JP2007531614A - Ni触媒、触媒の製造方法及び選択的水素化方法 - Google Patents

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Abstract

より選択的で効果的なNi水素処理触媒は、Ni含量の約60%を超えるものを、多孔質担体の例えば押出アルミナの周囲表面に含むものであり、担体の上にNi化合物の霧化溶液を噴霧し、200〜600℃の範囲内の温度で乾燥することによって得てよい。使用する場合、例えば、ブタジエン流れからアセチレン型化合物を除去するために、従来の触媒を用いて可能なよりも低いアセチレン含量及び低い重質ポリマー堆積を伴う所望のブタジエンのより高い回収が得られる。

Description

本発明は、未精製オレフィン及びジオレフィン流れ中のアセチレン型不純物の選択的水素化のような水素化のために有用な新たな選択的水素化触媒及び触媒の製造方法に関する。特に本発明は、ニッケルに基づく触媒に関する。
オレフィン類の例えばエチレン、プロピレン、ブタジエン、イソプレン等の製造において、供給物流れ中の有用な材料の例えばエチレン、プロピレン、ブテン類、ブタジエン、イソプレン等の損失を最小にして、様々な未精製混合C〜C流れ中のアセチレン型不純物の例えばアセチレン、メチルアセチレン、ビニルアセチレン、エチルアセチレン、2−メチル−1−ブテン−3−エン等を除去する必要がある。
1,3−ブタジエンは、様々なポリマーの例えばブタジエン−スチレンコポリマーの製造のために使用される重要な原料である。1,3−ブタジエンの製造方法のうちの1つは、石油フラクションの水蒸気分解による様々なオレフィン類の同時製造である。水蒸気分解装置から生じた未精製混合C流れを選択的に水素化して、Cアセチレン型化合物を部分的に除去する。選択的に水素化された流れは1,3−ブタジエン回収ユニットに送られ、ここで、溶媒抽出蒸留技術を使用して、1,3−ブタジエンを混合流れ中の成分の残りから分離する。溶媒抽出蒸留は稼働させるのに費用がかかり、エネルギー消費は大きい。
1,3−ブタジエンの高い回収を伴う、流れ中のCアセチレン型化合物の完全な除去は、1,3−ブタジエンの生産費を低減し、ポリマー製造のための品質が特に優れた生成物を製造するために非常に望ましい。しかしながら、以前は、1,3−ブタジエンの過度の水素化による1,3−ブタジエンの許容不可能な程に高い損失無しに選択的水素化によって未精製混合流れ中のCアセチレン類を完全に除去することは技術的に不可能だった。従って、過度の水素化による1,3−ブタジエンの高い損失に対する代償を支払うこと無く品質が特に優れた1,3−ブタジエンを製造するために、高度に活性がありかつ選択的な触媒による改良された廉価な方法は非常に望ましい。
工業的実施において精製のための好ましい技術は、水素化触媒上でのアセチレン型化合物の選択的水素化である。担持型Pd、Ni、Cu及びCo触媒は、アセチレン類の水素化のために有用であることが周知である(Handbook of Commercial Catalysts, pp. 105-138, Howard F. Rase, CRC Press, 2000)。アセチレン類の選択的水素化の以前の工業的利用において最も好ましい触媒は、パラジウムに基づく触媒の例えばアルミナのような担体表面のPd、Pd/Pb、Pd/AgまたはPd/Au及びアルミナのような担体表面の銅触媒である。Pd触媒は、他の金属触媒と比較して、高い活性及び恐らくは優れた選択率が理由となって、最も好ましい触媒だった。
パラジウムに基づく触媒は、過度の水素化による許容不可能な量の1,3−ブタジエンの損失無しにCアセチレン類を完全に除去するのに十分に選択的ではない。パラジウムに基づく触媒の別の固有の問題は、水素化を液相の存在下で実行する場合、触媒表面のPd原子とビニルアセチレンとの反応による可溶のPd錯化合物の形成によるパラジウムの損失及び移動である。銀及び金を使用して、パラジウムの損失を最小にし、アセチレン型化合物の接触重合を低減してきた。
銅に基づく触媒は、混合流れからの1,3−ブタジエンの回収率がパラジウムに基づく触媒と比較して非常に高いので非常に選択的である。しかしながら、パラジウムに基づく触媒と比較して銅触媒の活性は非常に低いので、大きな体積の触媒及び大型の反応器が必要である。また、触媒表面の重質炭素質材料の堆積は比較的に速いので、触媒の頻繁な再生は多数の反応器を必要とする。
任意の形態のNi触媒は、アセチレン類及びジエン類の選択的水素化のための非常に活性がある触媒である。R. S. Mann et al. (Can. J. Chem. 46, p. 623, 1968)によれば、Ni及びNi−Cu合金触媒は、メチルアセチレンの水素化にとって有効である。触媒活性は、合金触媒中に最高25重量%まで銅をニッケルに加えるにつれて急速に増大する。プロピレンに対する選択率及び重合の程度は、合金中の銅が増大するにつれて増大する。H. Gutmann及びH. Lindlar (Organic Synthesis, Chapter 6)によれば、ビニルアセチレン及び2−メチル−1−ブテン−3−エンは、通常のパラジウム、ニッケルまたはコバルト触媒を使用して1,3−ブタジエン及びイソプレンへと選択的に水素化するのが困難である。ニッケルに基づく触媒は、オレフィン類及びジオレフィン類の混合水蒸気中のアセチレン型不純物の選択的水素化のための工業的な方法において使用されてきた。
簡潔に述べると、新規な触媒は、多孔質担体表面に堆積したNiを含む選択的水素化触媒の改良であって、該改良は、前記Niの少なくとも60%を前記多孔質担体の周囲表面、すなわち、前記多孔質担体の最外部のスキン表面に堆積させることを含む。本触媒は、NiまたはNi及びCu、Pd、Re、Zn、Mg、Mo若しくはBiからの1つ以上の元素を含む。本触媒は、オレフィンまたはジオレフィン流れ中のアセチレン型化合物の選択的水素化のような水素化反応のために有用である。好ましくは、ニッケルは、主要な活性金属成分であり、すなわちニッケルは、多孔質担体表面に堆積した活性金属成分(Ni、Cu、Pd等)の50重量%を超える量を占めよう。
活性金属成分は、750〜1200℃の範囲内の温度でか焼することによって得られる遷移アルミナのような多孔質担体の表面に堆積する。好ましい担体は、平均細孔直径約100オングストローム〜約450オングストローム、10m/gを超え、好ましくは約20m/g〜約150m/gのBET表面積、及び総窒素吸着細孔容積約0.4cc/g〜約1cc/gを有しよう。好ましくは、Niの少なくとも60%は成形済み多孔質担体の単数または複数の外側層中に堆積する。触媒の外側スキン層の好ましい厚さは、約0.03mm〜約0.7mm、好ましくは約0.04mm〜約0.6mmである。外側スキン層表面に堆積したニッケルの好ましい量は、約0.03〜約3.5mg/m、好ましくは0.05〜2.5mg/mである。触媒表面にNiを堆積することは、1段階または多段階で実行される。担体の外側層中にNiを堆積する好ましい手法は、噴霧コーティング含浸(spray-coating impregnation)または所望により従来の含浸の例えば初期湿潤含浸(incipient wet impregnation)及び噴霧コーティング含浸の組合せである。触媒表面のPd対Niの重量比は、0.05未満、好ましくは約0.04未満である。
Pd調整Ni触媒は、MAPDを除去するために特に有用である。メチルアセチレン/プロパジエン(MAPD)は1種の化合物ではなく、次の通り表すことができる複数の不安定な化合物であるメチルアセチレン及びプロパジエンを包含する:
