JP2007534601A - 二酸化イオウの併流酸化法およびテトラブロモフタル酸無水物の製造におけるその使用 - Google Patents

二酸化イオウの併流酸化法およびテトラブロモフタル酸無水物の製造におけるその使用 Download PDF

Info

Publication number
JP2007534601A
JP2007534601A JP2007510668A JP2007510668A JP2007534601A JP 2007534601 A JP2007534601 A JP 2007534601A JP 2007510668 A JP2007510668 A JP 2007510668A JP 2007510668 A JP2007510668 A JP 2007510668A JP 2007534601 A JP2007534601 A JP 2007534601A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
sulfur
catalyst
gas stream
sulfur trioxide
vanadium
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP2007510668A
Other languages
English (en)
Inventor
ハロツド,ウイリアム・ビー
ホール,タイソン・ジエイ
ナイト,クリストフアー・エス
プリンドル,ジヨン・シー,ジユニア
アームストロング,デイビツド・エム
Original Assignee
アルベマール・コーポレーシヨン
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by アルベマール・コーポレーシヨン filed Critical アルベマール・コーポレーシヨン
Publication of JP2007534601A publication Critical patent/JP2007534601A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C01INORGANIC CHEMISTRY
    • C01BNON-METALLIC ELEMENTS; COMPOUNDS THEREOF; METALLOIDS OR COMPOUNDS THEREOF NOT COVERED BY SUBCLASS C01C
    • C01B17/00Sulfur; Compounds thereof
    • C01B17/69Sulfur trioxide; Sulfuric acid
    • C01B17/74Preparation
    • C01B17/76Preparation by contact processes
    • C01B17/78Preparation by contact processes characterised by the catalyst used
    • C01B17/79Preparation by contact processes characterised by the catalyst used containing vanadium
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C01INORGANIC CHEMISTRY
    • C01BNON-METALLIC ELEMENTS; COMPOUNDS THEREOF; METALLOIDS OR COMPOUNDS THEREOF NOT COVERED BY SUBCLASS C01C
    • C01B17/00Sulfur; Compounds thereof
    • C01B17/69Sulfur trioxide; Sulfuric acid
    • C01B17/74Preparation
    • C01B17/76Preparation by contact processes
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07CACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
    • C07C51/00Preparation of carboxylic acids or their salts, halides or anhydrides
    • C07C51/54Preparation of carboxylic acid anhydrides
    • C07C51/567Preparation of carboxylic acid anhydrides by reactions not involving carboxylic acid anhydride groups

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Inorganic Chemistry (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Oil, Petroleum & Natural Gas (AREA)
  • Materials Engineering (AREA)
  • Catalysts (AREA)

Abstract

SOをSOに酸化し、そしてここから三酸化イオウからなる第2のガス流を放出するバナジウム含有触媒床に三酸化イオウがSO、SOおよび酸素および/または空気からなる第1のガス流を通す方法により形成される。第1の場合、この方法は、この生成する混合物がこの触媒床の実質的な部分を通るように、気化されたイオウをこの第1のガス流中に提供し、そしてこの触媒床の少なくとも一部分を約450〜約700℃の範囲の1つ以上の温度で維持することにより改良される。このイオウはSOに酸化される。結果として、この触媒床の下流末端部分から放出される第2のガス流は三酸化イオウの富化された含量を有し、これはテトラブロモフタル酸無水物などの化合物の製造に使用可能である。第2の場合には、二酸化イオウの流れはイオウと酸化剤から生成され、そしてこの流れは上記に挙げた第1のガス流の中に導入される。この第2の場合においては、二酸化イオウのフィードは第1の場合で使用される気化されたイオウを置き換える。この第1の場合におけるように、三酸化イオウの富化された流れがこの触媒の下流末端から放出され、そしてテトラブロモフタル酸無水物などの化合物の製造に使用可能である。

