JP2008000925A - はんだ印刷用スキージ、はんだ印刷機及びはんだ印刷方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】はんだの充填性とかき取り性の双方を向上させ、はんだ印刷量のばらつきを抑えたはんだ印刷用スキージを提供する。
【解決手段】はんだ印刷用スキージ1Aは、印刷方向Aに沿った前方に充填用スキージ2Aを備えると共に、印刷方向Aに沿った後方にかき取り用スキージ3Aを備える。充填用スキージ2Aとかき取り用スキージ3Aは、印刷方向Aに対してそれぞれ左右の一方の側を後退させて後退角度θが付けられると共に、印刷方向に沿って前傾させて前傾角度δ1,δ2が付けられている。
【選択図】 図1

Description

本発明は、回路基板にペースト状のはんだを塗布するはんだ印刷用スキージ、はんだ印刷機及びはんだ印刷方法に関する。詳しくは、印刷方向に沿って前後に2枚のスキージ板を備えることで、はんだの充填性とかき取り性の双方を向上させると共に、はんだ印刷量のばらつきを抑えるものである。
従来、回路基板上にペースト状のはんだを塗布するためには、1枚の金属板で構成されるスキージではんだペーストをスクリーン上でローリングさせ、スクリーン開口部へ充填することにより行っている。
はんだペーストのスクリーン開口部への充填のためには、大きく3つの役割をスキージは果たす必要がある。1つ目は、スクリーン上に供給されたはんだペーストをローリングさせてスクリーン上を移動させることであり、2つ目は、スクリーン開口部の中へとはんだペーストを押し込む充填である。3つ目は、スクリーン上に残ったはんだを取り除くかき取りである。
一般的に、はんだペーストをスクリーン上で滑らかにローリングさせるには、はんだペーストにスキージの進行方向に対しての力を加える必要があるため、スキージはスクリーンに対しての前傾角度を大きくして立てた姿勢とする必要がある。
このため、はんだペーストのローリング性を高めようとした場合、スキージはスクリーンに対する角度を大きくして取り付けるか、スキージ厚の厚いものもしくは剛性の高いものをスキージとして使用し、はんだ印刷中のスクリーンに対する角度を大きく保つ必要がある。
これに対して、はんだの充填を行う場合は、ローリングで要求される機能とは全く逆の機能が要求される。すなわち、スクリーン開口部の中へはんだペーストを充分に充填するためには、スキージはスクリーンに対して角度を小さくして倒した姿勢で取り付ける必要がある。
このため、スクリーン開口部へのはんだペーストの充填性を高めようとした場合では、スキージはスクリーンに対する角度を小さくして取り付けるか、スキージ厚の薄いものもしくは剛性の低いものを使用する必要がある。
このように、はんだ印刷中に基板上に安定したはんだを供給するために、スキージには相反する作用を必要とする2つの役割を同時に行わせ、更にスクリーン上のはんだをきれいにかき取ることが必要となる。
このローリングと充填の2つの作用を1枚のスキージで行わせるために考えられた例では、はんだペーストのローリング性の向上を図ることを目的として、スキージの表面に微細な凹部を多数形成した技術が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
また、高速度でのはんだ印刷を行うことを目的として、スキージ上に整形部材を取り付けた技術が提案されている(例えば、特許文献2参照)。
更に、印刷されるはんだ量の安定化を図ることを目的として、スキージを前後に2枚取り付けた技術が提案されている(例えば、特許文献3参照)。
特開2000−94637号公報 特開2003−136679号公報 特開2005−343116号公報
しかし、スキージの表面に微細な凹部を形成した構成では、スキージ近辺のはんだペーストにしかスキージ表面の凹部から力が加わらないため、はんだペーストのローリング性が大幅に向上されるとは考えにくい。
なぜなら、はんだペーストのローリングには2つの目的があり、1つははんだペーストのローリングを充分に行うことにより、はんだ粒子とフラックスからなるはんだペーストの状態を均一にすること、もう1つは、充填にも影響を与えるはんだロール先端部での充填のために、はんだ粒子へと十分な速度を与えてやることである。
図10は、はんだの充填の様子を示す説明図である。スキージ101を印刷方向Aに移動させ、スクリーン111のスクリーン開口部111aにはんだペーストHを充填する際に、はんだペーストHの充填は、図10に示す領域102Aと102Bの2箇所の領域で行われる。
はんだペーストHをローリングさせることによって充填に影響があると考えられるのは領域102Aである。このため、はんだペーストHの全体をローリングさせないとペーストの状態を均一にすることや領域102Aにて充填性を確保することは困難である。
また、スキージに整形部材を取り付けると、はんだペーストとスキージとの接触面積が大きくなることで、はんだ印刷中にはんだペーストからスキージへ上方向の力が大きくなり、スクリーン上でのはんだのかき残しが発生しやすくなり、それを抑えるために大きな印圧をスキージに付与しなければならず、負荷が増加してはんだ印刷の高速化が困難である。
