JP2007530500A - ポリエチレン酢酸ビニル共重合体に基づく薬物送達システム - Google Patents
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Abstract
送達システムが1つのコンパートメントからなる場合には、コンパートメントが、(i)25℃における飽和濃度よりも低い濃度でポリエチレン酢酸ビニル共重合体に溶解したプロゲストゲン化合物、およびエストロゲン化合物を含む熱可塑性ポリエチレン酢酸ビニル共重合体のコアと、(ii)両方の化合物に対して透過性であり、コアを覆う熱可塑性ポリエチレン酢酸ビニル共重合体の外皮とを含み、−薬物送達システムが1つを超えるコンパートメントからなる場合には、1つのコンパートメントだけが、(iii)25℃における飽和濃度よりも低い濃度で熱可塑性ポリエチレン酢酸ビニル共重合体のコアに溶解したプロゲストゲン化合物、およびエストロゲン化合物と、(iv)両方の化合物に対して透過性であり、コアを覆う熱可塑性ポリエチレン酢酸ビニル共重合体の外皮とを含む、1つ以上のコンパートメントからなり、熱可塑性ポリエチレン酢酸ビニル共重合体に溶解したプロゲストゲン化合物を含む薬物送達システム。
Description
本発明は、女性の避妊およびホルモン補充療法の分野に関する。
本発明は薬物送達システム、薬物送達システムの製造、ならびにキットまたは合剤を製造するための薬物送達システムの使用に関する。
薬物送達システム、特に膣内で使用することが意図された薬物送達システムは当技術分野において知られている。
US−3995633およびUS−3995634は、特別に構築されたホルダの中に組み付けられた、異なる活性物質を含む好ましくは球形または円筒形の別個のリザーバを記載している。
US−4237885は、内部に配置された複数の「スペーサ」によって複数の部分に分割され、その後に管の別々の部分にそれぞれシリコーン流体中の異なる活性物質が充填され、その後、管の2つの端部が互いに接続される、重合体材料の管またはコイルを記載している。しかしこの放出システムにおいては、特に長期に保存されたときに、管の壁を通して、一方のリザーバから他方のリザーバへの活性物質の輸送(拡散)が起こり、その結果、当該活性物質間の予め設定された固定された放出比がある期間にわたって変化する。
EP−A−0050867は、2つの層、好ましくはシリコーンエストラマー製の2つの層によって覆われた薬理学的に許容される支持リングを含み、内側の層が活性物質を添加したシリコーンエストラマーである、2層式の膣リングを開示している。
US−4292965には、リング形のシリコーン膣送達システムが記載されている。今日、シリコーンエストラマーの使用は以前ほど安全とは考えられておらず、もはや選択の材料ではないことは明らかである。
US−4596576は、それぞれのコンパートメントが異なる活性物質を含む2コンパートメント式の膣リングを記載している。さまざまな活性物質間の放出比が一定である適当なリングを達成するため、コンパートメントの端部はガラス製のストッパによって接合されている。
ポリエチレン酢酸ビニル(EVA)共重合体から調製された膣内で使用するための薬物送達システム、具体的には膣リングも当技術分野においては知られている。
例えば、J.A.H.van Laarhoven et al.,International Journal of Pharmaceutics 232(2002)163〜173ページは、EVA共重合体を使用して膣リングを調製することを記載している。
WO−A−97/02015は、第1のコンパートメントが、EVA共重合体のコアと、エトノゲストレル(etonogestrel)が添加されたEVA共重合体の中間層と、薬物が添加されていないEVA共重合体の外層とからなり、第2のコンパートメントが、エトノゲストレルとエチニルエストラジオールの両方が添加されたEVA共重合体のコアと、薬物が添加されていないEVA共重合体の外層とからなる、2コンパートメント式の装置を記載している。この2コンパートメント式装置の調製では、繊維を必要な長さに切り、これらの繊維片を組み合わせてリング形の装置にする必要がある。
EP−A−876815は、エチニルエストラジオールおよびエトノゲストレルを含むEVA共重合体のコアと、薬物が添加されていないEVA共重合体の外皮とを含む1コンパートメント式の膣リングを記載している。プロゲストゲンステロイドであるエトノゲストレルは、EVA共重合体コア材料中に飽和濃度よりも高い濃度で溶解している。
以上の開示中、EP−A−876815は明らかにスタンダードを確立している。これは、1コンパートメント設計を含み、EVAの組合せを使用することによってシラスティックポリマーの必要性をなくし、2種類以上の活性物質を、長期にわたって、互いに対して実質的に一定の比率で放出する。EP−A−876815に記載された膣リングはその目的を果たし、避妊を提供するが、この設計をさらに改良することができる。EP−A−876815に記載された薬物送達デバイスが物理的に安定なのは、室温よりも低い温度で保存されたときだけである。この装置は、室温よりも低い温度で保存、輸送することを要求し、これには費用がかかり、多くの注意が必要となる。EP−A−876815において指摘されているように、プロゲストゲンは最終的に、膣リングの外面に晶出する可能性がある。装置の外皮の表面におけるプロゲストゲンのこのような晶出は、無制御で高いバースト放出につながる可能性がある。
したがって、室温(すなわち約25℃)またはそれ以上の温度で膣リングを保存するときには、膣リングの外面におけるプロゲストゲンの晶出の可能性を回避することが望ましい。しかし同時に、避妊および/またはホルモン補充療法(HRT)において使用される薬剤としての十分な効果を保証するため、放出されるプロゲストゲンの量および放出速度は不変でなければならない。
今回、調製が容易であり、避妊および/またはHRTにおいて使用されるプロゲストゲン化合物の外面晶出の可能性を回避し、それでもなおプロゲストゲン化合物の十分な放出量および放出速度を提供する、改良された薬物送達デバイスが得られた。
したがって本発明は、
−薬物送達システムが1つのコンパートメントからなる場合には、コンパートメントが、
(i)25℃における飽和濃度よりも低い濃度でポリエチレン酢酸ビニル共重合体に溶解したプロゲストゲン化合物、およびエストロゲン化合物を含む熱可塑性ポリエチレン酢酸ビニル共重合体のコアと、
