JP2007531889A - シャフト用のエンコーダおよびこのようなエンコーダを備えたデバイスならびにその製造方法 - Google Patents

シャフト用のエンコーダおよびこのようなエンコーダを備えたデバイスならびにその製造方法 Download PDF

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Abstract

本発明は、可動シャフトのための変位エンコーダに関するものであって、シャフト(3)上に取り付けられるスリーブ(2)と、磁化可能なポリマーから形成されているとともにスリーブに対して取り付けられたエンコーダ部材(4)と、を具備してなり、エンコーダ部材が、少なくとも1つの分極マークが設けられたエンコードゾーン(6)を備えている。エンコーダ部材のエンコードゾーンが、磁化可能なポリマーの表面と比較してより大きな耐摩耗性を有した表面特性を示すポリマーから形成された保護層(10)によって被覆されている。本発明は、また、そのようなエンコーダを備えたデバイスや、そのようなエンコーダを製造するための方法に関するものである。

Description

本発明は、可動シャフト用の変位エンコーダに関するものであり、より詳細には、シャフト上に取り付けられるスリーブと、磁化可能なポリマーから形成されているとともにスリーブに対して取り付けられたエンコーダ部材と、を具備してなり、エンコーダ部材が、少なくとも1つの分極マークが設けられたエンコードゾーンを備えているような、エンコーダに関するものである。
多数の応用において、特に、ホイールシャフトや、ギアボックスからの出力シャフトや、内燃エンジンのクランクシャフト、に関し、回転シャフトには、瞬時的な回転速度および/または角度位置および/または回転方向を測定し得るよう、角度変位エンコードデバイスが設置される。
エンコード機能は、1つまたは複数の分極磁気マークによって実施することができる。この場合、磁気マークは、有利には、磁化可能なポリマーすなわちエラストマータイプのポリマーや、結合機能を有しておりかつ例えばフェライト粉末といったような磁性粒子を高濃度で含有しているような他の任意の物質、を使用して構成される。より詳細には、そのような磁化可能なポリマーは、成型によって様々な形状に加工し得るとともに、支持体に対してのそれらの固定は、直接的な固着によって行うことができる。
しかしながら、このタイプのエンコーダは、ある種の過酷な応用においては、問題点を有していることが判明している。すなわち、エンコーダの寿命が、低減されることである。
本発明者らは、この欠点が、磁化可能なポリマーの脆性に関連していることを見出した。より詳細には、磁性粒子が高濃度で含有されていることのために、これらポリマーは、比較的砕けやすい。その結果、角度エンコーダが特に例えばダストや砂といったような摩耗粒子に対して曝されるようなタイプの応用においては、磁化可能なポリマーの破砕が起こる。これにより、磁気信号が、角度エンコーダに対向して配置された磁気センサによってもはや検出し得ないようなような小さな値へと、低減してしまう。
また、シャフトが直線的な移動を行っているような例えば前後進移動を行っているようなある種の応用においては、磁化可能なポリマーから形成されていてシャフトの直線的移動の位置または速度を測定し得る直線的変位エンコーダに関して、摩耗を引き起こすことができる。なお、本出願人の知る限りにおいては、本出願に関連性を有する先行技術文献は存在しない。
本発明の目的は、磁化可能なポリマーから形成されたエンコーダ部材を備えている変位エンコーダであるとともに経時的に磁気信号を実質的に低減させることなく過酷な環境下において使用し得るエンコーダを提案することによって、上記欠点を軽減することである。
したがって、本発明の主題は、上述したタイプの角度変位または直線変位に関する変位エンコーダであって、エンコーダ部材のうち、少なくともエンコードゾーンが、磁化可能なポリマーの表面と比較してより大きな耐摩耗性を有した表面特性を示すポリマーから形成された保護層によって被覆されていることを特徴としている。
この保護層の耐性のおかげで、磁化可能なポリマーは、もはや、エンコーダ部材の外部に存在する摩耗性粒子によって攻撃されることがない。したがって、磁化可能なポリマーは、ホイールシャフトの角度位置のエンコードに際して特に好適なものとすることができる。これにより、車両のアンチロックブレーキシステム機能(ABS)を構成したり、あるいは、エンコーダが機械的に過酷な環境に曝されるような他の任意の用途に供したり、することができる。