更に、スキージを前後に2枚取り付けても、かき残しの発生を抑えることができず、はんだ量の安定化を図ることが困難である。
本発明は、このような課題を解決するためになされたもので、はんだの充填性とかき取り性の双方を向上させ、はんだ印刷量のばらつきを抑えたはんだ印刷用スキージ、はんだ印刷機及びはんだ印刷方法を提供することを目的とする。
上述した課題を解決するため、本発明のはんだ印刷用スキージは、回路基板にペースト状のはんだを塗布するはんだ印刷用スキージにおいて、印刷方向に沿って前後に2枚のスキージ板を備え、2枚のスキージ板は、印刷方向に対してそれぞれ左右の一方の側を後退させて後退角度を付けたことを特徴とする。
本発明のはんだ印刷用スキージでは、2枚のスキージ板が印刷方向に移動すると、スクリーン上に供給されたペースト状のはんだは、印刷方向前方のスキージ板でスクリーン開口部に充填され回路基板に塗布されると共に、印刷方向後方のスキージ板で余剰分がかき取られる。
印刷方向後方のスキージ板でかき取られた余剰分のはんだは、一方の側が後退しているスキージ板の傾斜に沿って流れ、2枚のスキージ板の間から排出される。
また、本発明のはんだ印刷機は、回路基板に対してペースト状のはんだを塗布する位置に合わせてスクリーン開口部が形成されたスクリーンと、スクリーン上に供給されたペースト状のはんだをスクリーン開口部から回路基板に塗布するはんだ印刷用スキージとを備えたはんだ印刷機において、はんだ印刷用スキージは、印刷方向に沿って前後に2枚のスキージ板を備え、2枚のスキージ板は、印刷方向に対してそれぞれ左右の一方の側を後退させて後退角度を付けたことを特徴とする。
本発明のはんだ印刷機では、はんだ印刷用スキージが印刷方向に移動すると、スクリーン上に供給されたペースト状のはんだは、印刷方向前方のスキージ板でスクリーン開口部に充填され回路基板に塗布されると共に、印刷方向後方のスキージ板で余剰分がかき取られる。
印刷方向後方のスキージ板でかき取られた余剰分のはんだは、一方の側が後退しているスキージ板の傾斜に沿って流れ、2枚のスキージ板の間から排出される。
更に、本発明のはんだ印刷方法は、回路基板に対してペースト状のはんだを塗布する位置に合わせてスクリーン開口部が形成されたスクリーンに沿って印刷方向にはんだ印刷用スキージを移動させ、スクリーン上に供給されたペースト状のはんだをスクリーン開口部から回路基板に塗布するはんだ印刷方法において、印刷方向に沿って前後に並列し、印刷方向に対して左右の一方の側を後退させて後退角度が付けられた2枚のスキージ板を印刷方向に移動させて、スクリーン上に供給されたペースト状のはんだを、印刷方向前方のスキージ板でスクリーン開口部に充填して回路基板に塗布し、印刷方向後方のスキージ板で余剰分をかき取ると共に、印刷方向後方のスキージ板の傾斜に沿って余剰分のはんだを流し、印刷方向に沿った前後2枚のスキージ板の間からはんだを排出することを特徴とする。
本発明のはんだ印刷方法では、2枚のスキージ板を印刷方向に移動させると、スクリーン上に供給されたペースト状のはんだは、印刷方向前方のスキージ板でスクリーン開口部に充填され回路基板に塗布されると共に、印刷方向後方のスキージ板で余剰分がかき取られる。
印刷方向後方のスキージ板でかき取られた余剰分のはんだは、一方の側が後退しているスキージ板の傾斜に沿って流れ、2枚のスキージ板の間から排出される。
本発明のはんだ印刷用スキージによれば、印刷方向に沿って前後に2枚のスキージ板を備えることで、各スキージ板で充填性とかき取り性の機能を分けて持たせることができる。また、各スキージ板に後退角度をつけることで、はんだの充填形態が変化して充填性が向上すると共に、負荷が低減して低印圧での印刷が可能となる。これにより、高速度でのはんだ印刷においても良好なはんだの塗布が安定して可能となる。
また、スクリーン上にはんだを残すといったかき残しの発生を抑制し、はんだ印刷量のばらつきを抑えることができる。
このようなはんだ印刷用スキージを備えた本発明のはんだ印刷機では、印刷品位を向上させて高速度でのはんだ印刷が可能であるので、はんだ印刷の処理時間の短縮を図ることができる。
更に、本発明のはんだ印刷方法では、充填性とかき取り性の機能を分けて持たせた2枚のスキージ板ではんだ印刷を行うことで、高速度でのはんだ印刷においても良好なはんだの塗布が安定して可能となる。
また、2枚のスキージ板の間にはんだが滞留することを防ぐことができるので、はんだ印刷量のばらつきを抑えることができる。
以下、図面を参照して本発明のはんだ印刷用スキージ、はんだ印刷機及びはんだ印刷方法の実施の形態について説明する。
<本実施の形態のはんだ印刷用スキージの構成例>
図1及び図2は、本実施の形態のはんだ印刷用スキージの一例を示す構成図で、図1(a)は、本実施の形態におけるはんだ印刷用スキージ1Aの要部側断面図、図1(b)は、はんだ印刷用スキージ1Aの平面図、図2は、はんだ印刷用スキージ1Aを下方から見た斜視図である。
本実施の形態のはんだ印刷用スキージ1Aは、スクリーン11上を矢印Aで示す印刷方向へ移動することで、スクリーン11上のはんだペーストHを回路基板12に塗布するものであり、印刷方向Aに沿って前後に並べて配置される充填用スキージ2Aとかき取り用スキージ3Aを備える。
