JP2007530054A - セルラーゼ融合タンパク質及びこれをコードする異種セルラーゼ融合構築体 - Google Patents

セルラーゼ融合タンパク質及びこれをコードする異種セルラーゼ融合構築体 Download PDF

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Abstract

本発明は異種セルラーゼ融合構築体に関する。該構築体は、糸状菌エキソセロビオハイドロラーゼ由来の第一触媒ドメイン及びセルラーゼ酵素由来の第二触媒ドメインを含むセルロース分解活性を有する融合タンパク質をコードする。本発明は前記セルラーゼ融合タンパク質及びセルラーゼ酵素組成物を生産する方法だけでなく、異種セルラーゼ融合構築体を含むベクター及び宿主細胞にも関する。
【選択図】図1

Description

連邦政府による委託研究の下でなされた発明に対する権利の記述
この研究の一部はU.S.エネルギー省の請負契約No.DE−AC36−99GO010337の国立リニュウアブルエネルギー研究所の下請契約No.ZCO−0−30017−01により資金援助された。それに応じて、米国政府はこの発明において一定の権利を有する。
関連出願
本出願は、2004年3月25日に出願された米国仮出願No.60/556,711、標題「セルラーゼ融合タンパク質及びそれをコードするする異種融合タンパク質」に対して優先権を主張する。
技術分野
本発明は異種セルラーゼ融合構築体に関する。前記構築体は、糸状菌エキソ−セロビオハイドロラーゼ由来の第一触媒ドメイン及びセルラーゼ酵素由来の触媒ドメインを含む、セルロース分解活性を有する融合タンパク質をコードする。本発明はセルラーゼ融合タンパク質及びセルラーゼ酵素組成物を生産する方法のほかに、異種セルラーゼ融合構築体を含むベクター及び宿主細胞前記にも関する。
セルロース及びヘミセルロースは光合成により生産される最も豊富な植物資源である。それらは、ポリマー基質を単体糖類に加水分解することができる細胞外酵素を作り出すバクテリア、イースト及び真菌を含む多くの微生物によって分解され、エネルギー源として使用することができる(Aro et al., 2001)。再生不可能な資源の限界が近づくにつれ、主要な再生可能資源となるセルロースの可能性は重要となる(Krishna et al., 2001)。生物学的過程を経たセルロースの効果的な利用は、食料、飼料及び燃料の貯蔵量を増やすためのアプローチの一つである(Ohmiya et al., 1997)。
セルラーゼはセルロース(ベータ−1,4−グルカン又はベータ D−グルコシド結合)を加水分解して、グルコース、セロビオース、セロオリゴサッカライド等を生成する酵素である。セルロースは伝統的に、エンドグルカナーゼ(EC3.2.1.4)(“EG”)、エキソグルカナーゼ又はセロビオハイドラーゼ(EC3.2.1.91)(“CBH”)及びベータグルコシダーゼ([ベータ]−D−グルコシドグルコハイドラーゼ;EC3.2.1.21)(“BG”)(Knowles et al., 1987及びShulein, 1988)の3つの型に分類されている。エンドグルカナーゼは主に、セルロース繊維のアモルファス部分に作用するのに対して、セロビオハイドラーゼは結晶セルロースを分解することができる。
セルラーゼは多くのバクテリア、酵母、菌類から生産されることが知られている。ある種の菌類はセルロースの結晶構造を分解することができる完全なセルラーゼ系を生産することができる。セルラーゼは発酵により大量に容易に生産することができる。
結晶セルロースをグルコースへ効率良く転換するために、結晶セルロースの加水分解能力を失わずに単離されたGBH、EG及びBGの各区分由来成分を含む完全セルラーゼ系が必要とされる(Filho et al., 1996)。特に、EGタイプセルラーゼ及びCBHタイプセルラーゼの組み合わせは、いずれか一方を単独で用いた場合よりも、より効果的にセルラーゼを分解するために相互作用する(Wood,1985、Baker et al.,1994及びNieves et al.,1995)。
更に、セルラーゼは当該技術分野において、布製品に対する洗剤成分の洗浄効果を高め、柔軟成分として綿布又は類似のものに対する風合い、外観を改善するのに有用であることが知られている(Kumar et al., 1997)。洗浄効果が高められているセルラーゼ含有洗剤組成物(US Pat. No.4,435,307、GB App. Nos. 2,095,275及び2,094,826)及び布製品の風合い及び外観を改善するための使用(US Pat. Nos. 5,648,263、5,691,178、及び5,776,757;GB App. No. 1,358,599)が各種文献に記載されている。
従って、菌類及びバクテリア中で生産されるセルラーゼは注目されている。具体的には、トリコデルマ種(Trichoderma spp.)(例えばトリコデルマ・ロンギブラキアタム(Trichoderma longibrachiatum)あるいはトリコデルマ・レーシ(T.reesei))はセルラーゼの結晶構造を分解する完全なセルロース系を有する。長い間、トリコデルマ(Trichoderma)セルラーゼ生産物の古典的な変異誘発、スクリーニング、選択による改良、高度な精製、及び大スケールの安価な発酵条件が発達してきた。トリコデルマ種(Trichoderma spp.)の多成分セルラーゼ系はセルロースをグルコースに分解することができるけれども、他の微生物、特にバクテリア株由来の、セルロース分解に効果的な異なる性質を有するセルラーゼも存在する。従って、工業スケールでのセルラーゼ生産のために、これらのタンパク質を糸状菌内で効果的に発現することは有益であると考えられる。しかしながら、多くの研究は糸状菌のバクテリア酵素の生産性が低いことを示している(Jeeves et al.,1991)。
本発明において、セルラーゼ酵素の生産及び効果を高めるために、セルラーゼ触媒ドメインのコード領域に融合している糸状菌エキソ−セロビオハイドロラーゼ(CBH)触媒ドメインを含む異種セルラーゼ融合構築体を糸状菌宿主細胞中に導入し発現させた。
発明の概要
第一の側面において、本発明は、(a)シグナル配列をコードするDNA分子、(b)糸状菌エキソ−セロビオハイドロラーゼ由来であることを特徴とする第一触媒ドメインをコードするDNA分子、及び(c)セルラーゼ酵素の触媒ドメインであることを特徴とする第二触媒ドメインをコードするするDNA分子を5’末端からの作動可能な結合の中に含む異種セルラーゼ融合構築体を含む。
この側面の第一の態様において、前記異種セルラーゼ融合構築体は第一触媒ドメインの3’及び第二触媒ドメインの5’に位置するリンカー配列を更に含む。第二の態様において、前記異種セルラーゼ融合構築体はエキソ−セロビオハイドロラーゼのセルロース結合ドメインを欠いている。第三の態様において、この異種セルラーゼ融合構築体はリンカー配列の後であり、且つ第二触媒ドメインの前に位置するケキシン部位を更に含む。第四の態様において、前記異種融合構築体は第一触媒ドメインの作動可能な結合の5’に位置する糸状菌分泌性タンパク質のプロモーターを含む。第五の態様において、前記プロモーターはcbh1プロモーター及び、好ましくは、トリコデルマ・レーシ(T.reesei)由来のcbh1プロモーターである。第六の態様において、第一触媒ドメインはCBH1エキソ−セロビオハイドロラーゼ由来であり、特に配列6で定義される配列に対して少なくとも90%相同なアミノ酸配列を有するCBH1である。第七の態様において、第二触媒ドメインはエンドグルカナーゼ触媒ドメインである。第八の態様において、第二触媒ドメインは、エキソ−セロビオハイドロラーゼ触媒ドメインである。第九の態様において、前記第二触媒ドメインはバクテリアセルラーゼ由来である。第十の態様において、第二触媒ドメインは、アシドサーマス・セルロリティクス(Acidothermus cellulolyticus)GH5A エンドグルカナーゼ1(E1)触媒ドメイン、アシドサーマス・セルロリティクス(Acidothermus cellulolyticus GH48)(GH48)セルラーゼ触媒ドメイン、アシドサーマス・セルロリティクス(Acidothermus cellulolyticus)GH74エンドグルカナーゼ(GH74−EG)触媒ドメイン、セルモビフィダ・フースカ(Thermobifida fusca)E3(Tf−E3)セルラーゼ触媒ドメイン、及びセルモビフィダ・フースカ(Thermobifida fusca)E5エンドグルカナーゼ(Tf−E5)触媒ドメインからなる群より選択される。第十一の態様において、前記異種セルラーゼ融合構築体は、第一触媒ドメインのエキソ−セロビオハイドロラーゼのセルロース結合ドメイン及び第二触媒ドメインのセルラーゼのセルロース結合ドメインを欠いている。第十二の態様において、第二触媒ドメインは、アシドサーマス・セルロリティクス(Acidothermus cellulolyticus)GH5A E1触媒ドメインであり、特に、配列番号8で定義される配列に対して少なくとも90%相同なアミノ酸配列を有するアシドサーマス・セルロリティクス(Acidothermus cellulolyticus)GH5A E1触媒ドメインである。第十三の態様において、異種セルラーゼ融合構築体は第二触媒ドメインの3’に位置するターミネーター配列を含む。第十四の態様において、前記異種融合構築体は選択マーカーを含む。
第二の側面において、本発明は、5’末端からの作動可能な結合の中に、糸状菌分泌性タンパク質のプロモーター、シグナル配列をコードするDNA分子、糸状菌エキソ−セロビオハイドロラーゼ由来であることを特徴とする第一触媒ドメインをコードするDNA分子、セルラーゼの触媒ドメインであることを特徴とする第二触媒ドメインをコードするDNA分子及びターミネーターを含むベクターを包含する。第一の態様において、前記ベクターは更に選択マーカーを含む。第二の態様において、前記ベクターは第一触媒ドメインの3’及び第二触媒ドメインの5’に位置するリンカーを含む。第三の態様において、このベクターは、第一触媒ドメインのセルロース結合ドメインをコードするDNA配列を欠いている。第四の態様においてこのベクターはケキシン部位を含む。第五の態様において、第二触媒ドメインはバクテリアセルラーゼ由来である。第六の態様において、このベクターは第二触媒ドメインのセルラーゼのセルロース結合ドメインをコードするDNA配列を欠いている。
第三の側面において、本発明は、本明細書で述べるように、異種セルラーゼ融合構築体で形質転換された糸状菌宿主細胞、又は異種セルラーゼ融合構築体を含むベクターを用いて形質転換された糸状菌宿主細胞を含む。
第四の側面において、本発明は異種セルラーゼ融合構築体を含む組み換え糸状菌細胞、又は異種セルラーゼ融合構築体を含むベクターを包含する。
第三及び第四の側面の特に好ましい態様において、前記糸状菌宿主細胞はトリコデルマ(Trichoderma)宿主細胞及び、より具体的にはトリコデルマ・レーシ(T.reesei)株の宿主細胞である。これらの側面の他の態様において、bch1、cbh2、egl1及びegl2等の天然セルラーゼ遺伝子が糸状菌細胞から欠失している。第三の側面において、天然のセルロース結合ドメインは糸状菌細胞から欠失している。
第五の側面において、本発明はセルロース分解活性を有する単離されたセルラーゼ融合タンパク質を含む。前記融合タンパク質は、エキソ−セロビオハイドロラーゼ触媒ドメインであることを特徴とする第一触媒ドメイン及びセルラーゼ由来であることを特徴とする第二触媒ドメインを含む。この側面の一の態様において、エキソ−セロビオハイドロラーゼはCBH1である。第二の態様において、前記第二触媒ドメインはバクテリアセルラーゼ由来である。第三の態様において、前記バクテリアセルラーゼはエンドグルカナーゼであり、及び他の態様においては、前記バクテリアセルラーゼはエキソ−セロビオハイドロラーゼである。第四の態様において、前記バクテリアセルラーゼはアシドサーマス・セルロリティクス(Acidothermus cellulolyticus)株由来である。第五の態様において、本発明は単離されたセルラーゼ融合タンパク質を含むセルロース分解組成物に関係する。
第六の側面において、本発明は、
a)第一の側面及び第二の側面で定義する異種セルラーゼ融合構築体又はベクターのいずれかを用いて糸状菌宿主細胞を安定に形質転換する工程と、
b)セルロース分解活性を有する酵素を生産するために形質転換された糸状菌に対して適した条件下で、前記糸状菌宿主細胞を培養する工程と、
c)前記酵素を回収する工程とを含むセルロース分解活性を有する酵素を生産する方法を含む。
この側面の一の態様において、糸状菌宿主細胞はトリコデルマ(Trichoderma)細胞であり、特にトリコデルマ・レーシ(T.reesei)宿主細胞である。第二の態様において、このエキソ−セロビオハイドロラーゼはCBH1であり、セルラーゼはアシドサーマス・セルロリティクス(Acidothermus cellulolyticus)セルラーゼ又はセルモビフィダ・フースカ(Thermobifida fusca)セルラーゼである。第三の側面において、回収された酵素は、セルラーゼ融合タンパク質、セルラーゼ融合タンパク質の成分、又はセルラーゼ融合タンパク質の組み合わせ及びそれらの成分である。第四の態様において、回収された酵素は精製される。
第七の側面において、本発明は、セルラーゼ融合タンパク質を発現するトリコデルマ(Trichoderma)宿主細胞を含む。前記融合タンパク質はエキソ−セロビオハイドロラーゼ由来であることを特徴とする第一触媒ドメイン及びセルラーゼ酵素由来であることを特徴とする第二触媒ドメインを含む。一の態様において、前記トリコデルマ(Trichoderma)宿主細胞はトリコデルマ・レーシ(T.reesei)細胞である。第二の態様において、前記エキソ−セロビオハイドロラーゼはCBH1であり、前記セルラーゼはバクテリアセルラーゼである。第三の態様において前記バクテリアセルラーゼはアシドサーマス・セルロリティクス(Acidothermus cellulolyticus)セルラーゼ由来であり、特にアシドサーマス・セルロリティクス(Acidothermus cellulolyticus)E1、GB48又はGH74セルラーゼ由来である。第四の態様において、前記融合タンパク質は、セルラーゼのCBDを欠いている。他の態様において、前記融合タンパク質はセルラーゼのCBDを含む。第五の態様において、トリコデルマ・レーシ(T.reesei)宿主細胞は天然セルラーゼ遺伝子が欠失している。
第八の側面において、本発明はセルラーゼ融合タンパク質又はそれらの成分を含む糸状菌セルラーゼ組成物を含む。前記融合タンパク質又はそれらの成分は組換えトリコデルマ種(Trichoderma spp.)の生産物である。
発明の詳細な説明
本発明は、以下の定義及び実施例を参照することにより詳細に説明される。本明細書で参照する全ての配列を含む、全ての特許及び刊行物は参照により本発明の明細書に援用する。
他の違った方法で定義しない限り、本明細書で用いられる全ての技術的及び化学用語は、本出願に関係する技術分野において当業者に通常理解されているものと同じ意味を有する。Singleton et al., Dictionary of Microbiology and Molecular Biology, 2d Ed., JohnWiley and Sons, New York (1994)及び Hale & Marham, The Harper Collins Dictionary of Biology, Harper Perennial, NY (1991)は、本発明の技術分野の当業者が利用する、そして本発明において多く用いられている用語の一般的な辞書である。Sambrook et al,. Molecular Cloning: A Laboratory Manual”(Second and third Editions)、Cold Spring Harbor Press, Plainview, N.Y.,1989 and 2001及びAusubel FM et al.,CURRENT PROTOCOLS IN MOLECULAR BIOLOGY, Jon Willy & Sons, N.Y., 1993は本発明に用いられるそのような技術が記載されている。
