JP2003011323A - 圧入ヘッドを備えた印刷機 - Google Patents

圧入ヘッドを備えた印刷機

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JP2003011323A
JP2003011323A JP2001202758A JP2001202758A JP2003011323A JP 2003011323 A JP2003011323 A JP 2003011323A JP 2001202758 A JP2001202758 A JP 2001202758A JP 2001202758 A JP2001202758 A JP 2001202758A JP 2003011323 A JP2003011323 A JP 2003011323A
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JP2001202758A
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Inventor
Hiroshi Okada
浩志 岡田
Akihiro Yoshino
彰洋 吉野
Isao Abe
猪佐雄 阿部
Masabumi Wada
正文 和田
Kei Hikichi
圭 引地
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Hitachi Plant Technologies Ltd
Original Assignee
Hitachi Industries Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ペースト粘度の上昇を抑えて連続した印刷を
行うこと。 【解決手段】 印刷対象物たる基板5に、この基板5に
対して所望の位置関係に保持したマスク3の開口部を介
してペースト2を転写する圧入ヘッド11を備えた印刷
機において、圧入ヘッド11内で且つ当該圧入ヘッド1
1のペースト2の供給口近傍に、このペースト供給口が
当接してマスク3上を移動する圧入ヘッド11内におけ
るペースト2の流動を整流可能な整流板23を設けるこ
と。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、プリント回路基板
等の基板上にソルダーペーストを塗布する印刷機に係
り、特にマスク開口部へのソルダーペーストの充填を圧
力を用いて行なう圧入ヘッドを備えた印刷機の改良に関
する。
【0002】
【従来の技術】従来、基板上にペーストを印刷する為の
装置として、特公平3―50432号公報に開示された
圧入ヘッドを有するペースト圧入装置がある。ここで、
このペースト圧入装置の圧入ヘッドは、内部に収納され
たペーストを供給する為のスリット状の開口部を先端に
有する容器と、この容器内でペーストを加圧する手段
と、その容器内の開口部近傍に設け且つその開口部(開
口面)と平行な軸周りに回転して加圧状態のペーストを
攪拌するローラとを備えた構成となっている。このよう
な構成を有する圧入ヘッドを備えた印刷機は、容器の開
口部と当接するマスクを介して基板上にペーストを印刷
する。具体的には、容器の開口部をマスクに当接させ、
圧入ヘッドをマスク上で移動させながら加圧手段で加圧
したペーストをマスクに形成された開口部に充填する。
その際、ペーストはローラの回転軸を中心として圧入ヘ
ッドの移動方向に水平な回転運動若しくは揺動運動を繰
り返している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記特
公平3―50432号公報に開示された圧入ヘッドを備
えた印刷機にあっては、マスク開口部上を通過して容器
内で還流するペーストとマスク開口部から離れた位置の
容器内で還流するペーストとを比較すると、容器の開口
部からペースト中の溶剤成分が流出する現象等により前
者のペーストの方が劣化が早く、粘度が上昇する。具体
的には、ペーストは回転軸を中心として圧入ヘッドの移
動方向に水平な回転運動若しくは揺動運動を繰り返す
為、マスク開口部上を同じペーストが行き来する。これ
が為、連続して印刷を行うと、マスク開口部上を通過す
るペーストのみの粘度上昇が進み、印刷可能なペースト
粘度の上限を超えてしまうので連続した印刷が不可能に
なる、という不都合があった。また、容器内全体をペー
