JP2008003403A - 画像形成装置の開閉カバーのロック機構 - Google Patents

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Abstract

【課題】開閉カバーに取り付けた係合フックのガタ付きを防止でき、係合フックで開かないようにロックされている開閉カバーのガタ付きも防止できる画像形成装置の開閉カバーのロック機構を提供すること。
【解決手段】画像形成装置の本体カバーのジャムアクセス用開口部に開閉自在に取り付けた開閉カバーと、該開閉カバーの内面25に回動自在に取り付けた係合フック50と、該係合フック50が係合する本体カバー側に設けた被係合部とを備え、開閉カバーを閉じた状態で係合フック50が被係合部に係合して開閉カバーをロックする画像形成装置の開閉カバーのロック機構において、係合フック50の回動面の下側の面55aを押えて係合フック50のガタつきを防止する押え部材62を設けた。またこの押え部材62を係合フック50を回動させる回動部材60と一体に形成した。
【選択図】図7

Description

本発明は、画像形成装置のカバー部材に開閉自在に取り付けた開閉カバーをロックする画像形成装置の開閉カバーのロック機構に関するものである。
複写機、プリンタ、ファクシミリ又はこれらのうちの複数の機能を兼ね備えたいわゆる複合機などの画像形成装置がある。この画像形成装置は、本体部が合成樹脂製の本体カバーで覆われていて、該本体カバーの側面部に、本体部内に設置された用紙搬送機構や画像形成機構にアクセスするためのジャムアクセス用開口部が設けられている。このジャムアクセス用開口部には、略平板状の開閉カバーがその一端を支点として回動自在に取り付けられている。そして用紙搬送機構における紙詰りが発生した場合や、画像形成機構のトナー交換等のメンテナンスを行う際には、この開閉カバーを開くことで用紙搬送機構や画像形成機構にアクセスできるようになっている(特許文献1)。
上記の開閉カバーには、該開閉カバーが不用意に開いてしまうことを防止するロック機構が設けられているものがある。このロック機構は、開閉カバーの内面に回動自在に取り付けた係合フックと、本体カバー側のジャムアクセス用開口部の内周端部の裏面側に設けた被係合部とを備え、開閉カバーを閉じた状態で、本体カバー側に突出した係合フックの先端が被係合部に係合し、開閉カバーが開かないようにロックされるようになっている。一方、開閉カバーを開く際には、ロック解除レバーを介して係合フックを回動させて上記の係合を解除し、その状態で開閉カバーを開くことができる。
特開2006−39170号公報
上記のロック機構では、係合フックが開閉カバーの内面に形成した軸状突起に回動自在に嵌め込まれて取り付けられている。しかしながら、係合フックがスムーズに回動できるように、軸状突起の周囲に若干の余裕を持たせて嵌め込まれているため、係合フックが回動軸の軸方向に対して傾く方向にガタついてしまうという問題があった。すると、係合フックが本体カバーの被係合部と係合している時にもガタつくことで、係合フックによって開かないようにロックされている開閉カバーもガタついてしまうという問題があった。
本発明は上述の点に鑑みてなされたものでありその目的は、開閉カバーに取り付けた係合フックのガタ付きを防止でき、係合フックで開かないようにロックされている開閉カバーのガタ付きも防止できる画像形成装置の開閉カバーのロック機構を提供することにある。
上記課題を解決するため本願の請求項1に記載の発明は、画像形成装置のカバー部材に開閉自在に取り付けた開閉カバーと、前記開閉カバーに回動自在に取り付けた係合フックと、前記係合フックが係合する前記カバー部材側に設けた被係合部とを備え、前記開閉カバーを閉じた状態で前記係合フックが前記被係合部に係合して前記開閉カバーをロックする画像形成装置の開閉カバーのロック機構において、前記係合フックの回動面の上側又は下側の面を押える押え部材を備えたことを特徴とする。
本願の請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の画像形成装置の開閉カバーのロック機構において、前記係合フックを回動させる回動部材を備えると共に、前記押え部材を前記回動部材と一体に形成したことを特徴とする。