Description

本発明は、二酸化イオウの三酸化イオウへの酸化に関する改良された方法と、二酸化イオウの三酸化イオウへの酸化を包含する運転の改良に関する。
酸素または空気と五酸化バナジウムなどの好適な触媒を用いる二酸化イオウの三酸化イオウへの酸化はよく知られている。このような酸化段階は、通常、硫酸を製造するための接触法に含まれる。また、二酸化イオウ、空気および若干の三酸化イオウを含有するガス流を約824〜1100゜F(約440〜593℃)で維持される好ましくは本発明の実施で使用されるバナジウム含有硫酸触媒床に通して、二酸化イオウを三酸化イオウに酸化することは、これまで行われてきたことである。更には、イオウは、空気(自己着火261℃)または酸素(260℃未満において)などの好適な酸化剤を用いて二酸化イオウに酸化可能であるということが知られている。しかしながら、二酸化イオウの三酸化イオウへの転換は、バナジウム含有触媒、例えば、五酸化バナジウムなどの温度で活性化された触媒を必要とする。
Latimer and Hildebrand,The Reference Book of Inorganic Chemistry,revised edition,copyrighted in 1940 by The Macmillan Company,New Yorkにおいて、接触法を参照しながら、「この方法の成功裡の運転における要因の一つは、この触媒を「被毒」し、不活性とし得るすべての不純物をこの二酸化イオウから除去することである。痕跡量の固体イオウ、二酸化セレン、水銀、およびリンおよびヒ素の化合物を除去することが特に重要である」ということが246ページで述べられている。
本発明の態様の一つにおいて、本発明は、二酸化イオウ、三酸化イオウおよび酸素および/または空気を含むガス流を、二酸化イオウを三酸化イオウに酸化し、そして三酸化イオウを含む第2のガス流をここから放出するバナジウム酸化物触媒(通常、五酸化バナジウム)などのバナジウム含有触媒床、好ましくはナトリウム、カリウムおよびバナジウム塩を結晶性シリカ担体上に含有する複合無機塩(オキソスルファトバナジン酸塩)の混合物からなる触媒床、またはカリウムおよび/またはセシウム硫酸塩からなる塩混合物内に担体としてシリカ、およびこの固体シリカ担体上に被覆されたバナジウム硫酸塩を含む触媒に通し、そして接触させる、改良された方法を提供する。この態様においては、この改良は、溶融イオウをこの触媒と接触させ、そして1以上の温度でこの触媒を維持することを含んでなるが、その温度では(i)この触媒と接触するイオウを気化させ、その後でこれから形成されるガス状生成物をこの触媒床の下流末端部分から放出させ、そして(ii)前記床の下流末端から放出されるガス流が三酸化イオウの富化された含量を有する。
この上記の(i)および(ii)を引き起こす触媒床の温度はある程度お互いに異なる。上記の(ii)におけるように二酸化イオウを三酸化イオウに酸化するためには、このバナジウム含有触媒床は、約450〜約700℃の範囲の、好ましくは約450〜約600℃の範囲の1以上の温度になければならない。しかしながら、イオウを上記の(i)におけるように気化させるためには、300〜約700℃の範囲の1以上の温度が使用可能であるが、300〜約450℃の範囲の1以上の温度が充分である。このように、本発明の上記の態様の実施においては、
a)この触媒床は約450〜約700℃の範囲の1以上の温度または好ましくは約450〜約600℃の範囲の1以上の温度であることができる;
b)この触媒床は異なる温度の2つ以上の段階、例えばこのイオウを気化させ、そしてSOによるイオウのSOへの若干の酸化も生じさせる約300〜約450℃未満の範囲の1以上の温度の上流部分、およびSOのSOへの酸化を起こさせるための、約450〜約700℃の範囲の1以上の温度の、好ましくは約450〜約600℃の範囲の1以上の温度の更に下流部分を有することができる;あるいは
c)少なくとも2つの反応器がタンデムに配列可能であり、第1の反応器は、このイオウを気化させるのに充分な1以上の温度、例えば約300〜約700℃の範囲の、好ましくは約300〜約450℃の範囲の、そして更に好ましくは約300〜約350℃の範囲の1以上の温度である例えば内部充填表面または他の不活性表面を有する。このような第1の反応器への流入ガス流はSOも含有するために、SOによるイオウのSOへの少なくとも若干の酸化がこのような第1の反応器中で多分起こるであろう。この配列中の第2の反応器は、二酸化イオウを三酸化イオウに酸化する上記のバナジウム含有触媒床を含み、この床は、二酸化イオウの三酸化イオウへの酸化を起こさせるために、約450〜約700℃の範囲の1以上の温度の、好ましくは約450〜約600℃の範囲の1以上の温度で維持される。
これらの選択肢のうち、a)は実施するのに最も簡単なので好ましく、そしてb)とc)は更にコスト高である傾向がある。
選択肢a)を使用する場合には本発明の上記の態様の特徴の一つは、この触媒床を運転する温度が高いために、このイオウは触媒床に接触するのにしたがって気化されるということである。このことによって、この蒸気はこの触媒床を通るときに酸化を受けることが可能であり、触媒床の下流末端から放出されるガス流は三酸化イオウの富化された含量を有する。加えて、この触媒床を運転する高い温度においては、イオウはこの触媒表面上のイオウ被膜あるいは堆積物の不当に急速な形成および蓄積が起こらない程度で気化する。このように、この床中での触媒の触媒活性は悪影響を受けない。
この明細書中以降に見られるように、本発明の改良された方法は三酸化イオウを使用する種々の目的に有効に使用可能である。
本発明のもう一つの態様は、二酸化イオウ、三酸化イオウおよび酸素および/または空気を含む第1のガス流を二酸化イオウを三酸化イオウに酸化し、そして三酸化イオウからなる生成物ガス流をここから放出するバナジウム含有触媒床に通す方法における改良である。この態様においては、この改良は、イオウを空気、酸素および/または三酸化イオウにより(好ましくは(i)少なくとも三酸化イオウおよび空気または酸素、または(ii)三酸化イオウ、空気および添加された酸素を含有するガス流により)酸化して、二酸化イオウの富化された第2のガス流を形成し、そしてこの第2のガス流の少なくとも一部分をこの第1のガス流の中に導入して、混合ガス流を形成し、そしてこの混合ガス流を約450〜約700℃の範囲の、好ましくは約450〜約600℃の範囲の1以上の温度で維持された上記の触媒床の上流部分の中に通すことを含んでなる。これは、三酸化イオウの富化された触媒床の下流部分から生じる生成物流れの形成を生じる。この生成物流れ中の三酸化イオウの量は、この混合ガス流中の二酸化イオウの全量の酸化から予測可能であるよりも大きい傾向がある。本発明のこの態様におけるイオウの酸化は、この流出物流れを側流としてこの第1のガス流の中にフィードする別の反応器中で行われる。この反応器はインライン反応器でない。本発明のこの態様の実施においては、三酸化イオウをこのような別の反応器中でこのイオウの酸化で使用する場合には、そして別の反応器からの第1のガス流が若干の残存する三酸化イオウを含有するように、過剰量の三酸化イオウをこの別の反応器の中にフィードする場合には、この第1のガス流は三酸化イオウを含有する必要がない。しかしながら、このバナジウム含有触媒床から生じる三酸化イオウの量を二酸化イオウの三酸化イオウへの直接モル−対−モル酸化により形成される三酸化イオウの量(A)と、(B)この触媒床を通されるすべてのこのような三酸化イオウが変化しないことを仮定して、この第1のガス流中およびこの別の反応器からのこの第1のガス流へのフィード中の三酸化イオウの全量の和から予測可能なもの以上に更に増加させる傾向があるので、この第1のガス流およびこの別の反応器からのこの第1のガス流へのフィードは両方とも三酸化イオウを含有することが好ましい。
本発明の種々の態様においては、使用される触媒は、好ましくは、二酸化イオウを三酸化イオウに酸化し、そして三酸化イオウを含む生成物ガス流をここから放出するバナジウム含有触媒の固定床である。
本発明の他の態様、特徴および利点は、次の説明、添付のクレームおよび付随の図面から更に明白であろう。
特記しない限り、図面の図1〜4の間で類似の番号は類似の部品を表す。図5においては、情報およびデータの収集に使用される実験室装置の主要部品は、異なる組の番号により識別される。
用語解説
英語が許容する限り事柄をクリアーにするようにすべての試みがこの明細書中でなされているが、二つの用語が現時点で予測可能な誤った解釈を避けるように、ここで議論される。このように、孤立した(standing alone)用語「バナジウム含有触媒」は、少なくとも一部触媒担体の表面上に存在し得る、あるいは存在しない触媒であって、このような場合いずれにおいても、(i)バナジウムを金属バナジウムそれ自身である必要のない1つ以上の化学的な形で含有し、(ii)約450〜約700℃の範囲の1以上の温度において、空気、酸素、または酸素の富化された空気の存在下で、これと接触する二酸化イオウの量の全部または少なくとも一部分を三酸化イオウに転換(すなわち、変換または変化)することができ、そして(iii)約450〜約700℃の範囲の1以上の温度でこのような触媒床の少なくとも一部分を有する触媒床の形で、そしてこのような床の少なくとも一部分を通して二酸化イオウを含むガス流が存在する場合には、三酸化イオウを含む生成物ガス流の床からの放出を可能とさせる触媒を意味する。
これ以降、Monsanto Enviro−Chemの製品広報において本発明の実施において有用であるしかるべき触媒の記述が参照される。このようなパンフレットにおいては、これらの触媒は五酸化バナジウム触媒でないので「バナジウム含有触媒」と適切に呼ばれているということが示されている。五酸化バナジウム触媒も本発明の実施で有用である。それゆえ、直前の段落が明らかにクリアーにしたと考えられるように、この明細書で使用されるように孤立した用語の「バナジウム含有触媒」は、Monsanto Enviro−Chemの製品広報において参照された材料のみに限定されたものと見なされるべきでない。むしろ、この用語は、この明細書で使用されるように、そして特記しない限り、Monsanto Enviro−Chemの製品広報において参照された材料のみならず、加えてこの明細書中で述べられる条件下および材料によりこの明細書中で述べられる方法で作用する他のバナジウム含有触媒、例えば担持あるいは非担持の五酸化バナジウム触媒も含む包括的な用語として使用される。
「イオウが気化される」あるいは「気化されたイオウ」などの用語におけるようにイオウを参照した用語「気化された」は、この蒸気が気化された形の元素状イオウのみから構成されなければならないということを意味しない。むしろ、この蒸気は、溶融イオウが二
酸化イオウ、三酸化イオウおよび空気、酸素または酸素の富化された空気からなるガス流の存在下で約450〜約700℃の範囲の1以上の温度であるバナジウム含有触媒床の高温表面に接近および/または接触した場合に生成されるいかなるものも含む。
用語「二酸化イオウを三酸化イオウに酸化するバナジウム含有触媒」は、本発明の実施においてこの触媒が二酸化イオウを三酸化イオウに酸化する機能を単に果たすものであるということを意味しない。この触媒と接触するガス状混合物は複雑であるために、この明細書の本体において参照される他の反応が起こり得る。このように、この触媒が「二酸化イオウを三酸化イオウに酸化する」という能力はこの触媒が果たすことができなければならない一つの機能を同定する記述子である。