充填用スキージ2Aとかき取り用スキージ3Aは、それぞれ平板形状の例えば金属材料で構成されるスキージ板で、印刷方向Aに沿って前傾させて取り付けられる。充填用スキージ2Aは、印刷方向Aに沿った前方に配置され、かき取り用スキージ3Aは、充填用スキージ2Aに対して印刷方向Aに沿った後方に配置される。
図3は、はんだ印刷用スキージ1Aとスクリーン11の角度の関係を示す説明図である。スクリーン11のスクリーン開口部11aにはんだペーストHを充分に充填するためには、はんだペーストHにスクリーン11方向への力を加える必要があるため、はんだ印刷用スキージ1Aは、矢印M1に示す方向に傾けた姿勢として、スクリーン11に対して前傾角度δを小さくする必要がある。
このため、スクリーン開口部11aへのはんだペーストHの充填性を高めようとした場合、はんだ印刷用スキージ1Aは、前傾角度δを小さくして取り付けるか、スキージ厚の薄いもの若しくは剛性の低いものをスキージとして使用する必要がある。
これに対して、はんだペーストHをスクリーン11上で滑らかにローリングさせるには、はんだペーストHにはんだ印刷用スキージ1Aの進行方向である印刷方向Aに対しての力を加える必要があるため、はんだ印刷用スキージ1Aは、矢印M2に示す方向に立てた姿勢として、スクリーン11に対して前傾角度δを大きくする必要がある。
このため、はんだペーストHのローリング性を高めようとした場合、はんだ印刷用スキージ1Aは前傾角度δを大きくして取り付けるか、スキージ厚の厚いものもしくは剛性の高いものをスキージとして使用し、はんだ印刷中の前傾角度δを大きく保つ必要がある。
このように、はんだ印刷用スキージ1Aには、はんだ印刷中に回路基板12上に安定してはんだペーストHを供給するために、相反する作用を必要とする2つの役割を同時に行わせ、更にスクリーン11上のはんだペーストHをきれいにかき取ることが必要とされる。
そこで、本実施の形態のはんだ印刷用スキージ1Aでは、印刷方向Aに沿った前方に配置される充填用スキージ2Aは、スクリーン11に対する前傾角度δ1が、はんだペーストHの充填性とローリング性の双方を考慮して設定される。
また、印刷方向Aに沿って充填用スキージ2Aの後方に配置されるかき取り用スキージ3Aは、スクリーン11に対する前傾角度δ2が、主にかき取り性を考慮して設定され、かき取り用スキージ3Aの前傾角度δ2は、充填用スキージ2Aの前傾角度δ1と同じ若しくは大きく設定されている。
更に、充填用スキージ2Aとかき取り用スキージ3Aは、印刷方向Aに垂直な方向に対してそれぞれ所定の後退角度θが付けられて、印刷方向Aに対して左右の一方の側を、他方の側より後退させている。そして、かき取り用スキージ3Aは、後退角度θを付けて後退させた一方の側の長さを充填用スキージ2Aより短くして、印刷方向Aに沿った充填用スキージ2Aの後方に、かき取り用スキージ3Aが存在しないはんだ排出部4Aが形成される。
上述した構成を有したはんだ印刷用スキージ1Aは、充填用スキージ2Aとかき取り用スキージ3Aが、後退角度θを付けてスキージホルダ5に取り付けられる。スキージホルダ5は、後述するはんだ印刷機に取り付けられるが、スキージホルダ5に対して充填用スキージ2Aとかき取り用スキージ3Aを後退角度θを付けて取り付けることで、はんだ印刷機側は既存の装置を利用して、後退角度θを付けたはんだ印刷用スキージ1Aが取り付けられるようになっている。
なお、はんだ印刷用スキージ1Aは、印刷方向Aに沿った左右の両側部に取り込みガイド6を備え、充填用スキージ2Aへと確実にはんだペーストHを取り込むと共に、はんだ印刷用スキージ1Aの側方からはんだペーストHが流れ出ないようにしている。
このように、本実施の形態のはんだ印刷用スキージ1Aは、印刷方向Aに対して後退角度θを付けて充填用スキージ2Aとかき取り用スキージ3Aが取り付けられることで、はんだペーストHの充填方向に変化が与えられ、従来と比較して低印圧かつ高速度でのはんだ印刷においても良好な充填が実現可能となる。
また、はんだ印刷用スキージ1Aとして、充填用スキージ2Aとかき取り用スキージ3Aの2枚のスキージを備え、印刷方向Aに対して後方に位置するかき取り用スキージ3Aの前傾角度δ2を、充填用スキージ2Aの前傾角度δ1以上とすることで、スクリーン11上にはんだペーストHを残すといったかき残しの発生を抑制し、はんだ印刷量のばらつきを抑えることが可能となる。
<本実施の形態のはんだ印刷機の構成及び動作例>
図4は、本実施の形態のはんだ印刷機21の一例を示す構成図である。本実施の形態のはんだ印刷機21は、図1等で説明したはんだ印刷用スキージ1Aとして、第1のはんだ印刷用スキージ1A(L)と、第2のはんだ印刷用スキージ1A(R)が対向して取り付けられたスキージユニット22と、スクリーン11が取り付けられると共に回路基板12がセットされるステージユニット23を備える。
