JP2007534736A - 化学化合物 - Google Patents

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Abstract

本発明は、新規な非晶質、結晶質、水和、および溶媒和の形態のスミラゲニン、薬用または食用グレードのスミラゲニンおよびその誘導体の製造におけるそれらの使用を提供する。

Description

本発明は、新規な非晶質型および結晶質型スミラゲニンおよびその水和物に関する。
ある種の有機化合物は、当該化合物、化合物の溶媒和物、化合物の水和物またはそれらの組み合わせを含むことができる多数の異なる同質異像型または結晶特性で結晶化することができることが証明されている。あるいは、化合物、溶媒和物または水和物は非晶質固体として沈殿する場合もある。
医薬製品の安定性と生物学的可用性は、同質異像型に応じて異なる場合がある。したがって、結晶型の選択は医薬の開発にとって重要である(Brittain,Pharm.Tech.pp.50〜52,1994;Yuら,Pharm.Sci.Technol.Today,1,pp.118〜127,1998;Byrnら,Chem.Mater.6,pp.1148〜1158,1994;Byrnら,Pharm.Res.,12,pp.945〜954,1995;Henkら,Pharm.Ind.59,pp.165〜169,1997)。
スミラゲニンは、下記式で表されるA/B−シスステロイド系サポゲニンである。
Figure 2007534736
スミラゲニンおよびその誘導体は、ヒト医学および獣医学ならびにヒトおよびヒト以外の動物の非治療的処置において貴重な治療剤であることが証明されている。例えば、米国特許第3890438号(高い血中コレステロール値に対するスミラゲニンおよび4−置換フェノキシイソブチル酸化合物の使用(use of smilagenin and certain 4−substituted phenoxyisobutyric acid compounds against high blood cholesterol levels))、米国特許第4680289号(肥満および糖尿病肥満症候群に対するスミラゲニンの使用(use of smilagenin against obesity and diabetes obesity syndromes))、米国特許第6258386号(認知機能障害と関連する症状に対するスミラゲニンの使用(use of smilagenin against cognitive dysfunction and allied conditions))、WO−A−01/23406、WO−A−01/23407、WO−A−01/23408、WO−A−01/49703(認知機能障害および関連する症状に対するスミラゲニン誘導体の使用(use of smilagenin derivatives against cognitive dysfunction and allied conditions))、WO−A−02/079221、WO−A−03/082893(非認識的な神経変性、非認識的な神経筋変性、運動感覚神経変性、および認識的な神経または神経筋の損傷がない場合における受容体の損失(use of smilagenin and derivatives thereof against non−cognitive neurodegeneration, non−cognitive neuromuscular degeneration, motor−sensory neurodegeneration and loss of receptor function in the absence of cognitive, neural or neuromuscular impairment))を参照のこと。
主要な論文(Markerら,J.Am.Chem.Soc.65,pp.1199〜1209,1943,p.1207)では、スミラゲニンアセテートが110℃、130℃、152℃で溶解する同質異像型を示すことが報告されている。多くの供給源から得られたスミラゲニンの融点は常に183〜185℃の範囲であった。しかしながら、再結晶溶媒については記載されておらず、上記論文はスミラゲニンの同質異像型については言及していない。
J.Am.Chem.Soc.pp.2525〜2532,1940において、Markerらは、アルコールから結晶化させたスミラゲニンについて、183〜185℃の融点を報告している。
J.Am.Chem.Soc.64,pp.818〜822,1942において、Markerらは、アセトンから結晶化させたスミラゲニンについて170〜180℃の融点を報告している。
Askewらは、アセトンからのスミラゲニンの分別結晶化(fractional crystallisation)によって、183〜184℃の融点を有する長く滑らかな針状結晶が得られることを報告している。また、スミラゲニンはメタノールから結晶化させた場合に水和物を形成するようであることも報告している(Askewら,J.Chem.Soc.pp.1399〜1403,1936)。しかしながら、この観察を支持する証拠は提示されておらず、関連化合物に関する以前の論文に単に言及しているに過ぎない(Powerら,J.Chem.Soc,105,pp.201〜219,1914)。
Scheerらは、エタノール水溶液からスミラゲニンを結晶化させ、187〜188℃の融点を観察しているが、水和物の形成については言及していない(Scheerら,J.Am.Chem.Soc,11,pp.641〜646,1955)。
J.Am.Chem.Soc,77,pp.3086〜3089,1955において、Wallらは、天然源からのスミラゲニンのサンプルは188〜189℃の融点を有するが、サルササポゲニンの異性化で生じたサンプルでは、アセトンまたはアセトン水溶液によって182〜185℃を超える温度に融点を上昇させることはできなかったと述べている。また、水和物の形成については言及されていない。合成材料および天然材料の赤外線(IR)スペクトルは同一だった。しかしながら、粉末X線回折(XRPD)パターンは同一ではなかった。これらの差は同質異像に帰せられてはおらず、XRPDパターンは提示されていない。著者らは、結晶構造に依存するスミラゲニンの所定の特性にサルササポゲニンの著しい影響があったと結論付けている。
Wallら(J.Biol.Chem.,198,pp.533〜543,1952)は、スミラゲニンの融点が184℃であったと報告している。しかしながら、再結晶溶媒については記載されていない。上記論文は、偏光ディスクを有するコフラー(Kofler)顕微鏡融点装置を使用することによって、結晶型または結晶特性を観察することができると報告している。同質異像については言及されていないが、融点に対する不純物の影響については言及されている。J.Am.Chem.Soc,77,pp.1230〜1237,1954において、Wallらはスミラゲニンの融点が183℃であったと報告している。