記載されている特定の方法、手順、及び試薬は変更されることがあるので、本発明を明細書に記載されている方法、手順及び試薬等に限定することを意図しない。本明細書で述べられているのと同じかあるいは類似の多くの方法及び物質は本発明の実施に用いることができるけれども、本明細書中では特定の好ましい方法及び物質にのみ言及する。
数値範囲は幅を定義している数値を含むものとする。違った形で定義しない限り、核酸配列は左から右に向かって5’から3’方向を示し、アミノ酸配列は左から右に向かってアミノ末端からカルボキシ末端方向を示す。
本発明の他の目的、特徴、及び利益は以下の詳細な説明により明確になる。しかしながら、詳細な説明及び特定の実施例は本発明の好ましい態様を示すものであり、本発明の説明にのみ用いられる。従って、本発明の範囲を精神を逸脱しない、当業者に明らかな、各種変更及び改造も本発明の範囲である。
1. 定義
「異種セルラーゼ融合構築体」の語は、作動可能な結合の中の異なる遺伝子の部分から成る核酸構築体を意味する。この成分は5’末端から、糸状菌エキソ−セロビオハイドロラーゼ触媒ドメインであることを特徴とする第一触媒ドメインをコードするDNA分子及びセルラーゼ触媒ドメインであることを特徴とする第二触媒ドメインをコードするDNA分子を含む。
「セルラーゼ融合タンパク質」又は「セルロース分解活性を有する融合タンパク質」の語は、セルロース分解活性を有し、且つ、糸状菌エキソ−セロビオハイドロラーゼ触媒ドメイン及びセルラーゼ触媒ドメインの両方を有する酵素を意味する。
「セルラーゼ融合タンパク質の成分」の語はセルラーゼ融合タンパク質の個々の(切断された)フラグメントを意味する。各フラグメントはセルラーゼ加水分解を有し、且つ融合タンパク質の第一又は第二触媒ドメインのいずれかを有する。
「セルラーゼ」の語は、セルロース(ベータ1,4−グルカン又はベータD−グルコシド結合)ポリマーをより短いセロオリゴサッカライドオリゴマー、セロビオース及び/又はグルコースに加水分解する能力のある酵素の類を意味する。
「エキソ−セロビオハイドラーゼ(CBH)」の語は、EC3.2.1.91に分類されるセルラーゼ酵素のグループを意味する。これらの酵素は、エキソグルカナーゼ又はセロビオハイドロラーゼとしても知られている。CBH酵素はセルロースの還元又は非還元末端からセロビオースを加水分解する。CBH1タイプの酵素はセルロース還元末端からセロビオースを優先的に加水分解し、CBH2タイプの酵素はセルロースの非還元末端を優先的に加水分解する。
「エンドグルカナーゼ(EG)」の語はEC3.2.1.4として分類されるセルラーゼ酵素のグループを意味する。EG酵素はセルロース内部のベータ1,4−グルコシド結合を加水分解する。
「ベータグルコシダーゼ」の語は、EC3.2.1.21として分類されるセルラーゼ酵素のグループを意味する。
「セルロース分解活性」の語は、エキソグルカナーゼ活性、エンドグルカナーゼ活性又は両方のタイプの酵素活性を包含する。
「触媒ドメイン」の語は、セルラーゼの触媒活性を有するセルラーゼの構造部分又はアミノ酸配列の領域を意味する。この触媒ドメインはセルラーゼの3次構造の構造エレメントであり、セルロースのような基質に結合するセルラーゼの構造エレメントであるセルロース結合部位とは区別されている。
「セルロース結合部位(CBD)」の語は、セルラーゼのアミノ酸配列又はセルラーゼのセルロース結合活性を有する酵素の領域を意味する。セルラーゼ結合ドメインは通常、セルロースとセルロース、セルロース誘導体、又他のそれらの等価物であるポリサッカライドとの非共有結合により機能する。CBDは通常触媒ドメインから独立して機能する。
「第一触媒ドメイン」の語は、糸状菌エキソ−セロビオハイドロラーゼの触媒ドメインを意味する。
「第二触媒ドメイン」又は「セルラーゼ触媒ドメイン」の語は、セルラーゼ酵素の触媒ドメインを意味する。前記セルラーゼ酵素はセロビオハイドロラーゼ又はエンドグルカナーゼであり、前記触媒ドメインは第一触媒ドメインの3’末端に作動可能に結合している。
核酸は、他の核酸配列と機能的な位置にある場合に「作動可能に結合する」という。例えば、シグナルペプチドをコードするDNAは、ポリペプチドの分泌に関与するプレタンパク質として発現する場合に、ポリペプチドをコードするDNAに作動可能に結合し、プロモーターは、配列の転写に影響を与える場合に、コード配列に作動可能に結合するという。一般に、「作動可能に結合」とは、結合するDNA配列が隣接することを意味し、異種セルラーゼ融合構築体の場合には、隣接し、且つリーディングフレーム(reading frame)中にあることを意味する。
ここで用いる、「遺伝子」の語はポリペプチド鎖の生成に関するDNAの断片を意味し、例えば、5’非翻訳(5’UTR)またはリーダー配列及び3’非翻訳(3’UTR)またはトレーラー配列)に先行または後に続くコード領域、及び個々のコード断片(エクソン)間の介在配列(イントロン)を含んでも含まなくてもよい。
本明細書において、「ポリペプチド」という語は、ペプチド結合で結合した一本鎖アミノ酸残基により構成される化合物を意味する。本明細書において、「タンパク質」という語は「ポリペプチド」という語と同義語であり、又は、更に、2以上のポリペプチドの複合物について用いることもできる。
「核酸分子」、「核酸」又は「ポリヌクレオチド」の語は、RNA、DNA及びcDNA分子を含む。遺伝コードの退縮の結果セルラーゼ融合タンパク質のような所与のアタンパク質をコードする核酸配列の多様性が生じることは当業者に理解されている。
「異種」核酸配列は、天然の遺伝子において発現することのない配列の一部を有する。例えば、調節配列に関して用いる「異種」という語は、ここで制御されるのと同一の遺伝子の発現を制御する機能を本来有していない調節配列(すなわち、プロモーター又はエンハンサー)について用いられる。一般に、異種核酸配列は、それらが存在する細胞又はゲノム部分に対して内因性のものではなく、感染、形質移入、マイクロインジェクション、又はエレクトロポレーション等によって細胞に付加されたものである。「異種」核酸配列は、天然の細胞において得られる調節配列/DNAコード配列の組み合わせと同一又は異なる調節配列/DNAコード配列の組み合わせを含有する。異種核酸配列の語は、本発明の異種セルラーゼ融合構築体を包含する。
本明細書で用いる、「ベクター」の語は、異なる宿主細胞間の輸送のために設計された核酸配列又は構築体を意味する。「発現ベクター」の語は、外来細胞内で異種DNA配列を取り込みかつ発現する能力を有するベクターを意味する。発現ベクターは、標的細胞中で特定の核酸の転写をさせる特定の核酸エレメントのシリーズを用いて、組換え的に又は合成的に生産される。組換え発現カセットはプラスミド、染色体、ミトコンドリアDNA、ウイスル又は核酸フラグメントの中に取り込まれる。
「プラスミド」の語は、クローニングベクターとして用いられる環状二本鎖(ds)DAN構築体を意味する。プラスミドは多くのバクテリア及び幾つかの真核生物の中で、染色体外自己複製遺伝子エレメントを形成する。
「選択マーカー」の語は、細胞の中で発現することができる核酸配列を意味する。選択マーカーの発現は、対応する選択因子の存在下又は対応する育成条件下において、発現される遺伝子を含む細胞に育成する能力を付与する。
本明細書で用いる「プロモーター」の語は、下流遺伝子の転写に直接機能する核酸配列を意味する。プロモーターは通常発現されるべき標的遺伝子を中に含む宿主細胞に適している。プロモーターは他の転写及び転写調節核酸配列(調節配列とも言う)と共に所与の遺伝子の発現に必要である。通常、転写及び翻訳調節配列はプロモーター配列、リボゾーム結合部位、転写開始及び停止配列、翻訳開始及び停止配列、並びにエンハンサー又はアクティベーター配列を含むがこれらに限定されない。
「シグナル配列」又は「シグナルペプチド」の語は、タンパク質のN末端におけるアミノ酸配列を意味する。前記配列は細胞外への成熟型タンパク質の分泌を促進する。細胞外タンパク質の成熟型は分泌過程において切断されるシグナル配列を欠いている。
「宿主細胞」の語は本発明の異種セルラーゼ融合構築体又はこれを含むベクターを含む細胞を意味する。前記宿主細胞は異種セルラーゼ融合構築体の複製、及び/又は転写、あるいは転写及び翻訳(発現)をサポートする。本発明に用いられる宿主細胞はE.coli等の原核細胞又は酵母、植物、昆虫、両生類又は哺乳類のような真核細胞である。一般的に宿主細胞は糸状菌である。
「糸状菌」の語は当業者に糸状菌であると認識されている全ての糸状菌を含む。好ましい糸状菌は、真菌門(Eumycota)類、及び卵菌門(Oomycota)類から選択され、好ましくは、糸状菌は、アルペルギルス(Aspergillus)、トリコデルマ(Trichoderma)、フサリウム(Fusarium)、クリソスポリウム(Chrysosporium)、ペニシリウム(Penicillium)、フミコーラ(Humicola)、ニューロスポラ(Neurospora)あるいは、エメリセラ(Emericella)、又はハイポクレア(Hypocrea)等の別のこれらの有性型からなる群より選択される(Kuhls et al., 1996参照)。
糸状菌はキチン、グルカン、キトサン、マンナン及び他の複合多糖類からなる細胞壁を有し、菌糸伸長による栄養成長する栄養菌糸により特徴付けられ、炭素異化は必然的に好気性である。
「由来」の語は、「に由来する」、「から得られた」及び「から単離された」の語を含む。
「等しい」アミノ酸配列はオリジナルの参照されるアミノ酸配列と同一ではなく、置換、欠失、付加等により変更された幾つかのアミノ酸を含む、アミノ酸配列を意味する。(等しいアミノ酸配列を含む)タンパク質は参照されるタンパク質と同量の生物活性を必全的に含むこととなる。等しいアミノ酸配列は、オリジナルの参照配列に対して80-90%の間のアミノ酸配列の同一性を有する。好ましくは、等しいアミノ酸配列は参照配列に対して少なくとも85%、90%、93%、95%、98%及び99%の同一性を有する。
「置換」は、1以上の核酸又はアミノ酸を異なる核酸又はアミノ酸にそれぞれ置き換えることにより成しうる。置換は通常、1のクラスのアミノ酸が同じクラスのアミノ酸と置換される保存置換として知られる置換に従って行われる。「非保存置換」は1のクラスのアミノ酸が他のクラスのアミノ酸に置き換わる置換である。
「欠失」の語は1以上のヌクレオチドまたはアミノ酸残基を欠く、ヌクレオチドまたはアミノ酸配列の変化として定義される。
「付加」の語は、オリジナル参照配列と比較したときに1以上の核酸又はアミノ酸配列の挿入が起こっている核酸又はアミノ酸配列を意味する。
本明細書で用いる、「組換え」の語は、異種の核酸の導入により修飾された細胞又はベクター、あるいは、そのように修飾された細胞由来の細胞を意味する。従って、例えば、組換え細胞は、その細胞の天然型(非組換え)内では見られない遺伝子を発現するか、あるいは、人為的介入により、天然遺伝子を過剰発現する、もしくは遺伝子の発現を抑制するか、遺伝子を全く発現させない。
細胞に対して用いる「形質転換された」、「安定に形質転換された」又は「遺伝子導入された」の語は、そのゲノム内に、又は数世代にわたり維持されているエピソームプラスミドとして、組み込まれている本発明の異種核酸配列を有する細胞を意味する。
異種セルラーゼ融合構築体又は異種核酸配列を細胞内へ挿入する文脈上用いられる「導入された」の語は、「形質感染」、「形質転換」及び「形質導入」を意味し、原核又は真核細胞内への異種核酸配列又は異種セルラーゼ融合構築体の取り込みを意味することを含む。異種核酸配列又は異種セルラーゼ核酸構築体は細胞内のゲノム内(例えば、クロモソーム、プラスミド、プラスチド、又はミトコンドリアDNA)にとりこまれ、自律レプリコン内へ転換されるか、あるいは、一時的に発現される(例えば、形質転換されたmRNA)。
本明細書で用いる「発現」の語は遺伝子の核酸配列を基に生成されるポリペプチドによる過程を意味する。この過程は転写及び翻訳を含む。
「セルラーゼ融合タンパク質発現」又は「融合発現」の語は、第二セルラーゼ触媒ドメインに融合する第一触媒ドメイン、前駆体RNA、mRNA、ポリペプチド、翻訳後調節処理されたポリペプチドの生成物及びそれらの誘導体を含む「異種セルラーゼ融合構築体」の転写及び翻訳を意味する。
本明細書で用いる「精製」の語は、通常、組換え核酸又は細胞を含むタンパク質を生物学的精製及び/又はカラムクロマオトグラフィーで処理することを意味する。
本明細書で用いる「活性」及び「生物学的活性」の語は、セルラーゼに関係する酵素活性のように、特定のタンパク質に関係する生物学的活性を意味する。所与のタンパク質の生物学的活性は該タンパク質に起因する任意の生物学的活性を意味することは当業者に理解されている。
本明細書で用いる、「豊かにした(高めた)」の語は、糸状菌セルラーゼ組成物の中に見られるセルラーゼ酵素の濃度が、野生型又は自然発生糸状菌セルラーゼ組成物中に見られる濃度よりも高いことを意味する。「豊かにした」、「上昇させた」、及び「高めた」の語は、本明細書において互換的に使用される。
「野生型糸状菌セルラーゼ組成物」は、自然発生糸状菌源から生成され、1以上のBG、CBH及びEG成分を含むものを言う。これらの各成分は、糸状菌により生産される割合で見られる。
従って、例えば、自然発生セルラーゼ系は、適切なpHにおけるイオン交換クロマトグラフィー、親和クロマトグラフィー、サイズ排除クロマトグラフィー等の文献において確立された既知の技術により実質的に純粋な成分へと精製される。精製されたセルラーゼ融合タンパク質又はそれらの成分をその後、酵素液に加え、セルラーゼ高含有溶液を生成する。本発明に包含されるセルラーゼ融合タンパク質の発現により、微生物から生産されるEG又はCBHの量を高めることも可能である。
本明細書で用いる記号、「一つの」及び「この」という語は、他に違った形で定義されていない限り、複数を示す場合にも用いる。
本明細書で用いる「から成る(comprising)」の語は、「含む」の意味に用い、「含む(including)」と等しく用いる。
「ATCC」の語は、バージニア州(VA)マナッサス(Manassas)20108にある、アメリカン・タイプ・カルチャー・コレクション(American Type Clture. Collection)(ATCC www/atcc.org)を言う。
「NRPL」の語は、イリノイ州(ILL)ピオリア(Peoria)にある、アグリカルチャラル・リサーチ・サービス・カルチャー・コレクション(Agricultural Research Service. Culture. Collection)、あるいは、農務省(USDA)の北部研究所(Northern Regional Research Laboratory)としても知られている、国立農業飼養研究センター(National Center for Agricultural Utilization Research)を意味する。
2. 好ましい態様
A.異種セルラーゼ融合構築体及び発現ベクターの成分及び構築
異種セルラーゼ融合構築体又は異種セルラーゼ融合構築体を含むベクターをタンパク質の発現及び分泌のために糸状菌宿主細胞内へ導入し複製する。
異種セルラーゼ融合構築体の成分は、前記構築体の5’からの作動可能な結合の中に、任意でシグナルペプチド、糸状菌エキソ−セロビオハイドロラーゼ(CBH)であることを特徴とする第一触媒ドメインをコードするDNA分子及びセルラーゼ酵素であることを特徴とする第二触媒ドメインをコードするDNA分子を含む。