スキージユニット22は、スクリーン11に対して第1のはんだ印刷用スキージ1A(L)と第2のはんだ印刷用スキージ1A(R)を昇降させる昇降装置24と、スクリーン11に沿って第1のはんだ印刷用スキージ1A(L)と第2のはんだ印刷用スキージ1A(R)を印刷方向A(L)と印刷方向A(R)に往復移動させる移動装置25を備える。
昇降装置24は、第1のはんだ印刷用スキージ1A(L)を昇降させる第1のシリンダ26Lと、第2のはんだ印刷用スキージ1A(R)を昇降させる第2のシリンダ26Rを備え、第1のはんだ印刷用スキージ1A(L)と第2のはんだ印刷用スキージ1A(R)は、スクリーン11に対して独立して昇降する。
第1のはんだ印刷用スキージ1A(L)と第2のはんだ印刷用スキージ1A(R)は、それぞれ図2に示すようにスキージホルダ5に取り付けられ、第1のはんだ印刷用スキージ1A(L)が取り付けられたスキージホルダ5が、第1のシリンダ26Lと連動するホルダ取付部27Lに着脱できるように装着される。また、第2のはんだ印刷用スキージ1A(R)が取り付けられたスキージホルダ5が、第2のシリンダ26Rと連動するホルダ取付部27Rに着脱できるように装着される。
第1のはんだ印刷用スキージ1A(L)は、スキージホルダ5がホルダ取付部27Lに装着されると、図1(a)等で説明したように、充填用スキージ2Aは前傾角度δ1が付けられ、かき取り用スキージ3Aは前傾角度δ2が付けられる。また、図1(b)で説明したように、充填用スキージ2Aとかき取り用スキージ3Aは後退角度θが付けられる。
同様に、第2のはんだ印刷用スキージ1A(R)は、スキージホルダ5がホルダ取付部27Rに装着されると、図1(a)等で説明したように、充填用スキージ2Aは前傾角度δ1が付けられ、かき取り用スキージ3Aは前傾角度δ2が付けられる。また、図1(b)で説明したように、充填用スキージ2Aとかき取り用スキージ3Aは後退角度θが付けられる。
そして、第1のはんだ印刷用スキージ1A(L)と第2のはんだ印刷用スキージ1A(R)では、前傾させる方向が逆向きとして取り付けられることで、第1のはんだ印刷用スキージ1A(L)と第2のはんだ印刷用スキージ1A(R)は、上方より下方が広がる向きで対向する。
また、第1のはんだ印刷用スキージ1A(L)と第2のはんだ印刷用スキージ1A(R)では、後退させる方向が同じ向きとして取り付けられることで、第1のはんだ印刷用スキージ1A(L)と第2のはんだ印刷用スキージ1A(R)は、平行な向きで対向する。
移動装置25は、第1のはんだ印刷用スキージ1A(L)と第2のはんだ印刷用スキージ1A(R)が取り付けられた昇降装置24を移動させるモータ28と、モータ28の駆動力を昇降装置24に伝達する駆動力伝達機構29を備える。
駆動力伝達機構29は、昇降装置24をスクリーン11に沿った印刷方向A(L)と印刷方向A(R)に往復移動できるようにガイドするガイド機構と、モータ28によって回転駆動され、モータ28の回転運動を昇降装置24の水平移動に変換する例えば送りネジ等を備える。
スキージユニット22は、第1のはんだ印刷用スキージ1A(L)と第2のはんだ印刷用スキージ1A(R)を、印刷方向A(L)に移動させるか印刷方向A(R)に移動させるかに応じて、第1のはんだ印刷用スキージ1A(L)と第2のはんだ印刷用スキージ1A(R)を昇降させ、一方のスキージをスクリーン11に接触させ、他方をスクリーン11から離す。
すなわち、移動装置25により第1のはんだ印刷用スキージ1A(L)と第2のはんだ印刷用スキージ1A(R)を、第1のはんだ印刷用スキージ1A(L)の前傾方向に沿った印刷方向A(L)に移動させる場合は、昇降装置24により第1のはんだ印刷用スキージ1A(L)を下降させてスクリーン11に接触させると共に、第2のはんだ印刷用スキージ1A(R)を上昇させてスクリーン11から離す。
また、移動装置25により第1のはんだ印刷用スキージ1A(L)と第2のはんだ印刷用スキージ1A(R)を、第2のはんだ印刷用スキージ1A(R)の前傾方向に沿った印刷方向A(R)に移動させる場合は、昇降装置24により第2のはんだ印刷用スキージ1A(R)を下降させてスクリーン11に接触させると共に、第1のはんだ印刷用スキージ1A(L)を上昇させてスクリーン11から離す。
ステージユニット23は、スクリーン11が取り付けられるスクリーンホルダ30と、回路基板12がセットされるテーブル31を備える。テーブル31は、図示しないクランプ機構により回路基板12が着脱できるように取り付けられる。また、テーブル31は、スクリーン11に対して回路基板12を昇降及び水平移動させる機構を備え、スクリーン11に対して回路基板12の位置合わせを行う。
次に、はんだ印刷機21の動作について説明する。はんだ印刷機21は、ステージユニット23のテーブル31に回路基板12がセットされる。回路基板12は、テーブル31の水平移動によりスクリーン11に対する位置合わせが行われ、回路基板12上の図示しないランドの位置が、スクリーン11の所定のスクリーン開口部11aに合わせられる。そして、テーブル31を上昇させて、スクリーン11の裏面に回路基板12を接触させた状態とする。
スキージユニット22は、第1のはんだ印刷用スキージ1A(L)と第2のはんだ印刷用スキージ1A(R)を所定のホームポジションに待機させ、スクリーン11上の所定の位置に、図示しないディスペンサによって所定量のはんだペーストHが塗布される。
