JP2008007660A - 洗浄剤 - Google Patents

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幸治 川口
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一充 鈴木
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Abstract

【課題】 洗浄性に優れ、かつ金属(特にアルミニウム等)に対する腐蝕性が低い洗浄剤を提供することである。
【解決手段】
アルカリ(A)、親水性有機溶剤(B)及び水(C)からなり、式(1)を満たす洗浄剤を用いる。

αは30℃における電導度(mS/cm)、βはアルカリ価(mgKOH/g)、γは30℃における動粘度(mm2/s)、δは水分(重量%)を表す。
αは3.0〜15.0mS/cmが好ましい。(A)は有機アルカリが好ましい。δは15〜32重量%が好ましい。さらに電導度調整剤(D)を含有することが好ましい。
【選択図】 なし

Description

本発明は、洗浄剤に関する。さらに詳しくは液晶パネルの配向膜の剥離液として好適な洗浄剤に関する。
電子部品用洗浄剤として、ピロリドン、水及びアンモニウム塩(硫酸テトラメチルアンモニウム、硫酸アンモニウム等)からなる洗浄剤が提案されている(特許文献1参照)。また、液晶パネルのポリイミド配向膜剥離用洗浄剤(液晶パネルの製造において、配向膜の塗布、液晶の配向に不具合があった場合、配向膜を剥離して液晶パネルガラス基板を回収するための洗浄剤)として、アルカリ(テトラメチルアンモニウムヒドロキサイド等)及び親水性有機溶剤(ジエチレングリコールモノメチルエーテル等)からなり電導度を調整した洗浄剤が提案されている(特許文献2参照)。
特開平6−306661号公報 特開2006−63201号公報
しかし、従来の洗浄剤は、金属(アルミニウム等)に対して腐食性が高いという問題がある。また、液晶パネルの製造において、熱硬化(硬化温度:220℃)した配向膜を剥離する場合、従来の洗浄剤は洗浄性が悪い(洗浄に長時間必要)という問題がある。
本発明の目的は、洗浄性に優れ、かつ金属(特にアルミニウム等)に対する腐蝕性が低い洗浄剤を提供することである。
本発明者は、電導度(α)、アルカリ価(β)、動粘度(γ)及び水分(δ)が一定の関係になると、金属非腐食性及び洗浄性に優れた洗浄剤が得られることことを見いだし{実施例の欄、図1〜3等を参照}、本発明に到達した。
本発明の洗浄剤の特徴は、アルカリ(A)、親水性有機溶剤(B)及び水(C)からなり、式(1)を満たしてなる点を要旨とする。
αは30℃における電導度(mS/cm)、βはアルカリ価(mgKOH/g)、γは30℃における動粘度(mm2/s)、δは水分(重量%)を表す。
本発明の洗浄剤は、金属に対する腐蝕性が低く、洗浄性に優れている。
アルカリ(A)としては、(A1)金属水酸化物、(A2)金属炭酸塩、(A3)金属リン酸塩、(A4)金属ケイ酸塩、(A5)アンモニア、(A6)有機アルカリ及びこれらの混合物等が含まれる。(A1)〜(A6)の具体例としては、公知のアルカリ(たとえば、特開2004−2778号公報、特開2006−63201号公報)等が挙げられる。
アルカリ(A)として、洗浄性及びリンス性等の観点から、(A1)金属水酸化物{洗浄性等の観点から、アルカリ金属水酸化物が好ましく、さらに好ましくは水酸化ナトリウム及び水酸化カリウムである。}及び(A6)有機アルカリが好ましく、さらに好ましくは(A6)、特に好ましくは(A61)炭素数1〜6のアルキル基を4個有するアンモニウムカチオン、(A62)炭素数1〜6のアルキル基を3個と炭素数7〜24の炭化水素基を1個有するアンモニウムカチオン、(A63)炭素数1〜6のアルキル基を2個と炭素数7〜24の炭化水素基を2個有するアンモニウムカチオン又は(A64)炭素数1〜6のアルキル基を1個と炭素数7〜24の炭化水素基を3個有するアンモニウムカチオンと、ヒドロキシドアニオン(OH-)との塩、次に好ましくは(A61)又は(A62)と、ヒドロキシドアニオンとの塩、次にさらに好ましくは(A61)とヒドロキシドアニオンとの塩、最も好ましくはテトラメチルアンモニウムカチオン又はテトラエチルアンモニウムカチオンとヒドロキシドアニオンとの塩である。