Callowら(J.Am.Chem.Soc 77,p.1672,1955)は、アセトンからのスミラゲニンの再結晶によって、157〜160℃の融点を有する結晶が得られたと報告している。
Parsonsら(Henry Ford Hosp.Med.Bull.,12,pp.87〜120,1964)は、XRPDによるスミラゲニンの特定の結晶型について記載している。提示されたデータから、この型が本明細書に記載された型のいずれかに対応すると結論付けることはできない。
米国特許第3169959号(1965)では、ヘプタンから結晶化させたスミラゲニンについて178〜180℃の融点が報告されている。
Phytochemistry,8,pp.1523〜1531,1969において、Blundenらは、アセトンから結晶化させたスミラゲニンについて181〜182℃の融点を報告している。
J.Nat.Prod.,44,pp.441〜447,1981において、Blundenらは、アセトンから結晶化させたスミラゲニンについて186℃の融点を報告している。
植物源からの比較的純粋なスミラゲニンおよび他のサポゲニンの抽出を補助するために、結晶質中間錯体を使用することが提案されている。したがって、例えば、米国特許第5017562号には、サポニン含有植物であるアガーベ(agave)、ユッカ(yucca)、紅露(dioscorea)、キラヤ(quillaja)、ウマゴヤシ(medicago)、およびグアーガム(cyamopsis)から誘導され、脂肪および非サポニン系糖質を実質的に含有せず、加水分解によってスミラゲニンおよび他のサポゲニンを生成する結晶質サポニン含有錯体について記載されている。
上述した従来技術の刊行物の開示内容は、参照によって本願の開示内容の一部をなすものとする。
療法における所望の投与経路によっては、スミラゲニンの安定性および水溶性を改良または少なくとも制御して、所望の生物学的可用性プロファイルを得ることが望ましい場合がある。また、スミラゲニンの安定性および水溶性を制御することができれば、製造または精製プロセスの一助となる。
原則として、有機化合物の同質異像型の水溶性は必ずしも全ての型で同じではない。したがって、特定の結晶型または結晶特性を使用することによって、水溶性を有益に制御することができる。スミラゲニン等の難水溶性の化合物の場合、同質異像型を調節することによって水溶性を僅かに調節するだけでも有用な処理または生物学的利点が得られる。
我々は市販のスミラゲニンを調査した結果、市販のスミラゲニンは、我々がII型と特徴付けた特定の結晶型を有することを見出した。
図1は、リサーチ・プラス社から入手した市販のスミラゲニンのサンプルからλ=1.5406オングストロームで得られたXRPDパターンを示す。これはII型結晶質スミラゲニンの例である。この結晶型の5〜50°の2θ範囲におけるXRPDパターンの強度を、表Aの下部の「II型」という見出しを付けた欄に示す。これらのデータは規則的な間隔の2θ値での強度であり、図面とともに使用する。これらのデータから、ブラッグの式を使用することによってd間隔を容易に計算することができる。この目的のために、約20個の最も強いピークが結晶型の特性であると通常考えることができるが、結晶学の標準的なプラクティスに合わせるものとする。
本発明は、さらに少なくとも3種類のスミラゲニンの結晶型が存在するという我々の驚くべき知見に基づくものである。それらの結晶型の2つは通常は無水であり、I型およびIII型とした。また、我々は、III型は結晶構造が異なる(IIIA型)および/または水和レべルが異なる(スミラゲニン半水和物またはスミラゲニン二水和物)少なくとも1つの異型で存在し得ることを見出した。さらに、驚くべきことに、我々は、スミラゲニンが結晶質一水和物を形成し得ることを見出した。我々は、この一水和物の典型的な結晶型をV型とした。さらに、驚くべきことに、我々は、スミラゲニンが、変動するスミラゲニン:水化学量論を有する結晶質チャネル水和物を形成し得ることを見出した。我々は、このチャネル水和物の典型的な結晶型をVI型とした。また、スミラゲニンは結晶ではない型(非晶質型)で得ることができることも見出した。従来技術は、スミラゲニンの非晶質型については記載していない。
さらに、我々は、イソプロピルアルコールを使用して形成されたスミラゲニンの結晶質溶媒和物を特定した。我々はこのイソプロピルアルコール溶媒和物の典型的な結晶型をVII型とした。
驚くべきことに、我々は、ヘキサンまたはヘプタン中での溶媒媒介転移によってII型スミラゲニンを一水和物に転化させることができることを見出した。また、我々は、アセトン水溶液、テトラヒドロフラン水溶液、エタノール水溶液中での溶媒媒介転移を含む別のプロセスによって一水和物を得ることができることを見出した。カールフィッシャー分析によって測定された水分は約3〜6%w/wの範囲だった。熱重量分析(TGA)による分析によって、水の質量が4%の範囲であることを確認した。
さらに、我々は、再結晶に使用される有機溶媒を制御することによって、新規な非晶質型と結晶型との間だけではなく、それらと既知のII型との間の遷移を制御するための方法を見出した。
驚くべきことに、そして有利には、我々は、所定の有機溶媒からのスミラゲニンの沈殿または結晶化によってスミラゲニンの有機溶媒和物が得られるわけではないことを見出した。しかしながら、所定の状況においてイソプロピルアルコール溶媒和物(半溶媒和物であると考えられる)を得ることができ、これは新たに認められた材料である。
したがって、スミラゲニンのこれらの新規な型および関連する方法によって、薬用または食用グレードのスミラゲニンの製造の制御性を高めることができ、改良された送達特性および生物学的可用性を有する薬用または食用グレードのスミラゲニンを製造することができるようになる。
本発明の第1の態様によれば、本明細書で定義される結晶型I、III、IIIA、V、VI、およびVIIのうち1以上を有するスミラゲニンが提供される。
本発明の第1の態様の実施例によれば、本明細書で定義される結晶型I、III、IIIA、およびVのうち1以上を有するスミラゲニンが提供される。
本発明の第2の態様によれば、任意に結晶質であるスミラゲニン半水和物が提供される。
本発明の第3の態様によれば、任意に結晶質であるスミラゲニン一水和物が提供される。
本発明の第4の態様によれば、任意に結晶質であるスミラゲニン二水和物が提供される。
本発明の第5の態様によれば、任意に結晶質であるスミラゲニンチャネル水和物(channel hydrate)が提供される。
本発明の第6の態様によれば、非晶質スミラゲニンが提供される。
