部35に記憶させ、この情報を適宜参照することで現在のセキュリティ親機20Cの監視モードを把握することができる。
これにより、本発明の第3の実施の形態として示すセキュリティシステム3のセンサ送受信器10Cは、中継器30Cにより代行送信される警報信号により、検知信号を中継送信した結果としてセキュリティ親機20Cから警報信号が送信されるのを待つ必要がないため、このような無駄な待機時間を必要としない。したがって、センサ送受信器10Cは、警報信号の受信を待機している間に消費される電力を低減させることができる。
また、警戒モード時にセキュリティ親機20Cから検知信号に応答して送信される警報信号は、単なる応答信号とは異なり、センサ送受信器10Cの威嚇機能である音響部19での鳴動を開始させるトリガーとなる信号であるため、中継器30Cによって警報信号を代行送信することで、侵入者に対する威嚇をセンサ部16による侵入者の検知から早期に実行することができる。
[セキュリティシステム3の処理動作]
続いて、図6に示すタイミングチャートを用いて、セキュリティシステム3の処理動作について説明をする。
ステップS21において、センサ送受信器10C、セキュリティ親機20C、中継器30Cは、無線信号の送受信が開始されるのを待機するアイドル状態となっている。
ステップS22において、セキュリティ親機20Cの信号処理部24は、監視モードが変更されたかどうかを判断する。信号処理部24は、監視モードに変更があった場合には、ステップS23へと処理を進める一方、監視モードに変更がなかった場合には、ステップS21へと処理を戻す。
ステップS23において、セキュリティ親機20Cの信号処理部24は、監視モードに変更があったことに応じて、新たに当該セキュリティ親機20Cに設定された監視モードを特定する情報を添付したモード変更信号を中継器30Cに送信する。
ステップS24において、中継器30Cの信号処理部34は、セキュリティ親機20Cから送信されたモード変更信号を受信したかどうかを判断する。信号処理部34は、モード変更信号を受信した場合は、ステップS25へと処理を進める一方、モード変更信号を受信しなかった場合には、ステップS29へと処理を進める。
ステップS25において、中継器30Cの信号処理部34は、モード変更信号を受信したことに応じて、モード変更信号に添付されている新たにセキュリティ親機20Cに設定された監視モードを特定する情報を取得し、データ記憶部35に記憶させる。
ステップS26において、センサ送受信器10Cの信号処理部14は、センサ部16によって侵入者が検知されたかどうかを判断する。信号処理部14は、侵入者が検知された場合には、ステップS27へと処理を進める一方、侵入者が検知されない場合にはステップS21へと処理を戻し、上述したアイドル状態を継続する。
ステップS27において、センサ送受信器10Cの信号処理部14は、電源制御部17を制御して、無線送受信部12、変復調部13などといった無線信号の送受信にかかわる全ての機能部に対する電源供給を開始するよう制御する。信号処理部14は、電源供給を開始したことに応じて、内蔵された図示しないタイマにより計時を開始する。
ステップS28において、センサ送受信器10Cの信号処理部14は、センサ部16により侵入者が検知されたことに応じて、データ記憶部15から識別情報を読み出し、読み出した識別情報と添付した検知信号を生成してセキュリティ親機20Cに送信する。このとき、信号処理部14は、検知信号を送信する毎に送信した回数をカウントする。
ステップS29において、中継器30Cの信号処理部34は、センサ送受信器10Cからセキュリティ親機20Cに対して送信される検知信号を受信したかどうか判断をする。信号処理部34は、検知信号を受信した場合には、ステップS33へと処理を進める一方、検知信号を受信できなかった場合には、ステップS21へと処理を戻す。信号処理部34は、検知信号を受信したことに応じて内蔵された図示しないタイマにより計時を開始する。
ステップS30において、セキュリティ親機20Cの信号処理部24は、センサ送受信器10Cから送信される検知信号を受信したかどうかを判断する。信号処理部24は、検知信号を受信した場合には、ステップS31、ステップS32へと処理を進める一方、検知信号を受信できなかった場合には、ステップS37へと処理を進める。
ステップS31において、セキュリティ親機20Cの信号処理部24は、警戒モードであることに応じて、受信した検知信号に添付されている識別情報を読み出し、読み出した識別情報を添付した威嚇音を鳴動するよう指示する警報信号を生成してセンサ送受信器10Cに送信する。
ステップS32において、セキュリティ親機20Cの信号処理部24は、検知信号を受信したことに応じて、状況に応じた動作を実行する。具体的には、信号処理部24は、検知信号を受信したことに応じて、音響部28を鳴動させるように制御するとともに、検知信号から取得した識別情報に対応付けられた検知エリアを特定する情報をデータ記憶部25から読み出して表示部27を介してユーザに提示する。
