JP4303111B2 - 硫黄回収プロセスにおける硫黄成分の回収方法 - Google Patents

硫黄回収プロセスにおける硫黄成分の回収方法 Download PDF

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Description

本発明は、硫黄が生成される統合されたシステムにおいて、天然ガスまたは他の工業的なガスから硫化水素を除去するためのプロセスに関するものである。
硫化水素を含むガスを処理して硫黄を生成するための最も一般的なシステムの一つは、HSを分離するためのよく知られた吸収−ストリッピング(stripping)工程および硫黄を生成するためのよく知られたクラウス(Claus)プロセスの使用を含んでいる。単純化された形のそのようなシステムにおける基本的な工程は、通常以下のものである。
(a)スイートニングされた(sweetened)生成ガスを得るための、HS吸収剤を使用することによるサワーガス(sour gas)からのHSの除去
(b)HSを得るための、HS含有量の多い吸収剤からのHSの放出(stripping)
(c)SOおよびHSを得るための、HSの燃焼
(d)硫黄を生成して回収し、そしてHSとSOの含有量が低減された排ガスを形成するための、高温での固体触媒によるHSのSOとの反応
(e)HSとSOの残留量の主要成分を硫黄として回収し、さらに大気に排出しても良い排煙を生成するための、工程(d)からの排ガスの処理
工程(c)および(d)の組合せが、しばしばクラウスプロセスと見なされる。
サワーガスの処理に向けられているが、硫黄を生成するためのHSの反応を含まないシステムが、コール(Kohl)およびリーゼンフェルド(Riesenfeld)の「Gas Purification」Gulf Publishing Co. 第3版 1985年の図14〜25に示されている。コール(Kohl)等の文献における図14〜25は、(a)吸収装置または接触装置(contactor)の頂部からHS含有量の低下された処理ガス(スイートニングされたガス)を、吸収装置の底部からHS含有量の多い吸収剤を得るように、吸収剤を用いてサワーガスからHSを除去して取り出す工程;および(b)フラッシュ再生技術および加熱再生技術によってHS含有量の多い吸収剤からHSを放出させて、HSおよび工程(a)での再使用のための再生された(HSの希薄な(lean))吸収剤を得る工程なる、基本的な工程を示している。
コール(Kohl)等の文献に示されたシステムは、プロピレンカーボネートのような物理的な吸収剤を用いている。
その基本的なシステムでは、何とか工程(b)におけるフラッシュ再生技術なしで、化学溶剤が使用され得た。公知の化学的な吸収剤の例に、モノエタノールアミン(MEA)のようなアミン類が含まれる。
コール(Kohl)等の文献が、図14〜25で、HS吸収/ストリッピング工程に向けられているように、リン(Lynn)等による論文「The University of California Berkeley's Sulfur Recovery Process: Claus Revisited」(1999硫黄回収会議、オースチン(Austin)テキサス州 10月24〜27日、1999年)における図5も、吸収/ストリッピングからの生成物であるHSが反応器に送られ得ることを示している。その1999年10月の論文に示された反応器は、クラウス装置(例えば図4に示される炉を参照)と組合せて使用される。その炉からのSO含有量の多いガスが、SO吸収塔の底部に送られる。そのSOが、SO吸収塔の底部でループ状の溶剤冷却熱交換器を通って循環される冷却された有機溶剤(SO吸収剤)を使用して、SO吸収塔の底部で冷却される。
1999年10月の論文も、図4において、標準的なシェルクラウス(Shell Claus) 排ガス処理(SCOT)装置のプロセスフローダイアグラムを示している。硫黄回収工業において、通常のクラウス装置を使用しないと得られないようなものからの硫黄の回収を増加させるために、SCOT装置がテールガス(tail-gas)浄化装置(TGCU)としてクラウス装置の下流に使用されても良いことがよく知られている。
SCOT装置の説明であるその図4は、(a)還元ガスをクラウステールガスと混合する工程、(b)SO、S、COS、およびCSを含むテールガスをSCOT反応器中で還元(水素化)して、HS含有量の多い流れを得る工程、(c)冷却塔内で水との直接接触によってそのHS含有量の多い流れを冷却する工程、(d)HSの吸収/ストリッピングによりHS流れを生成する工程、および(e)HS流れをクラウス装置へ再循環する工程を含む工程群を示している。従って、1999年10月の論文の図4は、硫黄回収プロセスにおける直接接触水系冷却の使用の1例であるが、本発明におけるようなSO含有量の多いガスではなくて、HS含有量の多いガスを冷却するものである。
1999年10月の論文からの図4に示されるものと同様なプロセスを説明するもう一つの文献が、ネイバー(Naber)等の「New Shell Process Treats Claus Off-Gas」(Chemical Engineering Progress、69巻、12号、29頁、1973年12月)である。
クラウスプロセス自体は、SOとHSが反応して水と硫黄蒸気を生成する一連の反応器から成る。その反応は、硫黄蒸気の露点より高い温度で平衡状態に限定されたものである。各反応器を出るガス流れは、化学平衡に近い状態にある。通常の操作では、大部分の硫黄が反応器の間で凝縮されて、次の段階におけるさらなる反応を可能にする。しかしながら、ワッケンローダー(Wackenroder)液(コロイド状の硫黄とスルホキシ酸溶液の希釈水性混合物;ハック−(Hackh)の化学辞典 第4版 1969年を参照)の生成、およびそれの生成が呈する問題点を避けるために、クラウスプロセスでは、その凝縮器が水の露点よりも高温で稼動する。たとえ、ガス流れ中の水蒸気の存在が、達成され得る反応の程度を制限し、テールガス処理プロセスの設置を余儀なくさせても、これが実施される。
ここで文献に組み込まれている、本出願人の以前の国際公開第99/12849号には、有機液体または溶剤の存在下で、ガス状の硫化水素(HS)がガス状の二酸化硫黄(SO)と反応するプロセスが開示されている。そこでは、次のような反応が生じている。
