JP2008008415A - 流量制御弁 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】樹脂で形成されたボディ部11に設けられた第1流路13と、第1流路13に接続する弁孔13aと、弁孔13aの周囲を囲んで設けられた弁座15と、弁座15の周囲に設けられた弁室16と、弁室16と接続する第2流路14と、弁室16に流入する流量を調整する流量調節ロッド23を備え、流量を制御する流量制御弁10において、流量調節ロッド23を調節することで弁体12の開度を変化させて流量を調節し、弁座15は、弁孔13aの外周部分に、弁体12が弁座15に当接した際に弁孔13aが縮径方向に変形することを防止する環状凹部11aを有していること。
【選択図】図1
Description
微少量の薬液供給が要求される背景には、ウェハ上に膜状に薬品を塗布するために、薬液を少量滴下して遠心力等で広げるなどの技術が発達してきたことや、使用される薬品が特殊化して高価なものを必要とするため、無駄に消費したくない等の理由が挙げられる。
したがって、特に半導体製造工程などで微少量の薬液を正確に供給する技術は必要とされており、このような技術は、従来から様々なものが考案されている。例えば、特許文献1乃至特許文献4にも、微少流量を制御する弁に関する技術が紹介されている。
流量制御部には、調整ネジが接続されたニードル状の弁体が備えられ、調整ネジによってニードルの位置を上下させることで、流路の開口部にニードル状の弁体を差し込み、開口面積を変え、流量を調整できる構造となっている。
一方、流体遮断部は、ニードルの外周に円環状に設けられ、エアで駆動するピストンに連動して弁座に当接又は離間させることで、流体を制御する構造となっている。
1つの弁本体で、流量制御部と流体遮断部を備えているために比較的コンパクトに構成可能である。
流体遮断弁は、エアで駆動するピストンに接続された弁体が、弁座に当接又は離間することで、流体を制御する構造となっている。
流量制御弁は、ニードル状の弁体を開口部に差し込む構成となっており、特許文献1と同様に流量を調整できるようになっている。
このうち、流量調整機能を備えた開閉弁は、エアで駆動するピストンに接続されたフラット形状の弁体を弁座に当接離間させて、流体を遮断、連通する構造となっており、この弁体に調整ネジを備えることで、弁座の開度を調整できるような構造になっている。
この構成の開閉弁は一般的であり、複雑な加工が必要ではないので、弁体のコストを下げることができる。
流量を調整するための弁体はテーパ状になっており、流路の開口部にこのテーパ状突起を差し込むことで、流量の調整が可能となっている。テーパ状突起には、調整用のネジが備えられていて、調整はネジで行うことになる。
また、テーパ状突起の周囲には、円環状の凸部が設けられており、ネジを締め切ることで、流体を遮断することが可能である。
調整用の弁体がニードル状である場合、開口部の縁と接触することでパーティクルを発生する虞があるが、このように外周部に円環状の凸部を設け、ストッパとして使用することで、流体の遮断機能を得ると共に、テーパ状突起の変形を防止することを可能としている。
(1)弁本体が大きくなる。
特許文献2に示したような流量制御弁と流体遮断弁が別々に設けられて別に制御される場合は、弁自体が大きくなるという問題がある。
これは特許文献1についても同じことが言える。特許文献1の流量制御弁は、1つの弁本体に流量制御部と流体遮断部を備えているために、特許文献2よりも比較的コンパクトに構成であるが、流量制御部の外周部に流体遮断部を設けているため、外径が大きくなってしまう。
すなわち、特許文献1及び特許文献2のように、流量制御する部分と流体遮断する部分を別々に設けるようにすると、弁本体が大きくなってしまうことになる。弁本体が大きくなると、設備の巨大化に繋がり、配管長が長くなる等、ロスが大きくなる。
一方、特許文献3や特許文献4に示されるように1つの弁体が流量制御機能と流体遮断機能を兼ねていれば、流量制御弁の小型化は可能であるが、流体の遮断を繰り返すと流量安定性が悪化してしまうという問題がある。
これは、弁ボディと弁体に使用している樹脂が、PTFE等のクリープ変形の影響の大きな樹脂であるという点に起因する。
流量制御弁は半導体製造ラインなどに用いることを前提にすると、腐食性の高い薬液を使用する為に、耐食性の良い樹脂を使う必要がある。
現在最も良く用いられているのがPTFE等の樹脂であるが、このPTFE等の樹脂は降伏点以下の応力が与えられたとしても繰り返し応力が与えられることで、クリープ変形という現象によって変形してしまうことが知られている。
このような変化は、微少流量を制御する流量制御弁としては致命的であり、オリフィス径の変化によって、流量が変わってしまうため、供給される薬液の流量に変化が生じることで、不良の原因になってしまうという問題がある。
