JP2008008770A - Ri化合物合成装置及びri化合物合成方法 - Google Patents

Ri化合物合成装置及びri化合物合成方法 Download PDF

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【課題】反応物質の量を減らすために微量の反応物質を取り扱うことができ、かつ流路壁面に吸着される生成物を減らすことで放射性同位元素標識化合物の収率を向上することができるRI化合物合成装置及びRI化合物合成方法を提供する。
【解決手段】RI化合物合成装置1は、互いに連結された第1反応部A1と第2反応部A2との間で放射性同位元素化合物のスピペロン溶液を往復移動させる流体往復部25と、流体往復部25に[11C]ヨウ化メチルを導入する原料導入部28と、を備えている。そして、原料導入部28は、流体が通過する流体流路L2と、流体流路L2上に設けられ流体流路L2を通過する流体に[11C]ヨウ化メチルを供給する原料供給部27と、を有している。
【選択図】図1

Description

本発明は、放射性同位元素を反応させて、放射性同位元素標識化合物を得るRI化合物合成装置及びRI化合物合成方法に関するものである。
従来、ポジトロン放出断層撮影(PET)に用いられるRI化合物の合成は、ホットセル中において、数mLの容積をもつ容器を用いて行われていた。このような反応容器が用いられてきた理由として、サイクロトロンで精製される放射性同位元素と、反応物質との価格の問題があった。従来の臨床用PET検査で用いられる薬剤の反応物質の価格は安く、コストの高い放射性同位元素を重視して、大過剰量の反応物質を用いて合成を行ってきた。このような合成方法に適していたのが、数mLの容積をもつ容器であった。しかし、新しいPET薬剤の開発を行う場合、反応物質は市販されていないか、市販されていても非常に高価であり、従来のように大過剰量の反応物質を用いて合成を行うことは難しい。そこで、一回の合成に用いる反応物質の量を減らすことができる合成装置が望まれている。
一つの解決方法として、反応スケールを小さくし、反応物質の物質量を減らして反応を行う方法がある。このような反応では、反応スケールを小さくすることで、反応物質の濃度は維持または向上させることができ、反応効率・反応速度の向上が期待できる。従って、反応物質の物質量を大幅に減らしながら、放射性同位元素の物質量を可能な範囲で増やすことで、実質的に従来の反応並みの収量を確保できると期待されている。
類似した技術としては、下記特許文献1に記載のRI化合物合成装置が知られている。この合成装置は、反応物質の量を減らすことを目的としたものではなく、従来の放射性合成をより迅速かつ効率的に実行することを目的としたものであるが、上記目的にも使用可能であると考えられる。この合成装置が備える反応チップ上には、2つの入口ポート各々から導入された液体の反応物質が通過する第1流路及び第2流路と、この第1流路と第2流路との合流点から下流に延びる第3流路とが、微細加工により形成されている。このような反応チップにおいて、導入された2つの反応物質は、それぞれ第1流路と第2流路を通過して第3流路で合流し、第3流路を通過する間に混合され反応する。そして、反応により発生した生成物が、第3流路の下流側に設けられた出口ポートから回収される。このような反応チップを用いた合成装置によって、反応物質を反応させ、生成物を得ることが提案されている。
特開2005−520827号公報
しかしながら、上記合成装置の反応チップにおいては、反応時間を確保するために、2つの反応物質が接触する第3流路は、ある程度の長さが必要である。そして、このような微細な流路においては、液体と流路壁面との接触面積が液体の体積に対して大きいので、流路の壁面に吸着され回収困難となる生成物の割合が多く、その結果、生成物の収率が低下するという問題があった。
そこで、本発明は、反応物質の量を減らすために微量の反応物質を取り扱うことができ、かつ流路壁面に吸着される生成物を減らすことで放射性同位元素標識化合物の収率を向上することができるRI化合物合成装置及びRI化合物合成方法を提供することを目的とする。
本発明のRI化合物合成装置は、放射性同位元素を反応させて、放射性同位元素標識化合物を得るRI化合物合成装置において、互いに連結された第1及び第2の反応部を有し、第1の反応部と第2の反応部との間で放射性同位元素化合物の第1の原料を含む原料流体を往復移動させる流体往復部と、流体が通過する流体流路と、流体流路上に設けられ流体流路を通過する流体に放射性同位元素標識化合物の第2の原料を供給する原料供給部と、を有し、流体往復部に第2の原料を導入する原料導入部と、を備えたことを特徴とする。
この合成装置では、第1の原料を含む原料流体が、流体往復部における第1の反応部と第2の反応部との間で往復移動する。そして、この流体往復部には、原料導入部の原料供給部から供給される第2の原料が導入される。従って、流体往復部では、第1の原料及び第2の原料が混合されて第1及び第2の反応部の間で往復しながら反応するので、第1及び第2の原料を含む流体が反応中に通過する流路の長さを全体として短くすることができる。そして、流路を短くすることで、反応に係る流体と流路壁面との接触面積を全体として小さくすることができ、反応により生成した放射性同位元素標識化合物のうち、流路壁面に吸着される放射性同位元素標識化合物の量が少なくなり、その結果、放射性同位元素標識化合物の収率を向上させることができる。
