JP2007521617A - 改良された負極を有するアルカリ電池 - Google Patents

改良された負極を有するアルカリ電池 Download PDF

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Abstract

アルカリ電池用の亜鉛を含む負極を形成する方法。この方法は、亜鉛粒子を、好適にはポリビニルアルコールを含む結合剤と界面活性剤と水とを混ぜ合わせることによって湿性ペーストを形成する。湿性ペーストは、ぎっしり詰められ電池の負極室の大凡の形状に成形され、水を蒸発させるよう加熱される。固体の多孔性亜鉛マスが形成され、このマス内では、亜鉛粒子は、亜鉛粒子間の微視的な空間を有する網状組織内で結合されて保持される。固体マスは電池の負極室内に挿入可能であり、次に、水酸化カリウムを含むことが好適である水性アルカリ電解質が加えられる。固体マスは水性電解質を吸収し、最終的なできたての負極を形成するよう負極室を満たすよう膨張する。

Description

発明の詳細な説明
本発明は、アルカリ電池用の亜鉛負極に係る。本発明は、最終的な負極を形成するために水性アルカリ電解質が加えられる亜鉛粒子を含む固体多孔性マスを予め形成することによって準備される負極に係る。
従来のアルカリ電気化学電池は、亜鉛を含む負極と、二酸化マンガンを含む正極を有する。電池は、一般的に、円筒型ケーシングで形成されるが、平らな面を有するケーシング又はディスク型ボタン電池も可能である。ケーシングは、最初は、拡大された開いた端及び反対側の閉じた端が形成される。電池の内容物が供給された後、絶縁プラグを有するエンドキャップが開いた端に挿入される。電池は、通常、ケーシング縁を絶縁プラグの縁上で圧接し、また、しっかりとした密閉を与えるよう絶縁プラグの周りでケーシングを半径方向に圧縮することによって閉じられる。負極と電気接触するエンドキャップ板は、負の端子を形成するようプラグ上に取付け可能である。閉じた端の反対側にある電池のケーシングの一部が、正の端子を形成する。
一次アルカリ電気化学電池は、一般的に、亜鉛負極活物質を含む負極と、アルカリ電解質と、二酸化マンガン正極活物質を含む正極と、負極と正極間の電解質透過可能セパレータフィルムを含む。(負極活物質は、本願では、電池放電時に有用な電気化学反応をする負極材料として定義する)。セパレータは、一般的に、セルロース、又は、セルロース系繊維又はポリビニルアルコール繊維であり得る。負極活物質は、例えば、カルボキシルメチルセルロースナトリウム、又は、アクリル酸コポリマーのナトリウム塩といった従来のゲル化剤と、電解質と混合される亜鉛粒子を含むことが可能である。アルカリ電解質と接触すると活性化されるゲル化剤は、ゲル化された媒体内で亜鉛粒子を懸濁し、亜鉛粒子を互いに接触して維持するよう作用する。一般的に、負極活物質内に挿入された導電性属釘が、負極電流集電体として作用し、これは、負の端子エンドキャップに電気接続される。電解質は、アルカリ金属水酸化物の水溶液、例えば、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、又は水酸化リチウムであることが可能である。正極は一般的に、導電率を高める為に一般的にグラファイト材料である導電性添加物と混合される電気化学活材料として粒子状の二酸化マンガンを含む。任意選択的に、ポリマー結合剤、及び、チタン含有化合物といった他の添加物を正極に添加可能である。
アルカリ電池用の亜鉛負極は、従来、電池の負極室内にポンプで入れられるスラリーの形で準備され得る。スラリーは、一般的に、好適には、ゲル化された水性水酸化カリウムである水性アルカリ電解質を含むゲル化された電解質混合体を形成することによって準備される。このようなゲル化電解質は、例えば、ポリアクリル酸ゲル化剤といったゲル化剤を水性アルカリ電解質と混合することによって形成可能である。次に、少量の界面活性剤を含む亜鉛粉末混合体が、一般的に、ゲル化された電解質に混ぜ合わされて、負極スラリー混合体を形成する。負極スラリー混合体は、従来は、スラリーポンプによって、電池の負極室内に供給された。スラリーポンプは、スラリー混合体の中に空気が入らないよう設計されるが、それでも、ポンプは一般的に、スラリーが電池の負極室内に供給される際に少量の空気がスラリーの中に入ることを可能にしてしまう。これは、電池の負極室内に供給された負極混合体内に小さな空気ポケットを生成してしまう。このような空気ポケットは、微視的なサイズではあるが、より一般的に、多数の空気ポケットが存在し、これは、負極が拡大なしで単純なX線写真術によって検査されると裸眼でも可視である。任意選択的に、スラリーが負極室内に供給された後に、幾らかの追加的な水性電解質を添加して、負極混合体における電解質構成を調整してもよい。しかし、そのような追加的な電解質は、負極スラリーにおける空気ポケットの数を目立って減少しない。負極スラリー内にそのような空気ポケットがあることは負極の全体的な導電率を減少する傾向がある。何故なら、空気ポケットは、空気ポケットの領域において亜鉛粒子間の接触のレベルを下げるからである。
商業的な電池組立ラインでは、そのような亜鉛スラリーは、分配管を塞ぐ傾向があり、組立ラインのダウンタイムにつながる。更に、大量のスラリーの保管は、長時間に亘っての一部の亜鉛粒子の沈下又は沈殿をもたらす傾向があり、これは、最終的には、亜鉛粒子の比均等な分配をもたらす場合がある。亜鉛粒子の沈下又は沈殿は、例えば、電池が長時間保管される又は何らかの衝撃又は振動を経験する場合に、電池内に既に分配されたゲル化された亜鉛スラリーからも発生し得る。亜鉛粒子のこのような沈殿は、負極内の亜鉛の非均等な分配をもたらし、従って、電気的連続性が損なわれる。更に、負極スラリーを非常に小さい寸法で、特に、小さい不規則な形状を有する負極室への負極スラリーの供給は困難となる。そのような場合、スラリー混合体は、亜鉛粒子形状とスラリーの流動性(粘度)についてより注意を払って準備されなければならない。亜鉛粒子形状とスラリーの流動性は、全体的な導電率の観点から最終的な負極に欠陥を生じさせ得る。小型電池、例えば、小型ボタン電池では、負極は、別個の亜鉛粒子とゲル化剤の混合体を電池の負極室内に分配し、ゲル化された負極を形成するよう水性アルカリ電解質を加えることによって準備されることが可能である。商業生産では、これは、非効率的で速度が制限された亜鉛/空気電池用の負極形成方法となる。
正極に使用される二酸化マンガンは、硫酸マンガンと硫酸の溶液の直接電解によって生成される電解二酸化マンガン(EMD)であることが好適である。EMDは、高密度及び高純度を有するので望ましい。導電性材料が一般的に、個々の二酸化マンガン粒子間の導電率を向上する為に正極混合体に添加される。このような導電性添加物は、二酸化マンガン粒子と電池筐体との間の伝導率も向上する。電池筐体は更に、正極電流集電体の役目も果たす。好適な導電性添加物は、例えば、アセチレンブラック、フレーク状結晶質天然黒鉛、膨張又は発展された黒鉛を含むフレーク状結晶質合成を含むカーボンブラックといった導電性炭素粉末を含むことが可能である。フレーク状天然又は膨張黒鉛といった黒鉛の抵抗力は、一般的に、約3×10−3ohm/cm乃至4×10−3ohm/cmである。
負極を、亜鉛スラリー混合体として準備する必要性を排除することが望ましい。むしろ、負極室内にスラリー混合体をポンピングする必要なく、負極室内に乾燥固体として挿入可能な予め形成された固体形で負極を準備することが望まれる。
本発明は、アルカリ電池用の亜鉛を含む負極を形成する方法に関する。本発明の負極を形成する方法は、アルカリ電池、特に一次(充電不可能)アルカリ電池用の亜鉛負極を準備するのに適している。このような電池は一般的に、粒子状の亜鉛を含む負極と、二酸化マンガンを含む正極と、好適には水酸化カリウムを含む水性アルカリ電解質を有する。本発明の方法は更に、アルカリ電池が例えば水性水酸化カリウムを含む水性アルカリ電解質を使用する限り、二酸化マンガン以外の正極を有するアルカリ電池において粒子状の亜鉛を含む負極を準備するために使用してもよい。本発明の方法は、電池の全体形状に関係なくアルカリ電池用の亜鉛負極の準備に使用可能である。例えば、電池は、水性アルカリ電解質を使用する限り、円筒型電池、ボタン電池、又はフラット電池であり得る。本発明の負極は、アルカリ電池の負極室の形に関係なく使用可能である。例えば、本発明の負極は、米国特許第6,482,543号B1に記載されるような不規則な形状の負極室での使用に適している。
本発明の方法は、亜鉛/空気電池での使用に適している亜鉛負極を準備するのに使用することも可能である。このような電池は一般的に、粒子状の亜鉛と、通常は水酸化カリウムを含む水性アルカリ電解質を含む負極を使用する。このような亜鉛/空気電池は、一般的に、例えば、補聴器に使用されるボタン電池の形で使用される。亜鉛/空気電池は、細長い円筒型電池の形でもあり得る。亜鉛/空気電池は、空気によって極性がなくされ、また、一般的に、二酸化マンガンを含む正極を有する。二酸化マンガンは、正極触媒として、又は、電池放電の間に有用な電気化学反応をする活性正極材料として部分的に機能する。
本発明の1つの面は、水性の湿性亜鉛ペーストを準備することと、そのペーストを、アルカリ電池用の負極室の大凡の形状に成形することに関する。このことは、湿性ペーストを、電池の負極室の大凡の形状のキャビティをその中に有するスチール、セラミック、又はプラスチックのダイに適用することによって好都合に行うことが可能である。ペーストはキャビティ内を圧力下で充填し、それにより、負極室の形となる。ペーストは、一般的に2−3秒の短時間の間、周囲温度でダイキャビティ内に圧力成形可能である。このように成形されたペーストは、湿性亜鉛マス(湿性プリフォーム)を形成し、これは、ダイから容易に取り出し可能である。湿性亜鉛マス(湿性プリフォーム)は、その成形された形を維持しながらダイの外側でも独立して立つことのできるよう十分な構造上の全体性を有する。独立型湿性プリフォームは次に水を蒸発させるよう加熱され、それにより、固体の乾燥した多孔性亜鉛マス(固体プリフォーム)が得られ、これは、電池が組立のために準備が整うまで保管されることが可能である。
