JP2008005029A - ディジタルカメラ - Google Patents

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Abstract

【課題】撮像基板をシフトさせることによってパースペクティブ補正可能なディジタルカメラにおいて、シフト機構であるラック・ピニオン機構のバックラッシュを解消する。
【解決手段】撮像基板103の裏面の左右両端近傍に形成した縦方向のラック取付け溝110に、板バネ111を中間に挟んでラック104を挿入する。左右一対のラックは水平ピニオン軸105に噛合う。ラックはバネ力によりピニオン軸へ押付けられてバックラッシュがない状態となっており、撮像基板もガタツキのない状態で保持される。ピニオン軸を回転することにより撮像基板は、上または下へ正確な水平姿勢を保ったまま平行移動する。撮像基板の裏面の上部には横方向のラック106が設けられていて、これに噛合う垂直ピニオン軸107を操作して左右方向のシフトを行う。
【選択図】図2

Description

本発明は、パースペクティブ補正機能を備えたディジタルカメラに関するものであり、特に、機械的なパースペクティブ補正機構を備えたディジタルカメラに関するものである。
撮影レンズのシフト機構やティルト機構を備えていないカメラで高層ビルなどの建造物を撮影する場合、通常は建造物を見上げる角度で撮影することになり、画面の中心以外の垂直線が上に行くほど中心側によった遠近法の画像となる。建築写真では、このようなパースペクティブによる被写体の変形は好ましくなく、建築写真用にパースペクティブを補正できる撮影機材としては、自在に撮影レンズをシフトやティルトできる大判ビューカメラや、シフト機構やティルト機構を備えた一眼レフレックスカメラ用交換レンズがあるが、装置自体が大型であったり、価格が高価であったりするという問題がある。
ディジタル画像処理の分野においては、画像を自在に変形できるアプリケーションソフトウェアが提供されており、この種のアプリケーションソフトウェアの遠近法修正コマンドによって、ディジタルカメラで撮影したディジタル画像の上に向かってテーパ状にすぼまっている部分を左右方向へ拡大するとともに上下の長さを調節すれば、シフト機構やティルト機構を備えたカメラで撮影した画像と同様の建築写真を作成することができる。
しかし、アプリケーションソフトウェアによる拡大等の補正処理は、ディジタルズームと同様に走査線の拡大及び画素補間処理によるため画質の低下は避けられない。また、ディジタルカメラで撮影した画像データは、通常JPEGなどの非可逆圧縮アルゴリズムにより圧縮されているので、補正処理をおこなってデータを保存するたびに画質が低下するという問題がある。
このような画質低下の問題を幾分か軽減するものとしては、特許文献1記載のディジタルカメラが知られている。このディジタルカメラは、撮像素子が出力する画像データに対してパースペクティブ補正を行うことができるプロセッサを内蔵しており、データ圧縮及び保存の前の段階でパースペクティブ補正を行うことによって画質の低下を軽減できるとともに、カメラに備えたLCDディスプレイにより撮影前にパースペクティブ補正の状態を確認できるものである。
特許文献1記載のディジタルカメラは、撮影後の画像データに対するパースペクティブ補正を不要として、アプリケーションソフトウェアによる補正処理の手間と、補正処理に伴う画質低下を軽減したものであるが、撮影時に画像の底辺から上辺に向かって水平走査線の倍率と垂直方向の倍率を漸増的に拡大する処理及び画素の補間処理を行うため、ディジタルズームと同様に実質的な撮像素子の画素数が減少することになって画質の低下が生じるという問題がある。
本願出願人は、レンズシフト機構を備えた高価な交換レンズなどを必要とせず、上記のようなディジタル写真のパースペクティブ補正における画質低下を可及的に抑制できるディジタルカメラとして、撮像基板のシフト機構を備えたディジタルカメラを既に特許出願している(特願2005-233514)。このディジタルカメラは、カメラボディー内で撮像素子をX方向とY方向へ任意にスライドできるラック・ピニオン式シフト機構を備えており、これにより、撮影前にLCDディスプレイを見ながら撮像基板をY方向或いはX方向へシフトしてパースペクティブ補正を行えるとともに、シフト状態においても撮像素子の有効画素数は非シフト状態のときと変わることがなく、画質の低下が見られないものである。
特開2002‐335438号公報
