JP2006292752A - 可動シャフト用エンコーダ、このエンコーダを備える装置及びこのエンコーダを組立てる方法 - Google Patents

可動シャフト用エンコーダ、このエンコーダを備える装置及びこのエンコーダを組立てる方法 Download PDF

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Abstract

【課題】変位エンコーダのエンコーダ要素を保護し、さらに、その保護手段によって発生する磁界への影響とエンコーダ全体の性能への影響とを最小限にする。
【解決手段】エンコーダは可動シャフト3上に保持されるスリーブ2と、該スリーブに固着されたエンコーダ素子4と、を備える。エンコーダ要素4は、保護手段によって保護されるエンコードゾーン6を有する。保護手段は、エンコーダ要素4にプラズマによって直接溶着され、固着される薄い層を含み、該薄い層は少なくともエンコードゾーンを被覆する。エンコーダを含む装置と、エンコーダを組立てる方法とを提供する。
【選択図】図1

Description

本発明は、可動シャフト用の変位エンコーダに関連し、特に、シャフト上に保持されるスリーブと、エンコーダ要素と、を備えるエンコーダに関連する。とりわけ、スリーブに固定された要素であって、少なくとも一つの分極マークを備え、保護手段によって保護されるエンコードゾーンを有するエンコーダ要素に関するものである。
幾多の応用において、特に、ホイールシャフト、ギアボックスからのアウトレットシャフト、又は内燃エンジンのクランクシャフトに関しては、瞬時の回転スピード、及び/又は角度位置、及び/又は回転方向を測定するために、ロータリーシャフトが角度変位エンコード用機器に装着されている。
エンコーダ要素を作成するには、磁化ポリマー、すなわちエラストマータイプのポリマー、又は、結合機能を果たすことが出来、例えばフェライト粒子のような高い割合の磁気粒子を含む他の物質から成るポリマーを使用するのが有益である。そのような磁化ポリマーは、成形により様々な形状に加工することができ、しかも、直接、固着することにより、支持部に固定することも可能である。しかしながら、そのようなポリマーは比較的もろく、特に、角度エンコーダが、例えば、ほこり、砂のような研磨粒子にさらされる厳しい応用面においては、その寿命は短くなりがちである。
今までも、米国特許出願、No.US−A−2002/040418に記述されているように、少なくともエンコードゾーンだけでも覆うように、非磁性金属からできている金属被覆部品をエンコーダ上に取り付けることにより、エンコーダ要素を保護する提案がなされている。しかしそれでもやはり、追加した被覆部品はエンコーダにしっかりと固着する必要があり、それが製造の複雑さとコストの増加を招いている。しかも、その部品には十分な強度を持たせるために比較的大きな厚みを持たせる必要があり、それによりエンコーダ要素と磁気センサ間の隙間が増し、そのためにセンサに向けて放たれる磁界を弱化することとなる。そして、もし、検出が可能な磁界を発生させるように、磁化ポリマーを比較的分厚いものにする必要があることを考えると、エンコーダ全体の大きさが増すこととなる。さらに、被覆部品があることによって、磁界への外乱に対する補正を行うために、エンコードゾーンに対して直角に測定した場合の磁化ポリマーの厚みを増やすことが求められる可能性もある。
本発明の目的は、変位エンコーダのエンコーダ要素を保護することであり、さらに、その保護手段によって発生する磁界への影響とエンコーダ全体の性能への影響とを最小限にすることである。
この目的を達成するため、本発明は、上述のタイプの変位エンコーダを提供する。このエンコーダは、該エンコーダ要素上にプラズマにより直接溶着され、この要素に固着される物質でできている薄い層を含み、その層が少なくともエンコードゾーンを被覆する保護手段を備えることを特徴とする。
プラズマ溶着を用いることにより、可動シャフトの振動と加速にさらされる機械的ストレスにもかかわらず、磁気ポリマーに固定されたままの状態となる程の十分な強度で接合された保護層が得られる。この満足のいく固着は、単なる溶着により、保護層と磁気ポリマー間が結合する場合でも得られるが、保護層物質と磁気ポリマー間の共有化学結合を定着させるプラズマ化学気相成長法(PECVD)方法を用いることにより、さらに改善することが可能である。このようにして、エンコーダ要素に対する保護手段を確実なものにするという問題は解決される。