Figure 2007531614
触媒
触媒のニッケル成分のうち好ましくは約60%を超えるものは、多孔質担体表面に厚さ約0.03mm〜約0.7mm、好ましくは0.04mm〜約0.6mmで成形済み担体の単数または複数の周囲外側層中に堆積する。外側スキン層表面に堆積したニッケルの好ましい量は、約0.03〜約3.5mg/m、好ましくは0.05〜2.5mg/mである。
好ましい多孔質担体の例は、アルミナ、シリカ、ジルコニア、タルサイト(talcite)、シリカ−アルミナ、チャコール、または任意の無機担体であり、これは、約100オングストローム〜約450オングストロームの平均細孔直径、BET表面積約20m/g〜約150m/g、及び総窒素吸着細孔容積約0.4〜約1cc/gを有する。アルミナは好ましい担体である。好ましいアルミナは、触媒の製造のために使用する前に約750〜約1200℃、好ましくは約800〜1150℃の温度でか焼することによって得られる遷移アルミナである。触媒表面の総ニッケル含量の好ましい範囲は、約1〜約20重量%、好ましくは2〜15重量%である。
本触媒は、C〜C12オレフィン類、ジオレフィン類及びスチレンの様々な混合流れ中のアセチレン型不純物を除去するための選択的水素化、及びベンゼンからシクロヘキサンへの水素化のような水素化反応のために有用である。炭化水素供給物流れと水素ガスとの混合物を1つの触媒反応帯域または直列の2つの触媒反応帯域を通過させることで、アセチレン型化合物の選択的水素化のような水素化反応を実行する。触媒反応帯域は、1つの触媒または幾つかの異なる触媒を含んでよい。選択的水素化を直列の2つの触媒反応帯域中で実行する場合、所望により、第2の反応帯域中の触媒は、助触媒及び調整剤としてのCuを含んでよい。第2の触媒反応帯域中のCuを用いて促進されたニッケル触媒に対する有機メルカプタン類及び有機水銀化合物の毒作用効果は、第1の触媒反応帯域中で中和される。第1の触媒反応帯域中の触媒の部分は、有毒な不純物に対する保護床として犠牲にされる。本発明において水素化方法に対して行われる改良は、従来のニッケル触媒または従来のパラジウムに基づく触媒に基づく方法よりも、有用な材料の例えばモノオレフィン類、ジオレフィン類、または両方の高い選択率または高い回収率である。混合未精製ブタジエン流れ中のCアセチレン型不純物を選択的水素化によって完全に除去し、これは従来技術のニッケル触媒よりも本方法において1,3−ブタジエンの高い回収を伴う。従って、本発明は、2つの抽出蒸留塔のうちの1つを無くすことを可能にし、混合流れからの1,3−ブタジエンのより簡易でより廉価な分離をもたらす。
本触媒を任意の物理的装置中に置いて、アセチレン型化合物の選択的水素化を実行してよい。本発明に関連する化学反応が起きるこのような装置の例は、固定床反応器、蒸留塔反応器、溶媒抽出蒸留塔反応器、沸点反応器、灌液充填塔式反応器、移動床反応器、流動化反応器、撹拌槽反応器、分割壁反応器、分割壁蒸留塔反応器等のうちの1つまたは任意の組合せである。
本触媒は、担体表面のNiのみまたはNi及びCu、Pd、Re、Zn、Mg、MoまたはBiからの1つ以上の元素を含んで、触媒活性、安定性、並びに未精製混合流れからのオレフィン類及びジオレフィン類の回収を改良してよい。Cu、Pd及びReの主要な役割は、より高い触媒活性のための助触媒並びにオレフィン及びジエン生成物の回収を改良するための調整剤である。活性金属成分は、多孔質担体の例えばアルミナ、シリカ、塩基性シリカ−アルミナ、炭素、チャコール等の表面に堆積する。Niの堆積の前に、アルカリまたはアルカリ土類金属をアルミナ担体中に取り入れてよい。
好ましい担体は以下の特性を有しよう。好ましい成形済み担体は、サイズ約0.2〜7mmを有しよう。好ましい担体は、平均細孔直径約100〜約450オングストローム、より好ましくは約140〜約400オングストローム、BET表面積約20〜約150m/g、及び総窒素吸着細孔容積約0.4〜1cc/gを有しよう。アルミナは、好ましい担体のうちの1つである。本発明における好ましいアルミナは、細孔の少なくとも30%、好ましくは少なくとも50%は直径が100オングストロームよりも大きく、総細孔容積約0.45cc/g〜1cc/g及びABD(見かけの嵩密度(apparent bulk density))約0.35〜約0.75g/ccを有しよう。
Cu、Pd、Zn、Mg、MoまたはBiの中の1つ以上の元素を用いて調整したNi触媒は、適切な量のこうした調整成分を製造の最中に好ましくは化合物としてアルミナ中に取り入れることによって製造してよい。
本発明において開示する好ましいアルミナを、いわゆる活性アルミナを製造する当業者には周知の多数の手法によって製造することができる。本発明において開示する好ましいアルミナのうちの1つを、いわゆる油滴下ゲル化手法(oil dropping gelatiion technique)によって製造することができ、これは米国特許第2,620,314号(1952)、及び同第4,273,735号(1981)において開示されている。球形のアルミナを、水性塩酸溶液中でアルミニウム金属を温浸する(digest)ことで製造したアルミニウムヒドロキシクロリドゾルから製造する。小滴の形態の球形のアルミナゾル材料を、塩基性液体油相中でゲル化し、続いてエージング、洗浄、乾燥、及びか焼して、通常、高温での工業的生産におけるガンマ−アルミナを得る。他に、好ましい球形のアルミナを、油滴下ゲル化手法によって分散型ベーマイトまたは擬ベーマイトアルミナゾルを使用して製造することもでき、これは、米国特許第4,179,408号(1979)において開示されている。アルミナゾルは、適切なベーマイト、擬ベーマイト、またはベーマイトと擬ベーマイトアルミナとの混合物を酸性の水の中に分散させることで製造される。擬ベーマイトまたはベーマイト原料は、アルミニウムアルコキシドを加水分解し、結晶化するか、または、アルミン酸ナトリウムと硫酸アルミニウムのようなアルミニウム塩類とを反応させ、結晶化することで製造される。様々なベーマイトアルミナまたは分散型ベーマイトアルミナゾルが、市場で入手可能である。コンデア(Condea)は、供給者のうちの1つである。本明細書において細孔構造が開示される好ましい球形のアルミナを製造するために、ディスペラル HP 14/2(Disperal HP 14/2)、ディスパル 11N7−80(Dispal 11N7-80)、ディスパル 23N4−20、ディスペラル HP14、デペラル 40(Deperal 40)、プラル 200(Pural 200)、プラル 100、プラル NG等またはこうしたものの混合物を使用できる。好ましいアルミナは、約750〜約1200℃の温度範囲でか焼した遷移アルミナであり、ガンマ、デルタ、カッパ、シータ及びアルファ結晶形態またはこれらの混合物を含む。
様々な押出物形態の好ましいアルミナを、上記に検討した好ましいベーマイトまたは擬ベーマイトアルミナを押出し、約750℃〜1200℃の高温でか焼することで製造することもできる。本明細書において開示する調整剤(Cu、Re、Zn、Mg、Mo、及びBiまたは当分野において周知の他のもの)を、少なくとも部分的には押出しの前にアルミナ中に取り入れてよい。アルミナの表面積は、高温に繰り返しさらすことによって、より安定な結晶形に至るゆっくりとした結晶化が原因となって収縮する傾向がある。この表面積の収縮は、雰囲気中の水分またはアルミナ中の微量のナトリウムまたは両方の存在下で加速される。通常、触媒製造のためのアルミナ担体は、約550℃〜700℃の温度でか焼することによってガンマアルミナとして工業的に生産される。好ましいアルミナの物理的形状は、任意の形状の例えば球、押出物、ペレット及び顆粒とすることができ、これらは、直径約1/4インチ未満、好ましくは1/8インチを有し、押出物またはペレットの場合長さ約1/2インチ未満、好ましくは長さ1/4インチ未満を有する。