本例では、まず、第1のはんだ印刷用スキージ1A(L)によってはんだ印刷を行う場合の動作について説明すると、昇降装置24により第1のはんだ印刷用スキージ1A(L)を下降させてスクリーン11に接触させると共に、第2のはんだ印刷用スキージ1A(R)を上昇させてスクリーン11から離す。そして、移動装置25によりスキージユニット22を印刷方向A(L)に移動させる。
これにより、第1のはんだ印刷用スキージ1A(L)の充填用スキージ2Aによって、スクリーン11上のはんだペーストHはスクリーン開口部11aに充填されて、回路基板12の図示しないランドに塗布されると共に、余ったはんだペーストHは、第1のはんだ印刷用スキージ1A(L)のかき取り用スキージ3Aでかき取られる。
はんだ印刷機21では、第1のはんだ印刷用スキージ1A(L)を印刷方向A(L)に1回移動させる動作で、1枚の回路基板12に対するはんだペーストHの塗布が行われ、回路基板12に対するはんだ印刷が完了すると、スキージユニット22の移動を停止させると共に、テーブル31を下降させて回路基板12を着脱できる状態とする。
はんだ印刷の終了した回路基板12がテーブル31から取り外された後、テーブル31には新たな回路基板12がセットされ、テーブル31によりスクリーン11に対する位置合わせが行われて、スクリーン11の裏面に接触させた状態とする。
次に、印刷方向を反転するため、昇降装置24により第2のはんだ印刷用スキージ1A(R)を下降させてスクリーン11に接触させると共に、第1のはんだ印刷用スキージ1A(L)を上昇させてスクリーン11から離す。そして、移動装置25によりスキージユニット22を印刷方向A(R)に移動させる。
これにより、第2のはんだ印刷用スキージ1A(R)の充填用スキージ2Aによって、スクリーン11上のはんだペーストHはスクリーン開口部11aに充填されて、回路基板12の図示しないランドに塗布されると共に、余ったはんだペーストHは、第2のはんだ印刷用スキージ1A(R)のかき取り用スキージ3Aでかき取られる。
はんだ印刷機21では、第2のはんだ印刷用スキージ1A(R)を印刷方向A(R)に1回移動させる動作で、次の1枚の回路基板12に対するはんだペーストHの塗布が行われる。これにより、回路基板12の着脱及び位置合わせと、第1のはんだ印刷用スキージ1A(L)及び第2のはんだ印刷用スキージ1A(R)の往復動作を連動させて、連続してはんだ印刷が行われる。
<本実施の形態のはんだ印刷用スキージの動作例>
次に、本実施の形態のはんだ印刷用スキージ1Aにおける印刷動作の詳細について説明する。
(1)はんだ印刷用スキージを2枚備えたことによる充填性とかき取り性の作用効果例
図5は、はんだ印刷用スキージが印刷方向に移動した際のはんだ印刷状態の一例を模式的に示した動作説明図である。
本実施の形態のはんだ印刷用スキージ1Aは、印刷方向Aに沿った前後に充填用スキージ2Aとかき取り用スキージ3Aの2枚のスキージを備えることにより、高速度のはんだ印刷においてもはんだ量を安定化できる。
すなわち、従来のはんだ印刷用スキージでは、1枚のスキージではんだ印刷を行うために、はんだ印刷において重要なスクリーン開口部へのはんだペーストHの充填と、スクリーン上のはんだペーストHのかき取りという2つの役割を1枚のスキージで同時に行わないといけないため、それぞれの効果が充分に期待できない。
これに対して、本実施の形態のはんだ印刷用スキージ1Aは、2枚のスキージを備えることで、印刷方向Aの前方に配置される充填用スキージ2Aには、スクリーン開口部11aにはんだペーストHを充填する役割を持たせている。また、印刷方向Aの後方に配置されるかき取り用スキージ3Aには、スクリーン11上のはんだペーストHをかき取る役割を持たせている。
このように、はんだ印刷用スキージ1Aでは、はんだペーストHの充填とかき取りの2つの役割を、それぞれのスキージに分担することで、はんだペーストHの充填性とかき取り性の効果を充分に発揮することが可能となる。
具体的には、上述したように、充填用スキージ2Aは、はんだペーストHの充填性とローリング性を考慮してスクリーン11に対する前傾角度δ1が設定される。また、かき取り用スキージ3Aは、かき取り性を考慮してスクリーン11に対する前傾角度δ2が設定される。
かき取り用スキージ3Aは、かき取り性を向上させるために前傾角度δ2を大きくする必要があるので、充填用スキージ2Aの前傾角度δ1とかき取り用スキージ3Aの前傾角度δ2との関係は、0°<δ1≦δ2<90°であり、本例では、δ1=δ2=60°に設定されている。
なお、充填用スキージ2Aとかき取り用スキージ3Aの材質等の組み合わせを適正にすることでも、高速度でのはんだ印刷においてはんだ量を安定化させることができ、ばらつきを抑えることが可能となる。
例えば、印刷方向Aの前方に配置される充填用スキージ2Aは、上述したように充填性とローリング性を考慮して、柔らかい材質や硬度の低い材質、更には厚みの薄いものを用いる等により、スキージ先端部を変形し易くして、スクリーン開口部11aへのはんだ充填性を向上させる。なお、充填用スキージ2Aは、全体の厚みを一様に薄くした形態でも良いし、図2に示すように、スクリーン11と接する先端部側を薄くした形態としても良い。