湿性亜鉛マス(湿性ペースト)は、以下のように形成する。亜鉛粒子、界面活性剤、ヒドロゲル結合剤、ポリビニルアルコール結合剤、及び水の混合体は、電気/機械ブレンダを使用して、均等な粘度を有するまでペーストに混ぜ合わされる。混合体における結合剤及び水の量は、ペースト粘度を制御するよう調整される。アルカリ電解質は、湿性ペーストに添加されない。湿性ペーストは次に、スチール、セラミック、又はプラスチックダイ内のキャビティの中に挿入される。ダイキャビティは、電池の負極室の大凡の形状を有するが、僅かに小さいことが好適である。湿性ペーストは、湿性セメントと略似た粘度を有することが可能であり、従って、ダイキャビティ内に好都合に押出しされることが可能である。湿性ペーストは、周囲温度下で一般的に約2−3秒の短い間、ダイキャビティの中で圧力成形されることが可能であり、それによりペーストは、キャビティの中にぎっしりと詰まり、完全にキャビティの形となる。例えば、湿性ペーストは、所望の負極室の大凡の形状を有するダイキャビティの中に充填可能である。ダイキャビティの排出端は、取り外し可能な固体基部に接触し得る。プランジャの第1のストロークは、湿性ペーストをダイキャビティ内につめてぎっしりとつめられた湿性亜鉛マス(湿性プリフォーム)を形成するよう使用可能である。ダイ基部を取り外すことが可能であり、プランジャの第2のストロークは、湿性亜鉛マス(湿性プリフォーム)をダイキャビティから押し出す(ダイ成形)。湿性亜鉛マスにおける結合剤、特に、ポリビニルアルコールは、湿性マスが寸法的に安定するよう湿性マスに十分な構造上の全体性を与えるのを支援する。ポリビニルアルコールは、亜鉛粒子をまとめるのりとして機能する。湿性マスは寸法的に安定する。即ち、湿性マスは少なくともその全体形状を維持し、ダイの外で独立して立つことが可能である。「寸法的に安定」という用語は、当然ながら、モールド内で形成されたときに得た形状を、そのモールドから外された後に、完全に維持する湿性マスも包含する。湿性ペーストを成形する他の方法も使用可能である。例えば、湿性ペーストは、開いたダイモールド内に挿入可能である。ぎっしりと詰められた湿性亜鉛マスを形成するようダイモールド内の湿性ペーストを詰めるためにモールド内の湿性ペーストの表面に圧力を加えることが可能である。ダイモールドは次にひっくり返されて、詰められたマスを放出する。ダイキャビティ又はモールドから出る湿性亜鉛マスは、そのマスが挿入される負極室に近い形状であることが好適である。
湿性亜鉛マス(湿性プリフォーム)を形成する湿性ペーストは、亜鉛粒子、界面活性剤、ヒドロゲル結合剤、ポリビニルアルコール結合剤、及び水の混合体を含むことが好適である。界面活性剤は、ローヌ・プーラン(Rhone-Poulenc)社から「RM‐510」の商標名で市販されるようなジノニルフェノールのリン酸エステル界面活性剤であることが好適である。結合剤は、a)市販されるゲル化剤の形であり得る1つ以上のヒドロゲル結合剤と、b)ポリビニルアルコール結合剤を含む。ヒドロゲル結合剤は、B.F.グッドリッチ(Goodrich)社から「CARBOPOL C940」の商標名で販売される架橋アクリル酸ポリマーゲル化剤であることが好適である。CARBOPOL C940は、それだけで使用されてもよい。しかし、グレイン・プロセッシング(Grain Processing)社から「Waterlock A-221」の商標名で市販されるデンプンの骨格上にグラフトされる加水分解されたポリアクリロニトリルといった別のヒドロゲルを添加して全体のヒドロゲル結合剤を形成し得る。ポリビニルアルコールは、湿性ペーストが成形されうるよう湿性ペーストに構造上の全体性を与えるよう添加される。
ダイキャビティから取り外された湿性亜鉛マス(湿性プリフォーム)は、以下の組成を有しうる。即ち、亜鉛(80乃至94重量%)、例えば、ジノニルフェノールのリン酸エステルRM−510界面活性剤といった界面活性剤(0.05乃至0.2重量%)、例えば、CARBOPOL C940結合剤(0.5乃至3重量%)と、WATERLOCK A-221結合剤(0.05乃至0.33重量%)と、ポリビニルアルコール(0.2乃至1重量%)を含む全結合剤(0.5乃至3重量%)と、水(3乃至18重量%)。ポリビニルアルコールは、約85000乃至146000の分子量を有することが好適である。このようなポリビニルアルコールは、固体形で市販される。ポリビニルアルコールは、亜鉛粒子に添加する前に水に好都合に溶解可能である。ダイキャビティから取り出された湿性亜鉛マス(湿性プリフォーム)は、平らな面に置かれたときに少なくともその全体的な形状を保持する。即ち、湿性亜鉛マスは、寸法的に安定する。任意選択的に、セパレータ材料が湿性亜鉛マス(湿性プリフォーム)の周りに巻きつけられることが可能である。湿性亜鉛マスは、周囲空気にさらされたオーブンの中に、セパレータが巻き付けられて又は巻き付けられないで自由な立った形で置かれることによって乾燥されうる。セパレータが塗布されて又は塗布されない湿性亜鉛マスは、内部にある水分の少なくとも一部を蒸発させるよう約55℃乃至120℃の温度、例えば、約55℃の温度において好適に加熱される。尚、本願にて使用する「乾燥する」、「乾燥した」という用語は、湿性亜鉛マスが加熱等によって処理され、それにより、その中の自由水分の少なくとも一部が取り除かれたことを意味する。基本的に湿性亜鉛マス内の全自由水分が加熱段階に蒸発され、それにより、乾燥した固体の多孔性亜鉛マス(固体プリフォーム)が形成されることが好適である。
固体の多孔性亜鉛マス(固体プリフォーム)は、電池の負極室の大凡の形状を有する。
湿性亜鉛マスに、乾燥の前にセパレータ材料が巻き付けられている場合、結果として得られる固体の多孔性亜鉛マスも、その固体の多孔性亜鉛マスの周りにそのままセパレータを有し、一般的には、マスに接着されている。亜鉛粒子は、乾燥した固体のマス内の密な網状組織内に懸濁される。固体の亜鉛マス(固体プリフォーム)は、以下の組成を有しうることが好適である。即ち、亜鉛(96乃至99重量%)、例えば、ジノニルフェノールのリン酸エステルRM−510界面活性剤といった界面活性剤(0.06乃至0.25重量%)、例えば、CARBOPOL C940結合剤(0.5乃至3重量%)と、WATERLOCK A-221結合剤(0.05乃至0.37重量%)と、ポリビニルアルコール(0.22乃至1.2重量%)を含む全結合剤(0.5乃至3重量%)。固体の多孔性亜鉛マス(固体プリフォーム)は、一般的に、約40乃至50パーセントの気孔率を有しうる。(気孔率は、マスの全体の見かけ容積で割ったマス内の空き空間の容積である)。乾燥した固体の亜鉛マス(固体プリフォーム)は、約25乃至50パーセント、一般的には、約40乃至50パーセントの固体プリフォームの気孔率をもたらす個々の亜鉛粒子間に現れる微視的な空き空間のポケットによって特徴付けられる。これらの微視的な空き空間には、以前に、湿性亜鉛マス(湿性プリフォーム)から蒸発された水が詰まっていた。驚くべきは、ポリビニルアルコールは、固体の多孔性亜鉛マス(固体プリフォーム)内において亜鉛粒子をまとめるためののりとして機能する。ポリビニルアルコールは、驚くことに、固体の多孔性亜鉛マス(固体プリフォーム)の崩壊を阻止し、固体の多孔性亜鉛マスがその全体形状を保持することを確実にするよう十分な構造上の全体性を与える。従って、固体の多孔性亜鉛マスは寸法的に安定しており、つまり、自由に立っている形で少なくともその全体的な形状を保持する。「寸法的に安定」という用語は、当然ながら、独立して立っているときにその形状を完全に保持する固体の多孔性亜鉛マスも包含する。従って、それは、電池に使用されるために準備が整うまで保管可能である。電池の組立ての間に、固体プリフォームは、電池の負極室内に挿入可能である。次に、好適には、水酸化カリウムを含む水性アルカリ電解質が添加される。固体プリフォームはすぐに水性アルカリ電解質を吸収し、その後、マスは、好適には負極室の形全体に膨張し、それにより、最終の新たな負極が形成される。ポリビニルアルコールは、湿性亜鉛マス(湿性プリフォーム)及び乾燥固体多孔性亜鉛マス(固体プリフォーム)の両方の中の亜鉛粒子を互いに結合するのりとして機能する。ヒドロゲル結合剤は、主にゲル化剤として作用する。即ち、ヒドロゲル結合剤は、水性電解溶液を吸収し、また、固体プリフォームに電解溶液が添加されると固体プリフォームの膨張を引き起こす。ポリビニルアルコールは、アルカリ電解質に対し安定し且つ化学的に耐性がある。
固体(又は寸法的に安定した)多孔性亜鉛マスをアルカリ電池の負極室内に挿入し、その後水性アルカリ電解質を添加することによって負極を形成する本発明の方法は、従って、負極室内にゲル化された負極スラリーをポンプで送り込むか、又は、固体の多孔性亜鉛マスを最初に使用することなく別個の亜鉛粒子、ゲル化剤、及び水性電解質を負極室内で混合する従来技術の方法に関連付けられる不利点を排除する。
