JP2008000084A - 植生基体及びその製造方法ならびに緑化工法 - Google Patents

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Keigo Tsushimo
圭吾 津下
Michihei Sakate
三千兵 坂手
Daisuke Kiyoita
大輔 清板
Kazumasa Shibata
和正 柴田
Kazuji Tokura
和司 戸倉
Kenji Onishi
健司 大西
Toshikazu Horie
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Abstract

【課題】 薄綿を使用せずとも侵食を防止し、更に飛来種子等の定着しやすい植生基体を提供する。
【解決手段】 ポリエチレンを用いた経糸2と緯糸3とによって一重のネット4を編織する際に、経糸2に別の糸状体5を縄のれん状にして一体的に垂下するように形成してなる。
【選択図】 図1

Description

この発明は、例えば法面の緑化工法に用いられる緑化用の植生基体及びその製造方法ならびに緑化工法に関する。
この種の植生基体は、一般にネットと薄綿で構成されており、この両方で侵食防止効果を持っていた。薄綿は雨滴による法面の表面侵食(土粒子の飛散、移動)の防止を果たし、ネットは薄綿を全面的に押さえ付け、法面表層を全体にわたり押さえ付け、保護する役割を持っていた。
特許第3073726号公報
ところで、近年の法面緑化では、外来牧草による緑化ではなく、周辺の植生地から飛来する種子を定着させ、緑化に利用する、所謂植生誘導工の手法が求められている。
しかし、前述の従来の手法は、薄綿がネットの敷設領域の全面に存在するために、飛来してくる種子と法面の間に気間層(地山の凹凸によって被覆物が地山表面に密着せず、被覆物と地山表面との間に生じる空間のこと)ができのことがあり、その部分では種子が定着しにくいという問題点があった。一方で、分解性の薄綿は長期間経過すると、侵食の防止効果がなくなる。そうすると土粒子が移動し続け、飛来した種子も移動するため、発根しても定着しにくい。
そこで本発明は、上述の事柄に留意してなされたもので、薄綿を使用せずとも侵食を防止し、更に飛来種子等の定着しやすい植生基体及びその製造方法ならびに緑化工法を提供することを目的としている。
上記目的を達成するため、第1発明に斯かる植生基体では、請求項1に記載のように、ネットを構成する経糸又は緯糸若しくは両糸から糸状体を縄のれん状にして一体的に垂下させて構成したものである。
上記の構成の植生基体は、例えば、これを法面上に敷設して用いられる。
植生基体が法面上に敷設されると、経糸又は緯糸若しくは両糸から縄のれん状にして一体的に垂下された糸状体はたるんで、法面の土壌表面に密着し、これを覆うように働く。しかし、従来の薄綿と違い、張付け面全体を完全に覆うものではない。表面の土粒子は土壌表面にたるんで載置される状態にある前記糸状体に絡み合う。しかし、前記糸状体はそれらの土粒子を完全に固定するわけではなく、ある程度の移動を可能にする。そのため、飛来してきた種子は、土粒子と混ざり合うことにより、薄綿よりも容易に施工面に定着することが可能になる。
また、用いられる素材としては、基本的にネットを構成する経糸、緯糸そして糸状体共にポリエチレン繊維が望ましい。その外にも、ポリプロピレンなどのように耐腐食性に優れたものや、ヤシ繊維、シュロ毛、麻やジュート、木毛などの植物繊維あるいはビスコースレーヨンなどのように比較的短期間で腐食されるようなものなど、従来からの素材の他に、次のような素材を好適に用いることができる。
すなわち、強力レーヨンや、防腐処理を施した種々の腐食性素材(これらの素材およびこれを用いた植生ネットとしては、特公平6−99918号公報に示されるものがある)や、腐食性繊維と合成繊維とから成る混紡繊維や、高分子エマルジョンまたは水溶性ポリマーのうち少なくとも一方をビスコース溶液に内添した混繊レーヨン(これらの素材を用いた植生ネットおよびこれを用いた植生ネットとしては、特公平7−53994号公報に示されるものがある)、その他、化学合成系や天然物系などの生分解性プラスチックによる繊維などのように、腐食時期を調整できるようにした素材を好適に用いることができる。