親水性有機溶剤(B)は、20℃において、水100gと有機溶剤3g(10gが好ましく、さらに好ましくは30g、特に好ましくは100g)とを混合した際に均一に混合され界面が観察されない有機溶剤を意味する。
親水性有機溶剤(B)としては、(B1)グリコールのモノ又はジエーテル、(B2)多価水酸基含有化合物のモノ−、ジ−、トリ−又はテトラ−アルキルエーテル、(B3)ピロリドン、(B4)アミド、(B5)オキサゾリジノン、(B6)ニトリル、(B7)ラクトン、(B8)ケトン、(B9)環状エーテル及び(B10)スルホキシドが含まれる。
(B1)グリコールのモノ又はジエーテル、(B2)多価水酸基含有化合物のモノ−、ジ−、トリ−又はテトラ−アルキルエーテル、(B3)ピロリドン、(B4)アミド、(B5)オキサゾリジノン、(B6)ニトリル、(B7)ラクトン、(B8)ケトン及び(B9)環状エーテルとしては、公知の化合物(特開2006−63201号公報等)等が挙げられる。
(B10)スルホキシドとしては、ジメチルスルホキシド、ジエチルスルホキシド及びスルホラン等が挙げられる。
これらのうち、洗浄性等の観点から、(B1)グリコールのモノ又はジエーテル、(B3)ピロリドン、(B4)アミド、(B5)オキサゾリジノン、(B6)ニトリル及び(B7)スルホキシドが好ましく、さらに好ましくは(B1)、特に好ましくは式(4)で示される化合物、最も好ましくはジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテルである。またこれらは混合物として用いてもよい。
なお、式(4)で示される化合物は、特開2006−63201号公報に記載されている式(2)で示される化合物と同じである。
式中、R6は炭素数1〜18のアルキル基、炭素数2〜18のアルケニル基、炭素数6〜24のアリール基又はアルキルアリール基、R7は水素原子、炭素数1〜4のアルキル基又は炭素数1〜4のアシル基、Cは炭素原子、Oは酸素原子、Hは水素原子、mは1〜10(好ましくは1又は2の整数)、nは2〜4の整数(好ましくは2又は3)である。
水(C)としては、水道水、工業用水、地下水、蒸留水、イオン交換水、超純水など特に限定はないが、好ましくはイオン交換水、超純水である。
本発明の洗浄剤は、式(1)を満足し、好ましくは式(2)、さらに好ましくは式(3)を満足する。式を満足すると、洗浄性及び金属非腐食性が良好となる。
αは30℃における電導度(mS/cm)、βはアルカリ価(mgKOH/g)、γは30℃における動粘度(mm2/s)、δは水分(重量%)を表す。
上式を満たすと、金属非腐食性及び洗浄性がさらに良好となる。
30℃における電導度(電気伝導率)(α)は、単位断面積、単位長さあたりの電気抵抗の逆数として表される値であり、JIS K0130−1995「電気伝導率測定方法通則」に準拠して測定される。ただし、測定方式は交流2電極方式であり、測定セルの電極の材質は白金であり、測定セル容器の材質はガラスである。また、30℃における電導度とは、30℃の測定温度で測定した電導度を意味している{温度補償(換算)を行って求めた30℃における電導度ではない}。
本発明の洗浄剤の30℃における電導度(α)(mS/cm)は、3.0〜15.0が好ましく、さらに好ましくは3.5〜14.0、特に好ましくは3.7〜13.0、最も好ましくは4.0〜12.0である。この範囲であると、洗浄性及び金属非腐食性がさらに良好となる。