特許文献3及び特許文献4において、流体遮断機能を使用しなければ、このような問題は起きないが、それでは結果的に特許文献1のように本体とは別に流体遮断弁を必要とするため(1)の問題が解決できなくなってしまう。
(1)樹脂で形成された弁本体に設けられた第1流路と、前記第1流路に接続する弁孔と、前記弁孔の周囲を囲んで設けられた弁座と、前記弁座の周囲に設けられた弁室と、前記弁室と接続する第2流路と、前記弁室に流入する流量を調節する流量調節ロッドを備え、流量を制御する流量制御弁において、前記流量調節ロッドを調節することで弁体の開度を変化させて前記流量を調節し、前記弁座は、前記弁孔の外周部分に、前記弁体が前記弁座に当接した際に前記弁孔が径方向に変形することを防止する、環状凹部を有していることを特徴とする。
(6)(1)乃至(5)のいずれかに記載された流量制御弁において、前記弁座の外周側のテーパ角度を内周側よりも緩やかにし、前記弁座に肉厚を持たせたことを特徴とする。
(1)流量を制御する樹脂性の弁本体を備える流量制御弁において、流量調節ロッドを調節することで弁体の開度を変化させて流量を調節し、弁座は、弁孔の外周部分に、弁体が弁座に当接した際に弁孔が径方向に変形することを防止するための環状凹部を有していることを特徴とする。
弁座に腐食を防ぐためにPTFEやPFA等の樹脂を用いる場合、クリープ変形現象に注意する必要がある。
クリープ変形現象は、樹脂成形品に降伏応力域ではなく弾性域の応力を与え続けることで、徐々に変形していくような現象を言う。このような変形は、与圧が除去されると徐々に元に戻る特性がある。
樹脂製の弁本体を備える流量制御弁においても、弁体が弁座に当接する際に弁座に与える応力が、繰り返し与えられることで、次第に弁座に圧縮方向のクリープ変形現象による変形が発生する。このクリープ変形現象は弁孔の内壁面にも及び、径方向への変形となって現れる虞がある。
弁座に与えられた応力は弁本体を伝播するが、流量制御弁のコンパクト化のために弁座と弁孔の距離が近くなると、弁孔の内壁面にまでこの応力の影響が及ぶこととなり、弁孔の壁面では伝播された応力がクリープ変形現象による変形となって現れる。
しかし、環状凹部を弁座に設けることで、環状凹部によって弁座が空間的に切り取られ、弁座に加えられた応力の影響が弁孔の内壁面にまで伝播することを抑制することが可能となる。この結果は、後述の図5に示すシミュレーションの結果が示す通りであり、環状凹部を設けることで、応力が伝播する方向を逸らし、伝播距離を伸ばすことで、弁孔の縮径方向へのクリープ変形現象を抑制することができる。
また、弁座に付勢される応力によって、場合によっては弁孔の拡径方向への変形も考えられ、特に弁孔の縁部分の径が拡大すると流量が変化してしまうことも考えられるが、このようなクリープ変形現象も抑制が期待できる。
したがって、本発明によってこのような応力による弁孔の径方向の変化の影響を回避できることは流量安定性の向上に繋がる。また、流量調節部と流体遮断部の機構を分離する必要がなくなるため、流量制御弁の弁本体を小さくすることができ、設備の縮小に貢献できる。
つまり、本発明によりコンパクトで流量安定性の高い流量制御弁の提供が可能となる。
そして、θ2<θ1及びθ1<θ3とすることで環状凹部を形成し、弁座に加えられた応力の伝播する方向を逸らし、クリープ変形現象による弁孔の内壁面に変形が生じることを抑制できる。特にθ2の角度が小さくなれば、この抑制効果はより大きくなる。
これは、(2)で前述した通りθ2の値は小さい方が、応力の伝播方向を逸らす効果が高くなるので、(3)の構成を採れば(2)の効果をより確実に得ることができるからである。
これは、弁体が弁座に加える加重が一定量であるので、弁座の潰れ量は一定の範囲を超えると安定する傾向にあり、その関係を利用して使用者が流体制御弁を使用する際の弁孔の縁部と円錐状突起との距離が予測できるためである。そこで、工場での調整時には弁座の潰れシロを見越して、弁体の弁座に対する高さを設定してやることで、使用中に流量の変化が起きにくくすることができる。
また、弁座が変形した状態でも円錐状突起と弁孔の縁部が接触しないように設定されるために、流量の変化やパーティクルの発生を防ぐことが可能となる。
このようにして、流量安定性を確保することが可能となる。
弁体と流量調節部が一体となっているため、弁座が潰れて距離が変化すると、調節部による微少調節量が変化してしまうこととなるが、弁座が潰れにくくなり、弁座の倒れ込みも防止できることで、このような流量の変化を防止することができる。
(第1実施例)
図1に、第1実施例の流量制御弁が開状態である断面図を示す。
流量制御弁10は、図1に示すように、ボディ部11、機構部20からなる。ボディ部11はPFA等の樹脂で作られており、耐薬品性に優れている。