本発明の第7の態様によれば、任意に結晶質であるスミラゲニンイソプロピルアルコール溶媒和物が提供される。この材料は、共沸蒸留によって体積を減少させた比較的純度の低いスミラゲニンのイソプロピルアルコール溶液からの沈殿によって製造することができる。
本発明の第8の態様によれば、アセトン等のスミラゲニンと溶媒和物を形成しない無水IPA相容性有機溶媒中での実質的に純粋なスミラゲニンイソプロピルアルコール(IPA)溶媒和物の溶液からの結晶化によって得られる、結晶質の薬用または食用グレードの無水非溶媒和スミラゲニンが提供される。スミラゲニンは、本明細書で定義される結晶型IまたはIIIであってもよい。
本発明の結晶質または非晶質材料は、他の型のスミラゲニンを実質的に含まない状態および/または他のステロイド系サポゲニンおよび/またはステロイド系サポニンを実質的に含まない状態で存在することができる。
本発明の結晶質または非晶質材料は、少なくとも約50質量%の純度、例えば少なくとも約70質量%の純度、例えば少なくとも約80質量%の純度、例えば少なくとも約85質量%の純度、例えば少なくとも約90質量%の純度、例えば少なくとも約95質量%の純度、例えば少なくとも約97質量%の純度、例えば少なくとも約98質量%の純度で好ましくは存在することができる。本発明の材料は、必要に応じて、1以上の本発明に係る他の材料、他の型のスミラゲニン、他の生物学的に活性な物質、生物学的に非活性な材料、またはそれらの組み合わせとの混合物として存在していてもよい。他の型のスミラゲニンは、存在している場合には結晶型IIであってもよい。
本発明によって提供されるスミラゲニンの新規な型は、特に安定性と取り扱い性の点で既知の型よりも多くの利点を有する。これらの利点は、市販のスミラゲニン組成物の製造、精製、調合、および保管段階の1以上および/または所望の薬理効果を達成するための組成物からヒトまたはヒト以外の動物の患者へのスミラゲニンの送達に当てはまる。
また、本発明は、任意に水の存在下における、好ましくは適当な有機溶媒または混合溶媒中のスミラゲニンの溶液からのスミラゲニンの沈殿、あるいは、適当な有機溶媒または混合溶媒中でのスミラゲニンの結晶化による本発明の材料の製造方法、前記材料を含む薬剤、食品、および飲料、前記薬剤、食品、および飲料の製造方法、前記材料の薬剤、食品、および飲料の製造における使用、前記薬剤、食品、および飲料のヒトおよび獣医学、ならびにヒトおよびヒト以外の動物の非治療的処置における使用を提供する。
また、本発明は、薬用または食用グレードのスミラゲニンまたはその誘導体を得るための方法であって、該方法の少なくとも1つの工程が、本発明に係る型の1以上を有するスミラゲニンを製造することを含む方法を提供する。スミラゲニンは、任意の適当な水和レべルおよび適当な物理的形態(例えば、単離乾燥固体または結晶スラリー等の液体媒質内)で製造することができる。
得られる薬用または食用グレードのスミラゲニンまたはその誘導体は、適当な薬剤、食品または飲料の形態に調合することができる。
また、本発明は、I型、II型、III型、IIIA型、V型、VI型、およびVII型(例えば、I型、II型、III型、IIIA型、およびV型)の間でスミラゲニンの結晶型を調節するための方法、非晶質型と結晶質型との間でスミラゲニンの型を調節するための方法、スミラゲニンの水和レべルを調節するための方法、スミラゲニンのイソプロピルアルコール溶媒和物を形成するための方法、ならびに、水和物、溶媒和物、非水和物、非溶媒和物のうち2以上の間でスミラゲニンの型を調節するための方法を提供する。
本明細書で使用される「結晶化」、「再結晶」等の用語は、所望の結晶型または結晶特性、混合物またはその他の組み合わせを形成するために好適なあらゆる方法を意味し、限定されない。例えば、シード形成(seeding)および/または核生成の有無に関わらず、結晶スラリー化、結晶析出、およびその他の溶媒媒介結晶転移(solvent mediated crystal transformation)は全て、本明細書で使用される「結晶化」、「再結晶」等の用語に含まれる。
したがって、本発明に係る材料は、実質的に純粋な単離形態で好都合に存在することができる。材料はキログラムスケールで好適に製造することができる。
[結晶型I]
本明細書で使用される「結晶型I」という用語は、実質的に図2に示すXRPDパターンを有するスミラゲニンの結晶型を意味する(λ=1.5406オングストローム)。
本明細書で使用される「実質的に示すXRPDパターン」という表現は、特に、図面の特徴ピークに対応する2θまたはd間隔のピークを有するXRPDパターンを意味する。この目的のために、5〜50°の2θ範囲における約20個の最も強いピークを結晶型の特性または特徴であると通常考えることができるが、結晶学の標準的なプラクティスに合わせるものとする。
この結晶型の5〜50°の2θ範囲におけるXRPDピークの強度を、後述する表Aの「I型」という見出しを付けた欄に示す。これらのデータは、規則的な間隔の2θ値での強度であり、図面とともに使用される。これらのデータから、ブラッグの式を使用することによってd間隔を容易に計算することができる。
I型材料は、市販のスミラゲニンのアセトンからの再結晶によって製造することができる。あるいは、I型材料は、アセトン、より好ましくはアセトニトリル中でのII型またはIII型材料の溶媒媒介転移(solvent mediated transformation)によって製造することができる。
カールフィッシャー分析、示差走査熱量測定、および熱重量分析によって、我々が得た結晶型Iは水和されておらず、溶媒和していないことを確認した。
[結晶型II]
本明細書で使用される「結晶型II」という用語は、実質的に図1に示すXRPDパターンを有するスミラゲニンの結晶型を意味する(λ=1.5406オングストローム)。
本明細書で使用される「実質的に示すXRPDパターン」という表現は、特に、図面の特徴ピークに対応する2θまたはd間隔のピークを有するXRPDパターンを意味する。この目的のために、5〜50°の2θ範囲における約20個の最も強いピークを結晶型の特性または特徴であると通常考えることができるが、結晶学の標準的なプラクティスに合わせるものとする。
この結晶型の5〜50°の2θ範囲におけるXRPDピークの強度を、表Aの「II型」という見出しを付けた欄に示す。これらのデータは、規則的な間隔の2θ値での強度であり、図面とともに使用される。これらのデータから、ブラッグの式を使用することによってd間隔を容易に計算することができる。
II型材料はリサーチ・プラス社(Research Plus,Inc.)から入手した市販のスミラゲニンである。
示差走査熱量測定(DSC)、TGA、残留溶媒、およびカールフィッシャー分析によって、材料は水和されておらず、溶媒和もしていないことを確認した。
[結晶型III]
本明細書で使用される「結晶型III」という用語は、実質的に図3に示すXRPDパターンを有するスミラゲニンの結晶型を意味する(λ=1.5406オングストローム)。