ストが流動できないので、ペースト供給口付近にペース
トが残留してしまう、という不都合があった。
【0004】本発明は、かかる従来例の有する不都合を
改善し、圧入ヘッド内部におけるペースト供給口付近の
ペースト残留を防止し、しかも局所的なペースト粘度の
上昇を抑えて連続した印刷を行うことができる圧入ヘッ
ドを備えた印刷機を提供することを、その目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成する為、
本発明では、印刷対象物たる基板に、この基板に対して
所望の位置関係に保持したマスクの開口部を介してペー
ストを転写する圧入ヘッドを備えた印刷機において、圧
入ヘッド内で且つ当該圧入ヘッドのペーストの供給口近
傍に、このペースト供給口が当接してマスク上を移動す
る圧入ヘッド内におけるペーストの流動を整流可能な整
流板を設けている。
【0006】更に、本発明では、上記整流板を、ペース
ト供給口に対向する面との間隔と比してペースト供給口
の外郭部近傍に対向する面との間隔が狭くなるよう成形
することを特徴とする。
【0007】ここで、上記整流板におけるマスクと対向
する面に設ける第一貫通孔と第二貫通孔とを、圧入ヘッ
ドの移動方向に対して所定の角度をもって各々少なくと
も一つ形成することで、また、その整流板におけるマス
クと対向する面及び当該対向する面と反対側の面の内の
少なくとも一方に、圧入ヘッドの移動方向に対して所定
の角度を有する規制部材を立設することで、その圧入ヘ
ッドの移動方向に対して斜めにペーストを流すことがで
きる。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明に係る圧入ヘッドを備えた
印刷機の一実施形態について図1から図6に基づいて説
明する。
【0009】先ず、本実施形態の印刷機の構成について
その印刷機を上方から見た図1及びその内部を側方から
見た図2を用いて説明する。この印刷機には、図2に示
すフレーム9と、このフレーム9の上部に配設された例
えば略矩形の開口部を有する上部テーブル8と、この上
部テーブル8の下方であってフレーム9に配設された例
えば略矩形の枠体から成るマスク保持用のマスク枠10
と、このマスク枠10よりも下方に配設された基板保持
用の基板受け18と、ソルダーペーストを基板5に印刷
する圧入ヘッド11とが備えられる。
【0010】更に、この印刷機には、基板受け18を上
下(図2の紙面上の上下)に移動させる基板移動機構2
4と、圧入ヘッド11を上下左右(図2の紙面上の上下
左右)に移動させるヘッド移動機構と、これら各移動動
作や印刷動作を制御する図示しない制御部とが設けられ
る。この場合、基板移動機構24は、フレーム9に固定
され、基板受け18をそのフレーム9に対して上下移動
させている。
【0011】ここで、上記ヘッド移動機構は、図1及び
図2に示すように、先ず圧入ヘッド11を左右方向(図
2の紙面上の左右方向)に移動させる為に、上部テーブ
ル8上に配設されたモータ17と、同じく上部テーブル
8上で且つその上部テーブル8の開口部を間にして左右
方向に向けて配設された二本のレール22と、その二本
のレール22上に直動ベアリング23を介して配設され
た印刷ブロック15と、この印刷ブロック15に配設さ
れ且つその印刷ブロック15の下方で圧入ヘッド11を
保持する圧入ヘッド上下軸12と、左右方向に向けて上
部テーブル8上面の立設部8aに配設され且つモータ1
7の駆動に伴って回動するボールネジ16と、印刷ブロ
ック15に配設され且つボールネジ16と螺合する図示
しないボールナットとを備えている。また、このヘッド
移動機構は、圧入ヘッド11を上下方向(図2の紙面上
の上下方向)に移動させる為に、圧入ヘッド11が取り
付けられた出力軸たる圧入ヘッド上下軸12を上下方向
に駆動する圧入ヘッド押し付けシリンダ13を備えてい
る。
【0012】次に、圧入ヘッド11の構成について図3
を用いて説明する。この場合、図3は、印刷時の圧入ヘ
ッド11内を拡大して示したものであって、その内部に
ペースト2が充填された状態を示したものである。この
圧入ヘッド11は、筒体から成るケーシング25と、こ
のケーシング25の上部に配設したシリンダ取付け板2
8と、そのケーシング25の内部に配設し且つそのシリ
ンダ取付け板28に保持したピストン用シリンダ26
と、このピストン用シリンダ26の往復移動可能な出力