ボディ部11には、第1流路13、第2流路14、弁座15、及び弁室16が設けられている。第1流路13は、弁孔13aを介して弁室16に接続され、弁室16に連通する第2流路14に接続される構成となっており、薬液などの流体を流通させる。
第1流路13を内部に有する筒状部17の頂部には、弁孔13aを囲むように円環状に弁座15が形成されている。
弁孔13aと弁座15を接続する稜線部分には、環状凹部11aを備えている。この環状凹部11aは、弁孔13aの中心線を通るようにボディ部11を切断した場合、図1に示すように、弁孔13aの中心線と平行な部分と、弁孔13aの中心線と直角な部分から成る。つまり、弁座15の一部に設けられた環状凹部11aは、弁孔13aと弁座15を繋ぐ直線を直角に切り取った形で構成されている。
図1では、流量制御弁10はノーマルクローズタイプの単動式駆動機構を備えているが、ノーマルオープンタイプでも、復動式でも適用可能であることは言うまでもない。
第1実施例を示す図1の流量制御弁10は、操作ポート26に操作エアが供給されると上昇するピストン22が備えられており、ピストン22には、ピストン22の外周とアクチュエータボディ21との間にパッキンを備える他、ピストン22の上部に第1スプリング24と第2スプリング25という2種類のばねを備えている。
第1スプリング24は、操作ポート26から操作エアが供給されなくなった時に、ピストン22を流量制御弁10の図1下側に移動させる役割を果たしている。
一方、第2スプリング25は、流量調節ロッド23とピストン22の間のガタを無くすために、一端を流量調節ロッド23に他端をピストン22に接するように備えられている。この第2スプリング25は、第1スプリング24よりもばね荷重が低いものを選択している。
図2に、図1の弁座周りを拡大した弁閉時の詳細図を示す。また、図3には、図1の弁座周りを拡大した弁開時の詳細図を示す。
弁体12は、PTFE等の樹脂で形成されており、中央部にニードル12a及び、その周囲にシール部12b、及びダイヤフラム膜部12cを備えている。この弁体12は弁体保持部18に取り付けられ、ピストン22の動作に合わせて上下する。
弁体12の備えるニードル12aは円錐形状をしており、図2に示すように、弁孔13aの開口部分に挿入される。そして、弁孔縁部13bとニードル12aの隙間によって流量が調整されることになる。なお、このニードル12aはニードル12aの開口部よりも根本の部分が太くなっている。このことにより、弁孔縁部13bとニードル12aの隙間を極力狭くすることができ、微少流量の調整を可能としている。
一方、シール部12bはニードル12aの周囲に形成され、図2に示すように弁座15に当接する。このシール部12bは弁座15に当接した際に、弁体保持部18に後ろからバックアップされ、弁体保持部18と弁座15でシール部12bを挟んだ状態となる。弁体保持部18は例えばステンレス鋼や弁体12よりも硬度の高い例えばPPS等の樹脂で形成されており、シール部12bをバックアップできるようになっている。また、シール部12bは薄く構成されている。
前述したように、機構部20は操作エアによってピストン22を上下させる機能を備えており、操作ポート26に操作エアを供給することで、ピストン22を抑えている第1スプリング24及び第2スプリング25の反力に打ち勝って、ピストン22は図1の上側に上昇する。この際、微細ながら重力の影響もあるか、重力に対して第1スプリング24及びつまみ28より供給される操作エアの圧力は十分に大きく、無視しうるものであるため、流量制御弁10の取り付け方向については制限されるものではない。
このようにしてピストン22が図1の上側に上昇すると、アクチュエータボディ21に備えるストッパ又は流量調節ロッド23の下端にピストン22の上端が当たり、その動作は停止する。なお、第1スプリング24及び第2スプリング25が備えられる空間に溜まっていた空気は、排気ポート27から適宜排出されるものとする。
ピストン22が上昇すると、ピストン22に接続されている弁体保持部18も上昇し、図1及び図3に示すように、弁開状態となる。すなわち、弁座15とシール部12bが離間し、第1流路13と第2流路14が弁孔13a及び弁室16を介して連通するので、流体が、第1流路13から第2流路14を通過することができるようになる。
つまみ28を回転させることで、流量調節ロッド23のアクチュエータボディ21に対する入り込み量を変更することができるため、ピストン22の上下する高さを変更が可能で、それにしたがい弁体12の上昇位置の変更が可能となる。
なお、流量調節ロッド23とピストン22の間に備えられる第2スプリング25の働きによって、流量調節ロッド23とピストン22の間のガタを無くしている。よって、流量調節ロッド23とピストン22は直接的に結合される必要がなく、複雑な機構を必要としないでガタを無くすことができる。