ステップS33において、中継器30Cの信号処理部34は、セキュリティ親機20Cからセンサ送受信器10Cに対して送信される警報信号を受信したかどうか判断をする。信号処理部34は、警報信号を受信した場合には、ステップS21へと処理を戻す一方、応答信号を受信できなかった場合には、ステップS34へと処理を進める。
ステップS34において、中継器30Cの信号処理部34は、図示しないタイマを参照し、検知信号を受信してから所定の時間経過したかどうか判断をする。信号処理部34は、所定の時間経過した場合は、ステップS35、ステップS36へと処理を進め、所定の時間経過していない場合は、ステップS33へと戻り警報信号の受信待機状態を継続する。
ステップS35において、中継器30Cの信号処理部34は、所定の時間経過しても警報信号を受信することができないことに応じて、データ記憶部35を参照し、セキュリティ親機20Cの現在の監視モードを確認する。信号処理部34は、セキュリティ親機20Cの現在の監視モードが警戒モードであった場合に、検知信号に添付されている識別情報を読み出し、読み出した識別情報を添付した威嚇音を鳴動するよう指示する警報信号を生成してセンサ送受信器10Cに代行送信する。
ステップS36において、中継器30Cの信号処理部34は、所定の時間経過しても警報信号を受信することができないことに応じて、ステップS29で受信された検知信号を増幅してセキュリティ親機20Cに対して中継送信する。なお、信号処理部34は、受信して、復調された検知信号を修復してからセキュリティ親機20Cに中継送信するようにする。
ステップS37において、セキュリティ親機20Cの信号処理部24は、中継器30Cから中継送信された検知信号(中継検知信号)を受信したかどうか判断をする。信号処理部24は、中継送信された検知信号を受信した場合には、ステップS38、ステップS39へと処理を進め、中継送信された検知信号を受信できなかった場合には、ステップS21へと処理を戻す。
ステップS38において、セキュリティ親機20Cの信号処理部24は、中継送信された検知信号を受信したことに応じて、状況に応じた動作を実行する。具体的には、信号処理部24は、検知信号を受信したことに応じて、音響部28を鳴動させるように制御するとともに、検知信号から取得した識別情報に対応付けられた検知エリアを特定する情報をデータ記憶部25から読み出して表示部27を介してユーザに提示する。
ステップS39において、セキュリティ親機20Cの信号処理部24は、警戒モードであり、中継送信された検知信号を受信したことに応じて、検知信号に添付されている識別情報を読み出し、読み出した識別情報を添付した警報信号を生成してセンサ送受信器10Cに送信する。
ステップS40において、中継器30Cの信号処理部34は、セキュリティ親機20Cからセンサ送受信器10Cに対して送信される警報信号を受信したかどうか判断をする。信号処理部34は、警報信号を受信した場合には、ステップS21へと処理を戻す一方、警報信号を受信できなかった場合には、ステップS41へと処理を進める。
ステップS41において、中継器30Cの信号処理部34は、セキュリティ親機20Cからセンサ送受信器10Cに対して送信される警報信号を受信できなかったことに応じて、所定の時間経過したかどうか判断をする。信号処理部34は、所定の時間経過した場合にはステップS42へと処理を進める一方、所定の時間経過していない場合にはステップS40へと処理を戻す。
ステップS42において、中継器30Cの信号処理部34は、検知信号を所定の回数中継送信したかどうかを判断する。信号処理部34は、検知信号を所定の回数中継送信した場合は、ステップS21へと処理を戻す一方、検知信号を所定の回数中継送信していない場合は、ステップS36へと処理を戻す。
このステップS41、ステップS42の処理は、中継器30Cの信号処理部34によって、ステップS35においてセンサ送受信器10Cに対して警報信号を代行送信したことを保証するための処理である。このように信号処理部34は、セキュリティ親機20Cから警報信号を受信できなかった場合に、所定の時間経過する間に所定回数だけ繰り返し検知信号を中継送信することで、セキュリティ親機20Cに検知信号を到達させる確率を高め、警報信号を先取りして代行送信したことを保証する。
ステップS43において、センサ送受信器10Cの信号処理部14は、警報信号、又は代行送信された警報信号を受信したかどうか判断をする。信号処理部14は、警報信号を受信した場合には、ステップS47へと処理を進める一方、警報信号を受信できなかった場合には、ステップS44へと処理を進める。