他の態様において、異種セルラーゼ融合構築体は、前記構築体の5’からの作動可能な結合の中に、シグナルペプチド、CBH触媒ドメインをコードするDNA分子、第二触媒ドメインのCBDをコードするDNA分子、及びバクテリアセルラーゼ由来であることを特徴とする第二セルラーゼ触媒ドメインをコードするDNA分子を含む。
他の態様において、前記構築体は、前記構築体の5’からの作動可能な結合の中にシグナルペプチド、CBHの触媒ドメインをコードするDNA分子、CBHのCBDをコードするDNA分子、リンカー、任意で第二触媒ドメインのCBDをコードするDNA分子及び第二触媒ドメインをコードするDNA分子を含む。
更なる態様において、異種セルラーゼ融合構築体又は発現ベクターは、5’末端からの作動可能な結合の中に、糸状菌分泌性タンパク質のプロモーター、シグナル配列をコードするDNA分子、第一触媒ドメインをコードするDNA分子、リンカー、任意で第二触媒ドメインのCBDをコードするDNA、第二触媒ドメインをコードするDNA及びターミネーターを含む。
一の好ましい発現ベクターは、5’末端からの作動可能な結合の中に、糸状菌の分泌性タンパク質のプロモーター、糸状菌エキソ−セロビオハイドロラーゼシグナル配列をコードするDNA分子、エキソ−セロビオハイドロラーゼの触媒ドメインをコードするDNA分子、リンカー、セルラーゼ触媒ドメインをコードするDNA分子及びターミネーターを含む。
幾つかの態様において、前記ベクターはエキソ−セロビオハイドロラーゼのCBDを含む。他の態様においては、前記ベクターは第二触媒ドメインのセルラーゼのCBDを含む。好ましい態様において、セルラーゼ触媒ドメインのコード配列(セルラーゼCBDを含む場合、又はセルラーゼCBDを欠く場合のいずれか)は、セルラーゼシグナル配列を含まない。本発明の発現ベクター及び異種セルラーゼ融合構築体を含む実施態様の例として、図1、14及び16参照のこと。
典型的なプロモーターは、構築プロモーター及び誘発プロモーターの両方を含む。実施例では、アスペルギルス・ニガー(Aspergillus niger)、アスペルギルス・アワモリ(A.awamori)又はアスペルギルス・オリザエ(A.oryzae)のグルコアミラーゼ、アルファアミラーゼ又はアルファグルコシダーゼ遺伝子;アスペルギルス・ニデュランス(A.nidulans)のgpdA又はtrpC遺伝子;ニューロスポラ・クラッサ(Neurospora crassa)のcbh1又はtrp1遺伝子;アスペルギルス・ニガー(A.niger)又はリゾムコール・ミエヘイ(Rhizomucor miehei)のアスパラギンプロテイナーゼコード遺伝子;トリコデルマ・レーシ(T.reesei)のcbh1、cbh2、egal、egl2、又は他のセルラーゼをコードする遺伝子のプロモーター;CMVプロモーター、SV40初期プロモーター、RSVプロモーター、EF−1αプロモーター、(Clon Tech及びBASF)で説明されるテットオン(tet−on)又はテット(tet−off)システムにおけるテット反応エレメント(tet responsive element)(TRE)を含むプロモーター、ベータアクチンプロモーターを含む。幾つかの態様において、前記プロテアーゼは形質転換される宿主細胞の天然のプロモーターである。
一の態様において前記プロモーターは、エキソ−セロビオハイドロラーゼcbh1又はcbh2プロモーターであり、とくに、トリコデルマ・レーシ(T.reesei)cbh1プロモーターのようなcbh1プロモーターである。前記トリコデルマ・レーシ(T.reesei)cbh1プロモーターは誘発プロモーターである。ジェンバンク(GenBank)No.D86235参照のこと。
エキソ−セロビオハイドロラーゼ触媒ドメインをコードするDNA配列はシグナル配列をコードするDNA配列に作動可能に結合している。前記シグナル配列は発現されるべきエキソ−セロビオハイドロラーゼに本来関係するものであることが好ましい。好ましくは、前記シグナル配列は、CBHをコードするトリコデルマ(Trichoderma)又はアスペルギルス(Aspergillus)遺伝子によりコードされる。より好ましくは、前記シグナル配列はCBH1をコードするトリコデルマ(Trichoderma)遺伝子によりコードされる。更なる態様において、異種セルラーゼ融合構築体のプロモーター及びシグナル配列は同じ源から提供される。幾つかの態様において、前記シグナル配列はトリコデルマ(Trichoderma)cbh1プロモーターに作動可能に結合しているトリコデルマ(Trichoderma)cbh1シグナル配列である。更なる態様において、前記シグナル配列は配列番号2のアミノ酸配列又はこの配列に対して少なくとも90%の相同な配列を有する。
大部分のエキソ−セロビオハイドロラーゼ(CBHs)及びエンドグルカナーゼはリンカーペプチドによりセルロース結合ドメインと分離している触媒ドメインを有するマルチドメイン構造を有する(Suurnakki et al.,2000)。この触媒ドメインは活性部位を含むのに対して、CBDは酵素がセルロースに結合することによってセルロースと相互作用する(van Tilbeurgh et al.,1986及びTomme et al.,1988)。
数多くのセルラーゼが学術文献に記載されており、その例は、;Trichoderma reeseiにおいては、CBH1を開示するShoemaker, S. et al., BIO/Technology, 1: 691-696,1983、CBH2を開示するTeeri, T. et al., Gene, 51:43-52, 1987、EG1を開示するPenttila, M. et al., Gene, 45:253-263,1986、EG2を開示するSaloheimo, M. et al., Gene, 63:11−22,1988、EG3を開示するOkada, M. et al., Appl. Environ. Microbiol., 64:555-563,1988、EG4を開示するSaloheimo, M. et al., Eur. J. Biochem., 249: 584-591,1997、及びEG5を開示するSaloheimo, A. et al., Molecular Microbiology, 13: 219-228,1994を含む。トリコデルマ(Trichoderma)以外の株由来のエキソ−セロビオハイドロラーゼ及びエンドグルカナーゼの例は、アスペルギルス・アキュレイタス(Aspergillus aculeatus)により生産されるエンドグルカナーゼF1−CMCをコードするcDNA配列がOoi et al., 1990,に開示されている。アスペルギルス・アキュレイタス(Aspergillus aculeatus)由来のベータグルコシダーゼ1をコードするcDNAのクローニング及び配列決定は、Kawaguchi T et al.,1996に開示されている;アスペルギルスカワチ(Aspergillus kawachii)IFO4308由来のエンドグルカナーゼCMC1アーゼ1をコードするcDNA配列はSakamoto et al.,1995に開示されている、及びエルウィニアカロトバラ(Erwinia carotovara)由来のエンドグルカナーゼはSaarilahit et al;1990に開示されている。これらの酵素をコードする配列は本発明の異種セルラーゼ融合構築体に用いられる。
幾つかの態様において、第一触媒ドメインは糸状菌CBH由来である。他の態様において、CBHはCBH1タイプエキソ−セロビオハイドロラーゼであり、他の態様において、この触媒ドメインは、CBH2タイプエキソ−セロビオハイドロラーゼ由来である。幾つかの態様において、CBH1触媒ドメインはトリコデルマ種(Trichoderma spp.)由来である。
一の態様において、第一触媒ドメインはトリコデルマ・レーシ(T.reesei)cbh1の核酸配列によりコードされる。幾つかの態様において、この核酸は、配列番号3の配列、及びそに相同な核酸である。
他の態様において、第一触媒ドメインは配列番号6のアミノ酸配列及びそれらに等しいアミノ酸配列を有する。配列番号6の前記アミノ酸配列の任意の等価物をコードする更なるDNA配列は、異種セルラーゼ融合構築体に取り込まれる。前記等価物は配列番号6に対して同質の生物活性を有する。
幾つかの態様において、本発明に包含される異種セルラーゼ融合構築体はエキソ−セロビオハイドロラーゼ触媒ドメインをコードしている配列の3’及びエンドグルカナーゼ触媒ドメインをコードするする配列の5’に位置するリンカーを含む。幾つかの好ましい態様において、このリンカーはエキソ−セロビオハイドロラーゼの触媒ドメインと同じ源由来である。好ましくは、このリンカーはトリコデルマ(Trichoderma)cbh1遺伝子由来である。一の好ましいリンカー配列を図3に示す。他の態様において、この異種セルラーゼ融合構築体又は発現ベクターは2以上のリンカーを含む。例えば、このリンカーは、第一触媒ドメインのコード配列と第二触媒ドメインのコード配列の間だけでなく、第二触媒ドメインのCBDと第二触媒ドメインのコード領域の間にも存在する。通常、リンカーは、約50乃至60アミノ残基の間、約15乃至50アミノ酸残基の間、及び約25乃至45アミノ酸残基の間である。参考文献はトリコデルマ・レーシ(T.reesei)CBH1のリンカーペプチドについての議論が記載されているSrisodsuk M.et al.,1993である。
リンカー配列に加えて、異種セルラーゼ融合構築体又はセルラーゼ融合構築体を含む発現ベクターはプロテアーゼ切断部位のような切断部位を含む。一の好ましい態様において、前記切断部位はLys−Argジペプチドをコードするケキシン部位である。
異種セルラーゼ融合構築体はセルラーゼの第二触媒ドメインに対するコード配列を含む。前記セルラーゼは糸状菌又はバクテリ源由来である。加えて、前記セルラーゼはエキソ−セロビオハイドロラーゼ(CBH)又はエンドグルカナーゼ(EG)である。幾つかの好ましい態様において、第二触媒ドメインはバクテリアセルラーゼ由来である。CBH及びEGセルラーゼの源は上でのべた。加えて、エンドグルカナーゼはCoutinho, P. M. et al. (1999) Carbohydrate-Active Enzymes(CAZy) server at afmb. cnrs-mrs.fr/−cazy/CAZY/indexの分類を用いたグリコシルハイドロラーゼファミリーの13を超えるファミリーの中に見られる。
特に好ましいバクテリアセルラーゼの第二触媒ドメインをコードするDNA配列は、
a)配列番号8のアミノ酸配列を有するアシドサーマス・セルロリティクス(Acidthermus celluloyticus)GH5A エンドグルカナーゼ1(E1)触媒ドメインをコードする配列番号7のDNA;
b)配列番号10のアミノ酸配列を有するアシドサーマス・セルロリティクス(Acidthermus celluloyticus)GH48セルラーゼ触媒ドメインをコードする配列番号9のDNA配列;
c)配列番号12のアミノ酸配列を有するアシドサーマス・セルロリティクス(Acidthermus celluloyticus)GH74エンドグルカナーゼ触媒ドメインをコードする配列番号11のDNA配列;
d)配列番号14のアミノ酸配列を有するセルモビフィダ・フースカ(Thermobifida fusca)E3セルラーゼをコードする配列番号13のDNA;
e)配列番号16のアミノ酸配列を有するセルモビフィダ・フースカ(Thermobifida fusca)E5エンドグルカナーゼをコードする配列番号15のDNA配列、及び
f)配列番号8、10、12、14及び16の前記アミノ酸配列に似た質の生物活性を有する任意の等価物をコードするDNA配列又は相同なDNA配列、を含む。
幾つかの好ましい態様において、エンドグルカナーゼはアシドサーマス・セルロリティクス(Acidthermus celluloyticus)E1であり、WO 9105039;WO 9315186;USP 5,275,944;WO 9602551;USP 5,536,655及びWO 0070031に開示されているアシドサーマス・セルロリティクス(Acidothermus celluloyticus)エンドグルカナーゼを参照されたい。ジェンバンク(GenBAnk)U33212も参照のこと。幾つかの態様において、アシドサーマス・セルロリティクス(Acidthermus celluloyticus)E1は配列番号6で定義される配列に対して少なくとも90%、93%、95%及び98%相同なアミノ酸配列である。
上で述べたように、配列番号1、3、7、9、11、13及び15で示す核酸配列に相同な核酸配列も本発明の異種セルラーゼ融合構築体又はベクターに用いられる。
相同配列は他の種、自然発生対立遺伝子変異体、及び機能的な生物活性を有する誘導体の中に見られる配列を含む。相同配列は、配列アラインメントプログラムを用いて整列させたときに、少なくとも80%、85%、88%、90%、93%、95%、97%、98%及び99%、配列番号1,3,7,9,11,13,15の1の配列に対して相同である。所与の配列の相同体、例えば上で述べたTf−E3触媒ドメインのコード配列の相同体は、所与の配列の全体の長さに対して80%より高い配列相同性を有する。
所与の異種セルラーゼ融合構築体又はこの構築体の成分に関して、遺伝子コードの退縮の結果として同じアミノ酸配列を有するタンパク質をコードする多くのコード配列が生成されることは理解されている。例えば、3文字のCGTはアミノ酸のアルギニンをコードする。アルギニンは代替的にCGA、CGC、CGG、AGA、及びAGGによりコードされる。それゆえ、そのような代替コードも本発明により包含される核酸配列の中に含まれることが理解される。これらの配列のいずれか及び全部はCBH触媒ドメイン又はセルラーゼ触媒ドメインとして本明細書に開示されているのと同じ方法で用いることができる。
2の配列の間の相同性を決定するのに用いることができる典型的なコンピュータプログラムは、例えば、www. ncbi. nim. nih.gov/BLASTから入手可能なBLASTIN、BLASTX、及びTBLASTX、BLASTP、及びTBALNSTNのような一連のBLASTプログラムを含むがこれらに限定されない。Altschul, et al., 1990 及び Altschul, et al., 1997も参照のこと。
配列サーチは所定の核酸配列をジェンバンク(GenBank)DNA配列及びその他の公共データベースの核酸配列と比較して評価する場合、一般的にBLASTNプログラムを用いて行う。BLASTXプログラムはジェンバンク(GenBank)タンパク質配列及びその他の公共データベース中のアミノ酸配列に対して全リーディングフレーム内で翻訳されている核酸配列をサーチするのに好ましい。BLASTN及びBLASTXの両方は11.0のオープンギャップ・ペナルティ及び1.0の延長ギャップペナルティを含む初期パラメーターを用いて操作し、BLOSUM-62マトリックスを利用する(Altschul et al.,1997を参照。)。
2つ以上の配列間の「同一性%」を決定するために選択された配列の好ましいアラインメントは例えば、MacVectorバージョン6.5のCLUSTAL-Wプログラムを用いて実行し、10.0のオープンギャップ・ペナルティ、0.1の延長ギャップペナルティ及びBLOSUM30類似マトリックスを含む初期値パラメーターを用いて操作する。
典型的な方法として、CBH又はEG触媒ドメインをコードする核酸の配列伸長はCBH又はバクテリアEG前駆体を検出するために上述のSambrook et al.に記載するような従来のプライマー伸長手順を用いて行い、cDNAに逆転写されてないmRNAの中間体を処理し、及び/または完全長タンパク質をエンコードするORFを同定することにより行われる。