2HS(気)+SO(気)→3S(液)+2HO(気) (1)
その反応器では、硫黄の融点より高温で操作することが要求される。反応ガスは、有機液体の流れに対して並流にまたは逆流に流れても良い。そのような反応器の好ましい例は、棚型塔であり、そこでは反応ガスが有機液体の流れに対して逆流に流れる。いずれかのタイプの反応器における前記反応(1)によって生成される硫黄は、有機液体の流れに並行に流れる別の液体相を形成する。
気体状の二酸化硫黄は、硫化水素の燃焼によって生成される。好ましくは、望ましくないSOおよびNOの生成の危険を回避するために、この燃焼が多量の燃料(fuel-rich)で実施される。しかしながら、多量の燃料で燃焼が実施される場合には、SOに加えて元素の硫黄が生成して、凝縮され、さらにSO吸収装置中で使用される溶剤に部分的に溶解されることになり、望ましくない。他方、希薄燃料(fuel-lean)で燃焼が実施される場合には、燃料−希薄燃焼に伴う自由酸素がSO吸収装置における溶剤の分解を引起こし得る。さらに、炉に供給される酸性ガス中に存在するいかなる炭化水素とHSの燃焼によっても、水蒸気が生成される。その水蒸気の大部分も、SO吸収装置内の溶剤中に凝縮するだろう。SOを伴う水蒸気の存在が、吸収装置における追加的な冷却またはより多量の溶剤流れを必要とする。加えて、その水がSOストリッパー内で溶剤から沸騰除去されねばならず、そのためにストリッピング装置の操作においてエネルギーの増加を要する。さらに、その反応塔内での過剰な蒸気流れを避けるために、SOが反応塔に入る前に、ストリッピング装置を出るSOから、この付加的な水蒸気の大部分が凝縮されねばならない。
本発明によれば、HS含有量の多いガスからHSを除去して硫黄を生成するためのプロセスであって、
(a)HS含有量の多いガス中のHSをSOと反応させて、硫黄およびHSとHOを含む反応器排ガスを生成する工程、
(b)反応器排ガスを燃焼して、SOと水蒸気を含む燃焼ガスを生成する工程、
(c)工程(b)からの燃焼ガスを冷却して、水蒸気と硫黄を凝縮し、主として水から成る水性流れを生成する工程、および
(d)工程(c)からの水性流れを反応器に流入させて、工程(a)の反応のための冷却を提供する工程、
を含むプロセスが提供される。
一つの側面において、本発明には、HS含有量の多いガスからHSを除去するためのプロセスであって、そこではHS含有量の多いガスが有機液体の存在下の反応器内でSOと反応して硫黄を生成し、さらにそこではHSが燃焼されて、SO、水蒸気を含む燃焼ガスを生成し、さらにそこではSOがHS含有量の多いガスとさらに反応するものであり、
(a)燃焼ガスを冷却して、水蒸気と硫黄を凝縮し、さらに主として水から成る水性流れを生成する工程、および
(b)反応器中に前記水性流れを投入して、HS含有量の多いガスとSO間の反応のための冷却を提供する工程、
を含むプロセスが含まれる。
もう一つの側面において、本発明には、HS含有量の多いガスからHSを除去して硫黄を回収するためのプロセスであって、HS含有量の多いガスとSO含有量の多いガスを供給して、それらの反応に触媒として機能する溶剤の存在下の反応塔でHSが化学量論的に過剰であって、液状の硫黄と水蒸気を形成する工程;但しそこでは、水性流れが反応塔の一箇所以上の位置で注入されて、水の蒸発で反応熱の一部を吸収し、さらにそこでは、HS含有量の多い排ガスが、反応塔の上方の部分において水性流れでスクラッビングされて、溶剤蒸気と未反応のSOを回収し、次いで冷却されて、HS含有量の多い排ガスを燃焼して反応塔に供給されるべきSOを生成する前に、水を凝縮する;吸収装置内で燃焼ガスをSO吸収剤と接触させることによって燃焼ガスからSOを吸収して、SO含有量の多い吸収剤を得る工程;およびSO含有量の多い吸収剤からSOを放出させてSO含有量の多いガスを得る工程を含み、さらに、
(a)実質上全ての水素がHOに変換されて、硫黄の少なくとも90%、好ましくは約98%〜99%がSOに変換されるが、硫黄の少なくとも0.1%、好ましくは約1%〜2%が硫黄蒸気になるように、炉内で冷却されたHS含有量の多い排ガスをある量のO含有量の多いガスで燃焼する工程;
(b)別の接触装置中の冷却された水とまたはSO吸収装置の下方部中に投入された水と直接接触させて工程(a)からのSO含有量の多いガスを冷却して、HOおよび硫黄の蒸気を凝縮し、懸濁された硫黄を含む水性スラリーを生成し、冷却されたSO含有量の多いガスを得る工程、
(c)SO含有量の多いガスをSO吸収剤と接触させることによってSO吸収装置内で冷却されたSO含有量の多いガスからSOを吸収して、SO含有量の多い吸収剤および硫黄化合物含有量の低い排煙を得て;さらにSO含有量の多い吸収剤からSOを放出させてSO含有量の多いガスを得る工程;および
(d)反応塔の一箇所以上の位置で注入された水性流れの一つとして、工程(b)からの水性スラリーを使用して、蒸発によって反応熱の一部を吸収する工程、
を含むプロセスが含まれる。
本発明によれば、HS含有量の多いガスからHSを除去して硫黄を生成するためのプロセスであって、
(a)HS含有量の多いガスからのHSを反応塔内でSOと反応させて、硫黄およびHSを含む反応器排ガスを生成する工程、
(b)反応器排ガスを燃焼し、そして好ましくは迂回路を通過するいかなるHS含有量の多いガスをも燃焼して、水蒸気と他のガスを含むSO含有量の多いガスを得る工程、
(c)工程(b)からのSO含有量の多いガスと水蒸気を冷却して、水の流れを得る工程、および
(d)前記水の流れを反応塔に注入して、反応塔内で必要とされる冷却の一部を提供する工程、
を含むプロセスが提供される。
好ましくは、工程(a)からの反応器排ガスが、工程(b)において準化学量論的な量の酸素または空気とともに高い温度の燃焼領域で燃焼されて、少量の硫黄蒸気を含むSO含有量の多いガスを得る。準化学量論的な量とは、その反応器排ガス中のHS、炭化水素、有機硫黄化合物、COおよびHを完全に燃焼して、HO、SOおよびCOを生成するために化学量論的に必要な酸素量よりも少ない量を意味する。この特徴は、準化学量論的な量の酸素が、燃焼ガス中におけるSOの生成の回避または最小化に役立ち、それによってSO含有量の多いガスの冷却工程内と反応塔内の両方で腐蝕の心配がより少ないので、本発明のプロセスにおいて特に有利である。加えて、準化学量論的な量の酸素は、NOの生成の回避または最小化に役立つ。これは、次に続くSOの吸収工程を出るより良好な品質の排煙を達成するのに役立つ。最終的に、準化学量論的な量の酸素は、冷却されたSO含有量の多い燃焼ガス中に存在する自由酸素を無くし、またはその量を最小化するのに役立つ。このことは、SOの吸収装置内における有機溶剤の分解を回避または最小化するのに役立つ。