アルカリ価(β)は、JIS K0400−15−10:1998「水質−アルカリ度の測定−」に準拠して測定されるフェノールフタレインアルカリ度{Ap;フェノールフタレイン指示薬による終点(pH8.3)までの滴定法によって測定される値}を式(5)によって換算される値である。ただし、測定する際には、試料を採取する容器はほうけい酸ガラス製であり試料採取後ただちに測定する。また、測定温度は25℃であり、測定方法は目視法である。
dは測定試料の20℃における比重(JIS K0061:2001に準拠して測定した浮ひょう法による値であり、20℃における試料の密度と20℃における水の密度との比)である。
30℃における動粘度(γ)は、液体に作用したずり応力(剪断応力)とずり速度(剪断速度)の比で求められた粘度をその液体の同一状態(温度、圧力)における密度で除した値であり、JIS K2283:2000「原油及び石油製品−動粘度試験方法及び粘度指数算出方法」に準拠して測定される。ただし、ガラス製毛管式粘度計はウベローデ粘度計を使用する。
本発明の洗浄剤は、30℃において液状であり、透明又は白濁液状のいずれでもよい。本発明の洗浄剤の30℃における動粘度(γ)(mm2/s)は、5〜20が好ましく、洗浄性及びリンス性等の観点から、さらに好ましくは5〜17、特に好ましくは5〜15である。
水分(δ)は、JIS K0068:2001「化学製品の水分測定方法」に準拠して測定される。ただし、測定方法はカールフィッシャー滴定法の容量滴定法である。
アルカリ(A)及び水(C)の含有量を多くすると、上式の第2項の値は大きくなる傾向にあり、一方、親水性有機溶媒(B)の含有量を多くすると、小さくなる傾向にある。
アルカリ(A)の含有量(重量%)は、洗浄性及び金属非腐蝕性等の観点から、アルカリ(A)、親水性有機溶媒(B)及び水(C)の合計重量に基づき、4.00〜14.0が好ましく、さらに好ましくは4.50〜13.5、特に好ましくは5.00〜13.0、最も好ましくは5.50〜12.5である。
親水性有機溶媒(B)の含有量(重量%)は、洗浄性及び金属非腐蝕性等の観点から、アルカリ(A)、親水性有機溶媒(B)及び水(C)の合計重量に基づき、54.0〜71.0が好ましく、さらに好ましくは55.0〜70.5、特に好ましくは56.0〜70.0、最も好ましくは57.0〜69.5である。
水(C)の含有量(重量%)は、洗浄性及び金属非腐蝕性等の観点から、アルカリ(A)、親水性有機溶媒(B)及び水(C)の合計重量に基づき、15.0〜32.0が好ましく、さらに好ましくは16.0〜31.5、特に好ましくは17.0〜31.0、最も好ましくは18.0〜30.5である。
これらの範囲であると、さらに上式を満たしやすくなり、金属非腐食性及び洗浄性がさらに良好となる。
上式の第2項は、アルカリ(A)、親水性有機溶媒(B)及び水の含有量によりコントロールする方法以外に、電導度、アルカリ価、動粘度及び/又は水分の値を以下のように調整すること等によりコントロールできる。
電導度は、アルカリ(A)及び/又は水の含有量を増やす方法、並びに/又は後述する電導度調整剤(C)を添加する方法等により大きくでき、またアルカリ(A)及び/又は水の含有量を減らす方法、並びに/又は後述する電導度調整剤(C)を添加する方法等により小さくすることができる。
アルカリ価は、アルカリ(A)の含有量を増やす方法等により大きくでき、またアルカリ(A)の含有量を減らす方法等により小さくすることができる。
動粘度は、アルカリ(A)の含有量を増やす方法、動粘度の大きな親水性有機溶剤(B)の含有量を増やす方法、並びに/又は動粘度の大きな後述する電導度調整剤(C)を添加する方法等により大きくでき、またアルカリ(A)の含有量を減らす方法、動粘度の大きな親水性有機溶剤(B)の含有量を増やす方法、並びに/又は動粘度の小さな後述する電導度調整剤(C)を添加する方法等により小さくすることができる。
水分は、水の含有量を増やす方法等により大きくでき、また水の含有量を減らす方法等により小さくすることができる。