他の側面において、トリコデルマ・レーシ(T.reesei)cbh1又はGH5A-E1のアミノ酸配列の核酸配列の全体または一部がプローブとして用いられる。このようなプローブは関連有機体由来の相同性核酸配列を同定及びクローンするために使用できる。
選択プローブを用いたcDNA、又はゲノムライブラリーのスクリーニングはSambrook et al.,(1989)に記載されているような標準的な手段を用いて行うことができる。中ストリンジェンシー及び高ストリンジェンシーを含むハイブリダイゼーション条件は上述のSambrook et al.に記載されている。
配列間の相同性又は同一性を決定するためのアミノ酸配列のアラインメントは「配列比較アルゴリズム」を用いて評価することが好ましい。比較のための配列の最適な位置合わせは、例えば、スミス(Smith)とウォーターマン(Waterman)のローカル・ホモロジー・アルゴリズム(local homology algorithm)(Adv. Appl. Math.2:p482(1981年)、ニードルマン(Needleman)とウンシュ(Wunsch)のホモロジーアラインメントアルゴリズム(homology alignment algorithm)、(J.Mol. Biol.48:p443(1970年)、パーソン(Pearson)とリップマン(Lipman)の同様の方法、(Proc. Nat‘l Acad. Sci. USA、85:p2444(1988年))、コンピュータ化したこれらのアルゴリズムの実施の(例えば、ウィスコンシン・ジェネティックス・ソフトウェア・パッケージ(Wisconsin Genetics Software Package)、ジェネティックス・コンピュータ・グループ(Genetics Computer Group)、マジソン(Madison)、のGAP、BESTFIT、およびTFASTA)、目視検査により、又はケミカルコンピューティンググループ(CHEMICAL Computing Group)モントリオール、カナダ(Montreal Canada)によるMOEにより実施することができる。
配列類似性を決定するのに適したアルゴリズムの例は、BLASTアルゴリズムである(Altschul et al.,J. Mol. Biol.,215:p403−410(1990年)参照)。BLAST解析を遂行するためのソフトウェアは、ナショナル・センター・フォ・バイオテクノロジー・インフォメーション(National Center for Biotechnology Information)(www.ncbi.nim.nih.gov)から公的に入手可能である。
本発明の異種のセルラーゼ融合構築体はターミネーター配列も含む。幾つかの態様において、このターミネーター及びプロモーターは、例えば、トリコデルマ(Trichoderma)エキソ−セロビオハイドロラーゼ遺伝子の同じ源から提供される。他の態様において、前記ターミネーター及びプロモーターは異なる源由来である。好ましい態様において、このターミネーターは、糸状菌の源であり、特にトリコデルマ(Trichoderma)の源である。特に適切なターミネーターは、トリコデルマ(Trichoderma)、とくにトリコデルマ・レーシ(T.reesei)由来のcbh1及びAspアスペルギルス・ニガー(Aergillus niger)又はAアスペルギルス・アワモリ(A.awamori)由来のグルコアミラーゼターミネーターである(Nunberg et al., 1984及びBoel et al., 1984)。
異種融合構築体又は融合構築体を含むベクターは選択マーカーも含む。適した選択マーカーの選択は宿主細胞に依存しており、異なる宿主細胞に対しての適切なマーカーは当業者に知られている。典型的なマーカー遺伝子は、アスペルギルス・ニデュランス(A.nidulans)又はトリコデルマ・レーシ(T.reesei)由来のargB、アスペルギルス・ニデュランス(A.nidulans)由来のamdS、ニューロスポラクラッサ(Neurospora crassa)又はトリコデルマ・レーシ(T.reesei)由来のpyr4、アスペルギルス・ニガー(Aspergillus niger)又はアスペルギルス・ニデュランス(A.nidulans)由来のpyrGを含む。トリコデルマ(Trichoderma)の形質転換のためのベクター系に有用なマーカーは、Finkelstein, Chap. 6, in BIOTECHNOLOGY OF FILAMENTOUSFUNGI、Finkelstein et al., eds Butterworth−Heinemann、Boston, MA 1992に記載されている。アスペルギルス・ニデュランス(Aspergillus nidualns)由来のamdS遺伝子は、アセトアミドを窒素源として、形質転換細胞を育成可能にする酵素であるアセトアミダーゼをコードする(Kelley et al., EMBO J. 4:475−479 (1985)及びPenttila et al., Gene 61:155−164(1987))。これらの選択マーカー(例えば、pyrG)は栄養要求変異体株が最小培地上で育成する能力を再構築し、この選択マーカー(例えば、olic31)は抑制薬又は抗体の存在下において育成する能力を形質転換体に付与する。
典型的な異種セルラーゼ融合構築体を図1及び14に示す。本発明に包含される異種セルラーゼ核酸構築体及びその他の異種核酸配列を結合するために用いる方法並びにそれらを適切なベクター内へ挿入するために用いる方法は当業者に知られている。結合は通常、ベクターに便利な制限部位における結合により行われる。もし、そのような部位が存在しない場合には、合成オリゴヌクレオチドリンカーが従来の方法に従って用いられる。更に、ベクターは既知の組換え技術を用いて構築される。
導入された細胞の中で複製可能であり、生育できる限り、あらゆるベクターを用いることができる。数多くの適切なクローニング及び発現ベクターが、Sambrook et al., 1989, Ausubel FM et al., 1993及びStrathernet al., 1981に開示されている。これらの文献を参照により本明細書に援用する。更に糸状菌に対して適切な発現ベクターは、van den Hondel, C. A. M. J. J. et al. (1991) In : Bennett, J. W. and Lasure, L. L. (eds.) More gene Manipulations in Fungi. Academic Press, pp.396−428に記載されている。適切なDNA配列は、標準的な技術により適切な制限エンドヌクレアーゼ部位へ挿入される。そのような手順及び関連するサブクローニング手順は当業者の知識の範囲内である。有用なプラスミドの例は、pUC18、pBR322,pUC100、pSL1180(ファルマシア インク、ペンシルバニア、ニュージャージ)及びpFB6を含む。アスペルギルス(Aspergillus)pRAX及びトリコデルマ(Trichoderma)pTEXのような一般的な他のベクターも用いることができる(図16及び17)。
B.標的宿主細胞
本発明の一の態様において、糸状菌親株又は宿主細胞は、トリコデルマ種(Trichoderma sp.)、ペニシリウム種(Penicillium sp.)、フミコーラ種(Humicola sp.)、クリソスポリウム種(Chrysosporium sp.)、グリオクラジウム種(Gliocladium sp.)、アスペルギルス種(Aspergillus sp.)、フサリウム種(Fusarium sp.)、ニューロスポラ種(Neurospora sp.)、ハイポクレア種(Hypocrea sp.)及びエメリセラ種(Emericella sp.)の細胞であるがこれらに限定されない。本明細書で用いる「トリコデルマ(Trichoderma)」又は「トリコデルマ種(Trichoderma sp.)」の語は、これまでにトリコデルマ(Trichoderma)として分類されてきたもののほかに近年トリコデルマ(Trichoderma)であると分類されたものも含む。トリコデルマ(Trichoderma)糸状菌親細胞に適した株は、トリコデルマ・ロンギブラキアタム(レーシ)Trichoderma longibrachiatum (reesei)、トリコデルマ・ヴィリデ(Trichoderma viride)、トリコデルマ・コニンギ(Trichoderma koningii)、及びトリコデルマ・ハリジアウム(Trichoderma harzianum)細胞を含む。特に好ましい宿主細胞はRL−37等のトリコデルマ・レーシ(T.reesei)(Sheir−Neiss, et al., Appl. Microbiol. Biotechnol. 20:46−53(1984))及びrut−30(ATCC No.56765)及びQM9414株(ATCC No.26912)等トリコデルマ・レーシ(T.reesei)の機能的な等価物及びその誘導株由来の細胞を含む。ATCC No.13631、ATCC No.26921、ATCC No.56764、ATCC No.56767、及びNRRL 1509も参照のこと。
Aspergillus(アスペルギルス)糸状菌親細胞に適した株は、アスペルギルス・ニガー(Aspergillus niger)、アスペルギルス・アワモリ(Aspergillus awamori)、アスペルギルス・アキュランタス(Aspergillus aculeatus)及びアスペルギルス・ニデュランス(Aspergillus nidulans)細胞を含む。一の態様において、この株はアスペルギルス・ニガー(Aspergillus nigre)、例えば、アスペルギルス・ニガーvar.アワモリ(A. niger var.awamori)dgr246(Goedegebuur et al, (2002) Curr. Genet 41: 89−98)及びGCDAP3、GCDAP4、及びGAP(3−4)(Ward, M, et al., (1993),Appl. Microbiol.Biotechnol. 39:738−743)を含む。
場合によっては、本発明に包含される異種セルラーゼ融合構築体の導入の前に、1以上のセルラーゼ遺伝子を欠失させたトリコデルマ等の糸状菌宿主細胞株を得ることが好ましい。そのような株は、参照により本明細書に援用されるU. S. Patent No.5,246,853、U. S. Patent No.5,861,271、及びWO 92/06209に記載の方法により調製される。1以上のセルラーゼ遺伝子を欠く宿主細胞の中でセルラーゼ活性を有するセルラーゼ融合タンパク質又はそれらの成分の発現により、検出及びその後に続く精製工程が簡略化される。クローン化されたトリコデルマ(Trichoderma)種の任意の遺伝子、例えば、cbh1、cbh2、egl1、及びegl2だけでなく、EG3及び/又はEG5タンパク質をコードする遺伝子も欠失される(U. S. Patent No.5,475,101及びWO 94/28117参照のこと)。遺伝子欠失は、欠失又は阻害されるべき所望の遺伝子形態を当該技術分野において既知方法を用いて挿入することにより行われる。親糸状菌細胞株は、通常Pourquie, J. et al., BIOCHEMISTRYAND GENETICS OF CELLULOSE DEGRADATION,eds. Aubert J. P. et al., Academic Press pp.71−86(1988)及びllmen, M. et al., Appl. Environ. Microbiol. 63:1298−1306 (1997)に記載されているように、生理塩及び栄養素を含む培地を用いた標準条件で培養される。イーストモルト抽出物(YM)ブロス、(LBLuria Bertani)ブロス及び(SDSabouraud Dextrose)ブロス等の市販されている調整培地も用いることができる。
C.異種セルラーゼ融合構築体又はベクターの糸状菌宿主細胞への導入及び培養条件
宿主糸状菌細胞は本発明の異種セルラーゼ融合構築体又は異種セルラーゼ融合構築体を含むクローニングベクター又は発現ベクターを用いて遺伝的に修飾される(すなわち、形質導入、形質転換、又は形質感染)。本発明の形質転換の方法は、糸状菌ゲノム内へ構築体又はベクターの一部又は全部を安定に組み込むこととなる。しかしながら、染色体外形質転換ベクターの自己複製を維持する形質転換も意図する。
異種タンパク質を大量に発現するトリコデルマ(Trichoderma)又はアスペルギルス(Aspergillus)細胞株等の糸状菌細胞株を生産するために多くの標準的形質転換方法を用いることができる。トリコデルマ(Trichoderma)のセルラーゼ生産株内へDNA構築体を導入するための幾つかの既知の方法は、Lorito, Hayes, DiPietro and Harman (1993) Curr. Genet. 24: 349−356; Goldman, VanMontagu and Herrera−Estrella (1990) Curr. Genet. 17:169−174、Penttila, Nevalainen, Ratto, Salminen and Knowles (1987) gene 61:155−164、EP−A−0244234 及び Hazell B. et al., 2000に記載されており、アスペギルス(Aspergillus)に対してはYelton, Hamer and Timberlake (1984) Proc. Natl. Acad. Sci. USA 81:1470−1474に記載されており、フサリウム(Fusarium)に対してはBajar,Podila and Kolattukudy,(1991) Proc. Natl. Acad.Sci. USA 88:8202−8212に記載されており、ストレプトマイセス(Streptomyces)に対してはHopwood et al.,(1985) Genetic manipulation of streptomyces :a laboratory manual, The JohnInnes Foundation, Norwich, UKに記載されており、及びバチルス(Bacillus)に対してはBrigidi, DeRossi, Bertarini, Riccardi and Matteuzzi, (1990), FEMS Microbiol. Lett. 55:135−138に記載されている。
異種セルラーゼ融合構築体又はベクターを糸状菌(例えばハイポクレア・ジェコリーナ(H.jecorina))内に導入するための他の方法は、粒子又は遺伝子銃(biolistics)、形質転換前の糸状菌細胞壁の透過(例えば、0.05M乃至0.4MCaCl2のような高濃度のアルカリ又は酢酸リチウムを用いることによる)、プロトプラスト融合、エレクトロポレーション又はアグロバクテリウム仲介形質転換(U.S.Patent No.6,255,115)を含む。
ポリエチレングリコール及びCaClを用いたプロトプラスト又はスフェロプラストを処理して糸状菌を形質転換する典型的な方法は、Campbell, et al., (1989) Curr. Genet. 16:53−56,1989及びPenttila, M. et al.,(1988) gene, 63:11−22及びPenttila, M. et al.,(1987) gene, 61:155−164に記載されている。
宿主細胞の中に外来核酸配列を導入するための良く知られた任意の方法を用いることができる。異種遺伝子を発現することができる宿主細胞において少なくとも1の遺伝子を効果的に導入することができる所定の遺伝子工学手法が必要とされる。
本発明は、糸状菌、特にセルラーゼ融合タンパク質に対するコード配列を含むトリコデルマ(Trichoderma)細胞の形質転換体を含む。本発明は更にセルラーゼ融合タンパク質又はそれらの成分を含む糸状菌セルラーゼ組成物の生産に用いる糸状菌形質転換体を更に含む。