具体的には、図2及び図3に示されるように、流量制御弁10を流れる液体の流量は、弁孔縁部13bの開口面積から、ニードル12aの先端を弁孔縁部13bが構成する平面で切り取ったときのニードル12aの面積を差し引いたドーナツ状の面積で決定される。
したがって、ニードル12aの弁孔13aに対する入り込み量が増えれば増えるほど、即ち、弁体12の開度が流量調節ロッド23によって規制され、上昇位置が下がるほど、流量は減少することになる。
そして、ピストン22の下降に伴い、弁体12も下降して、シール部12bと弁座15は当接し、第1流路13から第2流路14を流通していた流体は遮断される。
この弁閉状態の弁体12の様子を示したのが図2であり、弁閉状態では、シール部12bは弁座15に当接し、若干シール部12bが弁座15を押し潰すような形で完全に流体を遮断する。
このとき、ニードル12aと弁孔縁部13bはギリギリ接触しない位置に設定されている。これは、弁孔縁部13bにニードル12aが接触してしまうと、弁孔縁部13b又はニードル12aに微細な変形が出るために、流量が変化してしまう他、パーティクル発生の原因ともなり、好ましくないためである。
図4は、流量制御弁の弁閉時における弁座の変形と時間の関係を示したグラフを示す。縦軸には弁座15の潰れ方向の変形量(mm)を示し、横軸には時間(sec)を示している。弁座15の潰れ方向の変形量は、弁座15に弁体12が連続的に当接している状態での数値であるが、図4に示すように、2000秒、つまり30分程度経過すると、0.017mm程度潰れて、以降はその状態を維持している様子が分かる。
なお、この変形はクリープ変形現象であって塑性変形ではないので、除荷してやれば徐々に弁座15は基の状態に復元していくが、第1実施例の流量制御弁10はノーマルクローズタイプであるため、弁開状態にある時間はさほど多くない。したがって、この状態は使用中も維持されるものと考えられる。
したがって、30分程度で状態が安定するため、出荷後、使用者が流量制御弁10を設備に組み込んで使用する段階では、常に変形状態で使用されるものと考えられるので、工場での調整時には、この変形量を見込んで、ニードル12aと弁孔縁部13bの距離を設定してやる必要がある。
なお、この変形量は第1スプリング24のバネ定数と弁体12の材質及び弁座15の材質によっても左右され、またそれらの大きさや形状によっても左右されるため、それぞれを考慮した上で決定すべきである。
また、流量制御弁10がノーマルオープンであったり、復動式であったりする場合には、図4をそのまま適用せずに、適宜考慮する必要がある。
図5に、図2をモデル化して応力解析を行った様子を示す。
また、これと比較のために、図13及び図14に図2及び図3に対応する環状凹部を備えていない流量制御弁の弁開時及び弁閉時の詳細図と、図15に図13をモデル化して応力解析を行った様子を示す。
まず、図13及び図14について説明する。図面では、第1実施例の流量弁と対応する部分は同じ記号を用いている。
図13及び図14に示される詳細図は、第1実施例の流量制御弁10とほぼ構成は同じであるが、弁体12が備えるシール部12bの厚みや、筒状部17の頂部に備える弁座15の形状、及び環状凹部11aを備えていない点で異なる。その他の部分は、第1実施例で示した流量制御弁10の構成に類似しているが、同条件での解析が可能であるように設定しているため、ここではその点については言及しない。
この図13をモデルにして解析した結果が図15であり、図5に対応する。
すなわち、図5と図15の違いは、弁座15に環状凹部11aが備えられるか否かという点と、弁座15の断面形状の2点が異なる。
そして、応力の分布に関しては、区別しやすいように第1領域a、第2領域b、第3領域c、第4領域dの4段階で示している。第1領域aはほぼ無負荷状態、第2領域bは応力の影響がある領域で、微小量だが変形する可能性のある領域、第3領域cは第2領域bよりも応力の強く働いている領域で、第4領域dは更に強い応力が働いている領域を示している。
なお、最も強い応力の働いている第4領域dにあっても、弁体12及び弁座15の素材の塑性変形域にまでは達していない状態に設定されている。
ただし、図13に比べて第1実施例の図2に示す弁座15の方が、頂部からの角度が大きくなっており、変形しにくくなっている影響で、図15では、シール部12bと弁座15の接触部分は、円形に応力の影響の少ない部分ができており、その周りを囲むように環状に第4領域dが形成されていることが分かる。これは、特許文献2乃至特許文献4でも同様の応力状態になっていると考えられる。
つまり、図15が示すような、実施の形態を持つ流量制御弁10の場合、微小ながらも弁孔13aの縮径方向に変形する可能性があることを示している。この変形はクリープ変形現象であるので、弁座15から弁体12が離間したとしても、その形状は保持される。