図1に、本発明の負極混合体を使用した代表的なアルカリ電池を示す。アルカリ電池810は、一次(充電不可能)電池である。アルカリ電池810は、閉じた端814と開いた端816を有するスチール、好適にはニッケルメッキされたスチールの円筒ケーシング(筐体)820を含む。予め成形された乾燥固体多孔性亜鉛マス(固体プリフォーム)815C(図3D)が準備され、ケーシング820内の電池の負極室813内に挿入される。固体プリフォームは、約25乃至50パーセント、一般的には、40乃至50パーセントの気孔率を有し多孔性である。固体の多孔性亜鉛マス(固体プリフォーム)815Cは、硬い固体の粘度であることが好適であり、寸法的に安定している、即ち、電池の外側でも少なくともその外形を維持する十分な構造上の全体性を保持する。固体の多孔性亜鉛マス(固体プリフォーム)815Cは、乾燥しており、電池の組立時まで保管可能であることが好適である。というのは、電池の構成要素は、乾燥環境において不活性だからである。固体の多孔性亜鉛マス815cは、負極室の形状に予め形成されるが、負極室内に容易に挿入可能であるよう幾らか小さい直径を有する。1つの好適な実施例では、負極室内に最初に挿入されるときは、負極室813の内径より約10乃至40パーセント小さいよう選択される。予め形成された固体の亜鉛マス(固体プリフォーム)815Cが負極室813内に挿入された後、水性水酸化カリウムを含むことが好適である水性アルカリ電解質が負極室813内に添加される。水性電解質は、固体の多孔性亜鉛マスによって吸収され、マスは、負極室の直径及び形状全体に膨張し、従って、最終的な新しい負極815が形成される。
予め形成された固体の多孔性亜鉛マス(固体プリフォーム)815Cが負極室813内に挿入される前に、正極混合体812が準備される。正極混合体812は、フレーク状の結晶天然黒鉛、又は、膨張黒鉛及び黒鉛炭素ナノ繊維及びそれらの混合体を含むフレーク状の結晶合成黒鉛といった導電性材料を含む。正極混合体812は、水性KOH電解溶液を含み、混合体は、水性KOHが、混合体が電池内の挿入される前に含まれて湿性でも可能であってもよい。例えば、ケーシング(筐体)820は、正極混合体で充填されることが可能であり、正極混合体の中心部分は、図1に示すように環状正極812を残すよう除去されることが可能である。湿性正極混合体は、電池内にあるときにぎっしりと詰められることが可能である。正極混合体812は、電池内に挿入される前に複数の表面が濡らされた固体ディスク812aに詰められることが好適である。正極ディスク812aは、互いに重ね合わされ、追加的に電池内にあるときに詰められ得る。
セパレータシート890が正極ディスク812aの内面に接して配置することが可能である。一般的に、亜鉛/MnOアルカリ電池において従来から使用されるセパレータを、本発明の負極815を有する電池810におけるセパレータ890に使用することが可能である。セパレータ890は、セルロース系フィルム、又は、ポリビニルアルコール及びレーヨン繊維を含む不織材料から形成されるフィルムであり得る。セパレータ890は、そのような不織材料の単層、又は、不織材料に接着されたセロファンの外層を有する複合体であることも可能である。不織材料は、一般的に、約60重量パーセント乃至80重量パーセントのポリビニルアルコール繊維と、約20乃至40重量パーセントのレーヨン繊維を含む。セパレータ890は、セロファン層が正極812又は負極812に隣接する用位置付けられることが可能である。上述したセパレータは周知であり、従来の亜鉛/MnOアルカリ電池との関連において使用されてきており、本発明のアルカリ電池810における使用にも適している。セパレータ890が配置された後、本発明の固体多孔性亜鉛マス815c(固体プリフォーム)が、負極室813内に挿入可能である。或いは、固体の多孔性亜鉛マス815cは、その周りにセパレータ890が巻き付けられ、セパレータがその上に付着された固体の多孔性マスが、負極室813内に挿入されることが可能である。次に、好適には水酸化カリウムを含むアルカリ電解質が、上述したように負極室に加えられる。電解質は、固体の多孔性亜鉛マス815cによってすぐに吸収され、その後、マスは、負極室813の形状全体に膨張し最終的な新しい均質な負極815を形成する。最終的な新しい負極815は、一般的に、柔らかく湿性の海綿状の粘度を有する。
電池810が充填された後、絶縁プラグ860が、開いた端816内に挿入される。絶縁プラグ860は、ポリプロピレン、タルクを含有するポリプロピレン、スルホン化ポリエチレン、又はナイロンであり得る。プラグ860は、一般的に小さな円形、楕円形、又は多角形である細くされた部分865を内部に有することが可能である。この細くされた部分865は、破裂するよう設計されそれにより電池内の余剰のガスを放出する破裂可能な膜として機能する。これは、例えば、電池が過剰な熱又は誤用の動作状態にさらされた時に、電池内に余剰のガスの蓄積に対して保護する。プラグ860は、図1に示すように円周上の階段部818の周りにスナップ形式に嵌め込まれることが好適であり、それにより、プラグが開いた端816内にロックされる。ケーシング820の周囲縁827は、絶縁プラグ860の上部上に圧接される。絶縁ワッシャ880は、ポリエチレンでコーティングされた紙ワッシャであることが可能である。端子エンドキャップ830は、電流集電体840の頭部に溶接される。細長い電流集電体840は、絶縁プラグ860の開口844内に挿入(圧力嵌め)され、それにより、エンドキャップ830が、絶縁ワッシャ880に支えられるようになる。電流集電体840は、例えば、黄銅、錫によってメッキされた黄銅、青銅、銅、又はインジウムがメッキされた黄銅といった電流集電体材料として有用であると分かっている様々な周知の導電性金属から選択可能である。テスト電池に使用された電流集電体840は、黄銅であった。従来のアスファルトシーリング材が、電流集電体が開口844内に挿入される前に電流集電体840の周りに予め適用されてもよい。フィルムラベル870が、ケーシング820の周りに適用される。端子エンドキャップ830は、アルカリ電池810の負の端子となり、ケーシング820の閉じた端におけるピップ(pip)825は、正の端子となる。
図1に示す電池810は、AA電池であることが可能である。しかし、図面に示すアルカリ電池は、任意の特定のサイズに限定されることを意図しない。従って、本発明の方法は、AAAA、AAA、C、及びDサイズの円筒型アルカリ電池、並びにボタン型アルカリ電池又は角柱電池又は1つ以上の平らな又は湾曲した面を有する外側ケーシングを有するアルカリ電池用の負極を準備するのに適用可能である。本発明の方法は、例えば、補聴器に一般的に使用される亜鉛/空気ボタン電池といった亜鉛/空気電池の亜鉛負極を準備するのに適用可能である。
アルカリ電池810は、負極815が以下の段階を有する本発明の方法によって準備される限り、任意の特定の正極化学的性質に限定されることを意図しない。本発明の方法は、a)プリフォームされた寸法的に安定した亜鉛マスを形成する段階と、b)プリフォームされたマスを電池の負極室813内に挿入する段階と、c)最終的な新しい負極815を形成するよう負極室内に水性電解質を添加する段階とを有する。上述の電池(図1)は、AAAA、AAA、AA、C、又はDの円筒型電池であることが可能である。これらの標準電池サイズは、当該技術において周知であり、米国標準規格、又は、欧州では、国際電気標準会議(IEC)によって設定される。例えば、AA円筒型電池は、規格協会(ANSI)電池仕様ANSI C18.1M パート1−1999によって以下のように標準の全体寸法を有する。即ち、正端子端から負端子端までの全長は、49.2mm乃至50.5mm、電池の全体外径は、13.5mm乃至14.5mmである。電池は平らな又は角柱形状であり得る。
最終的な新しい負極815は、追加水銀を含まないことが好適である(全負極金属含有量(通常は亜鉛)100万部当たりに50部未満、好適には、負極における全亜鉛の100万部当たりに20部未満)。本発明の電池810は更に、追加の鉛量を含まないことが好適であり、従って、基本的に鉛なしであることが可能である。即ち、全鉛含有量は、負極における亜鉛の30ppm未満、好適には15ppm未満である。最終的な新しい負極815は、亜鉛の約50乃至1000ppm、好適には約200乃至1000ppm、望ましくは亜鉛の約200乃至500ppmの量のインジウムを含むことが好適である。
例えば、亜鉛/二酸化マンガンアルカリ電池は、円筒型電池810(図1)又は図2に示すようにボタン又はコイン型電池110の形で製造可能である。円筒型電池810又はボタン型電池110は、二酸化マンガンを含む従来のアルカリ電池正極混合体812又は170をそれぞれ含みうる。そのような正極混合体は、一般的に、例えば、80乃至90重量%のMnOと、約4乃至10重量%の例えば膨張黒鉛である黒鉛と、約5乃至10重量%の水性KOH電解質(水性KOH電解質は30乃至40重量%であり、KOH濃度は、35乃至40重量%であることが好適である)を含むことが可能である。水性KOH電解質は更に、約2重量%のZnOを含むことも好適である。正極混合体は更に任意選択的に、約0.1乃至0.5重量%のポリエチレン結合剤も含むことが可能である。
最終的な新しい負極組成815(図1)又は150(図2)は、亜鉛合金粉末62乃至82重量%、好適には約66乃至78重量%(亜鉛の約200乃至1000ppm、一般的には亜鉛の200乃至500ppmの総量のインジウムを含む99.9重量%の亜鉛);38重量%のKOH及び約2重量%のZnOを含む水性KOH溶液;ポリビニルアルコール結合剤(約0.15乃至1.0重量%、好適には約0.2乃至0.8重量%);B.F.グッドリッチ(Goodrich)社から「CARBOPOL C940」の商標名で販売される架橋アクリル酸ポリマーゲル化剤(例えば、0.25乃至2重量%)、及び、グレイン・プロセッシング(Grain Processing)社から「Waterlock A-221」の商標名で市販されるポリアクリル酸及びポリアクリルアミドのデンプングラフトコポリマーといったデンプングラフトコポリマーを含むヒドロゲル結合剤(0.01乃至0.3重量%);ローヌ・プーラン(Rhone-Poulenc)社から「RM‐510」の商標名で市販されるジノニルフェノールのリン酸エステル界面活性剤(0.025乃至0.15重量%)。亜鉛合金は、一般的に、亜鉛100万部当たりに約200乃至500重量部のインジウムを含む。このような亜鉛合金は、約30乃至1000ミクロン、望ましくは約30乃至400ミクロン、一般的には約100乃至400ミクロンの平均粒子サイズを有する。尚、粒子サイズは、粒子が不規則な形状を有する場合、粒子の長い方の寸法に基づいていることを理解する。亜鉛粒子は、球形、又は主に球形であるか、又は、或いは、主に非球形であり、例えば、多角形又は針状形でもあり得る。本願で使用する亜鉛という用語は、そのような亜鉛合金粉末を包含する。というのは、合金粉末は、略亜鉛から構成され、亜鉛として電気化学的に機能するからである。