(ii)両方の化合物に対して透過性であり、コアを覆う熱可塑性ポリエチレン酢酸ビニル共重合体の外皮と
を含み、
−薬物送達システムが1つを超えるコンパートメントからなる場合には、1つのコンパートメントだけが、
(iii)25℃における飽和濃度よりも低い濃度で熱可塑性ポリエチレン酢酸ビニル共重合体のコアに溶解したプロゲストゲン化合物、およびエストロゲン化合物と、
(iv)両方の化合物に対して透過性であり、コアを覆う熱可塑性ポリエチレン酢酸ビニル共重合体の外皮と
を含む、1つ以上のコンパートメントからなり、熱可塑性ポリエチレン酢酸ビニル共重合体に溶解したプロゲストゲン化合物を含む薬物送達システムを提供する。
−薬物送達システムが1つのコンパートメントからなる場合には、コンパートメントが、
(i)25℃における飽和濃度よりも低い濃度でポリエチレン酢酸ビニル共重合体に溶解したプロゲストゲン化合物、およびエストロゲン化合物を含む熱可塑性ポリエチレン酢酸ビニル共重合体のコアと、
(ii)両方の化合物に対して透過性であり、コアを覆う熱可塑性ポリエチレン酢酸ビニル共重合体の外皮と
を含み、
−薬物送達システムが1つを超えるコンパートメントからなる場合には、1つのコンパートメントだけが、
(iii)25℃における飽和濃度よりも低い濃度で熱可塑性ポリエチレン酢酸ビニル共重合体のコアに溶解したプロゲストゲン化合物、およびエストロゲン化合物と、
(iv)両方の化合物に対して透過性であり、コアを覆う熱可塑性ポリエチレン酢酸ビニル共重合体の外皮と
を含む、1つ以上のコンパートメントからなり、熱可塑性ポリエチレン酢酸ビニル共重合体に溶解したプロゲストゲン化合物を含む薬物送達システムを提供する。
改良されたこの薬物送達システムは室温条件(約25℃)下で物理的に安定であり、したがって室温よりも低い温度において特別な保存および輸送条件を必要としない。さらにこの薬物送達システムは調製が容易であり、それにもかかわらず、避妊および/またはHRTにおいて使用されるプロゲストゲン化合物の放出に関して十分な放出量および放出速度を提供する。
本発明の利点は、上述の薬物送達システムを設計することによって得られる。この薬物送達システムは、2つの層、すなわちコアと外皮とからなる少なくとも1つのコンパートメントを含む。外皮はコアを直接覆っており、このことは、経済的に魅力的な調製プロセスによって薬物送達システムを調製することができる単純な設計をこの薬物送達システムに与える。
一実施形態においては、25℃における飽和濃度よりも低い濃度でポリエチレン酢酸ビニル共重合体に溶解したプロゲストゲン化合物をコアが含むような濃度でプロゲストゲン化合物が存在する。他の実施形態においては、比較的に高い濃度の酢酸ビニルを含むポリエチレン酢酸ビニル共重合体、すなわち酢酸ビニル共重合体を30から50重量%含む共重合体を使用することによって、25℃における飽和濃度よりも低いコア中プロゲストゲン化合物濃度を得ることができる。他の実施形態においては、コアのポリエチレン酢酸ビニル共重合体が酢酸ビニルを32から45重量%含む。比較的に高い濃度の酢酸ビニルを含むこのようなポリエチレン酢酸ビニル共重合体を使用すると、コアからのプロゲストゲン化合物の放出が低下することが分かった。
一実施形態においてはポリエチレン酢酸ビニル共重合体の酢酸ビニル含量が32から50重量%であり、他の実施形態においては35から50重量%である。このような高い酢酸ビニル含量を有するポリエチレン酢酸ビニル共重合体をコアに対して使用すると、有利な柔軟性を有するシステムが得られる。
他の実施形態においては、酢酸ビニルを1から15重量%含むポリエチレン酢酸ビニル共重合体から外皮が調製され、他の実施形態においては、酢酸ビニルを5から15重量%含むポリエチレン酢酸ビニル共重合体から外皮が調製される。
他の実施形態においては、厚さ10から110μmの外皮を有する薬物送達システムにおいて、1から15重量%のポリエチレン酢酸ビニル含量を有利に使用することができる。このような厚さ約110μm未満の外皮は、薬物送達デバイス全体の良好な柔軟性を得るのに有利である。さらに、このような厚さおよび酢酸ビニル含量の外皮の使用は有利な低バースト放出をもたらす。
他の実施形態においては、外皮のポリエチレン酢酸ビニル共重合体の酢酸ビニル含量が14から28重量%である。このような酢酸ビニル含量は、非常に良好なプロセスコンシステンシ(proess consistency)を特に得やすい厚さ70から250μmの外皮を有する薬物送達デバイスにおいて有利に使用することができる。酢酸ビニル含量が約14から28重量%のポリエチレン酢酸ビニル共重合体の外皮はさらに、材料の老化の程度が有利に低くなるので有利である。このような老化は化学的な老化でありまたは物理的な老化である。特定の理論に結び付けたいわけではないが、老化は、共重合体の重合体構造の物理変化による放出プロファイル(特性)のなだらかな経時変化をもたらしうることに留意されたい。したがって上記の実施形態では、長期保存後の活性成分の放出プロファイルの変化の程度が有利に低くなる。
コアと外皮のポリエチレン酢酸ビニル共重合体は独立に、例えばElvax(登録商標)、Evatane(登録商標)、Lupolen V(登録商標)、Movriton(登録商標)、Ultrathene(登録商標)、Ateva(登録商標)およびVestypar(登録商標)の商品名で市販されている製品、例えばDupont社(例えばDupont 760)、Equistar社(例えばEquistar UE637−000)、Huntsman社(例えばHuntsman PE1903)およびExxon Mobil社(F100309)によって販売されている他のポリエチレン酢酸ビニル共重合体など、市販の任意のポリエチレン酢酸ビニル共重合体とすることができる。コア用の適当なポリエチレン酢酸ビニル共重合体には、市販のAteva(登録商標)4030、Ateva(登録商標)3325、Evatane(登録商標)33−25およびEvatane(登録商標)40−55が含まれる。外皮用の適当なポリエチレン酢酸ビニル共重合体には、市販のAteva(登録商標)1070、Ateva(登録商標)1231 en Ateva(登録商標)1525、Evatane(登録商標)1020 VN3、Evatane(登録商標)1040 VN4およびEvatane(登録商標)1080 VN5が含まれる。
