JP2008007092A - ニーボルスタおよび乗員下肢保護方法並びにニーボルスタを備えた自動車 - Google Patents

ニーボルスタおよび乗員下肢保護方法並びにニーボルスタを備えた自動車 Download PDF

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Abstract

【課題】ニーボルスタに乗員の膝部が衝突した際の入力方向が、車幅方向のみならず上下方向にずれている場合にも衝突エネルギーを効率良く吸収できるニーボルスタの提供を図る。
【解決手段】膝部が衝突するプレート11の左右両端部の上下部分を、アーム部材12A〜12Dによってステアリングメンバ6に連結し、各アーム部材の後方端部に形成した湾曲部20a〜20dとプレート11との間に楔状空間部21a〜21dを形成し、かつ、湾曲部の変曲点P1〜P4の前後方向位置を、上方のアーム部材12A,12Bと下方のアーム部材12C,12Dとで相互に異ならせることにより、荷重Fの入力により楔状空間部が潰れて、プレート11に略直角方向に入力される荷重F1および車幅方向や上下方向に適宜角度θをもってずれた荷重F2に対しても、衝突エネルギーを効率良く吸収することができる。
【選択図】図2

Description

本発明は、車両衝突時に乗員の膝部を保護するニーボルスタおよび乗員下肢保護方法並びにニーボルスタを備えた自動車に関する。
従来のニーボルスタとしては、ステアリングコラムの運転者の膝部に対向する位置にゴムブッシュおよびステーを介して回転自在に取り付けられたものがあり、運転者の膝部が車幅方向に対して斜め方向にニーボルスタに衝突した場合に、このニーボルスタが運転者に正対する方向に回転して両膝部の衝突エネルギーを平均化して吸収するようにしたものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
実開平4−70556号公報(第6頁、第1図)
しかしながら、かかる従来のニーボルスタにあっては、乗員の膝部から受ける入力方向が車幅方向にずれている場合に対応したもので、乗員の体格差により膝部位置が上下方向にずれている場合には、ニーボルスタが上下方向に対して一定の角度で固定的に取り付けられているため、特に大柄の乗員や小柄の乗員に対しては効率良くエネルギー吸収できなくなってしまう。
そこで、本発明は、ニーボルスタに乗員の膝部が衝突した際の入力方向が、車幅方向のみならず上下方向にずれている場合にも衝突エネルギーを効率良く吸収できるニーボルスタおよび乗員下肢保護方法並びにニーボルスタを備えた自動車を提供するものである。
本発明は、乗員の膝部が衝突した時のエネルギーを吸収するニーボルスタであって、膝部が衝突する荷重入力部材と、該荷重入力部材の左右両端部の上下部分を、前方の骨格部材にそれぞれ連結する左右方向および上下方向に対を成す複数のアーム部材と、を備え、各アーム部材の後方端部に湾曲部を形成して、これら湾曲部と前記荷重入力部材との間に楔状空間部を形成し、かつ、前記湾曲部の変曲点の前後方向位置を、上方のアーム部材と下方のアーム部材とで相互に異ならせたことを最も主要な特徴とする。
本発明によれば、乗員の膝部が荷重入力部材に衝突した際の荷重は、複数のアーム部材を介して前方の骨格部材によって支持されるとともに、各アーム部材に形成した湾曲部と荷重入力部材との間の楔状空間部が、湾曲部の変形に伴って潰れることにより膝部の衝突エネルギーを吸収することができる。
このとき、前記湾曲部の変曲点の前後方向位置を、上方のアーム部材と下方のアーム部材とで相互に異ならせてあるので、人体の傷害メカニズムや耐性を考慮した衝突時の人体挙動の制御および荷重制御を適正に行って、衝突時の入力方向が車幅方向または上下方向にずれている場合にも、衝突エネルギーをより効率良く吸収することができる。
以下、本発明の実施形態を図面と共に詳述する。
(第1実施形態)図1〜図9は本発明にかかるニーボルスタおよび乗員下肢保護方法並びにニーボルスタを備えた自動車の第1実施形態を示し、図1はニーボルスタの取付状態を概略的に示す車室前部の断面図、図2はニーボルスタの取付状態を示す斜視図、図3はニーボルスタの分解斜視図、図4はニーボルスタの取付状態を示す側面図であり、図5は乗員の膝部が衝突した際のニーボルスタの作動を(a)〜(c)に順を追って示す側面図である。
また、図6はニーボルスタに衝突荷重が入力した際の作動を(a),(b)に順を追って示す平面図、図7はニーボルスタに衝突荷重が入力した際の作動を(a),(b)に順を追って示す側面図であり、図8はニーボルスタへの荷重入力方向を(a)に平面図と(b)に側面図で示す説明図、図9は荷重入力方向に対するニーボルスタの反力特性を示す説明図である。
本実施形態のニーボルスタ10は、図1に示すように前席乗員を対象として配設され、特に本実施形態では運転席2に着座した乗員(運転者)Dの下肢を保護する場合に例を取って説明するものとする。
自動車1の運転席2の前方にはインストルメントパネル3が存在し、このインストルメントパネル3を挿通するステアリングコラム4の後端部にステアリングホイール5が取り付けられる。ステアリングコラム4は、インストルメントパネル3内に車幅方向に配置した骨格部材としてのステアリングメンバ6に支持されており、かつ、インストルメントパネル3の上面はダッシュトリム7で覆われるとともに、下面はロアトリム8で覆われる。
そして、前記ニーボルスタ10は、自動車1のインストルメントパネル3の下部で、乗員下肢の膝部前方に位置するロアトリム8の内側の図1中実線で囲んだ部分Kに配設される。
前記ニーボルスタ10は、図2,図3に示すように乗員Dの膝部Dnが衝突する荷重入力部材としてのプレート11と、該プレート11の左右両端部の上下部分を前方のステアリングメンバ6にそれぞれ連結する左右方向および上下方向に対を成す複数のアーム部材12A〜12Dと、を備える。なお、図2中、プレート11を透視した状態でアーム部材12A〜12Dを示す。
前記プレート11は、入力荷重に対して十分に耐える素材、例えば鋼板等によって全体的に横長となる矩形状に形成され、その左右方向中央部に車両後方(乗員D側)に円弧状に突出する膨出部11aが形成される。
そして、前記複数のアーム部材12A〜12Dは、車両右方に配置される上方のアーム部材12Aと、車両左方に配置される上方のアーム部材12Bと、車両右方に配置される下方のアーム部材12Cと、車両左方に配置される下方のアーム部材12Dと、の4本からなる。
各アーム部材12A〜12Dは断面矩形状に形成され、上方のアーム部材12A,12Bは、長さ方向(前後方向)の中間部分から車両後方(乗員側)に向かって左右幅を徐々に減少して先細り形状としてあるとともに、下方のアーム部材12C,12Dは、長さ方向(前後方向)の中間部分から車両後方(乗員側)に向かって上下幅を徐々に減少して先細り形状としている。
