JP2018145137A - 多剤合成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】放射性標識化合物の合成中に他の放射性標識化合物に係る物質が混入することをより高い精度で防ぐことが可能な多剤合成装置を提供する。【解決手段】放射性標識化合物の合成過程で用いられる液体をそれぞれ保持する複数のシリンジ63と、シリンジ63に保持される液体が導入されて、液体を反応させる反応器101と、反応器101に駆動ガスを供給する気体供給流路と、反応器101と反応器101内の気体を吸引する真空ポンプ1とを接続し、反応器から気体を吸引装置に導く排気流路と、気体供給流路上に設けられ、反応器101から気体供給流路に向かう気体の流れを遮断する供給用逆止弁部31と、排気流路上に設けられ、排気流路から反応器101に向かう気体の流れを遮断する排気用逆止弁部32と、によって多剤合成装置を構成する。【選択図】図2

Description

本発明は、化学構造の異なる複数の放射性標識化合物の製造に使用される多剤合成装置に関する。
放射性標識化合物は放射性同位元素で標識された化合物であり、放射性標識化合物のうちの診断や治療に用いられるものを放射性医薬品、あるいは放射性薬剤という。放射性標識化合物の合成は、非放射性の標識前駆体化合物に放射性同位元素を導入することによって行われる。なお、本明細書においては、放射性標識化合物の「合成」を「製造」と同様の意味で使用する。
放射性標識化合物の合成装置には、複数の種類の放射性標識化合物の合成に対応できるものがある。このような装置を、本明細書では多剤合成装置とも記す。公知の多剤合成装置としては、例えば、特許文献1に記載の薬剤製造システムがある。特許文献1に記載の薬剤製造システムは、複数のモジュールを収容できるラックを備えている。複数のラックの少なくとも一部には試薬を注入するシリンジが固定されており、複数のシリンジには異なる試薬がそれぞれ収容されている。特許文献1に記載の薬剤製造システムは、製造すべき放射性標識化合物に応じてラックを切り替える、あるいはシリンジを入れ替えて複数種の放射性標識化合物を製造可能にしている。
このような特許文献1には、製造流路カートリッジ等の流路に関する部品を製造毎の使い捨てにすることによってプロセスに対する反応残存物の影響を小さくし、流路の汚染を防ぐことが記載されている。
特開2010−270068号公報
しかしながら、複数種の放射性標識化合物の合成に対応する多剤合成装置では、放射性標識化合物の合成工程における他の放射性標識化合物の合成に使用される試薬の混入をいっそう厳格に防止することが求められている。
本発明は、このような点に鑑みてなされたものであり、放射性標識化合物の合成中に他の放射性標識化合物に係る物質が混入することをより高い精度で防ぐことが可能な多剤合成装置を提供することを目的とする。
本発明の多剤合成装置は、化学構造の異なる複数の放射性標識化合物の合成に使用される多剤合成装置であって、前記放射性標識化合物の合成過程で用いられる液体をそれぞれ保持する複数の液体保持部と、前記液体保持部に保持される液体が導入されて、前記液体を反応させる反応器と、前記反応器に気体を供給する気体供給流路と、前記反応器と前記反応器内の気体を吸引する吸引装置とを接続し、前記反応器から前記気体を前記吸引装置に導く排気流路と、前記気体供給流路上に設けられ、前記反応器から前記気体供給流路に向かう気体の流れを遮断する供給用逆止弁部と、前記排気流路上に設けられ、前記排気流路から前記反応器に向かう気体の流れを遮断する排気用逆止弁部と、を備えることを特徴とする。
放射性標識化合物の合成中に他の放射性標識化合物に係る物質が混入することをより高い精度で防ぐことが可能な多剤合成装置を提供することができる。
本発明の一実施形態の多剤合成装置を説明するための模式図である。 図1に示した多剤合成装置の全体を説明するための図である。 図1、図2に示した供給用逆止弁部、排気用逆止弁部を拡大して示した模式図である。
以下、本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。なお、すべての図面において、同様の構成要素には同様の符号を付し、重複する説明は適宜省略する。