用語「イオウの全モル数当たりの酸素の全モル数」(「イオウを添加するガス流中に存在するイオウの全モル数当たりの酸素の全モル数」および「溶融イオウの添加の前にこのガス流中に存在するイオウの全モル数当たりの酸素の全モル数」などの句における)は、(b)元素状イオウ、二酸化イオウ中のイオウおよび三酸化イオウ中のイオウの全モル数に対する(a)元素状酸素、二酸化イオウ中の酸素および三酸化イオウ中の酸素の全モル数のモル比を指し、ここで(a)および(b)の成分は参照される系中に存在するものである。
(更に好ましい態様を含む更に詳細な説明)
まず第1に、バナジウム含有触媒の固定床が配設(配置)される反応器は、グランドレベル(ground level)に対していかなる配置のものであることができる。いくつかの非限定的な配置は、例えば水平、実質的に水平、垂直、実質的に垂直、上方に傾斜、下方に傾斜などを含む。好ましい態様においては、この反応器は直立型(アップライト)配置である。また、この反応器は、本発明の方法がこの明細書で述べるように行われることを可能とさせる目的を果たすいかなる形状および断面構造も有することができる。当然、この反応器はガス入口部分とガス出口部分を必要とし、そしてこの流入ガス流の全部または実質的に全部がその中に維持されている固定床触媒を通るように、配置されなければならない。また、この反応器は、この方法を開始させるために、スタートアップ時にこの触媒を加熱(例えば、約450〜約700℃の範囲の、好ましくは約450〜約600℃の範囲の1以上の温度まで)することが可能な加熱装置を備えられる必要がある。開始されたならば、この方法は、充分に発熱的であり、温度制御がこの反応器へのフィード速度を調整することにより維持可能であるので、この反応の過程でさらなる熱の添加を必要としない。この触媒床は約450〜約700℃の範囲の1以上の温度で保持されるが、この変動の期間が充分に短ければ、この範囲外の短時間の変動は通常許容可能である。この関連において、この触媒床中でこの範囲内の異なる温度の域が存在できる。言い換えれば、この触媒床は通して一つで、唯一の温度である必要がない。
運転時にこの反応器が内部の高温条件に連続的に暴露され、そしてこの反応器内で腐食性ガスが取り扱われ、そして生成するので、この反応器は好適な耐食性材料から組み立てられなければならない。アロナイズされた(alonized)ステンレススチール反応器および高ニッケル含量合金から作られる反応器は、好適な組み立て材料により製造される反応器の非限定的な例としての役割をする。所望ならば、2つ以上の反応器がタンデムで使用され得る。実に、この酸化反応の発熱性状を緩和するために、これらの各々の間のイオウおよび酸素あるいは空気フィードと共に直列に配列された多数の触媒床を有することが実現可能である。
この触媒が二酸化イオウを三酸化イオウに酸化する能力を有するという前提で、種々のタイプのバナジウム含有触媒が本発明の実施で使用可能である。例えば、五酸化バナジウムに加えて、米国特許第3,793,230号および第4,285,927号で述べられ
ているような変成五酸化バナジウム触媒が使用され得る。また、五酸化バナジウム触媒は、構造完全性が維持され、そしてこの触媒がこの触媒床を運転する高い温度に耐えることができるように、好適な担体上に存在することができる。このような担体の非限定的な例は、高温耐久性のセラミック、アルミナ、シリカ、シリカアルミナ、ゼオライト、および類似の材料を含む。
本発明の実施で使用される好ましいバナジウム含有触媒の内には、Monsanto Enviro−Chemから入手し得る硫酸触媒、例えばLP−120、LP−110、LP−220、T−210、T−516、T−11、Cs−120、Cs−110、Cs−210およびたぶんLP−1150などがある。このような硫酸触媒に関し、そして2004年4月13日の同社のウエブサイトから得られるMonsanto Enviro−Chemによる製品パンフレットによれば、LP−120、LP−110、LP−220、Cs−120およびCs−110は環の形状で入手し得、T−210、T−516、T−11およびCs−220はペレットの形状で入手し得る。環およびペレットの寸法はこのパンフレットに記されている。LP−1150への参照はこのパンフレットではなされていない。このパンフレットによれば、これらの触媒の主成分は、SiO(担体としてのシリカ)、バナジウム(V)、カリウム(K)、および/またはセシウム(Cs)、および種々の他の添加物を含む。このパンフレットから、これらの触媒は固体シリカ担体上に被覆された、カリウム/セシウム硫酸塩およびバナジウム硫酸塩の溶融塩混合物から形成され得るというように思われる。Monsanto Enviro−Chemは、この溶融塩系の化学が独特であるために、バナジウムが複合硫酸塩化された塩混合物として存在し、五酸化バナジウム(V2O5)として「存在しない」ということを更に述べている。このパンフレットは、この触媒が普通に使用される「五酸化バナジウム」触媒でなく「バナジウム含有」触媒と更に正しく呼ばれているということを更に述べている。これらのパンフレットから、LP−120、T−210、LP−110およびT−11触媒はカリウムで促進されたものであり、Cs−120、Cs−110およびCs−210はセシウムで促進されたものであるように更に思われる。このセシウムで促進された触媒は更に高価であると示されているが、390−410℃の範囲の下部温度の触媒床で運転される能力がある。硫酸触媒に関するMonsanto Enviro−Chemの材料安全データシートによれば、T−516、T−210、T−11、LP−120、LP−1I0、LP−220およびLP−1150は、化学名「結晶性シリカ担体上にナトリウム、カリウムおよびバナジウム塩を含有する複合無機塩(オキソスルファトバナジン酸塩)の混合物」を有する。これらの材料の組成は、39〜45重量%のバナジウム塩複合物(CAS No.入手できず)、24〜32重量%の結晶性シリカ(CAS No.14464−46−1)および26〜28重量%の非晶質シリカ(CAS No.68855−54−9)であると示されている。この結晶性シリカはクリストバライトと石英を含んでなり得るという表記もある。これらの触媒に対する典型的な物理的データはMSDSに次のように示されている。
外観: 黄色ないし淡緑色のペレット
7/32”または5116”の直径×3/8”平均長さ
(タイプ16、タイプ210、タイプ11)
1/2”または3/8”の直径×1/2”平均長さ(タイプLP−
120、タイプ
LP−110、タイプLP−220)
1/2”直径×5/8”長さのラシッヒ環
(タイプLP−1150)
溶解性: 65−75%SiO−不溶性
25〜35%無機塩−水の部分的に不溶
かさ密度:1.15lb/L(タイプLP−220)
かさ比重(HO=1)0.60−0.70(タイプ516、210、
11)
0.50−0.55(タイプLP−120、LP−110、LP −
1150).
この触媒床内でのこのガスの滞留時間は三酸化イオウへの高転換率を可能とするのに充分でなければならず、そして限定された滞留時間(5〜10秒までの)が一般に充分である。
本発明の好ましい態様の一つは、バナジウム含有触媒の固定床を使用して、直立型反応器(アップライト、言い換えればこの反応器は完全に垂直である必要がなく、傾くか、若干斜めであることができる)中でこの反応器の上部部分、この触媒床の上部のヘッドスペースに流入する二酸化イオウと酸素および/または空気を含む流入ガス流(好ましく三酸化イオウも含有する)により二酸化イオウを三酸化イオウに酸化し、そしてこの触媒の上部末端部分の上部に、好ましくはこのヘッドスペースの上部末端部分の上部または中に溶融イオウを導入することである。このようにして、この溶融イオウはこの触媒床の上部末端部分に向かって下方に移動し、そしてこのイオウの実質的に全部でなくとも少なくとも一部分は、この触媒の高温の上部末端部分に接触および/または接触する程接近して気化される。この触媒床の上部のヘッドスペースの設置は、このイオウの気化により生成される上記の少なくとも一部およびこの流入ガス流の少なくとも一部が相互に接触を行い、そしてこの流入ガス流の力により触媒床の中に搬送可能である域を提供する。理論により拘束されることを望むのではないが、イオウ蒸気の一部の酸化がヘッドスペースの下部領域中で開始され得ることが推測され得る。しかし、ヘッドスペース中で何が起ころうとも、最終結果は三酸化イオウの富化されたガス流の触媒床の下部末端部分からの放出または発生であり、触媒床それ自身は触媒表面上へのイオウ被膜の顕著な蓄積または堆積無しの状態にある。
この溶融イオウをこのガス流の中にフィードする場所に接近する流入ガス流が二酸化イオウ、三酸化イオウおよび酸素および/または空気を含む本発明の好ましい態様においては、この触媒床の下流末端部分から放出あるいは生成される三酸化イオウの量は、同一の運転条件下で、そしてイオウ添加の不在下で同一の流入ガス流による同一の触媒床の同一の下流末端部分から放出あるいは生成される三酸化イオウの量よりも多い。この触媒床の下流末端部分から放出あるいは生成されるこのような三酸化イオウの量の増加は、明らかに、流入ガス状フィード流れが三酸化イオウならびに二酸化イオウおよび空気および/または酸素を含有する場合この方法において少なくとも2つの反応が起こることによる。特に、イオウ添加の存在しない場合では、この酸化触媒からフィードされるSOの各モルは変化せず、そしてこの触媒の下流末端部分から放出あるいは生成される生成物中で1モルのSOをもたらす。しかしながら、本発明によるこの流入フィード流れへのイオウの添加によって、理論的には、この触媒から上流のSOの各モルはこの触媒から出る生成物中で二段階反応シーケンスで1.5モルのSOに転換される。これらの2つの逐次反応は次のように表現可能である。
2SO+S−−−>3SO(1)
3SO+1.5O−−−>3SO(2)
このように、元のSOのSOへの転換に加えて、SO形成が上記の式(1)および(2)の順次反応から理論的に50%増加する。すなわち、2モルのSOが3モルのSOとなる。また、式(1)および(2)の反応の両方は、このガス流中の初期のSOのSOへの触媒酸化であって、これも式(2)のように進行する工程と合わせて高価な補助的な反応装置を必要とせずに実施可能である。言い換えれば、第1にイオウのSOへの酸化と考え得る式(1)の反応が明らかに少なくともある程度起こり、そして次に元のSOと新しく形成されるSOが両方と式(2)によりも触媒的に酸化されて、SOを形成し、それによってイオウをフィードしないことを除いて同一の量の材料による同
一の運転と比較して全SO形成の増加が起こる。事実、図3に概略的に図示したような簡単な反応器中でこれらの反応を行うことが好ましい。このように、本発明の更に好ましい態様においては、イオウのSOへの酸化とSOのSOへの引き続いての触媒酸化の両方は、少なくとも一部、この触媒床の上部のヘッドスペースまたはこの触媒床の前方の「デッド」スペースが存在する単一の二段反応器あるいは反応域中で起こることができる。このように、この段落で述べられる本発明の好ましい態様は、三酸化イオウを二酸化イオウから製造することが望ましい一方で、このような好ましい態様の方法は、初めに三酸化イオウを二酸化イオウに転換し、この流入ガス流中に元から存在する三酸化イオウの量を実際に低下させ、引き続き新しく形成された二酸化イオウの少なくとも一部分を三酸化イオウに酸化するという対立を包含する。更には、本発明によれば、二酸化イオウの三酸化イオウへの酸化の上流で、あるいは好ましくはその直前でイオウをフィードすることにより大量の三酸化イオウの製造を可能とするのに加えて、このような方法はこのバナジウム含有触媒のいかなる顕著な被毒も生じず、あるいはこのような方法は方法効率または経済効率の低下を生じない。代わりに、方法全体の費用対効果が著しく改良可能である。