また、本発明のRI化合物合成装置は、第2の原料を流体流路に通過させ、第2の原料を予め原料供給部に保持させる原料準備手段を更に備えてもよい。また、この場合、原料供給部は、気体として流体流路を通過する第2の原料を捕集すると共に、予め捕集した第2の原料の気体を、流体流路を通過する液体に溶解させる構成としてもよい。
また、本発明のRI化合物合成装置は、第1の反応部の温度を制御する第1の温度制御手段を更に備えることが好ましい。この構成によれば、第1の反応部の温度を適切に制御することで、放射性同位元素標識化合物の合成反応を促進することができる。
また、本発明のRI化合物合成装置は、第2の反応部の温度を制御する第2の温度制御手段を更に備えることが好ましい。この構成によれば、第2の反応部の温度を適切に制御することで、放射性同位元素標識化合物の合成反応を促進することができる。
また、本発明のRI化合物合成方法は、放射性同位元素を反応させて、放射性同位元素標識化合物を得るRI化合物合成方法において、互いに連結された第1及び第2の反応部を有する流体往復部において、前記第1の反応部と前記第2の反応部との間で前記放射性同位元素化合物の第1の原料を含む原料流体を往復移動させる流体往復工程と、流体が通過する流体流路と、前記流体流路上に設けられ前記流体流路を通過する流体に前記第2の原料を供給する原料供給部とを有する原料導入部によって、前記流体往復部に前記放射性同位元素化合物の第2の原料を導入する原料導入工程と、を備えたことを特徴とする。
この合成方法では、第1の原料を含む原料流体が、流体往復部における第1の反応部と第2の反応部との間で往復移動する。そして、この流体往復部には、原料導入部の原料供給部から供給される第2の原料が導入される。従って、流体往復部では、第1の原料及び第2の原料が混合されて第1及び第2の反応部の間で往復しながら反応するので、第1及び第2の原料を含む流体が反応中に通過する流路の長さを全体として短くすることができる。そして、流路を短くすることで、反応に係る流体と流路壁面との接触面積を全体として小さくすることができ、反応により生成した放射性同位元素標識化合物のうち、反応装置の流路壁面に吸着される放射性同位元素標識化合物の量が少なくなり、その結果、放射性同位元素標識化合物の収率を向上させることができる。
本発明のRI化合物合成装置及びRI化合物合成方法によれば、反応物質の量を減らすために微量の反応物質を取り扱うことができ、かつ流路壁面に吸着される生成物を減らすことで放射性同位元素標識化合物の収率を向上することができる。
以下、図面を参照しつつ本発明に係るRI化合物合成装置及びRI化合物合成方法の好適な実施形態について詳細に説明する。
(第1実施形態)
図1に示すマイクロシリンジ合成装置1は、スピペロン(第1の原料)と[11C]ヨウ化メチル(第2の原料)とを反応させ、ポジトロン放出断層撮影(PET)に用いられる放射性同位元素標識化合物(RI化合物)の[11C]メチルスピペロンを合成する装置である。この装置1において、第1の原料のスピペロンは、1 mg/mLのスピペロンDMF溶液20μLとNaHのDMF溶液1μL(NaH 0.1 mg程度を含む)との混合溶液(以下、「原料溶液」という)として導入され、第2の原料の[11C]ヨウ化メチルは、[11C]ヨウ化メチルガスと不活性ガスとの混合ガス(以下、「原料ガス」という)として導入される。
この合成装置1は、恒温箱3と、恒温箱3内に格納された2本のマイクロシリンジ10,20を備えている。このマイクロシリンジ10,20としては、容量250μLのガスタイトタイプのものが使用される。このマイクロシリンジ10は、シリンダ10aと、このシリンダ10aに対して上下に往復動可能なピストン10bとを備えている。このシリンダ10aとピストン10bとで画成される空間により、上記2種類の原料を混合し反応させるための第1反応室(第1の反応部)A1が構成されている。このマイクロシリンジ10には、ピストン10bを上下動させるシリンジポンプP10が取り付けられている。
また、同様に、マイクロシリンジ20は、シリンダ20aと、このシリンダ20aに対して上下に往復動可能なピストン20bとを備えている。このシリンダ20aとピストン20bとで画成される空間により、上記2種類の原料を混合し反応させるための第2反応室(第2の反応部)A2が構成されている。このマイクロシリンジ20には、ピストン20bを上下動させるシリンジポンプP20が取り付けられている。なお、上記シリンジポンプP10,P20としては、液体の導入及び排出における流速の調整が可能なものを採用することが好ましい。また、マイクロシリンジ10,20の容量は反応液の量に応じて変更することが好ましい。また、汎用的なマイクロシリンジの容量としては、50μLから500μLを採用するのが好適である。