さらに、もしその薄い保護層そのものの強度が、公知技術の被覆部品よりずっと劣る場合でも、その層は磁化ポリマーの表面が磨耗に耐える能力が著しく増大し、変位エンコーダが悪い環境で使用された時でも変位エンコーダの寿命が長くなることを、発明者は発見している。
プラズマ溶着は、硬質な層、または少なくともエンコーダ要素と殆どのポリマーの硬度より硬い層を形成する。さらに、溶着される物質の性質によって、その保護層は、ポリマーを化学的攻撃にさらす可能性がある物質に対し障壁を形成することもできる。
ミリメートルオーダーの公知技術の被覆要素と比較すると、数10から数100ナノメートルと非常に薄いために、分極マークを形成する磁界は殆ど阻害されず、又、空隙(エアギャップ)は広がらない。プラズマ溶着物質は、保護層がその薄さとともに、磁界への全ての影響を実質的に取り除く非磁性体となるような方法で選択されるであろう。
本発明の最良な実施形態では、以下の一つ又は複数の手段を用いることにより、実施がなされている。
(1)エンコーダ要素は、磁化ポリマー、望ましくはエラストフェライトから作られる。
(2)保護層は、エンコード要素の表面が磨耗に耐える能力を著しく増大させるように、50ナノメートル(nm)より大きい厚みを有する。
(3)保護層は、プラズマによって溶着することが可能な殆どの種類の物質に関し、磁界への影響が実質的にゼロとなることを確実にするために、500ナノメートルより小さな厚みを有する。
(4)保護層は、無定形炭素、又は酸化ケイ素から作られる。
(5)保護層は、エンコーダ要素の表面全体と、少なくともスリーブの一部分を覆う。
(6)保護層と磁気ポリマーは、相互間の密着性を増すために、接触面で化学的に接合される。
(7)変位エンコーダに固定された環状リップは、シャフトを囲む静止したケーシングに対して支えとなるコンタクトゾーンを有し、そのリップのコンタクトゾーンにはプラズマ溶着保護層は形成されていない。
本発明は、回転軸と変位エンコーダを備える装置をも提供する。その装置はシャフト上に回転して保持されるスリーブと、該スリーブに固定されたエンコーダ要素と、を備える。前記エンコード要素は、角度変位をエンコードするための少なくとも一つの分極マークを備えるエンコードゾーンを有する。前記エンコードゾーンは、保護手段によって保護される。前記保護手段は、エンコーダ要素上に、直接プラズマによって溶着され、この要素に固着される物質でできている薄い層を備え、その層は少なくとも前記エンコードゾーンを被覆する保護手段を備えることを、その装置は特徴とする。
前記装置は、さらに、回転シャフトが貫通する液体に満たされたケーシングを備えてもよい。そのケーシングの中においては、角度エンコーダに固定された環状リップが、前記ケーシングと滑り接触するコンタクトゾーンを有し、該シャフトと、該ケーシングと、の間を遮水するが、該コンタクトゾーンと該リップにはプラズマにより溶着される保護層は生成されていない。
本発明は変位エンコーダを組み立てる方法をも提供する。前記変位エンコーダには可動シャフトに回転可能に保持されるスリーブと、該スリーブに固定されエンコードゾーンを有するエンコーダ要素と、を備え、前記方法は、相互に固定されたスリーブと、エンコーダ要素と、が筺体の中に置かれた後、エンコーダ要素の少なくともエンコードゾーン上に薄い保護層が得られるまで、冷プラズマによって励起される物質で溶着されることを特徴とする。
本発明の最良な実施形態では、以下の一つ又は複数の特徴により、実装される。
(1)溶着は、磁気ポリマーと、溶着物質と、の間に共有化学結合を引き起こすために適合されたプラズマ化学気相成長法(PECVD)によって行われる。
(2)前記スリーブと、エンコーダ要素と、は、さらにケーシングに対し支えとなるようなコンタクトゾーンである環状封止リップを有する。該コンタクトゾーンは、その表面上に保護層が形成されることを避けるため、溶着工程の間はマスクによって覆われる。
本発明の他の特徴と有益性は、以下の非限定的な例示と、添付図面を参照した説明により明らかである。