一方の図5に示す第1実施例の弁孔13aの内壁には、第2領域bは及ばずに第1領域aに含まれていることがわかる。よって、変形等によって、弁孔13aの縮径方向の変化の虞はないことがわかる。
この結果は、シール部12bと弁座15の接触部が、弁孔縁部13bから離れていることも少なからず影響を与えているが、弁座15に環状凹部11aを設けることによって、弁座15の一部が切り取られ、固体中を伝播する応力は、環状凹部11aの存在によってその伝達する方向が逸らされて、かつ、弁座15と弁孔縁部13bとを結ぶ稜線の長さは、弁座15と弁孔縁部13bを直線で結んだ場合よりも長くなることから、弁孔13aの内壁面まで届きづらくなっていると考えられる。
このように、弁座15に環状凹部11aを設けることで、弁孔13aの縮径方向へのクリープ変形現象による変形を抑制することができるため、微少流量域での流量変化を抑えることが可能である。
また、流量制御部と流量遮断部の駆動機構を共有しているので、構造が単純であり、コストを下げることにも貢献している。
また、弁座15の形状について、図13及び図14に示す従来の流量制御弁10よりも、図2及び図3の第1実施例の流量制御弁10の方が、弁座15の外周側の角度が大きくしてあることで、弁座15自体が潰れにくくなっている。さらに、外周側の角度が大きいことで、弁座15が潰れて弁孔13a側へ倒れ込むことも防止できる。
この弁座15の外周側の角度を大きくする目的から考えれば、内周側のテーパの角度も同様に大きくすることで効果はあるが、弁孔縁部13bと弁座15の距離が相対的に長くなることになるので、結果的に流量制御弁10が大きくなってしまい、コンパクト化に反することとなる。従って、第1実施例では弁座15の内周側はテーパの角度を大きくせず、外周側のテーパの角度を大きくしている。
この結果、弁座15のクリープ変形による圧縮側への変形量を抑えて、ニードル12aと弁孔縁部13bの距離の変化を抑え、弁座15が内側に倒れ込むことによる、弁孔13aの縮径方向の変形を抑えることができる。
また、ピストン22と流量調節ロッド23の間に備える第2スプリング25についても、従来は備えられていなかったが、流量調節ロッド23を固定するためのロックナットを締めた際に、流量調節ロッド23の外側に切られているネジのガタ分だけバックラッシが発生し、位置がずれてしまうことがある。このため、第2スプリング25によって、常に一定方向に付勢しておくことで、流量調節ロッド23のバックラッシが流量に与える影響を抑える効果がある。
第1実施例の流量制御弁10によれば、これらの影響を抑え流量安定性を確保することが可能である。
また、図4に示したグラフの結果に基づいて、ニードル12aと弁孔縁部13bの距離が設定されるために、工場での調整時に予定された距離で使用時も使用することが可能で、流量を適正に調整することが可能になる。
図6に、流量制御弁の弁閉時における弁座の潰れシロを示す部分拡大図を示している。
弁座15は、図4に示したように潰れシロaだけ潰れることで、弁座15に弁体12が当接している際のニードル12aと弁孔縁部13bの流量調整隙間bが近くなってしまう。
このように、弁体12と弁座15の相対位置が適正な位置に調整して工場出荷されないと、弁座15が図4に示したような変形を起こすことで、ニードル12aと弁孔縁部13bの距離が縮まることとなる。
ニードル12aと弁孔縁部13bとの距離である流量調整隙間bは、微少流量を制御するために、もともと当接するか、当接しないかというギリギリのところを狙って設定される。このため、弁座15の変形量によっては、ニードル12aと弁孔縁部13bが使用中に接触してしまい、結果的に流量が狂ってしまうという問題を発生したり、パーティクルを発生したりするという問題を引き起こしかねない。
したがって、工場出荷時に弁座15の潰れシロaを予測して弁体12と弁座15の相対位置を決定しておくことは重要である。
(1)樹脂で形成されたボディ部11に設けられた第1流路13と、第1流路13に接続する弁孔13aと、弁孔13aの周囲を囲んで設けられた弁座15と、弁座15の周囲に設けられた弁室16と、弁室16と接続する第2流路14と、弁室16に流入する流量を調整する流量調節ロッド23を備え、流量を制御する流量制御弁10において、流量調節ロッド23を調節することで弁体12の開度を変化させて流量を調節し、弁座15は、弁孔13aの外周部分に、弁体12が弁座15に当接した際に弁孔13aが径方向に変形することを防止する、環状凹部11aを有していることを特徴とする。
樹脂製のボディ部11を備える流量制御弁10においても、弁体12が弁座15に当接する際に弁座15に与える応力が、繰り返し与えられることで、次第に弁座15に圧縮方向のクリープ変形現象による変形が発生する。このクリープ変形現象は弁孔13aの内壁面にも及び、縮径方向への変形となって現れる。