軸にピストンプッシャ27を介して保持したピストン2
0と、そのケーシング25の下端に配設したリップ14
と、そのケーシング25の内部で且つそのリップ14の
ペースト供給口たる開口部近傍に配設された整流板23
とで構成される。
【0013】ここで、リップ14は例えば弾性を有する
部材で垂体状に成形されており、またピストン20とケ
ーシング25の内壁との間にはOリング21が配設され
ている。これが為、リップ14のペースト供給口がマス
ク3に接触し且つピストン20にてペースト2に圧力を
掛けた際に、圧入ヘッド11の内部とマスク3の上面と
の間,及びピストン20とケーシング25の内壁との間
のシール性が確保されるので、ピストン20の圧力を逃
がすことなくペーストに圧力を掛けることができる。
【0014】続いて、整流板23は、図3に示すよう
に、略矩形の板状体の下面に断面円弧状の膨出部を設け
たもの(例えば後述する図4に示す整流板23Aの整流
孔32A,32Aを除いたもの)であって、その短
辺を圧入ヘッド11の移動方向(図3に示す矢印42の
方向)と略平行になるように配設される。本実施形態に
あっては、この整流板23はケーシング25に固定され
ているものとする。この整流板23は圧入ヘッド11内
でペースト2を循環させる為のものであり、その循環を
より有効に起こさせる為にはリップ14と整流板23と
の間のペースト2の流動速度を上げる必要がある。ここ
で、圧入ヘッド11内のペースト2の流動速度は整流板
23とマスク3及びリップ14との間の各間隔の大きさ
に依存するので、その間隔を適宜好適な関係に設定する
必要がある。これが為、リップ14と整流板23との間
におけるペースト2の流動速度を上げ且つかかる部位で
のペースト2に加わる圧力増加を防ぐ為に、圧入ヘッド
11の移動方向に対して後方側のリップ14と整流板2
3との間隔を、マスク3と整流板23との間隔よりも狭
くすればよい。
【0015】しかしながら、圧入ヘッド11は往復移動
してペースト2の塗布を行うので、本実施形態の如く整
流板23がケーシング25に固定されている場合には、
前方側のリップ14と整流板23との間隔をあまり狭く
すると、ペースト2の流動が発生し難くなる。これが
為、リップ14と整流板23との間隔は、圧入ヘッド1
1が往復移動してもペースト2の圧力が増加しない程度
で、且つ流速が増加する程度に設定する。このように、
整流板23を具備することでケーシング25内のペース
ト2の流動速度を稼ぎ、そのペースト2全体を自然に循
環させることができる。そして、これによりそのケーシ
ング25内におけるペースト供給口付近のペースト2が
残留せず、しかも局所的なペースト粘度の上昇を抑える
ことが可能となるので、マスク3へのペースト2の供給
をスムーズに行うことができる。
【0016】このように構成された圧入ヘッド11内の
ペースト2は、印刷(ペースト2の転写塗布)遂行時
に,例えば圧入ヘッド11が図3に示す矢印42の方向
へ移動する際に、図3に示す矢印30の方向に流動す
る。
【0017】尚、図示しないが圧入ヘッド11の進行方
向に応じて整流板23をリップ14に向けて傾倒させ、
その間隔を調節することが可能な回転機構(例えば、圧
入ヘッド11の進行方向における整流板23の中間位置
の両端部を各々軸支し、圧入ヘッド11の進行方向に応
じて軸を所定角度だけ回転させるラッチ又はモータを備
えた機構)を設けてもよく、これによりペースト2の流
速を調整することが可能となる。そしてこれが為、圧入
ヘッド11の進行方向に関わらず好適な流速でペースト
2全体を有効に循環させることができるので、マスク3
へのペースト2の供給をよりスムーズに行うことが可能
となる。また、この整流板23の形状は必ずしもその形
状に限定するものではなく、例えばその膨出部が、マス
ク3に対する間隔と比してリップ14に対する間隔が狭
いものであればよい。
【0018】次に、本実施形態の印刷機の動作について
説明する。
【0019】先ず、図示しない開口部(パターン)が形
成されたマスク3をマスク枠10に固定すると共に、基
板5を基板受け18上に固定する。そして、制御部が図
2に示す基板移動機構24を駆動することで基板受け1
8を上昇させ、基板5を、その上面とマスク3の下面と
が適正な位置(マスク3と基板5との間が微少の隙間を
有した状態であって、マスク3と基板5の図示しない位