本発明の洗浄剤には、さらに電導度調整剤(D)を含有できる。含有すると金属非腐食性及び洗浄性がさらに向上するため好ましい。
電導度調整剤(D)としては、公知の化合物(特開2006−63201号公報)等が含まれ、
(D1)水酸基を有する化合物(ただし前記(B1)及び(B2)を除く化合物)
(D2)カルボキシル基を有する化合物
(D3)アミノ基含有化合物(ヒドロキシル基含有アミンを除く)
(D4)アミド基含有化合物{ただし(B4)アミドを除く化合物}
(D5)アミジン骨格を含有する化合物等が挙げられる。
これらのうち、金属非腐食性等の観点から、(D1)水酸基を有する化合物、(D3)アミノ基含有化合物が好ましく、さらに好ましくは(D1)、特に好ましくは2価のアルコール及び3〜8価の多価アルコール、最も好ましくはエチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−プロピレングリコール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、グリセリン、トリメチロールプロパン、ジグリセリン、トリグリセリン、ペンタエリスリトール、ソルビトールである。
電導度調整剤(D)を含有する場合、この含有量(重量%)は、洗浄性及び金属非腐蝕性等の観点から、アルカリ(A)、親水性有機溶剤(B)及び水(C)の合計重量に基づいて、0.010〜66.7が好ましく、さらに好ましくは0.050〜42.9、特に好ましくは0.10〜33.3、最も好ましくは0.50〜25.0である。
本発明の洗浄剤は、洗浄性等の観点から、さらにヒドロキシル基含有アミン(E)を含有することが好ましい。
ヒドロキシル基含有アミン(E)としては、公知の化合物(特開2004−2778号公報、特開2006−63201号公報記載)等が含まれ、(E1)アルカノールアミン、(E2)ヒドロキシルアミン及び(E3)アミノ基含有化合物(ヒドロキシル基含有アミンを除く)のアルキレンオキサイド付加物(付加モル数1〜7)等が挙げられる。
これらのうちで、洗浄性等の観点から、(E1)アルカノールアミン及び(E2)ヒドロキシルアミンが好ましく、さらに好ましくはヒドロキシルメチルアミン、モノエタノールアミン、1−アミノ−2−プロパノール及びヒドロキシルアミン、特に好ましくはモノエタノールアミン及びヒドロキシルアミンである。
また(E)は2種以上の混合物として用いてもよい。
ヒドロキシル基含有アミン(E)を含有する場合、この含有量(重量%)は、洗浄性等の観点から、アルカリ(A)、親水性有機溶剤(B)及び水(C)の合計重量に基づいて、0.010〜46.2が好ましく、さらに好ましくは0.050〜28.6、特に好ましくは0.10〜12.6、最も好ましくは0.50〜1.2である。
本発明の洗浄剤のアルカリ金属含量は、金属非腐食性等の観点から、10,000ppm以下が好ましく、さらに好ましくは5,000ppm以下であり、特に好ましくは0〜2,500ppmである。なお、アルカリ金属含量は、JIS K0121:1993「原子吸光分析通則」に準拠した原子吸光分析法により定量できる。ただし、測定方式はフレーム方式であり、バックグラウンド補正は連続スペクトル光源方式であり、定量は検量線方式である。
本発明の洗浄剤には、さらに必要により、界面活性剤(F)及び/又はその他の添加剤(G)を含有させてもよい。
界面活性剤(F)としては、非イオン界面活性剤(F1)、アニオン界面活性剤(F2)、カチオン界面活性剤(F3)、両性界面活性剤(F4)及びこれらの混合物が含まれ、公知の界面活性剤(特開2006−63201号公報)等が使用できる。ただし、(F1)には、親水性有機溶剤(B)及び電導度調整剤(D)は含まれない。また、(F3)には(A6)有機アルカリは含まれない。
また、アニオン界面活性剤(F2)、カチオン界面活性剤(F3)において、これらの塩を形成するカチオンが(D3)アミノ基含有化合物である場合、アミノ基含有化合物は電導度調整剤(D)と見なし(D)の含有量に含むものとする。