そして、前記各アーム部材12A〜12Dの基端部(車両前方端部)は、前記ステアリングメンバ6に溶接により結合(結合部Wa〜Wd)されるとともに、各アーム部材12A〜12Dの先端部(車両後方端部)は、前記プレート11の背面(車両前側面)の左右両端部の上下部分にボルト13およびナット13aを介して結合される。
ここで、本実施形態のニーボルスタ10は、前記各アーム部材12A〜12Dの先細り形状となった後方端部にそれぞれ湾曲部20a〜20dを形成して、これら湾曲部20a〜20dと前記プレート11との間に楔状空間部21a〜21dが形成されるようにしてあり、かつ、前記湾曲部20a〜20dの変曲点P1〜P4の前後方向位置を、図4に示すように上方のアーム部材12A,12Bと下方のアーム部材12C,12Dとで相互に異ならせてある。
また、本実施形態の乗員下肢保護方法では、前記ニーボルスタ10のプレート11に膝部Dnが衝突した際の荷重を、該プレート11の左右両端部の上下部分を前方のステアリングメンバ6にそれぞれ連結した左右方向および上下方向に対を成す複数のアーム部材12A〜12Dで支持し、各アーム部材12A〜12Dの後方端部に湾曲部20a〜20dを形成して、これら湾曲部20a〜20dと前記プレート11との間に形成される楔状空間部21a〜21dの潰れにより衝突時のエネルギーを吸収するとともに、これら湾曲部20a〜20dの変曲点P1〜P4の前後方向位置を、上方のアーム部材12A,12Bと下方のアーム部材12C,12Dとで相互に異ならせてある。
前記各アーム部材12A〜12Dは、それぞれの湾曲部20a〜20dの先端部がプレート11に結合されることになり、これら湾曲部20a〜20dの先端部はプレート11の背面に対して接線方向となるように、各湾曲部20a〜20dは滑らかに湾曲形成される。
そして、前記各アーム部材12A〜12Dの先端部を湾曲させた際に、その湾曲開始部分に前記変曲点P1〜P4が設定され、図4に示すように、上方のアーム部材12A,12Bの変曲点P1,P2を下方のアーム部材12C,12Dの変曲点P3,P4よりも車両後方に距離D1だけオフセットさせてある。また、このとき、図2に示すように、上方のアーム部材12Aの変曲点P1は下方のアーム部材12Cの変曲点P3に対して左右方向に距離Lだけオフセットし、上方のアーム部材12Bの変曲点P2は下方のアーム部材12Dの変曲点P4に対して左右方向に距離Lだけオフセットしている。
従って、上方のアーム部材12A,12Bの変曲点P1,P2は、下方のアーム部材12C,12Dの変曲点P3,P4よりもプレート11により近接するため、上方のアーム部材12A,12Bに形成した湾曲部20a,20bの曲率半径は、下方のアーム部材12C,12Dに形成した湾曲部20c,20dよりも小さくなる。
そして、本実施形態では前記湾曲部20a〜20dの湾曲方向を、上方のアーム部材12A,12Bと下方のアーム部材12C,12Dとで相互に異ならせてある。
即ち、上方のアーム部材12A,12Bの湾曲部20a,20bは、それぞれの対向方向に湾曲させてあり、つまり、アーム部材12Aの湾曲部20aを左方に向かって湾曲するとともに、アーム部材12Bの湾曲部20bを右方に向かって湾曲してある。また、下方のアーム部材12C,12Dの湾曲部20c,20dは、それぞれを上方に向けて湾曲してある。
従って、上方のアーム部材12A,12Bの楔状空間部21a,21bは、湾曲部20a,20bの外側面12Aa,12Baとプレート11との間に略三角状に形成される空間部で形成されるとともに、下方のアーム部材12C,12Dの楔状空間部21c,21dは、湾曲部20c,20dの下側面12Ca,12Daとプレート11との間に略三角状に形成される空間部で形成される。
また、このとき、前記楔状空間部21a〜21dの大きさは、上方のアーム部材12A,12Bと下方のアーム部材12C,12Dとで相互に異ならせてある。
即ち、上方のアーム部材12A,12Bの楔状空間部21a,21bは、湾曲部20a,20bとプレート11との間に形成されるとともに、下方のアーム部材12C,12Dの楔状空間部21c,21dは、湾曲部20c,20dとプレート11との間に形成されるもので、このとき、上方のアーム部材12A,12Bの湾曲部20a,20bは曲率半径が比較的小さくなっており、かつ、下方のアーム部材12C,12Dの湾曲部20c,20dは曲率半径が比較的大きくなっており、下方のアーム部材12C,12Dに対応する楔状空間部21c,21dの大きさは、上方のアーム部材12A,12Bに対応する楔状空間部21a,21bよりも大きくなる。
更に、本実施形態では前記各アーム部材12A〜12Dのステアリングメンバ6との結合部Wa〜Wdの位置を、上方のアーム部材12A,12Bと下方のアーム部材12C,12Dとで相互に異ならせてある。
即ち、図2に示すように車両右方に配置した上方のアーム部材12Aの結合部Waに対して、下方のアーム部材12Cの結合部Wcを車両左方に距離Lだけオフセットさせるとともに、車両左方に配置した上方のアーム部材12Bの結合部Wbに対して、下方のアーム部材12Dの結合部Wdを車両右方に距離Lだけオフセットさせてある。つまり、上方のアーム部材12A,12Bが下方のアーム部材12C,12Dよりも外方に位置するようにオフセットされる。
以上の構成により本実施形態のニーボルスタ10および乗員下肢保護方法並びにニーボルスタ10を備えた自動車1によれば、自動車1が前面衝突した場合等にあって乗員Dに車両前方への慣性力が作用すると、乗員Dは図5(a)の通常走行状態から同図(b)のように車両前方に移動し、これに伴って乗員Dの腰部Dw、大腿部Dtおよび膝部Dnが車両前方に移動する。
すると、膝部Dnはニーボルスタ10のプレート11に荷重Fをもって衝突し、このときプレート11に入力された荷重Fは、4本のアーム部材12A〜12Dを介して前方のステアリングメンバ6によって支持されるとともに、図6,図7に示すように各アーム部材12A〜12Dに形成した湾曲部20a〜20dとプレート11との間の楔状空間部21a〜21dが、湾曲部20a〜20dの変形に伴って潰れることにより膝部Dnの衝突エネルギーを吸収することができる。
即ち、プレート11に衝突荷重Fが入力されると、図6(a),図7(a)に示す通常の状態から図6(b),図7(b)に示すようにプレート11を前方(図中右方)に変位Sしつつ、各アーム部材12A〜12Dの楔状空間部21a〜21dが潰される。