弁座15に与えられた応力はボディ部11を伝播するが、流量制御弁10のコンパクト化のために弁座15と弁孔13aの距離が近くなると、弁孔13aの内壁面にまでこの応力の影響が及ぶこととなり、弁孔13aの壁面では伝播された応力が開放されてクリープ変形現象による変形となって現れる。
しかし、環状凹部11aを弁座15に設けることで、環状凹部11aによって弁座15が空間的に切り取られ、弁座15に加えられた応力の影響が弁孔13aの内壁面にまで伝播することを抑制することが可能となる。この結果は、後述の図5に示すシミュレーションの結果が示す通りであり、環状凹部11aを設けることで、応力が伝播する方向を逸らし、伝播距離を伸ばすことで、弁孔13aの縮径方向へのクリープ変形現象を抑制することができる。
また、弁座15に付勢される応力によって、場合によっては弁孔13aの拡径方向への変形も考えられ、特に弁孔縁部13bの径が拡大すると流量が変化してしまうことも考えられるが、このようなクリープ変形現象も抑制が期待できる。
したがって、本発明によってこのような応力による弁孔13aの径方向の変化の影響を回避できることは流量安定性の向上に繋がる。また、流量調節部と流体遮断部の機構を分離する必要がなくなるため、流量制御弁10のボディ部11及び機構部20を小さくすることができ、設備の縮小に貢献できる。
そして、流量調節部と流体遮断部の機構を別にしたことで、例えば特許文献1等のように構造が複雑になるようなこともない。
そして、θ2<θ1及びθ1<θ3とすることで環状凹部11aを形成し、弁座15に加えられた応力の伝播する方向を逸らし、クリープ変形現象による弁孔13aの内壁面に変形が生じることを抑制できる。特にθ2の角度が小さくなれば、この抑制効果はより大きくなる。
弁座15と弁体12の当接部から弁孔縁部13bまでを結ぶ稜線部に、中心線と直交する部分と、中心線と平行な部分とで環状凹部11aを構成するということは、即ち(2)で示すθ2=0°、θ3=90°とすることを意味する。そして、(2)で前述した通りθ2の値は小さい方が、応力の伝播方向を逸らす効果が高くなるので、(3)の構成を採れば、(2)の効果をより確実に得ることができる。
このように、ニードル12aを弁孔13aに挿入することで流量を調整する方式を採用することで、微少量の設定を容易にすることが可能となる。
このため、使用者が流量制御弁10を設備に組み込んで使用する際には、弁座15が一定量潰れ、通常の使用状態ではそれ以上変形しない状態にあるので、ニードル12aと弁孔縁部13bとの距離が変化せず、時間経過とともに流量の変化が起きにくくなる。
これは、弁体12が弁座15に加える加重が一定量であるので、弁座15の潰れ量は一定の範囲を超えると安定する傾向にあり、その関係を利用して使用者が使用する際の弁孔縁部13bとニードル12aとの距離が予測できるためである。そこで、制作時には弁座15の潰れシロを見越して弁体12の高さを設定してやることで、使用中に流量の変化が起きにくくすることができる。
また、弁座15が変形した状態でもニードル12aと弁孔縁部13bが接触しないように設定されるために、流量の変化やパーティクルの発生を防ぐことが可能となる。
このようにして、流量制御弁10の流量安定性を確保することが可能となる。
このため、弁座15に弁体12が当接した際に、弁座15部分が潰れる量が少なくなる。また、弁座15の外周側を厚くすることで内側への倒れ込みを防止することが可能となる。
弁体12と流量調節部が一体となっているため、弁座15が潰れて距離が変化すると、流量調節ロッド23による微少調節量が変化してしまうこととなるが、弁座15が潰れにくくなり、弁座15の倒れ込みも防止できることで、このような流量の変化を防止することができる。
このため、流量制御弁10の微少流量の調整において、流量の誤差を最小限に抑えることができる。
次に、本発明の第2実施例について説明を行う。
第2実施例の構成は、第1実施例とほぼ同じであるので、構成の異なる部分だけ説明を行う。
第1実施例と異なるのは、環状凹部11aの形状である。図7及び図8にその様子を示す。
図7は、第2実施例の流量制御弁の弁閉時における弁座周辺の断面詳細図である。また、図8は、第2実施例の流量制御弁の弁開時における弁座周辺の断面詳細図である。
図7及び図8に示すように、環状凹部11aの形状は、第1実施例に示したように弁座15を直角にえぐる形状ではなく、斜めにカットした形状となっている。
具体的には、弁座15の頂部と弁孔縁部13bを結ぶ直線と、弁孔13aの中心線がなす角度をθ1、環状凹部11aの弁座15側の縁から伸びる稜線と、弁孔13aの中心線とがなす角度をθ2、環状凹部11aの弁孔縁部13b側の縁から伸びる稜線と、弁孔13aの中心線とがなす角度をθ3とすると、θ1<θ2でかつθ2<θ3となるような稜線で、環状凹部11aが構成されている。なお、ここでは環状凹部11aの弁孔縁部13b側の縁は、弁孔縁部13bと同一である。