本願出願人が提案するディジタルカメラ(特願2005-233514)によれば、画質の低下を伴わずにパースペクティブ補正が可能であるが、カメラとしての光学的精度を高水準に保つためには、シフトされる撮像基板に姿勢の変化が生じないようにする必要がある。
そこで、本発明は、撮像基板シフト機構によってパースペクティブ補正可能なディジタルカメラにおいて、撮像基板をシフトさせるラック・ピニオン機構のバックラッシュを可及的にゼロに近づけ、撮像基板の姿勢変化を防止した高精度なディジタルカメラを提供することを目的とする。
本発明は上記目的を達成するために提案するものであり、カメラのボディーフレーム内に、撮像素子を搭載した撮像基板を光軸直交平面上で平行移動するシフト機構を備え、前記シフト機構により撮像基板をシフトして、撮像素子に結像される画像のパースペクティブを調整できるように構成したディジタルカメラにおいて、前記シフト機構は、撮像基板の表面または裏面の左右両端近傍に配置した左右一対の縦方向のラックと、ボディーフレーム側で支持され、前記左右一対の縦方向のラックに係合する一本の水平ピニオン軸とからなり、前記左右一対の縦方向のラックは、撮像基板の表面または裏面に形成したラック取付け溝に嵌合し、且つラック取付け溝内に配置したバネにより浮上方向へ付勢されて、前記水平ピニオン軸へ弾接していることを特徴とするディジタルカメラを提供するものである。
上記の構成では、ラック・ピニオンのバックラッシュが除去されるとともに、バネの反力により撮像基板がボディーフレーム側へ押付けられるので、振動や遠心力などの外力により撮像基板が位置ずれを起こすことがない。
また、前記ラックの一端をクリップなどの係止手段により押さえて浮上を抑制したディジタルカメラを提供するものである。この構成では、ラックはその一端を支点として他端が上下に揺動するので、ピニオン軸を噛合わせた状態で揺動したラックの一端が過剰に上昇することを抑制でき、シフト動作の安定化に効果的である。
また、前記ラックの長手方向両端面をラックの全長と等しい直径の円弧面として、ラック取付け溝内におけるラックの揺動の円滑化を図ったディジタルカメラを提供するものである。
また、前記ラックの長手方向両端面を円弧面とし、前記ラック取付け溝の長手方向一端面を前記ラックの円弧面と回転対偶をなす凹形円弧面としたディジタルカメラを提供するものである。
ラックの長手方向端面を円弧面としたものにおいては、シフト操作時に撮像基板の移動に伴ってラックが揺動しても、ラックの全長寸法は一定であるので、ラックの全長とラック取付け溝の全長とを同じにして、ラック取付け溝に対するラックのあそびを解消することができる。
また、撮像基板を上下に平行移動する前記ラック・ピニオン式シフト機構に加えて、撮像基板を左右に平行移動するラック・ピニオン式シフト機構を備えたディジタルカメラを提供するものである。この構成においては、水平線のパースペクティブ歪みも補正することができる。
また、撮像基板を上下に平行移動する前記ラック・ピニオン式シフト機構に加えて、撮像基板を前後に平行移動するラック・ピニオン式シフト機構を備えたディジタルカメラを提供するものである。この構成においては、レンズではなく撮像基板を前後にシフトして焦点調節を行うことができる。
本発明のディジタルカメラは、撮像基板とラックとの間に板バネを挟むことによって、 ラックが常時ピニオンへ押付けられるので、ラックとピニオンとにバックラッシュが生じることがなく、シフト機構の精度が向上して正確なシフト調節が可能となる。また、バネの反力により撮像基板がボディーフレーム側へ押付けられるので、振動や遠心力などにより撮像基板が微小な位置ずれを起こす虞もない。また、ラックとピニオンの精度は通常のままでバックラッシュを除去でき、無調整で組付けができるので、工作や組付けにかかるコストの過大な上昇を招くこともない。
また、ラックの一端をクリップなどの係止手段により押さえて浮上を抑制することにより、バネによりラックが中間部を支点として両端が対称的に揺動することを防止でき、シフト操作の円滑性及びシフト操作精度が向上する。
また、ラックの長手方向両端面をラックの全長と等しい直径の円弧面とすることにより、揺動したラックがラック取付け溝内でロックする虞が解消され、安定性が向上する。また、ラックの全長とラック取付け溝の全長とを一致させてあそびのない寸法としてもラックとピニオンの噛合いに悪影響を及ぼすことがなく、ラック取付け溝に対してラックのあそびがないのでシフト操作精度及び操作感覚が一層向上する。