同一の考慮は、二酸化イオウ、三酸化イオウおよび酸素および/または空気を含む第1のガス流を、二酸化イオウを三酸化イオウに酸化し、そして三酸化イオウからなる第2のガス流をここから放出する、五酸化バナジウムなどのバナジウム含有触媒などのバナジウム含有硫酸触媒床、好ましくはナトリウム、カリウムおよびバナジウム塩を結晶性シリカ担体上に含有する複合無機塩(オキソスルファトバナジン酸塩)の混合物からなる床、またはカリウムおよび/またはセシウム硫酸塩を含む塩混合物内に担体としてシリカ、およびこの固体シリカ担体上に被覆されたバナジウム硫酸塩を含む触媒に接触させて通す方法において改良がもたらされる本発明の態様において適用可能である。これらの態様においては、この改良は、空気、酸素および/または三酸化イオウ(好ましくは(i)少なくとも三酸化イオウと空気または酸素、あるいは(ii)三酸化イオウ、空気および添加された酸素を含有するガス流により)によりイオウを酸化して、二酸化イオウの富化された第2のガス流を形成し、そしてこの第2のガス流の少なくとも一部分をこの第1のガス流の中に導入して、混合ガス流を形成し、そしてこの混合ガス流を約450〜約700℃の範囲の、好ましくは約450〜約600℃の範囲の1以上の温度に維持された上記触媒床の上流部分の中に通すことを含んでなる。これは、三酸化イオウの富化された、触媒床の下流部分から出る生成物流れの形成を生じる。この生成物流れ中の三酸化イオウの量は、この混合ガス流中の二酸化イオウの全量の三酸化イオウへの酸化から予測可能なものよりも大きい傾向がある。本発明のこの態様におけるイオウの酸化は、通常、別の反応器中で行われる。
図1に図示される好ましい態様を参照すると、若干のSOを場合によっては含有するガス状SOフィード10、および酸素および/または酸素−消耗した空気(主として窒素)および、場合によっては(しかし好ましくは)、少量のSOを含有する再循環ガス流12を14からの新鮮な空気または酸素と混合し、そして生成するガス状混合物をブロワー15の中に吸引する。ブロワー15は、このガス状混合物を部分的に加熱する間接熱交換器20に生成する混合物を推進する。次に、この加熱されたガス状混合物の中に16からの溶融イオウを注入し、これによりSOが再循環ガス流12中に存在する場合には、更なるSOがイオウのSOとの反応により形成されると考えられる。次に、SOをSOに酸化するために、生成する富化されたSO流れを好適なバナジウム含有触媒(最も好ましくは、担持バナジウム含有触媒の固定床)を入れた反応器25の中に通す。SOの富化されたこのガス状生成物混合物を27として反応器25から、そして熱交換器20に通し、ここで反応器25中の発熱反応からの熱を使用して、ブロワー15から流入する混合物を加熱し、それにより反応器25から流入するガス状混合物の温度を低下させる。次に、この後者の混合物を冷却器30中で冷却し、次に蒸留カラム35の中に通す。この蒸留カラムを運転して、アウトセットと呼ばれる再循環ガス流を構成するこの混合物のより多くの揮発性成分をオーバーヘッドとして除去する。所望のSOはカラム35の底部から37として採取される。
この再循環ガス流の構成は、空気、酸素または酸素の富化された空気が16からのイオウを導入する場所の上流でガス状混合物にフィードされるかどうかに依って若干変化する。純酸素をフィードする場合には、この再循環ガス流は未反応ガスを含有し、そして好ましい態様においては若干のSOも含有する。空気または酸素の富化された空気を使用する場合には、この再循環ガス流は窒素ならびに他の未反応ガスを含有し、そして好ましい態様においては若干のSOも含有する。SOが存在するいずれの場合にも、この再循環ガス流中のSOの比率は、通常、約10容積パーセント未満である。
16からのイオウを導入する場所に向かうガス流においては、SO:SOの比も変わることができる。通常、モル基準のこの比は、約15:1〜約25:1の範囲、好ましくは約22:1〜約24:1の範囲にある。16からフィードされるイオウの量は、このイオウを添加するガス状混合物中の1モルのSO当たり少なくとも約0.002モルであり、そして通常、このようなガス状混合物中の1モルのSO当たりでほぼ0.005〜0.020モルのイオウの範囲、好ましくはほぼ0.015〜0.018モルの範囲にある。更に大量のイオウが使用可能であるが、通常、有用な目的を果たさない。また、約1200゜F(約649℃)の運転温度限界を有する1つ以上の反応器については、この触媒床に入るガス流中に存在するSOおよび元素状イオウとしてのイオウ1モル当たり多くとも約2.0モルの分子状酸素(O)が存在しなければならない。通常、このような運転温度限界を有する反応器については、このガス流は、このような流れ中に存在するSOおよび元素状イオウとしてのイオウ1モル当たりほぼ1.25〜1.75モルの範囲の分子状酸素を含有する。更に高い運転温度限界を有する反応器については、SOおよび元素状イオウとしてのイオウ1モル当たり約2.0モルより大の分子状酸素がこの触媒床に入るガス流中に存在することができる。酸素、SO−SOガス状混合物(または、SO−SOガス状混合物を使用する場合にはSO)およびイオウの流量は、流量計を用いて測定、モニターされる。SOの量は、モル分率SOに対する蒸留温度を基準として特定の蒸留物温度において計算される。
溶融イオウは異なる方法でガス状混合物に導入可能である。例えば、このガス状混合物を圧力下で溶融イオウに通すことができ、あるいはこの溶融イオウをこのガス状混合物の中にスプレーすることができる。好ましくは、この溶融イオウは、この溶融イオウを反応器に接近する下方に流れるガス流の中にポンプ送入して最初に搬送され、その結果、この流れの力と重力が両方ともこのイオウをこのイオウを気化させる触媒床の上部末端部分に向かって下向きにおよび/またはその上に進行させる。しかしながら、導入されて、この溶融イオウはこの流入流れ中のSOと殆ど即時に反応して、インシトゥ(in situ)で、更なるSOを形成し、このようにしてこの地点でこの流れ中のSO含量を低下させるか、あるいは無くする。
発熱反応を含むプラント施設では、この化学処理装置は、通常、使用される装置に対する最大定格以下の選択されたマージンを含む計画された熱的な最大以下で運転される。それゆえ、安全に運転するためには、運転限界は、通常、これらの酸化の発熱による装置に関連する熱的限界であるということになる。例えば、本発明の実施で使用される与えられたプラントは、650℃(1200゜F)または750℃(1382゜F)での運転に対して熱的に定格化され得る。
このように、この方法で使用される温度は、使用される特定の装置と、このガス流にフィードされるイオウがもちろん充分に気化されるという前提でこの材料が処理される速度および容積に依って変わり得る。一般的に言って、この溶融イオウがこの流入流れ中でSOと反応する域の温度は、通常、約232〜約600℃の範囲内であり、これらの装置がこれらの条件下で安全に運転可能であるという前提で、好ましくは約2500〜約10,000kg/時の範囲の流入ガス状フィードに対して約450〜約600℃の範囲にある。上記したように、この酸化触媒域の温度は、通常、約450〜約700℃の範囲にあり、好ましくは約450〜約600℃の範囲にある。担持あるいは非担持のバナジウム含有触媒を使用する場合には、この触媒床中の温度は、この非担持触媒が溶解するか、あるいは触媒としての役割を果たす能力を喪失する温度、またはこの担持触媒が溶解し、あるいは触媒としての役割を果たす能力を喪失し、材料の分解を起こすか、あるいは構造完全性の喪失を起こす温度に達してはならない。この逸脱がこの方法を実質的に妨害せず、そして使用される処理装置に関して危険な運転条件を構成しないという前提ならば、前出の範囲からの逸脱は許容可能であり、そして本発明の範囲内である。
SOをSOに転換するのに、少なくとも10psigの、好ましくは少なくとも100psigの運転圧力が好ましい。最大圧力は好ましくは約150psigであるが、所望ならば更に高いことができる。
上記のように、SOを形成するイオウによるSOの還元(これもイオウのSOへの酸化である)と、それに続くSOのSOへの触媒酸化の両方を反応器25中で行うことが特に好ましい。このような場合、反応器25は、気化されたイオウがSOと反応して、インシトゥでこのSO濃度を富化する混合区分と、SOのSOへの酸化が起こる触媒区分を含んでなる。
反応器25に対する種々の構造を使用することができるが、図2は、25Aと全般的に呼ぶ反応器をこのような反応器25の好ましい構造として概略的に図示する。反応器25Aそれ自身は、この触媒床の頂部の上部にヘッドスペースまたはデッドボリューム60(非占有域)を有する固定触媒床55を含むハウジング50を含んでなる。運転時触媒床55の少なくとも一部分は、約450〜約700℃の範囲の、好ましくは約450〜約600℃の範囲の1以上の好適な運転温度で維持されて、更なる三酸化イオウの形成を生じる酸化がその中で起こる。導管65は、16からの溶融イオウが押し込まれるデッドボリューム60に至り、この溶融イオウはガス流と重力の両方により反応器25Aの頂部の入口ポートから下方に輸送され、そしてこれらの全部または少なくとも一部分はこの高温触媒床の頂部に衝突する。このイオウの一部または多分全部でないとしても大部分はこの触媒床に達する前に気化し得る。この触媒床に接近および/または衝突すると、この溶融イオウは気化され、そしてこのイオウ蒸気はヘッドスペースまたはデッドボリューム60中でこの流入ガスと混合し、そしてこの流入ガスによりこの触媒床の中に掃き入れられ(swept)、そこですべてのあるいは実質的にすべてのSOは、14における上流でフィードされる空気および/または酸素からの酸素を用いてSOに酸化される。SOの富化されたガス状生成物流れは導管27により反応器25Aから取り出される。
担持バナジウム含有触媒およびSOと少量のSOを含有する流入ガス流を使用する典型的なプラント施設においては、反応器25の周りの近似的な熱で制限された流量は、SO1モル当たり約0.010〜約0.042モルの範囲のSO、175lb/時(79kg/時)のイオウおよび560lb/時(254kg/時)の酸素を含有する20,000lb/時(9072kg/時)のSO/SOガス状混合物である。この規模の運転においては、4フィート高のヘッドスペースまたはデッドボリューム60および約0.25〜0.50インチの平均粒子サイズを有する担持バナジウム含有触媒により充填された6フィート高の触媒床を持つ約10フィートの全体の高さと3フィートの直径を有する反応器25Aが極めて好適であることが判明した。反応器25Aは好ましくはアロナイズドステンレススチールで組み立てられる。
最初に、この反応器は間接ガス燃焼炉により加熱され、そしてこの温度はこの酸化反応の生成発熱から容易に維持される。
蒸留カラム35は、SO/SOの再循環混合物と不活性物を生成物SOから分離するのに使用される。この反応器によれば、更に高い圧力が使用可能であるが、このカラムを通常の高圧装置限界内100psig下で運転することが好ましい。