図1に示されるように、角度エンコーダは、回転シャフト3上に回転可能に保持されるスリーブ2と、磁化ポリマーのエンコーダ要素4と、を備える。分極マークはエンコード要素のエンコードゾーンとして言及されているゾーン6内に備えられる。
角度エンコーダ1を囲む静止ケーシング5は、プレート8を介してケーシングに固定されるセンサ7用の固定基盤として機能する。
回転シャフト3は、例えば、変速シャフト又は車輪シャフトのような、回転機構シャフトによって構成されてもよい。角度エンコーダ1は、静止ケーシングによって囲まれたシャフト部分に置くことは必ずしも必要ではない。しかし、センサがエンコードゾーン6に近いところに保持されることができれば、ケーシング又はベアリングから離れて置くことも可能であるということが、観察される。さらに、前記シャフトは、並進動作を行うシャフトとなることもあり、その場合、エンコーダは、リニアな位置及び/又はスピードを決める役割を果たす。
スリーブ2は金属から出来ており、プレス嵌めで回転シャフト3上に取り付けられる。この取り付け方法は非常に単純であり、この方法によってスリーブ2をシャフト3に対して回転可能にし、並進した状態で保持することができる。しかしながら、もしスリーブがシャフトに回転可能に保持されることが確かであれば、他の取り付け方法を使用することも可能である。また、プラスチック物質製のスリーブを使用することも可能である。
エンコーダ要素4はエラストフェライトから作られる。すなわち、エンコーダ要素4は、結合剤(バインダー)の役割を果たすエラストマ型のポリマー塩基を含む。前記ポリマー塩基は、分極マークを生成するためエラストマを硫化する間に設けられる帯磁方向を持つ高濃度のフェライト粒子を有する。それでもなお、他のタイプの磁気ポリマーを使用することは可能である。また、エンコーダ要素は、例えばエラストマのようなポリマーに覆われた永久磁石であってもよい。その場合には、エラストマ層は、一般的には精細であるが、磨耗に対する耐久性という問題を有する可能性がある。
図1に示される実施形態では、エンコーダ要素4はスリーブ2の放射状の襟9にオーバーモールド加工され、直接接合によりスリーブ2に固着される。しかし、エンコーダ要素は、機械的に又は接着剤を使って、スリーブに固着されることもあり得る。この方法で作られたエンコーダ4は角度を有する形になり、一般的には、シャフト3に対して放射状に伸びることとなる。
エンコードゾーン6の分極マークは、交互のN極とS極を有する連続した角度を有する部分により形成される。分極マーク6は、シャフトの絶対角度位置を判断するため、場合によって分極されていない部分、又は極性を有する領域であって、他より大きいか又は小さい範囲の領域を有する。
このようにして、本実施形態では、エンコードゾーン6は円軌道を描く。にもかかわらず、もし、角度エンコーダが、単にシャフトの回転又は回転の方向を検出するために使われるのであれば、スリーブ2の辺り一面に分極マークが存在する必要はなく、そのような状況下では、エンコーダ要素4は、スリーブに接合された一つ又は二つの小球の形をしていてもよい。
センサ7は磁界の変化を検出するように工夫する必要があり、この目的のために、特にホール効果センサを使用することも可能である。センサ7は、空隙(エアギャップ)と呼ばれる距離をおいて置かれたエンコーダゾーン6に面して静止した形で配置され、その距離は、磁界の変化を検出できるようにするのに十分な短さである。
エンコーダ要素のエンコーダゾーン6は保護層10により覆われている。この保護層10は、後に詳細に記述されるプラズマ活性化溶着方法により、エラストフェライトエンコーダ要素4上に直接形成される。この種の方法を使用することにより、この物質が特にもろい性質であるにもかかわらず、エラストフェライト上に保護層を固着することが可能となる。この接合は、原子レベルでエラストフェライトの表面に完全に適合するという保護層の特質のみにより実現でき、これにより機械的保持力を提供し得る。しかしながら、エンコーダ要素4のエラストフェライトと保護層10との間に共有化学結合を定着させるように適合された、保護層10のための溶着方法と物質とを使用することにより、その接合をさらに強化することができる。にもかかわらず、その両方の構成において、エンコーダ1の通常の使用条件下、すなわち、回転しているシャフト3による機械的圧力が存在する状態においても、そして非常に厳しい状況下にもかかわらず、保護層10はエンコーダ要素4に固定された状態のままであることが、試験によって明らかである。