恒温箱3は、マイクロシリンジ10,20及びシリンジポンプP10,P20を格納する構造体3aと、構造体3aを更に覆う断熱体(不図示)及びヒータ(不図示)とを備えている。更に、恒温箱3には、温度制御装置(第1の温度制御手段,第2の温度制御手段)5が接続されており、この温度制御装置5によって構造体3a内の温度が制御され、反応室A1,A2における反応温度を制御することが可能である。
この恒温箱3の構造体3aには、マイクロシリンジ10,20及びシリンジポンプP10,P20等の取扱いを可能にすべく開閉可能な窓を設けることが好ましい。また、この窓の一部を透明にすれば、窓を閉めたまま内部が観察できるので更に好ましい。恒温箱3のヒータは、構造体3aの内部に設置してもよい。また、ホットプレートのようなものに構造体3aをおいて構造体3aを外部から加熱してもよい。また、構造体3a内部の気体が加熱される際、温度勾配を小さくし、且つ、加熱効率を向上させるため、構造体3a内にはファンを設置することが好ましい、
このマイクロシリンジ10には、チューブC3が接続されており、このチューブC3は、反応室A1に出入りする液体を通過させる流路L3を画成している。このチューブC3には切り替えバルブV1が接続されており、この切り替えバルブV1に更に接続されたチューブC1は、原料溶液を通過させる流路L1を画成している。同様に、マイクロシリンジ20には、チューブC4が接続されており、このチューブC4は、反応室A2に出入りする液体を通過させる流路L4を画成している。このチューブC4には切り替えバルブV2が接続されており、この切り替えバルブV2に更に接続されたチューブC5は、流路L5を画成している。なお、切り替えバルブV1,V2は、恒温箱3の構造体3a内に格納されている。
また、流路L3と流路L4とは、切り替えバルブV1,V2を介し、チューブC2に画成された流路L2(流体流路)によって連結される。切り替えバルブV1はT字形の流路を有しており、このT字型流路を回転させることで、流路L1と流路L3とのみを連結する状態1、流路L3と流路L2とのみを連結する状態2、流路L1と流路L3と流路L2とを連結する状態3、及び流路L1と流路L2とのみを連結する状態4の4つの状態に切り替えることが可能である。また、同様に、切り替えバルブV2もT字形の流路を有しており、このT字型流路を回転させることで、流路L5と流路L4とのみを連結する状態1、及び流路L4と流路L2とのみを連結する状態2、流路L5と流路L4と流路L2とを連結する状態3、及び流路L5と流路L2とのみを連結する状態4の4つの状態に切り替えることが可能である。
そして、上記第1反応室A1と第2反応室A2とは、このようなバルブV1,V2を適宜切り替えることにより連結され、互いの間で流体を往復移動させることが可能な流体往復部25を構成する。
また、チューブC2の流路L2上には、ガス捕集器27が設けられている。流路L2に原料ガスが導入され、このガス捕集器27に原料ガスが通過すると、ガス捕集器27は、この原料ガスに含まれる[11C]ヨウ化メチルガスのみを捕集する。その後、流路L2に液体が流通され、ガス捕集器27に液体が通過すると、ガス捕集器27に捕集されていたガスがこの液体に溶解する。すなわち、この流路L2(流体流路)とガス捕集器(原料供給部)27とは、第1反応室A1と第2反応室A2との間を行き来する流体に対して、第2の原料である[11C]ヨウ化メチルを供給可能な原料導入部28を構成する。
このようなガス捕集器27の具体的な構成としては、以下のようなものが考えられる。例えば、図2(a)に示すように、ガス捕集器27は、流体を通過させる管状部27aと、その管状部27a内部の温度を調整可能とする温度調節装置27bを備えている。この場合、温度調節装置27bにより管状部27a内部を[11C]ヨウ化メチルの沸点以下の温度に冷却した状態で、原料ガスを管状部27aに通過させる。このことで、管状部27aの[11C]ヨウ化メチルが凝集して管状部27a内壁に付着するので、[11C]ヨウ化メチルを捕集することができる。そして、溶媒を管状部27aに通過させると、捕集されていた[11C]ヨウ化メチルガスが溶媒に溶解する。また、[11C]ヨウ化メチルを捕集するための温度と[11C]メチルスピペロンの合成反応に適した温度とには差異がある場合が多いので、温度調整装置27bは、[11C]ヨウ化メチルの捕集後速やかに上記合成反応に適した温度まで昇温できる能力を有することが好ましい。
また、この場合、[11C]ヨウ化メチルガスが付着する面の表面積を拡大するため、図2(b)に示すように、管状部27a内部に粒状の充填物27cを挿入しても良く、図2(c)に示すように、内部にスポンジ状の構造をもつ管状部27dを採用してもよい。
また、例えば、図3(a)に示すように、ガス捕集器27が備える管状部27eとしては、物理的或いは化学的に[11C]ヨウ化メチルガスを吸着し易い内壁面を有するものを用いてもよい。このようなガス捕集器27により、上記温度調節装置27bを省略して[11C]ヨウ化メチルを捕集することができる。
また、この場合も、[11C]ヨウ化メチルガスが付着する面の表面積を拡大するため、図3(b)に示すように、管状部27e内部に、物理的或いは化学的に[11C]ヨウ化メチルガスを吸着し易い表面をもつ粒状の充填物27fを挿入しても良く、図3(c)に示すように、内部にスポンジ状の構造をもつ管状部27hを採用してもよい。