上述した結合剤、即ち、ゲル化剤CARBOPOL C940及びWATER-LOCK A-221は、本発明の負極混合体を形成するのにポリビニルアルコール結合剤と共に好まれるが、他のゲル化剤結合剤も、ポリビニルアルコールと共に使用可能である。例えば、亜鉛スラリー用のゲル化剤は、様々な周知のゲル化剤から選択可能である。好適なゲル化剤は、電池の電解質内に実質的に不溶解性であり、従って、ゲル化剤は、負極と正極間で移動しない。好適なゲル化剤は、本発明の最終負極が保管されるときに水を失わない。本発明の負極混合体のポリビニルアルコール結合剤と共に結合剤として使用され得る好適なゲル化剤は、例えば、カルボキシメチルセルロース又は架橋カルボキシメチルセルロース、メチルセルロース、架橋ポリアクリル酸、架橋アクリル酸ポリマー、例えば、B.F.グッドリッチ社からのCARBOPOL C-940、グレイン・プロセシング社からのポリアクリル酸及びポリアクリルアミドのWATER-LOCK A-221デンプングラフトコポリマーといったデンプングラフトコポリマー、及びグレイン・プロセシング社からのWATER-LOCK A-400といったアルカリ加水分解されたポリアクリロニトリルであり得る。これらのゲル化剤のうちの任意のものを独立して又は組み合わせて使用可能であるが、少なくとも1つのゲル化剤は、CARBOPOL C940又はSIGMA POLYGEL 4Pゲル化剤といった架橋アクリル酸ポリマー又はWATER-LOCK A-221コポリマーといったデンプングラフトコポリマーから選択されることが有利であり得る。追加的に、好適には約85000乃至146000の分子量(MW)であるポリビニルアルコールが上述したように添加され、それにより本発明の湿性負極混合体が形成される。湿性負極混合体は、乾燥され、本発明の乾燥した固体の多孔性マス(乾燥固体プリモールド)に変換されることが可能である。乾燥した固体多孔性マスは次に、アルカリ電池の負極室内に挿入可能である。好適には水酸化カリウムを含む水性アルカリ電解質が次に、固体の多孔性亜鉛マスに添加され、その後、電解質は、固体マス内に吸収され、それにより、マスは膨張し、最終的な負極に変換される。ポリビニルアルコール結合剤、及び、アクリル酸ポリマーCARBOPOL C940結合剤は、アルカリ電解質中において化学的に非常に安定し、本発明の負極と共に使用される場合に特に好適な結合剤である。ポリビニルアルコールは、特に、追加の構造上の全体性を与え、亜鉛粒子を密な網状組織において共に保持し、それにより、自由に立つ固体の多孔性マス(固体プリフォーム)が形成され得る。
本発明では、湿性亜鉛ペースト815aが最初に準備され、負極室の大凡の形状で湿性プリフォームマス815bを形成するよう成形される。これは、湿性ペースト815aを、図3Aに示すスチール又はプラスチックダイ600のダイキャビティ630内に注ぎ込む又は押し出すことによって好都合に行われることが可能である。ダイ600は、その中を通るキャビティ630を有する本体部610を有する。ダイ本体は、分離可能な基部620(図3A)上に着座する。ダイキャビティ630は、電池の負極室の大凡の形状にある。湿性亜鉛ペースト815aは、プランジャ上部640に圧力を加えることによって圧力下で成形され、それにより、プランジャ645をダイキャビティ630の中に、例えば、2−3秒間の間入れる。それにより、湿性亜鉛ペースト815aがぎゅっと詰められ、キャビティ630形状に成形される。一般的に中程度の力、好適には、約400ポンド力未満、一般的には約10乃至300ポンドの力をプランジャに適用することが可能である。例えば、約3乃至7mmの直径を有するダイキャビティ630について、そのような力がこのような方法で、プランジャ645のストロークによって湿性亜鉛ペースト815aの露出面に適用される。力の量は、ダイキャビティ630の直径又は幅、及びダイの中に存在する湿性亜鉛ペーストの量に依存して調整される。より小さい直径のキャビティ及びより少量の湿性亜鉛ペーストは、大きい直径のキャビティ及び大量の湿性亜鉛ペーストより小さいプランジャ力を必要とする。次に、ダイ基部620が、ダイ本体610から分離される。成形された湿性亜鉛マス(湿性プリフォーム)815bが、プランジャ645の第2のストローク(図3Bでは引き込められた位置に示す)によってダイキャビティ630の中を押し通されることが可能である。ダイキャビティ630(図3B)から出る湿性プリフォーム815b(図3B)は、寸法的に安定している。即ち、全体的な成形形状を少なくとも維持しながらダイの外側で独立して立つことが可能であるよう十分に強い構造上の全体性を有する。
従って、好適な実施例における湿性亜鉛マス815b(湿性プリフォーム)は、オーブン700(図3C)内に挿入可能な平らなトレイ又は表面720上に配置することが可能である。任意選択的に、セパレータ890が湿性亜鉛マス815bの周りに巻き付けられることが可能であり、それによりセパレータ890をその上に有する湿性亜鉛マス815bが、オーブン700の中に入れられる。そのような場合、セパレータ890は、湿性亜鉛マス815bの周りに巻き付けられることが可能であり、それにより、例えば、図1に示すような構成において湿性マス815bの少なくとも底面及び側面を覆うようにされる。このことは、一枚のセパレータ890を湿性亜鉛マス815bの表面の周りに巻き付けることによって達成され得る。或いは、セパレータ890は、ストリップで適用され得、例えば、互いに直角に方向付けられ中間部分において重なる2つのストリップが適用され得る。このような重なるストリップは、湿性亜鉛マス815bの下に配置され、ストリップが湿性亜鉛マス815bの少なくとも側面及び底面を覆うよう上に折り曲げられることが可能であり、それにより、例えば、図1に示すような構成が得られる。セパレータ890は、アルカリ電池において従来から使用される電解質透過可能材料であり得る。セパレータ890は、湿性亜鉛マス815bに接着されてもよい。湿性亜鉛マス815bの周りにセパレータ890を巻き付けることによって、負極材料が負極室内に挿入される前に、セパレータ890を負極室内に挿入する必要を回避する。
セパレータ890が巻き付けられた又は巻き付けられない湿性亜鉛マス815b(湿性プリフォーム)は、次に、オーブン700において、高温、望ましくは約55℃乃至120℃、一般的には約55℃で周囲空気(又は不活性ガス)中で加熱される。オーブン700は、電気又はガス源710によって加熱される従来のオーブンであることが可能である。そのような加熱は、内部にある自由水分の少なくとも一部を蒸発させ、それにより、乾燥した多孔性の亜鉛マス(固体プリフォーム)815cがもたらされる。湿性亜鉛マス815bにセパレータ890が巻き付けられている場合、固体亜鉛マス815cも固体亜鉛マス815cの周りにそのままセパレータ890を有し、一般的には、マスに接着されている。乾燥した亜鉛マス815c(図3D)は、寸法的に安定しており、従って、少なくともその外形に変化なく独立して立つことが可能である。このマスは、電池組立の時間まで密閉容器の中に保管されることが可能である。セパレータ890が周りに巻き付けられた又は巻き付けられない亜鉛マス815c(固体プリフォーム)は、電池の負極室813内に挿入され、水性電解質が加えられ、それにより亜鉛マスは、最終の新しい負極815を形成するよう膨張する。
ダイキャビティ630内に挿入される湿性亜鉛ペースト815aは、以下のように形成される。亜鉛粒子、界面活性剤、ヒドロゲル結合剤、ポリビニルアルコール結合剤、及び水の混合体は、所定の時間の間、一般的に約2−3秒間の間、電気/機械ブレンダを用いて、均等な粘度を有する用ペーストに混ぜ合わされる。混合体における結合剤及び水の量は、ペーストの粘度を制御するよう調整される。湿性ペーストは次に、負極室の大凡の形状であるが好適には僅かに小さいダイキャビティ630(図3A)を有するスチール、セラミック、又はプラスチックのダイに挿入される。例えば、ダイキャビティ630の直径は、一般的に、負極室813の内径より約10乃至40パーセント小さい。湿性ペーストは、約2−3秒間の圧力下でダイの形状となる。湿性ペーストは次に、その全体がダイから取り除かれ、負極室の大凡の形状を有する湿性亜鉛マス(湿性プリフォーム)の形となる。湿性マスにおける結合剤、特に、ポリビニルアルコールは、成形された湿性プリフォームがダイの外側で独立して立つことが可能であるようマスに十分な構造上の全体性を与える。
湿性亜鉛マス815b(湿性プリフォーム)を形成する湿性ペーストは、亜鉛粒子、界面活性剤、ヒドロゲル結合剤、ポリビニルアルコール結合剤、及び水からなる混合体を含む。湿性ペーストは、水性電解質を加えることなく形成される。界面活性剤は、ローヌ・プーラン(Rhone-Poulenc)社から「RM‐510」の商標名で市販される界面活性剤ようなジノニルフェノールのリン酸エステル界面活性剤であることが好適である。結合剤は、a)1つ以上のヒドロゲル結合剤(ゲル化剤)と、b)ポリビニルアルコール結合剤を含む。好適なヒドロゲル結合剤は、B.F.グッドリッチ(Goodrich)社から「CARBOPOL C940」の商標名で販売される架橋アクリル酸ポリマーゲル化剤である。CARBOPOL C940結合剤は、それだけで使用されてもよい。しかし、グレイン・プロセッシング(Grain Processing)社から「Waterlock A-221」の商標名で市販されるデンプンの骨格上にグラフトされる加水分解されたポリアクリロニトリルが加えられて全ヒドロゲル結合剤を形成することが好適である。ヒドロゲル結合剤は、湿性プリフォームにおいて結合剤としてより機能する。というのは、湿性プリフォームは、アルカリ電解質を含まないからである(ヒドロゲルは、アルカリ電解質があるとゲル化剤となる)。