保護層10は、無機物質、特に、シリコン酸化物(SiOx)又はフッ素酸化物から作られてもよい。そして、保護層10は、有機物質、例えば、無定形炭素、すなわち水素原子と選択的な化学的方法で結合した集積炭素原子から作ることも可能である。そしてまた、その保護層10に、特性を改善するために、微量の割合の他の数種類の原子を含ませることも可能である。シリコン酸化物と無定形炭素は、現在、完全に習得されている方法によって溶着され、エラストフェライトとしっかりと接合することができるという利点を有している。さらに付け加えると、これらの物質と共に、保護層10は極めて高い硬度を有する。
保護層10は薄い層であり、すなわち、その厚みはエンコーダ要素4を形成するエラストフェライトの厚みよりずっと小さい。これに関連して、図中に示されている層10の厚みは、その層がよく見えるようにするために、図中に示されている他の要素と相対的な尺度で表していないことに注意すべきである。その層10の厚みは、2〜3ナノメートルから数百ナノメートルの範囲にある。したがって、その保護層により、変速エンコーダ1の幾何学的寸法が、同一のエンコーダの非保護のものと比較しても、著しく変わることはない。したがって、本発明により提供される保護は、ミリメートルオーダーの厚みを持つ従来の保護手段とは異なり、非保護エンコーダの幾何学的寸法を変更する必要もなく、そしてまた、磁気センサ7の位置を修正する必要もなく、従来技術の非保護エンコーダ上に実装することが可能である。
エンコード機能が長期に渡って保持されることを確かなものにするために、保護層10は、エンコードゾーン6に対応するエンコード要素4の、少なくとも外側表面まで伸びている必要がある。それにもかかわらず、ほとんどの環境下では、エラストフェライトに対する損傷を避けるため、保護層10がエンコーダ要素4の外側表面の全体を覆うのが有効である。また、スリーブ2表面の主要部分も、プラズマ補助溶着が行われる間にスリーブが支えられる部分を除いてではあるが、保護層10によって覆われている。
このような方法で層10によって保護されているエンコーダ要素4は、保護なしの同様なエンコーダ要素の磨耗に対する耐久性より、はるかに良い耐久性を有する。その結果、変位エンコーダ1の寿命は、厳しい環境下で動作する時でも著しく延びる。これはその層が、金属シートのような公知技術の装置で提供されている保護要素の硬さに匹敵する程の固有な硬さは有しないものの、プラズマ溶着層によって提供されるエラストフェライト表面硬度が増大するからに他ならない。
約50ナノメートルの厚みを持つ層によって、エラストフェライトには磨耗に対する顕著な保護性を備えることが分かっている。一方、その層がシリコン酸化物又は無定形炭素でできている場合には、エンコードゾーン6の近くに生成される磁界には検出されるほどの影響を持たない。保護は、層10の厚みを増すことによって増大することができる。しかし、厚みが約500ナノメートルの値を超えると、保護はそれほど顕著に増大しないことが分かっている。さらに、500ナノメートルより著しく大きい厚みは、検出される程の磁界への影響を与え得る可能性がある。
図2は2番目の角度エンコーダ1の実施形態を示し、エラストフェライトエンコーダのエンコーダゾーン6は、図1で示した実施形態の軸方向よりむしろ放射状に外方向に向いている。しかしながら、プラズマ溶着保護層10は、その可動シャフト3に対する方向、又はスリーブ2に対する方向に関わらず、ポリマー表面を有するどんなエンコーダ要素にも当然のことながら適用され得る。この2番目の実施形態では、変位エンコーダ1は、さらに、エンコーダ1に固定された基盤を持つ環状リップ11を備えている。特に、リップ12の基盤は、シャフト3に対し放射状に伸びているエンコーダ要素4の環状表面12に接合されている。リップの端11aは、ケーシングに収容されている液体Hを動的に封止するように、静止ケーシング5に対し支えとなるような構造になっている。したがって、エンコーダ1はさらなる封止機能を果たし、シャフト3とケーシング5の間の動的封止機能を提供することを目的に、エンジン、又は加圧下の熱い油を持つギアボックスの端に実装されることも可能である。リップ11と、ケーシング5と、の間のコンタクトゾーン11bは、このゾーンの公称の封止と摺動性を保つため、保護層10によって覆われていない。リップ11は、静止ケーシング5に対して最も小さい摩擦での摺動を保証するために、特に、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)から作られてもよい。もし、コンタクトゾーン11bをも保護層10によって覆うとすると、PTFEの公称の利益を受けることにはならなくなるであろう。