本発明の好ましい実施形態においては、さらに、以下の中の1つまたは複数の構成を有することができる。
−保護層を、PTFEから形成する構成。この構成は、表面の摩耗耐性に加えて、非粘着性という利点を示す。これにより、エンコーダ部材上へのダストの蓄積を回避することができる。
−エンコーダ部材を、エラストフェライトから形成する構成。この構成は、金属とPTFEとの双方に対して直接的に固着し得るという利点を有している。
−保護層を、エンコーダ部材に対して直接的に固着する構成。これにより、製造を単純化することができる。
−保護層と一体的に形成された環状リップを、シャフトを囲んでいる固定ケーシングに対して接触させる構成。これにより、エンコーダは、さらに、動的な密封機能を有することができる。
−エンコーダ部材を、シャフトに関して径方向に延在している少なくとも1つの環状表面を備えるものとし、さらに、この環状表面上に、エンコードゾーンを形成し、さらに、保護層によって、エンコーダ部材の環状表面を被覆する構成。
−保護層および環状リップを、実質的にフラットな環状体によって形成する構成。
−保護層を、エンコーダ部材上にオーバーモールドする構成。
本発明は、また、回転シャフトと変位エンコーダとを具備してなるデバイスに関するものであって、変位エンコーダが、シャフトに対して回転可能に取り付けられるスリーブと、磁化可能なポリマーから形成されているとともにスリーブに対して取り付けられたエンコーダ部材と、を備えてなり、エンコーダ部材が、少なくとも1つの分極マークが設けられたエンコードゾーンを備えていて、角度変位をエンコードし得るよう構成され、このようなデバイスにおいて、エンコーダ部材のうち、少なくともエンコードゾーンが、磁化可能なポリマーの表面と比較してより大きな耐摩耗性を有した表面特性を示すポリマーから形成された保護層によって被覆されていることを特徴としている。
デバイスは、さらに、回転シャフトを貫通させつつ液体が充填されたケーシングを具備することができ、保護層と一体的に形成された環状リップは、ケーシングに対してスライド可能に接触しているとともに、シャフトとケーシングとの間の密封性を確保する。
本発明は、さらに、長手方向にスライド可能とされたシャフトと変位エンコーダとを具備してなるデバイスに関するものであって、変位エンコーダが、シャフトに対して並進移動可能に取り付けられるスリーブと、磁化可能なポリマーから形成されているとともにスリーブに対して取り付けられたエンコーダ部材と、を備えてなり、エンコーダ部材が、少なくとも1つの分極マークが設けられたエンコードゾーンを備えていて、直線的変位をエンコードし得るよう構成され、このようなデバイスにおいて、 エンコーダ部材のうち、少なくともエンコードゾーンが、磁化可能なポリマーの表面と比較してより大きな耐摩耗性を有した表面特性を示すポリマーから形成された保護層によって被覆されていることを特徴としている。
加えて、本発明の主題は、上述したようなエンコーダを製造するための方法であって、エンコーダが、スリーブと、エラストフェライトから形成されたエンコーダ部材と、エラストフェライトに対して表面摩耗耐性を示すポリマーから形成された保護層と、を備えている場合に、この方法においては、
−スリーブと、エンコーダ部材のブランクと、保護層の予成形体とを、ブランクがスリーブに対して少なくとも部分的に接触するようにして、なおかつ、予成形体がエンコーダ部材のブランクのエンコードゾーンを少なくとも部分的に被覆するようにして、第1のモールド半体内において、互いに同心的に配置し、
−第2のモールド半体を使用して、高温プレスを実行し、これにより、エンコーダ部材のブランクを架橋させる、
ことを特徴としている。
本発明の他の特徴点や利点は、添付図面を参照しつつ、本発明を何ら限定するものではなく単なる例示としての好ましい実施形態に関する以下の詳細な説明を読むことにより、明瞭となるであろう。
様々な図面にわたって、同一の部材および同様の部材には、同じ参照符号が付されている。
図1に示すように、角度エンコーダ1は、回転シャフト3上に回転可能に保持されるスリーブ2と、磁化可能なポリマーからなるエンコーダ部材4と、を備えている。分極マークが、エンコード部材のエンコードゾーンと称されるゾーン6内に備えられている。
角度エンコーダ1を囲む静止ケーシング5は、プレート8を介してこのケーシングに固定されたセンサ7のための固定ベースとして機能する。