エキソグルカナーゼ触媒ドメインコード配列及びエンドクグルカナーゼ触媒ドメインコード配列を含む異種セルラーゼ融合構築体の導入に続いて、遺伝的に修飾された細胞は、標的宿主細胞の育成のために上で述べたような既知の栄養培地中で培養することができ、プロモーターの活性化及び形質転換体の選択に適するように修飾することができる。温度、pH等の培養条件は発現のために選択された宿主細胞のものであり、当業者に明らかな事項である。所与の糸状菌のための好ましい培養条件は、学術文献及び/又はAmerican Type Culture Collection(ATCC;www.atcc.org/)等の糸状菌の提供元に開示されている。
成長速度及び固形培養培地上での不規則な外観ではなくスムースな外観を示すコロニーの形成を目安として、糸状菌の適切な形質転換を不安定な形質転換と区別することができる。更に、幾つかのケースにおいて、固形非選択培地上での形質転換体の成長、この培養培地からの胞子の収穫、及び引き続き発芽し成長する胞子の割合の決定、並びに選択培地上での成長により安定性のための更なる試験を行うことができる。
そのような異種セルラーゼ融合構築体又はこれを含むベクターを導入した細胞の子孫は、異種セルラーゼ融合構築体中に見られる核酸配列によりコードされる融合タンパク質を含むと考えられる。
本明細書に包含される発明の適用の一の例において、異種セルラーゼ融合構築体を含むトリコデルマ・レーシ(T.reesei)等の糸状菌の組換え株はセルラーゼ融合タンパク質だけでなく、セルラーゼ融合タンパク質の成分も生産する。幾つかの態様において、実質的に同じ条件下で育成するけれども、エキソ−セロビオハイドロラーゼ触媒ドメイン及び/又はセルラーゼ触媒ドメインをコードする配列を分離した形で含む異種核酸構築体を誘発するように遺伝的に修飾された、対応する組換糸状菌株と比較して、前記セルラーゼ融合構築体を含む組換え細胞は高められた量のセルロース分解活性を有する。
幾つかの態様においてこのセルラーゼ融合タンパク質及びそれらの成分はアシドサーマス・セルロリティクス(Acidthermus celluloyticus)E1触媒ドメインに融合しているトリコデルマ・レーシ(T.reesei)CBH1触媒ドメイン、及び切断されたBCH1及びE1生成物を含む。
幾つかの態様においてこのセルラーゼ融合タンパク質及びそれらの成分はアシドサーマス・セルロリティクス(Acidthermus celluloyticus)GH48セルラーゼ触媒ドメインに融合しているトリコデルマ・レーシ(T.reesei)CBH1触媒ドメイン、及び切断されたBCH1及びアシドサーマス・セルロリティクス(Acidthermus celluloyticus)GH48生成物を含む。
幾つかの態様においてこのセルラーゼ融合タンパク質及びそれらの成分はアシドサーマス・セルロリティクス(Acidthermus celluloyticus)GH74エンドグルカナーゼ触媒ドメインに融合しているトリコデルマ・レーシ(T.reesei)CBH1触媒ドメイン、及び切断されたBCH1及びGH74生成物を含む。
幾つかの態様においてこのセルラーゼ融合タンパク質及びそれらの成分はセルモビフィダ・フースカ(Thermobifida fusca)E3セルラーゼ触媒ドメインに融合しているトリコデルマ・レーシ(T.reesei)CBH1触媒ドメイン、及び切断されたBCH1及びE3生成物を含む。
幾つかの態様においてこのセルラーゼ融合タンパク質及びそれらの成分はセルモビフィダ・フースカ(Thermobifida fusca)E5エンドグルカナーゼ触媒ドメインに融合しているトリコデルマ・レーシ(T.reesei)CBH1触媒ドメイン、及び切断されたBCH1及びE5生成物を含む。
D.タンパク質発現の解析
異種セルラーゼ融合構築体を用いて形質転換された細胞株による本発明のセルラーゼ融合タンパク質の発現を評価するために、タンパク質レベル、RNAレベルにおける、又は特にエキソ−セロビオハイドロラーゼ又はエンドグルカナーゼ活性及び/又は生産物に対する機能的なアッセイを実施することができる。
通常、ノザンブロッティング、ドットブロッティング(DNA又はRNA解析)、RT−PCR(逆転写ポリメラーゼ連鎖反応)、in situハイブリダイゼーション、適切なラベルプローブの使用(核酸コード配列に基づいた)、従来のサザンブロッティング及びオートラジオグラフィー等のアッセイがセルラーゼ融合タンパク質発現構築体及びベクター配列の組み込みを評価するために用いられる。
更に、セルラーゼ酵素の生産及び/又は発現は、例えば、セロビオハイドロラーゼ又はエンドグルカナーゼ活性の発現及び/又は生産をアッセイすることにより、サンプルから直接測定することができる。そのようなアッセイは、例えば、Becker et al., Biochem J. (2001) 356:19−30; Mitsuishi et al., FEBS (1990) 275:135−138、Shoemaker et al. 1978、及びSchulein 1988に記載されている。これらの文献を参照により本明細書に援用する。単離された不溶及び可溶性基質を加水分解するCBH1の能力は、Srisodsuk et al., J. Biotech. (1997) 57:49−57 及び Nidetzky and Claeyssens Biotech. Bioeng. (1994) 44:961−966に記載のアッセイ方法を用いて測定することができる。エキソ−セロビオハイドロラーゼ、エンドグルカナーゼ又はβ−グルコシド活性に用いるのに有用な基質は、結晶セルロース、ろ紙、リン酸膨張セルロース、セロオリゴサッカライド、メチルウンベリフェリル・ラクトシド、メチルウンベリフェリル・セロビオシド、オルトニトロフェニル・ラクトシド、パラニトロフェニル・ラクトシド、オルトニトロフェニル・セロビオシド、パラニトロフェニル・セロビオシドを含む。
更に、タンパク質発現は、例えばウエスタンブロット又はELISAを用いた、組織切片の免疫組織染色又は組織の培養培地の免役アッセイ等の免疫学的方法により評価される。そのようなイムノアッセイは、セルラーゼ、例えば、CBHの発現を、量的及び質的に評価することができる。そのような方法の詳細は当業者に知られており、そのような方法を行うための試薬は市販されている。
本発明の一の態様において、組換え宿主細胞により発現されたセルラーゼ融合タンパク質は、発現された全セルラーゼの約0.1乃至80%である。一の態様において、発現した融合タンパク質の量は培養培地1リットル当たり、約0.1mg乃至100g、約0.1mg乃至50g、及び約0.1mg乃至10gタンパク質である。
E.セルラーゼ融合タンパク質及びそれらの成分の回収及び精製
通常、細胞培養の中のセルラーゼ融合タンパク質又はセルラーゼ融合タンパク質の成分は培地の中に分泌され、回収され、任意で、例えば、細胞培養培地から不必要な成分を回収することにより、精製される。しかしながら、幾つかのケースにおいて、セルラーゼ融合タンパク質又はそれらの成分は、細胞内に分泌されるのでそのような場合には、細胞溶解物から回収する工程が必要となる。そのようなケースにおいて、前記タンパク質は当業者が通常用いる技術により細胞の中から精製された形態である。精製技術の例は、親和クロマトグラフィー(van Tilbeurghet al., FEBS Lett. 16: 215,1984)、イオン交換クロマトグラフィー(Goyal et al., Bioresource Technol. 36:37−50,1991 ; Fliess et al., Eur. J. Appl. Microbiol. Biotechnol. 17:314−318, 1983 ; Bhikhabhaiet al., J.Appl. Biochem. 6:336−345,1984 ; Ellouzet al., J. Chromatography 396:307−317,1987)、疎水相互クロマトグラフィー(Tomaz and Queiroz, J. Chromatography A 865:123−128, 1999)及び二相分離(Brumbauer, et al., Bioseparation 7:287−295,1999)を含む。
一旦、所与のセルラー融合タンパク質又はそれらの成分の発現が達成されると、それにより生産されたタンパク質が当業者に既知の方法により細胞又は細胞培養から精製される。参考文献はDeutscher, Methods inEnzymology, vol. 182, no.57, pp.779,1990、及びScopes, Methods Enzymol. 90: 479−91,1982である。そのような精製に適した典型的な手順は、抗体親和カラムクロマトグラフィー、イオン交換クロマトグラフィー、エタノール沈降、逆相HPLC、シリカ又はDEAE等のカチオン交換レジンのクロマトグラフィー、クロマトフォーカシング、SDS−PAGE、硫酸アンモニウム沈降、及び例えば、Sephadex G−75を用いたゲルろ過を含む。
セルラーゼ融合タンパク質又はそれらの成分は、各種免疫アッセイに用いる発現したタンパク質に特異性を有するモノクローナル又はポリクローナル抗体のいずれかを生産するために用いられる(例えば、Hu et al., Mol Cell Biol. vol. 11, no. 11, pp.5792−5799,1991参照のこと)。典型的な実施例は、ELISA,競合イムノアッセイ、ラジオイムノアッセイ、ウエスタンブロット、間接蛍光免疫アッセイ等を含む。
F.セルラーゼ融合タンパク質又はそれらの成分を含む酵素組成物の使用
各種製品の中に使用されている、セルラーゼ融合タンパク質及びセルラーゼ融合タンパク質の触媒ドメインを含む成分は、洗剤組成物、ストーンウォシュ組成物、ウッドパルプを糖に分解する組成物(例えば、バイオエタノール生成)、及び食用組成物に用いられる。幾つかの態様において、このセルラーゼ融合タンパク質又は成分はそれゆえ、無細胞抽出物として用いられる。他の態様において、異種セルラーゼ融合構築体を発現している糸状菌細胞はバッチ又は連続発酵条件下で育成される。古典的なバッチ培養は、閉鎖系であり、発酵の開始時点に培養液の組成が決定され、当該発酵の間は人為的な変更はなされない。従って、発酵の開始時点において、所望の微生物が培養液に接種されると、当該発酵の系には何も添加できない。しかしながら、典型的には、「バッチ」発酵は炭素源の添加に関するバッチであり、pHや酸素濃度等の因子を制御することは頻繁になされる。バッチ法では、当該方法における代謝物及びバイオマス組成物は発酵が停止されるまで変化し続ける。バッチ培養においては、細胞は、静的誘導期を経て高成長対数期に増加し、最終的には、成長速度が減少又は停止する静止期に至る。培養液が未処理の場合には、当該静止期の細胞は、最終的には死滅する。一般に、対数期の細胞が、最終生成物又は中間体の生産の大部分を担う。
標準的なバッチ法における変法の1つは、フェドバッチ法である。フェドバッチ発酵方法も本発明に適しており、基質が発酵の進行と共に増加して添加されること以外は典型的なバッチ法と同様である。異化を抑制すると細胞の代謝を阻害する傾向にあることから培養液中の基質の量を制限するのが望ましい場合にフェドバッチ法が有用である。フェドバッチ法において基質濃度を実測することは困難であり、それゆえ、例えば、pH、溶存酸素量、及び廃ガス(例えば、CO)分圧等の測定可能な因子の変化に基づいて基質濃度を推定する。バッチ及びフェドバッチ発酵は、当該技術分野において良く知られている。
連続発酵は開放系であり、所定の発酵培養液が連続的にバイオリアクターへ添加され、それと同時に、同量のならし培養液(conditioned media)が発酵工程から除去される。一般に、連続発酵では、培地は所定の高密度に維持され、細胞は主として対数期成長にある。
連続発酵により、細胞の成長又は最終生成物の濃度に影響を与える1又はそれ以上の因子の調節が可能となる。例えば、1の方法は、栄養分(例えば、炭素源)又は一定の割合で提供される窒素量を制限し、その他全ての因子を加減する方法である。別の方式では、培養液の濁度により測定される細胞濃度を一定に保ちつつも、成長に影響する多くの因子を連続的に変化させることができる。連続法は定常状態の成長条件を維持することから、排出される培養液に依存する細胞の損失は、発酵における細胞成長速度と等しくなる必要がある。連続発酵工程における栄養分及び成長因子を調節する方法は、生成物の生成速度を最大化する技術と同様に、工業的微生物学の分野において周知である。
幾つかの製品において、セルラーゼ融合タンパク質及びそれらの成分は、洗剤組成物、ストーンウォッシュ組成物の中に、又は布製品の風合い及び概観を改善するための処理に用いられる。洗剤組成物は、固形セルロースを含む布の洗濯用洗浄媒体に用いることを意図した混合物を意味する。ストーンウォッシュ組成物は販売前に、すなわち製造工程の間に、セルロースを含む布を修飾するために用いる。対照的に、洗浄組成物は汚れた衣類を洗浄することを意図し、製造工程においては使用しない。
本発明の文脈上用いる、前記組成物にはセルラーゼ、界面活性剤、追加的な加水分解酵素、ビルダー、漂白剤、漂白活性剤、青味剤及び蛍光染料、固形抑制剤、マスキング剤、セルラーゼ活性剤及び抗酸化剤、及び可溶化剤も含まれる。
界面活性剤は通常洗剤の中に見られる、アニオン、カチオン及び非イオン性界面活性剤を含む。アニオン界面活性剤は、直鎖、又は分岐鎖のアルキルベンゼンスルホネート;直鎖又は分岐鎖のアルキル基又はアルケニル基を有するアルキル又はアルケニルエーテルスルフェート;アルキル又はアルケニルスルフェート;オレフィンスルホネート;及びアルカンスルフォネートを含む。両性界面活性剤は、第四アンモニウム塩スルフォネート、及びベタインタイプの両性スルフォネートを含む。そのような両性界面活性剤は同じ分子内に正電荷及び負電荷した基の両方を有する。非イオン性の界面活性剤は、ポリオキシアルキレンエーテル、高級脂肪酸アルカノールアミド、又はそれらのアルキレンオキサイオド付加物、脂肪酸グリセリンモノエステル、及び同種のものを含む。
セルロース含有布製品は、天然のセルロース誘導体及び人工セルロース誘導体(ジュート、フラックス、レミネ、レーヨン及びlyocsll等)を含むセルラーゼ含有コットン又はコットン以外の素材から作られた、任意の縫製又は非縫製布製品、毛糸、又は繊維である。コットン含有布製品は、綿織物、綿ニット、綿デニム、綿毛糸、原綿等を含む純正コットン又はコットンのブレンドから作られた縫製された、又は縫製されていない布製品を意味する。
好ましくは、このセルラーゼ融合タンパク質又はそれらの成分を含むセルラーゼ組成物は、洗剤組成物全体に対して約0.00005重量パーセント乃至約5重量パーセント用いられる。より好ましくは、このセルラーゼ組成物は洗剤組成物全体に対して約0.0002乃至約2重量パーセント用いられる。
セルロース誘導体生成物の加水分解の速さは、ゲノムの中に挿入された異種セルラーゼ融合構築体を有する形質転換体を用いることにより増加させられることから、セルロース又はヘテロ多糖を含む生成物をより早く及びより広範に分解させることができる。紙、コットン、セルロース誘導体を材料とするオムツ等のセルロースから作られた製品をごみ処理場においてより効率的分解させることができる。従って、形質転換体から得られた発酵生成物又は形質転換体のみは、液化によりゴミ埋立地に添加する各種セルロース生産物の分解を補助するための組成物中に用いられる。
セルロースベースの原材料は、農業廃棄物、草及び材料及び自治体のゴミのような低価格バイオマス(例えば、リサイクルペーパー、庭の木の切り落とし等)に含まれている。エタノールは、セルロース誘導体の発酵により生成される。しかしながらセルロースをエタノールに転換する前に、糖に転換しなければならない。セルラーゼ融合タンパク質又はそれらの成分を含むことによりセルロース分解活性を高めた組成物はエタノールの生成に用いることができる。