好ましくは触媒表面のニッケル金属の60%以上を、担体内部にではなく成形済み多孔質担体の外側周囲領域中に堆積する。Ni触媒の外側スキン層の好ましい厚さは、約0.03mm〜約0.7mm、より好ましくは0.04mm〜0.6mm、最も好ましくは0.04mm〜0.50mmである。従来技術または刊行物は、ニッケル金属が好ましくは成形済み多孔質担体の外側層領域中に堆積しているような、水素化反応のための材料の使用を開示していないことが周知である。触媒の総ニッケル含量は、好ましくは約3〜20重量%、より好ましくは4〜15重量%である。所望の厚さの層内部で触媒表面に予め定められた金属組成物を得るために、ニッケル化合物またはニッケル及び調整剤化合物の混合溶液の適切に作製した溶液の担体表面への1または多数の含浸を実行してよい。外側層中にニッケル金属を堆積する好ましい手法は、担体表面へのニッケル化合物の適切な溶液の噴霧コーティング含浸である。多数の噴霧コーティング含浸を実行する場合、含浸段階から生じた生成物は、次の含浸を実行する前に、好ましくは200〜800℃、好ましくは250〜500℃の範囲内の温度で乾燥またはか焼される。触媒は、1段階または多段階で製造できる。触媒のニッケルまたはニッケル及び他の成分は、担体表面へのニッケル化合物の溶液またはニッケル及び調整剤化合物の混合溶液の噴霧コーティングによって堆積してよい。所望により、一連の2つ以上の含浸を実行することによって、ニッケル及び銅成分を別々に堆積してよい。
パラジウムもNiと共に外側周囲領域中に堆積させる場合、触媒表面のPdの量は、総触媒の最高1重量%まで、好ましくは0.005〜0.25重量%である。触媒表面へのPdの堆積は、Ni化合物及びPd化合物の混合溶液を使用することによってNi堆積と同時に実行でき、またはPdを別個の段階で任意の順序で堆積できるが、好ましくはPdをNi後に堆積する。好ましくは、触媒表面のPdの100%を、担体内部にではなく成形済み多孔質担体の外側周囲領域中に堆積させる。
他の多数の含浸手法において、担体表面へのニッケル金属の堆積を、従来の含浸及び噴霧コーティング含浸の直列の組合せで実行する。例えば、従来の含浸の例えば初期湿潤含浸を第1の含浸で実行し、次に噴霧コーティング含浸を第2の段階で実行する。初期湿潤含浸から生じた生成物を、噴霧コーティング含浸の前に、好ましくは約200〜800℃、より好ましくは約250〜約500℃の熱処理にさらす。所望により、第1の段階で噴霧コーティング含浸及び第2の段階で従来の含浸を実行してよい。
銅含有Ni触媒を、アルミナ担体を用いて製造した場合、触媒表面の銅の含量約0.005〜約10重量%の範囲内である。水中にニッケル化合物を、または有機溶媒若しくは水中に有機ニッケル化合物を溶解させることで、ニッケル化合物の溶液を作製する。ニッケル化合物の例えば硝酸ニッケル六水和物の溶融液体を、水性硝酸ニッケル溶液の代わりに噴霧コーティング含浸のために使用できる。ニッケル化合物の例は、ニッケル塩の例えば硝酸ニッケルまたは有機金属ニッケル化合物の例えば酢酸ニッケル、ギ酸ニッケル、ニッケルアセチルアセトネート、ニッケルアルコキシド等である。担体表面への溶液の噴霧を完了した後、含浸生成物を好ましくは約200〜約800℃、より好ましくは約250〜約500℃の温度で10分〜24時間熱処理にさらす。噴霧コーティング含浸のための液体の好ましい体積は、担体の総細孔容積の約2〜70体積%、好ましくは2〜約25体積%である。担体表面への噴霧コーティング含浸を実行するためのニッケル化合物の含浸溶液の微小液体小滴は、液体噴霧器またはアトマイザーを使用することによって作製してよい。噴霧コーティングを、周囲温度または高温で実行する。高温噴霧コーティングを、約100〜350℃の温度にさらした多孔質担体表面に実行する。好ましくは微小液体小滴は、回転式含浸装置中を転がる成形済み担体表面または平坦な表面上に噴霧される。
水素化方法
アセチレン型化合物及び他の不飽和化合物を含む供給物を、気相、液相または気体及び液体の混合相中の単数または複数の触媒反応帯域を通過させる。触媒反応帯域中の選択的水素化反応の温度は、最も重要なプロセス変数のうちの1つである。温度は、約50°F〜約420°F、好ましくは約55°F〜約380°Fの範囲内である。しかし、温度は、特定の触媒反応帯域中の、水素化される特定のアセチレン型化合物、及び炭化水素の物理相によって決定される。混合CまたはCオレフィン系炭化水素中のCまたはCアセチレンの場合、選択的水素化のための温度は約55°F〜約380°Fの範囲内である。混合ブタジエン流れ中のCアセチレン型化合物の場合、温度は約50°F〜200°F、好ましくは55〜180°Fの範囲内である。混合Cジオレフィン系炭化水素流れ中のCアセチレン型化合物の場合、温度は約60°F〜約250°Fの範囲内である。Cよりも重質の炭化水素中のCアセチレン類よりも重質のアセチレン型炭化水素の場合、温度は約65°F〜約350°Fの範囲内である。
触媒反応帯域中の水素の濃度は別の重要なプロセス変数である。触媒反応帯域中の水素の濃度は、以下の多数のファクターに依存する:特定の反応帯域中に入ってくる供給物流れ中のアセチレン型化合物の濃度、特定の単数種または複数種のアセチレン化合物、特定の触媒反応帯域にわたるアセチレン類の所定の転化、単相であろうと混合相であろうと触媒反応帯域の炭化水素相、特定の触媒反応帯域の温度、特定の反応帯域中の触媒組成物、及び触媒反応帯域の特定の物理的装置の例えば固定床反応器または接触蒸留塔反応器。一般に、最小量の水素は、特定の触媒反応帯域中に入ってくる流れ中の総アセチレン類の濃度の50モル%以上、好ましくは70モル%である。固定床の稼働における触媒反応帯域中の水素の最大量は、総アセチレン型化合物のモルの5倍以下、好ましくは3倍以下である。一般に、接触蒸留または接触抽出蒸留の稼働の場合、固定床の稼働の場合よりも多くの水素が必要である。
触媒反応帯域の圧力は、以下の特質によって決定される;触媒反応帯域の特定の物理的装置、溶媒を使用するかどうか、特定の触媒反応帯域中の選択的水素化反応の所定の温度、及び触媒反応帯域中の炭化水素の所定の相(気体、液体または気体及び液体の混合相)。
特定の反応帯域中の炭化水素の流量は、以下のものによって決定される:触媒組成物、触媒反応帯域の特定の物理的装置、特定の反応帯域にわたるアセチレン型化合物の所定の転化、並びに特定の触媒反応帯域中の水素の濃度、温度及び圧力。
触媒性能の評価は、アセチレン型化合物の所定の転化での、または特定の生成物の条件に適合することが必要な転化での、所定の原料の場合の所望の生成物の回収を従来技術に対して比較することによって実行される。例えば、未精製ブタジエン流れ中のCアセチレン型化合物を選択的に水素化する場合、1,3−ブタジエンは供給物流れから回収すべき所望の生成物であり、以下の数式は1,3−BDの回収率を定義する。
1,3−BDの回収率(%)=100−(N−N)×100/N
ここで、N=供給物流れ中の1,3−BDの重量%、
=生成物流れ中の1,3−BDの重量%である。
ビニルアセチレン(VA)またはエチルアセチレン(EA)の回収率は、同一の仕方で定義される。ビニルアセチレンは水素化によって1,3−BDに転化し得るので、1,3−BDの回収率は100%を超えることが数学的には可能である。これはまた、未精製Cカット流れ中のメチルアセチレン(MA)の選択的水素化にも当てはまる。MAPDは選択的水素化によってプロピレンに転化し得るので、未精製Cカット流れからのプロピレンの回収率は100%よりも大きくなり得る。