図1は、本実施形態の放射性標識化合物を合成する多剤合成装置100を説明するための模式図である。本実施形態の多剤合成装置100は、化学構造の異なる複数の放射性標識化合物の合成に使用される多剤合成装置である。ここで、「化学構造の異なる」とは、放射性標識化合物の化学構造式が異なることをいい、幾何学的に異なることや、立体化学的に異なることも含む。本実施形態では、多剤合成装置100がフッ素化反応を使って放射性標識化合物を合成するものとし、例えば、放射性薬剤である[18F]FDG(フルデオキシグルコース)、[18F]フルテメタモル、[18F]AV45(Florbetapir)、[18F]Florbetaben、[18F]flurpiridaz、anti−[18F]FACBC(fluciclovine)、[18F]フルオロフェニルアラニン、[18F]ボロノフルオロフェニルアラニン、[18F]フルオロ−アルファ−メチルタイロシン、[18F]FET、[18F]フルオロドーパ、[18F]フルオロメタタイロシン、[18F]FMISO、[18F]FRP−170及び[18F]FAZAの合成に使用できるものとするが、本発明はこれに限定されず、例えば、PET用放射性薬剤の製造および品質管理―合成と臨床使用へのてびき(PET 化学ワークショップ編)―に挙げられるような、11Cなど放射性フッ素とは異なる放射性核種で標識された種々の放射性薬剤の合成にも使用することができる。
多剤合成装置100は、放射性標識化合物の合成過程で用いられる液体をそれぞれ保持する液体保持部であるシリンジ63を備えている。シリンジ63は、後述するように流路カートリッジ60に複数保持されている(図2)。複数のシリンジ63の少なくとも一部には互いに異なる液体が保持されている。シリンジ63に保持される液体としては、例えば、非放射性標識前駆体化合物、塩酸などの酸や、水酸化ナトリウムなどのアルカリ、炭酸カリウム、テトラブチルアンモニウム炭酸塩などの塩基をはじめとする種々の反応試薬、並びに、アセトニトリルやジメチルスルホキシドのような有機溶剤、及び、酢酸ナトリウムなどの中和剤等及びそれらを含んだ溶液や水がある。
また、多剤合成装置100は、シリンジ63に保持される液体が導入されて、液体を反応させる反応器101と、反応器101に気体を供給する気体供給流路55と、反応器101と反応器101内の気体を吸引する吸引装置である真空ポンプ1とを接続し、反応器101から気体を真空ポンプ1に導く排気流路59と、を備えている。多剤合成装置100は、気体供給流路55上に設けられ、反応器101から気体供給流路55に向かう気体の流れを遮断する供給用逆止弁部31と、排気流路59上に設けられ、排気流路59から反応器101に向かう気体の流れを遮断する排気用逆止弁部32と、を備えている。また、本実施形態では、供給用逆止弁部31の気体供給流路55上の位置を流路P1上とし、排気用逆止弁部32の位置を流路P2上とした。図1において、流路P1を破線Aで囲んで示し、流路P2を破線Bで囲んで示す。
本実施形態では、流路P1を、反応器101と、反応器101と隣接する弁体である電磁弁54との間にある流路とした。また、流路P2を、反応器101と隣接する弁体であるバルブ71との間にある流路とした。また、気体供給流路55及び排気流路59が共有されずに別々に設置される態様とした。
反応器101は、シリンジ63に保持されている液体やガス供給部105(図2)から供給される駆動ガス等が導入される容器である。駆動ガスには、例えばヘリウム等の不活性ガスが使用される。放射性標識化合物の合成は反応器101内で行われる。供給用逆止弁部31は、反応器101の外部から反応器101に向かう方向に流れる気体を通し、その反対の向きに流れる気体は通さないように構成されている。排気用逆止弁部32は、反応器101から反応器101の外部に向かう方向に流れる気体を通し、その反対の向きに流れる気体は通さないように構成されている。なお、供給用逆止弁部31、排気用逆止弁部32によって通過または遮蔽される気体には液体及び固体が含まれる場合がある。供給用逆止弁部31、排気用逆止弁部32は、気体と共に気体に含まれる液体及び固体の反応器101からの出入りを規制することができる。
駆動ガスは、ガス供給部105(図2)から供給される。ガス供給部105は、駆動ガスを充填したガスボンベ等であってもよい。また、図1に示した構成では、ガス供給部105と反応器101とを繋ぐ気体供給流路55上にバルブ51、流量計(MFC)50、バルブ52、53及び電磁弁54が接続されている。気体供給流路55はバルブ53と電磁弁54との間で分岐し、シリンジ63に接続されている三方活栓62に接続される。このような構成により、駆動ガスをシリンジ63と接続する流路56に供給し、シリンジ63から流出した液体を駆動ガスによって送り出すことができる。