本発明のプロゲストゲン化合物は任意のプロゲストゲンとすることができる。他の実施形態においては、プロゲストゲン化合物がステロイド性プロゲストゲン化合物である。適当なプロゲストゲン化合物の例には、デソゲストレル、エトノゲストレル、レボノルゲストレル、ノルゲスチメート、ゲストデン、ドロスピレノンなどの化合物、およびプロゲストゲン活性を有するこの他の任意の化合物が含まれる。特定の一実施形態においては、プロゲストゲン化合物がエトノゲストレル(3−ケトデソゲストレル)である。
他の実施形態においては、プロゲストゲン化合物がエトノゲストレルであるときに、コア中にエトノゲストレルが、25℃における飽和濃度よりも低い、コアの重量の0.1から1.0重量%の濃度で存在し、他の実施形態においては0.3から0.8重量%の濃度で存在する。特定の一実施形態においては、コア中にエトノゲストレルが0.4から0.7重量%の濃度で存在する。
エストロゲン化合物は任意のエストロゲンとすることができる。他の実施形態においてはエストロゲン化合物がステロイド性エストロゲン化合物である。適当なエストロゲン化合物の例には、エストラジオール、エストリオール、メストラノール、吉草酸エストラジオール、エチニルエストラジオールなどの化合物が含まれる。特定の一実施形態においてはエストロゲン化合物がエチニルエストラジオールである。他の実施形態においては、コア中にエチニルエストラジオールがコア重量の0.01から0.5重量%の濃度で存在し、他の実施形態においては0.05から0.2重量%の濃度で存在する。特定の一実施形態においては、コア中にエチニルエストラジオールが0.07から0.15重量%の濃度で存在する。
プロゲストゲン化合物およびエストロゲン化合物の他に、この薬物送達システムは他の薬物、例えば抗菌薬を含むことができる。このような抗菌薬を使用して例えば、AIDS、クラミジア、ヘルペス、淋病などの性感染症(STD)を同時に治療および/または防ぐことができる。この抗菌薬は、任意の抗生物質、任意の抗ウイルス薬、任意の抗真菌薬、任意の抗原生動物薬などの任意の抗細菌薬とすることができる。本発明の膣リングに組み込むことが企図される抗菌薬の一例がマンデル酸縮合重合体(Zanefeld et al.(2002),Fertility and Sterility 78(5):1107−1115)である。他の例はダピビリン(dapivirine)(4−[[4−[2,4,6−トリメチルフェニル)アミノ−2−ピリミジニル]アミノ]ベンゾニトリル]である。
本発明に基づく改良された薬物送達システムは、避妊および/またはHRTにおいて使用されるプロゲストゲン化合物を十分な放出量および放出速度で放出する。この十分な放出量および放出速度は、全放出期間中のそれぞれの時点において、プロゲストゲン化合物が安全で十分に有効な量で放出されることと理解される。具体的には、プロゲストゲン化合物の放出プロファイルはそれほど急でなくてもよい。要求される平均放出は用途によって異なる。避妊に使用される他の実施形態においては、平均放出がそれほど低くなくてもよい。実際的な一実施形態においては、プロゲストゲン化合物がエトノゲストレルであるとき、避妊に使用されるエトノゲストレルの十分な放出量および放出速度が、Nuvaring(登録商標)の放出量および放出速度と同様である。一実施形態においては、このような薬物送達デバイスの21日目のエトノゲストレル放出(R21)は80μg/日以上である。他の実施形態においては、このような薬物送達デバイスの平均エトノゲストレル放出は96から144μg/日である。他の実施形態においては、このような薬物送達デバイスのエトノゲストレル放出が、R2および/またはR21における放出によって表され、R2が122〜181μg/日であり、および/またはR21が82から121μg/日である。他の実施形態においては、このような薬物送達デバイスのエトノゲストレルの放出が、R2および/またはR21の放出によって表され、R2が135〜165μg/日であり、および/またはR21が85から115μg/日である。他の実施形態においては、このような薬物送達デバイスのエトノゲストレルの放出が、R2および/またはR21の放出によって表され、R2が140〜160μg/日であり、および/またはR21が90から110μg/日である。他の実施形態においては、プロゲストゲン化合物がエトノゲストレルであるときに、R2が約150μg/日であり、および/またはR21が約100μg/日である。
一実施形態においては、本発明に基づく薬物送達システムが、円筒形のコアとこのコアを覆う外皮とからなる円筒形の繊維である。特定の一実施形態においてはこのような円筒形繊維の断面直径が約2.5から6mm、特定の一実施形態においては約3.0から5.5mm、他の実施形態においては約3.5から4.5mm、他の実施形態においては4.0から5.0mmである。一実施形態においてはコア体の表面積が800mm2超、他の実施形態においては1000mm2超、他の実施形態においては1700〜2200mm2程度である。膣に対する使用が意図された薬物送達システムの設計(物理寸法)が対象者の不都合を防止するものである場合には、これらよりもかなり大きな表面積が可能である。
本発明に基づく薬物送達システムは螺旋形、T字形、リング形を含むいくつかの形状を有することができる。ただしこれらに限定されるわけではない。特定の一実施形態においては本発明に基づく薬物送達システムがリング形、すなわち環状の薬物送達システムである。特定の一実施形態においては薬物送達システムが、リングの外周が50から60mmのリング形薬物送達システムであり、他の実施形態においてはリングの外周が52から56mmである。
この薬物送達システムは、請求項に記載された特性を有する少なくとも1つのコンパートメントを含む。このコンパートメントの他に、1つ以上の追加のコンパートメントが存在することができ、コンパートメントの総数を例えば2つまたは3つとすることができる。例えば、プラシーボコンパートメントあるいは1種以上の他の薬物が添加されたコンパートメントである追加のコンパートメントを追加することができる。このような追加のコンパートメントは、例えばプロゲストゲンとエストロゲンの比が避妊に適した比とは異なるホルモン補充療法を実践する際に有利である。先に提案したように、このような追加のコンパートメントはさらに、プロゲストゲン化合物およびエストロゲン化合物に加えて、AIDS、クラミジア、ヘルペス、淋病などのSTDを治療および/または予防するための抗菌薬を投与するのに有利である。
しかし特定の一実施形態においては、薬物送達システムが、請求項に記載された特性を有する単一のコンパートメントからなる。
特定の一実施形態においては、薬物送達システムが1つ以上のコンパートメントからなり、熱可塑性ポリエチレン酢酸ビニル共重合体に溶解したプロゲストゲン化合物を含み、