さらに、ラックの長手方向両端面を円弧面とし、ラック取付け溝の長手方向一端面をラックの円弧面と回転対偶をなす凹形円弧面とした場合は、ラックの一端がラック取付け溝の一端の円弧面と嵌合した状態でラックが揺動することになり、クリップなどの係止手段によりラックの一端を押さえて浮上を抑制した場合と同様に、ラックが中間部を支点として両端が対称的に揺動することを防止でき、シフト操作の円滑性及びシフト操作精度が向上する。
また、撮像基板を上下に平行移動する前記ラック・ピニオン式シフト機構に加えて、撮像基板を左右に平行移動するラック・ピニオン式シフト機構を備えることにより、垂直線と水平線のパースペクティブ歪みを補正することができるばかりではなく、カメラを縦位置とした場合にも、建築物などの垂直線パースペクティブ歪みを補正することができる。
また、撮像基板を上下に平行移動する前記ラック・ピニオン式シフト機構に加えて、撮像基板を前後に平行移動するラック・ピニオン式シフト機構を備え、パースペクティブ補正機構と焦点調節機構とを合体させることにより、機構構成の単純化に効果を奏する。
本発明は、カメラのボディーフレーム内に、撮像素子を搭載した撮像基板を光軸直交平面上で平行移動するシフト機構を備え、前記シフト機構により撮像基板をシフトして、撮像素子に結像される画像のパースペクティブを調整できるように構成したディジタルカメラにおいて、前記シフト機構は、撮像基板の表面または裏面の左右両端近傍に配置した左右一対の縦方向のラックと、ボディーフレーム側で支持され、前記左右一対の縦方向のラックに係合する一本の水平なピニオン軸とからなり、前記左右一対の縦方向のラックは、撮像基板の表面または裏面に形成したラック取付け溝に嵌合し、且つラック取付け溝内に配置したバネにより浮上方向へ付勢されて、前記ピニオン軸へ弾接させたことによって、撮像基板シフト機構によってパースペクティブ補正可能なディジタルカメラにおいて、撮像基板をシフトさせるラック・ピニオン機構のバックラッシュを可及的にゼロに近づけ、撮像基板の姿勢変化を防止するという目的を達成した。
図1は、本発明のディジタルカメラ101の背面断面図であり、箱型のボディーフレーム102の前面(図において紙面の奥)の中央に撮影レンズユニット(図示せず)が配置されており、撮影レンズを通じた光はボディーフレームの前部壁面の裏側(図1において手前側)に配置した撮像基板103の中央部へ投射され、撮像基板103の中央部に搭載した撮像素子(図示せず)が受光する。
撮像基板103の裏面の左右両端部にはそれぞれ縦方向のラック104が設けられており、この二つのラック104はボディーフレーム102の左右壁面へ架設された長い一本の水平ピニオン軸105に噛合っている。また、撮像基板103の裏面の右側上部には横方向のラック106が設けられており、このラック106はボディーフレーム102の上下壁面へ架設された一本の垂直ピニオン軸107に噛合っている。
水平ピニオン軸105と垂直ピニオン軸107にはそれぞれ操作ノブ108,109が取付けられていて、水平ピニオン軸105の操作ノブ108を回転すれば、操作ノブ108の回転方向に応じて撮像基板103が上または下へ平行移動し、垂直ピニオン軸107の操作ノブ109を回転すれば、操作ノブ109の回転方向に応じて撮像基板103が右または左へ平行移動し、これにより撮像素子が撮影レンズの光軸に対して直交方向へ移動してパースペクティブが調整され、ディジタルカメラ101の背面に配置された電子ディスプレイ(図示せず)によって、パースペクティブの状態を視認できることは、前述した本願出願人の先の出願(特願2005-233514)と同様である。
図2はラック・ピニオン機構を示し、撮像基板103の裏面の左右両端部に縦方向のラック取付け溝110が形成されており、このラック取付け溝110へ円弧形の板バネ111を挿入し、その上からラック取付け溝110と相似形のラック104を嵌合させ、水平ピニオン軸105でラック104を上から押さえる構造としている。尚、ここでは撮像基板103に直接ラック取付け溝110を形成した説明をしたが、103を撮像基板ではなく基板ホルダーとし、基板ホルダーの前面へ撮像基板を装着するようにしてもよい。
図3(a)に示すように、ラック104は板バネ111により撮像基板103から浮上する方向へ付勢されて水平ピニオン軸105へ弾接しており、ラック104と水平ピニオン軸105とのバックラッシュはゼロの状態であり、板バネ111に加わる反力が撮像基板103をカメラのボディーフレーム102内壁面へ押付けてガタツキが生じないため、重力や振動によって撮像基板103が上下(図において左右)へ位置ずれすることはなく、また、操作ノブ108の操作感覚もあそびのない良好なものとなっている。