少なくとも約99.8%のSOのSOへの転換が本発明の適切な実施により達成可能である。
図1のフロー図は本発明の範囲から逸脱することなく改変可能であるということは容易に明白である。例えば、16のイオウフィードに接近する流入ガス流はSOを欠くことができる。同様に、SOがこのようなガス流中にあるかどうかに拘わらず、14からの酸素および/または空気フィードは、ブロワー15の下流または蒸留カラム35からのガス状流出物への下流などの他の場所で行われることができる。しかしながら、酸素および/または空気の添加がこの溶融イオウのフィードの上流で行われるということが望ましい。また、この反応器の入口でSO:SOの高い比が可能である。このイオウがこのガス流によりこの高温触媒床の中に搬送されること、あるいはこのイオウがこの高温触媒床の前方部分に落下し、それにより気化され、そしてこの触媒床の残りの部分に中に掃き入れられるという前提ならば、溶融イオウは水平に配設された反応器25に添加可能である。本発明のもう一つの変形は、このイオウがこの流入ガス流中で気化され、そしてこの触媒床の中に搬送されるように、この溶融イオウをこの触媒床の前方の好適な場所に配設(位置)された高温の耐熱性で不活性なセラミックまたは不活性な金属表面に衝突させることである。
図3には、本発明の好ましい態様の方法フロー図、すなわちブロム化難燃剤などのもう一つの生成物の製造で使用する上述のSO生成方法の使用が概略的に図示されている。外部単離せずに、この蒸留からのSO流出物は、AlCl、AlBr、FeCl、FeBrなどの普通のルイス酸触媒の使用を阻害する構造の高度に不活性化された基質(反応剤A)をこの反応に対して用いて親電子性芳香族臭素化を達成するのに直接に使用される。これらの強く不活性化された芳香族基質(>0.2のハメット値の置換基を有する)と特にこれらのサブ構造のために、これらの触媒に使用に従わないものは本発明の範囲に含まれる。このむしろ独特な反応媒体は、臭素などのハロゲン化剤(反応剤B)との反応によるテトラブロモフタル酸無水物などの商品として重要な難燃剤の製造を容易とする。この関連において、米国特許3,382,254号および第5,288,879号を参照のこと。
特に図3を参照すると、反応剤A(例えば、フタル酸無水物)とB(例えば、臭素)は、活性化溶媒、すなわち高濃度発煙硫酸と一緒にライン66および67により反応器70の中に導入される。通常25〜65重量%SOの高濃度発煙硫酸は、上述のように、例えば図1と関連させて形成されるSOを通し、そしてカラム35の底部からライン37により塔75の中に取り出すことにより生成される。塔75においては、このSOは、ライン73により反応器70から流入する消耗した発煙硫酸(例えば、22%発煙硫酸)と混合されて、塔75中で高濃度化された発煙硫酸(例えば、65%発煙硫酸)が再生され、そしてライン77により示されるように塔75の底部から反応器70の中に送入される。反応器70から出るいかなるSOおよびSOもライン80により示されるように図1および3の両方において概略的に図示されるような系(図3におけるライン80中の流れが図1におけるライン10中のフィードに対応するということを除いて)に再循環され、そこでSO(および存在する場合にはSO)はカラム35の底部から取り出されるSOの富化された流れに転換され、この流れは塔75中で発煙硫酸の再生において使用される。この親電子性芳香族の臭素化の完結時、この固体生成物は78で回収され、そして包装するために下流で処理される。
図4の概略のフロー図は、酸素および/または空気と少量のSOを含有するSOのガス流からSOを製造する方法を実施する本発明によるもう一つの方法を図示する。反応器90が設けられていること、そして図1の16における溶融イオウフィードが省略されている(しかし、所望ならば包含可能である)ことを除いて、図4は上述した図1と同一であることが判るであろう。溶融イオウが92において、そして酸化剤が94において反応器90の中にフィードされる。この酸化剤は三酸化イオウまたは空気および/または酸素であることができ、あるいはこれらのいかなる組み合わせ物であることもできる。この酸化剤は、好ましくは三酸化イオウであるか、あるいは三酸化イオウを含む。空気、酸素および三酸化イオウの2つあるいは3つ全部をこの酸化剤として使用する場合には、これらは、別々に、あるいはガス状酸化剤の1つ以上の予め形成された混合物としてフィード可能である。別法としては、このイオウが装填後溶融され、次に使用されるガス状酸化剤の1つ以上のフィードが開始され、二酸化イオウの富化されたガス流が反応器90から外へ、そしてこのガス流の中に95において推進されて、反応器25中のこの触媒床の中に搬送される混合流を形成する。反応器90中の酸化が無触媒酸化反応であるということは認められるであろう。反応器25中で起こる酸化を行うのに充分な空気または酸素を流れにより95において導入する場合には、所望ならば、14におけるフィードが省略され得る。そうでなければ、図4で図示される運転は図1に関連して上述されたようなものである。95におけるガス状フィードは、反応器25の上流のいかなる好適な場所におけるものであってもよい。
次の実施例は、SOと若干のSOの両方を含有するガス流から高収率の三酸化イオウを製造することにおける本発明の方法の効果を実証する。特に、これらの実施例は、SO(熱クラッキングHSOからの)を放出する温度依存平衡が更なるSOを生成させるためにイオウと一緒に使用可能であるということを実証する試験を含む。これらの実施例は、例示の目的で提示されるものであり、本発明の包括的な範囲に関して限定するものでない。
実施例1
1インチ×24インチの石英炉管を2.02gのイオウ(予め装填された)を含有する1/4インチのセラミックBerl鞍状充填物により充填した。この材料を450℃で運転される炉内に入れ、そして出口排出口に18gのNaOHを11.7重量%水溶液としてガス吸収瓶中に含有するトラップを嵌めた。硫酸(106.35g)をこの炉管の中に約2.5時間の間にポンプ注入し、痕跡の気化されたイオウを含む水蒸気の還流を観察した。この出口ガスを亜硫酸ナトリウム(NaSO)としてトラップし、そして過剰のヨウ素を用いて分析し、次にチオ硫酸ナトリウムにより逆滴定した。このSO収率は49.33%であった。
実施例2
2.16gのイオウ(予め装填された)と24.72gの96%HSOを用い、これを(450℃で運転される)炉内に入れ、そして出口排出口に152.05gの21.1重量%NaOH水溶液を入れた250mLのガス吸収瓶からなるトラップを嵌めて、実施例1の手順を繰り返した。硫酸をこの炉管の中に約0.3時間の間にポンプ注入し、痕跡の気化されたイオウを含む水蒸気の還流を観察した。この出口ガスを亜硫酸ナトリウム(NaSO)としてトラップし、そして過剰のヨウ素を用いて分析し、次にチオ硫酸ナトリウムにより逆滴定した。このSO収率は50.8%であった。
実施例3
4.5g、140ミリモルのイオウをこの炉管の中に予め装填し、そして炉内で452〜464℃まで加熱された1インチ×18インチパイプ中で81mL(149.04g、1.52モル)のHSOと反応させることを除いて、実施例1の手順を繰り返した。NaOH水溶液を用いて、この出口ガスをトラップし、そして実施例1におけるように分析した。この全SO収率は86%であった。
実施例4
イオウが約700〜1100゜F(約370〜593℃)の範囲の温度においてSOにより酸化可能であるかどうか、そしてこのイオウ中の他の化合物も酸化されるか、あるいは固体を形成し、そして反応器中のバナジウム酸化物触媒床を詰まらせるかどうかを決めるために、試験を行った。したがって、連続の、実験室規模のイオウ酸化ユニットを組み立てた。このユニットを図5で概略図示する。
図5においては、次の番号が次のパーツを表す。100は管状炉であり、102はSO加熱管であり、ライン104は窒素フィードであり、106は溶融イオウであり、108は加熱マントルであり、110はイオウ温度計器であり、112はオーバーヘッド(overhead)温度計器であり、そして114は空のフラスコおよびスクラバーへの排出口ラインであり、116はテフロン管であり、118は三酸化イオウフィードタンクであり、120はフィードタンク圧力計器であり、122はタンク加圧用の窒素フィードであり、124はこの系を実験後に掃気するための窒素フィードであり、そして126はSOはかりである。図5から、1分間当たりの1.0標準リットル(SLPM)の流量の窒素を使用して、このイオウを管状炉中で加熱されたこの反応管の中に気化させるということが特記される。この三酸化イオウをステンレススチールフィードタンクから液体としてフィードし、そして反応域に入る前にフィード管中で予熱した。このSOフィードタンクの表面温度を70〜80℃で維持して、このSOが確実に液体であるようにした。この炉温度を4回の実験ランの各々の間700゜F(約370℃)で維持した。これらのランの最初の2回は過剰のイオウの使用を含むものであり、第3および第4のランは過剰のSOの使用を含むものである。
この出口ガスを空のフラスコに流して、いかなる同伴液体もたたき落とし、次に一連の2つのスクラバー中に捕集した。この第1のランにおいては、この第1のスクラバーは水(800g)を入れ、そしてこの第2のスクラバーは25重量%の苛性溶液(840g)を入れていた。この苛性スクラバーを40℃で維持して、NaSO沈澱およびディップ管の閉塞を防止した。SOおよびSOに対するこのスクラバー内容物の正確な分析はこのアプローチでは困難であった。この第1の実験ランの後、これらのスクラバー中の材料を変えて、分析を改良した。この変更の後、第1のスクラバーは臭素/水混合物(250g/380.2g)を含み、第2のスクラバーは水(800g)のみを含んでいた。第1のスクラバーは次の反応によりこのSOをSOに酸化した。
SO+2HO+Br→HSO+2HBr
第2のスクラバーは第1のスクラバーから出るこのSOとHBrを捕捉した。各々のスクラバーの試料を捕集し、そして重量%臭化物と重量%酸について分析した。各実験ラン時、このユニットを35〜60分間運転した。広範囲のイオウ:SOモル比(2.4:1〜0.25:1)にわたる条件を試験した。
固体の蓄積とこのイオウ中に存在する他の成分によるこのバナジウム含有触媒床の潜在的な閉塞に関する懸念に取り組むために、商用プラントのイオウ試料を空気により燃焼させて、残存する材料の量を求めた。充分な材料を燃焼させて、ICPによる分析のために充分な残渣を捕集した。
表1は、これらの4つのイオウ酸化の実験ランからの結果の要約を含む。窒素が溶融イオウ条件においてイオウ蒸気により飽和していると仮定することにより、窒素により搬送されるイオウの量をChemCadにより計算した。この溶融イオウを、過剰のイオウ実験(ラン1および2)のために365〜390℃で、そして過剰のSO実験(ラン3および4)のために290℃で保持したことを注目のこと。このSO流量を1.0〜1.8g/分で変えた。装置の問題は行われた4つの実験ランの一つを除いてすべてに存在したが、この結果は、実質的な量のSOとイオウが反応して、好適な反応条件下でSOを形成するということを示す。