ステップS44において、センサ送受信器10Cの信号処理部14は、内蔵された図示しないタイマを参照し、無線信号の送受信にかかわる全ての機能部に対する電源供給の開始から所定の時間経過したかどうかを判断する。信号処理部14は、所定の時間経過していない場合には、ステップS43へと処理を戻す一方、所定の時間経過した場合にはステップS45へと処理を進める。
ステップS45において、センサ送受信器10Cの信号処理部14は、検知信号を所定の回数送信したかどうかを判断する。信号処理部14は、検知信号を所定の回数送信した場合は、ステップS46へと処理を進める一方、検知信号を所定の回数送信していない場合は、ステップS28へと処理を戻す。
ステップS46において、センサ送受信器10Cの信号処理部14は、電源制御部17を制御して、無線信号の送受信にかかわる全ての機能部に対する電源供給を停止させる。信号処理部14は、ステップS46の処理を終了するとステップS21へと処理を戻す。
ステップS47において、センサ送受信器10Cの信号処理部14は、警報信号を受信したことに応じて、電源制御部17を制御して、無線信号の送受信にかかわる全ての機能部に対する電源供給を停止させる。
ステップS48において、センサ送受信器10Cの信号処理部14は、受信した警報信号の指示に応じて音響部19を制御する。警報信号を受信した場合、信号処理部14は、音響部19を制御し、当該センサ送受信器10Cの近傍に存在する侵入者を威嚇するような威嚇音を鳴動させる。
ステップS49において、センサ送受信器10Cの信号処理部14は、警報信号を受信したことに応じて音響部19により威嚇音が鳴動されてから規定時間経過したかどうか判断をする。信号処理部14は、規定時間経過した場合、ステップS50へと処理を進め威嚇音の鳴動を停止させる一方、規定時間経過していない場合、規定時間となるまで待機状態となる。信号処理部14は、ステップS50の処理を終了するとステップS21へと処理を戻す。
[第3の実施の形態の効果]
このように、本発明の第3の実施の形態としてセキュリティシステム3では、中継器30Cの信号処理部34により、センサ送受信器10Cから送信された検知信号を受信してから所定の時間内に、警戒モードであるセキュリティ親機20Cからの応答を示す警報信号を受信できなかった場合に、受信した検知信号をセキュリティ親機20Cに対して中継送信するよう制御する。
これにより、中継器30Cの信号処理部34は、センサ送受信器10Cから検知信号が送信されているのに拘わらずセキュリティ親機20Cに到達していないと判断される場合にだけ受信した検知信号を中継送信するため、無駄な中継送信を減らすことができる。
したがって、センサ送受信器10Cから送信された検知信号を衝突させてしまう確率を大幅に低減できることから、確実にセキュリティ親機20Cへと検知信号を到達させることができる。
また、本発明の第3の実施の形態として示すセキュリティシステム3では、中継器30Cの信号処理部34により、センサ送受信器10Cから送信される検知信号を受信してから所定の時間内に警戒モードであるセキュリティ親機20Cからの警報信号を受信できなかった場合に、検知信号を中継送信する前に警報信号をセンサ送受信器10Cに代行送信する。
これにより、センサ送受信器10Cは、中継器30Cにより代行送信される警報信号により、セキュリティ親機20Cから送信される検知信号に対する警報信号の受信を待機する待機時間を必要としない。したがって、本発明の第3の実施の形態として示すセキュリティシステム3においてセンサ送受信器10Cは、警報信号の受信を待機している待機時間中に消費される電力を低減させることができるため、電源18の限られた電源供給能力を無駄なく有効に活用することができ、電源18の長寿命化を促進する。
さらに、警戒モード時にセキュリティ親機20Cから検知信号に応答して送信される警報信号は、単なる応答信号とは異なり、センサ送受信器10Cの威嚇機能である音響部19での鳴動を開始させるトリガーとなる信号であるため、中継器30Cによって警報信号を代行送信することで、侵入者に対する威嚇をセンサ部16による侵入者の検知から早期に実行することができる。
なお、上述したように、本発明の第3の実施の形態として示すセキュリティシステム3では、セキュリティ親機20Cの監視モードが警戒モードである場合に、センサ送受信器10Cから送信される検知信号に応じて、セキュリティ親機20Cは、警報信号を送信する。また、セキュリティ親機20Cは、警戒モード以外の監視モードの際には、センサ送受信器10Cから送信される検知信号に応じて、上述したセキュリティ親機20A,20Bと同様に応答信号を送信する。また、セキュリティ親機20Cが警戒モード以外の監視モードの際に、中継器30Cは、中継器30Bと同様に、応答信号を代行送信することもできる。
なお、上述の実施の形態は本発明の一例である。このため、本発明は、上述の実施形態に限定されることはなく、この実施の形態以外であっても、本発明に係る技術的思想を逸脱しない範囲であれば、設計等に応じて種々の変更が可能であることは勿論である。