本明細書で使用される「実質的に図に示すXRPDパターン」という表現は、特に、図面の特徴ピークに対応する2θまたはd間隔のピークを有するXRPDパターンを意味する。この目的のために、5〜50°の2θ範囲における約20個の最も強いピークを結晶型の特性または特徴であると通常考えることができるが、結晶学の標準的なプラクティスに合わせるものとする。
この結晶型の5〜50°の2θ範囲におけるXRPDピークの強度を表Aの「III型」という見出しを付けた欄に示す。これらのデータは、規則的な間隔の2θ値での強度であり、図面とともに使用される。これらのデータから、ブラッグの式を使用することによってd間隔を容易に計算することができる。
III型材料は、メチルt−ブチルエーテル、アセトン、メチルイソブチルケトン、酢酸エチル、酢酸イソプロピル、およびトルエンを使用した市販のスミラゲニンの溶媒媒介転移によって製造することができる。ブタノンまたは50%エタノール水溶液を使用した市販のスミラゲニンの溶媒媒介転移によって、結晶型IIIおよびVの混合物を得た。
これらのデータは、様々な溶媒を使用した溶媒媒介転移によって結晶型IIを結晶型IIIに転化させることができることを示している。
カールフィッシャー分析、示差走査熱量測定、および熱重量分析によって、我々が得た結晶型IIIは水和されておらず、溶媒和もしていないことを確認した。
[結晶型IIIA]
本明細書で使用される「結晶型IIIA」という用語は、実質的に図4に示すXRPDパターンを有するスミラゲニンの結晶型を意味する(λ=1.5406オングストローム)。
本明細書で使用される「実質的に示すXRPDパターン」という表現は、特に、図面の特徴ピークに対応する2θまたはd間隔のピークを有するXRPDパターンを意味する。この目的のために、5〜50°の2θ範囲における約20個の最も強いピークを、結晶型の特性または特徴であると通常考えることができるが、結晶学の標準的なプラクティスに合わせるものとする。
ブラッグの式を使用することによって、図4の情報からd間隔を容易に計算することができる。
IIIA型材料は、ジメチルホルムアミドを使用した市販のスミラゲニンの溶媒媒介転移によって製造することができる。
[結晶型V]
本明細書で使用される「結晶型V」という用語は、実質的に図5に示すXRPDパターンを有するスミラゲニンの結晶型を意味する(λ=1.5406オングストローム)。
本明細書で使用される「実質的に示すXRPDパターン」という表現は、特に、図面の特徴ピークに対応する2θまたはd間隔のピークを有するXRPDパターンを意味する。この目的のために、5〜50°の2θ範囲における約20個の最も強いピークを、結晶型の特性または特徴であると通常考えることができるが、結晶学の標準的なプラクティスに合わせるものとする。
この結晶型の5〜50°の2θ範囲におけるXRPDピークの強度を表Aの「V型」という見出しを付けた欄に示す。このデータから、ブラッグの式を使用することによって、d間隔を容易に計算することができる。
V型材料は、市販のスミラゲニンのエタノール、テトラヒドロフラン、ヘキサンまたは水性アセトンからの再結晶によって比較的純粋な状態で製造することができる。水性アセトンにおけるアセトン/水の比率は、例えば約0.5:1(体積比)から約25:1(体積比)、例えば約1:1(体積比)から約20:1(体積比)、例えば約2:1(体積比)から約19:1(体積比)の範囲で大きく異なっていてもよい。
ブタノンまたは50%エタノール水溶液中での市販のスミラゲニンの溶媒媒介転移によって、結晶型IIIおよびVの混合物を得た。
ジクロロメタン中での市販のスミラゲニンの溶媒媒介転移によって、結晶型IIおよびVの混合物を得た。
水性アセトン、水性テトラヒドロフランまたは水性エタノール中での市販のスミラゲニンの溶媒媒介転移によって、結晶型V(一水和物)を得た。いずれの場合も、媒質中の溶媒に対する水の比率は大きく異なっていてもよい。得られる結晶性材料の純度は、水性アセトンを使用した場合には、別の媒質を使用した場合と比較して高いように思われる。
カールフィッシャー分析、DSC(図6)、およびTGA(図7)によって、我々が得た結晶型Vは、スミラゲニンの一水和物であることを確認した。
[結晶型VI]
本明細書で使用される「結晶型VI」という用語は、実質的に図8および図15に示すXRPDパターンを有するスミラゲニンの結晶型を意味する(λ=1.5406オングストローム)。
本明細書で使用される「実質的に図に示すXRPDパターン」という表現は、特に、図面の特徴ピークに対応する2θまたはd間隔のピークを有するXRPDパターンを意味する。この目的のために、2〜28°の2θ範囲における約20個の最も強いピークを結晶型の特性または特徴であると通常考えることができるが、結晶学の標準的なプラクティスに合わせるものとする。
この結晶型の2〜28°の2θ範囲におけるXRPDピークの強度は、図8および図15から得ることができる。有意なピークの2θおよびd間隔ならびに有意なピークの最も強いピークに対する強度を表Bに示す。
VI型材料は、市販のスミラゲニンのメタノールからの再結晶によって、比較的純粋な状態で製造することができる。
DSC(図9)、TGA(図10)、および蒸気収着(図11)分析は、我々が得た結晶型VIが、変動するスミラゲニン:水化学量論を示し、適当な分子サイズを有する溶媒とチャネル溶媒和物を形成する可能性のあるスミラゲニンのチャネル水和物であることを示唆している。周知の通り、チャネル水和物は、分子の結晶格子が完全または部分的に水(または溶媒)分子を収容することができる空隙を取り囲むチャネルまたはケージを形成している水和物である。特定の時点におけるスミラゲニン:水の化学量論(モル)比は、水分子が通常は空隙に自由に出入りすることができるため、周囲環境の湿度等の要因に依存する。
[結晶型VII]
本明細書で使用される「結晶型VII」という用語は、実質的に図12および図16に示すXRPDパターンを有するスミラゲニンの結晶型を意味する(λ=1.5406オングストローム)。
本明細書で使用される「実質的に示すXRPDパターン」という表現は、特に、図面の特徴ピークに対応する2θまたはd間隔のピークを有するXRPDパターンを意味する。この目的のために、2〜28°の2θ範囲における約20個の最も強いピークを、結晶型の特性または特徴であると通常考えることができるが、結晶学の標準的なプラクティスに合わせるものとする。
この結晶型の2〜28°の2θ範囲におけるXRPDピークの強度は、図12および図16から得られる。有意なピークの2θおよびd間隔ならびに有意なピークの最も強いピークに対する強度を表Cに示す。