−薬物送達システムが1つのコンパートメントからなる場合には、コンパートメントが、
(i)熱可塑性ポリエチレン酢酸ビニル共重合体のコアであり、前記共重合体が酢酸ビニルを30から50重量%含み、前記コアが、25℃における飽和濃度よりも低い濃度でポリエチレン酢酸ビニル共重合体に溶解したプロゲストゲン化合物、およびエストロゲン化合物を含むコアと、
(ii)コアを覆う熱可塑性ポリエチレン酢酸ビニル共重合体の外皮であり、前記共重合体が酢酸ビニルを1から15重量%含み、前記外皮が両方の化合物に対して透過性であり、前記外皮の厚さが10から110μmである外皮と
を含み、
−薬物送達システムが1つを超えるコンパートメントからなる場合には、1つのコンパートメントだけが、
(iii)酢酸ビニルを30から50重量%含む熱可塑性ポリエチレン酢酸ビニル共重合体のコアに25℃における飽和濃度よりも低い濃度で溶解したプロゲストゲン化合物、およびエストロゲン化合物と、
(iv)コアを覆う熱可塑性ポリエチレン酢酸ビニル共重合体の外皮であり、前記共重合体が酢酸ビニルを1から15重量%含み、前記外皮が両方の化合物に対して透過性であり、前記外皮の厚さが10から110μmである外皮と
を含む。
−薬物送達システムが1つのコンパートメントからなる場合には、コンパートメントが、
(i)熱可塑性ポリエチレン酢酸ビニル共重合体のコアであり、前記共重合体が酢酸ビニルを30から50重量%含み、前記コアが、25℃における飽和濃度よりも低い濃度でポリエチレン酢酸ビニル共重合体に溶解したプロゲストゲン化合物、およびエストロゲン化合物を含むコアと、
(ii)コアを覆う熱可塑性ポリエチレン酢酸ビニル共重合体の外皮であり、前記共重合体が酢酸ビニルを1から15重量%含み、前記外皮が両方の化合物に対して透過性であり、前記外皮の厚さが10から110μmである外皮と
を含み、
−薬物送達システムが1つを超えるコンパートメントからなる場合には、1つのコンパートメントだけが、
(iii)酢酸ビニルを30から50重量%含む熱可塑性ポリエチレン酢酸ビニル共重合体のコアに25℃における飽和濃度よりも低い濃度で溶解したプロゲストゲン化合物、およびエストロゲン化合物と、
(iv)コアを覆う熱可塑性ポリエチレン酢酸ビニル共重合体の外皮であり、前記共重合体が酢酸ビニルを1から15重量%含み、前記外皮が両方の化合物に対して透過性であり、前記外皮の厚さが10から110μmである外皮と
を含む。
他の実施形態においてはコア中のプロゲストゲン化合物濃度が0.3から0.8重量%である。
他の実施形態においては前記外皮の厚さが20から100μmである。他の実施形態においては前記外皮の厚さが30から70μmである。他の実施形態においては外皮の共重合体が酢酸ビニルを1から14重量%含む。他の実施形態においては外皮の共重合体が酢酸ビニルを1から12重量%含む。このような薬物送達システムは、有利な低バースト放出を得ることができるという追加の利点を有する。
本発明の他の特定の実施形態においては、薬物送達システムが1つ以上のコンパートメントからなり、熱可塑性ポリエチレン酢酸ビニル共重合体に溶解したプロゲストゲン化合物を含み、
−薬物送達システムが1つのコンパートメントからなる場合には、コンパートメントが、
(i)熱可塑性ポリエチレン酢酸ビニル共重合体のコアであり、前記共重合体が酢酸ビニルを30から50重量%含み、前記コアが、25℃における飽和濃度よりも低い濃度でポリエチレン酢酸ビニル共重合体に溶解したプロゲストゲン化合物、およびエストロゲン化合物を含むコアと、
(ii)コアを覆う熱可塑性ポリエチレン酢酸ビニル共重合体の外皮であり、前記共重合体が酢酸ビニルを14から28重量%含み、前記外皮が両方の化合物に対して透過性であり、前記外皮の厚さが70から250μmである外皮と
を含み、
−薬物送達システムが1つを超えるコンパートメントからなる場合には、1つのコンパートメントだけが、
(iii)酢酸ビニルを30から50重量%含む熱可塑性ポリエチレン酢酸ビニル共重合体のコアに25℃における飽和濃度よりも低い濃度で溶解したプロゲストゲン化合物、およびエストロゲン化合物と、
(iv)コアを覆う熱可塑性ポリエチレン酢酸ビニル共重合体の外皮であり、前記共重合体が酢酸ビニルを14から28重量%含み、前記外皮が両方の化合物に対して透過性であり、前記外皮の厚さが70から250μmである外皮と
を含む。
−薬物送達システムが1つのコンパートメントからなる場合には、コンパートメントが、
(i)熱可塑性ポリエチレン酢酸ビニル共重合体のコアであり、前記共重合体が酢酸ビニルを30から50重量%含み、前記コアが、25℃における飽和濃度よりも低い濃度でポリエチレン酢酸ビニル共重合体に溶解したプロゲストゲン化合物、およびエストロゲン化合物を含むコアと、
(ii)コアを覆う熱可塑性ポリエチレン酢酸ビニル共重合体の外皮であり、前記共重合体が酢酸ビニルを14から28重量%含み、前記外皮が両方の化合物に対して透過性であり、前記外皮の厚さが70から250μmである外皮と
を含み、
−薬物送達システムが1つを超えるコンパートメントからなる場合には、1つのコンパートメントだけが、
(iii)酢酸ビニルを30から50重量%含む熱可塑性ポリエチレン酢酸ビニル共重合体のコアに25℃における飽和濃度よりも低い濃度で溶解したプロゲストゲン化合物、およびエストロゲン化合物と、
(iv)コアを覆う熱可塑性ポリエチレン酢酸ビニル共重合体の外皮であり、前記共重合体が酢酸ビニルを14から28重量%含み、前記外皮が両方の化合物に対して透過性であり、前記外皮の厚さが70から250μmである外皮と
を含む。
他の実施形態においてはコア中のプロゲストゲン化合物濃度が0.3から0.8重量%である。他の実施形態においては前記外皮の厚さが75から250μmであり、他の実施形態においては前記外皮の厚さが80から180μmである。他の実施形態においては前記外皮の厚さが100から250μmである。他の実施形態においては前記外皮の厚さが110から250μmである。他の実施形態においては熱可塑性外皮の酢酸ビニル含量が14から28重量%である。他の実施形態においては外皮の酢酸ビニル含量が16から25重量%である。
このような薬物送達システムは、放出プロファイルが外皮共重合体の老化の影響をあまり受けず、場合によってはほとんどまたは全く受けない、改良された安定度を示す。