湿性プリフォーム815bは、以下の組成を有し得る。即ち、亜鉛(80乃至94重量%);例えば、ジノニルフェノールのリン酸エステルRM−510界面活性剤といった界面活性剤(0.05乃至0.2重量%);例えば、CARBOPOL C940結合剤(0.5乃至3重量%)とWATERLOCK A-221結合剤(0.05乃至0.33重量%)とポリビニルアルコール(0.2乃至1重量%)を含む全結合剤(0.5乃至3重量%);及び水(3乃至18重量%)。
湿性プリフォーム815bは、望ましくは約55℃乃至120℃、好適には約55℃の温度において、周囲空気(又は不活性ガス)において約2乃至3時間未満の間、オーブンの中で加熱される。そのような加熱は、湿性プリフォームにおける水分の少なくとも一部を蒸発させ、それにより、負極室の大凡の形状にある固体の多孔性亜鉛マス(固体マス)815Cが形成される。湿性プリフォーム815b内のポリビニルアルコール及び/又はゲル化剤の劣化を回避するために加熱温度を約120℃以下に維持することが望ましい。固体プリフォーム815Cは、以下の組成を有することが望ましい。即ち、亜鉛(96乃至99重量%);例えば、ジノニルフェノールのリン酸エステルRM−510界面活性剤である界面活性剤(0.06乃至0.25重量%);及び、例えば、CARBOPOL C940結合剤(0.5乃至3重量%)とWATERLOCK A-221結合剤(0.05乃至0.37重量%)とポリビニルアルコール(0.22乃至1.2重量%)を含む全結合剤(0.5乃至3.3重量%)。平均亜鉛粒子サイズは、約30乃至1000ミクロン、一般的に約100乃至400ミクロンであり得る。固体の多孔性亜鉛マス(固体プリフォーム)は、基本的に数ヶ月間、更には数年間もの非常に長い期間の間保管可能であり、というのは、互いに反応する又は亜鉛粒子と反応する構成要素が内部にないからである。固体プリフォームは、周囲条件下の空気中で保管され得る。というのは、空気への露出は、亜鉛粒子又は乾燥プリフォームにおける他の構成要素の顕著な劣化をもたらさないからである。固体の多孔性亜鉛マス(固体プリフォーム)815Cは、約25乃至50パーセント、一般的には40乃至50パーセントの固体プリフォームの気孔率をもたらす個々の亜鉛粒子間に存在する微視的な空き空間のポケットによって特徴付けられる。亜鉛粒子822間のそのような微視的空き空間823は、図4に示す固体の多孔性亜鉛マス815Cの走査電子顕微鏡写真において明らかに見える。これらの空間には、以前は、マスから蒸発される水が入っていた。ポリビニルアルコールといった結合剤824は、図4において、亜鉛粒子間822に示し、亜鉛粒子822を固体の多孔性マスにおいてまとめて保持する。驚くべきは、好適には約85000乃至146000の分子量におけるポリビニルアルコールは、固体の多孔性亜鉛マス(固体プリフォーム)において亜鉛粒子をまとめて保持する糊として機能する。ポリビニルアルコールは、形成後及び保管時の固体プリフォームの崩壊を阻止するために構造上の全体性を与える。固体プリフォームは、電池の負極室内に挿入されることが所望される前の例えば何ヶ月もの間、更には数年の長期間の間、保管庫に入れられることが可能である。
アルカリ電池に負極材料を装填することが所望されるとき、セパレータ890がそこに巻き付けられた又は巻き付けられない固体の多孔性亜鉛マス815b(固体プリフォーム)が、電池の負極室内に挿入される。次に、アルカリ電解質、好適には、水酸化カリウムの水溶液が負極室内に加えられる。望ましくは、水酸化カリウム(約35乃至40重量%のKOH、2重量%のZnOの濃度)を含む水性アルカリ電解質は、水性電解質対固体の多孔性亜鉛マス(固体プリフォーム)の重量比が約0.25乃至0.75であるような量で負極室内に加えられる。水性アルカリ電解質は、固体プリフォーム内に吸収され、それにより、プリフォームが膨張し、負極室をぴったりと埋めるようにされる。水性アルカリ電解質の追加は更に、ヒドロゲル結合剤のゲル化特性も活性化させる。亜鉛粒子は、従来の亜鉛スラリー負極におけるよりも密な網状組織内でまとめて保持され、また、最終負極においては、負極がX線写真術によって標準のサイズで見られたとき空気ポケットは見えない。亜鉛粒子のより密な網状組織は、負極の導電率と全体的な性能を向上する傾向がある。ポリビニルアルコールは、亜鉛粒子を互いに結合させる糊として機能し、一方、ヒドロゲル結合剤は、主にゲル化剤として作用し、即ち、ヒドロゲル結合剤は、水性電解水溶液を吸収し、電解質が乾燥亜鉛マスに加えられると乾燥亜鉛マスを膨張させる。
図2に示すボタン電池110では、開いた端132及び閉じた端138を有するディスク型の円筒筐体130が形成される。筐体130は、ニッケルメッキされたスチールから形成される。好適には、中空のコアを有する円筒部材である電気絶縁部材140が筐体130内に挿入され、それにより、絶縁部材140の外面が筐体130の内面に接触し及び内面を覆う。任意選択的に、筐体130の内面は、絶縁体140と筐体130の内面との間の中間面となるポリマー材料又はアスファルトシーラント材等でコーティングされることが可能である。絶縁体140は、例えば、ナイロン又はポリプロピレンといったアルカリ電解質による攻撃に抵抗する様々な熱的に安定した絶縁材料から形成可能である。
図2のボタン型電池を参照するに、MnO(EMD)、黒鉛、水性電解質を含む正極混合体170は、均質な混合体が得られるまで従来のブレンダによって周囲温度において単純に混ぜ合わせることによって準備可能である。黒鉛は、フレーク状の天然結晶黒鉛、フレーク状の結晶合成黒鉛、膨張黒鉛、又はそれらの任意の混合体であることが可能である。正極組成は、円筒型電池810(図1)を参照して上述したのと同じであり得る。正極170は、筐体130の閉じた端138の内面に接触する層又は押されたディスクとして適用される。セパレータシート160が正極170上に重なるよう配置される。セパレータ160は、セパレータ890(図1)に関して説明したような従来のイオン多孔性セパレータであることが可能である。図2に示す特定の実施例では、セパレータ160は、(負極150に接触する)セルロース又はセロファンの外層と、セルロース系(レーヨン)及びポリビニルアルコール繊維から構成される不織材料の内層を含んでもよい。
負極150は、上述したような本発明の方法に従って準備されることが可能であり、この方法では、湿性亜鉛マス(湿性プリフォーム)が準備され、ディスク型の負極室153(図2)の大凡の形状に成形される。次に、湿性亜鉛マス(湿性プリフォーム)は、乾燥させられて、固体の多孔性亜鉛マス(固体プリフォーム)を形成する。次に、固体プリフォームは、セパレータ160上で負極室内に挿入される。次に、水性アルカリ電解質が負極室153内に加えられ、その電解質は、固体プリフォームによって吸収され、最終的な新しい負極150が形成される。好適にはニッケルメッキされたスチールから形成される負極カバー120が、筐体130の開いた端132内に挿入される。黄銅、錫がメッキされた黄銅、青銅、銅、又はインジウムメッキされた黄銅のシートを含む負極電流集電体115が任意選択的に負極カバー120の内面に溶接されることが可能である。筐体130の周囲縁135は、絶縁部材140の露出された絶縁体縁142の上に圧接される。周囲縁135は、絶縁体縁142内に食い込んで筐体130を閉じ、電池の内容物をその名かにきつく密封する。負極カバー120も電池の負端子として機能し、閉じた端138における筐体130は、電池の正端子として機能する。
比較用のAA円筒型電池810が、従来のMnO正極と、セパレータと、亜鉛スラリーを用いる従来の方法で形成された負極と使用して準備された。同じ正極組成と、セパレータを有するが、負極は本発明の方法によって形成された一組のテスト用AA電池が準備された。従来の負極、正極、及びセパレータを有する比較用のAA電池810が準備された。負極は、負極室813内にポンプで入れられた従来の亜鉛スラリー混合体から準備された。テスト用円筒型AA電池810が次に準備された。テスト用電池の正極及びセパレータは、比較用電池に使用したものと同じである。セパレータ890は、セルロース系(レーヨン)及びポリビニルアルコール繊維の不織材料の内層とセロファンの外層からなる従来のイオン多孔性セパレータであった。しかし、テスト用電池における負極815は、本発明の方法に従って準備された物であり、この方法では、湿性亜鉛マス(湿性プリフォーム)が負極室の大凡の形状に整形された。次に、この湿性プリフォームは、上述したように固体多孔性亜鉛マス(固体プリフォーム)を形成するよう乾燥された。固体プリフォームは、負極室813内に挿入された。水性アルカリ電解質が負極室内に加えられ、固体プリフォームによって吸収され、最終的な負極が形成された。比較用のAA電池及びテスト用のAA電池はそれぞれ同量の亜鉛、即ち、4.6グラムの亜鉛を有した。電池は、亜鉛の理論上の容量(亜鉛1グラム当たり820ミリアンペア−時間に基づく)によって割り算されるMnOの理論上のミリアンペア−時間容量(MnO1グラム当たり370ミリアンペア−時間に基づく)は、1であるようバランスが取られた。電池の性能、サービス寿命(ミリアンペア−時間)、及びエネルギー出力(ミリワット−時間)が、0.5ボルトのカットオフ電圧まで50ミリアンペア及び500ミリアンペアの一定電流ドレインにおいて放電することによって決定された。