1,3−ブタジエンの高い回収を伴う、Cアセチレン類の完全なまたはほぼ完全な転化(合わせたCアセチレンの合計が30ppm未満まで)は、2つの抽出蒸留ユニットのうちの1つを無くして、1,3−ブタジエンを混合流れから分離することをもたらす。結果は、1,3−ブタジエンのより廉価な生産費である。
選択的水素化を1,3−BDのより良好な回収のために直列の2つの触媒反応帯域中で実行する場合、第1の触媒反応帯域から生じた生成物流れ中の合わせたアセチレン型不純物の濃度は、供給物流れ中のアセチレン型不純物の濃度に依存して、約100重量ppm〜約5000重量ppmの範囲内である。第1の触媒反応帯域にわたる1,3−ブタジエンの回収は、好ましくは約96重量%を超えて維持される。第1の触媒反応帯域はまた、プロパジエンからメチルアセチレンへの及び1,2−ブタジエンから1,3−ブタジエンへの異性化を最大にするのに役立つ。しかしながら、単一の触媒反応帯域を通過させることによって、供給物流れ中の全てのアセチレン型不純物を完全に除去することが可能である。
第1の触媒反応帯域から生じた生成物流れは第2の触媒反応帯域を通過し、ここでは最適のプロセス条件での水素の調節はあってもなくてもよい。第2の触媒反応帯域から生じた生成物流れにおいて、合わせたCアセチレン型不純物の濃度は0wppm〜約30wppmの範囲内である。第2の触媒反応帯域にわたる1,3−ブタジエンの回収率は約97重量%よりも良好である。
Ni触媒または2つの異なるNi触媒を、任意の稼働態様のための任意の物理的装置中の単一の反応器中に装填してよい。所望により、2つの別個の反応器は、2つの異なる触媒を装填した2つの触媒反応帯域として役立つ。アセチレン型不純物の選択的水素化を、反応帯域に関して様々な形状で実行することができる。固定床反応器、接触蒸留反応器、溶媒抽出接触蒸留反応器、沸点反応器、移動床反応器、流動化反応器、分割壁反応器等の態様の任意の組合せで反応を実行することは本発明の部分である。このような例は、2つの直列固定床、第1の触媒反応帯域のための接触蒸留塔反応器及び第2の触媒反応帯域のための第2の固定床反応器、第1の反応帯域のための固定床反応器と第2の反応帯域のための溶媒抽出接触蒸留塔反応器である。
触媒の性能は、様々な理由で運転時間と共に低下する。理由のうちの1つは、触媒表面への有毒な炭素質材料の遅い蓄積である。触媒サイクルまたは操業時間を延長するためには、溶媒を使用して、重質ポリマーを洗い流して触媒表面への有毒な炭素質材料の蓄積速度を遅くしてよい。従って、重質ポリマーは、選択的水素化条件下で、少なくともある程度は溶媒中に可溶であるべきである。このような溶媒の例は、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、ベンゼン、トルエン、アルキルニトリル類、フルフラール、ジメチルアセトアミド、ジメチルホルムアミド、メチルピロリドン、ホルミルモルホリン、及びエーテル類の例えばテトラヒドロフランである。溶媒を、反応器流出液流れから回収して再循環する。所望により、通常供給物の小さな部分であり、また単数または複数の触媒反応帯域中の選択的水素化の最中のオリゴマー化及び重合によっても生成する重質成分を再循環することによって、ユニットの始動時に溶媒を系中に蓄積させてよい。固定床の稼働の場合、溶媒を供給物と共に触媒反応帯域に同時供給する。接触蒸留または抽出接触蒸留の稼働の場合、溶媒を塔の上半分の位置で導入する。さらに他の稼働手順は、70°F〜750°Fの範囲内の温度、0〜500psiの圧力下で、好ましくは水素の存在下で溶媒を用いて時々触媒を洗浄することである。選択的水素化触媒表面への重質ポリマーの堆積は、触媒を失活させ、再生を必要とすることがある。本Ni触媒は、市販の触媒と比較して非情に低いポリマー堆積を示すことが見い出された。
対照実施例1A
(従来の触媒)
市販の28重量%のNi触媒(シネティックス(Synetix)から得たHTC600−RP1.2)を、未精製の水蒸気分解済みブタジエン流れ中のCアセチレン型不純物を選択的水素化によって除去するために試験した。50グラムの触媒を70mlの直径3mmのガラス球と混合し、垂直設置アップフローステンレス固定床反応器(直径1インチ×長さ20インチ)中に装填した。触媒は直径1.2mmの三葉状(trilobe)押出物である。触媒帯域の各端部に2つの熱電対を取り付けて、反応器温度を制御した。触媒は、活性化及び不動態化形態として製造業者によって供給され、482°Fで水素ガス流中で再活性化するよう助言を受けた。250°Fで窒素中の33体積%の水素ガスの300cc/分のガス流中で1.5時間、次に350cc/分の純水素ガスを通過させることによって575°Fで5時間、触媒を再活性化した。反応器を周囲温度に冷却した。未精製の水蒸気分解済みブタジエン供給物中のアセチレン型不純物の選択的水素化を、6ml/minの炭化水素供給物及び反応の始めの80sccm/minの水素流量からランの終わりに向かって55sccm/minで、108psigの総反応器圧力下で実行した。供給物は、1.071重量%のビニルアセチレン、0.16重量%のエチルアセチレン及び0.22重量%のメチルアセチレン、71.33重量%の1,3−BD、0.18重量%の1,2−BD、15.03重量%のブテン類等で構成された。水素化の発熱による熱が理由となって、触媒床の端部での温度は触媒床の始めを超えた。水素化の温度はそれぞれ触媒床の端部で118〜124°Fであり、触媒床の始めでは88〜99°Fだった。この実験から得られた最良の品質の生成物は、1,3−ブタジエンの97.4%回収率で190ppmのVA及び150ppmのEAを含んだ。結果を図1及び2に示す。
対照実施例1B
(従来の触媒)
市販の28重量%のNi触媒(CRIから得たKL6564−TL1.2)を、未精製の水蒸気分解済みブタジエン流れ中のCアセチレン型不純物を選択的水素化によって除去するために試験した。触媒は直径1.2mmの三葉状押出物である。触媒は、113m/gのBET表面、0.43cm/gの総N吸着細孔容積及び12.8nmの平均細孔直径を有する。50グラムの触媒を60mlの直径3mmのガラス球と混合し、垂直設置アップフローステンレス固定床反応器(直径1インチ×長さ20インチ)中に装填した。触媒帯域の各端部に2つの熱電対を取り付けて、反応器温度を制御した。触媒は、活性化及び不動態化形態として製造業者によって供給され、450°Fで水素ガス流中で再活性化するよう助言を受けた。250°Fで窒素中の33体積%の水素ガスの300cc/分のガス流中で1.5時間、次に350cc/分の純水素ガスを通過させることによって575°Fで5時間、触媒を再活性化した。反応器を周囲温度に冷却した。対照実施例1Aにおいて使用した同じ供給物中のアセチレン型不純物の選択的水素化を、6ml/minの炭化水素供給物及び反応の始めの80sccm/minの水素流量からランの終わりに向かって50sccm/minで、108psigの総反応器圧力下で実行した。水素化の温度はそれぞれ触媒床の端部で118〜125°Fであり、触媒床の始めでは76〜90°Fだった。この実験から得られた最良の品質の生成物は、1,3−ブタジエンの95.1%回収率で18ppmのVA及び19ppmのEAを含んだ。結果を図1及び2に示す。
実施例1C
(発明)