界面活性剤(F)のうち、洗浄性及び金属非腐蝕性等の観点から、非イオン界面活性剤(F1)及びアニオン界面活性剤(F2)が好ましく、さらに好ましくは(F1)である。
界面活性剤(F)を含有する場合、この含有量(重量%)は、アルカリ(A)、親水性有機溶剤(B)及び水(C)の合計重量に基づいて、好ましくは0.01〜30、さらに好ましくは1〜20である。
その他の添加剤(G)としては、防錆剤、酸化防止剤及び/又は金属イオン封鎖剤(特開2006−63201号公報等)が使用できる。
その他の添加剤(G)を含有する場合、この含有量(重量%)は、アルカリ(A)、親水性有機溶剤(B)及び水(C)の合計重量に基づいて、防錆剤は好ましくは0〜20、さらに好ましくは0.5〜10、酸化防止剤は好ましくは0.01〜5、さらに好ましくは0.1〜1、金属イオン封鎖剤は好ましくは0.01〜20、さらに好ましくは0.5〜10である。
本発明の洗浄剤のpH(10重量%水溶液、25℃)は、洗浄性及び金属非腐蝕性等の観点から、10.0〜14.0が好ましく、さらに好ましくは10.5〜13.5である。
本発明の洗浄剤は、アルカリ(A)、親水性有機溶剤(B)及び水(C)、並びに必要により電導度調整剤(D)、ヒドロキシル基含有アミン(E)、界面活性剤(F)及び/又はその他の添加剤(G)を常法によって均一混合することによって製造できる。
本発明の洗浄剤が適用できる被洗浄体には特に限定がなく、電子部品、電機部品や建材等が含まれる。
電子部品としては、液晶パネル用ガラス基板(配向膜パターン化の前洗浄、不具合配向膜の剥離洗浄)、シリコンウエハ、プリント配線基板、半導体基板、プラズマディスプレイガラス基板及びサーマルヘッド等が挙げられる。
電機部品としては、エアコン冷却フィン、空気清浄機アルミニウム電極板及び電気カミソリ刃等が挙げられる。
建材としては、窓枠、扉及び扉枠等が挙げられる。
これらの用途のうち、金属非腐食性等の観点から、電子部品の洗浄用として好ましく、さらに好ましくは金属部材(アルミニウム、銅、タングステン等)を一部に含む電子部品又は金属部材製電子部品の洗浄用、特に好ましくは液晶パネル用ガラス基板の洗浄用又はシリコンウエハの洗浄用、最も好ましくは液晶パネル用ガラス基板の洗浄用である。
なお、被洗浄体が金属(好ましくはアルミニウム)製であるか、被洗浄体に金属(好ましくはアルミニウム)を含む場合、本発明の洗浄剤は、発明の効果をさらに発揮することとなる。
また、洗浄の対象物(汚れ)としては、有機物(油分、指紋、樹脂、有機パーティクル等)及び無機物(ガラス粉、セラミック粉、金属粉等)等が挙げられる。
本発明の洗浄剤を用いて、被洗浄体を洗浄する方法としては、公知の方法等が適用でき、超音波洗浄法、シャワー洗浄法、スプレー洗浄法、浸漬洗浄法、浸漬揺動洗浄法及びこれらの組み合わせ等が挙げられる。
本発明の洗浄剤は、必要によりさらに水等で稀釈して使用してもよい。
洗浄温度(℃)に制限はないが、10〜70が好ましく、さらに好ましくは15〜60である。洗浄時間(分)に制限はないが、0.2〜120が好ましく、さらに好ましくは0.5〜30である。
以下、実施例により本発明を詳細に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。なお、以下において部は重量部を示す。
実施例1
テトラメチルアンモニウムヒドロキシド5.56部、ジエチレングリコールモノメチルエーテル70.00部、ソルビトール11.11部、イオン交換水24.44部を均一混合して、本発明の洗浄剤(1)を得た。
実施例2〜13、比較例1〜8
「テトラメチルアンモニウムヒドロキシド5部、ジエチレングリコールモノメチルエーテル63部、ソルビトール10部、イオン交換水22部」を、表1又は表2に記載した「アルカリ、親水性有機溶媒、水、電導度調整剤及びヒドロキシル基含有アミン(それぞれ、対応する使用量)」に変更したこと以外、実施例1と同様にして、実施例2〜13及び比較例1〜8の洗浄剤(2)〜(21)を得た。