本発明の薬物送達システムは、共押出しおよび/またはブレンド押出しなどの知られている任意の押出しプロセスによって製造することができる。例えば、薬物を添加したコアと薬物無添加の外層とを共押出しすることができる。このようにして得た繊維を必要な長さの繊維片に切断し、それぞれの繊維片を適当な任意の方法で組み合わせて、例えばリング形の装置にすることができる。一実施形態においてはこの繊維を長さ135から185mmの繊維片に切断し、他の実施形態においては長さ155から159mmの繊維片に切断し、他の実施形態においては長さ約157mmの繊維片に切断する。続いてこれらの繊維片を組み合わせてリング形装置とする。リング形装置への組立てはこの目的に適した任意の方法で実施することができる。例えば、接着剤によって、または高温(例えば約40℃超)の型の中に繊維を入れ、融解した高密度ポリエチレンを繊維の両方の端と端の間に噴射し、その後、調製されたリングを冷却することによって、あるいは溶接によって、繊維の両端を互いに接合することができる。一実施形態においては、TWIモノ溶接ユニット上において繊維の両端を溶接温度130℃で15から20秒間互いに溶接することによって、リング形薬物送達システムを調製する。
したがって、本発明はさらに、
(i)プロゲストゲン化合物およびエストロゲン化合物を含む、均質な薬物添加ポリエチレン酢酸ビニル共重合体コア顆粒を製造するステップと、
(ii)コア顆粒を、ポリエチレン酢酸ビニル共重合体外皮顆粒とともに共押出しして、外皮によって覆われたコアを含む共重合体繊維を得るステップと、
(iii)繊維を組み合わせてリングにするステップと
を含む、リング形の薬物送達システムを製造する方法を提供する。
(i)プロゲストゲン化合物およびエストロゲン化合物を含む、均質な薬物添加ポリエチレン酢酸ビニル共重合体コア顆粒を製造するステップと、
(ii)コア顆粒を、ポリエチレン酢酸ビニル共重合体外皮顆粒とともに共押出しして、外皮によって覆われたコアを含む共重合体繊維を得るステップと、
(iii)繊維を組み合わせてリングにするステップと
を含む、リング形の薬物送達システムを製造する方法を提供する。
先に指摘したとおり、この添加された(薬物が添加された)均質な重合体は、適当なプロゲストゲン化合物および適当なエストロゲン化合物が添加された適当なポリエチレン酢酸ビニル共重合体とすることができる。外皮の重合体は、他の適当なポリエチレン酢酸ビニル共重合体とすることができる。
熱可塑性ポリエチレン酢酸ビニル共重合体コア顆粒は、コア用のポリエチレン酢酸ビニル共重合体を粉化し、粉化されたコア用の重合体を、コアに添加するプロゲストゲンおよび/またはエストロゲン化合物と乾燥粉末混合し、得られた粉末混合物をブレンド押出しし、得られた添加された重合体ストランドを切断して顆粒とし、それによってコア顆粒を得ることによって調製することができる。このコア顆粒を潤滑剤で潤滑することができる。適当な潤滑には例えば、irgawax、滑石、エーロシル(aerosil)およびステアリン酸塩、例えばステアリン酸マグネシウムが含まれる。
調製されたリングは例えば、場合によっては滅菌または消毒した後に、例えばEP−A−1037812に記載されているものなどの適当なサシェに入れて包装することができる。
本発明に基づく薬物送達システムは、女性の避妊およびホルモン補充療法の分野において使用するのに特に適している。この薬物送達システムは、プロゲストゲン化合物およびエストロゲン化合物の制御された同時放出のために有利に使用することができる。すでに指摘したように、この薬物送達システムを使用してさらに、同時に避妊を提供し、微生物の病気と戦うことができる。治療および/または予防される微生物感染症は、任意の細菌、ウイルス、真菌または原生動物感染症とすることができる。具体的には、本発明のリングの中に抗菌剤を組み込むことによって、HIV、クラミジア、淋病、ヘルペスなどの性感染症を治療することができる。
本発明はさらに、a)女性の膣道内に本発明の薬物送達システムを配置するステップと、b)膣道内にこのシステムを少なくとも約21日間保持するステップとを含む避妊法を提供する。本発明はさらに、女性の膣道内に本発明の薬物送達システムを配置するステップと、膣道内にこのシステムを少なくとも約21日間保持するステップとを含む、同時に避妊を提供し、同時に性感染症を治療または予防する方法を提供する。
一実施形態においては、約21日後に約1週間、薬物送達システムを取り出し、月経を可能にする。他の実施形態においては、約42、63、84、105、126、147、186、189、210、231、252、273、294、315、336または357日後に薬物送達システムを取り出し、あるいは1ヶ月ごとに約1週期間、薬物送達システムを取り出し、月経を可能にする。月経を可能にするこの約1週間の後、女性の膣内に本発明の新しい薬物送達システムを挿入して、次の1回または数回の女性周期における避妊を提供する。
他の実施形態においては、約21日後に薬物送達システムを取り出し、次の薬物送達システムを、以前の薬物送達システムを取り出した直後に、すなわち月経を可能にするための約1週間の期間を設けることなく挿入する。他の実施形態においては、薬物送達システムを、約42、63、84、105、126、147、186、189、210、231、252、273、294、315、336または357日後、あるいはひと月ごとに取り出す。
他の実施形態においては、本発明が、避妊用のキットまたはホルモン補充療法用のキットを製造するための上述の薬物送達システムの使用を提供する。
他の実施形態においては、本発明が、避妊を提供し、同時に性感染症を治療および/または予防するための合剤を製造するための上述の薬物送達システムの使用を提供する。
以下の非限定的な実施例によって本発明をさらに説明する。
実施例の調製
外皮用のポリエチレン酢酸ビニル共重合体材料およびコア用のポリエチレン酢酸ビニル共重合体材料を含むリング形薬物送達システムの実施例を以下のようにして調製した。これらの材料の寸法および活性成分の濃度は表Iに示すとおりである。
外皮用のポリエチレン酢酸ビニル共重合体材料およびコア用のポリエチレン酢酸ビニル共重合体材料を含むリング形薬物送達システムの実施例を以下のようにして調製した。これらの材料の寸法および活性成分の濃度は表Iに示すとおりである。
コアに対して使用する共重合体に、エトノゲストレル(プロゲストゲン化合物)およびエチニルエストラジオール(エストロゲン化合物)を加え、均質に混合した。
実施例1〜10のコア材料の混合は、微粉状の上記化合物と共重合体粉末とをステンレス鋼製のドラムの中に入れ、Rhoenrad(バレル−フープ(Barrel−hoop)原理)を使用して、約46rpmの固定回転速度で15分間、乾燥粉末混合することによって実行した。