触媒を、2つの噴霧コーティング含浸を周囲温度で実行することによって製造した。ニッケル触媒を製造するために使用したガンマ−アルミナは、油滴下ゲル化手法によって製造された直径1.68mmの球である。製造業者から受け入れた時のアルミナの物理的性質を表1に要約する。このアルミナ中の細孔の約90%を超えるものは直径100オングストロームよりも大きい。平均細孔直径は214オングストロームである。本発明によれば、アルミナは、そのままでは触媒の製造のために使用するには不適切である。従って、アルミナを1100℃で3時間空気中でか焼して、触媒製造に適したアルミナを製造した。か焼後に、アルミナ球の平均直径は1.68mmから1.45mmに収縮した。平均細孔直径は362オングストロームだった。このか焼したアルミナの物理的性質を表2に列記する。このか焼したアルミナのXRDは、シータアルミナと若干のデルタを示す。下記に説明するように、硝酸ニッケル溶液を用いた多数の含浸を実行することによって、ニッケル金属を約0.38mm厚さの周囲層としてこのか焼したアルミナ表面に堆積した。
Figure 2007531614
Figure 2007531614
第1の含浸のために36グラムの水中に70gのNiNO.6HOを溶解させることで、硝酸ニッケル溶液を作製した。300グラムのか焼したアルミナを回転式含浸装置中に置き、次に上記の硝酸ニッケル溶液を、転がるアルミナ球表面にアトマイザーを用いて周囲温度で約10分間にわたって噴霧した。高温の空気を回転式含浸装置中に吹き込むことによって、含浸生成物を約200℃で乾燥した後に、乾燥した生成物を350℃で約2時間か焼した。第2の含浸のために31.5グラムの水中に60グラムのNiNO.6HOを溶解させることで、別のニッケル溶液を作製した。第2の含浸を、か焼した第1の含浸生成物表面に第1の含浸と同様に実行した。200℃で乾燥した後に、420℃でのか焼を2時間実行した。アルミナ担体表面に堆積したニッケルの量は、使用した硝酸ニッケルの全量を基準として8.05重量%である。触媒は以下の物理的性質を有した;70.3m/gのBET表面積、0.590cm/gの総窒素細孔容積及び317オングストロームの平均細孔直径。か焼した生成物の顕微鏡下での調査は、アルミナ球表面の約0.38mm厚さの周囲酸化ニッケル層を示し、これは層中の約0.78mgのNi金属負荷/mを意味する。
80gのこの触媒を、対照実施例1において使用した同じ反応器中に装填した。250°Fで窒素中の33体積%の水素ガスの300cc/分のガス流中で1.5時間、350cc/分の純水素ガスを通過させることによって670℃で3時間、次に750°Fで3時間、触媒を活性化した。反応器を周囲温度に冷却した。対照実施例1Aにおいて使用した同じ供給物中のアセチレン型不純物の選択的水素化を、6ml/minの炭化水素供給物及び反応の始めの65sccm/minの水素流量からランの終わりに向かって55sccm/minで、108psigの総反応器圧力下で実行した。触媒床の端部での温度は、触媒床の始めのものを超えた。水素化の温度はそれぞれ触媒床の端部で120〜130°Fであり、触媒床の始めでは約74°Fだった。この実験から得られた最良の品質の生成物は、1,3−ブタジエンの97.5%回収率で0ppmのVA及び6ppmのEAを含んだ。本ニッケル触媒は、対照実施例1A及び1Bのものよりも優れた触媒性能を証明する。
対照実施例2A
(従来の触媒)
市販の28重量%のNi触媒(CRIから得たKL6564−TL1.2)を、未精製の水蒸気分解済みブタジエン流れ中のCアセチレン型不純物を選択的水素化によって除去するために試験した。50グラムの触媒を60mlの直径3mmのガラス球と混合し、垂直設置アップフローステンレス固定床反応器(直径1インチ×長さ20インチ)中に装填した。触媒帯域の各端部に2つの熱電対を取り付けて、反応器温度を制御した。触媒は、活性化及び不動態化形態として製造業者によって供給され、450°Fで水素ガス流中で再活性化するよう助言を受けた。250°Fで窒素中の33体積%の水素ガスの300cc/分のガス流中で1.5時間、次に350cc/分の純水素ガスを通過させることによって670°Fで5時間、触媒を再活性化した。反応器を周囲温度に冷却した。未精製の水蒸気分解済みブタジエン供給物中のアセチレン型不純物の選択的水素化を、6ml/minの炭化水素供給物及び反応の始めの65sccm/minの水素流量からランの終わりに向かって40sccm/minで、108psigの総反応器圧力下で実行した。供給物は、0.98重量%のビニルアセチレン、0.12重量%のエチルアセチレン及び0.08重量%のメチルアセチレン、72.52重量%の1,3−BD、0.01重量%の1,2−BD、14.05重量%のブテン類等で構成された。水素化の温度はそれぞれ触媒床の端部で120〜124°Fであり、触媒床の始めでは90〜99°Fだった。この実験から得られた最良の品質の生成物は、1,3−ブタジエンの95.9%回収率で5ppmのVA及び0ppmのEAを含んだ。結果を図3及び4に示す。
実施例2B
(発明)
以下のものは、対照実施例2Aのものよりも優れた本発明の触媒の性能を証明する。触媒を、高温のアルミナ担体表面への硝酸ニッケル溶液の2つの噴霧コーティング含浸を実行することによって製造した。1100℃で3時間か焼した、実施例1Cにおいて使用した同じアルミナを使用して、この実施例におけるニッケル触媒を製造した。
第1の含浸のために48グラムの水中の86.5gのNiNO.6HOを溶解させることで、硝酸ニッケル溶液を作製した。300グラムのか焼したアルミナをオーブン中で約205℃に予熱し、次に、アトマイザーを使用して約20分間にわたる硝酸ニッケル溶液を用いた含浸のために、高温のアルミナを回転式含浸装置中に置いた。噴霧コーティング含浸の最中、高温の空気を用いて回転式含浸装置を加熱した。高温の空気を回転式含浸装置中に吹き込むことによって、含浸生成物を約200℃で乾燥した。乾燥した生成物を420℃で3時間か焼した。同じ濃度の別の硝酸ニッケル溶液を、第2の含浸のために作製した。第2の含浸を、約205℃に予熱したか焼した第1の含浸生成物表面に第1の含浸と同様に実行した。200℃で乾燥した後に、か焼を450℃で3時間実行した。アルミナ担体表面に堆積したニッケルの正味の量は、使用した硝酸ニッケルの全量を基準として10.4重量%だった。乾燥した生成物は、顕微鏡下で0.32mmの層厚さを示し、これは層中の約2.09mg/mのNi金属負荷を意味する。
60gのこの触媒を、垂直設置アップフローステンレス固定床反応器(直径1インチ×長さ20インチ)中に装填した。250°Fで窒素中の33体積%の水素ガスの300cc/分のガス流中で1.5時間、次に350cc/分の純水素ガスを通過させることによって670°Fで3時間及び770°Fで3時間、触媒を活性化した。反応器を周囲温度に冷却した。対照実施例2Aにおいて使用した同じ供給物中のアセチレン型不純物の選択的水素化を、6ml/minの炭化水素供給物及び反応の始めの55sccm/minの水素流量からランの終わりに向かって45sccm/minで、108psigの総反応器圧力下で実行した。水素化の温度はそれぞれ触媒床の端部で118〜123°Fであり、触媒床の始めでは約80°Fだった。この実験から得られた最良の品質の生成物は、1,3−ブタジエンの97.4%回収率で0ppmのVA及び0ppmのEAを含んだ。結果を図3及び4に示して、対照実施例2Aのものよりも優れたこの実施例の性能を示す。
実施例2C
(発明)
この実施例における触媒を、硝酸ニッケル溶液の2つの噴霧コーティング含浸を周囲温度で実行することによって製造した。