そのような高温段階、より低温で燃料豊富な燃焼段階、燃料欠乏燃焼段階を経て、酸化プロセスを完了することは、商業的な電力プラントと共に運転される炉における普通の操作である。もし炉の領域を出る前に燃焼ガス中の硫黄蒸気を酸化することが要求されれば、本発明のプロセスにおいて、それが実施され得る。ただし、本発明のプロセスでは、a)燃焼装置および燃焼制御がより簡単であり費用も少なくて済む、およびb)準化学量論的な量の酸素が冷却されたSO含有量の多い燃焼ガス中に存在する自由酸素を無くし、またはその量を最小化するのに役立つことから、単一の燃料豊富な燃焼操作のみを有することが好ましい。これは、SO吸収装置中の有機溶剤の分解を回避または最小にするのに役立つ。但し、以下に述べるように、燃料欠乏燃焼は、燃焼ガス中に生成した硫黄蒸気を有利に処理する手段がある場合にのみ、実施され得る。
「少量の硫黄」(minor amount of sulfur)とは、反応器排ガスが燃焼される際に生成されるSOに比して比較的少ない量の硫黄、好ましくはSO含有量の多いガス中の全硫黄の5%未満、より好ましくは2%未満を意味する。燃焼した反応器排ガス中に少量の硫黄を存在させることは、準化学量論的な量の酸素が利用されることを確実にするのに役立つ。燃焼のための酸素は、ほとんどの場合空気を使用することで準備される。
本発明の好ましい実施態様では、そのプロセスに、
(e)冷却された燃焼ガスからSOを除去して、硫黄化合物の含有量が低い排煙を得る工程、
が含まれる。
好ましくは本発明のプロセスにおいて、工程(e)がSO吸収装置内で実施され、そこでは溶剤中への吸収によって冷却された燃焼ガスからSOが除去されて、SO含有量の多い溶剤を得る。
また、本発明のプロセスにおいて、工程(a)で使用されるSOが、ガス状であって、少なくとも部分的にSO含有量の多い溶剤からのSOのストリッピングによって得られることが好ましい。この実施態様において、SO含有量の多いガスの冷却が、SO吸収装置のより下方の部分で実施される。
他の因子の中で、本発明は、発明者の概念に基づくものであり、また本発明の反応塔中(第1プロセス工程)の冷却液の一部として反応で生成した水性液体(すなわち硫黄のコロイド状水性懸濁物またはスラリー)を総合的に使用することを提供するように、HS燃焼工程からの湿ったSO含有量の多いガスの冷却、および燃焼中に生成した水と硫黄の凝縮を、本発明の統合されたプロセスで採用することを見出したことによるものである。さらには、SO吸収装置の前に湿ったSO含有量の多い燃焼ガスから水を凝縮させることによって、吸収装置内での親水性有機溶剤による水蒸気の吸収が最小にまたは防止され、さらに引き続いてSOストリッパー内で溶剤から水を放出させる必要性が最小になるか避けられる。
SO吸収装置の前に湿ったSO含有量の多い燃焼ガスから水を凝縮させるために、間接的な熱交換器を用いた通常の分縮器で、SO含有量の多いガスの冷却が実施されても良い。生成されるガス/液混合物について、そのガス流れがSO吸収装置に入る前にガスから水滴を分離するために、デミスター部を含んだガス/液分離器に通すことがさらに必要であろう。デミスター部付きのガス/液分離器は、SO吸収装置の底部に組み込まれることが可能で、さらに好ましくはチムニ−トレイ(chimney tray)の手段で溶剤部から分離されるであろう。そのことが、溶剤部中へのSO含有量の多いガスの流路を可能にし、溶剤が下方のガス/液分離部中に流れ込むのを阻止する。
好ましくは、水冷却としても知られている再循環する水の流れを使用して直接冷却によって、少なくとも部分的にSO含有量の多いガスの冷却が遂行される。本発明のプロセスでは、工程(d)において使用される再循環する水の流れが、工程(a)において生成される正味の水におおよそ等しいことが、特に好ましい。
本発明において、好ましくはSO含有量の多いガスの冷却がSO吸収装置の下方の部分に投入される水によって行われ、SO吸収装置の下方部で水と混合されることなく、SO含有量の多い溶剤がSO吸収装置の中間部から回収される。これは、冷却部分の頂部でのデミスターと、上記のように2つの部分を分離するチムニートレイを備えることによって達成される。従って、水の再循環は、図に模式的に示されるように、好ましくはSO吸収装置の底部における別の再循環ループである。デミスターとチムニートレイにより、再循環水はほとんどまたは全く溶剤を含まず、且つ再循環溶剤はほとんどまたは全く元素の硫黄を含まない。
本発明にプロセスでは、燃焼工程からのSO含有量の多いガスが冷却水中で直接接触して冷却されるか、または分縮器中で間接的な熱交換器によって冷却されるかにかかわらず、燃焼工程からのSO含有量の多いガス冷却される温度が、冷却水か周囲の空気の利用できる冷却媒体の温度によって制限されることは、注目されるべきである。SO含有量の多いガスは、通常、利用可能な冷却剤の約5℃〜10℃の温度範囲内に冷却され得る。そのアプローチ温度は、当業者によく知られた方法で経済的に最適化された根拠によって選択される。SO吸収装置の溶媒部に入るSO含有量の多いガスの通常の温度範囲は、25℃〜40℃であって、もし経済的に禁止されなければ、好ましくはより低温であろう。