本願の請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の画像形成装置の開閉カバーのロック機構において、前記係合フックを前記被係合部に係合する位置へ付勢する付勢手段を備え、前記係合フックが前記付勢手段により回動することで、前記回動部材が押し戻されて前記押え部材が前記係合フックを押えるように構成したことを特徴とする。
本願の請求項4に記載の発明は、請求項1乃至3のいずれか1項に記載の画像形成装置の開閉カバーのロック機構において、前記押え部材が前記係合フックを押えることで前記係合フックが前記カバー部材の被係合部に押え付けられるように構成したことを特徴とする。
本願の請求項5に記載の発明は、請求項1乃至4のいずれか1項に記載の画像形成装置の開閉カバーのロック機構において、前記開閉カバーは、前記カバー部材に設けたジャムアクセス用開口部を開閉するジャムアクセスカバーであることを特徴とする。
本願の請求項1に記載の発明によれば、係合フックの回動面の上側又は下側の面を押える押え部材を備えたので、係合フックがその回動軸の軸方向に対して傾く方向(回動面が傾く方向)にガタつくことを防止することができる。これにより、係合フックと本体カバーの被係合部との係合で開かないようにロックされている開閉カバーのガタつきも防止することができる。なお、ここでいう係合フックの回動面とは、回動自在に取り付けられている係合フックが回動する平面を示す。
本願の請求項2に記載の発明によれば、押え部材を、係合フックを回動させる回動部材と一体に形成したので、係合フックのガタつきを防止できる押え部材を備えたロック機構を、少ない部品点数で簡単に構成することができる。
本願の請求項3に記載の発明によれば、係合フックが付勢手段により回動することで、回動部材が押し戻されて押え部材が係合フックを押えるように構成したので、係合フックが付勢手段により回動して開閉カバーをロックしている状態で、係合フックが押え部材によって押えられるので、ロック時の係合フックのガタつきを防止することができ、閉じた状態の開閉カバーのガタつきを効果的に防止することができる。
本願の請求項4に記載の発明によれば、押え部材が係合フックを押えることで係合フックが本体カバーの被係合部に押え付けられるので、係合フックと本体カバーの被係合部との係合によって開かないようにロックされている開閉カバーのガタつきをより効果的に防止することができる。
本願の請求項5に記載の発明によれば、画像形成装置のカバー部材に形成されたジャムアクセス用開口部を開閉するジャムアクセスカバー及び該ジャムアクセスカバーに取り付けた係合フックのガタつきを効果的に防止できるロック機構を提供できる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。図1は、本発明の一実施形態にかかる開閉カバーのロック機構を備えた画像形成装置の概略正面図である。なお本発明の画像形成装置としては、複写機、プリンタ、ファクシミリ又はこれらのうちの複数の機能を兼ね備えたいわゆる複合機のいずれであってもよい。同図に示す画像形成装置1は、記録用紙を搬送する用紙搬送機構や、記録用紙に画像を形成する感光体ドラムや転写ローラなどからなる画像形成機構(いずれも図示せず)を内部に設置した本体部2を備え、本体部2の下段側に、記録用紙を収納する給紙カセット3を設置し、本体部2の上段側に、原稿トレイ5上に載置された原稿を本体部2の上面に設けたプラテンガラス(図示せず)上へ送る原稿自動送り装置(ADF装置)4を設置している。本体部2は、合成樹脂製のカバー部材である本体カバー6で覆われていて、本体カバー6の一方の側面部6aには、本体部2内の用紙搬送機構や画像形成機構にアクセスするためのジャムアクセス用開口部7(下記の図3参照)が設けられている。そしてこのジャムアクセス用開口部7には、略平板状の開閉カバー10がその下端部近傍を支点として開閉自在に取り付けられている。
図2は、画像形成装置1の本体カバー6の側面部6aを示す斜視図である。また、図3は開閉カバー10を開いた状態を示す図で、図4は開閉カバー10の概略側面図(一部断面図)である。これらの図に示すように、開閉カバー10は合成樹脂製の成型品で、横長の略長方形の平板形状に形成されている。また開閉カバー10は、その上下方向の途中位置で上部側と下部側とに二分割されていて、下部側がジャムアクセスカバー部20になっていて、上部側が手差トレイ部30になっている。