更に、図4に示すように、[11C]ヨウ化メチルガスを溶解する液体を充填した容器をガス捕集器27としてもよい。この場合、流路L2に液体が通過すると、[11C]ヨウ化メチルガスが溶解した容器内の液体が、流路L2に流れ出て行くことで、[11C]ヨウ化メチルガスが反応系に供給される。
再び図1を参照すると、上記チューブC1の他端には、ロータリバルブV3が接続されている。このロータリバルブV3には、それぞれ流路L11,L12,L13,L14を画成するチューブC11,C12,C13,C14の一端が、更に接続されている。そして、ロータリバルブV3は、一端が流路L1に連結され他端が選択的に他の流路L11,L12,L13,L14に連結可能な連結用流路を有している。ロータリバルブV3は、この連結用流路を回転させることで、流路L1を流路L11に連結する状態1、流路L1を流路L12に連結する状態2、流路L1を流路L13に連結する状態3、及び流路L1を流路L14に連結する状態4の4つの状態に切り替えることが可能である。
また、チューブC5の他端には、ロータリバルブV4が接続されている。このロータリバルブV4には、それぞれ流路L21,L22,L23,L24を画成するチューブC21,C22,C23,C24の一端が、更に接続されている。そして、ロータリバルブV4は、一端が流路L5に連結され他端が選択的に他の流路L21,L22,L23,L24に連結可能な連結用流路を有している。ロータリバルブV4は、この連結用流路を回転させることで、流路L5を流路L21に連結する状態1、流路L5を流路L22に連結する状態2、流路L5を流路L23に連結する状態3、及び流路L5を流路L24に連結する状態4の4つの状態に切り替えることが可能である。なお、この装置1を3種類以上の反応液が必要なRI化合物の合成に用いる場合には、バルブV3又はバルブV4に接続される反応液用の容器を追加してもよい。
上記チューブC11,C12,C13,C21,C22,C23の他端は、それぞれ、バイアル瓶11,12,13,21,22,23に挿入されている。バイアル瓶11には、原料溶液が格納されており、バイアル瓶21には、溶媒としてのDMFが格納されている。また、チューブC14には原料ガスの発生源26が接続され、流路L14は原料ガスを装置1内に導入するための導入路として機能する。この原料ガスに含まれる不活性ガスは、装置1内で消費されずに流路L24から排出される。
上記バイアル瓶11,21には、加圧装置15,16がそれぞれ接続されており、瓶内部を加圧することによって第1及び第2反応液が、スムーズにチューブC11,C21に吸い上げられる。また、このバイアル瓶11,21にはインサートが挿入されているので、数〜数十μリットルの液量を効率的にチューブC11,C21から吸い上げることができる。なお、このような加圧装置15,16やインサートは、必須のものではなく、省略してもよい。
バイアル瓶12には、反応室A1,A2及び流路L1〜L5の洗い込みを行うための洗い込み用溶媒としてエタノールが格納されている。また、バイアル瓶13には、反応室A1,A2及び流路L1〜L5を洗浄するための洗浄液が格納されている。バイアル瓶22には、第1及び第2反応液の反応によって生じる[11C]メチルスピペロンが回収される。また、バイアル瓶23には、反応室A1,A2及び流路L1〜L5を洗浄した後の廃液が回収される。なお、バイアル瓶22を省略し、チューブC22は、[11C]メチルスピペロンの精製を行うための精製系に直接接続してもよい。
更に、合成装置1は、上記マイクロシリンジ10,20、切り替えバルブV1,V2、ロータリバルブV3,V4の動作を制御するための制御装置17を備えている。この制御装置17は、シリンジポンプP10,P20に電気信号を送信することで、マイクロシリンジ10,20のピストン10b,20bの往復動を制御する。また、制御装置17は、各バルブV1〜V4に電気信号を送信することで、バルブV1〜V4の流路を回転させ状態の切り替えを制御する。
なお、上記切り替えバルブV1,V2に代えて、回転するT字形の流路を有する三方活栓を用いてもよいし、チューブC1〜C5それぞれにシャットオフバルブを取り付けてもよい。また、1つの六方切り替えバルブ等を用いてバルブV1,V2の機能を持たせることも可能である。また、流路L1(又は流路L5)と、複数の流路とを選択的に連結できるものであれば、ロータリバルブV3,V4に代えて採用してもよい。例えば、チューブC1(又はチューブC5)の端部を分岐させ、分岐した各岐にバルブを取り付けるようにすれば、ロータリバルブV3,V4の機能を持たせることが可能である。
また、チューブC1〜C5,C11〜C14,C21〜24としては、フューズドシリカキャピラリーチューブ、プラスチックチューブ又は金属チューブ等を用いることができる。ここで、好適なプラスチックチューブの例としては、PEEK(ポリエーテルエーテルケトン樹脂)製、TEFLON(登録商標)製のチューブが挙げられる。また、好適な金属チューブの例としては、ステンレススチール製のチューブ等が挙げられる。また、この合成装置1で反応させる試薬や合成する化合物によっては、上記フューズドシリカキャピラリーチューブの内壁面を表面処理したものを用いた方がよい場合もある。このようなチューブを用いることで、チューブ内壁面への化合物の付着を抑制することができる。また、チューブC1〜C5,C11〜C14,C21〜24の好適な内径は、0.1〜0.5mmである。