このとき、前記湾曲部20a〜20bの変曲点P1〜P4の前後方向位置を、上方のアーム部材12A,12Bと下方のアーム部材12C,12Dとで相互に異ならせてあるので、人体の傷害メカニズムや耐性を考慮した衝突時の人体挙動の制御および荷重制御を適正に行って、図8(a),(b)に示すように衝突時の入力方向が車幅方向または上下方向にずれている場合、つまり、プレート11に略直角方向に入力される荷重F1と、その荷重F1に対して車幅方向や上下方向に適宜角度θをもってずれた荷重F2に対しても、衝突エネルギーをより効率良く吸収することができる。
即ち、図9に示すように実線で示した前記荷重F1の反力特性と、破線で示した前記荷重F2の反力特性と、は略重なった状態で描かれ、いずれの荷重F1,F2にあっても効率良くエネルギー吸収できることが理解される。なお、実質上使用される反力特性は、両荷重F1,F2の反力が増大する立ち上がり部分までの安定領域αに設定されている。
また、本実施形態では前記湾曲部20a〜20dの湾曲方向(または、各湾曲部20a〜20dに対応する楔状空間部21a〜21dの方向;開放方向若しくは奥行方向)を、相互に異ならせたので、膝部Dnがプレート11に衝突した際の反力特性を乗員Dの体格にかかわらず略同じとすることができるとともに、前述したのと同様に人体の傷害メカニズム並びに耐性を考慮した衝突時の人体挙動の制御および荷重制御を行うことができる。なお、本実施形態では、4本のアーム部材の全てについて湾曲部20a〜20dの湾曲方向(楔状空間部21a〜21dの方向)を異ならせたが、少なくとも上下あるいは左右の一対のアーム部材について当該方向を相異ならせるようにすれば、当該一対のアーム部材によって、膝部Dnがプレート11に衝突した際の反力特性を乗員Dの体格や荷重の入力方向等にかかわらず略同じとすることができるとともに、前述したのと同様に人体の傷害メカニズム並びに耐性を考慮した衝突時の人体挙動の制御および荷重制御を行うことができるようになる。
さらに、本実施形態では、上下一対のアーム部材(アーム部材12Aとアーム部材12Cとのペア、あるいはアーム部材12Bとアーム部材12Dとのペア)については、変曲点の前後方向および左右方向の位置を相互に異ならせた(変曲点P1と変曲点P3とのペアについてはそれらの前後方向および左右方向の位置を相互に異ならせ(すなわち距離D1あるいは距離Lだけオフセットさせ)、変曲点P2と変曲点P4とのペアについてはそれらの前後方向および左右方向の位置を相互に異ならせた(すなわち距離D1あるいは距離Lだけオフセットさせた))ので、この点でも、膝部Dnがプレート11に衝突した際の反力特性を乗員Dの体格や荷重の入力方向等にかかわらず略同じとすることができるとともに、前述したのと同様に人体の傷害メカニズム並びに耐性を考慮した衝突時の人体挙動の制御および荷重制御を行うことができる。
なお、仮に左右一対のアーム部材について変曲点の前後方向の位置を相異ならせた場合についても、それら左右一対のアームによって、膝部Dnがプレート11に衝突した際の反力特性を乗員Dの体格や荷重の入力方向等にかかわらず略同じとすることができるとともに、前述したのと同様に人体の傷害メカニズム並びに耐性を考慮した衝突時の人体挙動の制御および荷重制御を行うことができるようになる。
更に、本実施形態では前記楔状空間部21a〜21dの大きさを、上方のアーム部材12A,12Bと下方のアーム部材12C,12Dとで相互に異ならせたので、上方のアーム部材12A,12Bと下方のアーム部材12C,12Dのエネルギーの吸収配分を異ならせることができるようになり、エネルギー吸収量のコントロールが容易になるとともに、変形モードのコントロールも容易になる。このため、人体の傷害メカニズム並びに耐性を考慮した衝突時の人体挙動の制御と荷重制御をより確実に行うことができる。
更にまた、下方のアーム部材12C,12Dに対応する楔状空間部21c,21dの大きさが、上方のアーム部材12A,12Bに対応する楔状空間部21a,21bよりも大きくなっているので、図7(b)に示すようにプレート11に荷重Fが入力した際に下方の楔状空間部21c,21dが大きく変形して、プレート11は上部の変位量SUよりも下部の変位量SLが大きく(SU<SL)なって、乗員Dの膝部Dnの形状に沿ってプレート11が傾斜するため、大腿部Dtと膝部Dnとの関節に生ずるせん断力を低減し、下肢への負担を軽減することができる。
また、各アーム部材12A〜12Dのステアリングメンバ6との結合部Wa〜Wbの位置を、上方のアーム部材12A,12Bと下方のアーム部材12C,12Dとで相互に異ならせたので、乗員Dの体格や姿勢の違いによるプレート11への上下・左右での方向の異なる入力に対して各アーム部材12A〜12Dが最適な位置に配置されることになり、これらアーム部材12A〜12Dが横倒れすることなくプレート11に入力された荷重Fをステアリングメンバ6に伝達して車体側に分散することができる。
(第2実施形態)図10〜図12は本発明の第2実施形態を示し、前記第1実施形態と同一構成部分に同一符号を付して重複する説明を省略して述べるものとし、図10はニーボルスタの取付状態を示す斜視図、図11はニーボルスタの分解斜視図、図12はニーボルスタの取付状態を示す側面図である。
本実施形態のニーボルスタ10Aは、図10〜図12に示すように基本的に第1実施形態のニーボルスタ10と同様の構成となり、プレート11やアーム部材12A〜12Dを備えており、各アーム部材12A〜12Dの後方端部に湾曲部20a〜20dを形成して、これら湾曲部20a〜20dと前記プレート11との間に楔状空間部21a〜21dが形成されている。
そして、前記湾曲部20a〜20dの湾曲方向を、上方のアーム部材12A,12Bと下方のアーム部材12C,12Dとで相互に異ならせてあるが、本実施形態が第1実施形態と主に異なる点は、上方のアーム部材12A,12Bではそれぞれの湾曲部20a,20bを離反方向に湾曲させてあり、つまり、アーム部材12Aの湾曲部20aを右方に向かって湾曲するとともに、アーム部材12Bの湾曲部20bを左方に向かって湾曲してある。また、下方のアーム部材12C,12Dの湾曲部20c,20dは、それぞれを下方に向けて湾曲してある。
従って、上方のアーム部材12A,12Bの楔状空間部21a,21bは、湾曲部20a,20bの内側面12Ab,12Bbとプレート11との間に形成されるとともに、下方のアーム部材12C,12Dの楔状空間部21c,21dは、湾曲部20c,20dの上側面12Cb,12Dbとプレート11との間に形成される。
また、本実施形態にあっても図12に示すように、湾曲部20a〜20dの変曲点P1〜P4の前後方向位置を、図4に示したのと同様に上方のアーム部材12A,12Bと下方のアーム部材12C,12Dとでオフセット量(D)をもって相互に異ならせてあり、かつ、楔状空間部21a〜21dの大きさを、上方のアーム部材12A,12Bと下方のアーム部材12C,12Dとで相互に異ならせてある。