置合せマークが一致した位置)関係になるよう移動させ
る。続いて、制御部がモータ17を駆動して圧入ヘッド
11をマスク3の一方側(本実施形態にあっては例えば
マスク3の開口部よりも左側(図2の紙面上の左側)の
位置)に来るように移動させる。制御部は、その位置で
圧入ヘッド押し付けシリンダ13に圧縮空気を送り込
み、圧入ヘッド上下軸12を下降させて圧入ヘッド11
の下端をマスク3に接触させ、その圧入ヘッド11が接
触した部分のマスク3と基板5を接触させる。
【0020】続いて、制御部は、ピストンシリンダ26
に空気圧を加えてピストン20を下降させ、圧入ヘッド
11内のペースト2に圧力を加えながらモータ17を駆
動して印刷ブロック15を圧入ヘッド11と共に図1〜
3に示す矢印42の方向に移動させる。その際、リップ
14先端(ペースト供給口)がマスク3に接触している
ので、そのペースト供給口にてペースト2とマスク3が
接触している。かかる状態で圧入ヘッド11が矢印42
の方向に移動すると、マスク3と接触しているペースト
2は、圧入ヘッド11の移動方向後側のリップ14上を
通過して圧入ヘッド11内に回収される。また、移動方
向前側のリップ14とマスク3との接触部分では、ピス
トン20の圧力によって絶えず新しいペースト2がマス
ク3上に供給される。即ち、圧入ヘッド11が矢印42
の方向に移動すると、ペースト2は、整流板23の周り
を時計周り(図3に示す矢印30の方向)に流動する。
このとき、整流板23とリップ14との間でペースト2
の流速を稼いでいるので、リップ14の内側に付着した
ペースト2も流動して滞留しない。
【0021】上述したが如く圧入ヘッド11を移動して
いくと、マスク3に開口部が無いところではペースト2
の充填転写は起こらず、マスク開口部上にリップ14の
ペースト供給口が来たときにペースト2の充填が起こ
る。そして、更に圧入ヘッド11を移動させてリップ1
4のペースト供給口がマスク開口部を通過するとペース
トの充填が終わるので、制御部は、基板移動機構24を
駆動することで基板受け18を設定した距離だけ下降さ
せる。これにより、基板5とマスク3が離され、マスク
3の開口部に対向するよう基板5の上面に設けたパッド
上にペースト2のパターンが形成され、印刷(ペースト
の転写塗布)が完了する。尚、ここでは説明の便宜上、
一方向のみの圧入ヘッド11の移動でペースト2の充填
を終了するものとして例示しているが、往復移動を行う
場合もある。
【0022】次に、前述した整流板23の他の形態たる
整流板23Aを図4に基づいて詳述する。図4(a)は
整流板23Aを上面側(マスク3と反対側の面側)から
見た図であって、図4(b)はその整流板23Aを側面
から見た図である。
【0023】上述したが如く圧入ヘッド11が図3に示
す矢印42の方向へ移動すると、ペースト2は、図3の
矢印30に示すように前述した整流板23の周りを時計
周りに流動する。この場合、整流板23の上面及び下面
側を流れるペースト2の流動方向は整流板23の短辺方
向(圧入ヘッド11の移動方向と略平行な方向)であ
る。かかる状態において整流板23の二つの長辺部分に
貫通孔(以下、「整流孔」という)が形成されていると
すると、整流板23の上面及び下面側を流動するペース
ト2は、その整流孔を通り、その上面及び下面側の流動
方向に対して直角方向に流れる。
【0024】ここで、通常、ペースト2の印刷パターン
は圧入ヘッド11の移動方向に対して略平行であるの
で、その両辺の整流孔を整流板23の短辺方向と略平行
な位置関係に設けると、ペースト2の流動方向は単純な
円を描いてしまい、ペースト2を吐出する位置が変わら
ずに従来例の如きペースト2が固化する現象が発生す
る。これが為、図4(a)に示すが如く、前述した整流
板23の上面側におけるペースト2の流動方向の上流側
に複数の第一整流孔(第一貫通孔)32Aを,その下
流側に複数の第二整流孔(第二貫通孔)32Aを設け
た整流板23Aを成形する。この場合、これら各第一整
流孔32Aと各第二整流孔32Aは、略同等形状で
あり、各々整流板23Aの長手方向にずらした位置に形
成されている。
【0025】このように成形された整流板23Aを圧入
ヘッド11に適用すると、図3に示すが如く整流板23
Aの周りを時計周りに流動するペースト2が整流板23
Aの上面で図4(a)に示す矢印30Aの方向に流動
し、整流板23Aの周囲にて螺旋を描くように流動する