本発明にプロセスでは、燃焼工程からのSO含有量の多いガスが冷却水中で直接接触して冷却されるか、または分縮器中で間接的な熱交換器によって冷却されるかにかかわらず、コロイド状の元素硫黄と硫黄系化合物類を含む希薄な水性溶液が生成されるだろうと言うことにも、注目されるべきである。このコロイド状の元素硫黄と硫黄系化合物類の水性混合物は、時々ワッケンローダー液(Wackenroder's liquid)と呼ばれる。ワッケンローダー反応は、コロイド状の硫黄とポリチオン酸を生成するための、水溶液中でのHSとSOの反応である。(ワッケンローダー反応については、ハック(Hackh)の「Chemical Dictionary」第4版、1969年、719頁を参照。ワッケンローダー液については、例えばヨスト(Yost)等の「Systematic Inorganic Chemistry」1946年、398−399頁参照。ヨスト等は、ワッケンローダー液が錯体であって、コロイド状の硫黄およびポリチオン酸含有の種々の硫黄系化合物類を含むと指摘している。)それ故、この実施態様では、凝縮した硫黄に加えて、水性溶液中の硫黄系化合物類の少なくともいくつかがポリチオン酸である。ワッケンローダー反応において生成されたポリチオン酸を含めて、種々の硫黄系化合物類は、その反応が水性溶液中で生じるときに生成するHSとSO間の全体の反応における中間体であることに、注目されるべきである。本発明において好ましく用いられる有機溶剤中で、これらの中間体は検出されない。すなわち、そのいずれもが生成しないか、または非常に早く反応し、完全に反応して元素の硫黄と水になる。さらに、反応生成液での水の含有量が10重量%を超えないように、少量のワッケンローダー液が大量の好ましい溶剤と混合される場合には、ポリチオン酸が完全に反応して素早く元素硫黄となり、溶融したコロイド状硫黄粒子になり、そして溶剤に溶けるか、別の液相を形成する。
他のプロセスでは、ワッケンローダー液の生成を避けることが一般的に望ましく、上記に議論されるように、そのような生成を避けるための工程が、従来技術の硫黄回収プロセスにおいて一般に取られている。
他の因子の中で、本発明は、発明者の概念に基づくものであって、また一つの実施態様における本発明の統合されたプロセスが、HSの燃焼工程からのSO含有量の多いガス中への直接冷却水の使用を有利に具体化し、本発明の反応塔での工程において結果的に生成する水性液(例えばワッケンローダー液)の総合的な使用を提供することを見出したことによるものである。さらには、その生成するワッケンローダー液が硫黄に加えて硫黄系化合物類を含み、これらの硫黄系化合物類が本発明の反応塔中で硫黄に変換される。さらに、そのワッケンローダー液が、好ましくは反応塔中で冷却の一部を提供するために使用される。
本発明において好ましくは、コロイド状硫黄と硫黄系化合物類の量が、水性液体全体の少なくとも0.5重量%(硫黄として計算)である。さらに好ましくは、本発明のプロセスで生成されるワッケンローダー液中のコロイド状硫黄と硫黄系化合物類の量が、水性液体全体の少なくとも1重量%(硫黄として計算)、最も好ましくは2〜4重量%(硫黄として計算)である。
本発明の好ましい実施態様によれば、SO吸収装置の上方部に投入されるSOの希薄な溶剤を使用することにより、SO含有量の多いガスからSOが除去され、SO吸収装置の中間部分からSO含有量の多い溶媒が除去される。本発明のプロセスにおいて好ましくは、SO含有量の多い溶媒がSOストリッパー中でSOを放出され、得られるSOがHSとの反応のための工程(a)に供給される。
本発明の好ましい実施態様によれば、第2の水性流れ(上記されたワッケンローダー液からの別の流れ)が、反応塔の上方部における1箇所以上の位置(例えば図に模式的に示されるように)で注入されて、反応塔に冷却を提供し、溶剤蒸気の回収と未反応SOの回収を助ける。
本発明においても採用されて良い一つのタイプのプロセスである、出願人の前の特許出願WO99/12849で記載されるタイプの硫黄回収プロセスでは、気体状の硫化水素(HS)が、有機液体の存在下で気体状の二酸化硫黄(SO)と反応する。そこでは、次の反応が生ずる。
2HS(気)+SO(気)→3S(液)+2HO(気) (1)
本発明のためのSO含有量の多いガスの入手源は、工業的なサワーガスからHSを除去する通常の吸収装置/ストリッピング装置であっても良く、または直接そのようなガスを生成する工業的な操作であっても良い。通常、HS含有量の多いガス中のHS濃度が高ければ高いほど良いが、20容量%またはさらに低いHSを含むガスが、本発明の方法によって処理され得る。
ここで文献として含められている出願人の国際出願にも記載されるタイプの溶剤は、好ましくは水と相溶性であり、低い揮発性を有し、両方の反応体の比較的良好な溶剤であって、その反応の触媒として機能するものであり、液状硫黄が限定された低い溶解性を有するものである。低い揮発性とは、150℃以上、好ましくは180℃以上の標準沸点を意味する。比較的良好な溶剤とは、両方の反応体の溶解度が120℃でそれらの各々の水中での溶解度を少なくとも10倍超えるものである。低い硫黄溶解性とは、120℃の溶剤中で、10重量%未満の硫黄、好ましくはより低い硫黄を言う。反応塔のための好ましい溶剤は、トリエチレングリコールのメチルエーテル、トリエチレングリコールのジメチルエーテル、およびポリエチレングリコールのジメチルエーテルのようなポリエチレングリコールエーテルを含む。ジエチレングリコールのメチルエーテルは、本発明のプロセスにおける反応塔中での使用に特に好ましい。反応塔で使用される溶剤は、硫黄を生成するためのHSのSOとの反応の触媒であっても良い。ただし、本発明の好ましい実施態様によれば、硫黄を生成するためのHSのSOとの反応を触媒または促進するために、触媒が溶剤に添加される。好ましい触媒は、ピリジン、イソキノリンまたは3−メチルピリジンのような環窒素に隣接した炭素に結合された部分のないN−置換芳香環化合物を含む。化合物3−ヒドロキシメチルピリジンは、本発明の反応塔で使用される特に好ましい触媒である。
ガス吸収で使用されるものに似た充填塔がその一例である反応器においては、硫黄の融点より高温で操作することが望まれる。反応するガスは、有機液体の流れと並行して流れる。反応器の好ましい例は、反応するガスが有機液体の流れと並行してまたは逆方向に流れても良い棚段塔である。いずれかのタイプの反応器で生成される硫黄は、有機液体と並行して流れる別の液体相を形成する。
本発明において、好ましくは燃料の少し多い状態で炉が運転され、そして冷却操作(すなわち分縮器)が、燃焼ガス中における大量の水の凝縮に供するが、一方では吸収装置の溶剤中に集まる硫黄の問題を避ける。その冷却操作は、通常の熱交換器または直接接触する水の流れのいずれを採用しても良い。さらに、本発明は、燃焼ガスを冷却して生成される凝縮水を反応塔中での冷却水として使用する。