実施例12〜14のコア材料の混合は、微粉状の上記化合物と共重合体粉末とをステンレス鋼製のドラムの中に入れ、Rhoenrad(バレル−フープ原理)を使用して、約26rpmの固定回転速度で60分間、乾燥粉末混合することによって実行した。
実施例11のコア材料の調製に関しては、共重合体粉末の代わりに共重合体顆粒を使用して、微粉状の上記化合物と混合した。混合は、ステンレス鋼製のドラムの中で、Rhonrad(バレル−フープ原理)を使用して、約26rpmの固定回転速度で60分間実行した。
続いて、均質化された混合物を、25mm共回転ダブルスクリューブレンド押出機を使用してブレンド押出しし、その結果得られた、薬物が添加されたポリマーストランドを、Scheerグラニュレータを使用して切断して、顆粒とした。この工程によって、薬物を添加したコア顆粒を製造した。
薬物を添加した実施例11〜14のコア顆粒は、顆粒化した後、ふるいに通した。次の処理ステップ(共押出し)を容易にするため、薬物が添加された全ての実施例のコア顆粒をステアリン酸マグネシウムを用いて潤滑した。実施例1〜10においては、Plastic Machinenbau共押出機において、薬物を添加したコア顆粒を、外皮に対して使用する共重合体とともに共押出しした。実施例11〜14においては、Fourne35−22共押出機において、薬物を添加したコア顆粒を、外皮に対して使用する共重合体とともに共押出しした。外皮材料とコア材料はセルフセンタリング紡糸ブロックの中で合わせ、そこからは共押出しされた2本の繊維が生み出された。(それぞれの層の体積流量(メルトフロー)を制御するため、)繊維ごとに別個の2つの紡糸ポンプを使用した。使用した毛管の直径は3.6mmであり、繊維は全て押出温度110℃で押し出した。
薬物を添加した実施例1〜10の繊維は押出速度1m/分、薬物を添加した実施例12〜14の繊維は押出速度6.7m/分、薬物を添加した実施例11の繊維は押出速度2.0m/分で加工した。
紡糸口金を出た外皮−コア繊維を、引取りユニットによって空気中、続いて水浴(10〜20℃)中に導いた。レーザマイクロメータを使用して繊維の外径をオンラインで連続測定した。この後、繊維を切断して約157mmの繊維片とした。続いて、実施例1〜10に関しては、Loctite(登録商標)アクリル酸樹脂接着剤を使用して繊維片の両端を互いに接着した。実施例11〜14に関しては繊維片の両端を130℃で17秒間溶接して、リングを形成した。それぞれの実施例の外皮およびコアに対して使用した材料の特性を表IIに示す。
飽和濃度の測定
使用したポリエチレン酢酸ビニル共重合体のエトノゲストレルの飽和濃度を測定するため、フィルム押出しによって約200mmのフィルムを調製した。このフィルムを5×5cmのフィルム片に切断し、続いて25℃のエトノゲストレル飽和水溶液に浸した。6週間のインキュベーションの後、平衡状態に達し、このときのフィルムのエトノゲストレル含量を分析した。フィルム片を70℃のメタノールで20時間抽出し、続いて、3.9×150mmのNovapak Cl8カラムを使用した、カラム温度30℃、移動相メタノール/水/THF(46/48/6体積/体積%)、流量1.5ml/分、注入体積40μlのHPLCによってエトノゲストレル濃度を評価した。検出は210nmにおけるUV検出によって実施した。
使用したポリエチレン酢酸ビニル共重合体のエトノゲストレルの飽和濃度を測定するため、フィルム押出しによって約200mmのフィルムを調製した。このフィルムを5×5cmのフィルム片に切断し、続いて25℃のエトノゲストレル飽和水溶液に浸した。6週間のインキュベーションの後、平衡状態に達し、このときのフィルムのエトノゲストレル含量を分析した。フィルム片を70℃のメタノールで20時間抽出し、続いて、3.9×150mmのNovapak Cl8カラムを使用した、カラム温度30℃、移動相メタノール/水/THF(46/48/6体積/体積%)、流量1.5ml/分、注入体積40μlのHPLCによってエトノゲストレル濃度を評価した。検出は210nmにおけるUV検出によって実施した。
繊維の寸法
加工の直後に繊維の寸法(外径および外皮の厚さ)を測定した。外径はレーザ厚さ計(Mitutoyo)によって測定した。外皮の厚さは顕微鏡(Jena)を使用して測定した。
加工の直後に繊維の寸法(外径および外皮の厚さ)を測定した。外径はレーザ厚さ計(Mitutoyo)によって測定した。外皮の厚さは顕微鏡(Jena)を使用して測定した。
共重合体の酢酸ビニル含量
II、IV、VおよびVIに記載されている、実施例2〜14において使用した共重合体の酢酸ビニル含量を、DRX600\NMR分光計(Bruker Spectrospin、スイス)での1H NMRによって測定した。このNMR法に関しては、試料の異なる部分から得た約3〜5mgの切片15〜20mg分を、テトラクロロエタン−d20.7mlと混合した。続いて、100℃の油浴中でNMR管を15〜18時間加熱した。この後、完全な緩和を保証するため、128スキャンおよび5秒のD1を用いて90〜100℃の陽子スペクトルを得た。0.3Hzの指数乗算、続いてフーリエ変換を適用することによってこのスペクトルを処理した。このスペクトルを積分し、CHO(C=O)CH3基の積分を1に設定した。酢酸ビニル含量は式Iを用いて計算した。
II、IV、VおよびVIに記載されている、実施例2〜14において使用した共重合体の酢酸ビニル含量を、DRX600\NMR分光計(Bruker Spectrospin、スイス)での1H NMRによって測定した。このNMR法に関しては、試料の異なる部分から得た約3〜5mgの切片15〜20mg分を、テトラクロロエタン−d20.7mlと混合した。続いて、100℃の油浴中でNMR管を15〜18時間加熱した。この後、完全な緩和を保証するため、128スキャンおよび5秒のD1を用いて90〜100℃の陽子スペクトルを得た。0.3Hzの指数乗算、続いてフーリエ変換を適用することによってこのスペクトルを処理した。このスペクトルを積分し、CHO(C=O)CH3基の積分を1に設定した。酢酸ビニル含量は式Iを用いて計算した。
yを1に設定すると(上記参照)、この式は簡約化されて式IIとなる。
測定は、2つの異なる試料を使用して全く同様に実施した。酢酸ビニル含量は得られたスペクトルから計算した。
in vitro放出速度