そしてこのような素材を用いて、例えばらせん状に捩れのある糸、水分などにより膨張する糸、数本にバラける糸、水分を含むと粘着効果を発揮する糸など各種の形態のものが採用される。更には、ポリエステル繊維では遠赤外線効果により、保温効果、発芽促進効果が期待できる。保水効果がある糸(綿糸やジュート糸など)を用いれば、植物の生育により良い環境を作り出すことが可能となる。
また、ネットを構成する糸の内、緯方向糸のみにこの糸状体を垂下させるだけでも、法面張設後には縄のれん状の糸状体がたるんで、土壌表面を覆うようになって土壌表面を保護することになり、コストを下げることが可能である。更に経糸と緯糸の両方にこの糸状体を垂下させると、法面張設後には縄のれん状の糸状体がたるんで、土壌表面を覆うようになって土壌表面を保護するが、殊に経糸側に設けられた糸状体が左右ランダムに分かれて土壌表面を覆うこととなり、より一層侵食防止効果を発揮することが可能になる。
更に、この糸状体は、その本来の目的からして、垂下される長さは、目合いと同等の寸法が望ましいが、具体的には目合い一辺の長さのほぼ1/3〜2倍の範囲、0.5〜10cmであれば、所期の目的をうまく達成できる。0.5cm未満であると、法面に凹凸が激しい時には、糸状体が法面に届かない部分が多くなりすぎて浸食防止効果が極端に低下してしまうため好ましくない。逆に、10cmを超えると、目合い内において糸状体が法面上に二重に重なり合い、無駄が多くなり、また、製造時、施工時に糸状体が互いに絡み合うおそれが生じるので好ましくない。
ただし、部分的に糸状体を設ける場合にはこの限りでなく、各糸状体が重なり合わない程度に長くしても良いことはいうまでもない。
従って、請求項1に記載された本第1発明に斯かる植生基体は、土壌表面をうまく保護でき、土壌表面の浸食が防止される。しかも、従来の薄綿を全面に敷設する手法と違って、縄のれん状の糸状体であるために、飛来してくる周辺の種子と地山の間に気間層(地山の凹凸によって被覆物が地山表面に密着せず、被覆物と地山表面との間に生じる空間のこと)が生ぜず、また、土粒子の移動も適度(浸食被害が生じない程度)に妨げて種子の移動もうまく抑えることが可能となる。その結果、長期にわたって、基本的にはネットだけで法面などの保護を図れる。また、降雨、凍上により移動する表面土壌はたるんだ糸状体に絡み、長期間安定する。更に、施工と同時に周辺から飛来した種子が法面表面の土壌に定着(土粒子と種子が一体化)し、発芽、生育できる。
また、本第2発明は、請求項3に記載のように、経糸と緯糸によってネットを編織する際に、これら経糸又は緯糸若しくは両糸に編み込む、熱融着、接着、ニードルパンチで挿入のいずれかの手段を用いて糸状体を縄のれん状にして一体的に垂下させることを特徴とするので、糸状体をネットから縄のれん状に一体的に垂下させるには、例えばウィルトン方式、ダブルフェイスウィルトン方式を採用して、ネットの編織の過程において同時にこの糸状体を編織したり、更にはニードルパンチ方式を採用して、糸状体をこれ等経糸又は緯糸若しくは両糸に挿し込むようにしてもよく、更には熱融着や接着という手法によってネットに付けることもできる。
何れもが、簡便で廉価に得ることができる。
そして、本第3発明に係る緑化工法は、請求項4に記載のように、請求項1〜2のいずれかに記載の植生基体又は請求項3の製造方法によって得られた植生基体を法面に張設するものである。
この第3発明に係る緑化工法は、請求項1〜2のいずれかに記載の植生基体又は請求項3の製造方法によって得られた植生基体を用いることから、請求項1〜3に記載の発明による効果を奏することに加えて、植生基体の位置ずれ防止機能や法面表土ならびに植生基材の保持機能を有せしめ得る植生基体を安価に提供することができる。
更に、本第4発明に係る緑化工法は、請求項5に記載のように、請求項1〜2のいずれかに記載の植生基体又は請求項3の製造方法によって得られた植生基体を法面に張設した後に植生基材を吹き付けるものである。