回転シャフト3は、例えばトランスミッションシャフトやホイールシャフトといったような任意の回転機構シャフトから構成することができる。角度エンコーダ1が、必ずしも、静止ケーシングによって囲まれたシャフト上に配置される必要がないことに、注意されたい。しかしながら、角度エンコーダ1は、センサをエンコードゾーン6の近傍に維持し得る限りにおいては、任意のケーシングやベアリングから所定距離のところに配置することができる。
スリーブ2は、金属から形成されており、嵌合によって回転シャフト3上に取り付けられている。この取付方法は、非常に単純であり、この方法によって、スリーブ2を、シャフト3に対して回転可能かつ並進移動可能な状態で、シャフト3に対して保持することができる。しかしながら、シャフトに対してスリーブを回転可能に保持し得る他の任意の取付方法を使用することもできる。また、プラスチック製のスリーブを使用することもできる。
エンコーダ部材4は、エラストフェライトから形成されている。すなわち、エンコーダ部材4は、結合剤(バインダー)の役割を果たすエラストマータイプのポリマーベースを備えているとともに、高濃度のフェライト粒子を備えている。フェライト粒子は、その磁化方向を、エラストマーの加硫時に固定することができ、これにより、分極マークを形成することができる。しかしながら、他のタイプの磁化可能なポリマーを使用することができる。
図1に示す実施形態においては、エンコーダ部材4は、スリーブ2の径方向フランジ9上にオーバーモールドされており、直接接合によりスリーブ2に対して固着されている。しかしながら、エンコーダ部材は、スリーブに対して、機械的に固定することも、また、接着剤を使用して固定することも、できる。このようにして形成されたエンコーダ部材4は、環状形状を有しており、シャフト3に対して全体的に径方向に延在する。
エンコードゾーン6の分極マークは、交互のN極とS極を有する連続した角度部分により形成される。可能であれば、非分極部分を有することもできる。あるいは、分極マークは、他の部分と比較して、より強力に分極した分極ゾーンから形成される。これにより、シャフトの絶対的な角度位置を決定することができる。したがって、エンコードゾーン6は、この実施形態においては、円形の軌跡を形成する。しかしながら、角度エンコーダが、単にシャフトの回転または回転方向を検出するためだけに使用されているのであれば、スリーブ2のリムの全体にわたって分極マークを配置する必要はない。その場合には、エンコーダ部材4は、スリーブに対して取り付けられた1つまたは2つの部材とすることができる。
センサ7は、磁界の変化を検出するのに適したものである必要があり、この目的のために、特に、ホール効果センサを使用することができる。センサ7は、分極マークによって形成された円形のエンコーダゾーン6に対向しつつ固定状態で配置され、磁界の変化を検出し得るような至近距離のところに配置される。
エンコーダ部材のエンコーダゾーン6は、ポリマーから形成された保護層10によって、覆われている。このポリマーは、エンコード部材4を形成している磁化可能なポリマーと比較して、より大きな表面抵抗を有しているものとして、選択される。これにより、角度エンコーダの周囲における粒子の損在や砂グレインの存在に起因する摩耗を回避することができ、角度エンコーダの寿命を延ばすことができる。
様々なポリマーを使用することによって、保護層を構成することができる。特に、熱可塑性ポリマーを使用することができる。熱可塑性ポリマーは、十分な摩耗耐性を有するものであり、なおかつ、磁界に対しての良好な透明性を有するものであり、さらに、エラストマーに対しての良好な固着特性を有するものである。
しかしながら、図示の実施形態においては、保護層10は、PTFEから形成されており、テフロン(登録商標)から形成されている。このタイプのポリマーは、エラストフェライトと比較して、そして、磁性粒子を高濃度で含有していることのために比較的脆性であるような磁化可能なポリマーと比較して、はるかに大きな表面抵抗性を示す。さらに、PTFEは、非固着特性を有している。これにより、保護層の外側上にダストや粘性流体が集積してしまうことを、回避することができる。
加えて、PTFEは、大部分の化学薬品によって攻撃されない。これにより、層10は、また、エンコーダの周囲に存在するかもしれない溶媒や燃料や他の刺激性化学薬品に対しての保護機能を提供する。
保護層10は、磁化可能なポリマーに対して直接的に固着することによって、エンコードゾーン6に対向した状態に維持することができる。これにより、製造を単純化し得るとともに、良好な機械的強度を提供することができる。しかしながら、保護層10を、接着剤による接着によって、所定位置に維持することもできる。可能であれば、固定に関する機械的補強を併用して、所定位置に維持することもできる。