37℃の水200mlに試料を浸し、750rpmで連続撹拌することによって、実施例1〜14のエトノゲストレルのin vitro放出速度を測定した。シンク(sink)条件を維持するため、容器の水はオートサンプラによって毎日取替えた。エトノゲストレル濃度は、3.9×150mmのNovapak Cl8カラムを使用した、カラム温度30℃、移動相アセトニトリル:水(30/70体積/体積%)、流量1.5ml/分、注入体積は10μlのHPLCによって毎日測定した。検出は205nmにおけるUV検出によって実施した。(J.A.H.van Laarhoven et al.,International Journal of Pharmaceutics 232(2002)163〜173ページも参照されたい。)
37℃の水200mlに試料を浸し、750rpmで連続撹拌することによって、実施例1〜14のエトノゲストレルのin vitro放出速度を測定した。シンク(sink)条件を維持するため、容器の水はオートサンプラによって毎日取替えた。エトノゲストレル濃度は、3.9×150mmのNovapak Cl8カラムを使用した、カラム温度30℃、移動相アセトニトリル:水(30/70体積/体積%)、流量1.5ml/分、注入体積は10μlのHPLCによって毎日測定した。検出は205nmにおけるUV検出によって実施した。(J.A.H.van Laarhoven et al.,International Journal of Pharmaceutics 232(2002)163〜173ページも参照されたい。)
安定性
実施例の寸法および活性成分の濃度は表Iに要約されており、使用した材料の特性は表IIに要約されている。実施例1〜14ならびにEP−A−0876815に基づく製品である市販のNuvaring(登録商標)のエトノゲストレルの放出プロファイルの概要を図1に示す。
実施例の寸法および活性成分の濃度は表Iに要約されており、使用した材料の特性は表IIに要約されている。実施例1〜14ならびにEP−A−0876815に基づく製品である市販のNuvaring(登録商標)のエトノゲストレルの放出プロファイルの概要を図1に示す。
25℃における飽和濃度よりも高濃度のため、Nuvaring(登録商標)および比較例1の試料中のエトノゲストレルは、最終的に装置の外皮の表面に晶出する可能性があり、これは望ましくない。
表IIIおよび図1によって示されているように、実施例2〜14は、25℃における飽和濃度よりも低い濃度を有する本発明に基づく薬物送達システムを用いて、避妊および/またはHRTにおいて使用するための同様の十分なエトノゲストレル放出プロファイルが得られることを示している。
バースト放出
バースト放出の程度はバースト放出率によって示される。バースト放出率は式IIIを用い、t=0において測定した。
バースト放出の程度はバースト放出率によって示される。バースト放出率は式IIIを用い、t=0において測定した。
実施例1〜14のバースト放出率をt=0において測定した。結果を表IVに示す。
コアの材料の影響を排除するため、コア中のエトノゲストレルおよび酢酸ビニル含量が同様の実施例だけを比較した。表IVに示されているように、比較的に低い酢酸ビニル含量を有する比較的に薄いポリエチレン酢酸ビニル共重合体外皮を備えた薬物送達システムは、有利に低いバースト放出を示す。
柔軟性
さらに、実施例1〜14の柔軟性を測定し、Nuvaring(登録商標)の柔軟性と比較した。柔軟性は、プレス−プル(press−pull)装置(LR 5K、Lloyd Instruments社)によって測定した。弛緩状態にあるリング形薬物送達システム全体を2つのV字形ホルダの中に固定した。V字形プロファイルの角と角の間の距離は54mmである。続いて、V字形プロファイルの角と角の間の距離が21mmになるまで、これらのホルダを、所定の50mm/分の速度で互いに向かって押した。ある変形をリングに生じさせるためにリング形薬物送達システムに加えられた力(ニュートン)を所定の点で測定した。すなわち、変形が10mm(すなわち距離が44mm)、20mm(すなわち距離が34mm)、30mm(すなわち距離が24mm)および33mm(すなわち距離が21mm)のときに、リング形薬物送達システムに加えられた力を測定した。結果を表Vに要約して示す。
さらに、実施例1〜14の柔軟性を測定し、Nuvaring(登録商標)の柔軟性と比較した。柔軟性は、プレス−プル(press−pull)装置(LR 5K、Lloyd Instruments社)によって測定した。弛緩状態にあるリング形薬物送達システム全体を2つのV字形ホルダの中に固定した。V字形プロファイルの角と角の間の距離は54mmである。続いて、V字形プロファイルの角と角の間の距離が21mmになるまで、これらのホルダを、所定の50mm/分の速度で互いに向かって押した。ある変形をリングに生じさせるためにリング形薬物送達システムに加えられた力(ニュートン)を所定の点で測定した。すなわち、変形が10mm(すなわち距離が44mm)、20mm(すなわち距離が34mm)、30mm(すなわち距離が24mm)および33mm(すなわち距離が21mm)のときに、リング形薬物送達システムに加えられた力を測定した。結果を表Vに要約して示す。
高酢酸ビニル含量のポリエチレン酢酸ビニル共重合体から調製された外皮を含むリング形薬物送達システム
ポリエチレン酢酸ビニル共重合体は保存中に老化する。この老化過程中に、ポリエチレン酢酸ビニル共重合体の結晶領域および非晶質領域が転位する。この共重合体の老化の結果として、活性成分、ここではエトノゲストレルの放出は変化しうる。共重合体の老化の程度は老化率によって示される。老化率は式IVを用いて測定した。
ポリエチレン酢酸ビニル共重合体は保存中に老化する。この老化過程中に、ポリエチレン酢酸ビニル共重合体の結晶領域および非晶質領域が転位する。この共重合体の老化の結果として、活性成分、ここではエトノゲストレルの放出は変化しうる。共重合体の老化の程度は老化率によって示される。老化率は式IVを用いて測定した。
実施例1〜10および11〜14の老化の推移は、実時間条件(すなわち20℃で8か月の保存および25℃で3か月の保存)ならびに促進条件(すなわち40℃で5か月および3か月の保存)で試験した。保存後、2日目のエトノゲストレルの放出を測定し、老化率を計算した。結果を表VIに示す。
コアの材料の影響を排除するため、コア中のエトノゲストレルおよび酢酸ビニル含量が同様の実施例だけを比較する。表VIの結果は、40℃で5か月間保存した後、比較的に高い酢酸ビニル含量を有する比較的に厚いポリエチレン酢酸ビニル共重合体外皮を備えた薬物送達システムは相対的に老化していないことを示している。