VII型材料は、スミラゲニンのイソプロピルアルコール(IPA)からの結晶化によって、比較的純粋な状態で製造することができる。その後、材料を必要に応じて熟成することができる(例えば、周囲温度で例えば少なくとも約24時間、例えば少なくとも約48時間)。その後、VII型材料を必要に応じてアセトンから再結晶して、実質的に純粋な状態の無水溶媒和スミラゲニンを得ることができる。DSC(図13)およびTGA(図14)は、我々が得た結晶型VIIがスミラゲニンの半IPA溶媒和物であることを示している。
VII型材料は、スミラゲニンを精製して薬用または食用グレードのスミラゲニンを製造する際の潜在的に重要な中間物質である。特定の理論に拘束されることは望まないが、比較的純度の低いスミラゲニンのイソプロピルアルコール溶液は、溶液から水を効率的に除去するために共沸蒸留するために特に使いやすいと考えられる。蒸留後に還元溶液から沈殿させたスミラゲニンのIPA溶媒和物は、スミラゲニンと溶媒和物を形成しない、アセトン等の無水IPA相容性有機溶媒を使用して、薬用または食用グレードの無水非溶媒和スミラゲニンとして好適に再結晶させることができる。
したがって、一実施形態では、VII型材料は、実質的に純粋に単離された形態、好ましくは乾燥された形態であることができ、体積を減少させ、水あるいはその他の不純物を除去するために、好ましくは予め蒸留された比較的純度の低いスミラゲニンのイソプロパノール溶液から沈殿によって製造することができる。最も好ましくは、VII型材料の製造方法は、(少なくともキログラム単位のVII型材料を得る)工業規模で行われる。好ましくは、スミラゲニンと溶媒和物を形成しない、アセトン等の無水IPA相容性有機溶媒を使用して、VII型材料から無水非溶媒和スミラゲニンを薬用または食用グレードに再結晶させる。VII型材料またはスミラゲニンのその他の中間物質の形態の形成段階形態を含むスミラゲニンの製造または精製において、硫酸マグネシウム等の固体吸湿性物質を使用して、スミラゲニンまたはスミラゲニンを含む混合物から水を除去する必要がないことがさらに好ましい。
WO−A−2004/037845の実施例2,6,7は、イソプロピルアルコール(2−プロパノール)からの再結晶によってスミラゲニンを精製するための実験室規模のバッチ式手順を記載している。しかしながら、これらの実施例はいずれも、沈殿した材料がスミラゲニンのIPA溶媒和物、ましてや半IPA溶媒和物であるとは記載していない。それらの実施例、VII型材料の保護範囲から自明な主題、その製造方法、およびその使用の開示を排除するために必要な限りにおいて、そのような開示(特にイソプロピルアルコールを使用した初期純度の低いスミラゲニンの精製の開示)を本願は放棄するものである。特に、本発明に係るVII型材料は、キログラム単位で製造された実質的に純粋な単離形態でVII型材料を含むことができる。上述したように、この材料は、共沸蒸留後に還元IPA溶液から沈殿させ、スミラゲニンと溶媒和物を形成しない、アセトン等の無水IPA相容性有機溶媒を使用して薬用または食用グレードの無水非溶媒和スミラゲニン(例えば、キログラム規模で製造される実質的に純粋な単離状態のI型またはIII型)として好適に再結晶させることができる。
[非晶質型]
非晶質型は非晶質である。我々は、非晶質スミラゲニンが、結晶型への転化に関して潜在的に有用な水溶性および安定性を有することを見出した。これらの特性によって、従来の結晶型と比較して改善されたスミラゲニンの製造、調合、保管、および生物学的可用性が得られる。
我々が製造した非晶質スミラゲニンは、結晶構造に特徴的なピークを示さないXRPDパターンを有する。
[誘導体]
本明細書で使用される「誘導体」という用語は、特に、スミラゲニンの公知の生物学的活性に関連して認めた従来技術の特許文献(米国特許第3890438号、米国特許第4680289号、米国特許第6258386号、WO−A−01/23406、WO−A−01/23407、WO−A−01/23408、WO−A−01/49703、WO−A−02/079221、WO−A−03/082893)に定義され、説明された化合物を意味する。そのような誘導体としては、薬学的に許容し得るスミラゲニンのプロドラッグおよびその薬学的に許容し得る塩が挙げられる。
特に、スミラゲニンのプロドラッグとしては、カチレート(エトキシカルボニルオキシ)、アセテート、スクシネート、プロピオネート、ブチレート、バレレート、イソバレレート、カプロレート、イソカプロンレート、ジエチルアセテート、オクタノエート、デナノエート、ラウレート、ミリステート、パルミテート、ステアレート、ベンゾエート、フェニルアセテート、フェニルプロピオネート、シンナメート、p−ニトロベンゾイルオキシ、3,5−ジニトロベンゾイルオキシ、p−クロロベンゾイルオキシ、2,4−ジクロロベンゾイルオキシ、p−ブロモベンゾイルオキシ、m−ブロモベンゾイルオキシ、p−メトキシベンゾイルオキシ、フタルイル、グリシネート、アラニネート、バリネート、フェニルアラニネート、イソロイシネート、メチオニネート、アルギニネート、アスパルテート、システイネート、グルタミネート、ヒスチジネート、リジネート、プロリネート、セリネート、スレオニネート、トリプトファネート、チロシネート、フマレート、およびマレエート等の3位カルボキシレートエステルが挙げられる。
「薬学的に許容し得る塩」とは、比較的毒性が少ない本発明の化合物の無機酸および有機酸添加塩ならびに塩基添加塩を意味する。これらの塩は、化合物の最終的な単離および精製時にin situで調製することができる。特に、酸添加塩は、遊離塩基の形態である精製化合物を適当な有機酸または無機酸と反応させ、形成された塩を単離することによって調製することができる。例えば、S.M.バージら(S.M.Berge,et al.),「薬剤塩(Pharmaceutical Salt)」,J.Pharm.Sci.,66,1〜19頁,1977年を参照されたい。当該文献は、この参照によって本願の開示に含まれるものとする。また、塩基添加塩は、酸の形態である精製化合物を適当な有機塩基または無機塩基と反応させ、形成された塩を単離することによって調製することができる。塩基添加塩は、薬学的に許容し得る金属塩およびアミン塩を含む。適当な酸添加塩の例としては、塩酸、硫酸、リン酸、および硝酸から選ばれる酸を使用して形成された塩が挙げられる。適当な塩基添加塩の例としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、および水酸化アンモニウムから選ばれる塩基を使用して形成された塩が挙げられる。
[薬剤、食品、サプリメント食品、飲料]
本発明によれば、組成物は、上述した材料を、1以上のその他の上述した材料、他の型のスミラゲニン、その他の生物学的に活性な材料、および生物学的に不活性な材料から選ばれる1以上の成分との混合物として含むことができる。
組成物は、上述した材料を、1以上のその他の上述した材料、他の型のスミラゲニン、その他の生物学的に活性な材料、および生物学的に不活性な材料から選ばれる1以上の成分と混合することによって製造することができる。