例1(比較テスト−従来の負極スラリー/従来のMnO 正極
810(図1)に示す全体的な構成を有するテスト用円筒型AA電池が準備された。比較用AA電池及びテスト用AA電池における正極812は、例えば、以下の代表的な組成を有する。即ち、80−90重量%の電解質二酸化マンガン(例えば、ケール/マックジー(Kerr-McGee)社からのトロナD(Trona D))、4乃至10重量%の膨張黒鉛(Timcal E-BNB90、24.3m/gのBET表面)、約35乃至40重量%のKOH濃度を有する5乃至10重量%の水性KOH溶液。表に報告される性能テストに使用される比較用AA電池及びテスト用AA電池の特定の正極組成は以下の通りである。

正極組成
重量%
MnO(EMD) 87
膨張黒鉛(Timcal E-BNB90) 8
KOH水溶液(36重量%のKOH及び2重量%のZnO)
100
注記
1.容量パーセントへの変換は、以下の実際の濃度を使用することによって可能である。即ち、MnO(EMD)4.48g/cc;膨張黒鉛(Timcal E-BNB90)2.25g/cc;36重量%KOH水溶液1.35g/cc。
比較試験用電池810は、発明の背景の説明部分において上述したように亜鉛負極スラリーを準備することによって従来通りに準備された。負極スラリーが負極室に加えられる前に、38重量%のKOH及び約2重量%のZnOを含む〜1.25gの水性KOH溶液が、MnO正極における気孔を充填するよう電池ケーシング内に加えられた。続いて、負極スラリーは、負極スラリーをポンプで入れるサービスにおいて通常使用される従来のスラリーポンプを用いて負極室内に入れられた。空気がスラリー混合体に入らないようにする対策は取られていたが、依然として、負極室内に入れられる最終的な負極スラリー内に幾つかの可視である空気ポケットが存在していた。このような空気ポケットは、拡大なしで電池のX線写真から裸眼で可視であった。負極室813内に充填された亜鉛スラリーは、4.6グラムの亜鉛を有する負極815を形成した。最終的な負極815は、以下の組成を有した。即ち、70重量%の亜鉛合金粉末(亜鉛の500ppmの総量のインジウムを含む99.9重量パーセントの亜鉛);39重量%のKOHと約2重量%のZnOを含む29.4重量パーセントの水性KOH溶液;0.44重量パーセントのB.F.グッドリッチ(Goodrich)社から「CARBOPOL C940」の商標名で販売される架橋アクリル酸ポリマーゲル化剤及び0.032重量パーセントのグレイン・プロセシング(Grain Processing)社から「Waterlock A-221」の商標名で販売されるデンプン骨格上にグラフトされた加水分解されたポリアクリロニトリル;0.0117重量パーセントのローヌ・プーラン(Rhone-Poulenc)社から「RM‐510」の商標名で市販されるジノニルフェノールのリン酸エステル。亜鉛合金の平均粒子サイズは、約320ミクロンであった。セパレータ890は、レーヨン及びポリビニルアルコールの外層(正極812に面する)と負極815に面するセロファンの内層を使用する従来の二重層のセルロース系セパレータであった。
例1の新しいAA電池は、50ミリアンペアの一定率で放電された。別のテストでは、例1の新しいAA電池810のバッチが、500ミリアンペアの一定率放電された。
50ミリアンペアの放電では、0.5ボルトのカットオフ電圧において得られた容量は、3010ミリアンペア−時間であった。50%容量における平均電圧は、1.22ボルトであった。0.5Vカットオフでの電池のエネルギー出力は、3520ミリアンペア−時間であった。
500ミリアンペアの放電では、0.5ボルトのカットオフ電圧において得られた容量は、1550ミリアンペア−時間であった。50%容量における平均電圧は、1.06ボルトであった。0.5Vカットオフでの電池のエネルギー出力は、1590ミリアンペア−時間であった。
新しい亜鉛負極が密閉された袋の中に入れられ、60℃において4週間保管されたときの亜鉛負極から生成されたガスの量を測定することによって電池ガス発生テストが行われた。ガス発生量は、負極の1グラム当たり0.0120mlのガスであった。