第1の含浸のために25.95グラムの水中に86.5gのNiNO.6HOを溶解させることで、硝酸ニッケル溶液を作製した。300グラムの実施例1Cにおいて使用した同じか焼したアルミナを回転式含浸装置中に置き、含浸を、回転式含浸装置の内部で転がるアルミナ球表面にアトマイザーを用いて約10分間にわたって硝酸ニッケル溶液を噴霧することによって実行した。高温の空気を回転式含浸装置中に吹き込むことによって、含浸生成物を約200℃で乾燥した。乾燥した生成物を350℃で約3時間か焼した。第2の含浸のために14.19グラムの水中に47.3グラムのNiNO.6HOを溶解させることで、別のニッケル溶液を作製した。第2の含浸を、か焼した第1の含浸生成物表面に第1の含浸と同様に実行した。200℃で乾燥した後に、乾燥した含浸生成物を350℃で2時間か焼した。アルミナ担体表面に堆積したニッケルの量は、使用した硝酸ニッケル六水和物の全量を基準として8.26重量%だった。完成した触媒は以下の物理的性質を有した;64.7m/gのBET表面積、311オングストロームの平均細孔直径及び0.694cm/gの総窒素細孔容積。
完成した触媒球の顕微鏡下での観察は、各触媒球中に以下の3つの領域が存在することを示す:外側層、内部層及びコア中心領域。外側2層の平均厚さは、約0.32mm(直径1.45mmのアルミナ球)である。従って、層中の総ニッケル金属負荷は、平均して約1.61mg/mである。最外部層は厚さ約0.125〜約0.145mmを有する。外側層は、第2の噴霧コーティング含浸によって生成した。白色のコア中心領域中のニッケル堆積は観察されない。従って、第1の含浸において、最外部層及び内部層の両方におけるニッケル負荷は約1.04mg/mである。しかし、第2の含浸は外側層中に0.70mg/m堆積し、約1.74mgの正味のNi堆積/mをもたらした。従って、触媒表面の総Niの88重量%は最外部層中に負荷され、12重量%は内部層中に負荷された。
60gのこの触媒を、垂直設置アップフローステンレス固定床反応器(直径1インチ×長さ20インチ)中に装填した。250°Fで窒素中の33体積%の水素ガスの300cc/分のガス流中で1.5時間、次に350cc/分の純水素ガスを通過させることによって670°Fで3時間及び770°Fで3時間、触媒を活性化した。反応器を周囲温度に冷却した。未精製の水蒸気分解済みブタジエン供給物中のアセチレン型不純物の選択的水素化を、6ml/minの炭化水素供給物及び反応の始めの52sccm/minの水素流量からランの終わりに向かって44sccm/minで、108psigの総反応器圧力下で実行した。供給物は、1.06重量%のビニルアセチレン、0.15重量%のエチルアセチレン及び0.16重量%のメチルアセチレン、71.34重量%の1,3−BD、0.19重量%の1,2−BD、14.59重量%のブテン類等で構成された。水素化の温度はそれぞれ触媒床の端部で119〜122°Fであり、触媒床の始めでは76〜83°Fだった。この実験から得られた最良の品質の生成物は、1,3−ブタジエンの97.7%回収率で0ppmのVA及び0ppmのEAを含んだ。結果を図3及び4に示して、対照実施例2Aのものよりも優れたこの実施例の性能を示す。
対照実施例3A
4つの異なる市販のニッケル触媒をこの実験において試験した。
触媒は、HTC−600(28%のNi)、HTC−500(20%のNi)、KL6564(28%のNi)及びKL6560(18%のNi)だった。こうした触媒は全て直径1.2mmの三葉状押出物だった。触媒は、活性化及び不動態化形態として製造業者によって供給された。
50グラムの各触媒を、水蒸気分解装置から生じた未精製ブタジエン流れ中のCアセチレン型不純物の選択的水素化のために試験した。試験は対照実施例1Aと同様の様式で実行した。供給物は、1.07重量%のビニルアセチレン、0.16重量%のエチルアセチレン及び0.16重量%のメチルアセチレン、71.40重量%の1,3−BD、0.19重量%の1,2−BD、14.59重量%のブテン類等で構成された。選択的水素化を、6ml/minの炭化水素供給物及び反応の始めの85sccm/minの水素流量からランの終わりに向かって50sccm/minで、108psigの総反応器圧力下で実行した。水素化の温度はそれぞれ触媒床の端部で120〜128°Fであり、触媒床の始めでは約88〜99°Fだった。最良の性能は、VA及びEAの両方の100%転化で1,3−BDの回収率95.3%だった。結果を図5及び6に示す。
実施例3B
(発明)
この実施例における触媒を、第1の段階での通常の湿潤含浸(regular wet impregnation)及び第2の段階での噴霧コーティング含浸を実行することによって製造した。実施例1Cにおいて使用した同じか焼したアルミナ(1100℃)を使用して、この実施例におけるニッケル触媒を製造した。
第1の含浸のために285グラムの水中に94gのNiNO.6HOを溶解させることで、硝酸ニッケル溶液を作製した。300グラムの実施例1Cにおいて使用した同じか焼したアルミナを回転式含浸装置中に置き、上記の硝酸ニッケル溶液を、回転する含浸装置中でアルミナ担体表面に注いだ。10分間低温ローリング(cold rolling)した後に、約200℃での乾燥を、高温の空気を回転式含浸装置中に吹き込むことによって実行した。乾燥した含浸生成物を350℃で3時間か焼した。この第1の含浸においてアルミナ表面にニッケルを負荷することは、使用した硝酸ニッケル六水和物の量を基準として5.95重量%だった。第1の含浸から生じたか焼した生成物の顕微鏡下での観察は、ニッケル金属は、アルミナ球の全体にわたって多少均一に分散したことを示す。第2の含浸のために15gの水中に50gのNiNO.6HOを溶解させることで、別の硝酸ニッケル溶液を作製した。第2の含浸を、回転式含浸装置中、周囲温度で約15分にわたって、第1の含浸から生じたか焼した生成物表面に硝酸ニッケル溶液を噴霧コーティングすることによって実行した。含浸生成物を約200℃で乾燥した後に、か焼を350℃で2時間実行した。第2の含浸段階においてアルミナ担体表面に堆積したニッケルの量は、使用した硝酸ニッケルの量を基準として3.26重量%だった。最終生成物表面の計算された正味のニッケル含量は8.84重量%だった。別個の実験において行った観察に基づいて、第2の噴霧コーティング含浸は、アルミナ球表面の約0.26mm厚さの層中にニッケル金属を堆積した。従って、触媒表面に負荷した総Niの約82.8%は外側層表面に堆積し、これは外側層中の1.62mg/mのNi負荷及びアルミナ球の内部コア領域中の0.94mg/mのNi負荷を意味する。
60gのこの触媒を、垂直設置アップフローステンレス固定床反応器(直径1インチ×長さ20インチ)中に装填した。250°Fで窒素中の33体積%の水素ガスの300cc/分のガス流中で1.5時間、次に350cc/分の純水素ガスを通過させることによって670°Fで3時間及び770°Fで3時間、触媒を活性化した。反応器を周囲温度に冷却した。対照実施例3Aにおいて使用した同じ供給物中のアセチレン型不純物の選択的水素化を、6ml/minの炭化水素供給物及び反応の始めの55sccm/minの水素流量からランの終わりに向かって37sccm/minで、110psigの総反応器圧力下で実行した。水素化の温度はそれぞれ触媒床の端部で119〜121°Fであり、触媒床の始めでは81〜89°Fだった。この実験から得られた最良の品質の生成物は、1,3−ブタジエンの97.3%回収率で0ppmのVA及び0ppmのEAを含んだ。結果を図5及び6に示して、対照実施例3Aにおける従来のニッケル触媒のものよりも優れたこの実施例の性能を示す。