本発明によれば、材料または組成物(例えば、薬剤、食品、サプリメント食品または飲料)は、高い血中コレステロール値、肥満および糖尿病肥満症候群、認知機能障害および関連する症状、非認識的な神経変性、非認識的な神経筋変性、運動感覚神経変性、ならびに認識的な神経または神経筋の損傷がない場合における受容体の損失から選ばれる症状を治療するために使用することができる。
さらに、本発明は、高い血中コレステロール値、肥満および糖尿病肥満症候群、認知機能障害および関連する症状、非認識的な神経変性、非認識的な神経筋変性、運動感覚神経変性、ならびに認識的な神経または神経筋の損傷がない場合における受容体の損失から選ばれる症状に罹患しているかまたは罹患しやすいヒトまたはヒト以外の動物(例えばヒト)を治療するための方法であって、有効な量の上述した材料または組成物をヒトまたはヒト以外の動物に投与することを含む方法を提供する。
本発明にしたがって調製された活性物質は、ヒトまたはヒト以外の動物の患者に対する投与のために適当な組成物形態に調合することができる。組成物は、活性物質のみからなっていてもよく、あるいは、活性物質と、投与形態および投与量に応じて、保存剤、充填剤、分解剤、保湿剤、乳化剤、懸濁剤、甘味料、調味料、香料、抗菌剤、抗かび剤、潤滑剤、および調合剤等の1以上の薬学的に許容し得る担体、希釈剤、補助剤、賦形剤とを含むこともできる。
組成物は、例えば、薬剤組成物(薬剤)、食品、サプリメント食品、または飲料であってもよい。
本明細書で使用される「食品」、「サプリメント食品」、および「飲料」という用語は、これらの用語の通常の意味を有し、薬剤に限定されるものではない。所望の組成物形態に応じて、適当な薬用または食用グレードの成分を使用することができる。
適当な組成物形態および投与量の詳細については、米国特許第3890438号、米国特許第4680289号、米国特許第6258386号、WO−A−01/23406、WO−A−01/23407、WO−A−01/23408、WO−A−01/49703、WO−A−02/07922、およびWO−A−03/082893を参照されたい。
[実施例および図面の詳細な説明]
本発明を限定するものではない本発明のさらなる例として、以下の非限定的な実施例を記載し、図面を参照して説明する。
(出発材料)
リサーチ・プラス社(Reseach Plus Inc.)およびステラロイズ社(Steraloids Inc.)から市販のスミラゲニンのサンプルを購入した。
サンプルをXRPDによって分析し、我々の命名法におけるII型と定義した。リサーチ・プラス社から購入したサンプルをDSCおよびTGAによって調べた結果、無水物であることが判明した。
(実施例1)
{結晶型I}
A.アセトンからの結晶化
スミラゲニン(10.0g)をアセトン(250ml)中に懸濁させ、混合物を加熱還流した。得られた溶液からデカンテーションによって未溶解固体を取り除き、再び加熱還流して透明な溶液を得た。溶液を約3.5時間かけて29℃まで自然冷却させ、さらに氷/水バッチで2℃まで冷却した。得られた固体を濾過によって回収し、冷却(5℃)したアセトン(50ml)で洗浄し、真空オーブン内で3日間乾燥させて、純粋なスミラゲニン7.4gを得た。得られたスミラゲニンは、XRPDによって我々の命名法におけるI型であることが判明した。
B.アセトニトリルからの結晶化
スミラゲニン(1.05g)のアセトニトリル(10ml)懸濁液を周囲温度で一昼夜撹拌した。得られた固体を濾過によって回収し、真空オーブン内で80℃で乾燥し、I型スミラゲニン(0.92g、収率:88%)を得た。
(実施例2)
{結晶型II}
PCT/GB2003/001780(WO−A−2004/037845)に記載された方法にしたがって、ジオスゲニンの立体特異的還元(stereospecific reduction)によってスミラゲニンを製造した。
得られたスミラゲニンをXRPDで分析したところ、パターンは図1に示すパターンと実質的に同様であることが判明した。この結果に基づき、得られた材料は、我々の命名法におけるII型であることが判明した。
(実施例3,4)
{結晶型III}
《実施例3》
スミラゲニン(10.0g)をアセトン(250ml)中に懸濁させ、混合物を加熱還流した。得られた溶液を約15分間かけて2℃まで冷却し、固体を濾過によって回収し、冷却(5℃)したアセトン(250ml)で洗浄し、真空オーブン内で約24時間乾燥し、純粋なスミラゲニン8.1gを得た。得られたスミラゲニンは、XRPDによって我々の命名法におけるIII型であることが判明した。
《実施例4》
スミラゲニン(200mg;II型)をtert−ブチルメチルエーテル(4ml)に懸濁させ、懸濁液を約48時間撹拌した。固体を濾過によって回収し、乾燥してスミラゲニン40mgを得た。得られたスミラゲニンは、XRPD、DSC、およびTGAによって、我々の命名法におけるIII型であることが判明した。
(実施例5,6)
{結晶型V}
《実施例5》
スミラゲニン(20g)のアセトン(200ml)懸濁液に水(200ml)を添加し、混合物を約2時間撹拌した。得られた固体を濾過によって回収し、真空オーブン内で40℃で約24時間乾燥し、スミラゲニン20.5gを得た。得られたスミラゲニンは、XRPDによって我々の命名法におけるV型であることが判明した。カールフィッシャー分析により測定された水分は4.4%だった。
《実施例6》
スミラゲニン(200mg;II型)をヘキサン(10ml)に懸濁させ、懸濁液を約48時間撹拌した。固体を濾過によって回収し、乾燥してスミラゲニン80mgを得た。得られたスミラゲニンは、XRPD、DSC、およびTGAによって我々の命名法におけるV型であることが判明した。
(実施例7)
スミラゲニン(500mg;II型)をテトラヒドロフラン(2ml)に懸濁させ、懸濁液を約48時間撹拌した。固体を濾過によって回収し、乾燥してスミラゲニン80mgを得た。得られたスミラゲニンは、XRPD、DSC、およびTGAによって我々の命名法におけるV型であることが判明した。
(実施例8,9)
再結晶溶媒としてブタノン(実施例8)または50%水性エタノール(実施例9)を使用したスラリー結晶化によって、スミラゲニン(リサーチ・プラス社)を再結晶させた。再結晶させた材料をXRPDによって分析した結果、いずれの場合も、我々の命名法におけるIII型およびV型の混合物であることが判明した。
(実施例10)
{結晶型IIIA}
再結晶溶媒としてジメチルホルムアミドを使用したスラリー結晶化によって、スミラゲニン(リサーチ・プラス社)を再結晶させた。
再結晶させた材料をXRPDによって分析した。この結果に基づき、得られた材料は、我々の命名法におけるIIIA結晶型であることが判明した。
(実施例11)
{結晶型VI(スミラゲニンチャネル水和物)}