この本第4発明に係る緑化工法にあっては、請求項1〜2のいずれかに記載の植生基体又は請求項3の製造方法によって得られた植生基体を法面に張設した後に、植物種子を含む植生基材を吹き付けることで、法面の緑化が好適に行われるのであって、上記した植生基体を用いることから、請求項1〜3に記載の発明による効果を奏することに加えて、袋収納部に植生材料収容袋を確実に保持させる作業が容易であって、植生基体そのものの取扱いも簡単であり、更に、法面に対する植生基体の強固な設置や、植生基体に吹き付ける植生基材や法面表土の流失防止が可能であって、法面の緑化をコスト的に安価に達成することができる。
(実施例1)
以下、本発明の実施例を、一重の植生ネットを用い、その経糸に別の糸状体を垂下させる例について、図1〜4に基づいて説明する。
植生基体1は、経糸2と緯糸3とによって一重のネット4を編織する際に、経糸2に別の糸状体5を縄のれん状にして一体的に垂下するように形成してなるもので、経糸2と緯糸3の素材としては、ポリエチレンを用いた。
前記別の糸状体5を垂下させた植生基体1の製造手順の一例を、説明すると、ネット編織用の経糸2として、ポリエチレンよりなる100〜2000デニール程度のモノフィラメントを用い、緯糸3として、ポリエチレンよりなる100〜3000デニール程度のテープ状のフラットヤーンを用いて、植生ネット4をラッセル織機により次のように編織する。
すなわち、目合いの大きさが15mm×15mmで、緯糸方向の幅が100cmの植生ネット4を編織するものとし、先ずは、モノフィラメントの数本を鎖編みした鎖糸をネット編織用の経糸2にして、これの65本を15mm間隔にして、これにフラットヤーンからなるネット編織用の緯糸3を順次絡ませて、15mm×15mmの目合いで一重の植生ネット4を編織する。
この一重のネット4の編織に際して、ポリエチレンよりなる200〜2000デニール程度のモノフィラメントを用い、その数本を撚り合わせたり束ねたりした糸6を鎖編みされる経糸2に、経糸方向の一目合いに10本当たりを編織する。編織に当たっては、図2に示すように、所定寸法、具体的には25mmの長さに垂下し、再び戻って経糸2に差し込み、また25mmの長さに垂下するという動作を繰り返すことによって、順次経糸2にこの糸6を垂下させる。ついで、垂下されたこの糸6の下端ループ部分を夫々カットして一本一本が独立した糸となるようにし、もって別の糸状体5を得る。この場合、必要に応じて、カットしないままのものを採用することもできる。折り返し部分が、いわば堰の役目を果たし、土粒子をより一層上手く捕らえることができるからである。
得られた植生基体1は、経糸2から多数本の別の糸状体5が垂下しているので、これを図3(A)、図4に示すように、例えば法面N上に敷設する。敷設されると別の糸状体5はたるんで土壌表面に覆い被さり、図3(B)、図4の拡大図に示すように、これをうまく保護し、土壌表面の浸食を防止する。しかも、従来の薄綿を全面に敷設する手法と違って、縄のれん状の糸状体であるために、図3(C)に示すように、飛来してくる周辺の種子と地山の間に気間層(地山の凹凸によって被覆物が地山表面に密着せず、被覆物と地山表面との間に生じる空間のこと)が生ぜず、また、土粒子の移動も妨げて種子の移動もうまく抑えることが可能となる。
(実施例2)
この実施例2では、前記別の糸状体5を得る他の手段を提案するもので、図5に示すように、上下に所定間隔を隔てるようにして上ネット4Aと下ネット4Bの一対を編織し、この編織の過程で、上ネット4Aと下ネット4Bの経糸2間にわたって、前記糸(挿入糸)6Aを、経糸方向に前記実施例1に示した場合と同様の間隔を持たせて、ジグザグ状にルーズに編織し、二重のネット4を得る。次いで、この上下方向にジグザグ上に編織された糸(挿入糸)6Aをその上下長の略中間辺りで切断することによって、二重のネット4Cを上下のネットに分離する。これによって経糸2に糸6が垂下した、実施例1と同様のネット4を一挙に二枚得ることが出来る。効率良く植生基体1を得ることができる。
その他の構成は、実施例1と同様であるので、実施例と同様の符号を付して、詳細な説明は省略する。
(実施例3)