例2(固体多孔性亜鉛マスからの負極/従来のMnO 正極
テスト用のAAサイズ電池810が、負極815は、湿性亜鉛マス(湿性プリフォーム)から形成されたこと以外は例1と同様に準備される。湿性プリフォームは、負極室813の大凡の形状に成形され、本発明の固体の多孔性亜鉛マス(固体プリフォーム)815Cを生成するよう乾燥された。固体プリフォームは、負極室813内に挿入され、次に水性水酸化カリウム電解質(約35乃至40重量%のKOHと2重量%のZnOの濃度)が加えられる。上述したように、固体多孔性亜鉛マス(固体プリフォーム)はすぐにアルカリ電解質を吸収し、最終的な新しい湿性負極を形成するよう膨張する。MnOを含む正極組成は、図1に使用されたものと同様である。電池は、例1と同様に4.6グラムの亜鉛を有し、また、MnOの理論上の容量によって割り算された亜鉛の理論上の容量が1であるようバランスが取られた。
湿性亜鉛マス(湿性プリフォーム)は、以下の組成を有した。即ち、

湿性プリフォーム 重量%
亜鉛 89.20
界面活性剤
ジノニルフェノールのリン酸エステル
界面活性剤(RM−510) 0.101
結合剤
CARBOPOL C940結合剤 0.978
WATERLOCK A-221結合剤 0.101
ポリビニルアルコール 0.305
(85000乃至146000の分子量)
9.32
100.00
湿性亜鉛マスは、負極室の大凡の形状であるが、幾らか小さいサイズに成形される。成形された湿性亜鉛マス(湿性プリフォーム)は次に、水分を蒸発させるよう2乃至3時間の機関の間約55℃にてオーブン内で加熱することによって乾燥され、それにより、約40乃至50%の気孔率を有する固体の多孔性亜鉛マス(固体プリフォーム)が形成される。固体の多孔性亜鉛マス(固体プリフォーム)は以下の組成を有する。即ち、

固体多孔性亜鉛マス
(固体プリフォーム)重量%
亜鉛 98.4
界面活性剤
ジノニルフェノールのリン酸エステル
界面活性剤(RM−510) 0.112
結合剤
CARBOPOL C940結合剤 1.08
WATERLOCK A-221結合剤 0.112
ポリビニルアルコール 0.336
100.00
固体の多孔性亜鉛マス(固体プリフォーム)が負極室内に挿入された後、38重量%のKOHと約2重量%のZnOを含む水性水酸化カリウム電解質が、約0.7重量部の水性電解質の量が、1重量部の固体プリフォームに加えられた。固体プリフォームはすぐに水性電解質を吸収し、負極室内を埋めるよう膨張し、最終的な新しい負極を形成する。最終的な新しい負極は、その負極が、拡大なしで電池のX線写真を撮って見たときに、その名かに任意の識別可能な空気ポケットはなかった。最終的な新しい負極におけるポリビニルアルコールは、個々の亜鉛粒子を、密な網状組織において互いに近接して保持することを支援した。
例2の新しいAA電池は、50ミリアンペアの一定率において放電された。別個のテストでは、例2の新しいAA電池のバッチは、500ミリアンペアの一定率において放電された。
50ミリアンペアの放電では、0.5ボルトのカットオフ電圧において得られた容量は、2930ミリアンペア−時間であった。50%の容量における平均電圧は1.23ボルトであった。0.5Vカットオフにおける電池のエネルギー出力は、3450ミリワット−時間であった。
500ミリアンペアの放電では、0.5ボルトのカットオフ電圧において得られた容量は、1530ミリアンペア−時間であった。50%の容量における平均電圧は、1.07ボルトであった。0.5Vカットオフにおける電池のエネルギー出力は、1630ミリワット−時間であった。
新しい亜鉛負極が密閉された袋の中に入れられ、60℃において4週間保管されたときの亜鉛負極から生成されたガスの量を測定することによって電池ガス発生テストが行われた。ガス発生量は、負極の1グラム当たり0.0122mlのガスであった。

例3(固体多孔性亜鉛マスからの負極/従来のMnO 正極
テスト用AAサイズの電池810が、負極815は、湿性亜鉛マス(湿性プリフォーム)から形成されたこと以外は例1と同様に準備される。湿性プリフォームは、負極室813の大凡の形状に成形され、本発明の固体の多孔性亜鉛マス(固体プリフォーム)815Cを生成するよう乾燥された。固体プリフォームは、負極室813内に挿入され、次に水性水酸化カリウム電解質(約35乃至40重量%のKOHと2重量%のZnOの濃度)が加えられる。上述したように、固体多孔性亜鉛マス(固体プリフォーム)はすぐにアルカリ電解質を吸収し、最終的な新しい湿性負極を形成するよう膨張する。MnOを含む正極組成は、図1に使用されたものと同様である。電池は、例1と同様に4.6グラムの亜鉛を有し、また、MnOの理論上の容量によって割り算された亜鉛の理論上の容量が1であるようバランスが取られた。
湿性亜鉛マス(湿性プリフォーム)は、以下の組成を有した。この組成は、例2におけるよりも低い亜鉛組成を有する。即ち、

湿性プリフォーム 重量%
亜鉛 86.65
界面活性剤
ジノニルフェノールのリン酸エステル
界面活性剤(RM−510) 0.106
結合剤
CARBOPOL C940結合剤 1.27
WATERLOCK A-221結合剤 0.106
ポリビニルアルコール 0.633
(85000乃至146000の分子量)
11.17
100.00
湿性亜鉛マスは、負極室の大凡の形状であるが、幾らか小さいサイズに成形される。成形された湿性亜鉛マス(湿性プリフォーム)は次に、水分を蒸発させるよう2乃至3時間の機関の間約55℃にてオーブン内で加熱することによって乾燥され、それにより、約40乃至50%の気孔率を有する固体の多孔性亜鉛マス(固体プリフォーム)が形成される。固体の多孔性亜鉛マス(固体プリフォーム)は以下の組成を有する。即ち、

固体多孔性亜鉛マス
(固体プリフォーム)重量%
亜鉛 97.55
界面活性剤
ジノニルフェノールのリン酸エステル
界面活性剤(RM−510) 0.119
結合剤
CARBOPOL C940結合剤 1.43
WATERLOCK A-221結合剤 0.119
ポリビニルアルコール 0.713
100.00
固体の多孔性亜鉛マス(固体プリフォーム)が負極室内に挿入された後、38重量%のKOHと約2重量%のZnOを含む水性水酸化カリウム電解質が、約0.7重量部の水性電解質の量が、1重量部の固体プリフォームに加えられた。固体プリフォームはすぐに水性電解質を吸収し、負極室内を埋めるよう膨張し、最終的な新しい負極を形成する。最終的な新しい負極は、その負極が、拡大なしで電池のX線写真を撮って見たときに、その名かに任意の識別可能な空気ポケットはなかった。最終的な新しい負極におけるポリビニルアルコールは、個々の亜鉛粒子を、密な網状組織において互いに近接して保持することを支援した。
例3の新しいAA電池は、500ミリアンペアの一定率において放電された。
500ミリアンペアの放電では、0.5ボルトのカットオフ電圧において得られた容量は、1400ミリアンペア−時間であった。50%の容量における平均電圧は1.06ボルトであった。0.5Vカットオフにおける電池のエネルギー出力は、1470ミリワット−時間であった。
これらの結果は、以下の表にまとめる。
Figure 2007521617
Figure 2007521617

上の表において報告するデータから示す通り、本発明の方法によって生成された成形亜鉛負極を使用するAA亜鉛/MnO電池の全体の性能は、従来の亜鉛負極スラリーを使用する電池と略匹敵することが分かる。本発明の方法によって生成された新しい成形亜鉛負極のガス発生テストも、従来の負極スラリーによって形成された亜鉛負極に匹敵した。
本発明の方法によって形成された亜鉛負極を有するアルカリ電池を示す断面切り取り図である。 本発明の方法によって形成された亜鉛負極を有するアルカリ電池の円筒ボタン電池を示す断面図である。 本発明の湿性亜鉛ペーストが充填されたダイキャビティを示す図である。 湿性亜鉛ペーストがダイキャビティ内で詰められた後得られる湿性亜鉛マスを示す図である。 乾燥固体多孔性亜鉛マスを生成するようオーブンの中で乾燥されるコンパクトにされた湿性亜鉛マスを示す図である。 乾燥固体多孔性亜鉛マス製品を示す図である。 固体多孔性亜鉛マス(固体プリフォーム)を形成するよう水分が蒸発された後の亜鉛粒子間の空間を示す走査電子顕微鏡写真である。

Claims (75)