図5は、開閉カバー10のジャムアクセスカバー部20をその内面側から見た図である。ジャムアクセスカバー部20はその両側面の下端部近傍に、両外側に突出する一対の円柱状の軸部21を備え、該軸部21が本体カバー6のジャムアクセス用開口部7の内周側面に設けた図示しない円形の開口からなる挿入部に挿入されて回動自在に取り付けられ、これら軸部21と挿入部とで第1回動支点15が構成されている。またこのジャムアクセスカバー部20は、図5に示すようにその上端面の両側部に上方に突出する一対の突出部22を備えており、両突出部22の間が略コ字状に切り欠かれた形状に形成されている。
一方、手差トレイ部30は、図4に示すようにその下端部の両側面に両外側に突出する一対の円柱状の軸部31を備え、該軸部31がジャムアクセスカバー部20の一対の突出部22の内側面に設けた円形の開口からなる挿入部22a(図5参照)に挿入されて回動自在に取り付けられ、これら軸部31と挿入部22aとで第2回動支点16が構成されている。手差トレイ部30はこの第2回動支点16を支点として、ジャムアクセスカバー部20と略同一平面内に位置する閉位置と、ジャムアクセスカバー部20に対して所定角度傾斜して位置する開位置との間で回動自在となるように取り付けられている。またこの手差トレイ部30は、図4に示すようにその両側面(軸部31を備える側面)に設けた突起部34と、ジャムアクセスカバー部20の両突出部22の内側に設けた段部状の係止部24とからなるスナップフィット機構40を備えている。このスナップフィット機構40により、下記の動作説明において詳細に述べるように、手差トレイ部30が上記の閉位置で係止されるようになっていて、開閉カバー10は、第1回動支点15を支点としてジャムアクセスカバー部20と手差トレイ部30とが一体に回動してジャムアクセス用開口部7の全体を開閉することができると共に、第2回動支点16を支点として手差トレイ部30のみが回動してジャムアクセス用開口部7の上側の一部だけを開閉することもできるように構成されている。
そして図5に示すように、ジャムアクセスカバー部20の内面25側には、開閉カバー10を閉じた位置でロックするロック機構が設けられている。このロック機構は、ジャムアクセスカバー部20の内面25の両側近傍に取り付けた一対の係合フック50と、該一対の係合フック50を回動させる一対の回動部材60と、回動部材60を固着した回転軸65と、回転軸65を回転操作するロック解除レバー70と、図3に示す本体カバー6のジャムアクセス用開口部7の内周端部の裏面側に形成した係合フック50を係合させる被係合部8とを備えて構成されている。
図6は、このロック機構の係合フック50や回動部材60の詳細構成を示す部分拡大図で、ジャムアクセスカバー部20の内面25から係合フック50を取り外した状態を示す分解斜視図である。なお以下の説明では、係合フック50が回動する面を係合フック50の回動面という。同図に示すように係合フック50は、直線棒状に形成された本体部51を備え、該本体部51の中心部に円形の貫通穴からなる挿通部52が設けられ、本体部51の一端から本体部51に対して回動面内で略直角方向に屈曲して延びる第1の腕部53が形成され、該第1の腕部53の先端に、被係合部8に係合する係合部54が形成されている。係合部54は、その先端に向かうにつれて次第に厚み寸法が薄くなるように回動面の上側の面(ジャムアクセスカバー部20側とは反対側の面)が傾斜面54aになっている。一方、本体部51の他端には、回動面内で本体部51から略直角に屈曲して第1の腕部53と反対向きに延びる第2の腕部55が形成され、該第2の腕部55の先端には、貫通穴からなるコイルスプリング取付部56が形成されている。
また回転軸65は、図5に示すようにジャムアクセスカバー部20の内面25に横方向に渡されて回転自在に取り付けられ、その一端部に固着したロック解除レバー70が、図2及び図4に示すようにジャムアクセスカバー部20に設けた開口部26を介してジャムアクセスカバー部20の外面側に露出している。また回転軸65に固着されている回動部材60は、係合フック50の第2の腕部55の側面55a(回動面に対する側面)を押圧して係合フック50を回動させるもので、回転軸65の軸方向に対して直交する方向に向かって延びる略棒状の本体部61と、該本体部61の側面61aから回転軸65の軸方向と本体部61の伸びる方向との両方向に対して略直交する方向に向かって突出する小突起状の押え部(押え部材)62とを一体に形成している。