また、電磁弁54を開放すると、駆動ガスは供給用逆止弁部31を介して反応器101に流れ込む。反応器101に駆動ガスが流れ込むことにより、反応液は製品回収部110(図2)に送られる。また、反応時に発生した気体は反応器101内に導入されたヘリウム等の気体と共に真空ポンプ1に吸引されて廃ガス処理部106に送られる。このとき、供給用逆止弁部31は、反応器101内に流れ込んだ気体が気体供給流路55から再び気体供給流路55の側に向かうことを防いでいる。このようにすることにより、本実施形態は、気体供給流路55よりも駆動ガスの上流に反応器101内で生じた中間生成物や反応残存物が入ることを防ぐことができる。また、排気用逆止弁部32は、いったん製品回収部110に向かった気体が反応器101の側に環流することを防いでいる。このようにすることにより、本実施形態は、気体と共に吸引された中間生成物や反応残存物が再び反応器101に入ることを防ぐことができる。
図2は、図1に示した多剤合成装置100の全体を説明するための図である。多剤合成装置100は、様々な化合物の合成や精製に対応し得るように構成されている。
多剤合成装置100は、当該多剤合成装置100の動作制御を行う制御部(不図示)を備えており、制御部の制御下で多剤合成装置100の各構成要素の動作制御を行うことにより、所定の放射性標識化合物の製造に必要な各工程を自動的に行って、当該所定の放射性標識化合物を自動的に製造することが可能に構成されている。より具体的には、モータ等の電気部品の動作制御を制御部が行うことによって、所定の放射性標識化合物が自動的に製造される。
図2に示すように、多剤合成装置100は、モジュール40、流路カートリッジ60、反応器101を含む反応部108及び合成によって得られた放射性標識化合物(製品)を回収する製品回収部110を備えている。
モジュール40には、多剤合成装置100を用いて製造される化合物の種類や製造の方法等に応じた構成要素が搭載されている。構成要素を複数搭載する場合、構成要素は、上下に並んで配置(縦積みで配置)されていても良いし、水平方向に並んで配置されていても良いし、上下に並んで配置された構成要素と水平方向に並んで配置された構成要素とが混在していても良い。
多剤合成装置100は、放射性標識化合物の製造過程で用いられる液体の流路上に複数の流路切替バルブ(図2の例では、三方活栓62)を備えている。これら三方活栓62は、モジュール40に対して着脱可能に設けられていてもよいし、着脱不能に固定的に設けられていてもよい。
一例として、多剤合成装置100には、複数の三方活栓62を直列に備える流路カートリッジ60が着脱可能に設けられている。流路カートリッジ60は、放射性標識化合物の製造過程で用いられる液体の流路の少なくとも一部分を構成するものである。流路カートリッジ60は、例えば、相互に連結された複数の三方活栓62と、三方活栓62に装着されたシリンジ63と、三方活栓62に装着された陰イオン交換カラム10等のカラムと、最上位置の三方活栓62の上側に連結された液溜61と、を備えている。
この場合、モジュール40には、流路カートリッジ60の液溜61を保持するカートリッジ保持部(不図示)が設けられている。
なお、本発明は、この例に限らず、要求される機能を充足する限りにおいて、流路切り替えバルブとしては、三方活栓62に代えて二方活栓を用いても良い。
モジュール40には、それぞれ対応する三方活栓62を保持する複数のバルブホルダ(不図示)が設けられている。モジュール40には、各バルブホルダと対応する複数のモータが設けられており、各バルブホルダには各モータの回転軸が連結されている。モータが駆動することにより、対応するバルブホルダが回転するとともに、当該バルブホルダによって保持されている三方活栓62が回転し、流路カートリッジ60が構成する流路が切り替えられるようになっている。
いくつかの三方活栓62には、シリンジ63が連結されるようになっている。また、モジュール40には、シリンジ63を保持するシリンジ保持部(不図示)が設けられている。