  1. アルカリ電池用の負極を形成する方法であって、
    a)亜鉛粒子、第1の流体、及び前記亜鉛粒子を結合するための接着剤を含む結合剤を含む混合体を形成する段階と、
    b)前記亜鉛粒子を含む寸法的に安定したマスを生成するよう前記混合体を少なくとも部分的に乾燥させる段階と、
    を含む方法。
  2. c)前記寸法的に安定したマスを、アルカリ電池内に挿入する段階と、
    d)前記負極を形成するよう第2の流体が前記マス内に吸収されるよう前記電池内の前記マスに該第2の流体を加える段階と、
    を更に含む請求項1記載の方法。
  3. 前記第1の流体は、水を含む請求項1記載の方法。
  4. 前記第2の流体は、水性アルカリ電解質を含む請求項2記載の方法。
  5. 前記亜鉛粒子を結合するための前記接着剤は、ポリビニルアルコールを含む請求項1記載の方法。
  6. 前記寸法的に安定したマスは、亜鉛粒子を含む固体の多孔性マスである請求項1記載の方法。
  7. 前記混合体は、前記混合体を少なくとも部分的に乾燥させる段階の前にセパレータ材料が少なくとも実質的に巻き付けられる請求項1記載の方法。
  8. 前記混合体は、前記混合体を少なくとも部分的に乾燥させる段階の前に寸法的に安定した形状に成形される請求項1記載の方法。
  9. 前記固体の多孔性マスは、段階d)において前記第2の流体を加える前に、アルカリ電池の負極室内に挿入される請求項5記載の方法。
  10. 前記固体の多孔性マスは、前記第2の流体が前記固体の多孔性マス内に吸収される際に膨張する請求項9記載の方法。
  11. 前記水性アルカリ電解質は、水酸化カリウムを含む請求項4記載の方法。
  12. 前記寸法的に安定したマスは、周囲空気において保管可能である請求項1記載の方法。
  13. 前記ポリビニルアルコールは、85000乃至146000の分子量を有する請求項5記載の方法。
  14. 段階b)における乾燥は、前記混合体を加熱することによって行われる請求項1記載の方法。
  15. 前記結合剤は更に、架橋アクリル酸ポリマーゲル化剤を含む請求項1記載の方法。
  16. 前記結合剤は更に、ポリアクリル酸及びポリアクリルアミドのデンプングラフトコポリマーを含むゲル化剤を含む請求項1記載の方法。
  17. 前記結合剤は更に、CARBOPOL C940架橋アクリル酸ポリマーを含む請求項1記載の方法。
  18. 前記結合剤は更に、CARBOPOL C940架橋アクリル酸ポリマー及びWATER-LOCK
    A-221デンプングラフトコポリマーを含む請求項1記載の方法。
  19. 前記混合体は更に、亜鉛の約200乃至1000ppmの総量のインジウムを含む請求項1記載の方法。
  20. 前記混合体は更に、界面活性剤を含む請求項1記載の方法。
  21. 前記界面活性剤は、有機リン酸エステルを含む請求項20記載の方法。
  22. 前記混合体は、アルカリ電池の前記負極室の大凡の形状に成形される請求項8記載の方法。
  23. アルカリ電池用の負極を形成する方法であって、
    a)亜鉛粒子、ポリビニルアルコールといったアルコールを含む結合剤、及び水を含む混合体を形成する段階と、
    b)前記亜鉛粒子を含む寸法的に安定したマスを生成するよう内部の水分の少なくとも一部を蒸発させるよう前記混合体を乾燥させる段階と、
    c)前記寸法的に安定したマスを、亜鉛/空気電池の前記負極室内に挿入する段階と、
    d)前記寸法的に安定したマスによって流体が吸収され前記負極を形成するよう前記負極室に該流体を加える段階と、
    を含む方法。
  24. 前記流体は、水性アルカリ電解質を含む請求項23記載の方法。
  25. 前記寸法的に安定したマスは、前記亜鉛粒子を含む固体の多孔性マスである請求項23記載の方法。
  26. 前記固体の多孔性マスは、段階d)において前記流体が前記固体の多孔性マス内に吸収される際に膨張する請求項25記載の方法。
  27. 前記混合体は、前記混合体を乾燥させる段階の前にセパレータ材料で少なくとも実質的に巻き付けられる請求項23記載の方法。
  28. 前記混合体は、前記混合体を乾燥させる段階の前に指定形状に成形される請求項23記載の方法。
  29. 前記水性アルカリ電解質は、水酸化カリウムを含む請求項24記載の方法。
  30. 段階b)における乾燥は、前記混合体を加熱することによって行われる請求項23記載の方法。
  31. 前記ポリビニルアルコールは、85000乃至146000の分子量を有する請求項23記載の方法。
  32. 前記結合剤は更に、ゲル化剤を含む請求項23記載の方法。
  33. 前記結合剤は更に、架橋アクリル酸ポリマーゲル化剤を含む請求項23記載の方法。
  34. 前記結合剤は更に、ポリアクリル酸及びポリアクリルアミドのデンプングラフトコポリマーを含むゲル化剤を含む請求項23記載の方法。
  35. 前記結合剤は更に、CARBOPOL C940架橋アクリル酸ポリマーを含む請求項23記載の方法。
  36. 前記結合剤は更に、CARBOPOL C940架橋アクリル酸ポリマー及びWATER-LOCK
    A-221デンプングラフトコポリマーを含む請求項23記載の方法。
  37. 前記混合体は、乾燥の前に、亜鉛の約200乃至1000ppmの総量のインジウムを更に含む請求項23記載の方法。
  38. 前記混合体は更に、乾燥の前に、界面活性剤を含む請求項23記載の方法。
  39. 前記界面活性剤は、有機リン酸エステルを含む請求項38記載の方法。
  40. 前記固体の多孔性マスは、周囲空気において保管可能である特性を有する請求項25記載の方法。
  41. 前記混合体は、前記混合体の乾燥の前に、アルカリ電池の前記負極室の大凡の形状に成形される請求項23記載の方法。
  42. 筐体と、
    正端子及び負端子と、
    亜鉛及びポリビニルアルコールを含む負極と、
    水性アルカリ電解質溶液と、
    セパレータと、
    正極活物質を含む正極と、
    を有する電気化学電池。
  43. 前記電池は、一次電池である請求項42記載の電池。
  44. 前記水性電解質は、水酸化カリウムを含む請求項42記載の電池。
  45. 前記ポリビニルアルコールは、85000乃至146000の分子量を有する請求項42記載の電池。
  46. 前記正極は、二酸化マンガンを含む請求項42記載の電池。
  47. 前記亜鉛は、約30乃至1000ミクロンの平均粒子サイズを有する亜鉛粒子を含む請求項42記載の電池。
  48. 前記亜鉛は、約30乃至400ミクロンの平均粒子サイズを有する亜鉛粒子を含む請求項42記載の電池。
  49. 前記負極は更に、架橋アクリル酸ポリマーを含むゲル化剤を含む結合剤を含む請求項42記載の電池。
  50. 前記負極は更に、ポリアクリル酸及びポリアクリルアミドのデンプングラフトコポリマーを含むゲル化剤を含む結合剤を含む請求項42記載の電池。
  51. 前記負極は更に、界面活性剤を含む請求項42記載の電池。
  52. 前記界面活性剤は、有機リン酸エステルを含む請求項51記載の電池。
  53. 内部に負極室を有するアルカリ電池筐体と該負極室内に挿入された多孔性マスとの組合体であって、
    前記マスは、互いに結合して、間に空間を有する亜鉛粒子の網状組織を形成する亜鉛粒子を含み、
    前記マスは、寸法的に安定している組合体。
  54. 前記マスは、固体の多孔性マスである請求項53記載の組合体。
  55. 前記固体の多孔性マスは、少なくとも実質的に乾燥している請求項54記載の組合体。
  56. 前記マスは、該マスの少なくとも1つの表面に適用されたセパレータ材料を有する請求項53記載の組合体。
  57. 前記セパレータ材料は、前記固体のマスに接着される請求項56記載の組合体。
  58. 前記固体の多孔性マスは、前記負極室を少なくとも実質的に満たす請求項54記載の組合体。
  59. 前記結合された亜鉛粒子の網状組織は、前記マスの少なくとも実質的に全体に広がる請求項53記載の組合体。
  60. 前記亜鉛粒子は、前記網状組織内に均等に分配される請求項59記載の組合体。
  61. 前記マスは、容積の約25乃至50パーセントの気孔率を有する請求項54記載の組合体。
  62. ポリビニルアルコールが、前記亜鉛粒子の表面の一部をコーティングし、それにより、前記亜鉛粒子を共に結合し、前記亜鉛粒子の網状組織を形成する請求項51記載の組合体。
  63. 前記ポリビニルアルコールは、約85000乃至146000の分子量を有する請求項62記載の組合体。
  64. 前記亜鉛粒子間のアクリル酸ポリマーを含む結合剤を更に含む請求項53記載の組合体。
  65. 界面活性剤を更に含む請求項53記載の組合体。
  66. 前記界面活性剤は、有機リン酸エステルを含む請求項65記載の組合体。
  67. 前記亜鉛粒子は、約30乃至1000ミクロンの平均サイズを有する請求項53記載の組合体。
  68. 前記亜鉛粒子は、約30乃至400ミクロンの平均サイズを有する請求項53記載の組合体。
  69. 前記マスは更に、亜鉛100万部当たり約200乃至1000重量部の総量のインジウムを含む請求項53記載の組合体。
  70. 内部に負極室を有するアルカリ電池筐体と該負極室内に挿入された、負極活物質を含む寸法的に安定したマスとの組合体。
  71. 前記マスは、前記負極室を少なくとも実質的に満たす請求項70記載の組合体。
  72. 前記マスは、固体の多孔性マスである請求項70記載の組合体。
  73. 前記マスは、互いに結合して、間に開いた空間を有する亜鉛粒子の網状組織を形成する亜鉛粒子を含む請求項72記載の組合体。
  74. 前記結合された亜鉛粒子の網状組織は、前記マスの少なくとも実質的に全体に広がる請求項73記載の組合体。
  75. 前記マスは、約25乃至50パーセントの気孔率を有する請求項72記載の組合体。
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