ので、ケーシング25内のペースト2を全体的に攪拌す
ることができる。具体的には、整流板23Aの上面側に
て図4の紙面上の一番上の第一整流孔32Aから一番
上の第二整流孔32Aに流動したペースト2は、整流
板23Aの下面側にてその一番上の第二整流孔32A
から図4の紙面上の二番目の第一整流孔32aAに流
動し、螺旋状に流動するので、ケーシング25内のペー
スト2を全体的に攪拌することができる。そして、これ
によりそのケーシング25内におけるペースト供給口付
近のペースト2が残留せず、しかも局所的なペースト粘
度の上昇を抑えることが可能となるので、マスク3への
ペースト2の供給をスムーズに行うことができる。
【0026】次に、前述した整流板23の更に他の形態
たる整流板23Bを図5に基づいて詳述する。図5
(a)は整流板23Bを上面側(マスク3と反対側の面
側)から見た図であって、図5(b)はその整流板23
Bを側面から見た図である。
【0027】この整流板23Bは、前述した整流板23
の上面側におけるペースト2の流動方向の上流側に第一
整流孔32Bを,その下流側に第二整流孔32B
設けたものである。これら第一及び第二の整流孔32B
,32Bは、略同等形状の長孔に形成される。更に
この整流板23Bには、その上面(ピストン20と対抗
する面)で且つ第一及び第二の整流孔32B,32B
の間に、圧入ヘッド11の移動方向(本実施形態にあ
っては整流板23Bの短辺方向)に対して所定の角度を
有する複数のリブ(規制部材)33が立設される。この
ようなリブ33を設けることによって、図3に示すが如
く整流板23Bの周りを時計周りに回転するペースト2
が整流板23Bの上面で圧入ヘッド11の移動方向に対
して所定の角度をもって,即ち図5(a)に示す矢印3
0Bの方向に流動し、整流板23Bの周囲にて螺旋を描
くように流動するので、ケーシング25内のペースト2
を全体的に攪拌することができる。そして、これにより
前述した整流板23,23Aと同様にマスク3へのペー
スト2の供給をスムーズに行うことができる。
【0028】次に、前述した整流板23のまた更に他の
形態たる整流板23Cを図6に基づいて詳述する。この
整流板23Cは、整流板23の膨出部におけるマスク3
(具体的にはペースト供給口)との対向部分に凹部を設
けたものである。このように成形された整流板23Cを
圧入ヘッド11に適用すると、その整流板23Cとマス
ク3との間隔は、整流板23Cとリップ14との間隔よ
りも大きくなる。
【0029】ここで、その整流板23Cを圧入ヘッド1
1に適用した際のケーシング25内のペースト2につい
て説明する。例えば図6に示すが如く圧入ヘッド11が
矢印42の方向に移動した場合、ケーシング25内のペ
ースト2は、整流板23Cの周りを時計周り(矢印30
Cの方向)に流動する。その際、図6に示すB部からC
部へ流動しているペースト2は、その流動部分(本実施
形態にあっては整流板23とマスク5の間隔)が狭まる
為流速が増し圧力が低下する。これが為、ペースト2は
C部からB部へ逆流することなく、矢印30Cで示すよ
うな流れをペースト2に与える。また、圧入ヘッド11
が矢印42の逆方向に移動した場合であっても、ペース
ト2はA部からB部へ逆流しない。
【0030】このように、整流板23Cを圧入ヘッド1
1に適用することによって、その圧入ヘッド11がどち
らに往復移動してもその移動方向後側のリップ14部分
のペースト2の流速が速くなり、ケーシング25内にお
けるペースト2の循環をスムーズにして全体的に攪拌す
ることができる。そして、これにより前述した整流板2
3,23A,23Bと同様にマスク3へのペースト2の
供給をスムーズに行うことができる。
【0031】尚、上記各整流板23A,23B,23C
にあっても、これらをリップ14に向けて傾倒させて間
隔を調節することが可能な前述した回転機構を設けても
よく、これによりケーシング25内におけるペースト2
の流動をより好適に行うことができる。また、圧入ヘッ
ド11に振動を付加することで、ペースト2の流動の効
果を増加させることができる。
【0032】ここで、整流板23Aや整流板23Bに整
流板23Cの凹部を設けてもよく、その凹部を有する整
流版を圧入ヘッド11に適用することによって、更に有
効なペースト2の流動を起こすことができるので、マス
ク3へのペースト2の供給をよりスムーズに行うことが