更に、図10に示すように各アーム部材12A〜12Dのステアリングメンバ6との結合部Wa〜Wbの位置を、上方のアーム部材12A,12Bと下方のアーム部材12C,12Dとで相互にオフセット量(距離L′)をもって異ならせてある。
なお、本実施形態での前記オフセット量(距離L′)は、上方のアーム部材12A,12Bの湾曲部20a,20bの湾曲方向と、下方のアーム部材12C,12Dの湾曲部20c,20dの湾曲方向と、を考慮して決定され、第1実施形態とは逆となる方向、つまり、上方のアーム部材12A,12Bが下方のアーム部材12C,12Dよりも内方に位置するようにオフセットされる。
従って、本実施形態によれば、上方のアーム部材12A,12Bでは湾曲部20a,20bが離反方向に湾曲し、かつ、下方のアーム部材12C,12Dでは湾曲部20c,20dが下方に湾曲するという点で第1実施形態とは具体的な構成が異なるが、その作用効果は第1実施形態と同様となる。
(第3実施形態)図13〜図16は本発明の第3実施形態を示し、前記第1実施形態と同一構成部分に同一符号を付して重複する説明を省略して述べるものとし、図13はニーボルスタの取付状態を示す斜視図、図14はニーボルスタの分解斜視図、図15はニーボルスタの取付状態を示す側面図、図16は乗員の膝部がニーボルスタに衝突した状態を示す説明図である。
本実施形態のニーボルスタ10Bにあっても、図13〜図15に示すように基本的に第1実施形態のニーボルスタ10と同様の構成となり、プレート11やアーム部材12A〜12Dを備えており、各アーム部材12A〜12Dの後方端部に湾曲部20a〜20dを形成して、これら湾曲部20a〜20dと前記プレート11との間に楔状空間部21a〜21dが形成されている。
そして、本実施形態のニーボルスタ10Bが第1実施形態のニーボルスタ10と主に異なる点は、前記プレート11を上下に2分割し、上方のプレート11Uを上方のアーム部材12A,12Bで支持するとともに、下方のプレート11Lを下方のアーム部材12C,12Dで支持し、かつ、上方のプレート11Uを、図16に示すように着座した乗員Dの大腿骨Tbの前端部の高さに合わせて配置するとともに、下方のプレート11Lを着座した乗員Dの脛骨Sbの上端部の高さに合わせて配置してある。
即ち、相互に分割した前記上方のプレート11Uと前記下方のプレート11Lは互いに上下方向に近接して配置され、上方のプレート11Uの左右両端部に、上方のアーム部材12A,12Bの先端部がボルト13およびナット13aによって結合されているとともに、下方のプレート11Lの左右両端部に、下方のアーム部材12C,12Dの先端部がボルト13およびナット13aによって結合されている。勿論、各アーム部材12A〜12Dの基端部は、溶接によりステアリングメンバ6に結合(結合部Wa〜Wd)されている。
このとき、乗員の膝部Dnが上方のプレート11Uおよび下方のプレート11Lに衝突した際に、前記上方のアーム部材12A,12Bおよび前記下方のアーム部材12C,12Dにそれぞれ発生する反力を、上方のアーム部材よりも下方のアーム部材で小さくしてある。
また、本実施形態にあっても第1実施形態と同様、各アーム部材12A〜12Dの後方端部に形成した湾曲部20a〜20dと、上方および下方のプレート11U,11Lと、の間に楔状空間部21a〜21dを形成してあり、かつ、各湾曲部20a〜20dの変曲点P1〜P4の前後方向位置を、図15に示すように上方のアーム部材12A,12Bと下方のアーム部材12C,12Dとで、オフセット量(距離D1)をもって相互に異ならせてある。
更に、図13,図14に示すように上方のアーム部材12A,12Bの湾曲部20a,20bを、それぞれの対向方向に湾曲させてあるとともに、楔状空間部21a〜21dの大きさを、上方のアーム部材12A,12Bと下方のアーム部材12C,12Dとで相互に異ならせてあり、かつ、各アーム部材12A〜12Dのステアリングメンバ6との結合部Wa〜Wbの位置を、上方のアーム部材12A,12Bと下方のアーム部材12C,12Dとで、オフセット量(距離L)をもって相互に異ならせてある。
以上の構成により本実施形態によれば、第1実施形態と同様の作用効果を奏するのは勿論のこと、プレート11を上下方向に2分割して、上方のアーム部材12A,12Bで支持した上方のプレート11Uを、着座した乗員Dの大腿骨Tbの前端部の高さに合わせて配置するとともに、下方のアーム部材12C,12Dで支持した下方のプレート11Lを、着座した乗員Dの脛骨Sbの上端部の高さに合わせて配置したので、図16に示すように乗員Dの膝部Dnがプレート11に衝突した際に、大腿部Dtからの入力を上方のプレート11Uで受け止め、その荷重を上方のアーム部材12A,12Bを介してステアリングメンバ6に伝達して車体側に分散することができる。また、膝部Dnからの入力を下方のプレート11Lで受け止め、その荷重を下方のアーム部材12C,12Dを介してステアリングメンバ6に伝達して車体側に分散することができる。
ところで、このようにプレート11を上下2分割した状態で、上方のアーム部材12A,12Bよりも下方のアーム部材12C,12Dに発生する反力を小さくしてあるので、図16に示すように大腿骨Tbと脛骨Sbとの剪断移動(S2)を少なくすることができ、これによって大腿骨Tbと脛骨Sbとを繋ぐじん帯Liの損傷を軽減することができる。
(第4実施形態)図17〜図19は本発明の第4実施形態を示し、前記各実施形態と同一構成部分に同一符号を付して重複する説明を省略して述べるものとし、図17はニーボルスタの取付状態を示す斜視図、図18はニーボルスタの分解斜視図、図19は図17中A−A線に沿った拡大断面図である。
本実施形態のニーボルスタ10Cは、図17,図18に示すように基本的に第1実施形態のニーボルスタ10と同様に、プレート11やアーム部材12A〜12Dを備えており、各アーム部材12A〜12Dの後方端部に湾曲部20a〜20dを形成して、これら湾曲部20a〜20dと前記プレート11との間に楔状空間部21a〜21dが形成されている。
そして、本実施形態のニーボルスタ10Cが前記各実施形態と主に異なる点は、車両右方に配置される上方のアーム部材12Aと下方のアーム部材12Cとのそれぞれの基端部どうし、および車両左方に配置される上方のアーム部材12Bと下方のアーム部材12Dのそれぞれの基端部どうしをそれぞれまとめてステアリングメンバ6に連結する繋ぎ部材12E,12Fを設けたことにあり、また、前記湾曲部20a〜20dの湾曲方向を前記各実施形態と異ならせたことにある。