以上のような合成装置1の構成に基づき、この合成装置1のRI化合物合成処理における動作について説明する。なお、以下の合成装置1の動作は、シリンジポンプP10,P20の駆動によるピストン10b,20bの上下動、及びバルブV1〜V4の状態の切り替えを、制御装置17で制御することにより行われる。また、このとき、温度制御装置5によって、予め恒温箱3内の温度が[11C]メチルスピペロンの合成処理に適した温度である約50℃に加熱されている。
(ガス捕集工程)
まず、バルブV1,V3を切り替えて、流路L2と流路L1とを連結すると共に、流路L1と流路L14とを連結する。また、バルブV2,V4を切り替えて、流路L2と流路L5とを連結すると共に、流路L5と流路L24とを連結する。この状態で、流路L14に原料ガス発生源26からの原料ガスを導入すると、原料ガスは、流路L1を通過して流路L2を流動しガス捕集器27を通過する。このとき、原料ガス中の[11C]ヨウ化メチルガスは、ガス捕集器27によって捕集され、不活性ガスのみが流路L2から流路L5へ排出される。不活性ガスは、流路L24を経て系外へ排出される。このように原料ガス発生源26や原料ガスをガス捕集器27に導入するための各流路が、原料準備手段として機能するので、第2の原料である[11C]ヨウ化メチルガスを、ガス捕集器27に予め捕集させることができる。なお、ここでは、窒素ガスが上記不活性ガスとして用いられる。
(反応液導入工程)
次に、バルブV1,V3を切り替えて、流路L3と流路L1とを連結すると共に、流路L1と流路L11とを連結する。また、切り替えバルブV2,V4を切り替えて、流路L4と流路L5とを連結すると共に、流路L5と流路L21とを連結する。更に、ピストン10b,20bは、最下点に移動させる。この状態で、シリンジポンプP10,P20を動作させピストン10b,20bを上昇させる。このとき、バイアル瓶11の原料溶液は、流路L11→流路L1→流路L3を通じて、全量が反応室A1に導入される。また、バイアル瓶21のDMFは、流路L21→L5→L4を通じて、全量が反応室A2に導入される。なお、この工程においては、加圧装置15,16によってバイアル瓶11,21内部が加圧されているので、反応室A1,A2には原料溶液,DMFがそれぞれスムーズに導入される。
(反応液混合工程)
次に、バルブV1,V2を切り替えて、流路L3と流路L2とを連結すると共に、流路L4と流路L2とを連結すると、反応室A1と反応室A2とが、流路L3,L2,L4を介して連通される。この状態で、ピストン10bを更に上昇させながら、同じ速さでピストン20bを下降させると、反応室A2のDMFが流路L4→流路L2→流路L3を通じて反応室A1に移動する。このとき、DMFが流路L2のガス捕集器27を通過すると、ガス捕集器27に捕集されていた[11C]ヨウ化メチルガスを溶解し、[11C]ヨウ化メチルのDMF溶液となる。その後、この溶液は、流路L2を流動し流路L3を通じて反応室A1に移動する。そして、反応室A1内では、原料溶液と上記[11C]ヨウ化メチルのDMF溶液とが混合され、スピペロンと[11C]ヨウ化メチルとが反応することになる。
(混合液往復工程)
その後、ピストン20bを上昇させながら、同じ速さでピストン10bを下降させると、原料溶液と上記[11C]ヨウ化メチルのDMF溶液との上記混合液が、反応室A1から、流路L3を通じて排出され、更に流路L2→流路L4を通じて反応室A2に導入される。更に、その後、逆にピストン10bを上昇させながら、同じ速さでピストン20bを下降させると、第1及び第2反応液は、反応室A2から、流路L4を通じて排出され、更に流路L2→流路L3を通じて反応室A1に導入される。
以上のようなピストン10b,20bの上下動を、交互に周期的に繰り返すことで、反応室A1と反応室A2との間で、上記混合液を1分間(例えば2回)往復させる。このように、合成装置1では、マイクロシリンジ10,20を採用しているので、ピストン10b,20bの操作により、混合液を反応室A1,A2間でスムーズに往復させることができる。そして、このような混合液の往復移動により、ガス捕集器27に捕集されていた[11C]ヨウ化メチルガスは、混合液中に十分に溶解する。また、反応室A1,A2及び流路L3,L2,L4において、原料溶液と上記[11C]ヨウ化メチルのDMF溶液とが互いに十分に接触するので、両者が徐々に混合され、均一の液体となる。また、このとき、反応室A1と流路L3との接続部、及び反応室A2と流路L4との接続部においては、流路の内径が不連続的に変化することから、混合液は、この接続部において流動が乱され、更に適切に混合され、反応が促進される。
(生成物回収工程)
そして、第1の原料であるスピペロンと第2の原料である[11C]ヨウ化メチルとが反応し、十分に[11C]メチルスピペロンが生成された後、この生成物溶液を反応室A2に移動させた状態で、バルブV2を切り替えて流路L4と流路L5とを連結する。また、バルブV4を切り替えて流路L5と流路L22とを連結する。この状態でピストン20bを下降させると、反応室A2内の生成物溶液が、流路L4→流路L5→流路L22を通じて回収用のバイアル瓶22に排出される。