実施例3C
(発明)
この実施例における触媒を、第1の段階での通常の湿潤含浸及び第2の段階での噴霧コーティング含浸を実行することによって製造した。この実施例における触媒を製造するために使用したアルミナは、先の実施例よりも低い温度でか焼したアルミナだった。実施例1Cにおいて使用した同じガンマ−アルミナを、800℃で2時間空気中でか焼した。このか焼したアルミナは、128m/gのBET表面積、総N細孔容積0.88cm/g、及び230オングストロームの平均細孔直径を有した。これは、0.55g/ccのABD及び1.60mmのアルミナ球の平均直径を有した。
第1の含浸のために285グラムの水中に100gのNiNO.6HOを溶解させることで、硝酸ニッケル溶液を作製した。800℃で2時間か焼した300グラムのアルミナを回転式含浸装置中に置き、上記の硝酸ニッケル溶液を、回転する含浸装置中でアルミナ担体表面に注いだ。10分間低温ローリングした後に、約200℃での乾燥を、高温の空気を回転式含浸装置中に吹き込むことによって実行した。乾燥した含浸生成物を350℃で3時間か焼した。この第1の含浸において、アルミナ表面へのニッケルの負荷は、使用した硝酸ニッケル六水和物の量を基準として6.31重量%だった。第1の含浸から生じたか焼した生成物の顕微鏡下での観察は、ニッケル金属は、アルミナ球の全体にわたって多少均一に分散したことを示した。第2の含浸のために19.5gの水中に66gのNiNO.6HOを溶解させることで、別の硝酸ニッケル溶液を作製した。第2の含浸を、回転式含浸装置中、周囲温度で約15分にわたって、第1の含浸から生じたか焼した生成物表面に硝酸ニッケル溶液を噴霧コーティングすることによって実行した。含浸生成物を約200℃で乾燥した後に、か焼を350℃で2時間実行した。第2の含浸段階においてアルミナ担体表面に堆積したニッケルの量は、使用した硝酸ニッケルの量を基準として4.25重量%だった。最終生成物における計算された正味のニッケル含量は10.05重量%だった。別個の実験において行った観察に基づいて、第2の噴霧コーティング含浸は、アルミナ球表面の約0.335mm厚さの層中にニッケル金属を堆積した。従って、触媒表面に負荷した総Niの約88.2%は外側層表面に堆積し、これは外側層中の0.958mg/mのNi負荷及びアルミナ球の内部コア領域中の0.526mg/mのNi負荷を意味する。
60gのこの触媒を、垂直設置アップフローステンレス固定床反応器(直径1インチ×長さ20インチ)中に装填した。250°Fで窒素中の33体積%の水素ガスの300cc/分のガス流中で1.5時間、次に350cc/分の純水素ガスを通過させることによって670°Fで3時間及び770°Fで3時間、触媒を活性化した。反応器を周囲温度に冷却した。対照実施例3Aにおいて使用した同じ供給物中のアセチレン型不純物の選択的水素化を、6ml/minの炭化水素供給物及び反応の始めの51sccm/minの水素流量からランの終わりに向かって37sccm/minで、110psigの総反応器圧力下で実行した。水素化の温度はそれぞれ触媒床の端部で119〜121°Fであり、触媒床の始めでは81〜89°Fだった。この実験から得られた最良の品質の生成物は、1,3−ブタジエンの97.5%回収率で5ppmのVA及び10ppmのEAを含んだ。結果を図5及び6に示し、これは対照実施例3Aにおける従来のニッケル触媒のものよりも優れたこの実施例の性能を示す。
実施例4
(発明)
2つの触媒反応帯域の概念を、この実施例において証明する。触媒を、実施例2Cにおいて説明したのと同一の仕方で製造した。混合ブタジエン流れ中の低濃度のCアセチレン類を含む供給物を、固定床中の第2の触媒反応帯域としてのこの触媒上で試験した。
40gの触媒を垂直設置アップフローステンレス固定床反応器(直径1インチ×長さ20インチ)中に装填した。触媒を、実施例2Cにおいて説明したのと同一の仕方で活性化した。反応器を周囲温度に冷却した。供給物は、280重量ppmのビニルアセチレン、120重量ppmのエチルアセチレン及び97ppm重量%のメチルアセチレン、49.18重量%の1,3−BD、190重量ppmの1,2−BD、28.05重量%のブテン類等で構成された。選択的水素化を、6ml/minの炭化水素供給物及び7sccm/minの水素流量で、108psigの総反応器圧力下で実行した。水素化の温度はそれぞれ触媒床の端部で119°Fであり、触媒床の始めでは77°Fだった。分析生成物流れは、供給物中の全てのアセチレン型化合物の完全な除去を示した。1,3−BDの回収率は99.1%だった。
実施例5
この実施例において、混合Cオレフィン流れ中のMAPD(メチルアセチレン及びプロパジエン)を選択的水素化によって除去した。3つの触媒(市販のPd触媒及びCu及びCu/Pdを用いて促進された2つのNi触媒)を試験して、Pdに基づく触媒に対する本発明の性能を証明した。パラジウムに基づく触媒は広く使用されて、プロピレンの工業的生産において未精製C流れ中のMAPDを除去する。
触媒A(比較)
触媒は、アルファ−アルミナ表面に担持された市販のPd(0.3重量%)触媒だった。触媒は、2.6mmのアルミナ押出物表面のエッグシェルタイプパラジウム堆積を有した。使用した触媒の量は40グラムだった。触媒をステンレス固定床反応器(直径1インチ×長さ20インチ)中に装填した。触媒を、400°Fで、300cc/分のHガス流中で2hr活性化した。
触媒B;Cuを用いて促進されたNi触媒(発明)
触媒を2段階噴霧含浸手法で製造した。第1の含浸のために26グラムの水中に86.5gのNi(NO.6HO及び2.5gのCu(NO.2.5HOを溶解させることで、硝酸ニッケル及び硝酸銅の混合溶液を作製した。300グラムの実施例ICにおいて使用した1100℃でか焼したアルミナを回転式含浸装置中に置き、混合溶液を、転がるアルミナ球表面にアトマイザーを用いて周囲温度で約10分間にわたって噴霧した。含浸生成物を約200℃で乾燥した後に、高温の空気を回転式含浸装置中に吹き込むことによって、乾燥した生成物を350℃で約2時間か焼した。第2の含浸のために19.5グラムの水中に65グレーンのNi(NO.6HO及び1.8グラムのCu(NO.2.5HOを溶解させることで、硝酸ニッケル及び硝酸銅の別の混合溶液を作製した。第2の含浸を、か焼した第1の含浸生成物表面に第1の含浸と同様に実行した。200℃で乾燥した後に、380℃でのか焼を2時間実行した。アルミナ担体表面に堆積したニッケル及び銅の量は、使用した硝酸ニッケル及び硝酸銅の全量を基準として9.22重量%のNi及び0.35重量%のCuである。か焼した生成物の顕微鏡による調査は、アルミナ球表面の約0.33mm厚さの周囲混合金属酸化物層を示した。50グラムの触媒をステンレス固定床反応器(直径1インチ×長さ20インチ)中に装填した。触媒を、実施例ICにおいて説明したのと同一の仕方で活性化した。
触媒C;Cu及びPdを用いて促進されたNi触媒(発明)