なお、表中の略号は下記の通りである。
a61:テトラメチルアンモニウムヒドロキシド
a62:テトラエチルアンモニウムヒドロキシド
b11:ジエチレングリコールモノメチルエーテル
b12:ジエチレングリコールジエチルエーテル
b71:ジメチルスホキシド
d11:プロピレングリコール
d12:グリセリン
d13:ソルビトール
e11:モノエタノールアミン
e21:ヒドロキシルアミン
実施例及び比較例で得られた洗浄剤(1)〜(21)について、洗浄性(配向膜剥離性−1、配向膜剥離性−2、ガラス基板洗浄後の接触角)及び金属非腐食性を、以下の方法で評価し、評価結果を表1〜2及び図1〜3に示した。
<洗浄性>
1.配向膜剥離性−1
予め真空蒸着法によりITO膜(インジウム・スズ酸化膜、膜厚0.1μm)が形成されたガラス基板(25×25mm、厚さ0.75mm)の上にポリイミド樹脂(JSR社製 AL−21004)を塗布し、80℃の循風乾燥機中で60分間加熱した後、約25℃にまで冷却した。さらに、80℃で60分間の加熱と約25℃までの冷却を2回行って、垂直配向ポリイミド膜(膜厚1μm)が密着したガラス基板試験片を作成した。
ガラス基板試験片を100mlの評価試料{洗浄剤(25℃)}に所定時間(1分又は3分)浸漬した後、ガラス基板試験片をステンレス網かごの上に置きイオン交換水で1分間シャワーリンス(水温:25℃、流量:1L/min)し、さらに裏側の面についても同様にリンスした。次に、ガラス基板試験片を70℃の循風乾燥機中で10分間加熱乾燥し、ガラス基板を得た。引き続き、同じ評価試料(洗浄剤)を用いて同様の操作を行い、合計100枚のガラス基板を得た。
ガラス基板のうち、1番目と100番目に洗浄処理したものを顕微鏡で観察して配向膜剥離性を次の5段階で評価した。
評価基準
5:ガラス基板面に配向膜が全くなし。
4:ガラス基板面に配向膜が痕跡程度残っている。
3:ガラス基板面の一部に配向膜が少し残っている。
2:ガラス基板面の大部分に配向膜が残っている。
1:ガラス基板全面に配向膜が残っている。
2.配向膜剥離性−2
予め真空蒸着法によりITO膜(インジウム・スズ酸化膜、膜厚0.1μm)が形成されたガラス基板(25×25mm、厚さ0.75mm)の上にポリイミド樹脂(JSR社製 AL−21004)を塗布し、80℃の循風乾燥機中で60分間加熱した後、約25℃まで冷却した。さらに、220℃の循風乾燥機中で15分間加熱した後、約25℃に冷却して、垂直配向ポリイミド膜(膜厚1μm)が密着したガラス基板試験片を作成した。
ガラス基板試験片を100mlの評価試料{洗浄剤(50℃)}に所定時間(3分又は5分)浸漬した後、ガラス基板試験片をステンレス網かごの上に置きイオン交換水で1分間シャワーリンス(水温:25℃、流量:1L/min)し、さらに裏側の面についても同様にリンスした。次に、ガラス基板試験片を70℃の循風乾燥機中で10分間加熱乾燥し、ガラス基板を得た。引き続き、同じ評価試料(洗浄剤)を用いて同様の操作を行い、合計100枚のガラス基を得た。
ガラス基板のうち、1番目と100番目に洗浄処理したものを顕微鏡で観察して配向膜剥離性を次の5段階で評価した。
評価基準
5:ガラス基板面に配向膜が全くなし。
4:ガラス基板面に配向膜が痕跡程度残っている。
3:ガラス基板面の一部に配向膜が少し残っている。
2:ガラス基板面の大部分に配向膜が残っている。
1:ガラス基板全面に配向膜が残っている。
3.ガラス基板洗浄後の接触角
無アルカリガラス基板(コーニング社製「Corning1737」、大きさ3cm×5cm、厚さ0.7mm)に有機物のモデル汚れであるトリアコンタンを1mg/cm2塗布し、ガラス基板試験片を作成した。