この実施例3では、その1として、植生基体1の目合いの形状として、図6に示すように、ひし形を採用したもの、或いは、その2として、図7に示すように、六角形(亀甲網)を採用した場合を例示するもので、縦横四角の場合に比べて、目合いの四方に、特に法面の傾斜下方側に、別の糸状体5が縄のれん状で一体的に垂下される構造となるため、雨滴による法面などの表面侵食(土粒子の飛散、移動)の防止を一層効果的に発揮できる上で有用である。
なお、ひし形の目合いを備える植生基体1を得るには、図6の分解図にも示すように、鎖糸をジグザグ状に編織してこれを経糸2とし、この経糸2の編織の過程において、前記糸6を実施例1と同様にして、つまり25mmの長さに垂下し、再び戻って経糸3に差し込み、また25mmの長さに垂下するという動作を繰り返すことによって、順次経糸2にこの糸6を垂下させ、ついで、垂下されたこの糸6の下端ループ部分を夫々カットして一本一本が独立した糸となるようにし、もって別の糸状体5を得る。次いで、このジグザグ状の経糸2を、左右でその互いに頂点となる部位を編織することによって得られる。従ってこの場合、緯糸は不要となる。殊に、図7に示す六角形の目合いの場合には、ネット4を得るのに、全てを鎖糸で作ることができ、ラッセル編機にて製造可能である。
なお、例えば図1〜図5に示すように、緯糸3にフラットヤーンを採用すると、別の糸状体5を編織し難いが、斯かる場合には、接着剤を用いたり、熱融着手段を用いることによって、緯糸3に別の糸状体5を簡便に取り付けることが出来る。また、ネット4は、図示しないが、フロントネットとバックネットが重合した二重ネットにも採用できる。
(実施例4)
次に、この実施例4に示す植生基体1は、図8に示すように、従来から公知の手段を採用して、経糸方向に所定間隔置きで袋収納部7を備え、この袋収納部7に、図示するように、例えば肥料基材入り袋8などを収納する。この肥料基材入り袋8は、降雨などにより肥料養分が徐々に滲み出すような厚みと通気性を有する腐食性の素材で構成された袋体に、肥料や土壌改良剤、保水剤などの植物の生育に直接的または間接的に必要な肥料材料を収納してなる。
得られた植生基体1は、袋収納部7を備えた以外には、基本的には図1〜図5に示す構造と同じく、縦・横に目合いが整然と整った形のネット4となる。また、奏し得られる作用効果も、実施例1〜実施例3と同様であるが、更に加えて、この実施例4は袋収納部7に、図8に示すように、例えば肥料基材入り袋8(後述)などを収納できるので、肥料基材入り袋8から適宜肥料が供給され、植生基材に含まれる植物が成育し且つ繁茂することによって、法面の緑化保護が達成される。
なお、前記肥料基材入り袋8は、肥料、土壌改良剤、保水剤など植物の生育に直接的または間接的に必要な植生材料を、降雨などにより肥料養分が徐々に滲み出すような厚みと通気性とを有するように、ポリビニールアルコールなどのビニロン系やポリエステルなどのポリエステル系、ナイロンなどのポリアミド系、アクリルなどのポリアクリルニトリル系などの不織布、その他、スフ系不織布、パルプ系不織布、可溶性紙、生分解性プラスチックフィルムなどの腐食性素材から成る袋に収納して成るもので、植生材料には、必要に応じて植物種子が混入される。また、周辺種子の積極的導入を図ることを目的といる場合は表土シードバンクを収容することもでき、飛来種子と埋土種子ま両方から緑化可能となり好適である。
(実施例5)
次に、本発明に係る植生基体1を法面緑化工法に適用する場合の一例について説明する。
前記の通り、実施例1〜4に記した植生基体1を、図3、4に示すように、アンカーや止め釘Aなど(図9参照)を用いて、前記別の糸状体5側が法面N側になるようにして張設する。
また、別の例として、先ず実施例1〜4に記した植生基体1を、図3、4に示すように、アンカーや止め釘Aなど(図9参照)を用いて、前記別の糸状体5側が法面N側になるようにして張設する。その後、有機質材料や化学肥料、土壌改良剤、保水剤など植物の生育に直接的または間接的に必要な植生材料に植生種子を加えて十分に混合した乾式の植生基材Gを、前記植生基体1の上からこれを覆うようにして、適宜に吹き付け機によって適当な厚さ(例えば2〜5cmほど)になるように吹き付ける(図9参照)。