エタノールは、木、草本、都市ゴミ並びに農業及び林業廃棄物等のセルロース誘導体バイオマスから糖化及び発酵工程を経て生産することができる。しかしながら、微生物により生産される自然発生セルラーゼ混合物内にある個々セルラーゼ酵素の割合は、バイオマスの中のセルロースをグルコースへ速やかに転換するには効率的ではない。エンドグルカナーゼは、それ自身がセロビオハイドロラーゼの作用基質となる新しいセルロース鎖末端を生産するように作用するので、セルラーゼ酵素全体の加水分解の効果を改善することが知られている。それゆえ、セルラーゼ融合タンパク質又はそれらの成分からの高められた又は最適化されたエンドグルカナーゼ活性により、発酵により他の化学品に転換することができるエタノール及び糖の生産が大きく高まる。
従って、本発明のセルラーゼ融合タンパク質及びそれらの成分は、糖組成物の転換へのセルロース加水分解に用いられる。幾つかの態様においてこのセルラーゼ融合構築体又はそれらの成分は発酵微生物の添加の前にバイオマスに添加される。他の態様において、このセルラーゼ融合タンパク質又はそれらの成分は発酵微生物と同時にバイオマスに添加される。いずれかの態様において他のセルラーゼ組成物が任意で存在する場合もある。
実施例
本発明は以下の実施例においてより詳細に説明される。これらの実施例は、本発明の範囲を限定することを意図していない。
以下の開示及び実施例において、以下の略語を用いる。
CBH1−E1(アシドサーマス・セルロリティクス(Acidothermus celluloyticus)GH5Aエンドグルカナーゼ1触媒ドメインに融合しているトリコデルマ・レーシ(T.reesei)CBH1触媒ドメイン及びリンカー);
CBH1−48E(アシドサーマス・セルロリティクス(Acidothermus celluloyticus)GH48セルラーゼ触媒ドメインに融合しているトリコデルマ・レーシ(T.reesei)CBH1触媒ドメイン及びリンカー);
CBH1−74E(アシドサーマス・セルロリティクス(Acidothermus celluloyticus)GH74エンドグルカナーゼ触媒ドメインに融合しているトリコデルマ・レーシ(T.reesei)CBH1触媒ドメイン及びリンカー);
CBH1−TfE3(セルモビフィダ・フースカ(Thermobifida fusca)E3セルラーゼのCBD、リンカー及び触媒ドメインに融合しているトリコデルマ・レーシ(T.reesei)CBH1触媒ドメイン及びリンカー);
CBH1−TfE5(セルモビフィダ・フースカ(Thermobifida fusca)E5エンドグルカナーゼのCBD、リンカー及び触媒ドメインに融合しているトリコデルマ・レーシ(T.reesei)CBH1触媒ドメイン及びリンカー);
wt%(重量パーセント)、℃(摂氏)、rpm(1分間当たりの回転数)、HO(水)、dHO(脱イオン水)、aa(アミノ酸)、bp(ベースペア)、kb(キロベースペア)、kD(キロダルトン)、g(グラム)、μg(マイクログラム)、mg(ミリグラム)、μL(マイクロリットル)、ml及びmL(ミリリットル)、mm(ミリメーター)、μm(マイメーター)、M(モル)、mM(ミリモル)、μm(マイクロモル)、U(単位)、MV(分子重量)、sec(秒)、min(s)(分)、hr(s)(時間)、PAGE(ポリアクリルアミドゲル電気泳動)、フタル酸緩衝液(水中フタル酸ナトリウム 20mM、pH5.0)、PBS(リン酸緩衝生理食塩水[150mM NaCl,10mM リン酸ナトリウム、pH7.2])、SDS(ドデシル硫酸ナトリウム)、トリス(トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン)、w/v(容量対重量)、w/w(重量対重量)、v/v(容量対容量)及びジェネンカー(ジェネンカーインターナショナル・インク パロアルト、カリフォルニア)。
CBH1−E1融合ベクターの構築
CBH1−E1融合構築体は、トリコデルマ・レーシ(T.reesei)cbh1プロモーター、開始コドンからcbh1リンカーの終わりまでのトリコデルマ・レーシ(T.reesei)cbh1遺伝子配列、及びエンドグルカナーゼコード配列の開始までの5’DNAの付加的な12ベース、停止コドン及びトリコデルマ・レーシ(T.reesei)cbh1ターミネーター(図14及び15)を含んでいた。付加的な12ベース(ACTAGTAAGCGG)(配列番号20)は、制限エンドグルカナーゼSpel及びアミノ酸、Ser、Lys、及びArgをコードする。
E1遺伝子のオープンリーディングフレームを含むプラスミドE1−pUC19をPCR反応におけるDNAテンプレートとして用いた。等価プラスミドは、U.S.Patent No.5,536,655に開示されており、該文献は、放線菌 アシドサーマス・セルロリティクス(Acidthermus celluloyticus)、ATCC43068、のE1遺伝子のクローニングについても開示されている(Mohaghegli A. et al., 1986)。プラスミドDNAを用いた試験(working)及びPCRを用いたDNAの増幅の標準的な方法を用いた(Sarmbrook et al., 1981及び2001)。
以下の2のプライマーをE1エンドグルカナーゼの触媒ドメインのコード領域を増幅するために用いた。
前方プライマー1=EL−316(Spel部位を含む)
GCTTATACTAGTAAGCGCGCGGGCGGCGGCTATTGGCACAC(配列番号21)
後方プライマー2=EL−317(Ascl部位及び「停止コドン逆相補体」)
GCTTATGGCGCGCC「TTA」GACAGGATCGAAAATCGACGAC(配列番号22)
PLATINUM Pfxポリメラーゼキット(インビトロジェン、カールスバッド、カナダ)増幅反応条件に従い試験を行った。反応条件を以下に記載する。
50μLの総反応容量中、1μLのdNTPマスターミックス(最終濃度0.2mM)、1μLのプライマー1(最終濃度 0.5μM)、1μLのプライマー2(最終濃度0.5μM)、2μLのDNAテンプレート(最終濃度50−200ng)、1μLの50mM MgSO(最終濃度1mM)、5μLの10×Pfx増幅緩衝液、5μLの10XPCRエンハンサー溶液、1μLのプラチナPfxDNAポリメラーゼ(2.5Uトータル)、及び33μLの水。
増幅パラメーター;ステップ1―94℃2分(抗体結合ポリメラーゼの変体のため1サイクルのみ)、ステップ2、94℃45秒、ステップ3、60℃30秒、ステップ4、68℃、2分、ステップ5、−ステップ2を24回繰り返す、及び68℃を4分。
適切にサイズ調節されたPCR産物をZero Blunt TOPOベクター内でクローニングし、適切な非選択培地(50ppmカナマイシンを含むLB)上で、平板培養された化学的に適合なTop10、E.Coli細胞(インビトロジェン、カールスバッド、カナダ)内で形質転換した。幾つかのコロニーを平板培地から採取し、プラスミド−ミニ−プレップ(小型プラスミド精製)がなされた選択培地(50ppmカナマイシンを有するLB)中で、37℃で一晩育成した。
正確なサイズの挿入が行われたかを確認するために、幾つかのコロニーからのプラスミドDNAを制限消化した。DNA配列決定により正確な配列を確認した。配列の確認に続いて、Spel及びAscl制限酵素を用いた制限消化を用いてE1触媒ドメインをTOPOベクターから切り取った。このフラグメントをSpel及びAscl制限酵素を用いて消化されているpTex4ベクター内へ結合させた(図16及び17参照)。
結合混合物を、MM294コンピテントE.Coli細胞内で形質転換し、適切な選択培地上で(50ppmカルベニリシンを有するLA)平板培養し、37℃で一晩育成した。幾つかのコロニーを平板培地から採取し、5mlのプラスミド−ミニ−プレップ(小型プラスミド精製)がなされた選択培地(50ppmのカルベニリシンを含むLB)中で、37℃で、一晩育成した。正確に結合されたCBH1−E1融合ベクターを制限消化で確認した。
CBH1−E1融合構築体のトリコデルマ・レーシ(T.reesei)宿主株の中での形質転換及び発現
CBH1−E1融合株を用いて各種トリコデルマ・レーシ(T.reesei)株を形質転換した。宿主株はトリコデルマ・レーシ(T.reesei)PL−P37の誘導体及び天然セルラーゼ遺伝子(cbh1、cbh2、egl1、及びegl2)が欠失しているトリコデルマ・レーシ(T.reesei)の誘導体を含んでいた。
PL−P37株(Sheri−Neiss et al.,1984)菌糸(28℃で7日間DNAプレート上で育成した)の胞子形成をしたトリコデルマ・レーシ(T.reesei)誘導体のプレートの約1/2標本(又は1−2cm)を250mlの4バッフル振とうスラスコ内のYEG(5g/L攻防抽出物+20g/Lグルコース)50mlに接種し、200rpmで10−20時間30℃で育成した。
菌糸を、液体容量50mlのコニカルチューブに移し、2500rpmで10分間遠心分離することにより回収した。上清を吸引除去した。形質転換のためのプロトプラストを生成するために、菌糸のペレットを40mlのβグルカナーゼ溶液を含む250mlのACコーニングボトルに移し、30℃で200rpmで2時間インキュベートした。プロトプラストは、滅菌ミラクロスを通じて、50mlのコニカルチューブにろ過することにより収穫した。これらを、2000rpmで5分間遠心分離することにペレットを形成し、上清を吸引除去した。このプロトプラストペレットを、1.2Mのソルビトール50mlで1回洗浄し、遠沈し、上清を吸引除去し、及び25mlのソルビトールCaClで洗浄した。プロトプラストをカウントし、その後、ペレットを2000rpmで5分遠心し、上清を吸引除去した。このプロトプラストペレットを、1mlあたり、1.25X10プロトプラストの濃度のプロトプラスト濃縮物を作るのに十分な容量のソルビトールCaCl中に再懸濁した。
発現ベクターDNAの20μgのアリコート(容量は20μL未満)を、15mlのコニカルチューブ内に入れ、このチューブを氷上においた。その後、200μLのプロトプラスト溶液を添加し、その後に各形質転換アリコートに50μLPEG溶液を添加した。このチューブを緩やかに混合し、氷上で20分インキュベーションした。次に、2mlのPEG溶液を形質転換アリコートチューブに添加し、緩やかに転倒攪拌し、室温で5分インキュベーションした。次に、(総容量が6.2mlになるように)4mlのソルビトール/CaCl溶液をこのチューブに添加した。この形質転換混合物を約2mlづつ3のアリコートに分割した。これらの各3のアリコートに溶解したアセトアミド/ソルビトール トップアガー(50℃に維持することにより溶融している)10mlを含むチューブに添加することにより、積層混合物を作成し、この積層混合物をアセトアミド/ソルビトール アガーの選択プレート上に注いだ。この形質転換プレートを4乃至7日間30℃でインキュベートした。
形質転換はamdS選択を用いて行った。アセトアミド/ソルビトールプレート及び積層混合物を形質転換に用いた。ソルビトールを含まない以外は同じ組成のプレートを選択プレートとして用いた。形質転換体は、アセトアミドを含む新しい選択培地へ単離されたコロニーを移すことにより精製した。
実施例に関して、以下の溶液を以下のように調製した。
1)600mgのβ−D−グルカナーゼ及び400mgのMgSO・7HO(カタログNo.0439−1、InterSpex Products Inc., San Mateo, CA)を含む、40mlのβ−D−グルカナーゼ溶液を1.2Mソルビトール中で調製した
2)50gのポリエチレングリコール4000(BDH Laboratory Supplies Poole, England)及び1.47gのCaCl・2HOを含む200mlのPEG溶液を、dHOで調製した
3)ソルビトール/CaClは、1.2Mソルビトール及び50mMCaClを含むように調製した
4)アセトアミド/ソルビトールアガー;
パートI−0.6gのアセトアミド(Aldrich、99% 昇華)、1.68gのCsCl、20gのグルコース、20gのKHPO、0.6gのMgSO・7HO,0.6gのCaCl・2HO、1mlの1000X塩(以下参照)を、pHを5.5に調整し、dHOで容量を300mlにし、ろ過及び滅菌を行う
パートII−20gのノブルアガー、及び218gのソルビトールをdHOで700mlにし、加圧滅菌する
パートIをパートIIに加え、最終容量を1Lにする
5)1000×塩−5gのFeSO・7HO、1.6gのMnSO・HO、1.4gのZnSO・7HO、1gのCoCl・6HOを、dHOで容量を1Lにする。この溶液をろ過し、滅菌する
6)アセトアミド/ソルビトール トップアガーは、トップアガーをノブルアガーと置き換える以外はアセトアミド/ソルビトールアガーと同様に調製する。
この手順は、Penttila et al., gene 61:155−164, 1987に記載されているものと似ている。融合タンパク質発現のレベルを決定するために、個々の糸状菌形質転換体を振とうフラスコの中で育成した。実験は、16g/Lのアルファ−ラクトースをTSF培地中のセルロースと置換えた以外は、実質的にU.S.Patent No.5,874,276の実施例1に記載されているのと同様に行った。振とうフラスコの中の形質転換体由来の切断されたE1タンパク質発現の最も高いレベルは、3g/L以上であると評価された。
通常、Foreman et al.(Foreman et al. (2003) J.Biol. Chem 278: 31988−31997)に記載されている形質転換プロトコルは以下のようである。5%グルコースを含むVogels最小培地(Davis et al., (1970) Methods in Enzymology 17A, pg 79−143、及びDavis, Rowland, NEUROSPORA, CONTRIBUTIONS OF A MODEL ORGANISM, Oxford University Press,(2000))に、1.5mlの凍結胞子懸濁液を接種する。48時間後、各培地を、14Lのバイオラフィッテェ(Biolafitte)発酵器中の6.2Lの同じ培地へと移す。この発酵器を1分間当たり8標準リットルの空気流量で、25℃で、750RPMで運転した。1時間後、最初のグルコースが消費され、25%(w/w)のラクトース供給を開し、ラクトースの蓄積を避けるため炭素制限方式(fasion)で供給した。グルコース及びラクトースの濃度を、グルコースオキシダーゼキット又はラクトースを切断するβガラクトシダーゼを用いたグルコースヘキソキナーゼアッセイキットにより、それぞれモニターした(Instrumentation Laboratory Co., Lexington, MA)。発酵の進行具合をモニターするため定期的にサンプルを採取した。収集したサンプルを、50mlの遠心管に移し、インターナショナルイクイップメントカンンパニー(International Equipment Company)(Needham Heights,MA)遠心分離機を用いて3/4スピードで遠心分離した。
振とうフラスコ育成サンプルの上清を、MOPS(モルフォリンプロパンスルホン酸)SDS緩衝液及びLDSサンプル緩衝液を用いた条件下でBIS−TRIS SDS PAGEゲルを用いて電気泳動を行った。結果を図18に示す。
形質転換されたトリコデルマ・レーシ(Trichoderma reesei)クローン由来のセルロース分解活性のアッセイ
CBH1−E1融合タンパク質のセルロース分解活性を評価するために以下のアッセイ及び基質を用いた。
コーンストーバー(corn stover)の予備調製(PCS)−コーンストーバー(corn stover)は、Schell, D. et al., J. Appl. Biochem. Biotechnol. 105:69−86(2003)に記載のように、2%w/wのHSOを用いて調製し、pH4.5の調製物を得るために脱イオン水を用いて複数回洗浄した。酢酸ナトリウムを最終濃度が50mMになるように添加し、滴定によりpHを5.0にした。