各実験を通して、この平均反応器の滞留時間をほぼ2〜3秒間維持した。この反応器を通る滞留時間が短い時間では、青色液体がこの反応器を出て、そしてノックアウトフラスコ中に集まるのが観察された。試料を捕集し、そしてGC−MSにより分析した。両方の溶液(メチレンクロリド/メタノールおよびアセトニトリルにより)およびヘッドスペース分析がSOのみを明らかにした一方で、残渣がGC注入ポートライナー上に観察された。文献のリフェレンス(Kagramanov,et al.,「Physicochemical Properties of a Sulfur−Fuming Sulfuric Acid System」,Zh.Prikl.Khim.,1987:160(l0),pp 2177−82;Weast(ed.),CRC Hand book ofChemistry and Physics,56th Ed.,Boca Raton,FL.,1975)は、この青色液体は所望の反応における中間体のSであるということを示唆する。
Figure 2007534601
実施例5
酸化後このイオウ中に含有される残渣を求めるために、イオウ(267.5g)を石英管に添加し、そして管状炉に入れた。空気を石英ディップ管からこの管の底部に連続的に
フィードした。この炉温度を380℃で維持した。このイオウの酸化と気化の両方が起った。この気化されたイオウを凝縮し、そして丸底フラスコ中に捕集した。酸化から生成されるSOを大きなスクラバー中にトラップした。この出口ガス温度をこの酸化工程の間モニターした。この実験ラン時の6〜8時間にわたって、出口ガス温度は270と340℃の間を変動した。この管中の溶融イオウレベルがこの空気をフィードしたディップ管出口の下に下がった後に、この残渣の大部分は生成された。このランにおけるこのポイントの前に、この酸化の大部分はこの溶融イオウの表面の下で起こった。運転温度はイオウの自己着火温度(232.2℃)よりもすっと上であるので、この液体表面は、イオウ液体レベルがディップ管出口の下に下がった後で着火した。すべての以降の酸化はガス−液体界面において、あるいはそれより上で起こった。473℃の最大値までのこの出口ガス温度の急速な増加も表面着火後観察された。これらの条件の間の酸化は低効率であり、そして更に多い残渣を残した。この実験の間に捕集された残渣は灰状の形状であり、そして装填した初期のイオウ基準で84ppmと評価された。この残渣の試料を捕集し、そしてICPにより分析した。この分析の結果を表2に示す。この残渣は主としてイオウと石英中に含有される成分からなる。イオウ試料もイオウ−灰分試験にかけた。この酸化実験時に捕集された出発材料と気化されたイオウに対する残渣含量(300℃での気化の後)を灰分試験からそれぞれ241および79ppmであると定量した。1000℃での着火の後、これらの同一の試料に対する残渣含量は、それぞれ28および54ppmであった。
Figure 2007534601
実施例6
商用プラントのイオウの別々の試料を外部の実験室(Galbraith Laboratories,Inc.)に出して、炭素含量を求めた。この商用プラントのイオウを0.19±0.01重量%の炭素を含有すると定量した。この炭素がSOにより充分に酸化されるかどうかを決めるために、粉末同伴を防止するために、頂部にほぼ3〜4インチのガラスビーズを入れた炉芯管に非晶質炭素粉末(5g)を入れた。炉温度を538℃(1000゜F)に設定して、三酸化イオウ(ほぼ80g)を炭素床から1.5時間にわたってフィードした。このフィード期間に続いて、この管を冷却し、次に秤量して、残存する炭素を定量した。ほぼ1.8gの炭素がこの実験時に酸化されたと評価された。この残存する炭素はこの管底部の片側に移動され、このことは一部のSOがある時間の後でこの炭素をバイパスしたかもしれないということを示唆する。この実験の結果は、SOが700〜1100゜Fの酸化床運転温度においてこのイオウと共に入るこの炭素を酸化するということを示す。少量の炭素粉末はこの炉芯管から逃げ出し、そしてこの管の頂部に取り付けられたコンデンサー中に集められた液体SO中に捕捉される。炭素はこのコンデンサーを出るように観察されなかったが、このコンデンサー中のSO溜まりはほぼ10〜20分後には透明となった。この観察から、この炭素の酸化は下部温度においても起こり得るということが結論された。
実施例4〜6で得られた結果は、三酸化イオウ(SO)がイオウを酸化して、SOのSOへの酸化で使用される好適な運転温度において二酸化イオウ(SO)を形成するということを示す。700゜F(約370℃)におけるプラグ−フロー反応器中での2〜3秒の滞留時間ガス相でのイオウの転換は少なくとも90%以上でなければならない。少量の反応中間体のSが短い滞留時間においてこの反応器を出るのが観察された。充分な残渣を商用プラントのイオウの酸化および気化から捕集して、元素分析を行った。この残渣は、主として、未酸化イオウとこの試験時に使用されるこの石英管中に含有される元素からなる。この商用プラントのイオウを炭素含量について分析し、そして0.19±0.01重量%であると定量した。実施例6の追加の実験は、炭素酸化がSOのSOへの酸化でしばしば使用される700〜1100゜F(約370〜593℃)の運転温度で起こるということを示唆する。炭素酸化が下部温度でも起こると観察された。
実施例7
図1のそれに匹敵する系を用いる実験プラント規模の運転において、1インチライン中の1/16インチのノズルから145.9lb/時でイオウをフィードし、そして酸素およびSO(流入ガスの合体された流量は21206lb/時であった)と反応させた。この酸化反応器への流入ガス組成は痕跡量のBrと窒素を含むほぼ92%SO、5%SO、2%の酸素であった。この酸化反応器からの流出ガス組成は痕跡量の臭素、窒素および酸素を含むほぼ87%SOおよび12%SOであった、この酸化反応器への流入反応器ガス温度は850゜F(約454℃)であり、そしてこの酸化反応器からの流出ガス温度は1108゜F(約598℃)であった。この系から製造されるSOは、図3に関連して述べた運転、すなわち以前には商用の発煙硫酸によってのみ行われてきた運転での使用に充分な反応性のものであった。
大要
本発明の前出の説明から、最も広範な局面における本発明は、単一の反応器あるいは直列の2つ以上の反応器中に存在することができる触媒域を提供することを包含することが判るであろう。1つ以上のバナジウム含有触媒床は、この反応器中に好ましくは1つ以上の固定床としてある。異なるバナジウム含有触媒がこのバナジウム含有触媒床で使用可能である。この触媒域中の少なくとも一つの触媒床、好ましくはすべての触媒床は、二酸化イオウを三酸化イオウに酸化するバナジウム含有触媒を含有する。二酸化イオウ、三酸化イオウおよび空気または酸素または追加の酸素と混合された空気(追加の酸素と混合された空気は酸素で富化された空気としても知られている)を含む第1のガス流がこの触媒床
(または一連の触媒床中の第1の触媒床)の中にフィードされる。三酸化イオウの富化された第2のガス流がこの触媒床(または一連の触媒床中の最後の触媒床)から出る。
一つのこのような方法の特徴は、イオウ、好ましくは溶融イオウが少なくともこの第1のガス流の中に導入されて、このイオウが気化され、そしてこの反応器(または一連の触媒床中の第1の触媒床)の触媒床の中に搬送されて、第1の触媒床(または一連の触媒床中の最後の触媒床)から出る流れが三酸化イオウの富化されたものとなるということである。一つだけの触媒床を使用する場合には、これから出る流れが上記の第2のガス流である。一つ以上の触媒床を使用する場合には、一連の触媒床中の最後の触媒床から出る流れが上記の第2のガス流である。一つ以上の触媒床を使用する場合には、イオウが各触媒床から上流でフィード可能であって、気化されたイオウが各イオウフィードのイオウから形成され、そしてこのような気化されたイオウが下流の触媒床に入る。好ましくは、追加の三酸化イオウ、および/または空気または酸素または追加の酸素と混合された空気も各触媒床から上流でフィードされる。加えて、一つ以上の触媒床を使用する場合には、高発熱反応がこの反応器中で起こるために、各連続する触媒床から出る流れからの熱除去を行わなければならない。
もう一つのこのような方法の特徴は、二酸化イオウがイオウと三酸化イオウ、および/または空気、酸素または追加の酸素と混合された空気から生成し、そして生成する二酸化イオウ含有ガス流が上記で参照された第1のガス流に添加されるということである。他の点において、この方法態様は、イオウそれ自身が上記で参照された第1のガス流の中に導入されないということを除いて、直前の段落で述べられた系に一般に類似している。
この大要で参照されたすべての方法において、この触媒床へのフィードの組成は、好ましくは調整あるいは制御され(あるいはこの触媒床へのフィードは好ましくは調整あるいは制御される)、そして触媒床に向かう流れに添加されるイオウと追加の空気または酸素または追加の酸素と混合された空気の量は、上記に示した数値に合わせて好ましくは調整あるいは制御されて(あるいはこの触媒床へのフィードは好ましくは調整あるいは制御される)、最終の生成物流れ中の三酸化イオウ含量の著しい増加が達成される。
この明細書またはこのクレーム中のどこであれ化学名または式により呼ばれる化合物は、単数あるいは複数で呼ばれようとも、化学名または化学型(例えば、別の成分、または溶剤)により呼ばれる別の物質との接触前にこれらが存在する通りに識別されることを理解するべきである。生成する混合物または溶液においてどのような化学的な変化は、この特定された物質を本開示により要求される条件下に合体することの自然の結果であるので、このような変化は生成する混合物または溶液においてどのような化学的な変化が起こっても問題でない。
また、この特許請求は、物質を現在形(「含んでなる」、「である」、など)で呼ぶかもしれないが、本開示による1つ以上の他の物質とそれを最初にブレンドあるいは混合した直前にそれが存在した通りに、この物質を参照する。
特記しない限り、単数表示の物品は、この物品が参照する単一の要素に説明または特許請求を限定するように意図されたものでなく、そして限定的とみなされるべきでない。むしろ、単数表示の物品は、特記しない限り、1つ以上のこのような要素を網羅するように意図されたものである。
この明細書中で参照されるすべての文書は、この文書中に完全に示されるように全体で引用により本明細書に組み込まれている
本発明は添付のクレームの精神および範囲内でかなりの変更を受け易い。それゆえ、前
出の説明は、発明を上記に提示した特定の例示に限定することを意図したものでなく、そして限定的であると考えられるべきでない。むしろ、網羅されるように意図されるものは添付のクレームおよび法律の事項として許容されるこれらの同等物に示される通りである。
図1は、酸素および/または空気と少量のSOを含有するSOのガス流からSOを製造する、本発明による好ましい方法の概略フロー図である。 図2は、上記の式(1)および(2)の順次の反応が実施可能である反応器の概略側面図である。 図3は、発煙硫酸を形成し、そして商品として重要な難燃剤の製造においてこの発煙硫酸を反応媒体として使用するのに本発明の方法を使用する好ましい方法の概略フロー図である。 図4は、系で生成した二酸化イオウを含む側流が、図1におけるような系の中にイオウをフィードすることなく、図1の系などの系の中にフィードされる、酸素および/または空気と好ましくは少量のSOを含有するSOのガス流からSOを製造する、本発明によるもう一つの方法の概略フロー図である。 図5は、本発明の方法のスケールアップにおいて有用な情報およびデータの開発で使用される実験室装置の概略フロー図である。