また、印刷方向Aの後方に配置されるかき取り用スキージ3Aは、上述したようにかき取り性を考慮して、前傾角度を立たせたり、厚さの厚いものや硬度の高い材質を用いる等により、変形が起こり難くして、スクリーン11上のはんだペーストHを確実にかき取って印刷品質を安定させる。
このように、2枚のスキージの組み合わせを変更することにより、微小開口部への安定したはんだ印刷等、様々な用途へと応用が可能である。
(2)はんだ印刷用スキージに後退角度を付けたことによる低印圧化の作用効果例
図6は、はんだ印刷用スキージが印刷方向に移動した際のはんだ粒子の運動状態の一例を模式的に示した動作説明図で、図6(a)は、後退角度を付けた本実施の形態のはんだ印刷用スキージの場合を示し、図6(b)は、比較例として後退角度を付けていない従来のはんだ印刷用スキージの場合を示す。
本実施の形態のはんだ印刷用スキージ1Aでは、印刷方向Aに対して後退角度θを付けて充填用スキージ2Aとかき取り用スキージ3Aを取り付けることにより、印刷時のはんだ粒子Hrの動きを変化させる。
すなわち、図6(a)では、印刷方向Aに対して後退角度θを付けたはんだ印刷用スキージ1Aを、印刷方向Aに動かした場合におけるはんだペーストHの上層側でのはんだ粒子Hrの動きを矢印B1で示し、下層側でのはんだ粒子Hrの動きを矢印C1で示す。
また、図6(b)では、後退角度を付けていない印刷方向Aに対して垂直なスキージ51(以下、従来スキージと称す)を、印刷方向Aに動かした場合におけるはんだペーストHの上層側でのはんだ粒子Hrの動きを矢印B2で示し、下層側でのはんだ粒子Hrの動きを矢印C2で示す。
従来スキージ51では、印刷時のはんだ粒子Hrの動きは、上から見ると印刷方向Aに対して円運動となる。これに対して、本実施の形態のはんだ印刷用スキージ1Aでは、印刷時のはんだ粒子Hrの動きは、はんだ印刷用スキージ1Aから横方向への力が加えられることによりらせん運動となる。
図7は、後退角度を付けたスキージ表面に対するはんだ粒子の衝突角度を示す動作説明図である。後退角度θを付けた本実施の形態のはんだ印刷用スキージ1Aにはんだ粒子Hrが衝突する際、はんだペーストHが粘性流体であることから、スキージ表面近傍においてはんだ粒子Hrは、はんだ印刷用スキージ1Aから横方向への力Fを受けて矢印Nで示す方向に流れ、スキージ表面と衝突する際にはんだ印刷用スキージ1Aへの衝突角度θ1が大きくなる。
これにより、本実施の形態のはんだ印刷用スキージ1Aへの負荷は、従来スキージ51を使用した場合に比べて小さくなり、低い印圧でのはんだ印刷が可能となる。
但し、スキージの後退角度θを大きくして行くと、はんだ粒子Hrの横方向への移動量が大きくなり、スキージの外側へとはみ出すはんだ量が多くなって、その結果、印刷品質も低下する。また、スキージの後退角度θが小さいと、低印圧化の効果が少ない。
このことから、スキージの後退角度θは、3°≦θ≦10°程度であることが望ましく、低印圧化とはんだのはみ出し量のバランスを考慮すると、具体的には、θ=5°程度が適切であると考えられる。
(3)はんだ印刷用スキージに後退角度を付けたことによる充填性の作用効果例
図8は、はんだ印刷用スキージが印刷方向に移動した際のはんだ粒子のスクリーン開口部への充填状態の一例を模式的に示した動作説明図で、図8(a)は、後退角度を付けた本実施の形態のはんだ印刷用スキージの場合を示し、図8(b)は、比較例として後退角度を付けていない従来のはんだ印刷用スキージの場合を示す。
上述したように、本実施の形態のはんだ印刷用スキージ1Aでは、印刷方向Aに対して後退角度θを付けて充填用スキージ2Aとかき取り用スキージ3Aが取り付けられることで、印刷時のはんだ粒子Hrの動きは、はんだ印刷用スキージ1Aから横方向への力が加えられることによりらせん運動となって、はんだ印刷時の充填の様態が変化する。
すなわち、図8(a)では、後退角度θを付けた本実施の形態のはんだ印刷用スキージ1Aを印刷方向Aに動かした場合におけるはんだ粒子Hrの動きを、スクリーン開口部11aの上方から見たもので、はんだペーストHの上層側でのはんだ粒子Hrの動きを矢印D1で示し、下層側でのはんだ粒子Hrの動きを矢印E1で示す。
また、スクリーン開口部11aにおいて、はんだ印刷用スキージ1AによりはんだペーストHが充填される箇所の大体の範囲を、はんだ充填箇所41Aとして太線で示し、はんだ充填箇所41AからはんだペーストHが充填されることで、はんだペーストHが充填されて行く領域の大体の範囲を、はんだ充填領域42Aとして破線で囲まれた範囲で示す。
図8(b)では、後退角度を付けていない従来スキージ51を印刷方向Aに動かした場合におけるはんだ粒子Hrの動きを、スクリーン開口部11aの上方から見たもので、はんだペーストHの上層側でのはんだ粒子Hrの動きを矢印D2で示す。