即ち、前記繋ぎ部材12E,12Fは断面矩形状の筒状に形成され、図19に示すように車両右方に配置される上方のアーム部材12Aと下方のアーム部材12Cのそれぞれの基端部を重ねて繋ぎ部材12Eの後方開口12Eaに差し込むとともに、車両左方に配置される上方のアーム部材12Bと下方のアーム部材12Dのそれぞれの基端部を重ねて繋ぎ部材12Fの後方開口12Faに差し込んである。
このとき、車両右方のアーム部材12A,12Cと繋ぎ部材12E、および車両左方のアーム部材12B,12Dと繋ぎ部材12Fは、それぞれが溶接Wにより結合されるとともに、互いに重ねたアーム部材12Aと12Cの基端部どうし、およびアーム部材12Bと12Dの基端部どうしは接着剤Bにより結合される。なお、本実施形態のアーム部材12A〜12Dは、前記各実施形態に示したそれらよりも基端部側を短く形成してある。
そして、前記繋ぎ部材12E,12Fの前端部がステアリングメンバ6に溶接により結合(結合部We,Wf)されるとともに、各アーム部材12A〜12Dの先端部がプレート11の背面にボルト13およびナット13aを介して結合される。
一方、各湾曲部20a〜20dの湾曲方向は、本実施形態では上方のアーム部材12A,12Bの湾曲部20a,20bを上方に湾曲させるとともに、下方のアーム部材12C,12Dの湾曲部20c,20dを互いに離反する方向、つまり、アーム部材12Cの湾曲部20cを右方に向かって湾曲させるとともに、アーム部材12Dの湾曲部20dを左方に向かって湾曲させてある。
このとき、本実施形態では上方のアーム部材12A,12Bは、基端部から車両後方に向かって上下幅を徐々に減少して先細り形状となるとともに、下方のアーム部材12C,12Dは、基端部から車両後方に向かって左右幅を徐々に減少して先細り形状となっている。
また、第1実施形態と同様に下方のアーム部材12C,12Dの湾曲部20c,20dの変曲点P3,P4を、上方のアーム部材12A,12Bの湾曲部20a,20bの変曲点P1,P2よりも車両前方(基端部方向)にオフセットさせて、下方のアーム部材12C,12Dに対応した楔状空間部21c,21dを、上方のアーム部材12A,12Bに対応した楔状空間部21a,21bよりも大きくしてある。
従って、本実施形態によれば、乗員Dの膝部Dnがプレート11に衝突した際の荷重Fを、上方のアーム部材12A,12Bおよび下方のアーム部材12C,12D、更には繋ぎ部材12E,12Fを介してステアリングメンバ6に伝達して車体側に分散することができ、このとき、前記各実施形態と同様に楔状空間部21a〜21dの潰れにより衝突時のエネルギーを効率良く吸収することができる。
また、本実施形態では上方のアーム部材12A,12Bの湾曲部20a,20bを上方に湾曲させるとともに、下方のアーム部材12C,12Dの湾曲部20c,20dを互いに離反する方向に湾曲させてあるため、乗員Dの体型や姿勢によりプレート11への入力方向が一定で無い場合にも、乗員Dの耐性を考慮した荷重を制御して、膝部Dnが衝突した場合の傷害を軽減することができる。
更に、第1実施形態と同様に下方のアーム部材12C,12Dに対応する楔状空間部21c,21dの大きさが、上方のアーム部材12A,12Bに対応する楔状空間部21a,21bよりも大きくなっているので、プレート11に荷重Fが入力した際に下方の楔状空間部21c,21dが大きく変形して、そのプレート11の下部は上部よりも車両前方への変位量が大きくなって、乗員Dの大腿部Dtと膝部Dnとの関節に生ずるせん断力を低減し、下肢への負担を軽減することができる。
(第5実施形態)図20〜図25は本発明の第5実施形態を示し、前記第1実施形態と同一構成部分に同一符号を付して重複する説明を省略して述べるものとし、図20は反力付加手段を設けたニーボルスタの取付状態を示す斜視図、図21は反力付加手段の作動状態を示す斜視図であり、図22は反力付加手段を制御する各種センサの取付状態を示す車体前部の側面図、図23は反力付加手段の制御フローチャートを示す説明図である。
また、図24は乗員センサによる乗員の着座状態を検知する方法を示す側面図、図25は乗員センサによる下肢の測定方法を示す説明図である。
本実施形態のニーボルスタ10Dは、図20に示すように基本的に第1実施形態のニーボルスタ10(図2参照)と同様に、プレート11やアーム部材12A〜12Dを備えており、各アーム部材12A〜12Dの後方端部に湾曲部20a〜20dを形成して、これら湾曲部20a〜20dと前記プレート11との間に楔状空間部21a〜21dが形成されている。
そして、本実施形態のニーボルスタ10Dが前記第1実施形態と主に異なる点は、図20に示すように前記プレート11に反力を付加する反力付加手段としての左右一対のエアバッグ装置30A,30Bを設け、かつ、図22に示すように乗員Dの着座状態を検出する乗員状態検出手段としての乗員センサ40と、車両の衝突の予測および検知を行う衝突センサ41と、衝突を検知した際に乗員Dの着座状態に鑑みて前記エアバッグ装置30A,30Bからプレート11に付加する反力の分布および大きさを制御する反力制御手段としてのコントロールユニット42と、を設けたことにある。
前記エアバッグ装置30A,30Bは、図20に示すように、プレート11の前方の骨格部材であるステアリングメンバ6に該プレート11の左右両端部に対向して取り付けられ、図21に示すように、それぞれ前記コントロールユニット42の制御信号に基づいて膨張・展開させてプレート11の背面(車両前側面)11bを独立して押圧するようになっている。
前記エアバッグ装置30A,30Bは、図20に示すように、袋体31A,31B(図21参照)を折り畳んで格納した格納部32A,32Bと、衝突時にそれぞれの袋体31A,31Bに作動流体であるガスを瞬時に供給するインフレータ33A,33Bと、を備えて構成されている。
そして、右方のエアバッグ装置30Aは、プレート11の右端部(図20中右側)に対向させてステアリングメンバ6の後側面に取付ボルト34を介して取り付けるとともに、左方のエアバッグ装置30Bは、プレート11の左端部(図20中左側)に対向させてステアリングメンバ6の後側面に取付ボルト34を介して取り付けられ、それぞれのインフレータ33A,33Bには前記コントロールユニット42から個別に作動信号が入力されるようになっている。
また、前記インフレータ33A,33Bから袋体31A,31Bにガス供給する経路には、それぞれ図外の調圧弁が設けられ、各調圧弁によってそれぞれの袋体31A,31B内のガス圧が調圧されるようになっており、それら調圧弁には前記コントロールユニット42から個々に圧力制御信号が入力される。