スミラゲニン(260mg)を丸底フラスコに秤量し、メタノール(10ml)を添加した。内容物を70℃に加熱して完全に溶解させ、室温まで自然冷却させ、室温で60分間撹拌した。固体を濾過によって回収し、約2.5時間乾燥した。
粉末X線回折パターンを図8に示し、示差走査熱量測定トレースを図9に示し、熱重量分析を図10に示す。
DSCトレースは、50℃まで弱く広い吸熱遷移(endothermic transition)を示し、120℃で発熱遷移(exothermic transition)を示し、188℃で最終的な高エネルギー融解遷移(melting transition)を示している。TGA分析によって、初期吸熱は水の損失に関連しており、121℃での遷移は溶媒の損失に関連していないことを確認した。カールフィッシャー滴定によるサンプルの分析によって、溶媒は水であることを確認した。
蒸気収着調査(図11を参照)は、サンプルは吸湿性であり、高い湿度にて最大9%の水(約2モル等量の水;すなわち二水和物)を吸着し、低い湿度にて可逆的に水を失うことを示している。このことは、この型が周囲の温度および湿度に応じて変動するスミラゲニン:水化学量論を有するチャネル水和物であることを示唆している。
(実施例12)
{結晶型VII(スミラゲニンIPA−溶媒和物)}
スミラゲニン(150mg)をイソプロピルアルコール(IPA)(5ml)に添加し、混合物を70℃に加熱して溶解させた。透明な溶液を2時間かけて40℃まで自然冷却させたところ、沈殿が突然発生した。混合物を65℃まで再加熱して材料を溶解させ、溶液を45℃に再冷却し、45℃で15分間保持し、40℃に冷却し、40℃で2時間保持した。次に、スラリーを室温まで冷却し、室温で週末の間熟成した。その後、固体を濾過によって回収し、約3時間乾燥させた。
粉末X線回折パターンを図12に示し、示差走査熱量測定トレースを図13に示し、熱重量分析を図14に示す。
DSCは40〜140℃の間で広い吸熱を示しており、これはサンプルからのIPAの損失と一致する。このことは、スミラゲニンの半IPA溶媒和物と一致する6.3%のIPAがサンプルに存在することを示すTGA分析によって確認された。IPAは、DSCにおいて約40℃以上で失われているため、IPAは結晶に緩く拘束されているようである。
(実施例13)
{非晶質スミラゲニン}
スミラゲニン(10g)を温度制御加熱マントルを使用して融点まで加熱し、完全な溶融液体が形成されるまで保持した。溶融物を約150mlの液体窒素を含むデュアーに注ぎ入れた。サンプルをデカンテーションによってガラスビーカーに回収し、液体窒素を自然蒸発させた。次に、サンプルをガラス瓶に移し、乾燥窒素でフラッシュさせ、密閉した。有意な回折線の欠如を示すXRPDパターンに基づき、サンプルは非晶質スミラゲニンであることが判明した。
[表A]
5〜50°の2θ範囲における規則的な間隔でのスミラゲニン結晶型I、II、III、およびVのXRPD強度(λ=1.5406オングストローム)
Figure 2007534736

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[表B]
VI型スミラゲニン(スミラゲニンチャネル水和物)の図15において矢印で示す有意なXRPDピークの2θおよびd間隔。また、最も強いピークの強度に対する割合(%)としての各ピークの相対強度を示す(λ=1.5406オングストローム、2θ範囲=2.4°〜27.5°)。測定は25℃(室温)で行われた。
Figure 2007534736
[表C]
VII型スミラゲニン(スミラゲニンIPA溶媒和物)の図16において矢印で示す有意なXRPDピークの2θおよびd間隔。また、最も強いピークの強度に対する割合(%)としての各ピークの相対強度を示す(λ=1.5406オングストローム、2θ範囲=2.4°〜27.5°)。測定は25℃(室温)で行われた。
Figure 2007534736
以上、本発明を限定することなく概括的に説明した。当業者に容易に明らかになるであろう変更および変形は、本願および本願の特許付与後の範囲に含まれる。
結晶型II(従来技術)である市販のスミラゲニンのサンプルから得られたXRPDパターン(λ=1.5406オングストローム)を示す。 結晶型IであるスミラゲニンのサンプルのXRPDパターン(λ=1.5406オングストローム)を示す。 結晶型IIIであるスミラゲニンのサンプルのXRPDパターン(λ=1.5406オングストローム)を示す。 結晶型IIIAであるスミラゲニンのサンプルのXRPDパターン(λ=1.5406オングストローム)を示す。 結晶型VであるスミラゲニンのサンプルのXRPDパターン(λ=1.5406オングストローム)を示す。 結晶型VであるスミラゲニンのサンプルのDSCトレースを示し、サンプルが一水和物であることを示している。 結晶型VであるスミラゲニンのサンプルのTGAを示し、サンプルが一水和物であることを示している。 結晶型VIであるスミラゲニンのサンプル(スミラゲニンチャネル水和物であると考えられる)のXRPDパターン(λ=1.5406オングストローム)を示す。 結晶型VIであるスミラゲニンのサンプルのDSCトレースを示す。 結晶型VIであるスミラゲニンのサンプルのTGAを示す。 結晶型VIであるスミラゲニンのサンプルの蒸気収着グラフを示す。 結晶型VIIであるスミラゲニンイソプロピルアルコール(IPA)溶媒和物のサンプルのXRPDパターン(λ=1.5406オングストローム)を示す。 結晶型VIIであるスミラゲニンIPA溶媒和物のサンプルのDSCトレースを示す。 結晶型VIIであるスミラゲニンIPA溶媒和物のサンプルのTGAを示し、サンプルが半IPA溶媒和物であることを示している。 結晶型VIであるスミラゲニンのサンプルのXRPDパターン(λ=1.5406オングストローム)を示し、有意なピークを矢印で示している。 結晶型VIIであるスミラゲニンIPA溶媒和物のサンプルのXRPDパターン(λ=1.5406オングストローム)を示し、有意なピークを矢印で示している。

Claims (46)

  1. 明細書で定義される結晶型I、III、IIIA、V、VI、およびVIIのうち1以上を有するスミラゲニン。
  2. 請求項1において、
    結晶型Iを有するスミラゲニン。
  3. 請求項1において、
    結晶型IIを有するスミラゲニン。
  4. 請求項1において、
    結晶型IIIAを有するスミラゲニン。
  5. 請求項1において、
    結晶型Vを有するスミラゲニン。
  6. 請求項1において、
    結晶型VIを有するスミラゲニン。
  7. 請求項1において、
    結晶型VIIを有するスミラゲニン。
  8. スミラゲニンチャネル水和物。
  9. スミラゲニン一水和物。
  10. 1:1以外の水和化学量論のスミラゲニン水和物。