Claims (16)
- 1つ以上のコンパートメントからなり、熱可塑性ポリエチレン酢酸ビニル共重合体に溶解したプロゲストゲン化合物を含む薬物送達システムであって、
薬物送達システムが1つのコンパートメントからなる場合には、コンパートメントが、
(i)25℃における飽和濃度よりも低い濃度でポリエチレン酢酸ビニル共重合体に溶解したプロゲストゲン化合物、およびエストロゲン化合物を含む熱可塑性ポリエチレン酢酸ビニル共重合体のコアと、
(ii)両方の化合物に対して透過性であり、コアを覆う熱可塑性ポリエチレン酢酸ビニル共重合体の外皮と
を含み、
薬物送達システムが1つを超えるコンパートメントからなる場合には、1つのコンパートメントだけが、
(iii)25℃における飽和濃度よりも低い濃度で熱可塑性ポリエチレン酢酸ビニル共重合体のコアに溶解したプロゲストゲン化合物、およびエストロゲン化合物と、
(iv)両方の化合物に対して透過性であり、コアを覆う熱可塑性ポリエチレン酢酸ビニル共重合体の外皮と
を含む、
薬物送達システム。 - プロゲストゲン化合物がステロイド性プロゲストゲン化合物であり、および/またはエストロゲン化合物がステロイド性エストロゲン化合物である、請求項1に記載の薬物送達システム。
- コアのポリエチレン酢酸ビニル共重合体が、酢酸ビニルを30から50重量%含む共重合体である、請求項1および2のいずれか一項に記載の薬物送達システム。
- 1つ以上のコンパートメントからなり、熱可塑性ポリエチレン酢酸ビニル共重合体に溶解したプロゲストゲン化合物を含む薬物送達システムであって、
薬物送達システムが1つのコンパートメントからなる場合には、コンパートメントが、
(i)熱可塑性ポリエチレン酢酸ビニル共重合体のコアであり、前記共重合体が酢酸ビニルを30から50重量%含み、前記コアが、25℃における飽和濃度よりも低い濃度でポリエチレン酢酸ビニル共重合体に溶解したプロゲストゲン化合物、およびエストロゲン化合物を含むコアと、
(ii)コアを覆う熱可塑性ポリエチレン酢酸ビニル共重合体の外皮であり、前記共重合体が酢酸ビニルを1から15重量%含み、前記外皮が両方の化合物に対して透過性であり、前記外皮の厚さが10から100μmである外皮と
を含み、
薬物送達システムが1つを超えるコンパートメントからなる場合には、1つのコンパートメントだけが、
(iii)酢酸ビニルを30から50重量%含む熱可塑性ポリエチレン酢酸ビニル共重合体のコアに25℃における飽和濃度よりも低い濃度で溶解したプロゲストゲン化合物、およびエストロゲン化合物と、
(iv)コアを覆う熱可塑性ポリエチレン酢酸ビニル共重合体の外皮であり、前記共重合体が酢酸ビニルを1から15重量%含み、前記外皮が両方の化合物に対して透過性であり、前記外皮の厚さが10から100μmである外皮と
を含む、
薬物送達システム。 - 1つ以上のコンパートメントからなり、熱可塑性ポリエチレン酢酸ビニル共重合体に溶解したプロゲストゲン化合物を含む薬物送達システムであって、
薬物送達システムが1つのコンパートメントからなる場合には、コンパートメントが、
(i)熱可塑性ポリエチレン酢酸ビニル共重合体のコアであり、前記共重合体が酢酸ビニルを30から50重量%含み、前記コアが、25℃における飽和濃度よりも低い濃度でポリエチレン酢酸ビニル共重合体に溶解したプロゲストゲン化合物、およびエストロゲン化合物を含むコアと、
(ii)コアを覆う熱可塑性ポリエチレン酢酸ビニル共重合体の外皮であり、前記共重合体が酢酸ビニルを14から28重量%含み、前記外皮が両方の化合物に対して透過性であり、前記外皮の厚さが70から250μmである外皮と
を含み、
薬物送達システムが1つを超えるコンパートメントからなる場合には、1つのコンパートメントだけが、
(iii)酢酸ビニルを30から50重量%含む熱可塑性ポリエチレン酢酸ビニル共重合体のコアに25℃における飽和濃度よりも低い濃度で溶解したプロゲストゲン化合物、およびエストロゲン化合物と、
(iv)コアを覆う熱可塑性ポリエチレン酢酸ビニル共重合体の外皮であり、前記共重合体が酢酸ビニルを14から28重量%含み、前記外皮が両方の化合物に対して透過性であり、前記外皮の厚さが70から250μmである外皮と
を含む、
薬物送達システム。 - プロゲストゲン化合物がエトノゲストレルである、請求項1から5のいずれか一項に記載の薬物送達システム。
- 薬物送達システムのエトノゲストレルの21日目の放出が80μg/日以上である、請求項6に記載の薬物送達システム。
- エストロゲン化合物がエチニルエストラジオールである、請求項1から7のいずれか一項に記載の薬物送達システム。
- システムがリング形である、請求項1から8のいずれか一項に記載の薬物送達システム。
- 薬物送達システムが1つのコンパートメントからなる、請求項1から9のいずれか一項に記載の薬物送達システム。
- 薬物送達システムが膣内で使用するための薬物送達システムである、請求項1から10のいずれか一項に記載の薬物送達システム。
- 薬物送達システムが室温よりも低い温度における特別な保存および輸送条件を必要としない、請求項1から11のいずれか一項に記載の薬物送達システム。
- (i)プロゲストゲン化合物およびエストロゲン化合物を含む、均質な薬物添加ポリエチレン酢酸ビニル共重合体コア顆粒を製造するステップと、
(ii)コア顆粒を、ポリエチレン酢酸ビニル共重合体外皮顆粒とともに共押出しして、外皮によって覆われたコアを含む共重合体繊維を得るステップと、
(iii)繊維を組み合わせてリングにするステップと
を含む、請求項9に記載の薬物送達システムを製造する方法。 - ステップ(i)のコア顆粒を潤滑剤で潤滑する、請求項13に記載の方法。
- 避妊用キットまたはホルモン補充療法用のキットを製造するための請求項1から12に記載の薬物送達システムの使用。
- 避妊を提供し、同時に性感染症を治療および/または予防するための合剤を製造するための請求項1から12に記載の薬物送達システムの使用。
Applications Claiming Priority (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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EP04101215 | 2004-03-24 | ||
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