保護層10は、磁気信号を低減させることがないように、その位置でのエンコーダ部材4をなす物質の損失を回避し得るよう、エンコードゾーン6を実質的に被覆しなければならない。しかしながら、図1からわかるように、保護層は、エンコーダ部材4の外面全体にわたって延在している。これにより、エンコーダ部材4の摩耗を完全に回避することができる。これにより、スリーブ2からの脱離を防止し得るとともに、シャフト3と固定ケーシング5との間において角度エンコーダが有しているシールド機能を低減させることがない。
エンコーダ部材4の大部分の被覆は、図1に示す実施形態においては、オーバーモールドによって実施されている。オーバーモールドされた保護層10は、十分に薄い厚さを有している。これにより、エンコードゾーン6からセンサ7を隔離しているギャップの厚さを増大させることがない。ポリマーから形成された保護層10が、特にPTFEから形成された保護層10が、分極マークによって生成された磁界の伝搬に関して何ら実質的に影響を及ぼさない点に注意されたい。
図2には、角度エンコーダ1の第2実施形態が示されている。この第2実施形態においては、シャフト3に関する径方向において、エンコーダ部材4を超えて、延出されている。これにより、固定ケーシング5と接触している。よって、保護層は、ケーシング5に対してスライド可能にかつ回転可能に接触する密封リップ11を形成している。互いに一体的なものとして形成された保護層10とリップ11とが、PTFEから形成されたものであることに注意されたい。これにより、とりわけ、PTFEの摩擦係数の小ささに起因する利点を享受することができる。
このように構成された角度エンコーダ1は、エンコード機能に加えて、動的な密封機能をもたらす。したがって、角度エンコーダのこの第2実施形態は、例えばエンジンやギアボックスといったような装置に対して、最も好適なものである。なぜなら、そのような装置においては、ケーシング5とシャフト3との間における密封性を保証し得るよう、ケーシング5とシャフト3との間にわたって、液体Hが、可能であれば加圧状態でもって、充填されているからである。
図2に示す実施形態においては、リップ11のベースは、保護層10に対して、直接的に連接されている。リップ11は、図示の構成においては、角度エンコーダがシャフト3に対して所定位置に配置された時点で、湾曲する。固定ケーシング5に対して接触した表面上において、リップの端部11aは、複数のグルーブ11bからを備えることができる。これらグルーブ11bは、リップと、ケーシングのうちの、シャフト3に対向している径方向表面5aと、の間における動的なシール特性を向上させる。
当然のことながら、リップ11は、接触対象表面の形状に適合し得るよう、すなわちこれにより、シール特性を増強し得るよう、より複雑な幾何形状を有することができる。
エンコーダ部材4は、環状表面12を有している。環状表面12は、径方向に延在しているとともに、シャフトの長手方向軸線Xから見て、ケーシング5に向けて外向きに配向している。環状表面12は、保護層10によって全体的に被覆されている。これにより、ケーシング5内への摩耗性粒子の侵入を防止しているリップ11の存在に基づき、エンコーダ部材の全体が保護されている。しかしながら、特にエンコードゾーンが環状表面の全体にわたって延在していないのであれば、環状表面を、部分的に被覆することができる。
エンコーダ部材4の構成と密封リップ11の構成とにより、実質的にフラットな環状体すなわちリングとして保護層10を構成し得る点に注目されたい。このことは、構成要素の形状を単純化することを可能とし、そのため、構成部材を安価なものとし得るという利点をもたらす。しかしながら、エンコーダ部材4が、スリーブ2上に取り付けられた1つまたは複数の部材から構成されている場合には、リップ11を、フラットな環状体として構成し得るとともに、保護層10を、リップ11がなすそのフラットな環状体から径方向内向きに延在する形状のものとして、構成することができる。
図2に示すエンコーダ部材4がエラストフェライトから形成されている場合には、角度エンコーダ1は、以下の方法によって製造することができる。すなわち、
−スリーブ2と、エンコーダ部材4の少なくとも1つのブランクと、保護層10の予成形体とを、エンコーダ部材4のブランクがスリーブ2に対して少なくとも部分的に接触するようにして、なおかつ、保護層の予成形体がエンコーダ部材4のエンコードゾーン6を少なくとも被覆するようにして、第1のモールド半体内において、互いに同心的に配置し、