  11. スミラゲニンイソプロピルアルコール溶媒和物。
  12. 非晶質スミラゲニン。
  13. 請求項1ないし12のいずれかにおいて、
    別の型のスミラゲニンを実質的に含まないおよび/または他のステロイド系サポゲニンおよび/またはステロイド系サポニンを実質的に含まない材料。
  14. 請求項1ないし13のいずれかにおいて、
    少なくとも約50質量%の純度を有する材料。
  15. 請求項1ないし14のいずれかにおいて、
    少なくとも約90質量%の純度を有する材料。
  16. 請求項1ないし15のいずれかにおいて、
    少なくとも約95質量%の純度を有する材料。
  17. 請求項1ないし16のいずれかにおいて、
    キログラムスケールで製造された実質的に純粋な単離形態である材料。
  18. 請求項11において、
    共沸蒸留によって体積を減少させた比較的純度の低いスミラゲニンのイソプロピルアルコール溶液からの沈殿によって、キログラムスケールで製造された、実質的に純粋な単離形態で存在する、スミラゲニンイソプロピルアルコール溶媒和物。
  19. スミラゲニンと溶媒和物を形成しない無水IPA相容性有機溶媒中で実質的に純粋なスミラゲニンイソプロピルアルコール(IPA)溶媒和物の溶液の結晶化によって得られる、結晶質の薬用または食用グレードの無水非溶媒和スミラゲニン。
  20. 請求項19において、
    明細書で定義される結晶型IまたはIIIを有するスミラゲニン。
  21. 請求項19または20において、
    キログラムスケールで製造されたスミラゲニン。
  22. 請求項19ないし21のいずれかにおいて、
    非バッチ式方法によって製造されたスミラゲニン。
  23. 請求項19ないし21のいずれかにおいて、
    スミラゲニンと溶媒和物を形成しない前記無水IPA相容性有機溶媒がアセトンを含むスミラゲニン。
  24. 請求項1ないし23のいずれかに記載の材料を、1以上の請求項1ないし23のいずれかに記載のその他の材料、他の型のスミラゲニン、その他の生物学的に活性な材料、および生物学的に不活性な材料から選ばれる1以上の成分との混合物として含む組成物。
  25. 請求項24において、
    前記他の型のスミラゲニンが存在する場合、該他の型のスミラゲニンが明細書で定義される結晶型IIである組成物。
  26. 請求項24または25において、
    薬剤、食品、サプリメント食品または飲料として使用される組成物。
  27. 請求項1ないし23のいずれかにおいて、
    薬剤、食品、サプリメント食品または飲料として使用される材料。
  28. 請求項24ないし26のいずれかに記載の組成物の製造方法であって、
    請求項1ないし23のいずれかに記載の材料を、1以上の請求項1ないし23のいずれかに記載のその他の材料、他の型のスミラゲニン、その他の生物学的に活性な材料、および生物学的に不活性な材料から選ばれる1以上の成分と混合することを含む方法。
  29. 請求項1ないし25のいずれかに記載の材料または組成物の、薬剤、食品、サプリメント食品または飲料の製造における使用。
  30. 請求項29において、
    前記薬剤、前記食品、前記サプリメント食品または前記飲料が、高い血中コレステロール値、肥満および糖尿病肥満症候群、認知機能障害および関連する症状、非認識的な神経変性、非認識的な神経筋変性、運動感覚神経変性、ならびに認識的な神経または神経筋の損傷がない場合における受容体の損失から選ばれる症状を治療するためのものである使用。
  31. 高い血中コレステロール値、肥満および糖尿病肥満症候群、認知機能障害および関連する症状、非認識的な神経変性、非認識的な神経筋変性、運動感覚神経変性、ならびに認識的な神経または神経筋の損傷がない場合における受容体の損失から選ばれる症状に罹患しているかまたは罹患しやすいヒトまたはヒト以外の動物を治療するための方法であって、有効な量の請求項1ないし23のいずれかに記載の材料または組成物を前記ヒトまたはヒト以外の動物に投与することを含む方法。
  32. 請求項31において、
    前記動物がヒトである方法。
  33. 薬用または食用グレードのスミラゲニンまたはその誘導体を得るための方法であって、
    前記方法の少なくとも1つの工程が、請求項1ないし25のいずれかに記載の材料を製造することを含む方法。
  34. 請求項33において、
    前記材料を単離乾燥固体の物理的形態または結晶スラリー等の液体媒質内で製造する方法。
  35. 請求項33または34において、
    前記スミラゲニンを無水非溶媒和スミラゲニンとして製造する方法。
  36. 請求項33ないし35のいずれかにおいて、
    得られた薬用または食用グレードのスミラゲニンまたはその誘導体を薬剤、食品、サプリメント食品または飲料に調合する方法。
  37. 非晶質型と、明細書で定義される結晶型I、II、III、IIIA、V、VI、およびVIIとの間でスミラゲニンを調節するための方法であって、
    任意に水の存在下において、適当な有機溶媒または混合溶媒中の第1の型のスミラゲニンの溶液から調節された型のスミラゲニンを沈殿させ、前記調節された型のスミラゲニンを得ることを含む方法。
  38. 請求項37において、
    前記非晶質型と、明細書で定義される前記結晶型I、II、III、IIIA、およびVとの間で前記スミラゲニンを調節する方法。
  39. 請求項37または38において、
    前記調節された型のスミラゲニンが、請求項1ないし23のいずれかに記載の材料を含む方法。
  40. 無水物、二水和物、および中間体レべルの間でスミラゲニンの水和レべルを調節するための方法であって、
    任意に水の存在下において、適当な有機溶媒または混合溶媒中のスミラゲニンの溶液から第1の型のスミラゲニンを沈殿または結晶化させ、前記調節された水和レべルのスミラゲニンを得ることを含む方法。
  41. 請求項40において、
    前記調整された型のスミラゲニンが、請求項1ないし10、12ないし17、および19ないし23のいずれかに記載の材料を含む方法。
  42. 請求項33ないし41のいずれかにおいて、
    最初は得られた前記材料からスミラゲニン誘導体を製造する方法。
  43. 請求項42において、
    前記誘導体がスミラゲニンプロドラッグである方法。
  44. 請求項33ないし41のいずれかに記載の方法によって製造されたスミラゲニン。
  45. 請求項1ないし23および44のいずれかに記載の材料をエステル化することを含む、スミラゲニンプロドラッグの製造方法。
  46. 請求項43または45に記載の方法によって得られたスミラゲニンプロドラッグ。
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