図3(b)は、水平ピニオン軸105を回転して撮像基板103を中間位置から一方へシフトした状態を示し、同図はラック104の姿勢変化を誇張したものであるが、このようにラック104は板バネ111との当接点を支点として両端が上下に揺動し、ラック104と水平ピニオン軸105とのバックラッシュがゼロの状態でラック104及び撮像基板103がシフトする。ただし、ラック104とラック取付け溝110の設計寸法及び板バネ111の形状によっては、同図のように、ラック104をシフトしたときに、ラック104の一端がラック取付け溝110から外れるほど浮上してしまうこともあり得る。
図4はラック104の浮上がり防止を図った実施例で、図示のように、ラック104の一端を弾性クリップ112で撮像基板103へ固定している。ラック104の一端を弾性クリップ112で固定したままの状態では、図4(b)に示すようにラック104の他端は上方に大きく浮上がるが、図4(c)に示すように、ラック104に水平ピニオン軸105を噛合わせると、ラック104と水平ピニオン軸105とのバックラッシュが除去されるとともに、シフト位置に関わらずラック104の一端の過剰な浮上がりが防止される。
図5はラック104の過剰な浮上がりを防止する他の実施形態を示し、ラック104の両端部下面に形成した穴へコイルスプリング113を挿入し、板バネ111に代えてこの一対のコイルスプリング113でラック104を浮上させて水平ピニオン軸105へ弾接させたものである。
尚、図1において撮像基板103の裏面に取付けられている水平移動用のラック106については、別部品とせず撮像基板103に直接形成すれば製造がより容易になり、又製品も小型化できる。また、図1においては、ボディーフレーム102の周壁そのものを水平ピニオン軸105と垂直ピニオン軸107の軸受けとしているが、周壁に形成した孔にオイルレスメタルや軸受け用樹脂等のブッシュを挿入すれば、操作の円滑性と耐久性の向上が期待できる。
実施例1においては、ラックの形状については特に言及せず、両端面が垂直平面のラック104を図示したが、この場合、ラック104がラック取付け溝110内で揺動できるようにするためには、ラック104の長さ寸法をラック取付け溝110の長さ寸法よりも若干短くする必要があり、あそびが生じることになる。また、図6に示すようにラック104が大きく傾いた場合に、ラック104がラック取付け溝110の両端をこじるかたちになってロック状態になる虞がある。
図7に示すラック121は、上記の問題を解決するもので、ラック121の両端面をラック121の全長D(両端面の間隔)と等しい直径Dの円弧とすれば、ラック121の全長Dをラック取付け溝122の両端の垂直壁面の間隔Wと等しくして(W=D)、ラック121とラック取付け溝122との隙間をゼロにしても、ラック121は円滑に揺動できる。
図8は、撮像基板103の裏面(図において上)の左右両縁の角部に、裏面側と側面とが開放されたラック取付け溝131を形成し、この裏面側と側面とが開放されたラック取付け溝131へラック132を取付けるもので、ラック132の一端をラック132の長手方向一端近傍の中心点Cを中心とする半径rの円弧状に形成し、ラック132の他端も中心点Cを中心とする半径Rの円弧状に形成している。ラック取付け溝131の一端の壁面131aは、ラック132の半径rの端面と嵌合対偶をなす円弧形凹面とし、他端の壁面131bはラック132の半径Rの円弧部に接する垂直面(撮像基板の移動方向に垂直な面)とする。
ラック取付け溝131の底面に板バネ133を置いて、ラック取付け溝131へラック132を横から挿入し、ラック132の脱落を防止するためのプレート134を撮像基板103の側面へピン135またはネジで固定すれば、ラック132が中心点Cを支点として上下へ揺動自在に保持される。
また、プレート134を撮像基板103の側面へ取付ける方法に代えて、ラック132の中心点Cにピン穴を形成し、ピンでラック132を撮像基板103へ揺動自在に固定してもよい。