本発明の変位エンコーダ1を製造する方法は、最初に、保護層10無しのエンコーダを作るための既存の方法を使用することを含む。すなわち、スリーブ2と、スリーブ2に固定され、エラストフェライトが加硫処理を受けた後に最終の形態を示したエンコーダ要素4と、選択的に封止リップ11と、を含む。この組立品は、場合によっては被覆する表面に洗浄処理を施した後、図3に示されるプラズマ補助溶着筺体21の中に置かれる。
筺体21に加えて、プラズマ溶着装置20は、ガス吸気口23と、ガス排気口24と、電力供給源27に接続する第一電極25と、第二電極26と、を有する。
電力供給源27は、高周波又はマイクロ波の電力源である。この電力源によってプラズマが励起され、第一電極25が高周波またはマイクロ電磁波の放射を生成する既存の方法で該プラズマを維持する。吸気口23は、保護層10を形成する物質と溶着プロセスの工程によって、様々なガスを筺体21に取り込む働きをする。排気口24は、筺体の内部に部分的な真空部分が発生することを可能とする。
図3に示されるように、第二電極26は、柱26aと、エンコーダが置かれる導電性のトレイ26bを含む。この方法で溶着されるエンコーダは、第二電極と電気的接触された状態にあるので、それぞれもこの電極の一部分を形成する。これにより、プラズマがエンコーダ上に溶着されることを促す。当然のことながら、エンコードゾーン6の表面は、保護層を効果的にその上に形成するため、覆われないようにしなければならない。溶着物によって覆われるエンコーダの表面面積を増すために、トレイ26bとエンコーダ1の間に中間的な支持部を備えることは十分に可能である。
もしエンコーダ1が封止リップ11を有するのであれば、少なくともコンタクトゾーン11bに溶着が起きないようにマスクによって覆われることが望ましい。エンコーダ1は、場合によっては、試薬溶液、例えばSiOxを溶着するためにテトラメチルシラン溶液と共に筺体の中に置かれる。
その後、部分的な真空がその筺体の中に作られ、そして第一番目の電極25に接続される電力供給源27を使用してプラズマが発生され、第二電極は、図示されている本実施例中のアースに接続されている。プラズマは、磁気ポリマーでできているエンコーダ要素4に損傷を与えず、また生成される磁界の強度が減じられないように、約摂氏200度を超えない冷プラズマであることに注目すべきである。実装に関して説明された高周波タイプのプラズマは、その後、溶着を形成する試薬を分解する。
溶着工程は、保護層が作られる物質の化合物を含む試薬ガスを注入することを含む。例えば無定形炭素の保護層を作るためにはメタンが注入される。
溶着は約1分間行われるが、その連続しての溶着時間は、保護層10に望まれる厚みの効用に応じて調整される。
装置の動作パラメータは、エンコーダ要素4の磁化ポリマーと、その上に溶着される物質と、の間に共有化学結合を生み出すために、PECVDによって溶着を行うような方法で決められる。
ひとたび、溶着段階が完了すると、筺体内に含まれていたガスは放たれ、筐体は大気圧に戻る。そして、エンコーダ1は保護層10に覆われ、後処理無しで、使用できる状態となる。
当然のことながら、上述の溶着方法のパラメータは限定するものではなく、そしてまた、有機的又は無機的な物質の層を適当な厚みを持って形成することが可能な冷プラズマによって支援される、どんな溶着方法も想定される。
本発明の第1の実施形態における、変位エンコーダを備えるシャフトの断面図である。 本発明の第2の実施形態を示す、図1と同様の断面図である。 プラズマ成長法溶着用の筺体の図であり、その図中に、製造されている変位エンコーダが断面の状態で示されている。
符号の説明
1 角度エンコーダ
2 スリーブ
3 回転シャフト