評価試料{洗浄剤100ml(25℃)}をガラス製ビーカー(200ml)にとり、この中にガラス基板試験片を浸漬し、25℃で10分間静置した。10分後、ガラス基板試験片を取り出し、ガラス基板試験片をステンレス網かごの上に置きイオン交換水で1分間シャワーリンス(水温:25℃、流量:1L/min)し、さらに裏側の面についても同様にリンスした。次に、ガラス基板試験片を70℃の循風乾燥機中で10分間加熱乾燥してガラス基板を得た。ガラス基板について、全自動接触角計(協和界面科学(株)製、PD−W)を用いて、水に対する接触角を測定した(5箇所測定し、平均値を表に示した)。なお、洗浄前のガラス基板の接触角は、75°であった。
<金属非腐食性>
予め真空蒸着法によりアルミニウム薄膜(膜厚0.03μm)が形成されたガラス基板試験片(25×25mm、厚さ0.75mm)を100mlの評価試料{洗浄剤(50℃)}に浸漬静置し、アルミニウム薄膜が溶解し目視で見えなくなるまでの時間を測定して腐蝕時間とした。腐蝕時間が長いほど金属非腐蝕性が良いことを表す。
表中、「A値」は、〔10000×α/{β×γ×(100−δ)}〕の値である。
表1及び表2に示されるように、本発明の洗浄剤(実施例1〜13)は、比較用の洗浄剤に比較して、垂直配向ポリイミド膜が1〜5分で剥離でき、しかも洗浄後のガラス基板の接触角も低く、基板表面の有機汚れの除去性も良好であった(洗浄性に優れていた)。また、腐蝕時間が180分以上と非腐蝕性が非常に良好であった。
本発明の洗浄剤は、金属(特に、アルミニウム)非腐食性に極めて優れ、かつ、油分、指紋、樹脂及びパーティクルを除去する能力にも優れているので、液晶パネル用ガラス基板などの電子部品の洗浄用途だけでなく、電機部品、金属部品および建材などの洗浄用途に適用が可能であり極めて有用性が高い。
A値〔10000×α/{β×γ×(100−δ)}〕と、洗浄性(配向膜剥離性−2)との関係を示すグラフである。 A値〔10000×α/{β×γ×(100−δ)}〕と、洗浄性(ガラス基板洗浄後の接触角)との関係を示すグラフである。 A値〔10000×α/{β×γ×(100−δ)}〕と、金属非腐食性との関係を示すグラフである。

Claims (10)

  1. アルカリ(A)、親水性有機溶剤(B)及び水(C)からなり、式(1)を満たしてなる洗浄剤。
    αは30℃における電導度(mS/cm)、βはアルカリ価(mgKOH/g)、γは30℃における動粘度(mm2/s)、δは水分(重量%)を表す。
  2. 30℃における電導度が、3.0〜15.0mS/cmである請求項1記載の洗浄剤。
  3. アルカリ(A)が有機アルカリである請求項1又は2に記載の洗浄剤。
  4. 親水性有機溶媒(B)が、式(4)で示される化合物である請求項1〜3のいずれかに記載の洗浄剤。
    6は炭素数1〜18のアルキル基、炭素数2〜18のアルケニル基、炭素数6〜24のアリール基又はアルキルアリール基、R7は水素原子、炭素数1〜4のアルキル基又は炭素数1〜4のアシル基、Cは炭素原子、Oは酸素原子、Hは水素原子、mは1〜10の整数、nは2〜4の整数である。
  5. 水分(δ)が15〜32重量%であり、さらにアルカリ金属含量が10,000ppm以下である請求項1〜4のいずれかに記載の洗浄剤。
  6. さらに電導度調整剤(D)を含有してなる請求項1〜5のいずれかに記載の洗浄剤。
  7. さらにヒドロキシル基含有アミン(E)を含有してなる請求項1〜6のいずれかに記載の洗浄剤。
  8. 液晶パネルの配向膜剥離用である請求項1〜7のいずれかに記載の洗浄剤。
  9. 請求項1〜8のいずれかに記載の洗浄剤を用いて、超音波洗浄法、シャワー洗浄法、スプレー洗浄法、浸漬洗浄法及び浸漬揺動洗浄法からなる群より選ばれる少なくとも1種で洗浄する工程を含むことを特徴とする電子部品の製造方法。
  10. 電子部品がアルミニウム製部材を含むガラス基板である請求項9に記載の製造方法。
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