また、スクリーン開口部11aにおいて、従来スキージ51によりはんだペーストHが充填される箇所の大体の範囲を、はんだ充填箇所41Bとして太線で示し、はんだ充填箇所41BからはんだペーストHが充填されることで、はんだペーストHが充填されて行く領域の大体の範囲を、はんだ充填領域42Bとして破線で囲まれた範囲で示す。
後退角度を付けていない従来スキージ51を印刷方向Aに移動させて、スクリーン11上のはんだペーストHをスクリーン開口部11aに充填して行くと、はんだ粒子Hrは、はんだペーストHの上層側では、図8(b)に示すように、スクリーン開口部11aにおいて印刷方向Aに沿った前方の辺11bに対してほぼ垂直な矢印D2方向に動く。
これにより、従来スキージ51を用いた場合のはんだ充填箇所41Bは、スクリーン開口部11aにおいて、印刷方向Aに沿った前方の辺11bとなる。よって、スクリーン開口部11aにおいて、印刷方向Aに沿った前方にはんだ充填領域42Bが形成される。
これに対して、後退角度θを付けた本実施の形態のはんだ印刷用スキージ1Aを印刷方向Aに移動させて、スクリーン11上のはんだペーストHをスクリーン開口部11aに充填して行くと、はんだ粒子Hrはらせん運動をして、横方向への速度ベクトルを持つ。
従って、はんだ粒子Hrは、はんだペーストHの上層側では、図8(a)に示すように、スクリーン開口部11aにおいて印刷方向Aに沿った前方の辺11bに対して、後退角度θに応じて傾斜した矢印D1方向に動く。同様に、はんだ粒子Hrは、はんだペーストHの下層側では、スクリーン開口部11aにおいて印刷方向Aに沿った側方の辺11cに対して、後退角度θに応じて傾斜した矢印E1方向に動く。
これにより、本実施の形態のはんだ印刷用スキージ1Aを用いた場合、スクリーン開口部11aの側方の壁面にもはんだ粒子Hrが衝突するので、はんだ充填箇所41Aは、スクリーン開口部11aにおいて、印刷方向Aに沿った前方の辺11bと、印刷方向Aに沿った側方の辺11cの一部となる。
よって、スクリーン開口部11aにおいて、印刷方向Aに沿った前方と後方にはんだ充填領域42Aが形成されるので、従来スキージ51を使用した場合に比べ、本実施の形態のはんだ印刷用スキージ1Aでは、はんだペーストHが充填される領域が増加し、高速度でのはんだ印刷においても高い充填性が得られる。
(4)はんだ印刷用スキージに後退角度を付けたことによる滞留防止の作用効果例
図9は、はんだ印刷用スキージが印刷方向に移動した際にはんだペーストをかき取る状態の一例を模式的に示した動作説明図である。
本実施の形態のはんだ印刷用スキージ1Aでは、印刷方向Aに沿った前後に充填用スキージ2Aとかき取り用スキージ3Aを備えているため、充填用スキージ2Aとかき取り用スキージ3Aとの間にはんだペーストHが滞留しないようにする必要がある。
そこで、かき取り用スキージ3Aの後退角度θを付けて後退させた一方の側の長さを充填用スキージ2Aより短くして、印刷方向Aに沿った充填用スキージ2Aの後方にはんだ排出部4Aを備える。
これにより、図4で説明したはんだ印刷機21の動作によって、図9(a)に示すように、第1のはんだ印刷用スキージ1A(L)を印刷方向A(L)に動かしてはんだ印刷を行う場合は、スクリーン11上のはんだペーストHは、充填用スキージ2Aによりスクリーン開口部11aに充填されると共に、余ったはんだペーストHは、かき取り用スキージ3Aでかき取られる。
第1のはんだ印刷用スキージ1A(L)のかき取り用スキージ3Aでかき取られたはんだペーストHは、かき取り用スキージ3Aが後退角度θを付けて一方の側を後退させていることで、かき取り用スキージ3Aに沿って流れ、はんだ排出部4Aから排出される。これにより、第1のはんだ印刷用スキージ1A(L)において充填用スキージ2Aとかき取り用スキージ3Aとの間には、はんだペーストHが滞留しない。
次に、図9(b)に示すように、第2のはんだ印刷用スキージ1A(R)を印刷方向A(R)に動かしてはんだ印刷を行う場合は、第1のはんだ印刷用スキージ1A(L)でのはんだ印刷動作ではんだ排出部4Aから排出されたはんだペーストHは、第2のはんだ印刷用スキージ1A(R)の充填用スキージ2Aで取り込まれ、新たに補充されたはんだペーストHと共に充填用スキージ2Aによりスクリーン開口部11aに充填されると共に、余ったはんだペーストHは、かき取り用スキージ3Aでかき取られる。
そして、第2のはんだ印刷用スキージ1A(R)のかき取り用スキージ3Aでかき取られたはんだペーストHは、かき取り用スキージ3Aが後退角度θを付けて一方の側を後退させていることで、かき取り用スキージ3Aに沿って流れ、はんだ排出部4Aから排出される。これにより、第2のはんだ印刷用スキージ1A(R)においても、充填用スキージ2Aとかき取り用スキージ3Aとの間には、はんだペーストHが滞留しない。
このように、はんだ印刷時に一方のはんだ印刷用スキージ1Aのはんだ排出部4Aから排出されたはんだペーストHは、一対のはんだ印刷用スキージ1Aの往復動作で、他方のはんだ印刷用スキージ1Aで取り込まれ、はんだペーストHの無駄が生じない。
(5)本実施の形態のはんだ印刷用スキージ及びはんだ印刷機の効果例
以上説明した各作用効果例から、本実施の形態のはんだ印刷用スキージ1Aを用いたはんだ印刷機21では、印刷速度S=100mm/s以上での高速はんだ印刷が、印刷の品質を低下させることなく可能となる。