本発明のプロセスの実施態様が、図1に示される。SO吸収装置の底部において、冷却部が模式的に示されている。好ましくは、水がその冷却部中で循環される。冷却部の底部において、その水がポンプで適当な熱交換器を通されて、冷却され、その大部分が冷却部の頂部に戻される。酸性ガスの燃焼によって生成される正味量の水は、その冷却−循環系から除去されねばならない。好ましくは、炉または燃焼の工程が、次のようになる化学量論的な要求に大体等しいO/燃料比で運転される。すなわち、a)少なくとも95%、好ましくは約98%〜99%のHSをSO+HOに変換し;b)少なくとも0.1%、好ましくは5%以下、最も好ましくは約1%〜2%のHSをS+HOに変換し;およびc)実質上全ての有機硫黄化合物をSO+CO+HOに変換し、そして実質上全ての炭化水素と他の燃焼性物をCO+HOに変換する。好ましくは、すす、CO、COS、CSまたはHのいかなる相当量の生成をも防ぐために、本発明のプロセスにおける燃焼ガスのSO含有量が充分に高く、SOまたはNOのいかなる相当量の生成をも防ぐために、S含有量が充分に高い。(「相当量」(substantial)の語は、前述の背景および本明細書のどこかにおける相対的な用語ではあるが、それは0.5重量%未満、好ましくは0.1%未満、そして最も好ましくは100ppm未満を意味する。)この燃焼ガスの組成は、約1/3のHSのみがSOに変換されていた従来のクラウス炉における燃焼ガスよりも現実により著しく酸化する。後者の場合には、そのガスが現実に非常に減少しているので、すす、CO、COS、CSおよびHの生成については、非常に有利である。
標準的な酸性ガスと共に、その燃焼ガスが冷却されるとき、Sの水に対する比が約2%〜4%である。そのようなスラリーは、硫黄粒子がコロイドの次元の大きさであって、パイプおよび塔壁に付着する傾向が無いので、容易にポンプ輸送される。実際には、本発明のプロセスにおける冷却システムの操作に伴う機械的または化学的な問題を生じることなく、燃焼されて硫黄蒸気を生成するHSの部分が二つ以上の要因によって変えられることが可能である。冷却温度において、元素状の硫黄が、燃焼ガスから完全に除去され得るように、本質的に非揮発性である。燃焼ガスから凝縮される水の量は、上述の反応塔内に冷却を提供するのに必要な量の大体1/3を形成する。
燃焼ガスが炉に続く排熱ボイラーを通過して流れるので、ガス相における反応(1)の逆反応によって、少量の硫黄がHSに逆変換される。冷却部において、このHSがSOおよび水と反応して、スルホキシ酸の非常に希薄な溶液を生成する。それは時々、スルホン酸と呼ばれ、ワッケンローダー液として技術文献において知られるコロイド状硫黄と混合される。この混合物は、通常、困難な処理問題を呈する。ただし、本発明のプロセスでは、冷却液が反応塔内において、反応(1)からの熱を吸収するための冷却水の一部として、その反応塔を通過して流れる溶剤流れ中に注入される。この冷却液の量は、反応塔を通過して流れる溶剤の容量に比べて小さく、その溶剤は水と相溶性である。注入については、コロイド状の硫黄が溶剤と混合し、その溶剤に溶解される。すなわち、スルホキシ酸がその溶剤と混合して、塔内での反応系の一部に成り、そして上記のように水が蒸発する。
一般に、ガスの流れを冷却するために分縮器を使用することが新規ではないことに、注目すべきである。しかしながら、好ましい実施態様において、本発明は、分縮器(そこではHSとSOが反応する間に水と硫黄蒸気が凝縮する)を、反応で生成した水性混合物の統合されたプルセス内での特別な使用と組合せることを含む。すなわち、その統合されたプルセスは、冷却操作からの正味の水性流出液が無いように、反応で生成した水性混合物を本発明の反応塔中に注入することを含んでいる。
本発明のプロセスで使用される反応器は、好ましくは反応塔である。「塔」(column)の語は、反応容器が好ましくは分別蒸留またはガス吸収で使用されるタイプの塔を意味するために使用される。分別蒸留およびガス吸収は良く知られた技術であって、そのような塔の基本的な形式は良く知られた、棚段、充填剤、または材料のベール(bales)を用いた細長の容器である。その棚が、水抜き穴型棚または泡鐘型棚であり得る。内部を無視して、その好ましい実施態様における基本概念は、下方に流れる液体と上方への蒸気とで交流の流れを有することである。流入するガス混合物中のある成分が上から下降する溶剤によって吸収されて、吸収が吸収塔内で生じる。本発明の好ましい反応塔において、液状溶剤が下方に流れ、HSとSOを含むガスが上方に流れる。HSとSOの一部が有機溶剤に溶解され、その液相中でHSがSOと反応して、硫黄と水蒸気を生成する。SOに対して化学量論的な量より多いHSが使用されるので、反応塔を出るガスは未反応のHSをまだ含んでおり、そのガスはHS含有量の多い排ガスと呼ばれる。
「HS含有量の多い排ガス」(H2O-rich off-gas)の語は、ここでは反応塔の塔頂を出るガスのためのみならず、反応塔全体の系を通過して炉中に入るガス流れをたどるためにも使用される。その全体の系は、本発明において好ましくは、反応塔のために還流凝縮液を生成するための冷却工程を含む(還流は、ガス吸収および分別蒸留に共通するもう一つの側面である)。
反応塔におけるSOのHSとの反応について再度言及すると、好ましくは、液状硫黄が塔を出る前にHSを放出されるように、HS含有流れの入口よりも1段または2段下で、SOの少なくとも一部が塔に流入する。その塔の底部では、2つの液がデカンテーションによって分離されて、有機液体が塔の頂部に再循環され、液状硫黄がそのプロセスの生成物を形成する。反応塔および液体が通過する管の壁は、好ましくは、固体硫黄の析出を防ぐために、120℃〜150℃の範囲、好ましくは125℃〜140℃の温度に維持するために必要なように加熱される。
反応器の内側の温度は、好ましくは、120℃〜150℃の範囲、より好ましくは125℃〜140℃の温度に維持される。好ましくは、その温度は、塔内の1個所以上で水の注入によって維持される。その水の蒸発が反応熱の大部分を吸収する。尚、反応(1)によって発生されるエネルギーは、HO蒸発のモル熱の約3.4倍である。好ましくは、開始前にその系を加熱することに加えて、操作中に反応熱の一部を除去するために、溶剤ポンプ周りのラインに熱交換器が使用される。反応塔は、好ましくは、HSストリッパーと名目上等しい圧力、すなわち1.5〜3絶対気圧程度の圧力で操作される。ただし、反応圧は、その範囲に限定されず、通常の装置を使用する場合、5気圧まで高くなり得る。圧力が高いほど、2ガス間の反応が速い。