(洗い込み工程)
その後、バルブV1,V3を切り替えて流路L3と流路L1とを連結し、流路L1と流路L12とを連結する。この状態でピストン10bを上昇させると、バイアル瓶12内のエタノールが反応室A1に導入される。そして、上述した第1及び第2反応液の往復動作と同様に、エタノールを反応室A1,A2間で例えば1回往復させた後、バイアル瓶22に排出させる。このように、反応室A1,A2及び各流路L1〜L5に洗い込み溶媒としてのエタノールを通過させることで、反応室A1,A2及び各流路L1〜L5内に残った[11C]メチルスピペロンを回収することができる。
(装置洗浄工程)
また、上記洗い込み工程と同様の操作により、反応室A1,A2及び各流路L1〜L5に、バイアル瓶13内に準備された洗浄液を通過させて洗浄することも可能である。なお、この場合の洗浄液は、最終的に廃液用のバイアル瓶23に排出され廃棄される。
以上のように、合成装置1及び上記合成方法によれば、上記の流路L3,L2,L4は、反応室A1,A2への原料の導入路としての機能、生成物の排出路としての機能、及び原料を混合し反応させる反応路としての機能を兼ね備えている。このように、少ない流路を繰り返し用いながら混合液を通過させているので、混合液の通過に関わる流路を全体として短くすることができる。また、混合液中の第1の原料であるスピペロンと第2の原料である[11C]ヨウ化メチルとが、2つの反応室A1,A2の間で、流路L3,L2,L4を繰り返し通過しながら互いに接触する。更に、マイクロシリンジ10,20を用いることで、反応室A1と流路L3との接続部、及び反応室A2と流路L4との接続部においては、流路の内径が不連続的に変化する。従って、混合液は、この接続部において流動が乱されて適切に混合され、反応が促進される。よって、流路L3,L2,L4を短くしたとしても、十分に第1及び第2反応液が接触し、反応して[11C]メチルスピペロンが生成される。
以上の理由により、合成装置1及び上記合成方法によれば、チューブC3,C2,C4を短くし、生成物溶液が接触するチューブ内壁面の面積を小さくすることができる。その結果、チューブ内壁面に付着し回収困難となってしまう[11C]メチルスピペロンを少なくすることができ、[11C]メチルスピペロンの収率を向上することができる。
なお、上記反応液導入工程において、反応室A1,A2への原料溶液又はDMFの導入の前に、ロータリバルブV3,V4を切り替えて流路L1,L5を空のポートに連結し、ピストン10b,20bを上昇させる操作を行ってもよい。この操作により、反応室A1,A2内にそれぞれ数〜数十μLの空気等の気体が導入され、その後、この気体の下方に原料溶液又はDMFが導入されることになる。このように、原料溶液又はDMFとピストン10b,20bとの間に気体が存在すると、上記生成物回収工程においては、この気体によって生成物溶液が押し出される。その結果、反応室A1,A2及び各流路内に[11C]メチルスピペロンが取り残されることが抑制されるので、このRI化合物の収率を向上することができる。
また、上記反応液混合工程の前に、ピストン10b,20bの双方を下降させる方向に加圧する操作を行ってもよい。この操作によれば、原料溶液とDMFとの間に挟まれるように残留する気泡を、加圧により小さくしたり、溶解させたりすることができるので、反応液混合工程において原料溶液と[11C]ヨウ化メチルのDMF溶液とが互いに接触しやすくなり、反応を促進することができる。
また、上記反応液混合工程の後には、必ずしも上記反応液往復工程を行う必要はなく、反応液混合工程において十分な混合及び反応がなされれば、その後、反応液往復工程を省略し、反応室A1から混合液を直接バイアル瓶22に回収してもよい。
また、上記反応液導入工程においては、反応室A1に原料溶液を導入した後、反応室A2にDMFを導入する工程を省略してもよい。この場合、反応液混合工程において、最初に、反応室A1の原料溶液を反応室A2に移動させる操作を行うことで、原料溶液が流路L2のガス捕集器27を通過する。このとき、原料溶液に[11C]ヨウ化メチルガスが溶解し、スピペロンと[11C]ヨウ化メチルとの2つの原料を含んだ状態で原料溶液が反応室A2に導入され、この原料溶液中でスピペロンと[11C]ヨウ化メチルとの反応が進行する。
(第2実施形態)
図5に示すマイクロシリンジ合成装置31は、上述の合成装置1におけるバルブV1,V2に代えて、2ポジション−10ポートのバルブV33を備えている。なお、図2は、合成装置31の要部のみを示すものであり、例えば、バルブV3,V4に接続されたチューブC11〜C13,C21〜C23、シリンジポンプP10,P20、温度制御装置5、制御装置17、加圧装置15,16等が省略されている。また、この合成装置31において、上記合成装置1と同一又は同等な構成については、図面に同一符号を付し、その説明は省略する。