Claims (37)

  1. 二酸化イオウ、三酸化イオウおよび酸素および/または空気を含む第1のガス流を二酸化イオウを三酸化イオウに酸化し、そして三酸化イオウからなる第2のガス流をここから放出するバナジウム含有触媒床に通す方法における、この生成混合物がこの触媒床の中に通るように、(a)気化されたイオウを前記第1のガス流中に提供するか、あるいは(b)更なる二酸化イオウを含むフィードを前記第1のガス流に提供し、そして前記触媒床の下流部分から放出される第2のガス流が三酸化イオウの富化された含量を有するように、この触媒床の少なくとも一部分を約450〜約700℃の範囲の1以上の温度で維持することを含んでなる改良方法。
  2. 前記1以上の温度が約450〜約600℃の範囲にある請求項1に記載の改良方法。
  3. 気化されたイオウが(a)におけるように前記第1のガス流中に提供され、そしてイオウを前記第1のガス流内で気化させることにより、前記気化されたイオウの少なくとも一部分が形成されて、気化されたイオウが前記触媒床の上流部分の上部および/または中で前記第1のガス流の少なくとも一部分と接触する請求項1に記載の改良方法。
  4. 前記1以上の温度が約450〜約600℃の範囲にある請求項3に記載の改良方法。
  5. 気化されたイオウが溶融イオウを前記第1のガス流の中に導入することにより形成されて、このイオウが気化され、そしてこの気化されたイオウが前記第1のガス流の中に混合され、そして前記第1のガス流により搬送されて前記触媒床の上流部分と接触する請求項3に記載の改良方法。
  6. 前記1以上の温度が約450〜約600℃の範囲にある請求項5に記載の改良方法。
  7. 更なる二酸化イオウを含むフィード流れが(b)におけるように前記第1のガス流中に提供され、そしてここで更なる二酸化イオウを含むこのフィード流れが(i)三酸化イオウおよび(ii)酸素、空気または酸素の富化された空気の少なくとも1方も含有しており、このフィード流れを前記第1のガス流の中に混合して、生成混合流を形成し、これを前記触媒床の上流部分と接触するように搬送する請求項1に記載の改良。
  8. 前記バナジウム含有触媒が二酸化イオウを三酸化イオウに酸化し、そしてこれから三酸化イオウを含む生成物ガス流を放出する、五酸化バナジウム触媒を含む固定床触媒である請求項1〜7のいずれかに記載の改良方法。
  9. 前記バナジウム含有触媒がナトリウム、カリウムおよびバナジウム塩を結晶性シリカ担体上に含有する複合無機塩の混合物を含む固定床触媒、またはカリウムおよび/またはセシウム硫酸塩を含む塩混合物のシリカ担体およびこの固体シリカ担体上に被覆されたバナジウム硫酸塩を含む触媒であり、この固定床が二酸化イオウを三酸化イオウに酸化し、そしてこれから三酸化イオウからなる生成物ガス流を放出する請求項1〜7のいずれかに記載の改良方法。
  10. 前記1以上の温度が、前記触媒床にイオウ堆積物および/またはイオウ被膜が、そのような量で形成する場合前記触媒の触媒活性を実質的に妨害する量で、形成されることの無い状態を前記触媒上で維持するようである請求項3〜6のいずれかに記載の改良方法。
  11. a)バナジウム含有触媒の固定床を含有する直立型反応器中のヘッドスペースの中に二酸化イオウ、三酸化イオウおよび酸素および/または空気を含む第1のガス流を下方に通
    し、ここで前記触媒固定床は(i)二酸化イオウを三酸化イオウに酸化し、(ii)上部末端部分および前記上部末端部分の下部に下部部分を有し、そして(iii)この下部部分においてこれから三酸化イオウからなる第2のガス流を放出し、;
    b)前記触媒の前記固定床の上部末端部分の上部で前記第1のガス流の中に溶融イオウを導入して、溶融イオウがこの床の前記上部末端部分に向かって下方に進行し;
    c)前記触媒の前記床の少なくとも一部分を約450〜約700℃の範囲の1以上の温度で維持して、
    (i)前記溶融イオウが触媒の前記固定床の上部末端部分においておよび/または近傍で気化され、そして
    (ii)ガス状二酸化イオウが酸素および/または空気の存在下で前記固定床内で前記第2のガス流の成分としてガス状三酸化イオウに転換され;そして
    d)前記ヘッドスペースの中にフィードされる溶融イオウおよび二酸化イオウのモル数に対する分子状酸素のモル比が生成する発熱反応が起こる反応器に対する安全な運転温度限界を超えないように、前記ヘッドスペースに入る前記第1のガス流と前記溶融イオウの比率を維持し;
    それによって前記第2の流れが三酸化イオウの富化されたものとなる
    ことを含んでなる二酸化イオウから三酸化イオウを形成する方法。
  12. 前記生成する発熱反応が起こる反応器または一連の反応器の各反応器が1200゜F(約649℃)の運転温度限界を有し、d)における前記比が約2.0を超えない請求項11に記載の方法。
  13. 前記比がほぼ1.25〜1.75の範囲にある請求項12に記載の方法。
  14. 前記バナジウム含有触媒が二酸化イオウを三酸化イオウに酸化し、そしてこれから三酸化イオウを含む生成物ガス流を放出する、五酸化バナジウム触媒を含む請求項11に記載の方法。
  15. 前記バナジウム含有触媒がナトリウム、カリウムおよびバナジウム塩を結晶性シリカ担体上に含有する複合無機塩の混合物を含む固定床触媒、またはカリウムおよび/またはセシウム硫酸塩を含む塩混合物のシリカ担体およびこの固体シリカ担体上に被覆されたバナジウム硫酸塩を含む触媒であり、前記触媒が二酸化イオウを三酸化イオウに酸化し、そして前記触媒床から三酸化イオウを含む生成物ガス流を放出する請求項11に記載の方法。
  16. 前記ヘッドスペースが気化されたイオウの少なくとも一部分が前記第1のガス流と相互混合することができる域を提供する請求項11〜15のいずれかに記載の方法。
  17. 前記1以上の温度が約450〜約600℃の範囲にある請求項11〜15のいずれかに記載の方法。
  18. 前記ヘッドスペースが気化されたイオウの少なくとも一部分が前記第1のガス流と相互混合することができる域を提供し、そして前記1以上の温度が約450〜約600℃の範囲にある請求項11〜15のいずれかに記載の方法。
  19. a)二酸化イオウ、三酸化イオウおよび酸素および/または空気を含む第1のガス流を二酸化イオウを三酸化イオウに酸化するバナジウム含有触媒の固定床を含有する直立型反応器中を下方に通して、前記第1のガス流が上部末端部分と下部末端部分を有する触媒の前記固定床上のヘッドスペースの中を下方に進行し、そして前記ヘッドスペースからのガス流が前記触媒の固定床の中に下方に進行し;
    b)前記触媒の前記固定床の上部末端部分の上部で前記第1のガス流の中に溶融イオウを
    導入し;
    c)前記触媒の前記床の少なくとも一部分を約450〜約700℃の範囲の1以上の温度で維持して、前記溶融イオウが触媒の前記固定床の上部末端部分においておよび/または近傍で気化され、そしてこのように形成される蒸気が触媒の前記固定床の中に搬送されて、第2のガス流が触媒の前記固定床の下部部分から出て、イオウを前記第1のガス流の中に導入しないことを除いて、前記第2の流れが同一の運転条件下で同一の触媒により同一の反応器中で形成されるであろうよりも多量の三酸化イオウを含有する
    ことを含んでなる二酸化イオウから三酸化イオウを形成する方法。
  20. 前記バナジウム含有触媒が二酸化イオウを三酸化イオウに酸化し、そして前記触媒床から三酸化イオウを含む生成物ガス流を放出する、五酸化バナジウム触媒を含む請求項19に記載の方法。
  21. 前記バナジウム含有触媒がナトリウム、カリウムおよびバナジウム塩を結晶性シリカ担体上に含有する複合無機塩の混合物を含む固定床触媒、またはカリウムおよび/またはセシウム硫酸塩を含む塩混合物のシリカ担体およびこの固体シリカ担体上に被覆されたバナジウム硫酸塩を含む触媒であり、前記触媒が二酸化イオウを三酸化イオウに酸化し、そして前記床から三酸化イオウからなる生成物ガス流を放出する請求項19に記載の方法。
  22. 前記触媒が約450〜約600℃の範囲の1以上の温度で維持される請求項19〜21のいずれかに記載の方法。
  23. 前記ヘッドスペースがこの気化されたイオウの少なくとも一部分が前記第1のガス流と相互混合することができる域を提供する請求項19〜21のいずれかに記載の方法。
  24. 前記触媒が約450〜約600℃の範囲の1以上の温度で維持される請求項23に記載の方法。
  25. ハメットσ>0.2の1つ以上の置換基を有する少なくとも1つの強く不活性化された芳香族化合物を臭素化する方法であって、
    A)前記化合物を高濃度発煙硫酸を含む活性化溶媒中で臭素化して、SOが二酸化イオウを共生成物として形成しながら、共生成物として形成される臭化水素を臭素に酸化するようにし;
    B)A)における臭素化工程から(i)若干の三酸化イオウを伴う二酸化イオウのガス状混合物と、(ii)低濃度となった発煙硫酸を回収し;
    C)二酸化イオウと三酸化イオウを含むガス流をB)から形成し、そして酸素および/または空気を前記流れの中に導入して、二酸化イオウ、三酸化イオウおよび酸素および/または空気を含む第1のガス流を形成し;
    D)二酸化イオウを三酸化イオウに酸化するバナジウム含有触媒の固定床を含有する反応器に入るように、前記第1のガス流の少なくとも一部分を推進し、そして溶融イオウを前記流れの中に導入して、(i)気化されたイオウを前記触媒床の上流部分の近傍で形成させ、そして(ii)二酸化イオウ、三酸化イオウおよび酸素および/または空気と一緒に気化されたイオウを前記触媒床の中に輸送し;
    E)前記固定床中の触媒を約450〜約700℃の範囲の1以上の温度で維持して、前記溶融イオウが触媒の前記固定床の上部末端部分においておよび/または近傍で気化され、そしてこのように形成される蒸気が触媒の前記固定床の中に搬送されて、三酸化イオウの富化した第2のガス流が触媒の前記固定床の下部部分から出て;そして
    F)前記第2の流れをB)で回収された低濃度となった発煙硫酸と混合して、A)で使用する高濃度発煙硫酸を形成する
    ことを含んでなる方法。
  26. バナジウム含有触媒の前記固定床が、二酸化イオウを三酸化イオウに酸化し、そしてこれから三酸化イオウからなる生成物ガス流を放出する、(i)五酸化バナジウム触媒、(ii)ナトリウム、カリウムおよびバナジウム塩を結晶性シリカ担体上に含有する複合無機塩の混合物、または(iii)カリウムおよび/またはセシウム硫酸塩を含む塩混合物のシリカ担体およびこの固体シリカ担体上に被覆されたバナジウム硫酸塩を含む触媒の固定床である請求項25に記載の方法。
  27. (i)、(ii)または(iii)の前記固定床が直立型反応器中にあり、D)中の第1のガス流が(i)、(ii)または(iii)の前記固定床の上で上部末端部分において反応器に入り、D)中の前記流れの中に導入される溶融イオウが(i)、(ii)または(iii)の前記固定床の上でこの反応器に導入され、そして前記第2の流れが(i)、(ii)または(iii)の前記固定床の上で下部末端部分から出る請求項26に記載の方法。
  28. 前記1以上の温度が約450〜約600℃の範囲にある請求項25に記載の方法。
  29. 前記強く不活性化された芳香族化合物が芳香族無水物である請求項25〜28のいずれかに記載の方法。
  30. A)における臭素化が元素状臭素を用いて行われる請求項29に記載の方法。
  31. 前記強く不活性化された芳香族化合物がフタル酸無水物である請求項25〜28のいずれかに記載の方法。
  32. A)における臭素化が元素状臭素を用いて行われる請求項31に記載の方法。
  33. バナジウム含有触媒の固定床を入れた前記反応器がバナジウム含有触媒の前記固定床の上部にヘッドスペースを含む請求項25に記載の方法。
  34. 高濃度発煙硫酸を含み、そして低濃度となった発煙硫酸が臭素化時に形成される反応媒体中での臭素によるフタル酸無水物の臭素化方法における、前記低濃度となった発煙硫酸の少なくとも一部分を請求項1、5、7、11、12、13、14、15、19、25、26または27のいずれかに記載の方法により形成される三酸化イオウと混合して、高濃度発煙硫酸を形成し、そして臭素によるフタル酸無水物の臭素化用の反応媒体の形成でこのような高濃度発煙硫酸の少なくとも一部分を使用することを含んでなる改良方法。
  35. 二酸化イオウ、三酸化イオウおよび酸素および/または空気を含む第1のガス流を、二酸化イオウを三酸化イオウに酸化し、そしてこれから三酸化イオウを含む第2の生成物ガス流を放出する、バナジウム含有触媒床に接触させながら通す方法における、
    二酸化イオウを含むガス流を前記第1のガス流の中に導入して、この生成する混合物がこの触媒床の少なくとも実質的な部分に通り、そしてこれと接触し、そしてこの触媒床を約450〜約700℃の範囲の1以上の温度で維持して、前記触媒床の下流末端から放出される第2のガス流が三酸化イオウの富化された含量を有する
    ことを含んでなる改良方法。
  36. 二酸化イオウを含む前記ガス流が三酸化イオウおよび空気、酸素、または空気および酸素によるイオウの非触媒酸化により形成され、そして前記バナジウム含有触媒が(i)五酸化バナジウム触媒、(ii)ナトリウム、カリウムおよびバナジウム塩を結晶性シリカ担体上に含有する複合無機塩の混合物、または(iii)カリウムおよび/またはセシウ
    ム硫酸塩を含む塩混合物のシリカ担体およびこの固体シリカ担体上に被覆されたバナジウム硫酸塩を含む触媒の固定床である請求項35に記載の改良方法。
  37. a)二酸化イオウ、三酸化イオウおよび酸素および/または空気を含む第1のガス流を二酸化イオウを三酸化イオウに酸化し、そしてここから三酸化イオウを含む第2のガス流を放出するセシウムで促進されたバナジウム含有触媒床に通すこと;
    b)(a)前記第1のガス流中の気化されたイオウまたは(b)更なる二酸化イオウを含むフィードのいずれかを前記第1のガス流に提供して、この生成混合物がこの触媒床の中に通り、そしてこの触媒床の少なくとも一部分を約390〜約410℃の範囲の1以上の温度で維持して、前記触媒床の下流部分から放出される第2のガス流が三酸化イオウの富化された含量を有するようにすること
    を含んでなる三酸化イオウを二酸化イオウから形成する方法。
JP2007510668A 2004-04-27 2004-04-27 二酸化イオウの併流酸化法およびテトラブロモフタル酸無水物の製造におけるその使用 Withdrawn JP2007534601A (ja)