本発明のプロセスでは、好ましくは、反応塔へのHS含有量の多いガスの流入部より上の全ての点で、HSがSOに対して過剰であり、好ましくは溶剤蒸気を回収するためにスクラッビング部を通過した後に、また好ましくは水蒸気を凝縮するための冷却部の後で、その反応で不活性な全ての共吸収成分と共に未反応のHSが塔を出る。反応塔の溶剤部を出るガス中のいかなるSOも、水−スクラッビング部内で反応(1)により非常に希薄なワッケンローダー液(上記した)を生成して、HSと素早く反応する。そのスクラッビング部を出る水性混合物は、冷却液の一部として反応塔へ注入により戻される。凝縮液は、サワー−水ストリッパーに送られて、そこで溶解されたHSを除去されて、プロセスの生成物に成る。
図1は、単純化されたプロセスフローのダイアグラムであって、本発明のプロセスの一つの実施態様の主要な構成要素と一般的な操作条件を示す。図1は、液体流が下方に流れ、気体が上昇する、気体と液体の交流流れを用いた反応塔の使用を示す。その交流流れの塔は、ガス吸収塔に使用されるような充填物またはより好ましくは棚段を使用し得る。記載を容易にするために、装置の細目は三桁の数字を付与され、各流れは一桁または二桁の数字が付与される。ポンプおよび熱交換器を通過するような流れについて、その組成に変化がない限り、同じ番号を維持する。以下の記載では、流れを指す番号が()間にあり、装置を指す番号が()なしである。
図1において、通常、吸収装置/ストリッパーの操作(図示されず)で工業的なサワーガスから回収された流れであるHS含有量の多いガスの流れ(1)が、システムに入る。流れ(1)の大部分が、流れ(2)を経て反応塔101に送られる。流れ(1)の少量部分が、流れ(6)を経て、反応塔101を迂回する。流れ(6)が、好ましくは流れ(1)の30%以下、より好ましくは流れ(1)の20%以下、最も好ましくは流れ(1)の15%以下である。反応塔101に供給されるSO含有量の多い流れが、流れ(24)である。流れ(24)の源が、SOストリッパー100であって、その操作が以下に記載される。好ましくは、SO含有量の多い流れの少なくとも一部(24A)が、HS含有量の多い流れ(1)と同じレベルで反応塔101に入り、一方SO含有量の多い流れの少量部分(24B)が、HS含有量の多い流れ(1)よりも1段または2段低く反応塔101に入り、それらが反応塔101から出る前に、下降する硫黄と溶剤の流れから溶解されたHSを放出および反応するのに供する。反応塔101に供給される溶剤の流れが、流れ(36)であって、反応塔101の底部で硫黄流れ(60)からデカンテーションの処理がなされている。流れ(24B)中を流れるSO含有量の多い流れの一部分を調整することによって、少量のSOのみが溶剤流れ(36)と硫黄流れ(60)中に存在する。通常の操作の間に、溶剤流れ(36)が、ポンプ120によって熱交換器260を通されて、約120℃の温度に冷却される。運転の開始前に溶剤を予備加熱するために、そのシステムの始動の間に、流れが熱交換器260に供給される。
溶剤流れ(36)が、以下に記載する水−洗浄部よりも下の、反応塔101の頂部の近傍に入る。2つのガス状反応体流れ(2)および(24)が、反応塔101の底部の近傍で混合し、その反応体が溶剤相によって吸収され、溶剤相中で反応して、水蒸気と元素状硫黄の第2の液体相を形成する。加えて、望ましい温度範囲が維持されるように、冷却水が、反応塔101に添った種々の場所で溶剤中に注入され、そして逆に溶剤から蒸発する。反応塔101の底部で、液体流れが液/液分離部に流入する。液体硫黄がその部分の底に速やかにおさまる。二つの液体がデカンテーションの処理に付される。すなわち、硫黄がそのプロセスの一つの生成物流れ(60)であり、ポンプ(110)を介して除去され、一方、溶剤流れ(36)が上記のようにポンプ120へ流れる。
溶剤蒸気を除去し、残留するSOを反応させて、上記のように冷却液を提供するために、反応塔101の頂部において、ガス流れ(5)が水性流れ(21)でスクラッビング処理される。ガス流れ(5)が熱交換器240に入るときに、それが溶剤蒸気と残留SOの両方を含まないように、上記のように、HSとSOが水中で非常に速やかに反応して、コロイド状の硫黄と種々のスルホキシ酸を生成する。大部分の水が流れ(5)から凝縮されて、サワー水性流れ(22)に分離される。尚、サワー水性流れ(22)は、流れ(20)と流れ(21)に分割される。溶解されたHSが、サワー水ストリッパー102で流れ(20)から取り除かれ、流れ(20)がプロセスからの純水生成物になる。非常に少量の流れ(5A)であるストリッパー102からの排ガスは、熱交換器240へ流れる反応器排ガス流れ(5)と混合される。スクラッビング処理する水流れ(21)が流れ(22)から分離されて、上記のように反応塔101の頂部におけるスクラッビング部に供給される。スクラッビング部を出るスクラッビング液が、ポンプ(115)とライン(21A)を介して運ばれて、上記のように反応塔101に添って種々の場所で溶剤中に注入される。
熱交換器240からの冷却されたHS含有量の多いガス流れ(5)が、反応器迂回路ガス流れ(6)と混合し、炉104へのHS含有量の多い供給流れ(7)になる。炉104への空気流れ(8、9)が、ブロワー140によって提供される。好ましくは、約98%〜99%のHSをSO+HOに変換し、好ましくは約1%〜2%のHSをS+HOに変換し、実質上全ての有機硫黄化合物をSO+CO+HOに変換し、そして実質上全ての炭化水素と他の燃焼性物をCO+HOに変換するために必要な化学量論的な量に大体等しいO/燃料比で、その炉が運転される。本発明のプロセスにおける燃焼ガスのSO含有量が、好ましくは、すす、CO、COS、CSまたはHのいかなる相当量の生成をも防ぐのに十分に高く、一方S含有量が、SOまたはNOのいかなる相当量の生成をも防ぐのに十分に高い。