そして係合フック50は、ジャムアクセスカバー部20の内面25に一体形成されて該内面25から垂直方向に突出する円柱軸形状の回動軸部27に、挿通部52が嵌め込まれて取り付けられている。挿通部52の内径寸法は、回動軸部27の外径寸法よりも僅かに大きな寸法に形成されていて、嵌め込まれている係合フック50が自在に回動できるように構成されている。なお回動軸部27には、取り付けた係合フック50が外れることを防止する止めネジ28が取り付けられている。
図7はこのロック機構を組み立てた状態を示す部分拡大図である。同図に示すように、係合フック50の第2の腕部55の側面55aが回動部材60の本体部61の押え部62よりも先端側の側面61aに当接した状態で、係合フック50のコイルスプリング取付部56にコイルスプリング75の一端が掛けられ、図5に示すように該コイルスプリング75の他端がジャムアクセスカバー部20の内面25に設けたコイルスプリング取付部29に掛けられている。これにより係合フック50はコイルスプリング75によって図7の矢印B方向(時計回り方向)に回動するように付勢されているので、係合フック50が同方向に一杯まで回動して、係合部54が本体カバー6の被係合部8に係合する際の位置に配置される。また、係合フック50がコイルスプリング75で付勢されることで、回動部材60が係合フック50で押し戻されて同図の矢印A方向に回動した状態になっている。これにより、押え部62の側面62aが第2の腕部55の下面(回動面の下側の面)55bに当接してこれを押し上げる方向に押えている。このように、回動部材60に一体に形成した押え部62が係合フック50の回動面の下側の面55aを押えることで、係合フック50が回動軸部27の軸方向に対して傾く方向にガタつくことを防止することができる。
ここで、上記構成のロック機構のロック解除動作及び開閉カバー10の開閉動作について説明する。図8は、それらの動作を説明するための図である。開閉カバー10を閉じている状態では、係合フック50の係合部54が本体カバー6の被係合部8(図3参照)に係合して開閉カバー10がロックされているので、そのままでは開閉カバー10(ジャムアクセスカバー部20)を開くことができない。そして図8(a)に示すように、ロック解除レバー70を上方に引き上げると、同図及び図7に示すように、矢印C方向に回動する回転軸65と一体に回動部材60が同方向に回動する。これにより回動部材60の本体部61の側面61aで係合フック50の第2の腕部55の側面55aが押されるので、係合フック50がコイルスプリング75の付勢力に抗して回動面内で図7の矢印D方向(反時計回り方向)に回動して、係合部54が被係合部8との係合位置からずれ、それらの係合が解除される。そしてロック解除レバー70を引き上げた状態のまま、開閉カバー10の上端部に設けた把持部35を引いて開閉カバー10を手前側に倒せば、図8(b)に示すように、スナップフィット機構40で係合しているジャムアクセスカバー部20と手差トレイ部30が第1回動支点15を支点として手前側に一体に回動し、開閉カバー10が開く。なお開閉カバー10が開いたら、ロック解除レバー70を引き上げている力を解除すれば、コイルスプリング75の付勢力で係合フック50が図7の矢印B方向に回動して元の位置に戻る。
上記手順で開閉カバー10を開くと、図3に示すようにジャムアクセス用開口部7の全体が開放されるので、その状態で用紙搬送機構の紙詰まりなどの不具合を解消するメンテナンスを行なうことができる。一方、開閉カバー10が開いている状態から把持部35を持ち上げて開閉カバー10を閉じると、その際に係合フック50の係合部54の傾斜面54aがジャムアクセス用開口部7の外周端部9に当接し、傾斜面54aが外周端部9で押されることで、係合フック50がコイルスプリング75の付勢力に抗して図7の矢印D方向(反時計回り方向)に回動する。これにより係合部54が外周端部9を乗り越えて被係合部8に係合するので、開閉カバー10が閉じると同時にロック機構が自動的にロックされた状態になる。