このとき用いる種子としては、牧草種子や花の種子、その他よもぎ、ススキ、めどはぎなどの野草の種子、あかまつ、やしゃぶし、いたちはぎなどの樹木の種子が任意に選択される。また、このような特定の植生種子ま代わりに、緑化対象法面周辺の表土(表土シードバンク)を用いることも可能であり、この場合は周辺生態系の復元が期待でき好適である。
このようにすることによって、何れの場合も、法面Nに対する植生基体1の好ましい滑り防止と法面表土の流失防止が効果的に達成される。そして、後者の場合には、更に吹き付け植生基材Gの流失防止が効果的に達成されることは言うまでもない。
更に、本発明に係る植生基体1を法面緑化工法に適用する場合の別の一例について説明する。
図示はしないが、上記植生基材Gの吹き付けによる法面Nの緑化に際して、上記の植生材料を収容した肥料基材入り袋8と、この肥料基材入り袋8とは別の構成の植生材料収容袋、即ち、植生の発芽・成育の妨げにならず、しかも、水分により溶解する高分子系フィルムあるいは澱粉系フィルムまたは寒冷紗付き水溶性紙による袋内に例えば牧草種子を収納した植生材料収容袋とを、植生ネット1の袋収納部7に例えば交互に収納させて、これを緑化用の植生基体とし、この植生基体を法面Nに張設して、これに植生基材Gを吹き付けるようにしてもよいのである。
また、各実施例に示された植生基体1は、必要に応じて経糸2が補強されるのが望ましい。
具体的には、例えば200〜2000デニールの合成樹脂製素材のモノフィラメントまたはフラットヤーンを鎖編みして得たものを経糸2の交互若しくは数本おきに編織することである。
更に、上記それぞれの実施の形態では、植生基体1を構成する経糸2としてモノフィラメントを、また、緯糸3としてフラットヤーンを用いているが、このような種類に限られるものではなく、上記とは逆の組み合わせであってもよく、経糸2および緯糸3の全てを、モノフィラメントまたはフラットヤーンにしてもよい。また、求めるネット強度により、使用する糸の太さも100〜3000デニールまで適宜選択可能である。
第1の実施例の植生基体を示し、一部を取り出して拡大した要部の拡大図を含む説明斜視図である。 図1に示す植生基体の製造方法を示す要部の拡大斜視図である。 図1に示す植生基体の作用の説明図で、同図(A)は法面に敷設した直後を示し、同図(B)は周辺種子の飛来の状態と表面侵食防止効果が現れている状態を示し、同図(C)は植物の生育が進んだ状態を示す。 図1に示す植生基体の敷設状態を示し、一部を取り出して拡大した要部の断面図を含む説明斜視図である。 第2の実施例の植生基体を、その編織過程も合わせて示し、表面側から見た要部の説明斜視図である。 第3の実施例その1の植生基体を、その編織過程も合わせて示し、表面側から見た要部の説明斜視図である。 第3の実施例その2の植生基体を、表面側から見た要部の説明斜視図である。 第4の実施例の植生基体を、一部を取り出して拡大した要部の斜視図も合わせて示した説明斜視図である。 この発明の植生ネットを用いた植生マットの斜視図である。
符号の説明
1…植生基体
2…経糸
3…緯糸
4…ネット
4A…上ネット
4B…下ネット
4C…二重ネット
5…糸状体
6…糸
6A…糸(挿入糸)
7…袋収納部
8…肥料基材入り袋
N…法面
G…植生基材

Claims (5)

  1. ネットを構成する経糸又は緯糸若しくは両糸から糸状体を縄のれん状にして一体的に垂下させてあることを特徴とする植生基体。
  2. ネットは植生材料収容袋を収納するための袋収納部を有する請求項1記載の植生基体。
  3. 経糸と緯糸によってネットを編織する際に、これら経糸又は緯糸若しくは両糸に編み込む、熱融着、接着、ニードルパンチで挿入のいずれかの手段を用いて糸状体を縄のれん状にして一体的に垂下させることを特徴とする植生基体の製造方法。
  4. 請求項1〜2のいずれかに記載の植生基体又は請求項3の製造方法によって得られた植生基体を法面に張設する緑化工法。
  5. 請求項1〜2のいずれかに記載の植生基体又は請求項3の製造方法によって得られた植生基体を法面に張設した後に植生基材を吹き付ける緑化工法。
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