燃焼ガスが炉104に続く排熱ボイラーを通過し冷却されるので、少量の硫黄が気相における反応(1)の逆反応によってHSに逆変換される。約150℃の温度であるガス流れ(10)は、次いでSO吸収装置103の底部における冷却部に入る。その冷却部において、流れ(10)が周囲の温度近くに冷却され、そして燃焼で生成した硫黄蒸気と大部分の水蒸気が冷却流れ(31A、234)によって凝縮される。冷却流れ(31A)によって吸収された熱が、熱交換器230中で除去される。流れ(10)中のHSが冷却操作においてSOおよび水と反応して、スルホキシ酸の非常に薄い溶液を生成する。コロイド状硫黄と混合されたその溶液は、「ワッケンローダー液」として文献で知られている。冷却操作において凝縮した正味の物質が、流れ(31)中でSO吸収装置103の冷却部を出て、反応塔101に供給される冷却液の一部になる。冷却されたSO含有量の多いガスがSO吸収装置103中で冷却された溶剤流れ(35)に対して交流的に流れ、SOが吸収されて、SO含有量の多い溶剤流れ(32)と生成する。冷却された溶剤流れ(35、30)、冷却されたSO含有量の多い流れ(10)およびSO吸収装置103の高さの相対的な関係は、SO吸収装置103を出る排煙流れ(11)が、周囲空気質の標準、通常100ppm以下のSOに適合するようなものである。少量の水流れ(24)が、SO吸収装置103の頂部で排煙からの溶剤蒸気を洗浄する。流れ(32)がSOの希薄な溶剤流れ(34)によって熱交換器210中で加熱され、ポンプ(125)を介して、SOストリッパー100の方へ流れる。
SOストリッパー100中で、SO含有量の多い溶剤流れが、リボイラー200中で生成されたストリッピング蒸気に対して交流的に流れる。その蒸気の主要部分が、ちょうど程よい揮発性の溶剤から沸騰した水、および塔の頂部で還流流れ(23)として添加された水からなる。還流流れ(23)は、SOストリッパー100の頂部を出るSO含有量の多いガス流れ(24)から溶剤蒸気をスクラッビングする目的にも供する。SO含有量の多いガス流れ(24)が、次いで凝縮器205を通過し、そこで水含有量の主要な部分が凝縮して流れ(23)を形成する。SO含有量の多い溶剤流れ(32)が、通常希薄溶剤流れ(34)よりも幾分多い水を含有する。この過剰な水は、流れ(23A)中で反応塔101に送られ、冷却液として働く。高温で希薄な溶剤流れ(34)が、SOストリッパーの底部を出て、ポンプ105でSO吸収装置103へ戻され、そのプロセス内で熱交換器210および220によって冷却される。
図1を参照して、流れ(1)が、1時間当り222キロモルのHS、107キロモルのCO、0.7キロモルのCHおよび0.3キロモルのHOの流れを有する。液体硫黄の1日当りの生成量が、170トン(1トン=1000kg)である。反応塔101へ供給されるHS含有量の多い流れ(2)が、流れ(1)の全流れを成す。流れ(24)が、反応塔101に73.8キロモル/時のSOを供給する。反応塔101が、泡鐘型ガス吸収塔における段に似た12理論段からなる。反応塔101を通過する溶剤流れ(36)が、350キロモル/時である。その溶剤が、ジエチレングリコールメチルエーテルである。反応塔101へのHS含有量の多い流れの供給段において、約54%のSOが反応する。最上段において、99.7%である全体に対して約0.6%のSOが反応し、74.4キロモル/時のHSが反応器の排ガス流れ(5)中に残る。全冷却液流れ(31)+(22)が、115キロモル/時のHO、31キロモル/時の溶剤および1.4キロモル/時の硫黄を含む。凝縮器250が、その反応器排ガスから350キロモル/時のHOを分離する。そのうちの約150キロモル/時が流れ(21)を介して反応塔101の塔頂におけるスクラッビング部へ供給され、約200キロモル/時がサワー水ストリッパー102を通過してそのプロセスの製品の流れ(20)になる。
炉104への空気流れ(9)が、424.7キロモル/時のN、112.5キロモル/時のOおよび9.4キロモル/時のHO(相対湿度を50%と仮定)を含む。その断熱火炎温度が、約1400℃(2560°F)である。硫黄蒸気の量が0.75キロモル/時であり、燃焼ガス中にはCO、COS、CSまたはHが無い。燃焼ガス流れ(10)が、空気中の窒素に加えて73.8キロモル/時のSO、108キロモル/時のCOおよび94.5キロモル/時のHOも含む。
冷却流れ(31A)が、2500キロモル/時のHOおよび31キロモル/時のSを含み、正味の冷却液流れ(31)が61キロモル/時のHOおよび0.75キロモル/時のSを含む。SO吸収装置103を通る溶剤の流れは、750キロモル/時である。SO吸収装置103が、冷却部として6理論段、および溶剤部として12理論段を有する。SOの希薄な溶剤流れ(34)がジエチレングリコールメチルエーテルであり、約4重量%の水を含む。SO吸収装置103からの排煙流れ(11)が、0.044キロモル/時(80ppmv)のSOを含む。
SOストリッパー100が、ストリッピング部として12理論段、および還流部として溶剤供給段の上に2理論段を有する。リボイラーからの蒸気流れが、230キロモル/時のHOおよび20キロモル/時の溶剤である。希薄な溶剤中のSO量が、0.0022キロモル/時であり、流れ(33)に入る量の0.003%である。還流の流れ(23)が93キロモル/時のHOである。
本発明のプロセスの実施態様を表すフローシートである。

Claims (25)

  1. S含有量の多いガスからHSを除去して硫黄を生成するためのプロセスであって、
    (a)該HS含有量の多いガスからのHSを反応器内でSOと反応させて、硫黄およびHSとHOを含む反応器排ガスを生成する工程、
    (b)該反応器排ガスを燃焼して、SO、水蒸気および硫黄蒸気を含む燃焼ガスを生成する工程、
    (c)工程(b)からの該燃焼ガスを冷却して、水蒸気および硫黄蒸気を凝縮し、硫黄を含む水性流れを生成する工程、および
    (d)工程(c)からの該水性流れを該反応器に流入させて、工程(a)の該反応のための冷却を提供する工程、
    を含むプロセス。
  2. 工程(c)からの該水性流れが主として水を含む、請求項1に記載のプロセス。
  3. 該燃焼ガスの該冷却が直接的な水冷却で遂行される、請求項1に記載のプロセス。
  4. 該燃焼ガスの該冷却が冷却媒体との間接的な熱交換によって遂行される、請求項1に記載のプロセス。
  5. (e)該冷却された燃焼ガスからSOを除去して、硫黄化合物の含有量が低い排煙を得る工程、
    を更に含む、請求項1に記載のプロセス。
  6. 工程(e)がSO吸収装置内で実施され、そこでは溶剤中への吸収によって該冷却された燃焼ガスからSOが除去され、SO含有量の多い溶剤を得る、請求項5に記載のプロセス。
  7. 工程(a)で使用されるSOが、少なくとも部分的に、該SO含有量の多い溶剤からのSOのストリッピングによって得られる、請求項6に記載のプロセス。
  8. 工程(c)の該冷却が、該SO吸収装置の下方部において実施される、請求項7に記載のプロセス。