4 エンコーダ要素
5 静止ケーシング
6 エンコードゾーン
7 センサ
8 プレート
9 放射状カラー
10 保護層
11 環状リップ
11a リップ端
11b コンタクトゾーン
12 エンコーダ要素4の環状表面
20 プラズマ溶着装置
21 筺体
23 ガス吸気口
24 ガス排気口
25 第一電極
26 第二電極
26a 柱
26b トレイ
27 電力供給源

Claims (11)

  1. 可動シャフト(3)上に保持されるスリーブ(2)と、前記スリーブに固着されたエンコーダ要素(4)と、を備えるエンコーダであって、前記エンコーダ要素は、保護手段によって保護される少なくとも一つの分極マークを有するエンコードゾーン(6)を有し、前記保護手段は、前記エンコーダ要素(4)上に直接プラズマによって溶着され、前記要素に固着される物質である薄い層(10)を含み、層は少なくとも前記エンコードゾーン(6)を被覆し、前記エンコーダ要素(4)は、磁化ポリマー、望ましくはエラストフェライトで作られることを特徴とするエンコーダ。
  2. 前記保護層(10)は、50ナノメートルより大きい厚みを有する請求項1記載のエンコーダ。
  3. 前記保護層(10)は、500ナノメートルより小さい厚みを有する請求項1または2記載のエンコーダ。
  4. 前記保護層(10)は、無定形炭素又はシリコン酸化物でできている請求項1から3いずれか記載のエンコーダ。
  5. 前記保護層(10)は、前記エンコーダ要素(4)の表面全体と、少なくとも前記スリーブ(2)の一部分と、を覆う請求項1から4いずれか記載のエンコーダ。
  6. 前記保護層(10)と、前記磁化ポリマーと、は、互いの接触面で共に化学的に接合する請求項1から5いずれか記載のエンコーダ。
  7. 変位エンコーダ(1)に固着された環状リップ(11)は、前記シャフト(3)を取り囲む静止ケーシングに対し支えとなるコンタクトゾーン(11b)を有し、前記リップの前記コンタクトゾーン(11b)は、プラズマ溶着保護層に覆われていない請求項1から6いずれか記載のエンコーダ。
  8. 回転シャフト(3)と、変位エンコーダ(1)と、を備える装置であって、前記装置は、前記シャフト上に回転して保持されるスリーブ(2)と、前記スリーブに固着されたエンコーダ要素(4)と、を備え、前記エンコーダ要素(4)は、角度変位をエンコードするための少なくとも一つの分極マークを備えるエンコードゾーン(6)であって、保護手段によって保護されるエンコードゾーンを有し、前記保護手段は、前記エンコーダ要素上に直接プラズマによって溶着され、前記要素に固着される物質である薄い層(10)を含み、層は少なくとも上記エンコードゾーン(6)を被覆し、前記エンコーダ要素(4)は、磁化ポリマー、望ましくはエラストフェライトで作られることを特徴とする装置。
  9. 可動シャフト上に保持されるスリーブ(2)と、前記スリーブ(2)に固着されエンコードゾーンを有するエンコーダ要素(4)と、を備える変位エンコーダを組み立てる方法であって、前記方法は、互いに固着されたスリーブ(2)と、磁化ポリマーでできている前記エンコーダ要素(4)と、を筺体(21)の中に置いた後、少なくとも前記エンコーダ要素(4)の前記エンコードゾーン(6)上に薄い保護層(10)が得られるまで、冷プラズマによって励起された物質を溶着することを特徴とする方法。
  10. 前記磁化ポリマーと、前記溶着された物質(10)と、の間に共有化学結合を起こすように適合される改良された化学気相成長法(PECVD)によって溶着が行われる請求項9記載の方法。
  11. 前記スリーブと、前記エンコーダ要素と、は、さらにケーシング(5)に対し支えとなるコンタクトゾーン(11b)を有する環状封止リップを有し、前記コンタクトゾーン(11b)は、前記コンタクトゾーン上に保護層が形成されることを防ぐために、溶着工程の間はマスクによって覆われる請求項9又は10記載の方法。
JP2006106203A 2005-04-11 2006-04-07 可動シャフト用エンコーダ、このエンコーダを備える装置及びこのエンコーダを組立てる方法 Pending JP2006292752A (ja)

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