モジュール40には、シリンジ63のプランジャをモータやバネ等で移動させるシリンジ駆動機構(不図示)が設けられており、シリンジ63からの液の排出やシリンジ63への液の吸入を自動的に行うことが可能となっている。
モジュール40に設けられたモータ等の電気的に駆動する部品(電気部品)は、制御部から出力される制御信号によって動作制御される。したがって、流路の切り替え等の動作は、制御部の制御下で自動的に行うことができる。
また、モジュール40には、放射性標識化合物の製造過程で用いられる液体の入出力ポート(不図示)が設けられていても良い。入出力ポートの奥には液体に様々な処理を行う構成要素が搭載されていてもよい。一例として、例えば液温を調節する構成要素や、液圧を上昇させるポンプ等が搭載されていてもよい。
なお、流路カートリッジ60が上部に液溜61を備えることや、シリンジ63の位置や数、三方活栓62の数、隣接する三方活栓62までの距離等は、全て例示であり、具体的な要望に応じて様々に変更可能である。
なお、多剤合成装置100は、図示しないプラスチックチューブ等の流路構成部材を含んでおり、三方活栓62、陰イオン交換カラム10、入出力ポート等に対して、適宜に流路構成部材が接続されることにより、流路が構成されている。
製品回収部110は、捕集器具20を備えている。カラム管82は、相対的に大径に形成されている上側部分と、相対的に細径に形成されている下側部分と、を含んでいる。多剤合成装置100は、カラム管82の上側部分の下部を保持する保持部84を備えている。捕集器具20によって捕集された放射性標識化合物は、製品回収バイアル104に収容される。
多剤合成装置100では、例えば、ガス供給部105、廃ガス処理部106、18Fの原料である18O標識水を回収するターゲット回収液供給部107を収容する収容部を備えていてもよい。本実施形態では、このような収容部を開閉可能な筐体400とする。このため、本実施形態では、筐体400を開放することによって作業者がガス供給部105、廃ガス処理部106、ターゲット回収液供給部107にアクセスすることが可能である。
反応器101を含む反応部108は、筐体400の外部に配置されている。本実施形態では、筐体400の内部を以降「装置内部」とも記す。廃ガス処理部106は、反応器101に接続されている。また、本実施形態では、筐体400の外部を以降「装置外部」とも記す。
図3(a)、図3(b)は、図1、図2に示した供給用逆止弁部31、排気用逆止弁部32を拡大して示した模式図である。図3(a)は、供給用逆止弁部31を示し、図3(b)は、排気用逆止弁部32を示している。図3(a)に示すように、供給用逆止弁部31は、逆止弁311と、変換コネクタ312とを有している。逆止弁311と変換コネクタ312は、供給用逆止弁部31内部の流路58によって接続されている。逆止弁311は電磁弁54と流路57によって接続されていて、逆止弁311はコネクタ機能を備え、電磁弁54と取り外し可能なものとする。変換コネクタ312は、流路P1によって反応器101と接続されている。電磁弁54は装置内部に設けられ、供給用逆止弁部31及び反応器101は、装置外部に配置される。このため、作業者は、筐体400を開閉することなく供給用逆止弁部31及び反応器101にアクセスすることができる。
逆止弁311は、気体や液体等の流体の流れを規制できるものであればどのような構成のものであってもよい。ただし、本実施形態では、逆止弁311に係る経済性や必要とされる機能の観点から、例えば、逆止弁311をポリクロロトリフルオロエチレン(三フッ素化樹脂(PCTFE、CTFE))、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリフッ化ビニル(PVF)等のフッ素樹脂とすることができる。流路57、58及び流路P1は、いずれも樹脂製の管であり、例えば、流路57及び流路58は、ポリテトラフルオロエチレン(PFA)製の外径が3mm程度の管とすることができる。流路P1は、例えば、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)製の外径が1.6mm程度の管とすることができる。