この合成装置31において、バルブV33が、第1のポジション(図2(a)参照)に切り替えられると、流路L1と流路L3、流路L5と流路L4がそれぞれ連結され、流路L14と流路L2と流路L24とがこの順に連結される。この状態で、流路L14に原料ガス発生源26からの原料ガスを導入すると、原料ガスは、流路L2を流動しガス捕集器27を通過するので、上述のガス捕集工程を行うことができる。また、この状態では、バルブV3→流路L1→流路L3を通じて反応室A1に原料溶液を導入すると共に、バルブV4→流路L5→流路L4を通じて反応室A2にDMFを導入することができるので、上述の反応液導入工程を行うことができる。
続いて、バルブV33が、第2のポジション(図2(b)参照)に切り替えられると、反応室A1と反応室A2とが、流路L3,L2,L4を介して連通されるので、上述の反応液混合工程及び混合液往復工程を行うことができる。その後、バルブV33を第1及び第2ポジションに適宜切り替えることで、上述の生産物回収工程、洗い込み工程、及び装置洗浄工程を行うことができる。
このような合成装置31及び上記合成方法によっても、第1実施形態に係る合成装置1及び合成方法と同様の作用効果を得ることができる。
(第3実施形態)
図6に示すマイクロシリンジ合成装置51は、3本のマイクロシリンジ10,20,30を備えている点で、上述の合成装置1とは異なる。この合成装置51において、上記合成装置1と同一又は同等な構成については、図面に同一符号を付し、その説明は省略する。
このマイクロシリンジ30は、マイクロシリンジ10,20と同様に構成されており、マイクロシリンジ30のシリンダ30aとピストン30bとにより第3反応室A3が画成されている。また、ピストン30bの動作は、制御装置17により、シリンジポンプP30を介して制御されている。
このマイクロシリンジ30には、流路L7を画成するチューブC7の一端が接続されている。このチューブC7の他端には、チューブC1が接続されT字形の流路を有する切り替えバルブV53が接続されている。また、チューブC3とチューブC2とを接続するバルブV51は、回転するT字形の流路を有する三方活栓を構成しており、流路L6を画成するチューブC6によりバルブV53に接続されている。このバルブV51,バルブV53の状態の切り替えは、制御装置17により制御されている。
このような合成装置51の構成に基づき、この合成装置51のRI化合物合成処理における動作について説明する。
(ガス捕集工程)
まず、バルブV3,V53、V51,V2,V4を切り替えて、流路L14,L1,L6,L2,L5,L24をこの順に連結させる。この状態で、流路L14に原料ガス発生源26からの原料ガスを導入することで、上記合成装置1と同様に、ガス捕集器27に、第2の原料である[11C]ヨウ化メチルガスを、予め捕集させることができる。
(反応液導入工程)
次に、バルブV53,V3を切り替えて、流路L7と流路L1とを連結すると共に、流路L1と流路L11とを連結する。また、切り替えバルブV2,V4を切り替えて、流路L4と流路L5とを連結すると共に、流路L5と流路L21とを連結する。更に、ピストン10b,20b,30bは、最下点に移動させる。この状態で、シリンジポンプP30,P20を動作させてピストン30b,20bを上昇させる。このとき、バイアル瓶11の原料溶液は、流路L11→流路L1→流路L7を通じて、全量が反応室A3に導入される。また、バイアル瓶21のDMFは、流路L21→L5→L4を通じて、全量が反応室A2に導入される。
(反応液混合工程)
次に、バルブV53,V2を切り替えて、流路L6と流路L7とを連結すると共に、流路L4と流路L2とを連結する。更に、流路L3,L2,L6が互いに連結されるように、バルブV51を切り替える。このような操作により、反応室A1,A2,A3がすべて連通されることになる。そして、この状態で、ピストン20b、30bを同じ速度で下降させながら、ピストン10bをその2倍の速度で上昇させる。このとき、反応室A3の原料溶液は、流路L7→流路L6→流路L3を通じて反応室A1(第1の反応部)に移動する。また、反応室A2(第2の反応部)のDMFは、流路L4→流路L2(流体流路)→流路L3を通じて反応室A1に移動する。このとき、DMFが流路L2のガス捕集器27を通過する際に、ガス捕集器27に捕集されていた[11C]ヨウ化メチルガスを溶解し、[11C]ヨウ化メチルのDMF溶液として反応室A1に導入される。
この操作により、原料溶液及び[11C]ヨウ化メチルのDMF溶液がバルブV51内で合流し混合されながら流路L3を通じて反応室A1に導入される。この場合、上述の合成装置1における反応液混合工程に比して、第1及び第2反応液の接触面積が大きいので、反応液がより効率よく混合され、反応が更に促進される。
(混合液往復工程)
その後、流路L3と流路L2のみが連結されるように、バルブV51の切り替えを行うことで、反応室A1と反応室A2のみが流路L3,L2,L4を通じて連通される。この状態でピストン10b,20bを交互に上下動させ、原料溶液と[11C]ヨウ化メチルのDMF溶液との混合液を反応室A1と反応室A2との間で往復させると、原料溶液と上記[11C]ヨウ化メチルのDMF溶液が互いに十分に接触し、[11C]メチルスピペロンが生成される。その後、生成物回収工程、洗い込み工程、装置洗浄工程を上述の合成装置1と同様に行い、処理を終了する。
なお、上記反応液混合工程において十分な混合及び反応がなされれば、混合液往復工程を省略し、反応室A1から混合液を直接バイアル瓶22に回収してもよい。また、混合液往復工程では、混合液を、反応室A1,A3間、又は反応室A2,A3間で往復させてもよい。