上述した左右一対のラックを揺動可能としてラック・ピニオンのバックラッシュを除去する本発明において、左右一組のラックの歯部の切込み深さの偏差によって、撮像基板シフト時に撮像基板の左右の傾きがどの程度生じるかを検証する。図9において辺Bを撮像基板に平行とみなし、バックラッシュ補正量(ラックの噛合い点の揺動量)を辺C、ラックの揺動支点からピニオン噛合い点までの長さをAとすれば、図示の角度θはsin−1 (C /A)であり、バックラッシュを0.2mm、ラックの支点から噛合い点までの長さAを20mmとすれば、
θ=sin−1 (C /A)=sin−1 (0.2 /20)=sin−1 0.01=0°34′
よって、辺Bの長さは、
B=A cosθ=20・cos0°34′=19.999mm
つまり、ラックの揺動支点から噛合い点までの長さAが20mmのとき、バックラッシュ補正によってラックが図示の角度θ傾いた状態(バックラッシュ補正量0.2mm)であっても、撮像基板の位置は20mm−19.999mm=1/1000mmしか違わないことが解る。このことは、上下方向移動用の左右一組のラックの歯部の切込み深さの偏差が、例えば0.2mmあっても、撮像基板の右と左の位置偏差は1/1000mm程度であって無視できるものであるので、製作にあたっては一般的な精度管理で十分であり、特別な部品精度管理や組立時の調整を必要とせず、高精度なシフト機構を実現できるものである。
尚、画面の縦横寸法が異なる長方形画面のスチルカメラにおいては、カメラを横位置で撮影する場合と縦位置(横位置から光軸廻りに90度回転した姿勢)で撮影する場合があり、上述したディジタルカメラは、横位置と縦位置の両方で垂直線のパースペクティブを調節できるように、撮像素子をY方向(垂直方向)とX方向(水平方向)へスライドできるシフト機構を備えているが、ビデオムービーカメラにおいては縦位置で撮影することはないので、ビデオムービーカメラにシフト機構を設ける場合は、Y方向シフト機構(ラック104と水平ピニオン軸105)のみで足りる。
また、撮影レンズと撮像素子からなる光学系を左右に並べて二つ設けたディジタルステレオカメラにおいても、縦位置で撮影することはないので、Y方向のシフト機構のみでよく、図1及び図2の撮像基板103の横幅を拡大して左右一対の撮像素子を搭載した撮像基板をラック104と水平ピニオン軸105で上下にシフトできるようにすればよい。
上述したシフト機構の変形例を図10に示す。図1及び図2に示したシフト機構は、光軸直交平面上で撮像基板103をX方向とY方向とにシフトするものであるが、ステレオカメラなどのようにX方向シフト機構が不要なものにおいては、二つのシフト機構の配置方向を変更して撮像基板をY方向とZ方向(光軸方向)へシフトできるようにしてもよい。この場合、Y方向シフト機構によりパースペクティブ補正を行い、Z方向シフト機構で焦点調節を行うことになる。
図10は、Y方向シフト機構とZ方向シフト機構を備えたディジタルステレオカメラ141を示し、二点鎖線でボディーフレーム142の内壁面を示している。横長の撮像基板(または撮像基板ホルダ)143には、前面中央から前方へ突出する中央垂直壁143aが形成されていて、中央垂直壁143aを挟んで左と右に一対の撮像素子144, 145が搭載されている。中央垂直壁143aはボディーフレーム142の左右中央に固定されている垂直隔壁146に接しており、撮像基板143は中央垂直壁143aがボディーフレーム142の垂直隔壁146に接した状態でY方向とZ方向とに移動可能となっている。
撮像基板143に設けた中央垂直壁143aの側面の上下両端部近傍には、ラック147が前後方向へ水平に設けられていて、この上下一対のラック147がボディーフレーム142に取付けた垂直ピニオン軸148に噛合ってZ方向シフト機構を構成している。また、中央垂直壁143aの側面前端部には縦方向のラック149が形成されており、このラック149はボディーフレーム142に取付けた水平ピニオン軸150に噛合ってY方向シフト機構を構成している。
Z方向シフト機構のラック147の構造は、実施例1乃至実施例3に記載したバネ式のラック104,121,132のいずれかの構造を適用したもので、バネ(図示せず)により垂直ピニオン軸148に弾接してバックラッシュがゼロの状態であり、垂直ピニオン軸148の操作ノブ151を廻せば、操作ノブ151の回転方向に応じて撮像基板143は前または後ろへ平行移動し、撮影レンズ(図示せず)の焦点調節ができる。