総タンパク質の測定―タンパク質濃度は、ウシ血清アルブミンを標準物質として用いたビシンコニン酸法により測定した(Smith P. K. et al., Biochem. 150:76−85, 1985)。
セルロース転換(可溶糖評価)は、Baker et al.,Appl. Biochem. Biotechnol. 70−72:395−403 (1998)に記載されているHPLC法により評価した。
標準的なセルロース誘導体転換アッセイを本実施例で用いた。このアッセイの酵素及び緩衝化基質をコンテナの中に置き、所定の温度で所定の期間の間インキュベーションした。充分量の100mMグリシンを用いて、pH11.0の反応混合物のpHを少なくともpH10にすることにより、反応を停止させた。一旦反応が停止したら、固体を除去するために、反応混合物のアリコートを0.2ミクロンの膜を通過させてろ過した。HPLCを用いてこのフィルター処理した溶液を上で述べたように、可溶化糖類のアッセイを行った。反応混合物中のセルロース濃度は約7%であった。この酵素又は酵素混合物を、セルロースのグラム当たり1乃至60mgの総タンパク質量で投与した。
実験の1のセットにおいて、55℃において、50mMの酢酸緩衝液中10mg酵素/gセルロースを用いて、1日あたり55℃で13.8%PCS(7.06%セルロース)の転換パーセントが測定された。1)天然セルラーゼ遺伝子を含むトリコデルマ・レーシ(T.reesei)親株サンプルからの上清及び2)本明細書に従って形質転換した対応するトリコデルマ・レーシ(T.reesei)CBH1−E1融合株の育成サンプルからの上清の間で比較を行った。24時間までの間で各種時間間隔でサンプルの反応を停止させた。
結果を図23に示す。CBH1−E1融合タンパク質は親株より転換効率がよいことが明らかである。CBH1−E1融合タンパク質が20%のセルロースを転換するのに、6時間掛かる一方で、親セルラーゼは20%の加水分解に10時間を必要とする。
トリコデルマ・レーシ(T.reesei)へのCBH1−E1融合構築体の形質転換及び発現
CBH1−E1融合構築体を、実施例1と以下の点において異なる、以下で説明する手順に従い構築した。前方プライマーは、cbh1リンカー配列の末端にリーディングフレーム翻訳及びLys−Argケキシン切断部位(下線)を含むように設計されている。後方プライマーはGH48末端に停止コドンを含んでいた。
プライマーは、続くbluntクローニングを可能にするために5プライムリン酸を有するように設計されていた。GH48触媒ドメインは以下の前方及び後方プライマーを用いて増幅した;
GH48前方プライマーbluntF4−
CTAAGAGAAACGACCCGTACATCCAGCGGTTCCTCACGATGTA(配列番号23)
GH48後方プライマーbluntR5−
TTACCCGGATGGGAAGAGCATGCCAAAATCGGCGTTCG(配列番号24)。
増幅は、Stratagene‘s Herculase High Fidelity Polymerase (Stratagene, La Jolla, CA)を用いて行った。65℃のアニーリング温度を用いた。GH48触媒ドメインを含むDNAプラスミドをPCRのテンプレートとして用いた(約0.2μgのDNA)。GH48遺伝子の単離法についての等しい方法は、U.S.Pat. Appin. No.2003/0096342に記載されている。
Figure 2007530054
結合に先立ち、平滑末端を生成するために、全てのPCR産物をゲル精製し、ムングビーンヌクレアーゼ(Mung Bean Nuclease)を用いて処理した。増幅された平滑断片を、Spel及びAscl制限消化の後に3’オーバーハングを除去するためのヌクレアーゼで処理し、Trex4に結合した。新しく生成されたベクターをE.coli内で形質転換した。プラスミドDNAは形質転換されたE.coliのコロニーから単離された。増幅されたGH48フラグメントはpTrex4内の2の異なる位置へ挿入することができるので、正しい位置に挿入されているコロニーを見極めるために、制限消化を行った。想定されるコロニーをDNA配列決定により確認した。
融合ベクターの形質転換をHazell, B. W. et al., Lett. Appl. Microbiol. 30:282−286(2000)に記載のバイオリスティック(biolistic)形質転換を用いて行った。
CBH1−48E融合タンパク質の発現は実施例3で述べた、CBH1−E1融合タンパク質の発現に対するものと同様に行った。振とうフラスコの中の形質転換体からの最も高いレベルのCBH1−48Eタンパク質発現は約0.1g/Lであると評価された。
振とうフラスコの上清サンプルを、MOPS(スルホン酸モルフォリン)SDSランニングバッファー及びLDSサンプルバッファーを用いた還元条件下で、BIS−TRIS SDS−PAGEゲル(インビトロジェン)で解析した。結果を図の19に示す。
トリコデルマ・レーシ(T.reesei)へのCBH1−74E融合構築体の形質転換及び発現
実施例1と以下の点において異なる、以下で説明する手順に従い、CBH1−74E融合構築体を構築した。前方プライマーはcbh1リンカー配列の末端にリーディングフレームの翻訳及びLys−Argケキシン切断部位を含むように設計されている(下線)。後方プライマーは、触媒ドメインの末端に停止コドンをコードする。
プライマーは、続く平滑クローニングを可能にするために5プライムリン酸を有するように設計されていた。GH74触媒ドメインは以下の前方及び後方プライマーを用いて増幅した;
GH74前方プライマーbluntF4−
CTAAGAGAGCGACGACTCAGCCGTACACCTGGAGCAACGTGGC(配列番号25)
GH74後方プライマーbluntR4−
TTACGATCCGGACGGCGCACCACCAATGTCCCCGTATA(配列番号26)。
増幅条件及び続くクローニングは実施例4で記載されているように行ったが、本実施例においては、アニーリング温度を60℃で行った。
GH74触媒ドメインを包含する単離されたDNAフラグメントをPCRのテンプレートとして用いた(約0.2μgのDNA)。U.S.Pat. Appln. No.2003/0108988にGH74のクローニングが記載されている(GH74はこの刊行物のAvilllと参照されている)。
増幅された平滑断片を、Spel及びAscl制限消化の後に3’オーバーハングを除去するためのヌクレアーゼで処理し、Trex4に結合した。その結果生じた融合構築体を有するベクターを配列決定により確認した。
融合ベクターのトリコデルマ・レーシ(T.reesei)への形質転換をHazell, B. W. et al., Lett. Appl. Microbiol. 30:282−286 (2000)に記載バイオリスティック(biolistic)形質転換を用いて行った。
CBH1−74E融合タンパク質の発現を実施例2で述べた、CBH1−E1融合タンパク質の発現に対するものと同様に決定した。振とうフラスコの中の形質転換体由来の最も高いレベルの切断されたGH74タンパク質発現は約3g/L以上であると評価された。
MOPS(スルホン酸モルフォリン)SDSランニングバッファー及びLDSサンプルバッファーを用いた還元条件下で、BIS−TRIS SDS−PAGEゲル(インビトロジェン)で振とうフラスコの上清サンプルを解析した。結果を図の20に示す。
トリコデルマ・レーシ(T.reesei)へのCBH1−TfE3融合構築体の形質転換及び発現
CBH1−TfE3融合構築体は、実施例1と以下の点において異なる、以下で説明する手順に従い構築した。
以下のプライマーをTfE3セルラーゼの増幅に用いた。
EL−310前方(Spel部位を含む)
GCTTATACTAGTAAGCGCGCCGGCTGCTCGGTGGACTACACG(配列番号27)
及びEL−311後方(Ascl部位を含む)
GCTTATGGCGCGCCTTACAGAGGCGGGTAGGCGTTGG(配列番号28)
増幅のためのDNAテンプレートとしてTfE3遺伝子を含むプラスミドを用いた。等しいテンプレートDNAはZhang, S. et al., Biochem. 34: 3386−3395,1995に記載されている。増幅及びそれに続くクローニング条件は実施例1に記載されているのと同じである。ベクター構築及びトリコデルマ・レーシ(T.reesei)のバイオリスティック(biolistic)形質転換手順は上で説明した。
振とうフラスコの中の最も高い発現レベルは、0.4g/L以上であると評価された。
振とうフラスコ育成上清サンプルを、MOPS(スルホン酸モルフォリン)SDSランニングバッファー及びLDSサンプルバッファーを用いた還元条件下で、BIS−TRIS SDS−PAGEゲル(インビトロジェン)で解析した。結果を図の21に示す。
CBH1−TfE5融合構築体のトリコデルマ・レーシ(T.reesei)への発現及び形質転換
実施例1とは以下の違いを有する手順に従い、CBH1−TfE5融合構築体を消化した。Collmer & Wilson, BIO/Technol. 1: 594−601 (1983)に記載されているものと等しいプラスミドをTfE5の増幅のためのDNAテンプレートとして用いた。
以下のプライマーを、TfE5エンドグルナカーゼを増幅するために用いた。
EL−308(Spel部位を含む)−前方プライマー
GCTTATACTAGTAAGCGCGCCGGTCTCACCGCCACAGTCACC(配列番号29)
及びEL−309(Ascl部位を含む)−後方プライマー
GCTTATGGCGCGCCTCAGGACTGGAGCTTGCTCCGC(配列番号30)
形質転換は上で説明するように行った。振とうフラスコの中の形質転換体からの切断されたTfE5タンパク質発現は2g/L以上であると評価された。
振とうフラスコ育成上清サンプルを、MOPS(スルホン酸モルフォリン)SDSランニングバッファー及びLDSサンプルバッファーを用いた還元条件下で、BIS−TRIS SDS−PAGEゲル(インビトロジェン)で解析した。結果を図の22に示す。
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図1は、本発明に包含される異種セルラーゼ融合構築体の概略図である。前記構築体は、トリコデルマ・レーシ(T.reesei)cbh1プロモーター、cbh1コア(cbh1シグナル配列及びcbh1触媒ドメイン)、cbh1リンカー配列、ケキシン部位、E1コア(アシドサーマス・セルロリティクス(Acidothermus cellulolyticus)E1エンドグルカナーゼ触媒ドメイン)、cbh1ターミネーター及びアスペルギルス・ニデュランス(A.nidulans)amdS選択マーカーを含む。 図2は、トリコデルマ・レーシ(T.reesei)cbh1シグナル配列(配列番号2)のDNA配列(配列番号1);トリコデルマ・レーシ(T.reesei)cbh1触媒ドメイン(配列番号3)、及びトリコデルマ・レーシ(T.reesei)cbh1リンカー(配列番号4)である。シグナル配列を下線で示す。触媒ドメインを太字で示す。リンカー配列をイタリックで示す。 図3は、図2で提供された核酸配列に基づいて予測されるアミノ酸配列(配列番号5)を示す。シグナルペプチドを下線で、触媒ドメインを太字(配列番号6)で、リンカー配列をイタリックで示す。 図4はアシドサーマス・セルロリティクス(Acidothermus cellulolyticus)GH5A エンドグルカナーゼ1(E1)触媒ドメインをコードする核酸配列(配列番号7)の説明である。 図5は、図4で提供された核酸配列をもとに予測されるアシドサーマス・セルロリティクス(Acidothermus cellulolyticus)GH5A エンドグルカナーゼ1(E1)触媒ドメインのアミノ酸配列(配列番号8)である。 図6は、アシドサーマス・セルロリティクス(Acidothermus cellulolyticus)GH48 セルラーゼ触媒ドメインをコードする核酸配列(配列番号9)の説明である。 図7は、図6で提供された核酸配列をもとに予測されるアシドサーマス・セルロリティクス(Acidothermus cellulolyticus)GH48 セルラーゼ触媒ドメインのアミノ酸配列(配列番号10)である。 図8A−8Bは、アシドサーマス・セルロリティクス(Acidthermus celluloyticus)GH74エンドグルカナーゼ(EG)触媒ドメインをコードする核酸配列(配列番号11)の説明である。 図8A−8Bは、アシドサーマス・セルロリティクス(Acidthermus celluloyticus)GH74エンドグルカナーゼ(EG)触媒ドメインをコードする核酸配列(配列番号11)の説明である。 図9は、図8A及び8Bで提供される核酸配列を基にしたアシドサーマス・セルロリティクス(Acidthermus celluloyticus)GH47-EGの予測されるアミノ酸配列(配列番号12)である。 図10は、セルモビフィダ・フースカ(Thermobifida fusca)E-3(TfE−3)セルラーゼのCDB、リンカー、及び触媒ドメインをコードする核酸配列(配列番号13)である。 図11は、図10で提供される核酸配列を基にしたTfE−3CBD、リンカー、及びア触媒ドメインの予測されるアミノ酸配列(配列番号14)である。 図12はセルモビフィダ・フースカ(Thermobifida fusca)エンドグルカナーゼ5(TfE5)のCBD、リンカー、及び触媒ドメインをコードする核酸配列(配列番号15)を示す。 図13は、図12で提供される核酸配列を基にしたTfE5のCBD,リンカー及び触媒ドメインの予測されるアミノ酸配列(配列番号16)である。 図14は、トリコデルマ・レーシ(T.reesei)CBH1シグナル配列、トリコデルマ・レーシ(T.reesei)CBH1の触媒ドメイン、トリコデルマ・レーシ(T.reesei)リンカー配列、アミノ酸コドンを含むケキシン切断部位、SKP及びアシドサーマス・セルロリティクス(Acidthermus celluloyticus)GH5A-E1触媒ドメインをコードする配列を含む、実施例1で説明される異種のセルラーゼ融合構築体の核酸配列(2656bp)(配列番号17)である。 図14は、トリコデルマ・レーシ(T.reesei)CBH1シグナル配列、トリコデルマ・レーシ(T.reesei)CBH1の触媒ドメイン、トリコデルマ・レーシ(T.reesei)リンカー配列、アミノ酸コドンを含むケキシン切断部位、SKP及びアシドサーマス・セルロリティクス(Acidthermus celluloyticus)GH5A-E1触媒ドメインをコードする配列を含む、実施例1で説明される異種のセルラーゼ融合構築体の核酸配列(2656bp)(配列番号17)である。 図15は、図14の核酸配列を基にしたセルラーゼ融合タンパク質の予測されるアミノ酸配列(配列番号18)である。 図16は、pTrex4プラスミドの概略図を提供する。該プラスミドは、実施例において説明されるように異種融合セルラーゼ構築体の発現に用いられ、トリコデルマ・レーシ(T.reesei)cbh1プロモーター、トリコデルマ・レーシ(T.reesei)CBH1シグナル配列、触媒ドメイン、リンカー配列、ケキシン切断部位、及びSpel1及びAscl部位の間に挿入された所望のセルラーゼ遺伝子(例えば、エンドグルカナーゼ)、cbh1トリコデルマ・レーシ(T.reesei)ターミネーター及びamdS アスペルギルス・ニデュランス(Aspergillus nidulans)アセトアミダーゼマーカー遺伝子を含む。 