  9. 工程(c)の該冷却が直接的な水冷却で遂行される、請求項8に記載のプロセス。
  10. 工程(a)が溶剤の存在下で行われ、該反応器を出る前の該反応器排ガスが第2の水性流れと接触して溶剤蒸気を回収し、該第2の水性流れ中に含まれる該水の存在下で未反応のSOが該反応器排ガス中のHSと反応して、主として水から成り懸濁化された硫黄を含む第3の水性流れを生成し、さらに該第3の水性流れが該反応器に投入されて、工程(a)の該反応のための冷却を提供する、請求項1に記載のプロセス。
  11. 工程(c)からの該水性流れ中の該硫黄量が0.1〜10重量%である、請求項1に記載のプロセス。
  12. 該SO吸収装置の上方部に投入されるSO含有量の希薄な溶剤を使用することによってSOが該燃焼ガスから除去され、SO含有量の多い溶剤が該SO吸収装置の中間部から除去される、請求項に記載のプロセス。
  13. S含有量の多いガスからHSを除去するためのプロセスであって、そこでは該HS含有量の多いガスが有機液体の存在下の反応器内でSOと反応して硫黄を生成し、さらにHSが燃焼されて、SO、水蒸気および気体状硫黄を含む燃焼ガスを生成し、さらにSOが該HS含有量の多いガスとさらに反応するものであり、
    (a)該燃焼ガスを冷却して、水蒸気と硫黄蒸気を凝縮し、さらに主として水から成り懸濁化された硫黄を含む水性流れを生成する工程、および
    (b)該反応器中に前記水性流れを投入して、該HS含有量の多いガスと該SO間の該反応のための冷却を提供する工程、
    を含むプロセス。
  14. 該燃焼ガスの該冷却が、直接的な水冷却によって遂行される、請求項13に記載のプロセス。
  15. 該燃焼ガスの該冷却が、冷却媒体との間接的な熱交換によって遂行される、請求項13に記載のプロセス。
  16. (c)該冷却された燃焼ガスからSOを除去して、100ppm以下のSOを含有する排煙を得る工程、
    をさらに含む、請求項13に記載のプロセス。
  17. 工程(c)が、上方の部分および下方の部分を有するSO吸収装置において実施され、そこでは溶剤中への吸収によって該冷却された燃焼ガスからSOが除去されて、SO含有量の多い溶剤を得る、請求項16に記載のプロセス。
  18. 該HS含有量の多いガスと反応されるSOが、少なくとも部分的に、該SO含有量の多い溶剤からのSOのストリッピングによって得られる、請求項17に記載のプロセス。
  19. 該燃焼ガスの該冷却が、該SO吸収装置の該下方の部分において実施される、請求項17に記載のプロセス。
  20. 該燃焼ガスの該冷却が、直接的な水冷却によって遂行される、請求項19に記載のプロセス。
  21. 該HS含有量の多いガスと該SOの間の該反応が溶剤の存在下で行われて反応器排ガスを生成し、該反応器を出る前の該反応器排ガスが第2の水性流れと接触して溶剤蒸気を回収し、該第2の水性流れ中に含まれる該水の存在下で未反応のSOが該反応器排ガス中のHSと反応して、主として水から成り懸濁化された硫黄を含む第3の水性流れを生成し、さらに該第3の水性流れが該反応器に投入されて、該HS含有量の多いガスの該SOとの該反応のための冷却を提供する、請求項13に記載のプロセス。
  22. 該水性流れ中の該硫黄量が0.1〜10重量%である、請求項13に記載のプロセス。
  23. 該SO吸収装置の上方の部分に投入されるSO含有量の希薄な溶剤を使用することによってSOが該燃焼ガスから除去され、SO含有量の多い溶剤が該SO吸収装置の中間部から除去される、請求項17に記載のプロセス。
  24. S含有量の多いガスからHSを除去して硫黄を生成するためのプロセスであって、該HS含有量の多いガスとSO含有量の多いガスを供給して、それらの反応に触媒として機能する溶剤の存在下の反応塔中で該HSが化学量論的に過剰であって、液状の硫黄と水蒸気を形成する工程;但しそこでは、第1の水性流れが該反応塔の一箇所以上の位置で注入されて、水の蒸発で反応熱の一部を吸収し;さらにそこでは該HS含有量の多い排ガスが該反応塔の上方の部分において第2の水性流れでスクラッビングされて、溶剤蒸気と未反応のSOを回収し、次いで冷却されて水を凝縮する;該HS含有量の多い排ガスを燃焼して、該反応塔に供給されるSOを生成する工程;吸収装置内で該燃焼ガスをSO吸収剤と接触させることによって該燃焼ガスからSOを吸収して、SO含有量の多い吸収剤を得る工程、および該SO含有量の多い吸収剤からSOを放出させてSO含有量の多いガスを得る工程を含み、さらに、
    (a)実質上全ての水素がHOに変換され、そして該硫黄の少なくとも90%がSOに変換されるが、硫黄の少なくとも0.1%が硫黄蒸気になるように、炉内で該冷却されたHS含有量の多い排ガスをある量のO含有量の多いガスで燃焼する工程、
    (b)冷却された水と直接接触させて工程(a)からの該SO含有量の多いガスを冷却して、固体硫黄を含む水性スラリーを生成する工程、
    (c)該SO含有量の多いガスをSO吸収剤と接触させることによってSO吸収装置内で該冷却された該ガスからSOを吸収して、SO含有量の多い吸収剤を得る工程、
    (d)該SO含有量の多い吸収剤からSOを放出させて、SO含有量の多いガスを得る工程、および
    (e)該反応塔の一箇所以上の位置で注入された該第1の水性流れの一部として、工程(b)からの水中に懸濁した固体硫黄の該スラリーを使用して、蒸発によって該反応熱の一部を吸収する工程、
    を含むプロセス。
  25. S含有量の多いガスからHSを除去して硫黄を生成するためのプロセスであって、
    (a)該HS含有量の多いガスからのHSを有機液体の存在下の反応器内でSOと反応させて、硫黄およびHSとHOを含む反応器排ガスを生成する工程、
    (b)該反応器排ガスを燃焼して、SOおよび水蒸気を含む燃焼ガスを生成する工程、
    (c)工程(b)からの該燃焼ガスを冷却して、水蒸気を凝縮し、水性流れを生成する工程、
    (d)該冷却された燃焼ガスからSOを回収する工程、
    (e)工程(d)からのSOを工程(a)のSOガスとして該反応器に流入する工程、および
    (f)工程(c)からの該水性流れを該反応器に流入させて、工程(a)の該反応のための冷却を提供する工程、
    を含むプロセス。
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