触媒を、2段階含浸手法で製造した。第1の含浸のために305グラムの水中に106.5gのNi(NO.6HO及び4.5gのCuCu(NO.2.5HOを溶解させることで、硝酸ニッケル及び硝酸銅の混合溶液を作製した。300グレーンの実施例ICにおいて使用された1100℃でか焼したアルミナを、回転式含浸装置中に置いた。混合溶液を、周囲温度で、回転式含浸装置中で、転がるアルミナ球表面に注ぎ、次にアルミナを10分間低温ローリングする。高温の空気を回転式含浸装置中に吹き込むことによって、含浸生成物を約200℃で乾燥した後に、乾燥した生成物を350℃で約2時間か焼した。第2の含浸のために20.3グラムの水中に60gのNi(NO.6HO、2.54gのCu(NO.2.5HO及び0.74gのPd(NO.xHO(42.8重量%のPd)を溶解させることで、硝酸ニッケル、硝酸銅及び硝酸パラジウムの別の混合溶液を作製した。第2の混合溶液を、第1の含浸生成物から生じた転がるアルミナ球表面に、回転式含浸装置中、アトマイザーを用いて周囲温度で約10分間にわたって噴霧した。200℃で乾燥した後に、380℃でのか焼を2時間実行した。アルミナ担体表面に堆積したニッケル、銅及びパラジウムの量は、使用した硝酸ニッケル、硝酸銅及び硝酸パラジウムの全量を基準として9.98重量%のNi、0.57重量%のCu及び0.09重量%のPdである。50グラムの触媒をステンレス固定床反応器(直径1インチ×長さ20インチ)中に装填した。触媒を、実施例ICにおいて説明したのと同一の仕方で活性化した。
3つの触媒の性能を、94.6重量%のプロピレン、1.0重量%のプロパン、2.3重量%のメチルアセチレン(MA)、0.9重量%のプロパジエン(PD)、1〜0%のC及び0.2重量%のC〜CSで構成される供給物を用いて達成した。試験の最中の供給物の流れの方向はアップフローだった。結果を表3に列記する。触媒B及びCの性能は、従来のパラジウム触媒Aよりも優れている。
Figure 2007531614
実施例6
この実施例において、本発明のNi触媒及び市販のNi触媒表面の重質ポリマーの堆積を調査した。触媒(触媒D)は、本発明において開示する手法に従って2段階噴霧含浸手法で次の通り製造した。
第1の含浸のために26グラムの水中に86.5gのNi(NO.6HOを溶解させることで、硝酸ニッケル溶液を作製した。300グラムの実施例ICにおいて使用した1100℃でか焼したアルミナを回転式含浸装置中に置き、溶液を、転がるアルミナ球表面にアトマイザーを用いて周囲温度で約10分間にわたって噴霧した。高温の空気を回転式含浸装置中に吹き込むことによって含浸生成物を約200℃で乾燥した後に、乾燥した生成物を350℃で約2時間か焼した。第2の含浸のために14.2グラムの水中に47.3Ni(NO.6HOを溶解させることで、別の硝酸ニッケル溶液を作製した。第2の含浸を、か焼した第1の含浸生成物表面に第1の含浸と同様に実行した。200℃で乾燥した後に、か焼を2時間380℃で実行した。アルミナ担体表面に堆積したニッケルの量は、使用した硝酸ニッケルの全量を基準として8.26重量%のNiである。か焼した生成物の顕微鏡下での調査は、アルミナ球表面の約0.33mm厚さの混合金属酸化物層を示した。
40グラムの触媒をステンレス固定床反応器(直径1インチ×長さ20インチ)中に装填した。触媒を、実施例1Cにおいて説明したのと同一の仕方で活性化した。
40グラムの対照実施例1Bにおいて使用した同じ市販のNi触媒(KL6564−TL1.2)を、別のステンレス固定床反応器(直径1インチ×長さ20インチ)中に装填した。触媒を、対照実施例1Bにおいて説明したのと同一の仕方で活性化した。
様々な条件下で4000時間を超えて未精製ブタジエン流れ中のCアセチレン型化合物の選択的水素化実行することによって、両方の触媒表面の重質ポリマーの堆積を両方の触媒に関して調査した。両方の使用済みの触媒表面の炭素含量を分析した。結果を表4に列記する。触媒D表面の炭素含量はK−L6564と比較して極めて低い。
Figure 2007531614
1,3−ブタジエンの回収対ビニルアセチレンの回収に関して、対照実施例1A及び1Bと本発明の実施例1Cとを比較する図である。 1,3−ブタジエンの回収対エチルアセチレンの回収に関して、対照実施例1A及び1Bと本発明の実施例1Cとを比較する図である。 1,3−ブタジエンの回収対ビニルアセチレンの回収に関して、対照実施例2Aと本発明の実施例2B及び2Cとを比較する図である。 1,3−ブタジエンの回収対エチルアセチレンの回収に関して、対照実施例2Aと本発明の実施例2B及び2Cとを比較する図である。 1,3−ブタジエンの回収対ビニルアセチレンの回収に関して、対照実施例3Aと本発明の実施例3B及び3Cとを比較する図である。 1,3−ブタジエンの回収対エチルアセチレンの回収に関して、対照実施例3Aと本発明の実施例3B及び3Cとを比較する図である。

Claims (21)

  1. 多孔質担体表面に堆積したNiを含む選択的水素化触媒組成物において、改良は、前記Niの60%を超えるものを前記多孔質担体の外周表面に堆積させることを含む、組成物。
  2. Cu、Pd、Re、Zn、Mg、MoまたはBiからなる群から選択される1つ以上の元素を含む、請求項1に記載の触媒。
  3. 前記多孔質担体は10m/gを超えるBET表面積を有する、請求項1に記載の触媒。
  4. 前記多孔質担体は、平均細孔直径約100オングストローム〜約450オングストロームを有する、請求項1に記載の触媒。
  5. 前記多孔質担体は、総窒素吸着細孔容積約0.4cc/g〜約1cc/gを有する、請求項1に記載の触媒。
  6. 前記触媒の総ニッケル含量は約3〜20重量%である、請求項1に記載の触媒。
  7. 前記多孔質担体は、BET表面積約20m/g〜約150m/g、平均細孔直径約100オングストローム〜約450オングストローム及び総窒素吸着細孔容積約0.4cc/g〜約1cc/gを有する、請求項1に記載の触媒。
  8. Cu、Pd、Re、Zn、Mg、MoまたはBiからなる群から選択される1つ以上の元素を含む、請求項7に記載の触媒。
  9. アセチレン型化合物を選択的に水素化する方法であって、反応帯域中で、水素の存在下、前記アセチレン型化合物を少なくとも部分的に水素化する温度及び圧力の条件下で、前記アセチレン型化合物を請求項1に記載の触媒と接触させて、前記アセチレン型化合物よりも低い不飽和度を有する対応する化合物にすることを含む、方法。
  10. アセチレン型化合物は、C〜C12炭化水素の混合流れ中に存在する、請求項9に記載の方法。
  11. 存在する水素の最小量は、存在する総アセチレン型化合物の濃度の50モル%以上である、請求項10に記載の方法。
  12. 前記触媒は少なくとも2つの反応帯域中に存在する、請求項10に記載の方法。
  13. アセチレン型化合物を選択的に水素化する方法であって、水素の存在下、前記アセチレン型化合物を少なくとも部分的に水素化する温度及び圧力の条件下で、前記アセチレン型化合物を請求項2に記載の触媒と接触させて、前記アセチレン型化合物よりも低い不飽和度を有する対応する化合物にすることを含む、方法。
  14. アセチレン型化合物は、C〜C12炭化水素の混合流れ中に存在する、請求項13に記載の方法。
  15. 存在する水素の最小量は、存在する総アセチレン型化合物の濃度の50モル%以上である、請求項14に記載の方法。
  16. 前記触媒は少なくとも2つの反応帯域中に存在する、請求項14に記載の方法。
  17. 選択的水素化触媒組成物の製造方法であって、霧化ニッケル化合物溶液を多孔質担体表面に噴霧することと、前記溶液を乾燥することとを含む、方法。
  18. ニッケルを担持している多孔質担体は、200〜800℃の範囲内の温度で乾燥される、請求項17に記載の方法。
  19. 多孔質担体はアルミナを含む、請求項17に記載の方法。
  20. 多孔質担体は10m/gを超えるBET表面積を有する、請求項17に記載の方法。
  21. 多孔質担体はCu、Pd、Re、Zn、Mg、Mo、またはBiからの1つ以上の元素を含む、請求項20に記載の方法。
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