図17A-Gは、セルロース触媒ドメインを含む所望のセルラーゼ遺伝子を除いた図16のpTrex4プラスミドの核酸配列(配列番号19)(10239bp)である。 図17A-Gは、セルロース触媒ドメインを含む所望のセルラーゼ遺伝子を除いた図16のpTrex4プラスミドの核酸配列(配列番号19)(10239bp)である。 図17A-Gは、セルロース触媒ドメインを含む所望のセルラーゼ遺伝子を除いた図16のpTrex4プラスミドの核酸配列(配列番号19)(10239bp)である。 図17A-Gは、セルロース触媒ドメインを含む所望のセルラーゼ遺伝子を除いた図16のpTrex4プラスミドの核酸配列(配列番号19)(10239bp)である。 図17A-Gは、セルロース触媒ドメインを含む所望のセルラーゼ遺伝子を除いた図16のpTrex4プラスミドの核酸配列(配列番号19)(10239bp)である。 図17A-Gは、セルロース触媒ドメインを含む所望のセルラーゼ遺伝子を除いた図16のpTrex4プラスミドの核酸配列(配列番号19)(10239bp)である。 図17A-Gは、セルロース触媒ドメインを含む所望のセルラーゼ遺伝子を除いた図16のpTrex4プラスミドの核酸配列(配列番号19)(10239bp)である。 図18は、セルラーゼ、cbh1、cbh2、egl1及びegl2を欠失させ、CBH1-E1融合構築体を用いて形質転換されたトリコデルマ・レーシ(T.reesei)株のクローンの振とうフラスコ育成サンプルの上清のSDS−PAGEゲルを示す。レーン1及び10はマーカー(MARKER 12 Protein Standerd)(インビトロジェン、カールスバッド、カナダ)を示す。レーン2−8は、各種形質転換体及びレーン9は形質転換されていないトリコデルマ・レーシ(T.reesei)株を示す。上部の矢印はセルラーゼ融合タンパク質を示し、下部の矢印は切断されたE1触媒ドメインを示す。 図19は、セルラーゼ、cbh1、cbh2、egl1及びegl2を欠失させ、CBH1-GH48融合構築体を用いて形質転換ささせたトリコデルマ・レーシ(T.reesei)株のクローンの振とうフラスコ育成サンプルの上清のSDS−PAGEゲルを示す。レーン1は、形質転換していない対照を示す。レーン2はMRARKER 12 Protein Stander(インビトロジェン、カールスバッド、カナダ)を示す。レーン3−12は各種形質転換体を示す。矢印はCBH1−GH48融合タンパク質を示す。 図20はセルラーゼ、cbh1、cbh2、egl1及びegl2を欠失させ、CBH1-GH74融合構築体を用いて形質転換されたトリコデルマ・レーシ(T.reesei)株のクローンの振とうフラスコ育成サンプルの上清のSDS−PAGEゲルを示す。レーン1は形質転換されていない対照を示す。レーン3は、MRARKER 12 Protein Stander(インビトロジェン、カールスバッド、カナダ)を示す。レーン2及び4−12は各種形質転換体を示す。上部矢印はCBH1−GH74融合タンパク質を示し、下部の矢印は切断されたGH74触媒ドメインを示す。 図21はセルラーゼ、cbh1、cbh2、egl1及びegl2を欠失させ、CBH1-TfE3融合構築体を用いて形質転換されたトリコデルマ・レーシ(T.reesei)株のクローンの振とうフラスコ育成の上清サンプルのSDS−PAGEゲルを示す。レーン1はMRARKER 12 Protein Stander(インビトロジェン、カールスバッド、カナダ)を示す。レーン2−12は各種形質転換体を示す。矢印は、CBH1−TfE3融合タンパク質を発現していない形質転換体に見られた新しいバンドを示す。 図22は、セルラーゼ、cbh1、cbh2、egl1及びegl2を欠失させ、CBH1-TfE5融合構築体を用いて形質転換されたトリコデルマ・レーシ(T.reesei)株のクローンの振とうフラスコ育成サンプルの上清のSDS−PAGEゲルを示す。レーン1はMRARKER 12 Protein Stander(インビトロジェン、カールスバッド、カナダ)を示す。レーン2は形質転換されていない株を示す。レーン3−12は各種形質転換体を示す。矢印は、CBH−TfE5融合タンパク質を発現している形質転換体を示す。 図23は、CBH1−E1融合タンパク質を発現しているトリコデルマ・レーシ(T.reesei)に対応する天然セルラーゼ遺伝子を含むトリコデルマ・レーシ(T.reesei)親株が時間当たりにセルロースを可溶糖に転換する割合(%)を示す。実施例3を参照のこと。

Claims (53)

  1. セルラーゼ融合タンパク質をコードする異種セルラーゼ融合構築体であって、前記構築体の5’末端からの作動可能な結合の中に、
    (a)シグナル配列をコードするDNA分子、
    (b)エキソ−セロビオハイドロラーゼの第一触媒ドメインをコードするDNA分子、及び
    (c)セルラーゼ酵素の触媒ドメインである第二触媒ドメインをコードするDNA分子
    を含むことを特徴とする、構築体。
  2. 前記第一触媒ドメインの3’及び前記第二触媒ドメインの5’に位置するリンカー配列を更に含むことを特徴とする、請求項1に記載の異種セルラーゼ融合構築体。
  3. 前記エキソ−セロビオハイドロラーゼがセルロース結合ドメイン(CBD)を欠いていることを特徴とする、請求項1に記載の異種セルラーゼ融合構築体。
  4. 前記リンカー配列の後であり、且つ前記第二触媒ドメインの前に位置するケキシン部位を更に含むことを特徴とする、請求項2に記載の異種セルラーゼ融合構築体。
  5. 前記第一触媒ドメインの5’からの作動可能結合中に位置する、糸状菌分泌性タンパク質のプロモーターを更に含むことを特徴とする、請求項1に記載の異種セルラーゼ融合構築体。
  6. 前記プロモーターがcbhプロモーターであることを特徴とする請求項5に記載の異種セルラーゼ融合構築体。
  7. 前記プロモーターがトリコデルマ・レーシ(T.reesei)由来のcbh1プロモーターであることを特徴とする、請求項6に記載の異種セルラーゼ融合構築体。
  8. 前記第一触媒ドメインがCBH1エキソ−セロビオハイドロラーゼ由来であることを特徴とする、請求項1に記載の異種セルラーゼ融合構築体。
  9. 前記第一触媒ドメインが配列番号6で定義される配列に対して少なくとも90%相同であるアミノ酸配列を有するCBH1由来であることを特徴とする、請求項8に記載の異種セルラーゼ融合構築体。
  10. 前記第二触媒ドメインがエンドグルカナーゼ触媒ドメインであることを特徴とする、請求項1に記載の異種セルラーゼ融合構築体。
  11. 前記第二触媒ドメインがエキソ−セロビオハイドロラーゼ触媒ドメインであることを特徴とする、請求項10に記載の異種セルラーゼ融合構築体。
  12. 前記第二触媒ドメインがバクテリアセルラーゼ由来であることを特徴とする、請求項10に記載の異種セルラーゼ融合構築体。
  13. 前記第二触媒ドメインがアシドサーマス・セルロリティクス(Acidothermus cellulolyticus)GH5Aエンドグルカナーゼ1(E1)触媒ドメイン、 アシドサーマス・セルロリティクス(Acidothermus cellulolyticus)GH48(GH48)セルラーゼ触媒ドメイン、アシドサーマス・セルロリティクス(Acidothermus cellulolyticus)GH74エンドグルカナーゼ(GH74−EG)触媒ドメイン、セルモビフィダ・フースカ(Thermobifida fusca)E3(Tf−E3)セルラーゼ触媒ドメイン、及びセルモビフィダ・フースカ(Thermobifida fusca)E5エンドグルカナーゼ(Tf−E5)触媒ドメインから成る群より選択されることを特徴とする、請求項10に記載の異種セルラーゼ融合構築体。
  14. 前記第一触媒ドメインのエキソ−セロビオハイドロラーゼのセルロース結合ドメインと前記第二触媒ドメインのセルラーゼのセルロース結合ドメインとを欠いていることを特徴とする、請求項1に記載の異種セルラーゼ融合構築体。
  15. 前記第二触媒ドメインがアシドサーマス・セルロリティクス(Acidothermus cellulolyticus)GH5A E1触媒ドメインであることを特徴とする、請求項13に記載の異種セルラーゼ融合構築体。
  16. 前記第二触媒ドメインが配列番号8で定義される配列に対して少なくとも90%相同なアミノ酸配列を有するアシドサーマス・セルロリティクス(Acidothermus cellulolyticus)GH5A E1触媒ドメインであることを特徴とする、請求項15に記載の異種セルラーゼ融合構築体。
  17. 第二触媒ドメインの3’に位置するターミネーター配列を更に含むことを特徴とする請求項1に記載の異種セルラーゼ融合構築体。
  18. 選択マーカーを更に含むことを特徴とする請求項1に記載の異種セルラーゼ融合構築体。
  19. (a)糸状菌分泌性タンパク質のプロモーターと、
    (b)シグナル配列をコードするDNA分子と、
    (c)糸状菌エキソ−セロビオハイドロラーゼ由来である第一触媒ドメインをコードするDNA分子と、
    (d)セルラーゼの触媒ドメインである第二触媒ドメインをコードするDNA分子と、
    (e)ターミネーターとを
    5’からの作動可能結合の中に含むベクター。
  20. 選択マーカーを更に含むことを特徴とする、請求項19に記載のベクター。
  21. 前記第一触媒ドメインの3’及び前記第二触媒ドメインの5’に位置するリンカーを更に含むことを特徴とする、請求項19に記載のベクター。
  22. 第一触媒ドメインのセルロース結合ドメインをコードするDNA配列を欠くことになることを特徴とする請求項19に記載のベクター。
  23. ケキシン部位を更に含むことを特徴とする請求項19に記載のベクター。
  24. 前記第二触媒ドメインがバクテリアセルラーゼ由来であることを特徴とする、請求項19に記載のベクター。
  25. 第二触媒ドメインのセルラーゼのセルロース結合ドメインをコードするDNA配列を欠くことを特徴とする、請求項19に記載のベクター。
  26. 請求項1に記載の異種セルラーゼ融合構築体を用いて形質転換された糸状菌宿主細胞。
  27. 請求項19に記載の異種セルラーゼ融合構築体を含むベクターを用いて形質転換された糸状菌宿主細胞。
  28. 異種セルラーゼ融合構築体及び異種セルラーゼ融合構築体を含むベクターからなる群より選択されるDNA配列を含む組換え糸状菌細胞。
  29. トリコデルマ(Trichoderma)宿主細胞であることを特徴とする請求項26に記載の糸状菌宿主細胞。
  30. 前記トリコデルマ(Trichoderma)宿主細胞がトリコデルマ・レーシ(T.reesei)株であることを特徴とする請求項29に記載の糸状菌宿主細胞。
  31. 1以上の天然セルラーゼ遺伝子が糸状菌宿主細胞から欠失していることを特徴とする請求項29に記載の糸状菌宿主細胞。
  32. 前記天然セルラーゼ遺伝子がcbh1、cbh2、egl1及びegl2からなる群より選択されることを特徴とする請求項31に記載の糸状菌宿主細胞。
  33. (a)エキソ−セロビオハイドラーゼ触媒ドメインである第一触媒ドメインと、
    (b)セルラーゼ由来である第二触媒ドメインと、
    を含むセルロース分解活性を有する単離されたセルラーゼ融合タンパク質。
  34. 前記エキソ−セロビオハイドロラーゼがCBH1であることを特徴とする、請求項33に記載の単離されたセルラーゼ融合タンパク質。
  35. 前記第二触媒ドメインがバクテリアセルラーゼ由来であることを特徴とする、請求項33に記載の単離されたセルラーゼ融合タンパク質。
  36. 前記バクテリアセルラーゼがエンドグルカナーゼであることを特徴とする、請求項35に記載の単離されたセルラーゼ融合タンパク質。
  37. 前記バクテリアセルラーゼがエキソ−セロビオハイドロラーゼであることを特徴とする、請求項35に記載の単離されたセルラーゼ融合タンパク質。
  38. 前記バクテリアセルラーゼがアシドサーマス・セルロリティクス(Acidothermus cellulolyticus)株由来であることを特徴とする、請求項35に記載の単離されたセルラーゼ融合タンパク質。
  39. 請求項33に記載の単離されたセルラーゼ融合タンパク質を含むセルロース分解組成物。
  40. セルロース分解活性を有する酵素を生産する方法であって、
    (a)請求項1に記載の異種セルラーゼ融合構築体又は請求項19に記載のベクターのいずれかを用いて糸状菌宿主細胞を安定に形質転換する工程と、
    (b)セルロース分解活性を有する酵素を生産するために、前記糸状菌宿主細胞に適した条件下において、形質転換された糸状菌宿主細胞を培養する工程と、
    (c)前記酵素を回収する工程とを
    含むことを特徴とする、方法。
  41. 前記糸状菌宿主細胞がトリコデルマ(Tricoderma)細胞であることを特徴とする、請求項40に記載のセルロース分解活性を有する酵素を生産する方法。
  42. 前記糸状菌宿主細胞がトリコデルマ・レーシ(T.reesei)宿主細胞であることを特徴とする、請求項40に記載のセルロース分解活性を有する酵素を生産する方法。
  43. 前記エキソ−セロビオハイドロラーゼがCBH1であり、前記セルラーゼがアシドサーマス・セルロリティクス(Acidothermus celluloyticus)セルラーゼ及びセルモビフィダ・フースカ(Thermobifida fusca)セルラーゼからなる群より選択されることを特徴とする、請求項40に記載のセルロース分解活性を有する酵素を生産する方法。
  44. 前記回収された酵素がセルラーゼ融合タンパク質、セルラーゼ融合タンパク質の成分、セルラーゼ融合タンパク質及びそれらの成分の組み合わせからなる群より選択されることを特徴とする、請求項40に記載のセルロース分解活性を有する酵素を生産する方法。
  45. 前記回収された1以上の酵素が精製されることを特徴とする、請求項44に記載のセルロース分解活性を有する酵素を生産する方法。
  46. 触媒ドメインがエキソ−セロビオハイドロラーゼ由来である第一触媒ドメイン及びセルラーゼ酵素由来である第二触媒ドメインを含むことを特徴とする、セルラーゼ融合タンパク質を発現するトリコデルマ(Trichoderma)宿主細胞。
  47. トリコデルマ・レーシ(T.reesei)細胞であることを特徴とする、請求項46に記載のトリコデルマ(Trichoderma)宿主細胞。
  48. 前記エキソ−セロビオハイドロラーゼがCBH1であり、及び前記セルラーゼがバクテリアセルラーゼであることを特徴とする、請求項46に記載のトリコデルマ(Trichoderma)宿主細胞。
  49. 前記バクテリアセルラーゼがアシドサーマス・セルロリティクス(Acidothermus celluloyticus)セルラーゼ由来であることを特徴とする、請求項48に記載のトリコデルマ(Trichoderma)宿主細胞。
  50. 前記バクテリアセルラーゼがアシドサーマス・セルロリティクス(Acidothermus celluloyticus)E1、GH48及びGH74セルラーゼから成る群より選択されることを特徴とする、請求項49に記載のトリコデルマ(Trichoderma)宿主細胞。
  51. 前記融合タンパク質がセルラーゼのCBDを欠くことになることを特徴とする、請求項46に記載のトリコデルマ(Trichoderma)宿主細胞。
  52. 1以上の天然セルラーゼ遺伝子が前記トリコデルマ(Trichoderma)宿主細胞から欠失していることを特徴とする、請求項46に記載のトリコデルマ(Trichoderma)宿主細胞。
  53. 融合タンパク質又はそれらの成分が組換えトリコデルマ種(Trichoderma spp.)の生成物であることを特徴とする、セルラーゼ融合タンパク質又はそれらの成分を含む糸状菌セルラーゼ組成物。
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