なお、第2実施例では、θ1は50°、θ2は30°、θ3は60°としている。
また、図7及び図8では、図2及び図3に示したように、ニードル12aと弁孔縁部13bが接触しているように描かれているが、実際には図6に示したように流量調整隙間bが設けられている。
第2実施例の環状凹部11aは、第1実施例の環状凹部11a同様に、弁座15に設けられることで、弁体12が弁座15に当接した時に発生する応力が引き起こす、クリープ変形現象を抑制することが可能である。
これは、図5に示された応力解析の結果のように、弁座15を起点として発生した応力が、環状凹部11aが設けられることで、弁孔13aの内壁面に到達しにくくなっているためである。つまり、環状凹部11aを設けることにより、応力の伝播する方向を逸らすことが可能で、弁座15から弁孔縁部13bまでの稜線の距離が、直線で結ぶ場合よりも長くなることから、伝播する距離も増えるため、弁孔13aの内壁面に応力の影響が及びにくくなるからである。
この効果は、θ2の値が小さくなるほど効果が高くなる。θ2が負の値をとる場合も有効であるが、加工が難しくなる他、液溜まり等の原因になりやすいので、θ2が0の値に近づいた方が良いと思われる。
しかし、流量制御弁10を流通する流量や第1スプリング24に設定されている圧力が第1実施例の形態の環状凹部11aを採用するほど強くない場合は、第2実施例のようにθ2に角度を付けてあったとしても、第1実施例と同様に弁孔13aの縮径方向への変形を抑える効果がある。
そして、環状凹部11aが鋭角に設定されていない分、液溜まりや乱流を発生しにくくする効果が得られる。
したがって、流量制御弁10を流れる流体の流速、第1スプリング24に設定されるバネ定数等によって第1実施例の環状凹部11aの形状とするのか、第2実施例の環状凹部11aの形状とするのか、適宜変更すればよい。
次に、本発明の第3実施例について説明を行う。
第3実施例の構成は、第1実施例とほぼ同じであるので、構成の異なる部分だけ説明を行う。図9及び図10にその様子を示す。
図9は、第3実施例の流量制御弁の弁閉時における弁座付近の断面詳細図である。また、図10は、第3実施例の流量制御弁の弁開時における弁座付近の断面詳細図である。
第1実施例と異なるのは、弁体12に備えられるニードル12aの形状である。第3実施例のニードル12aは、円筒形状となっており、先端にテーパ面を備えていて、流量調整が可能となっている。
すなわち、ニードル12aは円筒部分12aaと、テーパ部分12abから構成されている。また、円筒部分12aaは、弁孔13aよりも細くなっている。
第3実施例の作用効果は、第1実施例の作用効果と基本的に同じであるが、異なる部分だけ説明する。
第3実施例のニードル12aは、円筒部分12aaとテーパ部分12abから成ることで、テーパ部分12abで流量の調整を行うことができる。また、弁孔13aよりも細い円筒部分12aaを備えることで、弁体12はシール部12b以外で弁座15に接触することがない。
第1実施例の方法でも弁座15とシール部12b以外の部分では、基本的に接触はしないが、弁座15が予定以上に潰れてしまうと、ニードル12aと弁孔縁部13bが接触してしまうことがある。ニードル12aと弁孔縁部13bの接触はパーティクルの発生に繋がる他、調整する流量が変化してしまうことがある。
そこで、場合によっては、図9及び図10に示すように、ニードル12aを弁孔13aの内径よりも細い円筒部分12aaと、テーパ部分12abから構成することで、第1実施例と同等の効果を得ると共に、バーティクル発生の虞を防ぐことができる。
次に、本発明の第4実施例について説明を行う。
第4実施例の構成は、第1実施例とほぼ同じであるので、構成の異なる部分だけ説明を行う。図11にその様子を示す。
図11は、第4実施例の流量制御弁の弁閉時における弁座付近の断面詳細図である。
第1実施例と異なるのは、弁体12に備えられるシール突起12dによって、弁座15とシールする点と、弁座15側がフラットになっている点である。
即ち、弁体12側と弁座15側と、凸になる部分が第1実施例と逆となる構成となっている。
なお、図11では、図2及び図3に示したように、ニードル12aと弁孔縁部13bが接触しているように描かれているが、実際には図6に示したように流量調整隙間bが設けられている。
第4実施例の作用効果は、第1実施例の作用効果と基本的に同じであるが、異なる部分だけ説明する。
第4実施例のシール突起12dは、流量制御弁10の弁閉時において、弁座15と当接してシールを行う。この際に、シール突起12d側を突起状にして潰れやすくすることで、弁座15側のクリープ変形現象を抑制する効果がある。もっともシール突起12d側の変位量を見込んで、ニードル12aと弁孔縁部13bの距離を設定してやる必要がある点は第1実施例と同様である。
次に、第5実施例について説明を行う。