従って、前記インフレータ33A,33Bが作動すると、図21に示すように袋体31A,31Bが膨張・展開してプレート11の左右両端部を背面11bから押圧し、膝部Dnの衝突により各アーム部材12A〜12Dが変形してプレート11が車両前方に押し込まれようとするその押し込み量を、エアバッグ装置30A,30Bの反力によって調節できる。
このとき、前記調圧弁の作動によってプレート11の左右両端部に働く反力の分布および大きさが適宜に制御されることにより、プレート11の傾きが制御されて乗員Dの左右の膝部Dnの位置を矯正することができる。
前記エアバッグ装置30A,30Bは、図22に示す乗員センサ40および衝突センサ41による検出信号に基づいてコントロールユニット42で判断した制御信号によって袋体31A,31Bが膨張制御されるが、コントロールユニット42は図23に示すフローチャートに従って制御が実行される。
なお、該コントロールユニット42には前記センサ40,41以外に図22に示す車速センサ43で検出した車速信号が入力され、これによって車両の走行状態および衝突時の加速度等が算出される。
前記乗員センサ40は、例えば、CCDカメラ等を用いて図24に示すようにインストルメントパネル3の後端部の位置K1と、膝部Dnの位置K2と、乗員Dの腰部Dwの位置K3と、を画像処理して検出することにより乗員Dの着座状態を検知できるようになっている。また、乗員Dの膝部Dn位置としては、図25(a)〜(c)に示すように左右下肢の膝部Dnの車幅方向位置と前後方向位置とが検出される。なお、図24は、便宜上、図22とは前後逆向きに示してある。
また、前記衝突センサ41は、本実施形態では実施の衝突あるいは予測として車両の衝突を検出する衝突検出手段に相当するものであり、衝突予測機能と衝突検出機能とを備える。ここで、衝突予測は、例えば、前方に発射した音波の反射を検出することにより達成され、また、衝突検出は、例えば、加速度(減速度)を検出することにより達成される。
ここで、図23に示した前記フローチャートについて説明すると、まず、イグニッションのONによりステップS1でシステムが起動されると、ステップS2において乗員センサ40から検出信号が入力されて乗員Dの着座状態の検出が開始されるとともに、ステップS3において衝突センサ41から検出信号が入力されて車両衝突の検出が開始される。
次に、ステップS4で車両衝突の予測が実行され、衝突が予測された場合には(YES)、ステップS5においてステップS2の検出結果に基づいて乗員Dの着座姿勢の矯正の要否が判断されるとともにその程度が取得される。そして、ステップS6で実際に衝突したと判断された時点で(YES)、ステップS7において左右のエアバッグ装置30A,30Bの袋体31A,31Bのそれぞれに対して、ステップS5で取得された着座姿勢の矯正の要否あるいは程度に応じたガス圧となるようにガスが供給されて、姿勢矯正並びに衝撃吸収が実行されて、ステップS8でシステムが終了する。
なお、ステップS4で衝突が予測された後は、ステップS6で実際の衝突が検出されるまでステップS4〜ステップS6のループが繰り返し実行される。
以上の構成により本実施形態によれば、第1実施形態と同様に車両衝突時に乗員Dの膝部Dnがプレート11に衝突した際には、そのプレート11は各アーム部材12A〜12Dの変形を伴いつつ車両前方に押し込まれて、第1実施形態と同様の作用効果を奏するのであるが、特に本実施形態では左右一対のエアバッグ装置30A,30Bを設けて、衝突時にプレート11に付加する反力を強制的に制御できるようにして、乗員Dの大腿骨の荷重や膝関節へのせん断変位を調整し、また、プレート11の車幅方向の傾き状態を制御して乗員Dの着座姿勢をも矯正できるようになっている。
勿論、エアバッグ装置30A,30Bによってプレート11に付加される反力は、乗員Dの下肢の耐性を考慮した特性に設定されている。
従って、衝突時には乗員Dの着座姿勢を制御、例えば、乗員Dの体格に関わらず斜めに着座した姿勢をより適切な位置に戻して、上体がステアリングエアバッグに衝突する際の状態を適正化することができる。
また、前記反力付加手段として、膨張・展開によりプレート11の背面11bを独立して押圧するエアバッグ装置30A,30Bを用いたので、それらエアバッグ装置30A,30Bの相対的な内圧(ガス圧)制御によってプレート11の傾きを効率良く調節できるとともに、膨張したエアバッグ装置30A,30B、詳細には袋体31A,31Bはクッション機能を備えているため、乗員Dの膝部Dnがプレート11に衝突した際の衝撃吸収機能も備わることになって、乗員Dの下肢へのダメージを効率良く低減することができる。
ところで、本実施形態では第1実施形態のニーボルスタ10に適用した場合を開示したが、第2実施形態や第4実施形態のニーボルスタ10A(図10参照),10C(図17参照)にあっても本実施形態を適用できることはいうまでもなく、更には、アーム部材12A〜12Dの湾曲部を第1・第2・第4実施形態以外の方向に湾曲させたニーボルスタにあっても本発明を適用できるのは勿論である。
(第6実施形態)図26〜図28は本発明の第6実施形態を示し、前記第3実施形態と同一構成部分に同一符号を付して重複する説明を省略して述べるものとし、図26は反力付加手段を設けたニーボルスタの取付状態を示す斜視図、図27は反力付加手段の作動状態を示す斜視図であり、図28は乗員センサによる下肢の測定方法を示す説明図である。
本実施形態のニーボルスタ10Eは、図26に示すように基本的に第3実施形態のニーボルスタ10B(図13参照)と同様に、プレート11を上下に2分割し、上方のプレート11Uを上方のアーム部材12A,12Bで支持するとともに、下方のプレート11Lを下方のアーム部材12C,12Dで支持し、かつ、上方のプレート11Uを、着座した乗員Dの大腿骨Tbの前端部の高さに合わせて配置するとともに、下方のプレート11Lを着座した乗員Dの脛骨Sbの上端部の高さに合わせて配置してある(図16参照)。
そして、本実施形態のニーボルスタ10Eが第3実施形態と主に異なる点は、図26に示すように上下分割した前記プレート11U,11Lにそれぞれ反力を付加する反力付加手段としての左右および上下一対のエアバッグ装置30C,30D,30E,30Fを設けて、これら4個のエアバッグ装置30C〜30Fをコントロールユニット42によって作動するようにしたことにある。
勿論、前記コントロールユニット42は、第5実施形態に示したように乗員センサ40や衝突センサ41(図22参照)からの情報に基づいて、図23に示したフローチャートと同様の処理を実行し、これによって乗員下肢の耐性を考慮しつつ乗員Dの姿勢を制御するように、上下プレート11U,11Lに付加する反力の分布および大きさが判断される。