このような合成装置51及び上記合成方法によっても、第1実施形態に係る合成装置1及び合成方法と同様の作用効果を得ることができる。
(第4実施形態)
図7に示すマイクロシリンジ合成装置71は、第1実施形態の合成装置1におけるマイクロシリンジ10に代えて、チューブC3に接続されたチャンバーA71(第1の反応部)とポンプP71とを備えている。ポンプP71は、チャンバーA71に接続され制御装置17の制御によって流体を吸引又は吐出する。この流体としては、ガスや、反応液と混合しない性質を持つ液体などが好適である。このようなポンプP71の動作により、チャンバーA71内の圧力を変化させ、第1及び第2反応液をチャンバーA71に導入したり、チャンバーA71から排出したりすることができる。また、同様に、この合成装置71は、マイクロシリンジ20に代えて、チューブC4に接続されたチャンバーA72(第2の反応部)とポンプP72とを備えており、第1及び第2反応液をチャンバーA72に導入したり、チャンバーA72から排出したりすることができる。
このような合成装置71によっても、第1実施形態に係る合成装置1と同様の方法でRI化合物の合成を行うことができ、同様の作用効果を得ることができる。なお、この合成装置71において、上記合成装置1と同一又は同等な構成については、図面に同一符号を付し、その説明は省略する。
本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。例えば、上記実施形態では原料溶液として、溶液を用いているが、懸濁液としてもよい。また、上記各実施形態は、PET用の放射性薬剤の合成装置及び合成方法であるが、本発明は、PET用以外の放射性薬剤の合成装置及び合成方法にも適用が可能である。
本発明に係るRI化合物合成装置の第1実施形態を示す図である。 (a),(b),(c)は、ガス捕集器の例を示す図である。 (a),(b),(c)は、ガス捕集器の他の例を示す図である。 ガス捕集器の更に他の例を示す図である。 (a),(b)は、本発明に係るRI化合物合成装置の第2実施形態を示す図である。 本発明に係るRI化合物合成装置の第3実施形態を示す図である。 本発明に係るRI化合物合成装置の第4実施形態を示す図である。
符号の説明
1,31,51,71…マイクロシリンジ合成装置(RI化合物合成装置)、5…温度制御装置(第1の温度制御手段,第2の温度制御手段)、10…マイクロシリンジ、17…制御装置(制御手段)、20…マイクロシリンジ、25…流体往復部、26…ガス供給源(原料準備手段)27…ガス捕集器(原料供給部)、28…原料供給部、A1…第1反応室(第1の反応部)、A2…第2反応室(第2の反応部)、A71…チャンバー(第1の反応部)、A72…チャンバー(第2の反応部)、L2…流路(流体流路)、P71…ポンプ、P72…ポンプ。

Claims (6)

  1. 放射性同位元素を反応させて、放射性同位元素標識化合物を得るRI化合物合成装置において、
    互いに連結された第1及び第2の反応部を有し、前記第1の反応部と前記第2の反応部との間で前記放射性同位元素化合物の第1の原料を含む原料流体を往復移動させる流体往復部と、
    流体が通過する流体流路と、前記流体流路上に設けられ前記流体流路を通過する流体に前記放射性同位元素標識化合物の第2の原料を供給する原料供給部と、を有し、前記流体往復部に前記第2の原料を導入する原料導入部と、
    を備えたことを特徴とするRI化合物合成装置。
  2. 前記第2の原料を前記流体流路に通過させ、前記第2の原料を予め前記原料供給部に保持させる原料準備手段を更に備えたことを特徴とする請求項1に記載のRI化合物合成装置。
  3. 前記原料供給部は、
    気体として前記流体流路を通過する前記第2の原料を捕集すると共に、予め捕集した前記第2の原料の気体を、前記流体流路を通過する液体に溶解させることを特徴とする請求項1又は2に記載のRI化合物合成装置。
  4. 前記第1の反応部の温度を制御する第1の温度制御手段を更に備えることを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載のRI化合物合成装置。
  5. 前記第2の反応部の温度を制御する第2の温度制御手段を更に備えることを特徴とする請求項1〜4の何れか1項に記載のRI化合物合成装置。
  6. 放射性同位元素を反応させて、放射性同位元素標識化合物を得るRI化合物合成方法において、
    互いに連結された第1及び第2の反応部を有する流体往復部において、前記第1の反応部と前記第2の反応部との間で前記放射性同位元素化合物の第1の原料を含む原料流体を往復移動させる流体往復工程と、
    流体が通過する流体流路と、前記流体流路上に設けられ前記流体流路を通過する流体に前記第2の原料を供給する原料供給部とを有する原料導入部によって、前記流体往復部に前記放射性同位元素化合物の第2の原料を導入する原料導入工程と、を備えたことを特徴とするRI化合物合成方法。
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