−第2のモールド半体を使用して、高温プレスを実行し、これにより、エンコーダ部材4のブランクを架橋させ、可能であれば、保護層10を特定形状へと成形する。この方法により、角度エンコーダを構成する様々な部材を、単一操作によって、組み立てることができる。すなわち、スリーブ2と、エンコーダ部材4と、保護層10とを、単一操作によって、組み立てることができる。保護層10が、密封リップ11を形成するようにして延出されている場合には、リップ11を形成する予成形体の一部に対して、特定の幾何形状を付与することができる。これにより、単一の高温プレス操作によって、動的な密封リップを有したエンコーダ部材を形成することができる。
図3および図4には、さらなる2つの実施形態が示されている。これら実施形態は、第2実施形態と同様のものである。すなわち、保護層10と一体的に形成されたリップ11を備えている。
図3に示す第3実施形態においては、エンコードゾーン6は、長手方向に延在しており、径方向において、センサに対向して配置されている。
保護層10は、当然のことながら、エンコードゾーン6を被覆しており、エンコーダ部材の外表面全体を被覆している。これにより、エンコーダ部材の全体を、ケーシングの外部に由来する機械的な攻撃や化学的な攻撃から、保護している。
第2実施形態の場合と同様に、リップ11は、環状表面12に対して固着されている。しかしながら、リップ11の厚さは、エンコードゾーン6を被覆している層10よりも、厚いものとされている。
第4実施形態においては、スリーブ2は、U字形の横断面形状を有している。U字形状の第1枝20は、シャフト3を把持しており、U字形状の第2枝21は、エラストフェライト4を支持しており、そして、U字形状のベース9は、シャフト3とケーシング5との間において、遊びをなすオフセット部分を構成している。
当然のことながら、上述した様々な実施形態は、本発明を限定するものではない。特に、角度エンコーダのエンコーダ部材は、必ずしも、径方向に沿ってまたは長手方向に沿って延在する必要はない。エンコーダ部材は、シャフトに対して傾斜して延在することができる。
加えて、当業者であれば、本発明を、スライドシャフトに対して付設された直線型エンコーダに対して適用し得ること、および、磁化可能なポリマーから形成されたエンコーダ部材が、少なくとも1つのエンコードゾーンを有することは、理解されるであろう。このタイプの応用においては、エンコードゾーンは、分極マークを備えている、あるいは、エンコードゾーンは、シャフトのスライド方向に分散して配置された複数の分極マークを備えている。これにより、直線的な移動のエンコードに好適なものとすることができる。本発明においては、直線的な移動をエンコードするためのエンコードゾーンは、磁化可能なポリマーと比較してより大きな摩耗耐性を有しているポリマー層によって、被覆される。
本発明の第1実施形態による変位エンコーダが付設されたシャフトを簡略化して示す長手方向断面図である。 本発明の第2実施形態に関連した図1と同様の長手方向断面図である。 本発明の第3実施形態に関連した図1と同様の長手方向断面図である。 本発明の第4実施形態に関連した図1と同様の長手方向断面図である。
符号の説明
1 角度エンコーダ(エンコーダ)
2 スリーブ
3 シャフト
4 エンコーダ部材
5 ケーシング
6 エンコードゾーン
10 保護層
11 環状リップ
12 環状表面

Claims (12)

  1. 可動シャフトのための変位エンコーダであって、
    前記シャフト(3)上に取り付けられるスリーブ(2)と、
    磁化可能なポリマーから形成されているとともに前記スリーブに対して取り付けられたエンコーダ部材(4)と、
    を具備してなり、
    前記エンコーダ部材が、少なくとも1つの分極マークが設けられたエンコードゾーン(6)を備え、
    このようなエンコーダにおいて、
    前記エンコーダ部材のうち、少なくとも前記エンコードゾーンが、前記磁化可能なポリマーの表面と比較してより大きな耐摩耗性を有した表面特性を示すポリマーから形成された保護層(10)によって被覆されていることを特徴とするエンコーダ。
  2. 請求項1記載のエンコーダにおいて、
    前記保護層(10)が、PTFEから形成されていることを特徴とするエンコーダ。
  3. 請求項1または2記載のエンコーダにおいて、
    前記エンコーダ部材(4)が、エラストフェライトから形成されていることを特徴とするエンコーダ。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載のエンコーダにおいて、