ところで、本実施形態では前記エアバッグ装置30C〜30Fは、上下のプレート11U,11Lに対応し、かつ、それらプレート11U,11Lの車幅方向両端部に対応して制御されるため、前記乗員センサ40で乗員Dの着座状態を検出する際に、図25(a)〜(c)に示す左右膝部Dnの車幅方向の位置検出に加えて、図28(a),(b)に示すように前後方向の位置並びに上下方向の位置をも検出するようになっている。
そして、前記エアバッグ装置30C〜30Fのうち、2個のエアバッグ装置30C,30Dを上方のプレート11Uの左右両端部に対向させるとともに、残りの2個のエアバッグ装置30E,30Fを下方のプレート11Lの左右両端部に対向させて、それぞれを取付ボルト34を介してステアリングメンバ6に取り付けてあり、図27に示すように、各エアバッグ装置30C〜30Fを前記コントロールユニット42の制御信号に基づいて膨張・展開させて、上下プレート11U,11Lの背面(車両前側面)11bを独立して押圧するようになっている。
本実施形態にあっても前記エアバッグ装置30C〜30Fは、第5実施形態と同様に、袋体31C,31D,31E,31F(図27参照)を折り畳んで格納した格納部32C,32D,32E,32Fと、衝突時にそれぞれの袋体31C〜31Fにガスを瞬時に供給するインフレータ33C,33D,33E,33Fと、をそれぞれ備えて構成される。
また、前記インフレータ33C〜33Fから袋体31C〜31Fにガス供給する経路には、それぞれ図外の調圧弁が設けられて袋体31C〜31Fに導入されるガス圧が調圧される。
従って、本実施形態にあっても前記インフレータ33C〜33Fが作動すると、図27に示すように袋体31C〜31Fが膨張・展開して上下プレート11U,11Lの左右両端部を背面11bから押圧し、膝部Dnの衝突により車両前方に押し込まれる上下プレート11U,11Lの押し込み量を、エアバッグ装置30C〜30Fの反力によって調節できるとともに、その反力の分布および大きさが制御されることによりプレート11の傾きが制御されて、乗員Dの左右の膝部Dnの位置を矯正することができる。
以上の構成により本実施形態によれば、第3実施形態と同様の作用効果を奏するのは勿論のこと、第5実施形態と同様に反力付加手段であるエアバッグ装置30C〜30Fを設けたので、エアバッグ装置30C〜30Fから上下プレート11U,11Lに付加する反力を発生させて、乗員Dの下肢の耐性を考慮しつつ乗員Dの姿勢を制御でき、衝突時には乗員Dの体格に関わらず上体がステアリングエアバッグに衝突する際の状態をより一層適正化することができる。
また、本実施形態にあっても前記エアバッグ装置30C〜30Fはクッション機能を備えているため、乗員Dの膝部Dnがプレート11に衝突した際の衝撃吸収機能が備えられ、乗員Dの下肢へのダメージを効率良く低減できる。
(第7実施形態)図29は本発明の第7実施形態を示し、前記第3実施形態と同一構成部分に同一符号を付して重複する説明を省略して述べるものとし、図29は反力付加手段を設けたニーボルスタの取付状態を示す斜視図である。
本実施形態のニーボルスタ10Fは、第3実施形態のニーボルスタ10Bに上記第5あるいは第6実施形態とは異なる反力付加手段を付加したものである。即ち、本実施形態では、各アーム部材12A〜12Dの内部に、粘度等の特性が変化する作動媒体を封入する媒体封入空間が形成され、この媒体封入空間に作動媒体を封入することで反力が付加されるようになっている。加えて、作動媒体を、その特性を制御可能な流体として、上記制御信号に基づいて当該特性を変化させる媒体特性制御装置50を設けてこれを反力制御手段としている。
具体的には、本実施形態では前記アーム部材12A〜12Dは断面矩形状の閉断面に形成されて、その内部は密閉された中空状となっており、その中空内部が前記媒体封入空間となる。
そして、上記媒体封入空間内に封入した作動媒体の特性を変化させる(例えば、コイルに電流を流して磁場を生じさせて粘度を上昇させる)ことで、各アーム部材12A〜12Dの剛性を変化させ、各アーム部材12A〜12Dの反力を調整できるようになっている。
従って、本実施形態によれば、第5・第6実施形態と同様に、衝突時にプレート11に付加する反力を好適に制御できるようになって、乗員Dの大腿骨の荷重や膝関節へのせん断変位を調整し、また、プレート11の車幅方向の傾き状態を制御して乗員Dの着座姿勢をも矯正できる。
なお、本実施形態にあっては第3実施形態のニーボルスタ10Cに適用した場合を開示したが、第1,第2実施形態や第4実施形態のニーボルスタ10,10B,10Dにあっても本実施形態を適用できることは言うまでもない。
ところで、本発明は上記第1〜第7実施形態に例をとって説明したが、これら実施形態に限ることなく本発明の要旨を逸脱しない範囲で他の実施形態を各種採用することができ、例えば、本発明を運転席に対応させるのみならず助手席にあっても対応させることができる。
本発明の第1実施形態におけるニーボルスタの取付状態を概略的に示す車室前部の断面図である。 本発明の第1実施形態におけるニーボルスタの取付状態を示す斜視図である。 本発明の第1実施形態におけるニーボルスタの分解斜視図である。 本発明の第1実施形態におけるニーボルスタの取付状態を示す側面図である。 本発明の第1実施形態における乗員の膝部が衝突した際のニーボルスタの作動を(a)〜(c)に順を追って示す側面図である。 本発明の第1実施形態におけるニーボルスタに衝突荷重が入力した際の作動を(a),(b)に順を追って示す平面図である。 本発明の第1実施形態におけるニーボルスタに衝突荷重が入力した際の作動を(a),(b)に順を追って示す側面図である。 本発明の第1実施形態におけるニーボルスタへの荷重入力方向を(a)に平面図と(b)に側面図で示す説明図である。 本発明の第1実施形態における荷重入力方向に対するニーボルスタの反力特性を示す説明図である。 本発明の第2実施形態におけるニーボルスタの取付状態を示す斜視図である。 本発明の第2実施形態におけるニーボルスタの分解斜視図である。 本発明の第2実施形態におけるニーボルスタの取付状態を示す側面図である。 本発明の第3実施形態におけるニーボルスタの取付状態を示す斜視図である。 本発明の第3実施形態におけるニーボルスタの分解斜視図である。 本発明の第3実施形態におけるニーボルスタの取付状態を示す側面図である。 本発明の第3実施形態において乗員の膝部がニーボルスタに衝突した状態を示す説明図である。 本発明の第4実施形態におけるニーボルスタの取付状態を示す斜視図である。 本発明の第4実施形態におけるニーボルスタの分解斜視図である。 図17中A−A線に沿った拡大断面図である。 本発明の第5実施形態において反力付加手段を設けたニーボルスタの取付状態を示す斜視図である。 本発明の第5実施形態において反力付加手段の作動状態を示す斜視図である。 本発明の第5実施形態において反力付加手段を制御する各種センサの取付状態を示す車体前部の側面図である。 本発明の第5実施形態において反力付加手段の制御フローチャートを示す説明図である。 本発明の第5実施形態において乗員センサによる乗員の着座状態を検知する方法を示す側面図である。 本発明の第5実施形態において乗員センサによる下肢の測定方法を示す説明図である。 本発明の第6実施形態において反力付加手段を設けたニーボルスタの取付状態を示す斜視図である。 本発明の第6実施形態において反力付加手段の作動状態を示す斜視図である。 本発明の第6実施形態において乗員センサによる下肢の測定方法を示す説明図である。 本発明の第7実施形態において反力付加手段を設けたニーボルスタの取付状態を示す斜視図である。