また一方で、図8(a)に示す状態から、ロック解除レバー70を引き上げずにロック機構がロックされた状態のまま把持部35を引いて開閉カバー10を手前側に倒そうとしても、ジャムアクセスカバー部20はロックされていて開かない。したがって把持部35を手前側に引く力によって、手差トレイ部30の小突起部34がジャムアクセスカバー部20の被係合部24を乗り越えてスナップフィット機構40の係止が解除されるので、図8(c)に示すように、手差トレイ部30のみが手前側に倒れて開く。その状態で手差トレイ部30の内面37に設置した折畳みトレイ36(図3参照)を引き出して展開すれば、手差トレイ部30の内面37と折畳みトレイ36の面とがジャムアクセス用開口部7の上段側に設けた用紙搬送路への入口部7a(図3参照)に連通する状態になるので、手差トレイ部30上に載置した記録用紙を本体部2内の用紙搬送機構へ供給することができる。一方、手差トレイ部30が開いている状態から把持部35を持ち上げて手差トレイ部30を閉じると、小突起部34が上記とは逆方向に被係合部24を乗り越えてスナップフィット機構40が係止状態になり、図8(a)に示す状態に戻る。
上記のロック機構では、係合フック50の挿通部52が回動軸部27に回動自在に嵌め込まれて取り付けられているが、係合フック50がスムーズに回動するためには、挿通部52が、回動軸部27に対して僅かではあるが遊びを持った状態で嵌め込まれていなければならない。そのため上記の押え部62(押え部材)を設けていない場合は、係合フック50が回動軸部27の軸方向に対して傾く方向(回動面が傾く方向)にガタつきが生じてしまう。これに対して本発明のロック機構では、押え部62で係合フック50の回動面の下側の面を押えているので、係合フック50の挿通部52と回動軸部27の間に多少の遊びを持たせていても、係合フック50が回動軸部27の軸方向に対して傾く方向にガタつくことを防止できるので、係合フック50のスムーズな回動を実現しながら、係合フック50のガタつきを防止できる。
また、押え部62を回動部材60と一体に形成したことで、係合フック50のガタつきを防止する押え部62を備えたロック機構の部品点数を少なくでき、その構成を簡単にすることができる。また、係合フック50が付勢手段であるコイルスプリング75の付勢力で開閉カバー10をロックする位置に向かって回動する際に、回動部材60が押し戻されてその押え部62が係合フック50の下面55bを押えるように構成したので、開閉カバー10のロック時の係合フック50のガタつきを防止でき、閉じた状態の開閉カバー10のガタつきを効果的に防止することができる。
また、押え部62は、係合フック50の係合部54が被係合部8に係合して開閉カバー10がロックされている際に、回動軸部27に対して係合部54と反対側に位置する第2の腕部55の下面55bを押し上げる方向に押えるので、係合部54が被係合部8の方へ押し下げられるように付勢され、係合部54が被係合部8に押え付けられる。したがって、ロックされている開閉カバー10のガタつきをより確実に防止することが可能となる。
特に、上記のようなジャムアクセスカバー部20に手差トレイ部30を回動自在に取り付けた構成の開閉カバー10では、ロック機構がロックされている状態で手差トレイ部30のみを開閉する際に、手差トレイ部30の小突起部34がジャムアクセスカバー部20の被係合部24を乗り越えるので、ジャムアクセスカバー部20にも開閉方向に回動する力が掛かってしまう。そのため、係合フック50にガタつきがあると、手差トレイ部30を開閉する毎にジャムアクセスカバー部20がガタついてしまい、手差トレイ部30の開閉操作性が悪くなるおそれがあった。しかしながら本発明のロック機構を備えていれば、ジャムアクセスカバー部20を閉じている状態で押え部62によって係合フック50が押えられているので、手差トレイ部30のみを開閉する際のジャムアクセスカバー部20のガタつきを効果的に防止できる。したがって手差トレイ部30の開閉操作性が良好になる。
以上本発明の実施形態を説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲、及び明細書と図面に記載された技術的思想の範囲内において種々の変形が可能である。なお直接明細書及び図面に記載のない何れの形状・構造・材質であっても、本願発明の作用・効果を奏する以上、本願発明の技術的思想の範囲内である。例えば、上記実施形態では、ジャムアクセスカバー部20に手差トレイ部30を回動自在に取り付けた構成の開閉カバー10を説明したが、本発明の開閉カバーとしてはこれ以外にも、手差トレイ部30を設けずにジャムアクセスカバー部20のみを備えた構成であってもよい。また、本発明のロック機構を適用する開閉カバーは、ジャムアクセス用開口部7を開閉する開閉カバー10には限定されず、画像形成装置の本体カバー等のカバー部材に開閉自在に取り付けた開閉カバーであれば、他の用途の開口部等を開閉する開閉カバーであってもよい。