また、図3(b)に示すように、排気用逆止弁部32は、逆止弁321と、変換コネクタ322、323とを有している。変換コネクタ322は反応器101と流路P2によって接続され、変換コネクタ322と逆止弁321とは排気用逆止弁部32内部の流路65によって接続されている。また、逆止弁321は排気用逆止弁部32内部の流路66によって変換コネクタ323と接続され、変換コネクタ323は、流路67及びマニホールド68を介して圧力計69と接続されている。反応器101、変換コネクタ322、323、逆止弁321及びマニホールド68は装置外部に配置され、圧力計69は装置内部に設けられている。このため、作業者は、筐体400を開閉することなく排気用逆止弁部32及び反応器101にアクセスすることができる。
逆止弁321は、逆止弁311と同様の上記フッ素樹脂製とすることができる。また、流路P2は、例えばPEEK製の外径が1.6mm程度の管とすることができる。流路65、66は、例えばPFA製の外径が3mm程度の管とすることができる。流路67は、例えば、フッ素樹脂フィルム製の外径が1.6mm程度の管とすることができる。
上記構成により、本実施形態は、供給用逆止弁部31、排気用逆止弁部32を交換し易くすることができる。供給用逆止弁部31、排気用逆止弁部32の交換は、放射性標識化合物を一回製造する毎に行っても良いし、同一の放射性標識化合物を連続して製造する間は複数回毎に行ってもよい。
次に、以上説明した多剤合成装置100の動作を、FDGの合成反応の流れを例にして説明する。なお、この説明において、各三方活栓62を特定するために、図2の三方活栓62に記載されているアルファベット(a〜l)で各三方活栓62を呼称する。三方活栓62a、62bに接続されているシリンジ63には、水(HO)が充填されている。三方活栓62cに接続されているシリンジ63には、炭酸カリウム(KCO)が充填されている。三方活栓62fに接続されているシリンジ63には、塩酸(HCl)が充填されている。三方活栓62hに接続されているシリンジ63には、標識前駆体化合物(マンノーストリフレート)のアセトニトリル溶液が充填されている。三方活栓62iに接続されているシリンジ63には、相間移動触媒(K.222)のアセトニトリル含有溶液が充填されている。
三方活栓62dは、陰イオン交換カラム10に接続されている。三方活栓62eは、ガス供給部105に接続されている。三方活栓62gは、製品回収部110が備えるカラム管82に接続されている。三方活栓62jは、反応器101に接続されている。さらに、三方活栓62aは、液溜61を経由して、ターゲット回収液供給部107、ガス供給部105及び廃ガス処理部106に接続されている。三方活栓62dは、陰イオン交換カラム10を介して、三方活栓62kに接続されている。三方活栓62lは、ターゲット水回収バイアル102と廃液トラップバイアル103に接続されている。
先ず、サイクロトロンあるいは加速器のターゲット部で製造された18F核種を含む18O水が、ガス圧力によって、ターゲット回収液供給部107(HF溶液回収部)から、液溜61に供給される。なお、18O水を搬送してきたガスは、廃ガス処理部106へ送られる。
ターゲット回収液供給部107から液溜61に供給された回収液(18O水)は、ガス供給部105からのガス圧力で液溜61から押し出され、三方活栓62dを経由して陰イオン交換カラム10に送られる。
さらに、18O水は、陰イオン交換カラム10を通過した後、三方活栓62k及び三方活栓62lをこの順に通過して、ターゲット水回収バイアル102に回収される。この際に、18O水に含まれる18F核種は陰イオン交換カラム10に吸着され、18O水と分離される。
次に、三方活栓62bに接続されているシリンジ63を動作させることにより、シリンジ63から水(1.5mL)を押し出し、この水を三方活栓62a、62b、62c、62d、陰イオン交換カラム10、三方活栓62k、62lを経由して廃液トラップバイアル103に廃棄して、陰イオン交換カラム10を洗浄する。
これにより、陰イオン交換カラム10に含まれる微量の不純物を除去する。さらにガス供給部105から供給される駆動ガスを三方活栓62a、62b、62c、62d、陰イオン交換カラム10、三方活栓62k、62l、廃液トラップバイアル103を経由して廃ガス処理部106に排気する。
次に、廃ガス処理部106に接続されている真空ポンプ1(図1)の真空圧により、三方活栓62cに接続されているシリンジ63から炭酸カリウム溶液が陰イオン交換カラム10に導入される。なお、シリンジ63が完全に押し切られたあと、炭酸カリウム溶液は、ガス供給部105からのガスにより圧送されることにより、全量が三方活栓62dを経由して陰イオン交換カラム10に導入され、さらに、三方活栓62k、62jを経由して、陰イオン交換カラム10から18Fが溶出され、18Fを含む溶液が反応部108の反応器101に回収される。