符号の説明
1 自動車
3 インストルメントパネル
6 ステアリングメンバ(車体骨格部材)
8 ロアトリム
10,10A〜10F ニーボルスタ
11 プレート(荷重入力部材)
11U 上方のプレート
11L 下方のプレート
12A 車両右方に配置される上方のアーム部材
12B 車両左方に配置される上方のアーム部材
12C 車両左方に配置される上方のアーム部材
12D 車両左方に配置される上方のアーム部材
20a〜20d 湾曲部
21a〜21d 楔状空間部
30A〜30F エアバッグ装置(反力付加手段)
40 乗員センサ
41 衝突センサ
42 コントロールユニット(反力制御手段)
50 媒体特性制御装置(反力制御手段)
Wa〜Wd 荷重入力部材との結合部
D 運転者(乗員)
Dn 膝部
F 衝突荷重

Claims (14)

  1. 乗員の膝部が衝突した時のエネルギーを吸収するニーボルスタであって、
    膝部が衝突する荷重入力部材と、
    該荷重入力部材の左右両端部の上下部分を、前方の骨格部材にそれぞれ連結する左右方向および上下方向に対を成す複数のアーム部材と、を備え、
    各アーム部材の後方端部に湾曲部を形成して、これら湾曲部と前記荷重入力部材との間に楔状空間部を形成し、かつ、前記湾曲部の変曲点の前後方向位置を、上方のアーム部材と下方のアーム部材とで相互に異ならせたことを特徴とするニーボルスタ。
  2. 前記湾曲部の湾曲方向を、上方のアーム部材と下方のアーム部材とで相互に異ならせたことを特徴とする請求項1に記載のニーボルスタ。
  3. 前記楔状空間部の大きさを、上方のアーム部材と下方のアーム部材とで相互に異ならせたことを特徴とする請求項1または2に記載のニーボルスタ。
  4. 下方のアーム部材に対応する楔状空間部の大きさを、上方のアーム部材に対応する楔状空間部よりも大きくしたことを特徴とする請求項3に記載のニーボルスタ。
  5. 複数のアーム部材と車体骨格部材との結合部の位置を、上方のアーム部材と下方のアーム部材とで相互に異ならせたことを特徴とする請求項1〜4のうちいずれか一つに記載のニーボルスタ。
  6. 上下あるいは左右の一対のアーム部材について、前記楔状空間部の方向を相互に異ならせたことを特徴とする請求項1〜5のうちいずれか一つに記載のニーボルスタ。
  7. 上下あるいは左右の一対のアーム部材について、変曲点の前後方向の位置および左右方向の位置のうち少なくともいずれか一方を相互に異ならせたことを特徴とする請求項1〜6のうちいずれか一つに記載のニーボルスタ。
  8. 前記荷重入力部材を上下に2分割し、上方の荷重入力部材を上方のアーム部材で支持するとともに、下方の荷重入力部材を下方のアーム部材で支持し、かつ、上方の荷重入力部材を、着座した乗員の大腿骨の前端部の高さに合わせて配置するとともに、下方の荷重入力部材を、着座した乗員の脛骨の上端部の高さに合わせて配置したことを特徴とする請求項1〜7のうちいずれか一つに記載のニーボルスタ。
  9. 乗員の膝部が上方の荷重入力部材および下方の荷重入力部材に衝突した際に、上方のアーム部材および下方のアーム部材にそれぞれ発生する反力を、上方のアーム部材よりも下方のアーム部材で小さくなるようにしたことを特徴とする請求項8に記載のニーボルスタ。
  10. 前記荷重入力部材に反力を付加する反力付加手段と、
    乗員の着座状態を検出する乗員状態検出手段と、
    実際の衝突あるいは予測として車両の衝突を検知する衝突検知手段と、
    衝突を検知した際に乗員の着座状態に鑑みて前記反力付加手段から荷重入力部材に付加する反力の分布および大きさを制御する反力制御手段と、
    を備えることを特徴とする請求項1〜9のうちいずれか一つに記載のニーボルスタ。
  11. 前記反力付加手段は、荷重入力部材の前方の骨格部材に該荷重入力部材の左右両端部に対向して取り付けられ、前記反力制御手段の制御信号に基づいてそれぞれ膨張・展開して荷重入力部材の背面を独立して押圧する複数のエアバッグ装置であることを特徴とする請求項10に記載のニーボルスタ。
  12. 前記反力付加手段は、各アーム部材の内部に形成された媒体封入空間に封入された作動媒体によって反力を付加するものであり、
    前記反力制御手段は、前記作動媒体の特性を変化させることで反力を制御することを特徴とする請求項10に記載のニーボルスタ。
  13. 乗員の膝部が衝突した時のエネルギーを吸収するニーボルスタを備えた乗員下肢保護方法であって、
    ニーボルスタの荷重入力部材に膝部が衝突した際の荷重を、該荷重入力部材の左右両端部の上下部分を前方の骨格部材にそれぞれ連結した左右方向および上下方向に対を成す複数のアーム部材で支持し、各アーム部材の後方端部に湾曲部を形成して、これら湾曲部と前記荷重入力部材との間に形成される楔状空間部の潰れにより衝突時のエネルギーを吸収するとともに、これら湾曲部の変曲点の前後方向位置を、上方のアーム部材と下方のアーム部材とで相互に異ならせたことを特徴とする乗員下肢保護方法。
  14. 乗員の膝部が衝突した時のエネルギーを吸収するニーボルスタを備えた自動車であって、
    ニーボルスタは、膝部が衝突する荷重入力部材と、
    該荷重入力部材の左右両端部の上下部分を、前方の骨格部材にそれぞれ連結する左右方向および上下方向に対を成す複数のアーム部材と、を備え、
    各アーム部材の後方端部に湾曲部を形成して、それら湾曲部と前記荷重入力部材との間に楔状空間部を形成し、かつ、前記湾曲部の変曲点の前後方向位置を、上方のアーム部材と下方のアーム部材とで相互に異ならせ、
    このニーボルスタを、車両のインストルメントパネル下部で、乗員下肢の膝部前方に位置するロアトリムの内側に配設したことを特徴とするニーボルスタを備えた自動車。
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