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
PCT/US2004/012861 WO2005113430A1 (en) 2004-04-27 2004-04-27 Concurrent sulfur dioxide oxidation process and its use in manufacture of tetrabromophthalic anhydride

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2007534601A true JP2007534601A (ja) 2007-11-29

Family

ID=34958014

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2007510668A Withdrawn JP2007534601A (ja) 2004-04-27 2004-04-27 二酸化イオウの併流酸化法およびテトラブロモフタル酸無水物の製造におけるその使用

Country Status (7)

Country Link
US (1) US20070260072A1 (ja)
EP (1) EP1747171A1 (ja)
JP (1) JP2007534601A (ja)
CN (1) CN1942395A (ja)
IL (1) IL178619A0 (ja)
RU (1) RU2351536C2 (ja)
WO (1) WO2005113430A1 (ja)

Families Citing this family (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US8052949B2 (en) 2009-05-11 2011-11-08 Thermo Fisher Scientific Inc. Generation of sulfur trioxide and sulfuric acid
US8107080B2 (en) * 2009-05-11 2012-01-31 Thermo Fisher Scientific Inc. Environmental control of fluid samples, calibration, and detection of concentration levels
CN102067954A (zh) * 2010-11-22 2011-05-25 杨开伦 一种利用电子受体物质使绒山羊增重增绒的方法
WO2012096817A2 (en) 2011-01-11 2012-07-19 Albemarle Corporation Process for producing sulfur dioxide and sulfur trioxide
RU2526616C2 (ru) * 2013-03-21 2014-08-27 Александр Михайлович Андриевский Способ получения тетрабромфталевого ангидрида

Family Cites Families (18)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE1039052B (de) * 1957-02-14 1958-09-18 Basf Ag Verfahren zur Bromierung von Phthalsaeureanhydrid
NL135400C (ja) * 1964-09-25
US3382554A (en) * 1966-04-12 1968-05-14 Johnson & Johnson Tentering apparatus for application of controlled, uniform tension to fabrics
DE1926564C3 (de) * 1969-05-23 1974-02-07 Bayer Ag, 5090 Leverkusen Perlförmiger Katalysator
USRE29145E (en) * 1969-05-23 1977-03-01 Bayer Aktiengesellschaft Catalyst for sulfuric acid contact process
US3933991A (en) * 1969-05-23 1976-01-20 Bayer Aktiengesellschaft Sulfuric acid contact process
DE2322982C3 (de) * 1973-05-08 1979-09-13 Metallgesellschaft Ag, 6000 Frankfurt Verfahren zur Entfernung von gasförmigen Verunreinigungen aus Abgasen von Schwefelsäurekontaktanlagen
US4100259A (en) * 1973-07-26 1978-07-11 Compagnie Industrielle Des Telecommunications Cit-Alcatel Process and apparatus for the purification of fumes and gases and for the production of sulfuric acid
JPS51139586A (en) * 1975-05-29 1976-12-01 Nippon Shokubai Kagaku Kogyo Co Ltd Heat resistant catalyst for h2so4 production
US4123107A (en) * 1977-02-03 1978-10-31 Freeport Minerals Company Integrated sulfur mining - sulfuric acid production system
IT1164464B (it) * 1982-09-06 1987-04-08 Ballestra Spa Dispositivo monostadio per la produzione di so3 gassosa a partire da zolfo fuso adatto per impianti di solfonazione e particolarmente per impianti di additivazione con so3 per la precipitazione delle ceneri dai fumi di forni in genere
CA1220320A (en) * 1984-02-10 1987-04-14 Majesty (Her) In Right Of Canada As Represented By Atomic Energy Of Canada Limited/L'energie Atomique Du Canada Limitee Method of producing sulphuric acid from sulphur dioxide and apparatus therefor
IT1215724B (it) * 1988-01-18 1990-02-22 Ausimont Spa Catalizzatore ad elevata densita' e a media porosita', supportato su matrice silicea, a base di vanadio, ossigeno e metalli alcalini.
US5288879A (en) * 1992-09-28 1994-02-22 Ethyl Corporation Tetrahalophthalic anhydride process
SE502789C2 (sv) * 1994-10-13 1996-01-15 Sandvik Ab Förfarande för tillverkning av svavelsyra samt anordning för genomförande av förfarandet
US6056934A (en) * 1998-05-08 2000-05-02 Midamerican Energy Holdings Co. Method and device for hydrogen sulfide abatement and production of sulfuric acid
US6279514B1 (en) * 2000-08-07 2001-08-28 Timothy J. Browder Method of recovering heat in sulfuric acid production plant
DE10113573A1 (de) * 2001-03-20 2002-02-28 Messer Griesheim Gmbh Verfahren zum Regenerieren von Schwefelsäure aus schwefelhaltigen Reststoffen

Also Published As

Publication number Publication date
US20070260072A1 (en) 2007-11-08
CN1942395A (zh) 2007-04-04
WO2005113430A1 (en) 2005-12-01
RU2351536C2 (ru) 2009-04-10
IL178619A0 (en) 2007-02-11
EP1747171A1 (en) 2007-01-31
RU2006141627A (ru) 2008-06-20

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP0649337B1 (en) Desulphurisation of waste gases
US6977066B1 (en) Method for producing chlorine
JP5177360B2 (ja) 塩化水素の製造方法および塩素の製造方法
US4626607A (en) Process and installation for manufacturing nitromethane
JP2003517419A (ja) 二酸化硫黄から三酸化硫黄、硫酸およびオレウムを製造する方法
JP2005289800A (ja) 塩素の製造方法
JP4785515B2 (ja) 塩素の製造方法
JP3606147B2 (ja) 塩素の製造方法
JP2007534601A (ja) 二酸化イオウの併流酸化法およびテトラブロモフタル酸無水物の製造におけるその使用
JP4303111B2 (ja) 硫黄回収プロセスにおける硫黄成分の回収方法
JP2006219369A (ja) 塩素の製造方法
JP2006137669A (ja) ホスゲンの製造方法
FI101147B (fi) Menetelmä 1,2-dikloorietaanin valmistamiseksi eteenin oksikloorausta k äyttäen hiilitetrakloridin avulla
KR100191187B1 (ko) 이소부탄의 촉매 산화에 의한 메타크릴산의 제조방법
JP5315578B2 (ja) 塩素の製造方法
EP2374752A1 (en) Method for manufacturing chlorine
US7345187B2 (en) Method and apparatus for preparing a dialkyl carbonate, and its use in the preparation of diaryl carbonates and polycarbonates
JP2001199710A (ja) 塩素の製造方法
Peters et al. Methacrylonitrile and acrylonitrile
JP5183047B2 (ja) 塩素の製造方法、塩素の製造装置および熱交換器
EP0561521A1 (en) Treatment of waste or other material
JP4854193B2 (ja) ホスゲンの製造方法
Satrio et al. Utilization of sulfur oxides for the production of sodium sulfate
JP2021042165A (ja) 芳香族ハロゲン化物の製造方法及び製造設備
JP2005500378A (ja) ジアルキルカーボネートの製造方法、並びにジアリールカーボネート及びポリカーボネートの製造におけるその用途

Legal Events

Date Code Title Description
RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

Effective date: 20080202

A761 Written withdrawal of application

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A761

Effective date: 20090407