できる。また、整流板23Aに、その各第一整流孔32
の間から各第二整流孔32Aの間に向けて整流板
23Bのリブ33を立設してもよく、これにより、上記
と同様に更に有効なペースト2の流動を起こすことがで
きるので、マスク3へのペースト2の供給をよりスムー
ズに行うことができる。
【0033】
【発明の効果】以上示したが如く、本発明に係る圧入ヘ
ッドを備えた印刷機は、その圧入ヘッド内におけるペー
スト供給口近傍に整流板を備えているので、圧入ヘッド
内のペーストを全体的に攪拌することができる。そし
て、これによりペースト供給口付近のペーストの残留を
防止し且つ局所的なペースト粘度の上昇を抑えることが
可能となるので、マスク開口部へのペーストの供給がス
ムーズに行え、連続した印刷を行うことができる、とい
う従来にない優れた圧入ヘッドを備えた印刷機を得るこ
とが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る圧入ヘッドを備えた印刷機の一実
施形態の概略構成を示す平面図である。
【図2】図1に示すA−A線から見た断面図である。
【図3】本実施形態の圧入ヘッドの内部構造を説明する
断面図である。
【図4】本実施形態の整流板の形状の他の例を示す図で
あって、図4(a)はその整流板を上面から見た平面図
で、図4(b)はその整流板を側面から見た側面図であ
る。
【図5】本実施形態の整流板の形状の更に他の例を示す
図であって、図5(a)はその整流板を上面から見た平
面図で、図5(b)はその整流板を側面から見た側面図
である。
【図6】本実施形態の整流板の形状のまた更に他の例を
説明する圧入ヘッドの内部を側面から見た断面図であ
る。
【符号の説明】
2 ペースト 3 マスク 5 基板 11 圧入ヘッド 14 リップ 23,23A,23B,23C 整流板 32A 第一整流孔(第一貫通孔) 32A 第二整流孔(第二貫通孔) 33 リブ(規制部材)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 吉野 彰洋 茨城県竜ケ崎市向陽台5丁目2番 日立テ クノエンジニアリング株式会社開発研究所 内 (72)発明者 阿部 猪佐雄 茨城県竜ケ崎市向陽台5丁目2番 日立テ クノエンジニアリング株式会社竜ケ崎工場 内 (72)発明者 和田 正文 茨城県竜ケ崎市向陽台5丁目2番 日立テ クノエンジニアリング株式会社竜ケ崎工場 内 (72)発明者 引地 圭 茨城県竜ケ崎市向陽台5丁目2番 日立テ クノエンジニアリング株式会社竜ケ崎工場 内 Fターム(参考) 2C035 AA06 FC07 FD05 FD17 FD31 FD35 5E319 AA03 BB05 CC33 CD04 CD29 GG03 GG15

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 印刷対象物たる基板に、該基板に対して
    所望の位置関係に保持したマスクの開口部を介してペー
    ストを転写する圧入ヘッドを備えた印刷機であって、 前記圧入ヘッド内で且つ当該圧入ヘッドの前記ペースト
    の供給口近傍に、該ペースト供給口が当接して前記マス
    ク上を移動する前記圧入ヘッド内におけるペーストの流
    動を整流可能な整流板を設けたことを特徴とする圧入ヘ
    ッドを備えた印刷機。
  2. 【請求項2】 前記整流板を、前記ペースト供給口に対
    向する面との間隔と比して前記ペースト供給口の外郭部
    近傍に対向する面との間隔が狭くなるよう成形したこと
    を特徴とする請求項1記載の圧入ヘッドを備えた印刷
    機。
  3. 【請求項3】 前記整流板における前記マスクと対向す
    る面に設ける第一貫通孔と第二貫通孔とを、前記圧入ヘ
    ッドの移動方向に対して所定の角度をもって各々少なく
    とも一つ形成したことを特徴とする請求項1又は2に記
    載の圧入ヘッドを備えた印刷機。
  4. 【請求項4】 前記整流板における前記マスクと対向す
    る面及び当該対向する面と反対側の面の内の少なくとも
    一方に、前記圧入ヘッドの移動方向に対して所定の角度
    を有する規制部材を立設したことを特徴とする請求項
    1,2又は3に記載の圧入ヘッドを備えた印刷機。
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