Y方向シフト機構の構造は、実施例1乃至実施例3に記載したX方向シフト機構(ラック106とピニオン軸107)の構造と同一であり、水平ピニオン軸150の操作ノブ152を廻せば、操作ノブ150の回転方向に応じて撮像基板143は下または上へ平行移動し、パースペクティブを補正することができる。ラック147に介装したバネの反力により撮像基板143の中央垂直壁143aはボディーフレーム142の垂直隔壁146へ押付けられていて、撮像基板143はガタツキなく、且つ円滑にY方向とZ方向とへ移動させることができる。
Z方向シフト機構(焦点調節機構)については、垂直ピニオン軸148をステッピングモータにより駆動する構成とし、撮影制御部のオートフォーカス機能によりステッピングモータを制御するオートフォーカス式としたり、スイッチ操作式モータードライブ焦点調節機構としたりすることができることはいうまでもない。また、バネ式の一対のラック147を縦配置とし、ラック149は水平に配置して、図10に示したZ方向シフト機構とY方向シフト機構を入れ替えた構成であってもよい。
尚、この発明は上記の実施形態に限定するものではなく、この発明の技術的範囲内において種々の改変が可能であり、ここではディジタルカメラに限定しているが、本発明におけるシフト機構は、その他の機器、例えば顕微鏡におけるステージのX-Y微動装置などにも応用することができ、この発明がそれらの改変されたものに及ぶことは当然である。
本発明の一実施例を示し、ディジタルカメラの背面断面図。 撮像基板シフト機構の組立図。 (a)(b)はそれぞれ撮像基板シフト機構の断面図。 撮像基板シフト機構の他の実施形態を示し、(a)は斜視図、(b)はピニオン組付け前の側面図、(c)はピニオン組付け後の側面図。 撮像基板シフト機構の他の実施形態を示す側面断面図。 撮像基板シフト機構の側面断面図。 撮像基板シフト機構の他の実施形態を示す側面断面図。 撮像基板シフト機構の他の実施形態を示す組立図。 撮像基板シフト機構のラックの揺動量によるシフト量偏差を説明するための線図。 撮像基板シフト機構の他の実施形態を示す斜視図。
符号の説明
101 ディジタルカメラ
102 ボディーフレーム
103 撮像基板
104 ラック
105 水平ピニオン軸
106 ラック
107 垂直ピニオン軸
108 操作ノブ
109 操作ノブ
110 ラック取付け溝
111 板バネ
112 弾性クリップ
113 コイルスプリング
121 ラック
122 ラック取付け溝
131 ラック取付け溝
132 ラック
133 板バネ
134 プレート
135 ピン
C (ラックの揺動)中心点
141 ディジタルステレオカメラ
142 ボディーフレーム
143 撮像基板
143a 中央垂直壁
144 撮像素子
145 撮像素子
146 垂直隔壁
147 ラック
148 垂直ピニオン軸
149 ラック
150 水平ピニオン軸
151 操作ノブ
152 操作ノブ

Claims (6)

  1. カメラのボディーフレーム内に、撮像素子を搭載した撮像基板を光軸直交平面上で平行移動するシフト機構を備え、前記シフト機構により撮像基板をシフトして、撮像素子に結像される画像のパースペクティブを調整できるように構成したディジタルカメラにおいて、
    前記シフト機構は、撮像基板の表面または裏面の左右両端近傍に配置した左右一対の縦方向のラックと、ボディーフレーム側で支持され、前記左右一対の縦方向のラックに係合する一本の水平ピニオン軸とからなり、
    前記左右一対の縦方向のラックは、撮像基板の表面または裏面に形成したラック取付け溝に嵌合し、且つラック取付け溝内に配置したバネにより浮上方向へ付勢されて、前記水平ピニオン軸へ弾接していることを特徴とするディジタルカメラ。
  2. 前記ラックの一端をクリップなどの係止手段により押さえて浮上を抑制した請求項1記載のディジタルカメラ。
  3. 前記ラックの長手方向両端面をラックの全長と等しい直径の円弧面として、ラック取付け溝内におけるラックの揺動の円滑化を図った請求項1記載のディジタルカメラ。
  4. 前記ラックの長手方向両端面を円弧面とし、前記ラック取付け溝の長手方向一端面を前記ラックの円弧面と回転対偶をなす凹形円弧面とした請求項1記載のディジタルカメラ。
  5. 撮像基板を上下に平行移動する前記ラック・ピニオン式シフト機構に加えて、撮像基板を左右に平行移動するラック・ピニオン式シフト機構を備えた請求項1記載のディジタルカメラ。
  6. 撮像基板を上下に平行移動する前記ラック・ピニオン式シフト機構に加えて、撮像基板を前後に平行移動するラック・ピニオン式シフト機構を備えた請求項1記載のディジタルカメラ。
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