第5実施例の構成は、第1実施例とほぼ同じであるので、構成の異なる部分だけ説明を行う。図12にその様子を示す。
図12は、第5実施例の流量制御弁の弁閉時における弁座付近の断面詳細図である。
第1実施例と異なるのは、弁孔縁部13bの部分にテーパが設けてある点である。
第5実施例の作用効果は、第1実施例の作用効果と基本的に同じであるが、このように、弁孔縁部13bにニードル12aと同じ傾斜角のテーパを設けることで、第1実施例に示した効果の他に、万が一、ニードル12aが弁孔縁部13bに接触したとしても、お互いが変形しにくくなるという効果が得られる。
ることなく、色々な応用が可能である。
例えば、前述した通り流量制御弁10の材質をPTFEやPFA等と例示しているが、薬液に対して耐食性の強い樹脂であれば、これに限らず発明の趣旨を逸脱しない範囲で適用可能である。
また、第1実施例乃至第5実施例では、ノーマルクローズタイプのエアオペレートタイプの流量制御弁について説明しているが、手動弁や、電磁弁、モータ駆動式の弁でも適用可能であるので、適宜変更することを妨げない。
また、第2実施例においては、弁座15の頂部から弁孔縁部13bまでは2つの線分で稜線が構成されているが、接続部分の角をR処理する等、環状凹部11aを円弧状に構成しても同等の効果が得られる。また、3つ以上の線分で稜線を構成しても構わない。つまりθ2の値がθ1の値より小さく、θ3の値がθ1の値よりも大きくなれば良い。
11 ボディ部
11a 環状凹部
12 弁体
12a ニードル状突起
12b シール部
12c ダイヤフラム膜部
13 第1流路
13a 弁孔
14 第2流路
15 弁座
16 弁室
17 筒状体
20 機構部
21 アクチュエータボディ
22 ピストン
23 流量調節ロッド
24 第1スプリング
25 第2スプリング
26 操作ポート
27 排気ポート
28 つまみ
Claims (7)
- 樹脂で形成された弁本体に設けられた第1流路と、前記第1流路に接続する弁孔と、前記弁孔の周囲を囲んで設けられた弁座と、前記弁座の周囲に設けられた弁室と、前記弁室と接続する第2流路と、前記弁室に流入する流量を調節する流量調節ロッドを備え、流量を制御する流量制御弁において、
前記流量調節ロッドを調節することで弁体の開度を変化させて前記流量を調節し、
前記弁座は、前記弁孔の外周部分に、前記弁体が前記弁座に当接した際に前記弁孔が径方向に変形することを防止する、環状凹部を有していることを特徴とする流量制御弁。 - 請求項1に記載された流量制御弁において、
前記弁座を、前記弁孔の中心線を通過する断面で切断した際に、
前記弁座と前記弁体の当接部から前記弁孔の縁部までを結ぶ直線と、前記当接部を通過する前記弁孔の中心線と平行な直線とが成す角度をθ1とし、
前記当接部側の前記環状凹部の縁を通過する、前記当接部から前記弁孔の縁部までの稜線の接線と、前記当接部を通過する前記弁孔の中心線と平行な直線とが成す角度をθ2とし、
前記弁孔の縁部側の前記環状凹部の縁を通過する、前記稜線の接線と、前記弁孔の中心線と平行な直線とが成す角度をθ3とした場合、
θ2の値がθ1の値より小さく、θ3の値がθ1の値よりも大きくなることを特徴とする流量制御弁。 - 請求項1又は請求項2に記載された流量制御弁において、
前記弁座を、前記弁孔の中心線を通過する断面で切断した際に、
前記弁座と前記弁体の当接部から前記弁孔の縁部までを結ぶ稜線部に、前記中心線と直交する部分と、前記中心線と平行な部分とで前記環状凹部を構成することを特徴とする流量制御弁。 - 請求項1乃至請求項3のいずれかに記載された流量制御弁において、
前記弁体に円錐状突起と、前記円錐状突起の外周に環状シール部を備え、
前記流量調節ロッドを操作することで、前記弁孔の内部に前記円錐状突起が挿入され、流量の調整が可能であり、
前記環状シール部が前記弁座に当接することで、流体を遮断することを特徴とする流量制御弁。 - 請求項4に記載された流量制御弁において、
前記弁座が前記環状シール部に当接した状態の前記円錐状突起と前記弁孔の縁部との距離が、使用中に前記弁座が変形する高さを想定し、前記円錐状突起と前記弁孔の縁部が、前記弁座の変形後も当接しないよう設定されることを特徴とする流量制御弁。 - 請求項1乃至請求項5のいずれかに記載された流量制御弁において、
前記弁座の外周側のテーパ角度を内周側よりも緩やかにし、前記弁座に肉厚を持たせたことを特徴とする流量制御弁。 - 請求項1乃至請求項6のいずれかに記載された流量制御弁において、
前記流量調節ロッドを弁閉方向に付勢する弾性体を備え、
前記弾性体の復元力によって前記流量調節ロッドに付勢することで、前記流量調節ロッドのバックラッシを吸収することを特徴とする流量制御弁。
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