次に、廃ガス処理部106に接続されている真空ポンプ(不図示)の真空圧により、三方活栓62iに接続されているシリンジ63から相間移動触媒溶液が、三方活栓62jを経由して、反応器101に供給される。なお、シリンジ63が完全に押し切られたあと、相間移動触媒溶液は、ガス供給部105から三方活栓62eに導入される駆動ガスに圧送されることにより、全量が反応器101に供給される。
溶液が完全に反応器101に送られた後、加熱器111により反応器101を加熱する。これにより、溶液から水分と溶媒が除去される。この際に、溶媒等は廃ガス処理部106に排出される。
次に、三方活栓62hに接続されているシリンジ63から、原料を含むアセトニトリル溶液が吐出され、三方活栓62h、62i、62jを介して反応器101に導入される。なお、この溶液は、ガス供給部105から三方活栓62eに導入される駆動ガスによって、全量が反応器101に送られる。
上記したように、18Fを含む溶液、相間移動触媒溶液及び標識前駆体化合物アセトニトリル溶液が反応器101内に供給される処理において、各溶液はガス供給部105からの駆動ガスと共に反応器101内に供給される。この際、本実施形態では、供給用逆止弁部31が反応器101から流出する気体の流れを遮断し、駆動ガスと共に101内に供給される溶液が反応器101から供給用逆止弁部31を超えて気体供給流路55の上流に向かうことを防いでいる。
次に、反応器101が密閉された後、公知の方法によりフッ素化反応が行われる。標識反応が行われたあと、溶媒を蒸発させる。溶媒は廃ガス処理部106に排出される。このとき、溶媒が反応器101と廃ガス処理部106との間の流路に残存する可能性がある。次回行われる放射性標識化合物の合成時、反応器101内部の圧力や反応器101と廃ガス処理部106と間の圧力差等の条件によっては真空ポンプ1(廃ガス処理部106)から反応器101へ向かう気体の流れが生じ得る。
本実施形態は、排気用逆止弁部32を設け、圧力差等とは無関係に図1に示した廃ガス処理部106の側から排気用逆止弁部32を超えて上流側に気体が流れることを防ぎ、残存する溶媒が気体と共に反応器101へ流れることを防ぐことができる。
上記構成によれば、反応器101、供給用逆止弁部31及び排気用逆止弁部32を例えば放射性標識化合物の合成毎に交換し、放射性標識化合物の合成の過程で発生する物質による汚染(コンタミネーション:contamination)を防ぐことができる。また、本実施形態は、供給用逆止弁部31を流路P1上に設け、排気用逆止弁部32を流路P2上に設けたことにより、比較的高価な弁体や流量計といった部品に汚染が及ぶことを防ぎ、弁体等の部品を繰り返し使用することを可能にしている。
次に、62fに接続されているシリンジ63から塩酸が吐出され、三方活栓62f、62g、62h、62i、62jを介して反応器101に導入される。なお、この塩酸は、ガス供給部105から三方活栓62eに導入される駆動ガスによって、全量が反応器101に送られる。
その後、反応器101が密閉された後、公知の方法により加水分解が行われる。
加水分解の終了後、ガス供給部105から反応器101に駆動ガスが導入され、反応液が加圧状態で三方活栓62j、62i、62h、62gを介して、製品回収部110に送られる。
このとき、反応液は、保持部84、カラム管82、三方活栓81、捕集器具20、フィルタ83をこの順に通過する。これにより、中和、精製された製品が、製品回収バイアル104に回収される。
以上の処理の後、本実施形態は、供給用逆止弁部31、排気用逆止弁部32及び反応器101を取り外す。そして、次回の放射性標識化合物の合成時には、新たな供給用逆止弁部31、排気用逆止弁部32及び反応器101を取り付ける。このような本実施形態によれば、反応器101内で生じた反応生成物や反応残存物が供給用逆止弁部31から装置内部への流入を、排気用逆止弁部32から反応器101への還流を防ぐことができる。したがって、本発明は、異なる放射性標識化合物を生成する多剤合成装置にあっても、気体供給流路55及び排気流路59の全てを取り換えることなく反応器101と接続する供給用逆止弁部31及び排気用逆止弁部32を取り換えるのみで、他の合成で生じた反応生成物や反応残存物が放射性標識化合物の合成プロセスに混入する、所謂コンタミネーションを高い精度で防ぐことができる。