また、本発明のロック機構を構成する係合フックは、開閉カバーに回動自在に取り付けられたものであれば、突起状の回動軸部に嵌め込まれたものには限定されず、他の構成で回動自在に取り付けられたものでもよい。一例として上記実施形態とは逆に、係合フックに円柱軸状の回動軸部を一体に形成し、開閉カバーの内面にこの回動軸部を嵌め込んで取り付ける円形の開口からなる挿入部を形成してもよい。
また、係合フック50や回動部材60や押え部材(押え部)62の具体的な形状は上記実施形態に示すものには限定されず、本発明のロック機構の作用を奏することができる形状であれば、これらを適宜他の形状とすることも可能である。例えば押え部62は、回動部材60とは別の部材として設けてもよい。また上記の実施形態では、押え部62が係合フック50の回動面の下側の面を押える場合を説明したが、押え部62が係合フック50の回動面の上側の面を押えるように構成してもよい。また係合フック50を付勢する付勢手段は、コイルスプリング75には限定されず、板バネなど他の付勢手段で付勢することも可能である。
画像形成装置の外観構成例を示す概略正面図である。 画像形成装置の本体カバーの側面部を示す斜視図で、該側面部に設けたジャムアクセス用開口部に取り付けた開閉カバーを示す図である。 開閉カバーを開いた状態を示す図である。 開閉カバーの概略側面図(一部断面図)である。 開閉カバーのジャムアクセスカバー部を内面側から見た図である。 ロック機構の詳細構成を示す部分拡大図で、ロック機構の一部を分解した状態を示す分解斜視図である。 ロック機構を組み立てた状態を示す部分拡大図である。 開閉カバーの開閉動作を説明するための図である。
符号の説明
1 画像形成装置
2 本体部
3 給紙カセット
4 原稿自動送り装置(ADF装置)
5 原稿トレイ
6 本体カバー
6a 側面部
7 ジャムアクセス用開口部
8 被係合部
9 外周端部
10 開閉カバー
15 第1回動支点
16 第2回動支点
20 ジャムアクセスカバー部
27 回動軸部
30 手差トレイ部
35 把持部
40 スナップフィット機構
50 係合フック
51 本体部
52 挿通部
53 第1の腕部
54 係合部
54a 傾斜面
55a 側面
55b 下面(回動面の下側の面)
55 第2の腕部
56 コイルスプリング取付部
60 回動部材
61 本体部
61a 側面
62 押え部(押え部材)
62a 側面
65 回転軸
70 ロック解除レバー
75 コイルスプリング(付勢手段)

Claims (5)

  1. 画像形成装置のカバー部材に開閉自在に取り付けた開閉カバーと、前記開閉カバーに回動自在に取り付けた係合フックと、前記係合フックが係合する前記カバー部材側に設けた被係合部とを備え、前記開閉カバーを閉じた状態で前記係合フックが前記被係合部に係合して前記開閉カバーをロックする画像形成装置の開閉カバーのロック機構において、
    前記係合フックの回動面の上側又は下側の面を押える押え部材を備えたことを特徴とする画像形成装置の開閉カバーのロック機構。
  2. 請求項1に記載の画像形成装置の開閉カバーのロック機構において、
    前記係合フックを回動させる回動部材を備えると共に、前記押え部材を前記回動部材と一体に形成したことを特徴とする画像形成装置の開閉カバーのロック機構。
  3. 請求項2に記載の画像形成装置の開閉カバーのロック機構において、
    前記係合フックを前記被係合部に係合する位置へ付勢する付勢手段を備え、
    前記係合フックが前記付勢手段により回動することで、前記回動部材が押し戻されて前記押え部材が前記係合フックを押えるように構成したことを特徴とする画像形成装置の開閉カバーのロック機構。
  4. 請求項1乃至3のいずれか1項に記載の画像形成装置の開閉カバーのロック機構において、
    前記押え部材が前記係合フックを押えることで前記係合フックが前記カバー部材の被係合部に押え付けられるように構成したことを特徴とする画像形成装置の開閉カバーのロック機構。
  5. 請求項1乃至4のいずれか1項に記載の画像形成装置の開閉カバーのロック機構において、
    前記開閉カバーは、前記カバー部材に設けたジャムアクセス用開口部を開閉するジャムアクセスカバーであることを特徴とする画像形成装置の開閉カバーのロック機構。
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