    前記保護層(10)が、前記エンコーダ部材(4)に対して直接的に固着されていることを特徴とするエンコーダ。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載のエンコーダにおいて、
    前記保護層(10)と一体的に形成された環状リップ(11)が、前記シャフト(3)を囲んでいる固定ケーシング(5)に対して接触するものとされていることを特徴とするエンコーダ。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項に記載のエンコーダにおいて、
    前記エンコーダ部材(4)が、前記シャフトに関して径方向に延在している少なくとも1つの環状表面(12)を備え、
    この環状表面上に、前記エンコードゾーン(6)が形成され、
    前記保護層(10)が、前記エンコーダ部材の前記環状表面を被覆していることを特徴とするエンコーダ。
  7. 請求項5または6記載のエンコーダにおいて、
    前記保護層(10)および前記環状リップ(11)が、実質的にフラットな環状体によって形成されていることを特徴とするエンコーダ。
  8. 請求項1〜6のいずれか1項に記載のエンコーダにおいて、
    前記保護層(10)が、前記エンコーダ部材(6)上にオーバーモールドされていることを特徴とするエンコーダ。
  9. 回転シャフト(3)と変位エンコーダとを具備してなるデバイスであって、
    前記変位エンコーダが、
    前記シャフト(3)に対して回転可能に取り付けられるスリーブ(2)と、
    磁化可能なポリマーから形成されているとともに前記スリーブに対して取り付けられたエンコーダ部材(4)と、
    を備えてなり、
    前記エンコーダ部材が、少なくとも1つの分極マークが設けられたエンコードゾーン(6)を備えていて、角度変位をエンコードし得るよう構成され、
    このようなデバイスにおいて、
    前記エンコーダ部材のうち、少なくとも前記エンコードゾーンが、前記磁化可能なポリマーの表面と比較してより大きな耐摩耗性を有した表面特性を示すポリマーから形成された保護層(10)によって被覆されていることを特徴とするデバイス。
  10. 請求項9記載のデバイスにおいて、
    さらに、前記回転シャフト(3)を貫通させつつ液体(H)が充填されたケーシング(5)を具備し、
    前記保護層(10)と一体的に形成された環状リップ(11)が、前記ケーシングに対してスライド可能に接触しているとともに、前記シャフトと前記ケーシング(5)との間の密封性を確保していることを特徴とするデバイス。
  11. 長手方向にスライド可能とされたシャフトと変位エンコーダとを具備してなるデバイスであって、
    前記変位エンコーダが、
    前記シャフトに対して並進移動可能に取り付けられるスリーブと、
    磁化可能なポリマーから形成されているとともに前記スリーブに対して取り付けられたエンコーダ部材と、
    を備えてなり、
    前記エンコーダ部材が、少なくとも1つの分極マークが設けられたエンコードゾーン(6)を備えていて、直線的変位をエンコードし得るよう構成され、
    このようなデバイスにおいて、
    前記エンコーダ部材のうち、少なくとも前記エンコードゾーンが、前記磁化可能なポリマーの表面と比較してより大きな耐摩耗性を有した表面特性を示すポリマーから形成された保護層によって被覆されていることを特徴とするデバイス。
  12. 請求項1〜7のいずれか1項に記載されたエンコーダを製造するための方法であって、
    前記エンコーダが、スリーブ(2)と、エラストフェライトから形成されたエンコーダ部材(4)と、エラストフェライトに対して表面摩耗耐性を示すポリマーから形成された保護層(10)と、を備えている場合に、
    この方法においては、
    −前記スリーブ(2)と、前記エンコーダ部材(4)のブランクと、前記保護層(10)の予成形体とを、前記ブランクが前記スリーブに対して少なくとも部分的に接触するようにして、なおかつ、前記予成形体が前記エンコーダ部材の前記ブランクの前記エンコードゾーン(6)を少なくとも部分的に被覆するようにして、第1のモールド半体内において、互いに同心的に配置し、
    −第2のモールド半体を使用して、高温プレスを実行し、これにより、前記エンコーダ部材の前記ブランクを架橋させる、
    ことを特徴とする方法。
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