上記実施形態及び実施例は以下の技術思想を包含するものである。
(1) 化学構造の異なる複数の放射性標識化合物の合成に使用される多剤合成装置であって、
前記放射性標識化合物の合成過程で用いられる液体をそれぞれ保持する複数の液体保持部と、
前記液体保持部に保持される液体が導入されて、前記液体を反応させる反応器と、
前記反応器に気体を供給する気体供給流路と、
前記反応器と前記反応器内の気体を吸引する吸引装置とを接続し、前記反応器から前記気体を前記吸引装置に導く排気流路と、
前記気体供給流路上に設けられ、前記反応器から前記気体供給流路に向かう気体の流れを遮断する供給用逆止弁部と、
前記排気流路上に設けられ、前記排気流路から前記反応器に向かう気体の流れを遮断する排気用逆止弁部と、を備えることを特徴とする、多剤合成装置。
(2) 前記供給用逆止弁部及び前記排気用逆止弁部の少なくとも一方は、逆止弁と、当該逆止弁を着脱可能なコネクタと、を有する、(1)の多剤合成装置。
(3) 少なくとも前記液体保持部が収容される収容部を有し、前記供給用逆止弁部及び前記排気用逆止弁部の少なくとも一方は、前記収容部の外部に配置される、(1)または(2)の多剤合成装置。
(4)前記気体供給流路及び前記排気流路が共有されずに別々に設置されている、(1)乃至(3)のいずれか一つの多剤合成装置。
(5) 前記供給用逆止弁部は、前記気体供給流路上にあって前記反応器と前記反応器に隣接する弁体との間に設けられる、(1)から(4)のいずれか1つの多剤合成装置。
(6) 前記排気用逆止弁部は、前記排気流路上にあって前記反応器と前記反応器に隣接する弁体との間に設けられる、(1)から(5)のいずれか1つの多剤合成装置。
1・・・真空ポンプ
10・・・陰イオン交換カラム
20・・・捕集器具
31・・・供給用逆止弁部
32・・・排気用逆止弁部
40・・・モジュール
51、52、53・・・バルブ
54・・・電磁弁
55・・・気体供給流路
56、57、58・・・流路
59・・・排気流路
60・・・流路カートリッジ
61・・・液溜
62a〜62l、81・・・三方活栓
63・・・シリンジ
65、66、67・・・流路
68・・・マニホールド
69・・・圧力計
71・・・バルブ
82・・・カラム管
83・・・フィルタ
84・・・保持部
100・・・多剤合成装置
101・・・反応器
102・・・ターゲット水回収バイアル
103・・・廃液トラップバイアル
104・・・製品回収バイアル
105・・・ガス供給部
106・・・廃ガス処理部
107・・・ターゲット回収液供給部
108・・・反応部
110・・・製品回収部
111・・・加熱器
311、321・・・逆止弁
312、322、323・・・変換コネクタ
400・・・筐体

Claims (4)

  1. 化学構造の異なる複数の放射性標識化合物の合成に使用される多剤合成装置であって、
    前記放射性標識化合物の合成過程で用いられる液体をそれぞれ保持する複数の液体保持部と、
    前記液体保持部に保持される液体が導入されて、前記液体を反応させる反応器と、
    前記反応器に気体を供給する気体供給流路と、
    前記反応器と前記反応器内の気体を吸引する吸引装置とを接続し、前記反応器から前記気体を前記吸引装置に導く排気流路と、
    前記気体供給流路上に設けられ、前記反応器から前記気体供給流路に向かう気体の流れを遮断する供給用逆止弁部と、
    前記排気流路上に設けられ、前記排気流路から前記反応器に向かう気体の流れを遮断する排気用逆止弁部と、を備えることを特徴とする、多剤合成装置。
  2. 前記供給用逆止弁部及び前記排気用逆止弁部の少なくとも一方は、逆止弁と、当該逆止弁を着脱可能なコネクタと、を有する、請求項1に記載の多剤合成装置。
  3. 少なくとも前記液体保持部が収容される収容部を有し、前記供給用逆止弁部及び前記排気用逆止弁部の少なくとも一方は、前記収容部の外部に配置される、請求項1または2に記載の多剤合成装置。
  4. 前記気体供給流路及び前記排気流路が共有されずに別々に設置されている、請求項1乃至3いずれか一項に記載の多剤合成装置。
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