本発明の第1の実施の形態として示すセキュリティシステムの構成について説明するための図である。 前記セキュリティシステムの処理動作について説明するためのタイミングチャートである。 本発明の第2の実施の形態として示すセキュリティシステムの構成について説明するための図である。 前記セキュリティシステムの処理動作について説明するためのタイミングチャートである。 本発明の第3の実施の形態として示すセキュリティシステムの構成について説明するための図である。 前記セキュリティシステムの処理動作について説明するためのタイミングチャートである。
符号の説明
1 セキュリティシステム
2 セキュリティシステム
3 セキュリティシステム
10A センサ送受信器
10B センサ送受信器
10C センサ送受信器
16 センサ部
17 電源制御部
18 電源
19 音響部
20A セキュリティ親機
20B セキュリティ親機
20C セキュリティ親機
30A 中継器
30B 中継器
30C 中継器
34 信号処理部
35 データ記憶部

Claims (4)

  1. 何らかの異常状態を検知したことに応じて検知信号を無線信号として送信する検知センサと、前記検知センサによって送信された検知信号を受信したことに応じて異常状態となったことを報知するセキュリティ親機と、前記検知センサと前記セキュリティ親機との無線通信を中継する中継装置とを備えるセキュリティシステムにおいて、
    前記中継装置は、前記検知センサから送信される検知信号を受信する受信手段と、
    前記受信手段で受信した検知信号を増幅して、前記セキュリティ親機に中継送信する送信手段と、
    前記受信手段で検知信号を受信してから所定の時間内に、前記検知信号を受信したセキュリティ親機からの応答を示す応答信号を受信できなかった場合に、前記受信手段で受信した検知信号を増幅して、前記セキュリティ親機に中継送信するよう前記送信手段を制御する制御手段とを有すること
    を特徴とするセキュリティシステム。
  2. 前記検知センサは、前記セキュリティ親機から送信される前記応答信号を受信したことに応じて、前記検知信号の送信を停止するよう制御する停止制御手段を有し、
    前記中継装置の制御手段は、前記受信手段で検知信号を受信してから所定の時間内に、前記検知信号を受信したセキュリティ親機からの応答を示す応答信号を受信できなかった場合に、前記応答信号を代行した代行応答信号を前記検知センサに送信するよう前記送信手段を制御すること
    を特徴とする請求項1記載のセキュリティシステム。
  3. 前記検知センサは、当該検知センサによって送信された検知信号を受信したセキュリティ親機から警戒モード時に送信される警報信号を受信したことに応じて、侵入者を威嚇す威嚇手段を有し、
    前記中継装置は、前記セキュリティ親機の動作モードが警戒モードへと切り替えられたことを取得する動作モード取得手段を有し、
    前記中継装置の制御手段は、前記受信手段で検知信号を受信してから所定の時間内に、前記検知信号を受信したセキュリティ親機から警戒モード時に送信される警報信号を受信できなかった場合に、前記動作モード取得手段によって取得された前記セキュリティ親機の動作モードが警戒モードであることに応じて、前記警報信号を代行した代行警報信号を前記検知センサに送信するよう前記送信手段を制御すること
    を特徴とする請求項1又は請求項2記載のセキュリティシステム。
  4. 何らかの異常状態を検知したことに応じて検知信号を無線信号として送信する検知センサと、前記検知センサによって送信された検知信号を受信したことに応じて異常状態となったことを報知するセキュリティ親機との無線通信を中継する中継装置において、
    前記検知センサから送信される検知信号を受信する受信手段と、
    前記受信手段で受信した検知信号を増幅して、前記セキュリティ親機に中継送信する送信手段と、
    前記受信手段で検知信号を受信してから所定の時間内に前記検知信号を受信したセキュリティ親機からの応答を示す応答信号を受信できなかった場合に、前記受信手段で受信した検知信号を増幅して、前記セキュリティ親機に中継送信するよう前記送信手段を制御する制御手段とを備えること
    を特徴とする中継装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2015149664A (ja) * 2014-02-07 2015-08-20 パナソニックIpマネジメント株式会社 窓監視システム
CN106228723B (zh) * 2016-09-13 2018-07-24 浙江双视红外科技股份有限公司 一种基于红外探测技术的无线安防系统及方法

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