本発明は、回路基板にペースト状のはんだを印刷するはんだ印刷機に適用される。
本実施の形態のはんだ印刷用スキージの一例を示す構成図である。 本実施の形態のはんだ印刷用スキージの一例を示す構成図である。 はんだ印刷用スキージとスクリーンの角度の関係を示す説明図である。 本実施の形態のはんだ印刷機の一例を示す構成図である。 はんだ印刷用スキージが印刷方向に移動した際のはんだ印刷状態の一例を模式的に示した動作説明図である。 はんだ印刷用スキージが印刷方向に移動した際のはんだ粒子の運動状態の一例を模式的に示した動作説明図である。 後退角度を付けたスキージ表面に対するはんだ粒子の衝突角度を示す動作説明図である。 はんだ印刷用スキージが印刷方向に移動した際のはんだ粒子のスクリーン開口部への充填状態の一例を模式的に示した動作説明図である。 はんだ印刷用スキージが印刷方向に移動した際にはんだペーストをかき取る状態の一例を模式的に示した動作説明図である。 はんだの充填の様子を示す説明図である。
符号の説明
1A・・・はんだ印刷用スキージ、2A・・・充填用スキージ、3A・・・かき取り用スキージ、4A・・・はんだ排出部、11・・・スクリーン、11a・・・スクリーン開口部、12・・・回路基板、21・・・はんだ印刷機、22・・・スキージユニット、23・・・ステージユニット

Claims (11)

  1. 回路基板にペースト状のはんだを塗布するはんだ印刷用スキージにおいて、
    印刷方向に沿って前後に2枚のスキージ板を備え、
    前記2枚のスキージ板は、印刷方向に対してそれぞれ左右の一方の側を後退させて後退角度を付けた
    ことを特徴とするはんだ印刷用スキージ。
  2. 前記2枚のスキージ板は、印刷方向に沿って前傾させて前傾角度が付けられ、印刷方向前方のスキージ板を充填用スキージとして機能させ、印刷方向後方のスキージ板をかき取り用スキージとして機能させる
    ことを特徴とする請求項1記載のはんだ印刷用スキージ。
  3. 前記2枚のスキージ板は、印刷方向後方のスキージ板の後退角度を付けて後退させた一方の側の長さを、印刷方向前方のスキージ板より短くして、はんだ排出部を形成した
    ことを特徴とする請求項1記載のはんだ印刷用スキージ。
  4. 前記2枚のスキージ板は、印刷方向前方のスキージ板の硬さが、印刷方向後方のスキージ板より柔らかく構成される
    ことを特徴とする請求項1記載のはんだ印刷用スキージ。
  5. 前記2枚のスキージ板は、印刷方向前方のスキージ板の厚さが、印刷方向後方のスキージ板より薄く構成される
    ことを特徴とする請求項4記載のはんだ印刷用スキージ。
  6. 前記2枚のスキージ板は、異なる材質で構成される
    ことを特徴とする請求項4記載のはんだ印刷用スキージ。
  7. 前記2枚のスキージ板の後退角度は等しく、3°〜10°の範囲である
    ことを特徴とする請求項1記載のはんだ印刷用スキージ。
  8. 前記2枚のスキージ板は、印刷方向前方のスキージ板と印刷方向後方のスキージ板で前傾角度が等しいか、または、印刷方向後方のスキージ板の前傾角度を印刷方向前方のスキージ板より大きくして、印刷方向前方のスキージ板より印刷方向後方のスキージ板を立てた姿勢とし、かつ、前記2枚のスキージ板の前傾角度は、0°より大きく90°より小さい範囲である
    ことを特徴とする請求項2記載のはんだ印刷用スキージ。
  9. 前記2枚のスキージ板の前傾角度は等しく、60°である
    ことを特徴とする請求項8記載のはんだ印刷用スキージ。
  10. 回路基板に対してペースト状のはんだを塗布する位置に合わせてスクリーン開口部が形成されたスクリーンと、
    前記スクリーン上に供給されたペースト状のはんだを前記スクリーン開口部から回路基板に塗布するはんだ印刷用スキージとを備えたはんだ印刷機において、
    前記はんだ印刷用スキージは、印刷方向に沿って前後に2枚のスキージ板を備え、
    前記2枚のスキージ板は、印刷方向に対してそれぞれ左右の一方の側を後退させて後退角度を付けた
    ことを特徴とするはんだ印刷機。
  11. 回路基板に対してペースト状のはんだを塗布する位置に合わせてスクリーン開口部が形成されたスクリーンに沿って印刷方向にはんだ印刷用スキージを移動させ、前記スクリーン上に供給されたペースト状のはんだを前記スクリーン開口部から回路基板に塗布するはんだ印刷方法において、
    印刷方向に沿って前後に並列し、印刷方向に対して左右の一方の側を後退させて後退角度が付けられた2枚のスキージ板を印刷方向に移動させて、
    前記スクリーン上に供給されたペースト状のはんだを、印刷方向前方のスキージ板で前記スクリーン開口部に充填して回路基板に塗布し、印刷方向後方のスキージ板で余剰分をかき取ると共に、
    印刷方向後方のスキージ板の傾斜に沿って余剰分のはんだを流し、印刷方向に沿った前後2枚のスキージ板の間からはんだを排出する
    ことを特徴とするはんだ印刷方法。
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